1: 2010/07/18(日) 03:00:43.80 ID:emKSIW4a0
しとしと降る雨に 溜息ついてみる
今日は皆とお出かけするはずだったのになぁ
唯「ちぇー せっかくの休みなのに…」
憂「残念だね…」
窓の向こうには 灰色の空
どんよりとした空は ずっと先の方まで広がってる
お日様は かくれんぼの真っ最中
私の心も 曇り模様
今日は皆とお出かけするはずだったのになぁ
唯「ちぇー せっかくの休みなのに…」
憂「残念だね…」
窓の向こうには 灰色の空
どんよりとした空は ずっと先の方まで広がってる
お日様は かくれんぼの真っ最中
私の心も 曇り模様
3: 2010/07/18(日) 03:05:29.84 ID:emKSIW4a0
こんな暗い日だから 暗いことも考えてしまう
何せ明日は雲に遮られて見えないから
ずっと先の方まで真っ暗だから
不安にだってなってしまう
進路の事とか 卒業の事とか
ああ そうだ もうすぐ私卒業なんだっけ
唯「卒業したら私達どうなっちゃうんだろう」
唯「…」
何せ明日は雲に遮られて見えないから
ずっと先の方まで真っ暗だから
不安にだってなってしまう
進路の事とか 卒業の事とか
ああ そうだ もうすぐ私卒業なんだっけ
唯「卒業したら私達どうなっちゃうんだろう」
唯「…」
6: 2010/07/18(日) 03:11:10.99 ID:emKSIW4a0
卒業したら…
離れ離れになるなんてことは無いよね
楽しそうな皆の顔を思い浮かべる
もっと皆とバンドしたいのにな…
皆とお別れだなんて嫌だよ
そして
唯「…あずにゃん」
思い浮かぶのは 可愛い後輩の彼女の事
憂「梓ちゃんがどうかしたの?」
唯「あずにゃん…寂しくないのかなぁ」
来年私達は卒業する
そしたらあずにゃんは1人になってしまう
そうなればきっと彼女には寂しい思いをさせてしまうだろう
離れ離れになるなんてことは無いよね
楽しそうな皆の顔を思い浮かべる
もっと皆とバンドしたいのにな…
皆とお別れだなんて嫌だよ
そして
唯「…あずにゃん」
思い浮かぶのは 可愛い後輩の彼女の事
憂「梓ちゃんがどうかしたの?」
唯「あずにゃん…寂しくないのかなぁ」
来年私達は卒業する
そしたらあずにゃんは1人になってしまう
そうなればきっと彼女には寂しい思いをさせてしまうだろう
9: 2010/07/18(日) 03:17:21.10 ID:emKSIW4a0
………
時刻は正午過ぎ
雨はまだ振ってるみたい
梓「…」
♪~
梓「…」
♪~
梓「…」 カチッ
[ ■ ] 停止
暇つぶしに聞いてた音楽を止める
梓「はぁ…」
時刻は正午過ぎ
雨はまだ振ってるみたい
梓「…」
♪~
梓「…」
♪~
梓「…」 カチッ
[ ■ ] 停止
暇つぶしに聞いてた音楽を止める
梓「はぁ…」
14: 2010/07/18(日) 03:22:15.68 ID:emKSIW4a0
なんだか気乗りしない
いつもは熱中して聞くお気に入りの曲も
今日だけはどうにもつまらない
部屋の中で 私は一人ぼっち
梓「…」
梓「…行きたかったな」
先輩達と一緒に居られるのは今年一杯だけだ
今年が終われば卒業して また来年からは居なくなってしまう
だから先輩達と出かけるチャンスは無駄にしたくなかったのだけど…
梓「…来年からは私1人なんだよね」
1人は寂しい
いつもは熱中して聞くお気に入りの曲も
今日だけはどうにもつまらない
部屋の中で 私は一人ぼっち
梓「…」
梓「…行きたかったな」
先輩達と一緒に居られるのは今年一杯だけだ
今年が終われば卒業して また来年からは居なくなってしまう
だから先輩達と出かけるチャンスは無駄にしたくなかったのだけど…
梓「…来年からは私1人なんだよね」
1人は寂しい
15: 2010/07/18(日) 03:28:41.78 ID:emKSIW4a0
………
執事「それではまた何か御座いましたらお呼びください」
紬「ええ、わかったわ」
執事「失礼します」
…
昼食を終えて 自室へと戻ってきた
執事が去って 私は部屋に1人きり
そうして やっと一息を付く
紬「…」
そして
紬「…」
そこから やるべき事は何もなかった
執事「それではまた何か御座いましたらお呼びください」
紬「ええ、わかったわ」
執事「失礼します」
…
昼食を終えて 自室へと戻ってきた
執事が去って 私は部屋に1人きり
そうして やっと一息を付く
紬「…」
そして
紬「…」
そこから やるべき事は何もなかった
16: 2010/07/18(日) 03:33:51.95 ID:emKSIW4a0
窓から見上げた空は相変わらず
悲しい色を浮かべている
紬「…ふぅ」
トスン
溜息をつきベットに倒れこむ
紬「…」
とても退屈な時間が流れる
悲しい色を浮かべている
紬「…ふぅ」
トスン
溜息をつきベットに倒れこむ
紬「…」
とても退屈な時間が流れる
18: 2010/07/18(日) 03:38:46.50 ID:emKSIW4a0
紬「昨日からずっと楽しみにしてたのに…」
なのに 急な雨に空は塗りつぶされて
本当は素敵な日になるはずだったのにな
紬「…」
仕方の無い事だけど
ちょっとだけ拗ねてみたっていいよね?
なのに 急な雨に空は塗りつぶされて
本当は素敵な日になるはずだったのにな
紬「…」
仕方の無い事だけど
ちょっとだけ拗ねてみたっていいよね?
19: 2010/07/18(日) 03:45:12.65 ID:rHlNYLTQ0
紬「…そうだ」
ゴソゴソ
コトッ
引き出しから取り出したのは
軽く装飾された小箱
私の宝物
パカッ
中に詰まっているものは大切なものばかり
そこから一番新しい宝物を取り出す
あの日 彼女と一緒に二人きりで遊んだ記念
キラキラ光る落書きのされた、2人を写す小さな写真
紬「りっちゃんは、今頃どうしてるのかしら」
そして私は大好きな友達の1人のことを思い浮かべた
ゴソゴソ
コトッ
引き出しから取り出したのは
軽く装飾された小箱
私の宝物
パカッ
中に詰まっているものは大切なものばかり
そこから一番新しい宝物を取り出す
あの日 彼女と一緒に二人きりで遊んだ記念
キラキラ光る落書きのされた、2人を写す小さな写真
紬「りっちゃんは、今頃どうしてるのかしら」
そして私は大好きな友達の1人のことを思い浮かべた
21: 2010/07/18(日) 03:51:01.51 ID:rHlNYLTQ0
………
律「えいっ!このっ!」
聡「甘いっ!」
律「あっ!」
聡「! よしっ 貰ったっ!」
律「かかったなー!」
聡「えっ!?」
律「おりゃあーっ!!」
聡「うわぁあっ!」
律「よっしゃあーっ!私の勝ち!!!」
画面には ダブリュー! アイ! エヌ!
勝利の文字! もちろん勝ったのはこの私!
律「えいっ!このっ!」
聡「甘いっ!」
律「あっ!」
聡「! よしっ 貰ったっ!」
律「かかったなー!」
聡「えっ!?」
律「おりゃあーっ!!」
聡「うわぁあっ!」
律「よっしゃあーっ!私の勝ち!!!」
画面には ダブリュー! アイ! エヌ!
勝利の文字! もちろん勝ったのはこの私!
22: 2010/07/18(日) 03:58:41.06 ID:rHlNYLTQ0
聡「くっそーっ! あの場面でそう来るかよっ!」
律「ふっ まだまだ爪が甘いな 弟よ」
勝利の余韻に浸りながら ふと窓の外を見上げれば
いつの間にか雨は止んでいたみたいだ
律「つーか、もうこんな時間か…」
時刻はもう4時過ぎ
こんな時間になるまで ずっとゲームしてたのか、私…
聡「もう一回!もう一回勝負だ!」
律「ダメダメっ、もう私疲れたから また今度な」
聡「えぇっ!」
それにさっきは結構危なかった 次やったら負けるかもしれないしな
一日中ゲームしてて疲れてるのは本当なんだけど
律「ふっ まだまだ爪が甘いな 弟よ」
勝利の余韻に浸りながら ふと窓の外を見上げれば
いつの間にか雨は止んでいたみたいだ
律「つーか、もうこんな時間か…」
時刻はもう4時過ぎ
こんな時間になるまで ずっとゲームしてたのか、私…
聡「もう一回!もう一回勝負だ!」
律「ダメダメっ、もう私疲れたから また今度な」
聡「えぇっ!」
それにさっきは結構危なかった 次やったら負けるかもしれないしな
一日中ゲームしてて疲れてるのは本当なんだけど
23: 2010/07/18(日) 04:06:56.85 ID:rHlNYLTQ0
聡「次は絶対勝つからな!」
律「はいはい」
後ろで負け惜しみを言う弟を適当にあしらい、自室へと戻る
律「ふぅ」
そう言えば弟の相手をしてやるのは随分久しぶりだったように思う
律「…ずっと部活と勉強でいそがしかったもんなぁ」
それに弟には弟の友達付き合いがある
姉弟で遊ぶ機会なんて言うのは
今日みたいに急な雨のせいで 両方の予定が潰れた時くらいか
律「…」
律「はいはい」
後ろで負け惜しみを言う弟を適当にあしらい、自室へと戻る
律「ふぅ」
そう言えば弟の相手をしてやるのは随分久しぶりだったように思う
律「…ずっと部活と勉強でいそがしかったもんなぁ」
それに弟には弟の友達付き合いがある
姉弟で遊ぶ機会なんて言うのは
今日みたいに急な雨のせいで 両方の予定が潰れた時くらいか
律「…」
24: 2010/07/18(日) 04:13:31.14 ID:rHlNYLTQ0
律「今日は残念だったなぁ…」
唯やムギは凄く落ち込んでるんじゃないだろうか
だってあんなに今日の事を楽しみにしてたのに
梓もあまり口や態度には出さない方だけど、きっと楽しみにしてたはずだ
それに澪だって…
律「…」
何か急に心配になってきたな
律「電話してみるか」
唯やムギは凄く落ち込んでるんじゃないだろうか
だってあんなに今日の事を楽しみにしてたのに
梓もあまり口や態度には出さない方だけど、きっと楽しみにしてたはずだ
それに澪だって…
律「…」
何か急に心配になってきたな
律「電話してみるか」
25: 2010/07/18(日) 04:21:36.55 ID:rHlNYLTQ0
………
澪「…」
澪「…うーん」
澪「この構文は確か…」
澪「…」 ペラペラ
澪「そうそう…確かこんな感じ」
澪「…」 カキカキ
雨の日は勉強が捗る
今日の事は確かに残念だけど
相手は自然だし いくら悔やんでもどうにもならない
こう言う時に大事なのはすぐに気持ちを切り替える事!
澪「…」
澪「…」
澪「やっぱり…今日はこのくらいにしておこうかな」 パタリ
澪「…」
澪「…うーん」
澪「この構文は確か…」
澪「…」 ペラペラ
澪「そうそう…確かこんな感じ」
澪「…」 カキカキ
雨の日は勉強が捗る
今日の事は確かに残念だけど
相手は自然だし いくら悔やんでもどうにもならない
こう言う時に大事なのはすぐに気持ちを切り替える事!
澪「…」
澪「…」
澪「やっぱり…今日はこのくらいにしておこうかな」 パタリ
27: 2010/07/18(日) 04:28:08.99 ID:rHlNYLTQ0
窓の向こうには茜色に染まっている空
今日という 一日が終わっていく色
澪「…」
澪「やっぱりちょっと残念だな」
ブーッ ブーッ
澪「あ、携帯」
澪「律から電話?」
ピッ
律『もしもし、澪?』
澪「どーした?」
今日という 一日が終わっていく色
澪「…」
澪「やっぱりちょっと残念だな」
ブーッ ブーッ
澪「あ、携帯」
澪「律から電話?」
ピッ
律『もしもし、澪?』
澪「どーした?」
28: 2010/07/18(日) 04:35:11.06 ID:rHlNYLTQ0
律『あー、そのさ…』
なんで言いにくそうなんだ…
澪「なんだよ」
律『…』
なかなか次の言葉が出てこない
……って おい、まさか
澪「まさか何も考えずに電話してきたんじゃ…」
律『…』
澪「図星か…」
まあ 何時だって行き当たりばったりな幼馴染の事だ
これ以上は何も突っ込むまい
なんで言いにくそうなんだ…
澪「なんだよ」
律『…』
なかなか次の言葉が出てこない
……って おい、まさか
澪「まさか何も考えずに電話してきたんじゃ…」
律『…』
澪「図星か…」
まあ 何時だって行き当たりばったりな幼馴染の事だ
これ以上は何も突っ込むまい
29: 2010/07/18(日) 04:41:28.19 ID:rHlNYLTQ0
律『…』
澪「…」
律『…』
澪「…」
律『ねぇ 澪』
澪「ん?」
律『……明日暇?』
澪「…」
律『…』
澪「…」
律『ねぇ 澪』
澪「ん?」
律『……明日暇?』
31: 2010/07/18(日) 04:47:41.31 ID:rHlNYLTQ0
………
夜になって
また雨が降り始めた
漆黒に佇む空
そこには明かりの1つも見当たらない
唯「…」
唯「…明日は」
唯「明日は大丈夫なのかな」
夜になって
また雨が降り始めた
漆黒に佇む空
そこには明かりの1つも見当たらない
唯「…」
唯「…明日は」
唯「明日は大丈夫なのかな」
32: 2010/07/18(日) 04:50:10.69 ID:rHlNYLTQ0
りっちゃんから電話がかかってきたのは夕方頃
律『今日は行けなかったのは残念だけどさ』
律『雨だから仕方ないって』
律『だからさ、明日行こうぜ』
律『
大丈夫だって、きっと晴れるよ』
雨がまた降り始めたのはそんな矢先
唯「…」
一寸先は闇
私には明日の事はわからない
そして
ずっと先の未来の事はもっとわからない
律『今日は行けなかったのは残念だけどさ』
律『雨だから仕方ないって』
律『だからさ、明日行こうぜ』
律『
大丈夫だって、きっと晴れるよ』
雨がまた降り始めたのはそんな矢先
唯「…」
一寸先は闇
私には明日の事はわからない
そして
ずっと先の未来の事はもっとわからない
33: 2010/07/18(日) 04:55:32.23 ID:rHlNYLTQ0
卒業したら 私達はどうなっちゃうんだろう
あずにゃんは1人になっちゃうのかな
真っ暗な空はまるでそんな私の不安を象徴してるみたいで
唯「…」
唯「はぁ」
唯「なんだか寂しくなってきちゃった」
あずにゃんは1人になっちゃうのかな
真っ暗な空はまるでそんな私の不安を象徴してるみたいで
唯「…」
唯「はぁ」
唯「なんだか寂しくなってきちゃった」
36: 2010/07/18(日) 05:00:16.89 ID:rHlNYLTQ0
prrrr…
梓「あ…」
梓「唯先輩からだ…」
梓「こんな時間にどうしたんだろ」
ピッ
梓「もしもし」
唯『もしもし、あずにゃん? 今大丈夫?』
梓「はい、大丈夫です どうしました?」
唯『なんだかお話したい気分で~』
梓「これと言った用事は無かったんですね…」
唯『えへへ~』
電話の向こうの悪気の無い笑い声
全く困った先輩なんだから
梓「あ…」
梓「唯先輩からだ…」
梓「こんな時間にどうしたんだろ」
ピッ
梓「もしもし」
唯『もしもし、あずにゃん? 今大丈夫?』
梓「はい、大丈夫です どうしました?」
唯『なんだかお話したい気分で~』
梓「これと言った用事は無かったんですね…」
唯『えへへ~』
電話の向こうの悪気の無い笑い声
全く困った先輩なんだから
38: 2010/07/18(日) 05:05:21.90 ID:rHlNYLTQ0
唯『…今日は残念だったね』
梓「仕方ないですよ、今朝はどしゃぶりでしたし…」
唯『うん…』
梓「それに明日があるじゃないですか」
唯『でも…』
梓「…」
唯先輩の言いたいことはわかる
先ほどまた雨が降り始めた
この雨が明日まで続くとは思えないけど
それでも不安になる気持ちはわかる
梓「仕方ないですよ、今朝はどしゃぶりでしたし…」
唯『うん…』
梓「それに明日があるじゃないですか」
唯『でも…』
梓「…」
唯先輩の言いたいことはわかる
先ほどまた雨が降り始めた
この雨が明日まで続くとは思えないけど
それでも不安になる気持ちはわかる
40: 2010/07/18(日) 05:10:54.10 ID:rHlNYLTQ0
けど 唯先輩が不安だったのはそれだけじゃなかったみたい
唯『あずにゃん…』
梓「はい」
唯『あずにゃんは寂しくない…?』
梓「…」
唯『私達が卒業して… あずにゃん1人になって… それで…』
それが聞きたくて…電話してきたんですか
そりゃあ 私だって寂しくない訳がない
だから正直に答える
梓「寂しいですよ」
唯『あずにゃん…』
梓「はい」
唯『あずにゃんは寂しくない…?』
梓「…」
唯『私達が卒業して… あずにゃん1人になって… それで…』
それが聞きたくて…電話してきたんですか
そりゃあ 私だって寂しくない訳がない
だから正直に答える
梓「寂しいですよ」
41: 2010/07/18(日) 05:14:32.92 ID:rHlNYLTQ0
梓「寂しいに決まってるじゃないですか」
唯『やっぱりそうだよね……ごめんね』
梓「なんで謝るんですか」
唯『だってあずにゃんに寂しい思いをさせちゃって…
私…なんて謝ったらいいか…』
まったく
この人は 本当に
そんなの らしくないですよ
梓「唯先輩!!」
唯『は、はい!』
梓「私が寂しいのは 今が楽しいからなんです!」
唯『え…』
唯『やっぱりそうだよね……ごめんね』
梓「なんで謝るんですか」
唯『だってあずにゃんに寂しい思いをさせちゃって…
私…なんて謝ったらいいか…』
まったく
この人は 本当に
そんなの らしくないですよ
梓「唯先輩!!」
唯『は、はい!』
梓「私が寂しいのは 今が楽しいからなんです!」
唯『え…』
43: 2010/07/18(日) 05:20:13.74 ID:rHlNYLTQ0
……
梓『今が楽しいから…
先輩達と過ごす今が楽しいから
だから寂しいんじゃないですか』
唯「あずにゃん…」
梓『こんな寂しい思いを出来る私はきっと幸せなんです!
大好きな先輩達に可愛がられてもらえて
たくさんの思い出を貰って
本当に何度お礼を言っても足りないくらい!』
唯「あ、あずにゃんっ…!」
梓『今が楽しいから…
先輩達と過ごす今が楽しいから
だから寂しいんじゃないですか』
唯「あずにゃん…」
梓『こんな寂しい思いを出来る私はきっと幸せなんです!
大好きな先輩達に可愛がられてもらえて
たくさんの思い出を貰って
本当に何度お礼を言っても足りないくらい!』
唯「あ、あずにゃんっ…!」
45: 2010/07/18(日) 05:25:01.10 ID:rHlNYLTQ0
梓『だから… 寂しくたって大丈夫です!
私には先輩達との思い出がありますから!』
ああ、そうだった
彼女は私が思ってるよりもずっとずっと強い子で
梓『例え離れてしまっても… 思い出は傍にあります!
思い出を通して ちゃんと私達は繋がっています!
離れ離れなんかじゃないです! だから安心してください!』
私には先輩達との思い出がありますから!』
ああ、そうだった
彼女は私が思ってるよりもずっとずっと強い子で
梓『例え離れてしまっても… 思い出は傍にあります!
思い出を通して ちゃんと私達は繋がっています!
離れ離れなんかじゃないです! だから安心してください!』
48: 2010/07/18(日) 05:30:01.43 ID:rHlNYLTQ0
唯「…」
梓『だから… その…』
唯「あずにゃん」
梓『先輩?』
唯「もう大丈夫だよ」
梓『!』
梓『もう…心配かけないでください!』
唯「えへへ ごめんね」
梓『だから謝る必要はないです!』
唯「そっか、そうだね じゃあ…」
唯「ありがとう あずにゃん」
梓『だから… その…』
唯「あずにゃん」
梓『先輩?』
唯「もう大丈夫だよ」
梓『!』
梓『もう…心配かけないでください!』
唯「えへへ ごめんね」
梓『だから謝る必要はないです!』
唯「そっか、そうだね じゃあ…」
唯「ありがとう あずにゃん」
49: 2010/07/18(日) 05:35:03.06 ID:rHlNYLTQ0
電話を終えて
ふと窓の向こうを覗けば
雨は止んでいた
曇っていた空は晴れ渡り…
唯「綺麗…」
満天の星空
皆も…そして彼女も…この空を見ているのだろうか
ふと窓の向こうを覗けば
雨は止んでいた
曇っていた空は晴れ渡り…
唯「綺麗…」
満天の星空
皆も…そして彼女も…この空を見ているのだろうか
50: 2010/07/18(日) 05:38:20.03 ID:rHlNYLTQ0
……
紬「晴れてよかった!!」
雨は止み、空には沢山の星が見えていた
紬「明日は素敵な日になりそう!」
大切な思い出の詰まった小箱を抱え
星空に祈る
どうかまた大切な宝物が… 思い出が増えますように
紬「晴れてよかった!!」
雨は止み、空には沢山の星が見えていた
紬「明日は素敵な日になりそう!」
大切な思い出の詰まった小箱を抱え
星空に祈る
どうかまた大切な宝物が… 思い出が増えますように
51: 2010/07/18(日) 05:43:44.18 ID:rHlNYLTQ0
……
澪「ん 雨止んだのか…
今日はずっと締め切ってたし…
喚起しようかな」
ガラッ
律「よっ」
澪「なんでいるんだっ!!」 ゴツンッ
律「いてっ!」
澪「いい加減窓から入ってこようとするのやめろよな…」
律「えへへ それよりさ 見てみなよ」
澪「?」
律「うえ、うえ」
澪「上?」
澪「うわっ… 綺麗…」
律「本当にな…」
澪「ん 雨止んだのか…
今日はずっと締め切ってたし…
喚起しようかな」
ガラッ
律「よっ」
澪「なんでいるんだっ!!」 ゴツンッ
律「いてっ!」
澪「いい加減窓から入ってこようとするのやめろよな…」
律「えへへ それよりさ 見てみなよ」
澪「?」
律「うえ、うえ」
澪「上?」
澪「うわっ… 綺麗…」
律「本当にな…」
53: 2010/07/18(日) 05:46:00.66 ID:rHlNYLTQ0
……
黄金色の空を見上げて
今ここにはいないけど
いつも傍にいるあの人に届くように
語りかける
梓「きっと大丈夫ですよ 明日はきっと大丈夫
だから…絶対 明日も良い思い出にしましょう!」
黄金色の空を見上げて
今ここにはいないけど
いつも傍にいるあの人に届くように
語りかける
梓「きっと大丈夫ですよ 明日はきっと大丈夫
だから…絶対 明日も良い思い出にしましょう!」
54: 2010/07/18(日) 05:47:23.90 ID:rHlNYLTQ0
……
唯「…そうだね
明日も良い日になると良いね!」
たとえ離れ離れになったとしても
きっと私達の見上げる空は何処かで繋がっている
同じように私達の思いもきっと繋がっているんだ
…
青白い光が空を走り
そして、夜が明けた
唯「…そうだね
明日も良い日になると良いね!」
たとえ離れ離れになったとしても
きっと私達の見上げる空は何処かで繋がっている
同じように私達の思いもきっと繋がっているんだ
…
青白い光が空を走り
そして、夜が明けた
55: 2010/07/18(日) 05:48:18.61 ID:rHlNYLTQ0
トントン
憂「お姉ちゃん、そろそろ起きないと」
唯「うーん おはようー ういー」
憂「うん、おはよう!
それよりお姉ちゃん」
唯「ふぇ?」
憂「律さん達もう来てるよ?」
唯「えっ! うそっ!」
憂「お姉ちゃん、そろそろ起きないと」
唯「うーん おはようー ういー」
憂「うん、おはよう!
それよりお姉ちゃん」
唯「ふぇ?」
憂「律さん達もう来てるよ?」
唯「えっ! うそっ!」
56: 2010/07/18(日) 05:48:51.29 ID:rHlNYLTQ0
ガチャ
唯「いってきます!!」
バタンッ
澪「唯 遅いぞっ」
律「まったく どんな時でも遅刻するのは唯らしいけどな」
紬「まあまあまあ」
唯「ごめーん!」
梓「それじゃあ、行きましょう!唯先輩!」
唯「うん!」
見上げれば
何処までも続く 透明な空
唯「いってきます!!」
バタンッ
澪「唯 遅いぞっ」
律「まったく どんな時でも遅刻するのは唯らしいけどな」
紬「まあまあまあ」
唯「ごめーん!」
梓「それじゃあ、行きましょう!唯先輩!」
唯「うん!」
見上げれば
何処までも続く 透明な空
57: 2010/07/18(日) 05:49:24.58 ID:rHlNYLTQ0
さあ 行こう 私達の明日へ
この空は私達だけの空っぽのキャンパス
どこまでも先へと続いていく空
空が続く限り、そこに描く私達の明日も続く
皆の思いを繋げて 皆の色を重ねて
空いっぱいに 虹色の明日を 描こう
終わり
この空は私達だけの空っぽのキャンパス
どこまでも先へと続いていく空
空が続く限り、そこに描く私達の明日も続く
皆の思いを繋げて 皆の色を重ねて
空いっぱいに 虹色の明日を 描こう
終わり
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