1: 2008/04/28(月) 14:04:49.49 ID:ORDcOMldO
勇者「だからどうしたの?」
魔物少女「み……見逃していただけませんか?」
勇者「え?いやだけど」
魔物少女「あぅ…………
もしかして…私…殺されちゃうんですか?」
勇者「うん」
魔物少女「…あぅ……」
Lv1魔王とワンルーム勇者 9巻 (FUZコミックス)

4: 2008/04/28(月) 14:08:31.75 ID:ORDcOMldO
魔物少女「あ…あの…私、人とかは襲わないんです」
勇者「へぇ」
魔物少女「森で、茸や山菜をとって生活してるだけなんです」
勇者「ふぅん」
魔物少女「な…なので…見逃していた」
勇者「いやだ」
魔物少女「…うぅ……」

10: 2008/04/28(月) 14:12:48.35 ID:ORDcOMldO
勇者「じゃあ、サクサクッと倒しちゃうかな」
魔物少女「うぅ……」
勇者「はがねのけんの切れ味をためしてみるかな」
魔物少女「あ…あああ…」
勇者「よーし、いくぞ」
魔物少女「あ…ぅ…」パタッ
勇者「…あ…あれ?まだ何もしてないぞ」

18: 2008/04/28(月) 14:16:17.60 ID:ORDcOMldO
勇者「おーい、生きてますかー」ツンツン
魔物少女「…ん…んん」
勇者「お、よかった。生きてるみたいだな」
魔物少女「ん…あ…はっ!?」ガバッ
勇者「おっ、起きた」
魔物「…あれ?私はなにを?」
勇者「ん?俺に殺されるとこだったんだよ」

25: 2008/04/28(月) 14:18:34.31 ID:ORDcOMldO
魔物少女「え?…殺され?」
勇者「うん」
魔物少女「…あ!?」
勇者「思い出した?」
魔物少女「…お…思い出したくなかったです」
勇者「べつに思い出さなくても構わないけどね」

34: 2008/04/28(月) 14:23:38.34 ID:ORDcOMldO
>>24
間違い
あと魔物少女だと長いから略して魔物にする


勇者「もうあきらめたら?」
魔物「……うぅ」
勇者「んん…、じゃあ特別サービスで先に攻撃させてあげる」
魔物「…そ、そんな酷いことできません」
勇者「しないと氏ぬよ」
魔物「うぅ………
でも…私、たたかったことなんて…」
勇者「じゃあ記念すべき初バトルだね」
魔物「…嬉しくないです」

40: 2008/04/28(月) 14:25:57.84 ID:ORDcOMldO
魔物「…え…えいっ」ポカッ
勇者「……え?今の攻撃?」
魔物「…手が痛いです」
勇者「……これは、
倒してもたいした経験値にならなそうだなぁ」

47: 2008/04/28(月) 14:30:20.30 ID:ORDcOMldO
勇者「ヒトガタだからてっきり上級魔族かなんかだと思ったのに」
魔物少女「…そんなんじゃないです」
勇者「これじゃあ、スライム倒したほうがおいしいよ」
魔物少女「……うぅ」
勇者「じゃあ、なんか命のかわりに差し出せるものあるなら。
助けてやるよ」
魔物少女「ほ、ほんとうですか!」

52: 2008/04/28(月) 14:34:14.74 ID:ORDcOMldO
魔物少女「…あ、でも高価なものなんてないです」
勇者「このさいなんでもいいや。
正直弱いもの虐めは格好悪いしね」
魔物少女「…勇者さん、かっこいいです」
勇者「よせ、褒めても何もでないぞ」

59: 2008/04/28(月) 14:37:55.64 ID:ORDcOMldO
勇者「ふむふむ…」
魔物少女「ど…どうしたんですか」
勇者「よくよく見ると、なかなかかわいいじゃないか」
魔物少女「え…そ…そんな…照れます」
勇者「売O宿にでも売れば金になるかもな…」
魔物少女「ばい?なんですかそれ」
勇者「…いや…でも民は魔物を極端に恐れてるからな」
魔物少女「…さっきからなんの話しですか?」

61: 2008/04/28(月) 14:38:35.38 ID:M23BCuJ90
売るな外道w

66: 2008/04/28(月) 14:42:27.56 ID:ORDcOMldO
勇者「そうだ、金持ちには物好きが多いときくし…」
魔物少女「ですから…さっきから何の話ししてるんですか?」
勇者「知りたい?」
魔物少女「はい」
勇者「じゃあ耳かして」ゴニョゴニョ

魔物少女「ひ…ひぃ…」
勇者「お前さん、頭の角以外は普通の女の子だしな。
やっぱり金を稼ぐといったら…」
魔物少女「お、お願いします!
それは、それだけは許してください!」
勇者「む…我が儘だな」

71: 2008/04/28(月) 14:46:39.11 ID:ORDcOMldO
勇者「じゃあ、お前何か特技とかあんの?」
魔物少女「特技ですか?」
勇者「そう、魔物ならではの特技」
魔物少女「お料理は得意ですよ」
勇者「…いや、だから魔物ならではの」
魔物少女「お掃除やお洗濯もできます」
勇者「…こりゃ、やっぱ売るしかないか」
魔物少女「そ、それだけは許してください!」
勇者「えぇー」

76: 2008/04/28(月) 14:50:47.18 ID:ORDcOMldO
魔物少女「そ…そうだ!
家にきてください。おもてなしをさせてくださいね」
勇者「宿代わりか…まぁ、そのへんで妥協してやるか」
魔物少女「ありがとうございます」


勇者「…ここがお前の家か?」
魔物少女「…は、はぁ、古い山小屋を一人で改築したんですが」
勇者「……おれの実家より立派だ」

81: 2008/04/28(月) 14:53:48.36 ID:ORDcOMldO
勇者「中も綺麗だな」
魔物少女「いつも暇なので、お掃除ばっかりしてるんです」
勇者「そうか…まぁいいや」
魔物少女「まってて下さい。
今ご飯の準備しますから」
勇者「ああ、俺はそのへんで寝てるわ」

86: 2008/04/28(月) 14:58:04.37 ID:ORDcOMldO
勇者「ごちそうさまでした」
魔物少女「はい、おそまつさまでした」
勇者「山菜や茸だけっつってもなかなか美味いもんだな」
魔物少女「ありがとうございます。
ちなみに、勇者さまは、いつも何を食べてるんですか?」
勇者「肉」
魔物少女「お肉ですか。何のお肉ですか?」
勇者「魔物」
魔物少女「そ…そうですか」

94: 2008/04/28(月) 15:01:48.34 ID:ORDcOMldO
魔物少女「お風呂の準備ができました」
勇者「そんなもんまであるのか?」
魔物少女「えぇ…まぁ、簡素なものですけど」
勇者「お前、結構すごいな」
魔物少女「…いえいえ」


勇者「…こいつ、結構つかえるんじゃねえか?」

102: 2008/04/28(月) 15:05:13.41 ID:ORDcOMldO
魔物少女「湯加減どうでした?」
勇者「なかなか」
魔物少女「そうですか。
お布団の準備ができてます。もうお休みになって下さい」
勇者「おう」
魔物少女「私はお風呂に入ってきますので、
なにかあったら呼んで下さいね」
勇者「わあった」

109: 2008/04/28(月) 15:08:48.94 ID:ORDcOMldO
勇者「…さて、寝るかな」


コンコンッ
勇者「あぁ?」
魔物少女「…私です。入ってもよろしいですか?」
勇者「いいぞ」
魔物少女「失礼します」
勇者「何かようか?」
魔物少女「…いえ…あの…」
勇者「なんだ?はっきりしろよ」
魔物少女「…ぅ…その」

126: 2008/04/28(月) 15:15:33.86 ID:ORDcOMldO
魔物少女「…ですから…男のかたは…」
勇者「…?」
魔物少女「…今日のお昼に言ってたじゃないですか」
勇者「…もしかして、アレのことか?」
魔物少女「………」コクコク
勇者「…あー、なんで急に?」
魔物少女「だって、男のかたは皆そういうことが好きだって
それに…勇者さま、私のことかわいいって…」
勇者「…確かに言ったような気がする」
魔物少女「…私…他にできることないし。
でも、そういうのは怖いし……でも勇者さまなら……」
勇者「だが断る」
魔物少女「えぇ!?」

136: 2008/04/28(月) 15:18:43.38 ID:ORDcOMldO
魔物少女「…やっぱり、魔物は嫌ですか?」
勇者「いや、そういうのじゃないんだ?」
魔物少女「…じゃあ」
勇者「俺、ちっちゃい娘はちょっと…」
魔物少女「あぁ…」

143: 2008/04/28(月) 15:21:05.37 ID:ORDcOMldO
勇者「そうだな。もっと大きくなったら相手を頼もうかな」
魔物少女「え?…あ……」
勇者「じゃあ、眠いから寝るわ」
魔物少女「あ…おやすみなさい…」
勇者「おやすみ」

152: 2008/04/28(月) 15:24:08.50 ID:ORDcOMldO
勇者「じゃあな」
魔物少女「はい、勇者さまもお気をつけて」
勇者「おう!」


魔物少女「いっちった……」
魔物少女「そういえば…
最初は殺されそうになったんだっけ」
ガクガクブルブルガクガクブルブル

180: 2008/04/28(月) 15:31:16.69 ID:ORDcOMldO
数時間後

魔物少女「さてと、茸でもとりにいこうかな」
バフッ
魔物少女「きゃっ…なにこれ?……帽子?」
勇者「そうだ角を隠すためのな」
魔物少女「あわっ!勇者さま!
…も、もしかして…急に気が変わって私を食用にしようと」
勇者「似てるが違う」
魔物少女「に…似てるんですか?」
勇者「これからお前には炊事洗濯
その他諸々の雑用をやってもらう」
魔物少女「え?」
勇者「拒否権はないからな」
魔物少女「あの……」
勇者「どうした?拒否権はないんだぞ?」
魔物少女「…帽子ありがとうございます」


181: 2008/04/28(月) 15:32:12.58 ID:/KopYFlQO

185: 2008/04/28(月) 15:32:31.95 ID:qEUt7da90
終わり・・・だと・・・?

186: 2008/04/28(月) 15:32:34.42 ID:xMckLUNe0
最後まで勇者ソフト鬼畜

193: 2008/04/28(月) 15:35:23.06 ID:ORDcOMldO
数ヶ月後

魔物少女「ご飯できましたよ」
勇者「………」
魔物少女「ど…どうしました?私の顔になにかついてますか?」
勇者「…いや」

勇者(……なかなか成長しないなぁ)

209: 2008/04/28(月) 15:47:59.23 ID:ORDcOMldO
数年後

勇者「…おかしいな」
魔物少女「どうしたんですか?」
勇者「なんでお前は成長しないんだ?」
魔物少女「成長?してますよ」
勇者「いや、大人になるってことね」
魔物少女「私達はこの姿で大人なんです」
勇者「な、なんだってー!」

217: 2008/04/28(月) 15:51:41.04 ID:ORDcOMldO
勇者「…う…嘘だ」
魔物少女「嘘じゃないですよ。
…赤ちゃんだって産めるんです」
勇者「…な…なんてことだ、これを楽しみして
魔王まで倒したというのに」
魔物少女「はい、勇者さま格好良かったですよ。
魔王を一撃で倒すんですもん」
勇者「畜生!ちくしょーーー!」


234: 2008/04/28(月) 16:03:37.15 ID:ORDcOMldO
勇者「…はぁ、なんだか罪悪感が」
魔物少女「勇者さまー」スリスリ
勇者「こら、そんなにくっつくな」
魔物少女「元気な赤ちゃんが産まれるといいですね」
勇者「…そうだな」


勇者「…まぁ、いいか」

この後、この勇者は、当然のごとく歴史に名を残すことになる。
しかし、それは魔王を倒した勇者
ではなく小さな女の子を嫁にした
勇気ある者として……である


237: 2008/04/28(月) 16:06:20.88 ID:uWJh6sZM0
何度目の 完 だよww

238: 2008/04/28(月) 16:06:24.13 ID:1Li7VU2E0


287: 2008/04/28(月) 18:11:38.24 ID:ORDcOMldO
>>275
勇者「どうしたんだ急に」
魔物少女「今日の私は悪い魔物なんですよ。
いーっぱいいけないことしちゃいますね」
勇者「そうか、じゃあ悪い魔物は懲らしめてやらないとな」
魔物少女「…あぅ、勇者さまにやられちゃうよぅ」

引用: 魔物少女「あ…あの…私、悪い魔物じゃないです」