1: 2012/10/22(月) 21:19:01.67 ID:rKXzDs5bO
―アドリア海上―

ババババババババ

ルッキーニ「にしし、当たんないよーだ」

シャーリー「!」

シャーリー「ルッキーニ、一機抜けたぞ!」

バルクホルン「こちらは手が離せん……くっ! 任せる!」

ルッキーニ「りょーかいっ!」

ギュウウ--z__ン

3: 2012/10/22(月) 21:28:00.18 ID:rKXzDs5bO
ギュウ--z__ン

ルッキーニ「まだ遠いかな……」

ネウロイ「」

ルッキーニ「ん?」

ネウロイ「」

ブウウン ブウウン ブウウン……

ルッキーニ「……何の音かな? ネウロイから」

ピカッ

ルッキーニ「え」

┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛



シャーリー「な、なんだあれ!? あのキノコみたいな雲……」

バルクホルン「ま……まさかッ!」

8: 2012/10/22(月) 21:43:44.09 ID:rKXzDs5bO
ネウロイ「」ドギュドギュウン

シャーリー「邪魔だァァッ!」

シャーリー「ルッキーニィーッ!」

バルクホルン「待て! 行くんじゃあない!」バッ

シャーリー「うるせぇッ!」

バルクホルン「くっ……すまん!」

バギィ

シャーリー「!? バルクホルン、お前!」

バルクホルン「……ストライカーを停止させた。あそこには……行かせられない」

10: 2012/10/22(月) 21:51:22.96 ID:rKXzDs5bO
シャーリー「ふざけんなァッ! ルッキーニが、一人であの爆発に巻き込まれたんだぞ!? お前……!」

バルクホルン「なんとでも言え。既に基地でもこの異変を観測してるはずだからな、すぐに捜索隊が……」

シャーリー「ルッキーニが私を待ってるんだ! 私は泳いでだって」

バルクホルン「ルッキーニを助けたいならッ!」

シャーリー「!」

バルクホルン「……私たちが無事じゃなくてどうするんだ? 私たちが余計な被害を受けて、ルッキーニに心配をかけるのか?」

シャーリー「でも、でも!」

18: 2012/10/22(月) 22:01:23.49 ID:rKXzDs5bO
バルクホルン「……帰るぞ、基地に」

シャーリー「いやだ、離せよ! 離せ……」

ドスッ

シャーリー「ぐっ!? う……」ガクッ

バルクホルン「……頼むから……静かにしてくれ……」

バルクホルン(もしも私の悪い予想が当たってしまっているなら、ルッキーニは既に……)

バルクホルン(……まさか、奴らネウロイがあんな兵器を隠し持っていたとは……!)

バルクホルン(人類史上最悪の兵器……『核爆弾』を!)

22: 2012/10/22(月) 22:07:59.33 ID:rKXzDs5bO
―????―

シャーリー「ううっ……」

バルクホルン「! シャーリー、大丈夫か?」

シャーリー「……ルッキーニ! バルクホルン、ルッキーニはどうなったんだよ!」

バルクホルン「……」

シャーリー「なっ……なんとか言えよッ! 無事なんだろうな!?」

バルクホルン「生きてはいる。正確には、生かされている」

シャーリー「……なんだよ、それ」

バルクホルン「まず落ち着け。事態は少々……いや、だいぶ厄介なことになっている」

28: 2012/10/22(月) 22:21:35.59 ID:rKXzDs5bO
シャーリー「……ネウロイの新兵器か」

バルクホルン「というよりは、我々人類の切札を真似られたと言うべきだろう。爆発の威力や熱より、放射能の拡散に重きを置いたものだと見られている」

バルクホルン「ルッキーニが一命をとりとめたのも、その差異のおかげだな」

シャーリー「もうその爆弾の話はいい。ルッキーニは助かるのか? また空を飛べるのか?」

バルクホルン「……放射能は放射線を撒き散らし、被曝した生物の細胞を破壊する」

バルクホルン「このブリタニアに非常事態宣言が発令されたのは、私たちが来てからでは初めてだな」

39: 2012/10/22(月) 22:37:41.50 ID:rKXzDs5bO
バルクホルン「私とお前も、ルッキーニを除けば最も長時間放射能に曝されたわけだ。だからこうして隔離されて」

シャーリー「お前、いい加減にしろ! さっきからのらりくらりはぐらかして、どういうつもりだ!」

シャーリー「私のことなんてどうだっていい、ルッキーニさえ助かるなら! 分かるだろ! あのネウロイを追わせたのは、この私なんだ……!」

バルクホルン「……そこまで言うなら、覚悟は出来てるんだな。分かった、教えてやる……」

シャーリー「言ってみろッ!」

バルクホルン「ルッキーニは……」

シャーリー「ああ」

バルクホルン「……」



バルクホルン「あ、あと……『24時間持てば上々の容体』だ、そうだ……」



シャーリー「……は?」

46: 2012/10/22(月) 22:54:24.23 ID:rKXzDs5bO
シャーリー「……へ、ひひっ、お前、らしくないぞ! そん、そんな冗談……そんな……」

バルクホルン「……爆発の瞬間、強烈な閃光で網膜を損傷し視力を失った。衝撃によるダメージはとっさのシールドで多少は和らいだものの、吹き飛んだルッキーニが発見されたのは爆心地から600m離れた海面」

バルクホルン「固有魔法の特性もあって、熱には負けなかったようだ。最も、それが幸運かどうかは……」

シャーリー「……」

バルクホルン「……まだ話そうか?」

シャーリー「……それで……」

バルクホルン「?」

シャーリー「それで、お前、ルッキーニを一人にしてきたのかよ!! それが本当なら、私たちがいるべき場所なんて一つしかないだろうが!」

シャーリー「それをお前は、涙も流さないで」

バルクホルン「うおああああッ!」ドゴォン

54: 2012/10/22(月) 23:08:56.39 ID:rKXzDs5bO
シャーリー「なっ」

バルクホルン「私が……どういう思いでこの選択をしたのか……知りもしないでッ!」

バルクホルン「ルッキーニがお前や私を道連れにして、少しでも喜ぶのか!? ルッキーニが望むなら、この身をネウロイの巣に投げ込んでも構わないッ! だが!」

バルクホルン「ルッキーニがそんなことを喜ぶかどうかくらい……お前なら分かるだろう……!? ずっとルッキーニと一緒にいた、お前なら!」

バルクホルン「……どうしようもなかった……」

バルクホルン「ルッキーニは……もう……助から……い……うわああっ!」

シャーリー「……」

55: 2012/10/22(月) 23:09:12.16 ID:1fSjJlcrO
ルッキーニちゃん

56: 2012/10/22(月) 23:12:14.46 ID:9NvjevEJ0
トゥルーデからしてもルッキーニは愛しい妹だったろうなぁ

57: 2012/10/22(月) 23:12:37.99 ID:1fSjJlcrO
それは違うだろ

60: 2012/10/22(月) 23:21:45.93 ID:rKXzDs5bO
シャーリー「……悪かったよ、バルクホルン」

バルクホルン「……」

シャーリー「でも、行かなきゃ。ルッキーニは、私を待ってるんだ。きっと」

バルクホルン「!」

シャーリー「アイツがどこにいるのか、知ってるか?」

バルクホルン「あ……ああ」

シャーリー「案内……って訳にはいかないな。場所だけ教えてくれよ、行ってくるからさ」

63: 2012/10/22(月) 23:35:41.45 ID:rKXzDs5bO
バルクホルン「……」

シャーリー「……ま、あれだけ引き留めておいて、素直に喋っちゃくれないよな」

バルクホルン「いや」

シャーリー「!」

バルクホルン「そう遠くない場所で、治療を受けているはずだ……」

シャーリー「……へ、そうこなくちゃ」

バルクホルン「勘違いするな! 私はルッキーニの様子を見に行くだけで、お前はたまたま私に着いてきただけだからな!」

65: 2012/10/22(月) 23:41:55.82 ID:rKXzDs5bO
おしまいです
眠いので落として下さい

66: 2012/10/22(月) 23:42:37.31 ID:TmVRVQjQ0
おい、はよ

67: 2012/10/22(月) 23:44:21.81 ID:4MevchQ70
まぁ諦めるならそれでいいさ。でもお前はその程度ではないはずだ

これだけは忘れないでくれ。扶桑皇国民の男として

69: 2012/10/22(月) 23:47:19.44 ID:GZlQzOCWO
寝るならまたの機会に書き直すと誓ってから寝ろ

74: 2012/10/23(火) 00:08:00.12 ID:7HmNnOMu0
中途半端に終わりかよw

72: 2012/10/22(月) 23:48:08.00 ID:tBZzrg6v0
よかった…酷い目に遭ったルッキーニなんていなかったんだそうに違いない

75: 2012/10/23(火) 00:13:48.16 ID:Du8C0BTfO
続き気になる

77: 2012/10/23(火) 00:20:47.51 ID:oUs9BxvrO
初めて仲間を失って号泣するエーリカとそれを抱きしめるお姉ちゃん

引用: ルッキーニ「死にたくないよ、シャーリー」