灰原「誘拐されたのはいつなの？」

蘭「昨日の昼から帰ってきてないのよ…」

灰原「昨日の昼ね、わかったわ」

～～～～～～～～～～～～～～

光彦「コナンくんが誘拐されたですって！？」

歩美「そんな…」

元太「よーし！俺たちで助けてやるぞ！」

博士「できるわけなかろう」

灰原「いや、私たちで探すしかないわよ」

博士「哀くん！？」

～～～～～～～～～～～～

灰原「それで、江戸川くんの足取りは分かったの？」

光彦「ええっと…一昨日の夜に毛利探偵と事件に遭遇していたようです」

歩美「昨日の朝公園に一人でサッカーをやりに行こうとした目撃情報もあるわ」

元太「そのあとうな重屋の前で見かけられてたらしいぞ！」

灰原「それからの情報は？」

光彦「今のところありません」

灰原「そう…じゃあ毛利探偵と遭遇した事件について聞いてみましょう」

千葉「こっちもコナンくんの事件で忙しいのに君たちまで…」

灰原「それで、江戸川くんが遭遇した事件っていうのは？」

千葉「それは…」

光彦「僕たちもコナンくんを助けたいんです！」

元太「頼むよ千葉ァ！」

千葉「…一昨日の夜、PL学園OB会のパーティーで殺人事件が起きてね」

千葉「被害者は有名なホームランバッター。拳銃で撃たれて即氏だった」

千葉「寸前まで我々は立浪さんを疑っていたんだが、眠りの小五郎によって真犯人が分かったってわけさ」

灰原「立浪さん！？」

光彦「どうしたんですか灰原さん！」

灰原「いや…何でもないわ…」

灰原（きっと工藤君のことだから立浪さんのことを嗅ぎまわっていたに違いないわ）

灰原（それで立浪さんに…）

歩美「ありがとう千葉刑事～」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

灰原「一度立浪さんの家まで向かう必要があるわね」

博士「しかし立浪さんの家は名古屋じゃ…」

灰原「馬鹿ね、あれぐらいの選手になれば別邸の一つや二つあるものよ」

光彦「東京の立浪さんの家に行くわけですね！」

ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝ　ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝ
ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝ　ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝ
ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝ　ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝ

灰原「まるで出ないわね…」

光彦「出られない事情でもあるんですかね…」

元太「わ！わかったぞ！その立なんとかってのが犯人だ！」

一同「ええっ！？」

阿笠「いや、待ちたまえ！テレビの番組表なんじゃが…」

15:00　プロ野球「臣人」対「中月」
　　　 白熱するCS争い！明暗分けるデーゲーム！
　　　 実況：下重聡　解説：柔田、立浪

阿笠「今は11時じゃ。もう球場へ向かったのだろう」

元太「なーんだ」

灰原「でも立浪さんには手下もいっぱいいるって聞くわ。断定するのは危険よ」

阿笠「そうじゃな…」

灰原「でもこれで振り出しに戻ったわね…」

光彦「もう少し詳しくコナン君の足取りを調べましょう！」

元・歩「オーッ！」

灰原（考えてみれば立浪さんが334万なんてはした金、要求しないかしら）

～～～～～～～～～～～～
灰原「なるほど、江戸川くんは公園に向かう最中、ボールをきゅうり農園に入れてしまって収穫間近のキュウリを台無しにした…」

灰原「それでそのあと、CeNAファンで有名な(*^◯^*)さんとカーブファンで有名な（●△●）さんの喧嘩を目撃…」

灰原「公園についてからはすぐ隣の家の野球大好き彡(ﾟ)(ﾟ)さんの家にサッカーボールを入れてしまったわけね…」

元太「あのデブニート、野球ボールはすぐ返してくれるのにサッカーボールだと怒るんだよな…」

夕方

下重「さあこの試合をジョイアンツが制して、ヅラゴンズは厳しい状況になりましたね立浪さん」
立浪「そうですね。ただまだ試合は続きますからね、選手たちにはもう少し薬を打ってでも強く一戦一戦戦ってほしいですね」

実況「CeNA！首位攻防戦を勝ち越し！ゲーム差は0.5に縮まりました！」
実況「カーブは厳しく、猛追を受けます！」

歩美「今立浪さんが解説する試合が終わったみたいよ！」

灰原「あと二時間もすれば帰ってくるかしらね…」

阿笠「でもK原さんのお通夜が今日…」

灰原「あの二人、すでにK原さんとの仲は冷え切ってるらしいわ。出ない可能性もあるわよ」

灰原「博士、ここ（立浪邸前）を頼んだわ」

博士「ええっ！？哀くんは！？」

灰原「私と小嶋くんは江戸川くんの足跡を辿るわ」

光彦「じゃあ僕もそちらに」

灰原「円谷くんはこっちでガードしてて頂戴。江戸川くんがいない今、頭脳で頼れるのはあなたぐらいよ」

博士「ワシは頼ってもらえんかのぉ…」

～～～～～～～～～～
(´・ω・`)「今日の分の収穫も終わったぁ～」

(*^◯^*)「ざまーみろなんだ！優勝はうちが貰って行くんだ！」
（●△●）「まだこっちが首位なんだけどね…」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ハメカスンゴｗｗｗｗｗ」「味噌弱すぎて草ァ！」
父「お前いつになったら働くんだ？」
彡(ﾟ)(ﾟ)「便器連敗ンゴゴゴゴｗｗｗｗｗｗ」
父「はぁ…、お前は負けたチームのファンを煽るときだけは本当に元気だよな・・・」
彡(ﾟ)(ﾟ)「やかましいわ！時機に大金でも見せたるわ！」
J( ‘ｰ`)し「どうやって？」
彡(ﾟ)(ﾟ)「そりゃあ…札幌記念でも当てて…」

元太「夏だから窓が開いてて人の声が良く聞こっけどさぁ…頓珍漢だぜ」

灰原「あら？そうかしら？もう犯人は分かったんじゃない？」

元太「はぁ～？お前どうやってわかったんだよ！」

灰原「ただ…ただどこに隠されているかはわからないのよね…」

阿笠宅

灰原「犯人は立浪さんじゃないわ」

一同「ええっ！？」

歩美「どういうことなの哀ちゃん！」

灰原「立浪さんなら…身代金なんて要求しないわ。まして334万なんて中途半端で、大したことのない額なんてね」

博士「334万がはした金というのかね！」

灰原「あの人なら身代金要求する前に遺体をコンクリ詰めにして中部空港沖よ」

一同「…」

立浪邸

ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝ

立浪「はい、なんでしょう」

目暮「警察の者ですが」

立浪「少々お待ちください」

ｶﾞﾁｬ

目暮「あー、お手数をお掛けしますが、実は誘拐事件が発生しておりましてね。先の事件でご存知とは思いますが、あの江戸川コナンくんが攫われたのです」

目暮「何かご存知ならと思いまして」

立浪「うーん…知りませんねぇ。すいませんがコラムの執筆中だったのでもういいですか」

目暮「あ、いや。これは失礼しました」

某所

コナン「そもそもここは一体…どこなんだ！？」

コナン「手がかりがまるで見つからない…」

コナン「もう一度、よーく、よーく探すんだ。よーく…」

コナン「んっ！？これは…阪神タイガースのグッズだ！」

コナン「でもそれだけじゃ…」

軽井沢

スタッフ「いや～真弓さん！今日の収録もお見事でしたね！」

（　･`ω･´)「プロの人に教えてもらうとうまくラウンドを回れるよ」

スタッフ「それで、この後は」

（　･`ω･´)「一泊してそのあと松本空港から伊丹に向かって解説が入ってるのでね。あまり酒は飲まないことにするよ」

スタッフ「そうですか」

阿笠邸

阿笠「手詰まりよのぉ…(ﾊﾞﾝｸﾞﾐﾋｮｳﾎﾟﾁｰ」

元太「コナンの一大事なのにそんなことしてる場合かよ！」

阿笠「いやぁ…すまんのぉ」

阿笠「おや？これは…」

19:00　今季最後の伝統の一戦in甲子園！
　　　 解説は真弓・河藤・青星の豪華トリオ！

阿笠「そういえば真弓さんの東京の住まいも米花町にあると聞いたことがあるぞ」

灰原「！！！！！」

灰原「ちょっと待って！それが本当なら…江戸川くんは…真弓さんの家に監禁されてるんじゃ！」

一同「ええっ！？」

阿笠「なぜじゃ！なぜ真弓さんの家に！」

光彦「明日の試合ならきっとまだ家にいますよ！」

灰原「あの人はゴルフのレッスン番組もしているわ。収録が今日なら…」

光彦「待ってください！真弓さんは神阪の元監督ですよ！33-4なんて一番忌み嫌うはずじゃないですか！」

元太「なんだ？33-4って？」

歩美「歩美聞いたことあるよ！2005年の日本シリーズの総得点でしょ！阪神はボロボロに打たれてボロボロに抑えられたって聞いたよ！」

灰原「犯人は真弓さんじゃないはずよ」

一同「ええっ！？」

ﾀﾞｯﾀﾞｯﾀﾞｯﾀﾞｯ

蘭「博士！大変よ！」

博士「どうした！蘭くん！」

蘭「明日の朝8時10分までに身代金を持ってこないとコナンくんを…コナンくんを頃すって！」

一同「ええっ！？」

灰原「お金に目途は！？」

蘭「（首を振る）」

光彦「そんな…」

灰原（8時10分…淫夢ね…）

灰原「決まったみたいね、犯人」

一同「ええっ！？」

蘭「犯…人？」

～～～～～～～～～～～～
ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝ

？？？「はい」

目暮「警視庁の者ですが」

？？？「なんでしょうか」

目暮「息子さんはいらっしゃいますかな」

？？？「いえ、今は寝ていますが」

目暮「実はお宅の息子さんが小学生を誘拐したということがわかりましてな」

J( ‘ｰ`)し「！？」

目暮「身代金334万円を要求しているのです。明日の朝、渡さなければ少年を頃すと…」

J( ‘ｰ`)し「あのクソデブ引きこもりニートが世間様の前を歩くとは思えないわ…」

目暮「とにかく、そういうことですので息子さんを起こしてください」

J( ‘ｰ`)し「性根のねじ曲がったクソ息子ですが…一応は息子です、証拠を見せてください…」

目暮「証拠…」

J( ‘ｰ`)し「それすらないのにひとを犯人扱いするのはどうかと思いますが」

目暮「いや、それはですな…」

灰原「サッカーボール」

J( ‘ｰ`)し「！？」

目暮「灰原くん！いつの間に！」

灰原「江戸川くんが隣の公園で遊んでいて間違ってこの家の庭に入れてしまったはずのサッカーボールを持っているはずよ」

高木「警部！見つかりました！サッカーボール！」

J( ‘ｰ`)し「・・・」

目暮「お母様、宜しいですかな」

J( ‘ｰ`)し「ええ。二階の突き当りです」

目暮「よーし！みんな！行け！」ﾀﾞｯﾀﾞｯﾀﾞｯﾀﾞｯ

ｶﾞﾁｬ

目暮「はっ！？首をナイフで一突き…氏んでる！？自殺か！」

J( ‘ｰ`)し「もう5分もすれば生き返りますわ」

目暮「はぁ？」

5分後

目暮「お前が誘拐事件を起こしたんだな！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「…せや」

目暮「なぜだ！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「いっつもいっつも『働け』『金を入れろ』ってうるさいからや。334万も家に入れたれば当面はなんも言われへんやろ」

目暮「それだけの理由で…」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ホンマは立浪か真弓に擦り付けたろ思ってたんやけどな」

彡(ﾟ)(ﾟ)「立浪がK原を頃したって聞いてな。あいつの家にはどうせ銃があるだろうから何とかごまかせると思ったんや」

彡(ﾟ)(ﾟ)「それに、その現場にあのガキがいたって聞いたし、動機にもなるやろ」

高木「逮捕されたのはN村元投手ですが」

彡(ﾟ)(ﾟ)「まあ、ええわ」

目暮「それで、どうやって真弓さんの家に」

彡(ﾟ)(ﾟ)「真弓が引っ越してきて間もない時に勝手に合鍵作らせてもらっただけや」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ま、真弓にはいつも原ちゃんのキュウリ買ってもらってて、そのついでに何度か家に上がらせてもらったこともあったしな」

彡(ﾟ)(ﾟ)「せやから、原ちゃんのキュウリ畑をメチャクチャにしたあいつをさらったろって気持ちもあったで」

彡(ﾟ)(ﾟ)「まあ、悪いのはすべてワイや」

真弓邸

佐藤「この鍵ね。これをこうしｔ

ドア「ﾊﾞｰﾝ!」

一同「！？」

サッカーボール（ﾌﾆｬﾆｬﾆｬﾆｬｰ）

歩美「こ、コナンくん！」

光彦「無事だったんですね！」

元太「大丈夫か！コナン！」

コナン「ああ…どうもねえよ」

灰原「自力で紐でもほどいて、自力で玄関を破壊して、自力で脱出するとはね」

佐藤「びっくりした～。でもすごいわね、コナンくん…」

コナン「あ、アハハ…たまたまだよ、たまたま…」

コナン「その後、やきう民さんは執行猶予付きの判決が申し渡されるところだったが、少しでも働いてほしいという良心の要求により、実刑判決がつけられた」

コナン「その間に、両親は家を売り払って遠くへ引っ越すそうだ」

コナン「やきう民さんの供述により家宅捜査が行われた結果、立浪さんの家からは拳銃と謎のクスリが発見され、逮捕されたが、一時間後に釈放され、国家公安委員長と警察庁長官、警視総監に米花署の署長が同時に辞職した」

実況「三遊間抜けたああああああ！CeNAサヨナラで首位に並んだ！いよいよ明日のカーブとのシーズン最終戦にすべてを懸けます！」
立浪「明日の試合も楽しみですね」

おわり

思った以上にまともやったわ