847: 2011/05/17(火) 11:05:55.36 ID:f2875enLo

848: 2011/05/17(火) 11:06:50.60 ID:f2875enLo

─学生寮─

 ─食堂─

唯「んぐんぐ」

紬「あっ、唯ちゃん なにをしているの?」

唯「牛乳を飲んでいるんだよ~」プハー!!

紬「ヒャアアア」

律「どうしたんだムギ」

澪「また良からぬことさ」

紬「あのね、今日の朝ごはんは、ごはんよね?」

唯「朝ごはんはごはんだよ~」んぐんぐ

紬「イヒャアアア」

律「ど、どうした」

澪「あっ、もしかしてムギ

  白米と牛乳は合わない派?」

唯「私は かめはめ波!!」

澪「私 どどんぱ!!」

律「セコそうな澪には鶴仙流がお似合いだなっ」

澪「ひ、ひどいぞ」クスン
けいおん!Shuffle 3巻 (まんがタイムKRコミックス)
849: 2011/05/17(火) 11:07:53.96 ID:f2875enLo

唯「ごはんはスゴイよ!!なんでも合うよ!!」ワハハ

紬「確かに ごはんとオカズは大体 合うけれど

  飲み物は そうでもないと私 思うの」

澪「う~ん、確かに ご飯とコーヒーとか

  ちょっと変な組み合わせかも……」

 「やっぱり白米には お茶が合うよね」

紬「だから私、紅茶を淹れてきました~」カチャ

澪「そ、それは」

唯「やった!!ご飯に紅茶をかけて、お茶漬けができるよ~!!」どばどばどば

澪「ほう、思いきりのいいパイロットだな」

850: 2011/05/17(火) 11:08:42.18 ID:f2875enLo

唯「お茶漬けが紅茶で真っ赤っかになっちゃった」

律「お、おい。ついでに緑茶を混ぜたら緑と赤でクリスマスカラー茶漬けを召喚できるぞ」

唯「!!」

 「りっちゃんは天才だね!!」じょぼじょぼ

澪「あっ」

律「よく考えたら牛乳を混ぜたら、クリスマスツリーに白い雪が舞い散る茶漬け!!」

唯「!!」

 「もはや、りっちゃんの知性はとどまる所を知らないよ~!!」じょぼじょぼ

澪「とどまれ」

851: 2011/05/17(火) 11:09:37.61 ID:f2875enLo

恵「こらっ、あなた達!!」

唯「あっ、めぐみん先輩!!」

恵「食べ物で遊んじゃダメでしょ!?」

澪「ご、ごめんなさい……」シュン

恵「あっ、澪ちゃんは人を頃してもいいのよ?」

律「ひいきだ!!」ブー ブー

澪「というか、そもそも私は何も悪い事はしてないんだよ」

紬「私も紅茶を淹れただけだわ」

律「私はアイディアを提供しただけだ」

唯「私はただの操り人形だもん」

澪「じゃあ食べ物で遊んでいたのは……」

紬「消去法で恵先輩!?」

律「悪い人だなぁ」

唯「めぐみん先輩、あやまって!!」

恵「おかしいわ」

唯「おかしかったら笑おうよ!!」

律「ワッ ハッ 八ッ ノヽww」

852: 2011/05/17(火) 11:10:28.79 ID:f2875enLo

恵「今、どうして笑ったの?」

律「えっ……」

唯「それは、めぐみん先輩が、おかしいって言ったから……」

恵「面白いという意味での『おかしい』じゃないって事くらい

  流れで分かるでしょ?」

律「あ、はい」

紬「ごちそうさま」ガタ

恵「ムギちゃん、ちょっと座ってて」

紬「はい」ガタ

853: 2011/05/17(火) 11:11:35.04 ID:f2875enLo

恵「唯ちゃん。私は謝らなきゃイケナイ事をしたかしら?」

唯「それは、めぐみん先輩が食べ物で遊んだから……」

恵「へぇ、私が いつ 食べ物で遊んだの?」

唯「えっと、ごめんなさいっ」

恵「なぜ、謝るの?何か謝らなきゃいけないことでもしたの?」

唯「えっと」

恵「それから私の質問に答えていないわよね?」

 「私が いつ 食べ物で 遊んだの?」

唯「あ、遊んでません」

恵「でもアナタ、さっき 私が遊んだって言ったじゃない」

唯「……」

恵「そして謝れ、とまで命令したわよね?」

唯「め、命令したワケじゃ……」

律「あの、その辺で……」

恵「りっちゃん、あなたもさっきバカみたいに笑ってたけど

  何がおかしかったの?」

律「あ、えー……」

恵「なに?」

律「えっと」

854: 2011/05/17(火) 11:14:14.77 ID:f2875enLo

恵「メグミルクを飲みなさい」コト

律「えっ」

澪(メグミルク?)

唯(恵るく?)

律(このタイミングでなんだ?)

紬(メグミルクと恵先輩をかけた渾身のギャグかしら……?)

 (でも余計なことを言ったら怒られるかも知れないから黙っておくわ)

律「ごくごく」

恵「メグミミルクはおいしい?」

律「はいっ!!」

唯(もうメグミミルクって言っちゃってるよ~)

澪(どう反応するのが正解なんだろう)

恵「おかしかったでしょ?」

律「えっ」

恵「おかしかったかって聞いているのよッ!!」

ガッシャアァァアン

澪「ひぃいい」

唯「おかしいです!!」

恵「おかしかったら笑いなさいよッ!!」

律「ワ、ワッ ハッ 八ッ ノヽ」

紬「おほほ、げらげら」

恵「あはっはああ!!アハハッハハ!」

澪「ど、どうすればいいんだ」

855: 2011/05/17(火) 11:15:13.04 ID:f2875enLo

めぐみん先輩の手記によると


いったん怒ったフリをして、実はドッキリでした~という意味で


恵とメグミルクをかけたダジャレを披露して


みんな 安心&爆笑の計画だったそうですが


わかりにくくて すごく怖かったです



━第36話━

 おわり

882: 2011/06/01(水) 06:55:19.84 ID:MC3QkgqLo

━第37話━

883: 2011/06/01(水) 06:55:46.57 ID:MC3QkgqLo

━夜━

━大学寮・澪の部屋━



唯「あずにゃん率いる桜丘けいおん部に新入部員が入ったから

  こらしめに行こうと思うんだ」

律「よし、行け」


律「お前一人でな」


唯「ふぇぇ……」

884: 2011/06/01(水) 06:56:26.40 ID:MC3QkgqLo

澪「ん? 部員 入ったんだ?」

 「よかったなぁ」

紬「でも、新入部員と言っても

  憂ちゃんと純ちゃんの事ではないの?」

澪「なんだ、そうなのか」

唯「違うよ~!ぴかぴかの一年生で名前は糞ちゃんと奥田さんって言うらしいんだ」

紬「へぇ」

 「へぁっ?」

澪「く、くそちゃん?」

律「アレか!?かちかち山か!!」

紬「かちかち山って そんな話だったかしら」

律「グリム童話に火事とウンコはつきものだろ」

澪「お前のすべてが間違っているよ」


澪「いつものことだけど」

886: 2011/06/01(水) 06:57:38.03 ID:MC3QkgqLo

唯「かちかち山はタヌキが おばあちゃんにイタズラしちゃって

  燃え上がる昔話だよね」

紬「お、おばあちゃん相手に燃え上がっちゃうの!?」

唯「ちがったっけ」

澪「まぁ、あってるよ」

律「で、ウンコはいつ飛び出るんだよ!?」wくあwかう

唯「……確か火の中から飛び出したんだよ」

澪「それ、なにか別の話が混じって、しかも間違ってる」

紬「推測するに、おばあちゃんと性的に燃え上がってる

  タヌキが興奮してウンコを噴き出した……?」

律「すげえ」

澪「その昔話から子供たちは何を感じ取ればいいんだ」

唯「自由な心」

澪「お前が言うと それらしく聞こえるわ」

887: 2011/06/01(水) 06:58:11.79 ID:MC3QkgqLo

紬「澪ちゃん、今日はパチンコに行くの?」

澪「行かないよ!!」

 「行った事もないよ!!」

 「なぜ、いつも行ってるみたいな扱いになってるのさ!?」

律「でもさ、アタシ達も大学生になったんだし

  高校の頃は出来なかったことをやってみたいよな」

紬「辻斬りとか?」

律「ヨーシ!」

澪「いくつになってもやっちゃダメだよ!!」

888: 2011/06/01(水) 07:02:04.74 ID:MC3QkgqLo

唯「辻斬りといえば、あずにゃんに後輩が出来たって話をしたよね」

澪「その話なんだけど、

  本当に新入部員に『くそ』なんて名前の子がいるの?」

律「何か問題があるのか?」

澪「そりゃ お前にとっては、なんでもないことなんだろうけどさ」

紬「澪ちゃんは『くそ』なんて名前の子とは仲良くできないのよね」

澪「あっ、そ、そんなことないよ」

 「名前って、親が その子のためを想って一生懸命作ってくれた

  最初のプレゼントなんだ!!」

 「例え『くそ』でも赦してあげなきゃな!」

律「赦してあげるのか」

紬「ありがたや ありがたや」

唯「澪ちゃんは何様なの?」

澪「私は おひさまみたいな存在になりたいんだ!!」

律「早くパンツ見せろよ」

唯「そこら中に脱ぎ散らかってるけどね」

紬「澪ちゃんはパンツを洗濯しないの?」

澪「太陽の光で消毒しているんだ」

 「福山雅治もお風呂で石鹸やシャンプーを使わずにお湯で体を洗うって

 ラジオで言っていたからね」

 「なんでも洗剤で洗ったりするのはよくないんだぞ」

唯「へぇ」

889: 2011/06/01(水) 07:03:23.56 ID:MC3QkgqLo

紬「思ったんだけれど、ひょっとしたら糞というのは人名ではないのかも知れない」

唯「ムギちゃん、どういうこと?」

澪「おいおい、ま、まさか本物の排泄物だっていうのか?」

唯「そ、それだよ!!」

 「あずにゃんはさびしさのあまり スッポンモドキを部員にするという

  暴挙に出るくらいだもん」

 「うんちを部員にしても不思議じゃないかも!!」

澪「すごく不思議だよ」

律「うんちがメンバーなんてイカれたバンドだな」

紬「それにスッポンモドキを部員にしたのは唯ちゃんよ」

唯「すばらしい采配だったね!」

律「なぁ ところで今の話と全然関係ないけど

  大学に入って梓が抜けた分、新メンバーを加入するってどうかな」

澪「お前が何を考えているのか手にとるように分かるよ」

唯「りっちゃんは何を考えているの?」

紬「見て、りっちゃんの下半身がいつのまにやら すっぽんぽん」

律「イカれたメンバーを紹介するぜ!!」ミチチッ

澪「イカれてるのはお前だよ!!おいやめろ、私の部屋で、せめてバケツにあぁあああああぁぁあああああぁぁああ」

 「こんなことが赦されていいのでしょうか……」

紬「ありがたやありがたや」

890: 2011/06/01(水) 07:04:36.49 ID:MC3QkgqLo

紬「ところで唯ちゃんは、くそ情報をどこから得たの?スカラー波?」

澪「なんだ、妄想か」

 「よかった、くそなんて名前の女の子はいなかったんだ」

唯「あずにゃん情報だよ~、あずにゃんがメールを送ってくれたんだよ~、ほら!」ピッ

澪「おわぁ」

律「梓からのメールが1000件くらい来てるな」

 「たった一日で」

紬「梓ちゃん、唯ちゃんのことが大好きだもんね」

澪「よ、よかったなぁ唯」

唯「正直あまり良い気はしないよ」

891: 2011/06/01(水) 07:05:02.83 ID:MC3QkgqLo

ヴーン

澪「あ、また来た」

唯「い、急いで返さなきゃ!!」

ヴーン ヴーン ヴーン ヴーン ヴーンヴーン ヴーンヴーンヴーンヴーン

律「次々と送られてくるな」

唯「メールが来たらすぐに返信しないと、あずにゃん爆撃が始まっちゃう!」

澪「もう切っておけば いいんじゃないか」

唯「ケータイの電源を?」

澪「アイツとの縁を」

ヴーン ヴーン ヴーン ヴーン ヴーンヴーン ヴーンヴーンヴーンヴーン
ヴーン ヴーン ヴーン ヴーン ヴーンヴーン ヴーンヴーンヴーンヴーン

梓「ヴーン ヴーン ヴーン ヴーン ヴーンヴーン ヴーンヴーンヴーンヴーン」

唯「あっ」

892: 2011/06/01(水) 07:06:21.71 ID:MC3QkgqLo

梓「唯先輩がなかなかメールを返してくれないので

  心配になって来ちゃいました!」ニャオーン!!

澪「私は お前の行く末が心配だよ」

 「心より」

紬「梓ちゃん、お久しぶり」

梓「はい!!」

唯「お帰りはアチラだよ~」

梓「……」

律「おい、それよりも梓」

 「ほ、本当に新入部員に くそさんがいるんだろうな?」

梓「なに言ってんだコイツ」

律「もはぉっ」

唯「え、いないの?」

 「だってメールに糞って書いてあったのに……」

梓「そんな事 書いた覚えはありませんよ?」

 「ほら、メールにも

 『新入部員①斉藤 菫 ②奥田あなる』としか書いてないじゃないですか」

紬「えっ、斉藤 菫?」

梓「斉藤 スミレ です」

紬「斉藤 レOミ!!」

梓「気持ちいい!!」

澪「それよりも②はどうなってるんだ」

893: 2011/06/01(水) 07:08:02.53 ID:MC3QkgqLo

紬「そう、新入部員って あの子の事だったのね……」

唯「ムギちゃん、この斉藤って子、もしかして知ってるの?」

紬「えぇ、私の家に住みついている

  屋敷しもべ妖精なの」

澪「へ、へぇ」

律「それってハリーポッターに出てきてたアレだよな」

唯「それってどんなの?」

律「人間の腰くらいの身長で、プーチン大統領に似ているんだ」

紬「見た目は全然 異なるけれど、何か粗相をやらかしたときに

  家具に激しく頭を打ちつけて自分に罰を与えるところは同じね」

唯「プーチン大統領ってそんなことするんだ~」

律「プーチン大統領はそんなことしねーよ!!」

梓「しかし、それは気持よさそうですね」

澪「なに言ってるんだよ!!そ、そんなの止めなきゃダメだ!」

紬「でも、あの子にとってそれは嬉しい事なのよ」

 「家に新しい家具が届くと、興味しんしんな表情で

  頭を全力で打ち付けて失神するの」

 「私はその様子を見ていると、心が温かいもので満たされるわ」

梓「すてきなお話でした」パチパチパチ

894: 2011/06/01(水) 07:09:20.17 ID:MC3QkgqLo

律「それにしても 梓、お前のメール とんでもなく汚い字だよな」

 「こりゃ唯が『菫』を『糞』と読み間違えるのも仕方ないよ」

唯「そうそう」

澪「待ってくれ。メールなのに『字が汚い』ってどういうこと?」

 「最近のスマートフォンってヤツは

  使い手の汚れた心が文字に反映されるの?」

梓「それはですね、唯先輩にメールを送る時は
 
  手書きで文章を書き綴って

  ケータイカメラで そのお手紙を撮って送信していますから!」エッヘン!

唯「呪いなの?」

梓「なんでですか!違いますよ!」

紬「愛ゆえに?」

梓「にゃ、にゃあっ///!」

唯「いや、にゃあとか言われてもにゃぁ……」

梓「にゃあ!!にゃあ!!」ププッ

澪「おい、鼻血が、私の部屋」

895: 2011/06/01(水) 07:10:34.20 ID:MC3QkgqLo

律「しかし、唯のことを想っているのなら

  もうちょっと読みやすい字で書いた方がいいんじゃないの?」

梓「唯先輩のことを想っているからこそ、こんな字になっちゃうのですよ」

紬「わかったわ! もう唯ちゃんに手紙を書くだけで

  白目むきながらビクンビクンってイッちゃうから手が震えて文字を書くどころじゃないのね?」

梓「どんだけ変態なんですか」

唯「ほっ」

 「それが正解だったら あずにゃんメールがカッつまった

  私のケータイを破壊するところだったよ~」

律「で、正解は?」

梓「唯先輩のことを思いながら

  ○○○にシャーペンを奥まで挿して、腰をグラインドさせながら書いてるからです」

紬「変態!!変態!!変態!!変態!!変態!!!」

澪「もうお前、ホーリーで大ダメージを喰らっちゃう属性のモンスターになっちゃってるぞ」

唯「ねぇねぇ、○○○の中には何が入るの?」

梓「王さま、これは変態にしか見えない○○○です」

澪「やっぱりさっぱり分からないよ」

紬「私も~」

律「このグネグネの文字は

  梓が○○○にシャーペン突っ込んで書いた文字だと思うと

  かんがい深いなぁ」

梓「そ、そんなジロジロ見ないでくださいッ///!!」カァッ

澪「こいつ絶対おかしいよ」

紬「わかりきったことよ」

896: 2011/06/01(水) 07:11:40.57 ID:MC3QkgqLo

澪「そんなことより、この②の奥田さんの名前は ちゃんと合ってるのか?」

唯「あなるちゃんって変わった名前だよね~。外人?」

梓「あぁ……この害人とは まだあまり話す機会が少ないので

  フルネームが分からなくって」

 「ゆえに仮の名前をつけておきました」

澪「大事な新入部員に 仮とはいえ こんな名前つけちゃダメだろ!!」

梓「でも コイツは、私のむったんの弦をブチッと切りやがったですよ!?」

紬「で、でも どうせ梓ちゃんがロクでも無い事しでかしたからでしょ?」

唯「きっとトンちゃんをイジメたりしたんだよー」

梓「トンちゃんならもう爆発しましたよ」

唯「えっ」

897: 2011/06/01(水) 07:12:59.09 ID:MC3QkgqLo

梓「私とて、根拠もなく アナルなんて つけたりしません」

 「奥田って字をよく見てください」

唯「ねぇ、本当にトンちゃん 爆発したの?」

 「冗談だよね、ね?」グスッ

律「奥田って文字がどうしたんだ?」

梓「ほら、中をよく見ると……」

紬「あっ」

澪「き、貴様 まさか……」

紬「謝って!!全国の奥田さんと奥さんやらに謝って!!」

 「奥村はいいわ」

律「なぜ梓は奥田さんとかに謝らなきゃいけないんだ?」

梓「王さま、これは変態にしか見えない米なのです」

唯「あっ、よく見るとケツのあ


━第37話━

 おわり

920: 2011/06/13(月) 10:50:32.73 ID:MeHWCeQvo

━第38話━

921: 2011/06/13(月) 10:51:08.83 ID:MeHWCeQvo

─部室─


純「新入部員も入ったし、今日は部室でパーティでもしようか!!」

菫「わぁ、いいんですか?」パァ~ッ

憂「だめだよ」メッ

菫「そ、そうですよね……」シュン…

憂「うそだよ~」ハミッ

菫「あ、右の耳をかじらないでくださいっ!!」

純「じゃあ私は左の耳をゆっくりかじろう……」ハミッ

菫「ああ汝、左耳をハミられたらみぎみみみみみみ…・・・!!」ハミハミハミハミ

922: 2011/06/13(月) 10:51:59.68 ID:MeHWCeQvo

菫「という夢を見ました」

憂「はぁ」

純「なに言ってんのこの子」

菫「のこのこ!!」キャッ

憂「なんだかあぶない子だなぁ~」

梓「ところで菫、ひとつ気になったんだけどね」

菫「はい」

梓「夢の中に憂と純が出てきているのに私だけがいないようだね」

 「おかしいなぁ~」

菫「こ、この人、なに言ってるんですか?」

憂「梓ちゃんは危ない子だからいいよ」

菫「よかった!いいのならいいんですね!だっていいんですから!!」ホッ

純「???」

923: 2011/06/13(月) 10:52:49.55 ID:MeHWCeQvo

奥田「この部活は不思議な部活ですね」

  「私のようなクズ人間でも

   入部しているだけで勇気がびちびち湧いてきます」

憂「ははっ、よかったぁ」

奥田「おや?」

  「入部しているだけで勇気が湧いてくるということは

   ひょっとすると部室にわざわざ来なくても

   勇気が湧いてくるんでしょうか?」

憂「どうだろうねぇ」

奥田「試しに今日は帰りますね」

ガチャッ

バタン

憂「あの子、なにを言ってたのかなぁ」

924: 2011/06/13(月) 10:54:05.26 ID:MeHWCeQvo

純「本当に出ていっちゃったよ……」

梓「そんなことよりお茶にしようよ!!」

純「部長として、意味もなく帰ろうとする部員に

  何か言うことがあるんじゃないのかね?」

梓「でも律先輩が部長やってたときは

  まだまだこんなもんじゃなかったよ」

憂「誰が一番長い間、部室に来ないか競ったこともあったそうだね」

純「えっ、なにそれ」

 「結局どうなったの?」

梓「私と唯先輩と律先輩とムギ先輩は3日くらいで部室にきたけど

  澪先輩だけ半年間来なくて優勝した」

純「半年間……?」

梓「だけど、勝ったハズの澪先輩の横顔は何故か寂しそうだったよ」

925: 2011/06/13(月) 10:54:57.82 ID:MeHWCeQvo

ガチャッ

さわ子「やっほ~」

純「あっ、さわ子先生」

憂「こんにちわ~」

さわ子「今、メガネとスレ違ったけど、あの子も新入部員?」

梓「お前は次に『お前もメガネだろうがっ』と驚く」

菫「お、お前もメガネだろうがっ!!」エィッ

さわ子「あなた、新入生の分際で

    私をお前呼ばわりとはいい度胸じゃない」

菫「ごごめんなさい……!!アイツが言えって言ったんです……」オドオド

梓「新入生の分際で先輩をアイツ呼ばわりとはいい度胸だね」

菫「はぅぅ……」

926: 2011/06/13(月) 10:56:02.88 ID:MeHWCeQvo

純「梓が後輩をイジめている」

憂「きっと今までお姉ちゃんたちの後輩というポジションに甘んじていたから

  ウサ晴らししているんだ」

さわ子「梓ちゃんってマゾだと思ってたけど実はサディストでもあったのね」

憂「右利きの人がサウスポーに転向するようなものだから手ごわいですよ」

 「なにせ右で撃つジャブがすべて大砲並のパンチ力なんだから」


梓「菫、早く私の耳の穴に煮えたぎった紅茶を流しこむんだよ」


菫「ひゃぁっ、そ、そんなことできませんんっ」

さわ子「菫ちゃんに自らを責めさせることで、SとM、両方を兼ねているなんて!!」

純「私も何やら帰りたくなってきました」

927: 2011/06/13(月) 10:57:06.05 ID:MeHWCeQvo

菫「あっ、そうだ!」ポン

 「新入生歓迎会での先輩の一人弾き語り、とっても上手でした!」

梓「えっ、えへへ」

 「そうかなぁ///」ウニャァ

純「ロコツにご機嫌をとりにいった」

憂「でも正直、ものすごい音痴だったよね」

 「私、ひいちゃった」

梓「えっ」

さわ子「なんていうか、こう、ジャイアンみたいなギャグの音痴じゃなくて

    聞いてるとこっちが恥ずかしくなってしまう

    リアルで哀れな音痴ぶりだったわね」

梓「ち、違う!!あれは澪先輩の歌詞が恥ずかしいのであって

  私の歌は恥ずかしくないです!!」

憂「今まではギターが超絶うまかったから生意気言っても許された感があったけど

  もう梓ちゃんは澪さんたちのことをバカにしない方がいいと思うんだ」

純「うん、歌へたあずにゃんにそんな資格はないんだよ」

梓「うぐぁ」

菫「お、お気の毒です」

梓「お前のせいだ!!お前の!!お前の!!お前の!!」ハミハミ

菫「み、みみっ」

928: 2011/06/13(月) 10:58:37.98 ID:MeHWCeQvo

菫「耳をやさしくかまれると気持ちいいんですね……」ポワポワ~

 「私、知りませんでした」エヘヘ

さわ子「その歳でそんなこと知っている方がおかしいのよ」

純「でも高校生だから

  そういうことを知り始める年でもあるような」

憂「さわ子先生が彼氏に初めて

  耳をアマガミされたのはいつですか?」

さわ子「この間、耳にバターを塗ってネコたちにぺろぺろ舐めてもらったのよ?」

純「えーっと」

梓「このバンドのボーカルは

  私が菫の耳をかんで

  そのとき菫が漏らしたイイ声がボーカルっていうのはどうかな」

憂「わけがわからないよ」

さわ子「バカなんじゃないの?」

菫「怖いです」

憂「菫ちゃん、そこは氏ねばいいのにって言った方が流れがよくなるよ」

菫「あっ、そうなんですね! 先輩すごいです!氏ねばいいのに!」

純「心清らかな新入部員に地獄のコンビネーションを仕込むのやめてくんないかなぁ」

929: 2011/06/13(月) 11:00:14.28 ID:MeHWCeQvo

さわ子「そんなことより私が学校に来ているのは

    安定した給料とボーナスとお茶とお菓子だけが目的だって知ってた?」

菫「あっ、私、お茶淹れてきますね」カタ

憂「私も手伝うよ~」ガタ

純「いやぁ、お茶係は憂がやると思ってたけど

  菫があんなに紅茶を淹れるのが上手なんて、思わぬ伏兵出現だよね~」

さわ子「そういえば茶道部といえば緑色の気持ち悪い汁野郎ってイメージしかないけど

    上手に紅茶を入れる紅茶道部なんてあったら需要あるんじゃないかしら」

梓「あぁ、確かに赤い方が興奮しますもんね」

純「花嫁修業でやるにしても、今どきの人なら緑茶より紅茶を淹れてあげた方が喜びそうかも」

さわ子「あっ、珍しくみんなの支持が得られたわ!」ワーワー!!

憂「梓ちゃんの意見はカウントに入れてもいいのかなぁ」

930: 2011/06/13(月) 11:00:50.82 ID:MeHWCeQvo

菫「お茶が入りましたっ」カチャ

さわ子「ん~、いい薫りねぇ、とても芳醇でまろやかで濃厚な

    ミルクのような濃い霧の中で新呼吸をしたような」

梓「おいしいなぁ」ずずっ

純「正直、紅茶の味ってよくわかんないけど、おいしいって言っておこう」

さわ子「それでお菓子は?」

憂「ピーナッツですよ、ほら」がさがさ

梓「わぁ、5粒も」

さわ子「なぁっ!?」

   「こんなのおやつじゃないっ!!」

憂「わがままだなぁ、早く糖尿病になればいいのに」

さわ子「そんなリアルに怖いこと言わないでっ!!」

931: 2011/06/13(月) 11:03:44.32 ID:MeHWCeQvo

梓「唯先輩はいくら食べても太らないみたいな事言ってたけど

  糖尿病は大丈夫なのかなぁ」

憂「いくら食べても太らないのは私が作った

  偽装こんにゃくアイスや偽装こんにゃくステーキしか食べてかったからだよ」

 「最終的には偽装水道水こんにゃくまで飲ませてたから安心だね!」

純「それって逆に虐待じゃないんだよね?」

憂「ぶっちゃけた話、お姉ちゃんは家にいる間はこんにゃくしか口にしてなかったよ」

 「今は学生寮だから太らないか心配だなぁ」

さわ子「憂ちゃん、偽装こんにゃくティラミスとかないの?」

憂「こんなこともあろうかと作ってきました!!」

ジャーン

純「ティラミスだ」

菫「どこからどう見てもティラミスです!」

さわ子「ねぇ、これ食べていい?食べていい?」ハッハッ

憂「あっ、待ってください。食べる前にこの注射を」

932: 2011/06/13(月) 11:04:43.70 ID:MeHWCeQvo

チューッ

憂「はい、こんにゃくの中に生チョコンニャクとかを注入しておきました」

純「あー、びっくりした。私、てっきり」

梓「残念だなぁ」

さわ子「おいしいおいしい!!」ガツガツ

菫「生チョコンニャクって響き、なんだかカワイイですね!」

憂「ありがと~♪」

菫「あっ、可愛いのは生チョコンニャクであって先輩は関係なくて……すいませんっ」

憂「私、こんな扱いをうけたの始めてだなぁ」バキッ

さわ子「あなた達も もう3年生だものね」

   「今までは可愛い可愛いと言われたでしょうけど、ちょっと憂ちゃん、もうその辺で……」

純「わぁああっ、わあああああああ」


─第38話─

 おわり

933: 2011/06/13(月) 11:09:33.48 ID:f9ouRohNo

薫ちゃんもいつまで正気でいられるか……

954: 2011/06/30(木) 21:28:28.30 ID:yW2N/P1Ro

─第39話─

955: 2011/06/30(木) 21:29:04.91 ID:yW2N/P1Ro

唯「今年の夏も暑くなってきたので

  太陽が許せないよ~」

澪「唯はクーラーが苦手だから、その憎しみは常人よりもはるかに強いんだ」

紬「だけど復讐心は唯ちゃんの心まで蝕んでしまうわ」

律「だからアイスでも食べて幸せになろうぜ?」

唯「あいす!あいす!」ニコニコ

紬「あっ、バニラアイスだと思ったら豆腐しか冷凍庫に入ってなかった」

唯「ぐぁああああああ!!」ペロペロ

澪「ぐあああとかいいながら豆腐をペロペロ舐める人間を初めてみた」

紬「どういう心理状態なのかしら」

956: 2011/06/30(木) 21:29:46.11 ID:yW2N/P1Ro

律「なぜ豆腐を舐めたんだ」

唯「心頭滅却したら、何も分からなくなったんだよ~」

澪「よいことだ」

紬「それで涼しくなった?」

唯「……あれ?」

澪「どうした?」

唯「本当に あつくなくなった!」

律「なにっ」

澪「おぉ」

紬「すごいわ、唯ちゃん!心頭の滅却に成功したのね!」

唯「ふんふ~ん♪」

澪「でも今、室温30℃以上あるのに本当に全然暑くないのか?」

唯「うん!!」

 「私はもう痛みも悲しみも

  暑さも喜びも何も感じなくなっちゃったんだよ~」

律「それ、心が壊れてるんじゃないの?」

957: 2011/06/30(木) 21:31:30.90 ID:yW2N/P1Ro

唯「ど、どうしよう!?憂に怒られちゃう!!」

澪「心が滅びたのに心配事は妹に怒られるかどうかだけなのか?」

律「そもそも痛みも悲しみも感じないなら、憂ちゃんに怒られたってヘッチャラだろ」

唯「あっ、そうだね」

 「よーし、反対にブン殴ってやる」

澪「やめてあげろ!!」

律「なんだよ、反対にって」

唯「ん~、わかんない!!」フーンスッ!

紬「唯ちゃんは憂ちゃんに不満でもあるの?」

唯「えっ、でも兄よりすぐれた弟などいねぇって昔の偉い人が言ってて……」

澪「その偉い人とやらはなんだか あまり出世しないような気がするよ」

958: 2011/06/30(木) 21:32:34.73 ID:yW2N/P1Ro

律「騒いでたら暑くなってきたぞ」

澪「何も感じないってことは、クーラーをつけても唯は平気なのかな」ピッ

ゴォオオ

律「ぉお、すずしい……」

紬「どう?唯ちゃん 大丈夫?」

唯「う~ん」




唯「なんかウンコしたい気がするけどトイレに行かなくていいかなぁ」ゴロゴロ

律「あたりまえさ」

澪「いや、行けよ!!」

紬「心は何も感じないけど お腹が冷えてきちゃったのね」


959: 2011/06/30(木) 21:33:12.05 ID:yW2N/P1Ro

ゴジャー

唯「私の全てを出しきってきたよ」

澪「よくやった」ナデナデ

紬「今日は暑いし、みんなでプールに行くか、

  もしくは唯ちゃんを部屋から追い出してクーラーをつけない?」

律「プールに行くったって、今は水着もってないからなぁ」

澪「じゃあ残念だけど唯……」

唯「ま、待ってよぉ!!水着なんかなくたって大丈夫だよぉ!!」

澪「そりゃお前は心が壊れて

  羞恥心も屋根まで飛んで弾けて消えたのかも知れないけどさ」

唯「違うよ。水着の代わりに貝殻を水着にするんだよ!」

 「ミロのビーナスみたいに!」

紬「ミロのヴィーナスって両腕が無いアレじゃなかったかしら」

澪「しかも唯が言いたいヴィーナスの誕生にしても

  彼女は貝殻に乗ってるだけで基本、全裸だぞ」

唯「なんで、ヴィーナスは誕生日にそんなことしようと思ったの?」

律「変態だったんだろ」

960: 2011/06/30(木) 21:34:49.35 ID:yW2N/P1Ro

唯「ところで ここに朝のお味噌汁に入っていた

  しじみの貝殻があるんだけど……」

律「ちっちぇ」

澪「それで一体どうする気だ」

唯「りっちゃんの胸も ちっちゃいから水着に丁度いいと思うんだ」

紬「変態!!変態!!」♪

律「しじみの貝殻で包み込めるほど小さくねぇよ!?」

唯「ちなみに澪ちゃんには、昨日の夜のお味噌汁に入っていた

  アワビの貝殻があるんだけど……」

澪「ちょっとイメージがいやらしい貝殻だよね。高級感あるけど」

紬「唯ちゃん唯ちゃん、私には無いの!?貝!!」ワクワク

唯「あっ、えーと」

 「あぶない水着があるよ」ペリッ

律「ただのセロハンテープじゃねーか」

紬「唯ちゃんは本当に私がこのセロテープだけを

  身につけてプールに行っても平気なの?」

唯「言っておくけど私は今、勢いだけで喋っているだけだから

  何を選択するかは、みんなの意思で決めてほしいんだ」

律「出てってくれ」

紬「すぐに」

澪「あわびありがとう」

バタン

唯「本当に部屋から追い出されちゃった!!」クソ~-3

961: 2011/06/30(木) 21:35:45.03 ID:yW2N/P1Ro

唯「みんなにイジワルされたから和ちゃんのところに行こうっと」

ピンポンピンポンピンポン

和「はぁい」

ガチャッ

和「あら唯。どうしたの、連絡もしないで突然、来たりして」

唯「太陽が憎くて……」

和「そういうときは虫メガネで太陽を見るといいわよ」ハイ

唯「ぐぁあああああ!!」チリチリ

和「ぐあああとかいいながら黒目から煙をあげる人類は初めて見たわ」

962: 2011/06/30(木) 21:36:50.04 ID:yW2N/P1Ro

唯「でも心頭滅却したから平気だもんねー」フフーン

和「平気なことが逆に大丈夫じゃないような気もするけれど

  唯がいいならそれでいいわ」

唯「ねぇねぇ、和ちゃんは今、何をしてたの?」

和「腰がちょっと痛いんだけど、自分ではうまく

  マッサージできないし湿布も貼れないから

  柱に腰を打ちつけていたの」ゴーン ゴーン

唯「なんか気が狂った人みたいなんだよ」

和「乱れた世の中でまっすぐでいられる人の方が狂っていると思わない?」ゴーン ゴーン

唯「難しい話だね」

963: 2011/06/30(木) 21:37:20.62 ID:yW2N/P1Ro

唯「そうだ、あずにゃんのところに行こう!」

 「そして先輩の権力で全力で揉ませるんだよ!!腰を!!」

和「でも梓ちゃんは私の直接の後輩ではないし

  なんだったら唯が揉んでくれれば、それで私は幸せになれるんだけど」

唯「あずにゃんは私の腰を揉むんだよ~」

和「私は?」

唯「和ちゃんだよ」

和「そうね。私は和ちゃんね」

唯「よかったぁ」

和「そうね。よかったわ」

964: 2011/06/30(木) 21:38:13.31 ID:yW2N/P1Ro

─中野邸─

カチャカチャ

唯「あれっ、あずにゃんの家のチャイムならないよ?」

和「壊れているのかしら」

唯「じゃあ口で言おうっと!!」

 「ピンポンピンポンピンポーン!!」カチャカチャ

和「あー、腰いたい。家の壁に腰を激突させようかしら」ゴーンゴーン


梓「なんだか表が騒がしいなあ」

ガチャッ

唯「ピンポンピンポンピンポーン!!」カチャカチャ

和「はああ」ゴーンゴーン

梓「どうしたんですか、頭が壊れてるんですか」

唯「壊れているのはあずにゃんのピンポンピンピョンピンポォオオオン!!」

梓「正気なのかなぁ」

965: 2011/06/30(木) 21:38:58.72 ID:yW2N/P1Ro

和「唯の話ではね、私の腰が痛いから

  あなたに唯の腰を揉んでほしいらしいのよ」

梓「私が唯先輩の腰を揉むと

  和三盆の腰が治るですか?」

唯「桶屋が吹っ飛べば風邪が舞い散るんだよ~」

梓「終始なに言ってんですかこいつ」

和「分かるようになったらオシマイよ」

梓「確かに」

唯「あっ。私、シューマイ好き!!」ワクワク

966: 2011/06/30(木) 21:39:55.88 ID:yW2N/P1Ro

梓「みんなでシューマイを食べに行きましょう!!」

唯「あずにゃん、えらぁい」ダキツキ

梓「しゃっかああ」

和「じゃあマックに行きましょうか」

梓「マクドナルドにシューマイはありませんよ」

和「そんなの関係ないわ。私はマックが食べたくなったのよ」

 「違う?」

梓「違う?って言われても……」

唯「和ちゃんも心が滅んでいるかのように人の心を踏みにじるよね」

和「心頭滅却すれば火もまたマック」

梓「この人どんだけマックが好きなんだ」

唯「でも私もマツタケも好きだものね!」

梓「……?」

和「……?」

967: 2011/06/30(木) 21:41:01.53 ID:yW2N/P1Ro

唯「私はまた変な事を言っちゃったんだね?」

梓「まぁ変なことしか言ってないですけど」

 「私達が出会ったあの日から」

和「でもそんなこと言いながら、さっき唯に抱きつかれたときに

  梓ちゃんが発した『しゃっかああ』ってなんなのよ一体」

梓「釈迦に対する感謝の咆哮です」

和「そんな……」

唯「あっ、そう言えば暑くなってきたなぁ」

 「心頭滅却の効果が薄れてきたようだよ?」

梓「おしゃかさまのおかげです」

唯「ありがとう!!おまかしゃま!!」

和「じゃあシャカシャカチキンでも食べに行きましょうか」」

梓「なんてありがたい食べ物なんだろう」

唯「ありがたやありがたや」


─第39話─

 おわり

968: 2011/06/30(木) 21:42:48.38 ID:MNR5Whpwo

なんか段々唯以外は常識を取り戻しつつある気がする

969: 2011/06/30(木) 21:47:04.13 ID:ZJqdU/V2o
まとも過ぎて逆に理解し辛い

980: 2011/07/11(月) 10:19:24.09 ID:LBVxpjhbo

─第40話─

981: 2011/07/11(月) 10:20:00.16 ID:LBVxpjhbo

律「アタシらの中で生まれ変わるとしたら、やっぱりムギがいいよなぁ」

澪「あ~、分かる分かる。私もムギみたいになりたいよ」

唯「そうだねぇ~」

紬「えっ、みんな どうしたの?」

梓「私もお金持ちになりたいです!」

律「へへへ」

澪「やっぱり世の中、金だもんな!」

紬「じゃあ、もし私がお金持ちじゃなかったら?」

唯「私、澪ちゃんになりたいな~」

澪「♪」フフ~ン

紬「シュン……」

梓「しかし、なんで よりによって澪先輩なんかになりたいんですか」

澪「お前は私に憧れていたという設定はどうした」

982: 2011/07/11(月) 10:21:21.35 ID:LBVxpjhbo

唯「だって澪ちゃん、かわいいんだもん」

澪「や、やった!」

律「確かに残念美人の澪のボディに、唯のおもしろ人格がインストールされたら……」

~~~妄想~~~

澪「うんたん!うんたん!」

 「ふぇぇ……暑いよぉぉ」

 「りつぅぅ……あいす~あいすぅうう」

~~~妄想終了~~~

梓「悪くないですね」

紬「むしろ非常に良いわ」

律「じゃあ、こいつらの頭を激突させて見ようぜ」

唯「ヨーシ!」

澪「そんな事したって、人格は入れ替わらないよ!!」

梓「まぁいいじゃないですか、替わらないなら替わらないで」

 「とにかく頭を激突させましょう」

澪「お前は私に憧れていたという設定はどうした、本当に」

983: 2011/07/11(月) 10:22:26.98 ID:LBVxpjhbo

律「唯の性格の澪は、普段とのギャップで面白いけど

  澪の性格の唯は、どうなんだろうな」

~~~妄想~~~

唯「お前ら、ちゃんと練習しろ!!」

~~~妄想終了~~~

梓「もはや、ぶっ頃したいですね」

唯「……そんなに?」

紬「私はそこまでは思わないけど、まぁ」

律「とりあえず、もう一緒にバンドをやることもないだろう」

澪「私は喜べばいいのか、どうなんだ?」

唯「うわーん;;うわーん;;」

984: 2011/07/11(月) 10:23:33.96 ID:LBVxpjhbo

梓「唯先輩のあどけない笑顔はカワイイと思っていたけど

  あの性格あってのものだったんですね」

唯「私、ずっと かわいく生きていくよ」

紬「じゃあ全然、別のベクトルで、りっちゃんと梓ちゃんが

  入れ替わったらどうなるのかしら」

~~~妄想~~~

律「さぁ、練習するぞ!!」

梓「えぇええ~~~……暑いから今日はもうやめましょうよぉおお、ボォエエエ……」

~~~妄想終了~~~

唯「あずにゃんは退部だね」

澪「退部だな」

律「つまりどういうことなんだ」

紬「りっちゃんの態度は、先輩という立場だから許されていたのであって

  後輩だったらこれはもう、まったくクズだったんだわ」

梓「ふふ~ん」

律「先輩で助かったぜ」

唯「助かったね~」

985: 2011/07/11(月) 10:25:01.01 ID:LBVxpjhbo

澪「それにしても梓が乗りうつった律は人としての魅力が一カケラも無いなぁ」

唯「あずにゃんも ルックスでつまらない性格が許されていたタイプだったんだよ~」

紬「梓ちゃん率いるニュー軽音部が空中分解して

  きったねぇ花火になって消えゆく末路が目に浮かぶわ」

梓「そんなことないもん!」

 「大体、人としての魅力に関して

  澪先輩のようなスカスカのカスにだけは言われたくないんですよ!!」

澪「お前、私に憧れ、お前、設定、お前、カスであると!!」

律「どうしたんだ」

986: 2011/07/11(月) 10:27:06.34 ID:LBVxpjhbo

紬「澪ちゃんは精神汚染レベルの怖がりというキャラが立っているわ」

澪「ほらな?」

唯「確かに怖い話に おびえる りっちゃんなんて檄萌えキュンだよ~」

律「ひぃいい、怖いいよぉこわいよぉおぉおお、澪ぉおお~~;;」ブルブル

澪「よしよし」ナデナデ

律「うぅっ……」グスッ

唯「りっちゃん、かわいい」

律「ふぅ……一方、梓にはどんな特技があるんだ?」

梓「えっと、えっと、ほら、唯先輩にツンデレ気味なところとか」

 「もう!!しょうがないなぁ唯先輩は!!」ニャンッ?

唯「はぁ」

紬「女の子が女の子を好きになるなんて気持ち悪い」

律「お、おい、どうした」

987: 2011/07/11(月) 10:28:55.99 ID:LBVxpjhbo

梓「セレブなムギ先輩と薄汚れたノラ犬 田井中 律が

  入れ替わると凄そうですよね、ギャップが」

澪「ほほぅ」

~~~妄想~~~

律「お茶が入りました~♪」

 「今日はマドレーヌ作ってみたの」ウフ

澪「りっちゃんが作ったの~?すごいよ~」キラキラ

律「あんまり自信は無いんだけど……」モジ……

紬「うめぇww」ガツガツ

唯「うん。これは本当においしいよ、律」

律「よかったぁ~」

梓「」プクプク

~~~妄想終了~~~

988: 2011/07/11(月) 10:30:43.70 ID:LBVxpjhbo

澪「ほほぅ」

律「というか色々どうなってんだよ」

梓「私は思いきってトンちゃんになってみました!」エヘヘ!!

紬「その調子よ」

唯「でもアレだね~、りっちゃんが粗野なテーブルマナーでも

  あぁ、やばんじんなんだな~、って思うだけなんだけど

  ムギちゃんが金髪を振り乱してマドレーヌにかぶりついてたら

  頭が おかしい人みたいだね!!」

澪「というか、なんか哀れだな……」

梓「ムギ先輩、お金持ちでよかったですね!」

紬「うん……よかった」

989: 2011/07/11(月) 10:32:39.21 ID:LBVxpjhbo

律「唯と憂ちゃんが入れ替わってたら、どうなってたんだろうな」

澪「えーっと」

紬「ちゃんと練習しながら、息抜きのタイミングも心得ている気が利く娘よ。憂ちゃんは」

梓「憂は飲み込みが早そうだから、ギター同士で音楽談義に花を咲かせることが出来たろうなぁ」

律「けちんぼ澪と違って、宿題もたやすく見せてくれそうだ」

唯「私はいらない子なの?」

澪「……でも憂ちゃんみたいな出来た子だったら、唯ほど親しくなれなかったかもな」

唯「えっ」

律「なんでだよ」

澪「自分より明らかに劣ってる人間だから、唯といると安心するんだ」

紬「……そうね。確かに唯ちゃんのゆるんだ顔面を見ていると

  自分の眉毛がちょっと人より太くて濃いことなんて、どうでもよく思えてきちゃう」

梓「ちょっと……?」

律「最初のテストで唯が赤点とりまくったとき、むしろ嬉しかったもんな~」

 「脳みそがカステラみたいなヤツが相手なら偉そうに出来るぞって……」

唯「みんな……」




唯「それ、いい話なの?」

澪「そういうことにしておいた方がいいぞ」

唯「わかった~!!」

律「バカでよかったな、唯」

唯「うん、よかった~!!」

990: 2011/07/11(月) 10:33:30.22 ID:LBVxpjhbo

梓「その理屈で言うと、クズほど周囲に癒しを与えるということになりますね」

唯「あずにゃんがクズって言った!!」ウワァァ~

 「あっ、でも私くずもち好きなんだ~」ムシャムシャ

律「見ろよ、なに言ってんだこいつ」

紬「癒されるわ~」

澪「こんな私でも胸を張って生きてていいんだなって思えてくるよ」

梓「……」

991: 2011/07/11(月) 10:35:34.77 ID:LBVxpjhbo

─職員室─

さわ子「どうしたの梓ちゃん、あっ、さては おやつくれるの?」ワクワク

梓「いや、先輩たちが卒業して、けいおん部の部長になって

  練習のペースを考えたり、新入部員に気をつかったりで

  実は結構疲れちゃって……」

さわ子「あっ、人生相談なら乗る気はないわよ?」

   「だって、すごく面倒くさいもの」

   「私は学校の教師である前に一人の人間で

    生徒のために時間を割くなんて冗談ではないし

    私は私の生き方をこれからもまったく微塵も変える気は全然ないの」

   「さようなら」

   「そこに壁があるから、壁とでも話しててね?本当にごめんね?バーカ」

992: 2011/07/11(月) 10:37:43.94 ID:LBVxpjhbo

梓「やはり、さわ子先生ほど癒される人はいません」

さわ子「話の流れがよく分からないけど、そりゃあそうよ!」エッヘン!

梓「えいっ」パリン

さわ子「あぁっ!?私のおしゃれメガネが割られた……」

   「私、癒されるんじゃなかったの!?」

梓「アアア心地いいなぁ」パリン パリン

さわ子「うっ、ううっ……」

梓「ふふっ」

 「さわ子先生のおかげで私、なんとかやっていけそうですよ?」

 「これから一年間、よろしくお願いしますね!」パリン

さわ子「きもちわるい」





─梓「さわ子先生のメガネを叩き割ったら泣いた」─






        ━おわり━




993: 2011/07/11(月) 11:13:50.25 ID:9vumrO3lo
一貫してこのテンションで乗り切ったのはすごいな
乙まじで乙

994: 2011/07/11(月) 11:22:00.42 ID:ebW4Nw1Do
いきなりの最終回で、しかも原点回帰とは
下らなくって(いい意味で)実に面白かった
乙でした

995: 2011/07/11(月) 11:26:45.46 ID:jfp9HlFAO
最終回は切ないな…乙でした

996: 2011/07/11(月) 11:52:24.65 ID:C6NKI08co

そして>>1に戻る……

引用: 梓「さわ子先生のメガネのレンズを叩き割ったら泣いた」