朝倉「はい。あらためましてこんばんわ。朝倉涼子です」

喜緑「喜緑江美里です」

長門「長門有希」

朝倉「このとおりいつものメンバーでお贈りするわね」

朝倉「それにしても久しぶりね。このラジオ。前回の放送はいつだったかしら」

喜緑「二ヶ月以上前になるかもしれませんね。」

朝倉「そんなに前だっけ。まったく、プロデューサーは何を考えてるのかしら。この番組をおさないで何をおすのかってことになるわよね」

長門「……」

喜緑「文句を言っていてもしかたありません。せっかく頂いた機会ですから、精一杯がんばりましょう」

朝倉「まあ、それもそうね。それじゃあ早速フツオタのコーナーにいきましょう」

朝倉「それでは、一枚目のフツオタ～………って」

喜緑「お便りは一通もきてませんね。メールの受信箱も空です」

長門「………」

朝倉「な、なんで？」

喜緑「なんでもなにも、これが現実ですよ、朝倉さん」

長門「宣伝不足」

朝倉「宣伝不足って……え、ちゃんと宣伝してなかったの！？」

長門「ちゃんとどころか番組宣伝、訳して番宣は行っていない」

朝倉「ど、どうして！伝説の番組の復活なのよ？普通なら、こう、バッー！と大々的にとか張り出すでしょ！」

朝倉「『祝！朝倉涼子のオールナイトニッポン復活！』とか」

喜緑「いえ、そこまでたいした番組ではないですから」

朝倉「……」

喜緑「そんな事に経費を使うぐらいなら、私が主演のラジオドラマ『それゆけ生徒会長喜緑江美里！』にまわして欲しいですね。無駄のないように。」

朝倉「……ひどい言われようね」

長門「打ち切り同然で消えていった番組の最後の残り火」


長門「それが朝ポン３」

朝倉「レギュラー番組が復活して、あたしの人気もギャラも安定すると思ってたのに……」

喜緑「単に、本来ここの番組枠で放送している学術番組『猫なる哲学』のパーソナリティのシャミセンさんが、風邪でお休みになってしまったので、急遽『朝ポン』が復活しただけですから」

長門「朝ポン３は今夜限り」

朝倉「がーん」

喜緑「え、知らなかったんですか？」


朝倉「………うん」

朝倉「なんか……一気にやる気がなくなったわ」

長門「……」

喜緑「いえ、そんな事を言っては駄目です朝倉さん」

喜緑「一度だけとはいえ、チャンスをもらったのですから最大限に生かせばいいんです」

朝倉「……生かすって？グスッ」

喜緑「つまりですね。今回の朝ポン３でリスナーを獲得してしまえばいいんです」

朝倉「リスナーを？」

長門「一夜限りの復活とは言え、リスナーからの反響が大きければ、ラジオ局は無視はできない」

喜緑「人気が出てしまえばこっちのものです。向こうから朝倉さんに頭を下げてきますよ。『朝ポンを復活させていただきたくぞんじあげるいかそうろう』という具合です」

朝倉「それも……そうね……」

朝倉「人気さえでちゃえば……」

朝倉「よし！決めたわ」

喜緑「番組を盛り上げる事を決めたんですね」

朝倉「人気の為にとりあえず服を脱ぐわ。全部」

喜緑「！？」

喜緑「それはちょっと……って、あ！なにブラウスに手をかけているんですか朝倉さん」

朝倉「とめないで喜緑さん。あたしは覚悟を決めたのよ」

喜緑「そんな覚悟はいらないです！」

長門「全部脱ぐより、ストッキングは残しておいたほうがいい」

喜緑「長門さんまで何を言ってるんですか！？」

喜緑「というか、長門さんまで、なんで脱いでるんですか！」

喜緑「ふぅ。二人ともちゃんと服は来ましたね」

朝倉「は～い」

長門「着ている」

喜緑「いいですか？脱いで人気を取ろうなんて、しては駄目です」

喜緑「というより、ラジオなので無駄です。朝倉さんと長門さんがいくら、スタジオで素肌を晒しても、リスナーには伝わりません」

朝倉「それも、そうね」

長門「不覚」

朝倉「じゃあ、どうやってリスナーの心を掴めばいいのかしら」

喜緑「ラジオですから。トークが基本ですね。面白おかしい爽快な会話を私達ですれば、それを聞くリスナーも楽しめるということになります」

長門「………」

朝倉「トーク……トークね……」

朝倉「え？トークってなに！？」

喜緑「『え？』はこっちの台詞ですね。やる気がないなら帰りますよ」

朝倉「ち、違うの。意味はわかるのよ。トーキング、つまり、話せばいいのよね？」

朝倉「で、何を話せばいいの？」

長門「………」

喜緑「………」




喜緑「もう帰ってもいいですか？」

長門「リスナーが誰もいなくなったようなので、朝ポン３はこれにて閉幕」

朝倉「グスッ」

喜緑「しかたないですね。早く帰りたいです」

朝倉「機会があればまた、いずれ。グスッ」

喜緑「次は是非、生徒会長喜緑江美里でお願いしますね」

長門「………」






長門「おやすみ」

おわりって…そんな…

朝倉さん大好きです
前回の朝ポンも聞きました、って言いに来たのに…

ああああ朝倉さん可愛いよおお！！

もう朝ポンやらないのかなー
スレに気がつくのが遅かった…