1: 2012/07/20(金) 10:24:18.85 ID:RMOhNsrH0
とあるファミレスにて


一方「あいつらと来たら毎日毎日ギャアギャアと飽きるって事を知らねェ……」

浜面「まだ実力行使されないだけ良いだろ、されたとしてもお前なら返り討ち楽勝だろうし。俺なんて人権すら危ういんだぞ?」

上条「いやいや、自分で言うのもなんだけど、上条さんの不幸に比べたらまだマシですよ。明日食う物にすら困り始めたし……」

一方「だいたいよォ、あいつらは集団で来るから始末に負えねェ、全部ブッとばしちまうわけにもしかねェし……」

浜面「集団なんて言ったら俺は元暗部組織丸ごと一つに虐められてるようなもんだぜ?」

上条「俺は知らない間にどんどん相手が増えてくるんだよな……」

一方「ンだよオマエら……なンなンですかァ!? 今日は俺が一番苦労してるっつー話だろうが!」

浜面「いや、苦労なら俺の方が上だって! 第一位なんだから苦労って言ったって無能力者から比べたらたいしたことないだろ?」

上条「苦労って言ってるうちはまだ良いんだよ、苦労が限界越えると不幸になるんだ……」
創約 とある魔術の禁書目録(10) (電撃文庫)
3: 2012/07/20(金) 10:25:49.02 ID:RMOhNsrH0
一方「ちったァ人の話を聞きやがれ! オマエら三下の苦労なんざ所詮苦労レベルも三下なんだからよォ!」

浜面「そいつは聞き捨てならねぇぜ! 苦労のレベルは能力とイコールじゃないって事を無能力者なら、ましてやこの浜面仕上なら良く知り尽くしてる!」

上条「良いぜ、お前等が一番不幸なのは自分だと思ってるってんなら、まずはそのふざけた幻想をぶち頃す!」

一方「上等だァ! こちとら鬱憤溜まってオーバーフローは目前……手加減できねェから覚悟しやがれェ!!」ダンッ

浜面「俺はとっくにオーバーフローしてるっつーの!」ダンッ

上条「あっ!?」パシャ

一方「あ……」

浜面「あ……」

上条「……二人がテーブルを叩いたせいで水の入ったコップが倒れ何故か俺にだけかかる……不幸だ……」


4: 2012/07/20(金) 10:28:50.60 ID:RMOhNsrH0
一方「その、なンだ三下……わりィ」

浜面「すまん」

上条「……これでわかったろ? 俺の不幸が一番だって」

一方「ハァ? 脳が湧いてんですかァ? それとこれとは別だろーが! だからお前はいつまで経ってもレベルがゼロなんだよォ」

浜面「レベル0云々はともかく、話が別ってことは同意だな。だいたい水程度で大げさじゃねぇか、俺なんて麦野がぶっ放した原子崩しの犠牲者の返り血で服が真っ赤になったこともある」

上条「上条さんはこの服一張羅なんですよ? ってかお前等本当に謝る気あんのかよ?」

一方「だァからそれとこれとは別だって言ってンだろ三下ァ」

浜面「そうそう」

上条「……不幸だ」

7: 2012/07/20(金) 10:31:44.92 ID:RMOhNsrH0
一方「だいたいなァ、オマエら俺の話を聞いたら自分の苦労が恥ずかしくなってくるぜェ?」

浜面「そこまで言うなら第一位サマの苦労話ってのを聞こうじゃないか、俺に比べたらたいしたことないって第一位をレベル0が論破してやるぜ」

上条「そうだな、まずは話を聞こう」

一方「クク、良い度胸だァ」

店員「ランチセットお待たせしましたー」

浜面「あ、すいません」

上条「きたきた」

一方「……オマエらちゃんと聞く気あんのかァ?」

浜面「あるある」

上条「別に食いながらでもいいだろ? その為に頼んだんだし」

一方「チッ……」

9: 2012/07/20(金) 10:33:32.69 ID:RMOhNsrH0
一方「まず俺の頭痛の種は打ち止めだな、どこでも抱きついてきやがる」

浜面「何だよ惚気かよ爆発しろ」モグモグ

上条「べつにそれくらい良いじゃないか」モグモグ

一方「当事者じゃねェから言えるンだよそういう事はよォ、俺は杖使って歩いてンだ、少し考えれば分かるだろうが。支えきれねェことも結構あンだよ」

上条「ふむふむ」モグモグ

一方「だがそこで支えきれなかったらモヤシだなんだと捲し立ててきやがる」

浜面「そりゃ事実だろ」モグモグ

一方「あァ!? そのハンバーグのミンチみてェになりてェのか浜面クゥゥゥゥゥン?」

13: 2012/07/20(金) 10:39:35.36 ID:RMOhNsrH0
一方「で、だ。止めろっつっても止めねェから一辺シメるかと思って次に抱きつかれそうになった時、能力使うためにスイッチ入れたら打ち止めにネットワーク切断されたンだよ」

上条「……は? 俺良く知らないけどお前確かそのチョーカーのスイッチ入れると妹達の演算能力を借りられるんだっけ?」

一方「まァ似たようなもンだァ、脳に障害を持った俺は演算を外部に任せることで日常生活を送れてる、能力使用時は演算能力も大幅に使う。その俺が演算能力取られたらどうなると思う三下ァ?」

上条「えっと……動けなくなる?」

一方「まァ正解だなァ、俺はまともな思考能力を持てねェ、奴はそれでも俺に飛んでくる。のし掛かってくる。俺の腹の上でキャッキャッと笑う……シュールだぜェ? 動けない人間の上に座って恍惚と笑ってる打ち止めは」

上条「……」

一方「普段からあいつは一見子供のように無邪気に見えるが、そンな無邪気の裏では俺の生殺与奪を握ってやがる。自分のやってきた事を考えればそれは別に構わねェが、あいつは我を通す為なら何だってやったりもするンだ」

上条(……あれ? 何かそれ誰かに似てないか?)

────────────────────────────

美琴「っくしゅん!」

────────────────────────────

15: 2012/07/20(金) 10:46:34.42 ID:RMOhNsrH0

一方「他にも常に喧しかったりと気の休まる暇がねェ」

上条「気の休まる暇が無いのは俺等も同じだって」

一方「……例えばよォ、家でコーヒーを飲むとする」

上条「?」

一方「けどよォ、そのコーヒーは飲んだ途端苦しくなるンだ」

上条「!?」

一方「番外個体……アイツは鬼だぜェ、俺が第一位……ベクトル変化の能力者じゃなかったらどうなってることか……」

上条「」ガクガクブルブル

一方「黄泉川は家じゃだらしねェくせにアンチスキル魂だけはうるせェし、芳川は本当に使えねェ……必然的にもろもろが俺に回ってきやがンだよォ……」

上条「……お前も苦労してるんだな、一方通行」

一方「おォ、よォやく理解したか三下ァ?」

上条「ああ、だからさっきからハンバーグに顔押しつけてる浜面を離してやってくれ、そろそろマジで氏ぬ」

17: 2012/07/20(金) 10:53:52.20 ID:RMOhNsrH0
浜面「うぼっ!? あれ? 駒場さん? って顔がソースだらけで気持ち悪ぃ!」

上条「帰ってこい浜面、お前はまだ現世の人間ですよー」

一方「ハッハァ! その顔の方が普段より男前に見えるぜェ?」

浜面「ふざけんな! 駒場さんが川の向こうで不思議そうな顔してたぞ!」

一方「良かったじゃねェか、感動の再会だなァ、むしろ感謝するべきだろクソがァ」

浜面「誰が感謝するか! あ、店員さーんおしぼり一つ!」

一方「でェ? 次は誰が話すンだ?」

浜面「俺が話す!」

一方「おィ!? 汚ねェから肉カス飛ばすンじゃねェ!」

浜面「誰のせいだ誰の!?」

上条「うわっこっちにも飛んできた!? ああ!? 上条さんのスープに入り込んだ!? これもう飲めないじゃん……不幸だ」

浜面「……店員さん早くおしぼり持ってきて」シクシク

20: 2012/07/20(金) 11:08:40.30 ID:RMOhNsrH0

浜面「ふぅ、ようやく顔が綺麗になった」

一方「ハァ? 何処がァ? 相変わらずの冴えなくて汚い面ですけどォ?」

浜面「……前から思ってたけどお前、俺のこと嫌いだろ?」

一方「べっつにィ? 俺ァただ本当の事を親切で言ってやってンだぜェ?」

上条「まあまあ、ほら今度は浜面が語るんだろ?」

一方「チッ……クソが。ほらさっさとたいしたことのない苦労話を吐きやがれェ」

浜面「何か扱い酷くないか? せっかく今日はいつもの辛さから開放されると思ってたのに……」

一方「良いからさっさと言えってンだよ三下がァ!」

22: 2012/07/20(金) 11:13:35.97 ID:RMOhNsrH0

浜面「まぁ、俺はさ、知っての通り無能力者だろ?」

上条「ああ、そうだな」

浜面「だからどうあがいても能力者には勝てないってわかっててもさ、認めたくはなかったんだよ。自分にもすげぇ能力が宿ってるはずだ、とか能力無いからって能力者に負けねぇ! とかさ」

一方「……」

浜面「でもさ、能力の凄さってのを身近に感じちまうともうダメでさ……やっぱり身は竦んじまうし言いなりにもなっちまう」

上条「……」

浜面「だから俺はそんな自分を変えたいって思ったんだ」

一方「……良いことじゃねェか」

浜面「だろ? だから麦野にもそう言ったらさ、無言で原子崩し撃たれたんだ」

一方「……ハァ?」

27: 2012/07/20(金) 11:23:53.42 ID:RMOhNsrH0
浜面「ひっでぇだろ!? 俺の決意も麦野ビームで一瞬にしておじゃんだよ!」

上条「それは……確かに酷いな、俺その麦野って人には会ったことないけどそんなに理不尽なのか?」

一方「確かになァ」

浜面「俺は無能力者だぞ!? レベル5の能力攻撃くらって無事でいられるわけないじゃん!? すぐに土下座せざるをえなくなる」

浜面「何でもはいはいと言うこと聞いてご機嫌取り、ジュースバーは毎回全部俺一人で全員分やるのは当たり前、何か悪い事は全部俺のせい!」

浜面「逃げようとしても麦野の原子崩しは何処までも追ってくるし絹旗の見えない攻撃は怖いし、よしんば逃げ切れても滝壺のAIMストーカーですぐにばれる!」

一方「そりゃひでェなァ」

浜面「確かに誘われたとはいえ風俗に足を運んだ俺も悪いが何もあそこまでするこたぁねぇだろ!」

上条「は?」

一方「フーゾク、だァ?」

32: 2012/07/20(金) 11:37:12.53 ID:RMOhNsrH0
浜面「スキルアウト時代のダチに誘われて風俗に足を運んで、それを滝壺がAIMストーカーで見てたらしくて、次の日から氏線をくぐる毎日……ホント最近は手心も感じられないよ」

一方「自業自得じゃねェかァァァァァァァ!!!!」

上条「うわ、流石にそれは上条さんも同情できませんことよ?」

浜面「勘違いするなよお前等、こうなる前も今と大して差は無かったんだ! ただ能力使用に手心がなくなっただけで基本扱いは変わらない! この意味がわかるか!?」

一方「知るかァ!」

浜面「つまり俺はそれだけずっと酷い目にあってるってことだろうがよぉぉぉぉぉ! 本当に言われたことは二つ返事で迅速にこなさないと命が危ういんだリアルに!」

上条「さっきの話を聞いた後だと浜面の肩は持てないなぁ」

浜面「今日ここに来るのだって結構断腸の思いでみんなに許可をもらったんだぞ!? これで俺の休暇は向こう10年は無いらしい、この気持ちがわかるか!?」

一方「くっだらねェ」

上条「そうだな、最初の浜面への同情を返して欲しいレベルだな」

33: 2012/07/20(金) 11:44:12.97 ID:RMOhNsrH0
浜面「うぅ……」シクシク

一方「おい三下ァ、次はお前だぜェ? せめて浜面よりはマシな話を聞かせろよォ?」

上条「ああ、俺は知っての通り不幸体質でさ、しょっちゅう変な事件に巻き込まれたりするんだ。それによって知り合いも増えていくんだけどさ」

一方(そのほとンどが女だってのはつっこまない方がいいンだろうなァ)

上条「そのうちの一人がウチに居候としているんだよ」

浜面「同棲だと? お前のことだどうせ女だろ!? 氏ね! 何が不幸だ苦労だ! 青春じゃないか!」

一方「工口面は黙ってろォ、でェ? 続きを話せ三下ァ」

工口面「工口面って酷……って本当に工口面になってる!?」

上条「そいつがさ、食うんだよ」

浜面「は?」

一方「あの暴食シスターかァ、確かに食いっぷりはハンパなかったなァ」

38: 2012/07/20(金) 12:00:15.35 ID:RMOhNsrH0
上条「上条さんはレベル0、奨学金もごく僅かです。なのにあいつはいつもいつもお腹空いたって人の食料と財布を貪り、苛立っては俺を噛みつき、終いには自分で世話もしないネコを連れてくる始末!」

浜面「なんでそんな奴居候させてんだ?」

上条「いや、別にインデックスが嫌いとかイヤだってわけじゃないんだ、俺の事心配してくれるし。ただ行き過ぎな所がですね……」

一方(惚気かよォ)

浜面(惚気じゃねぇか)

上条「それに外を歩けばビリビリが問答無用で電撃放ってくるし、逃げても受けても酷い目にあうし……あいつのおかげで上条さんちの電子機器は全滅したし……」

上条「洗濯できなくなるし冷蔵庫ダメになるしインデックスが不機嫌になって噛みつくし、ビリビリに追われて服は破れるし……不幸だ」

一方「ちっとも不幸に見えねェ」

浜面「そうだな」

上条「ちなみに上条さんの全財産はきょうのここの支払いで底を尽きます。明日からどう生きていこうかナー、あはは」ハァ

45: 2012/07/20(金) 12:35:32.42 ID:RMOhNsrH0

一方「まァ、なンだ三下ァ、今日のここの払いは俺が払ってやンよォ」

上条「マジで!? 有難う一方通行! おかげでまだ俺は生きられる! 明日の特売と明後日のセール品戦争に勝利できれば首の皮一枚で繋がるかもしれない!!」

一方「それでも首の皮一枚なンかよォ」

浜面「いやぁゴチになるな」

一方「オマエは自分で払え」

浜面「そんな!?」

47: 2012/07/20(金) 12:37:37.38 ID:RMOhNsrH0
浜面「まぁとにかく今日はみんなが苦労してるってのはわかったな」

一方「一番はやっぱり俺だったがなァ」

上条「いや俺だろ」

浜面「いやいや俺だって」

一方「ハァ? オマエらちゃんとハナシ聞いてやがったンですかァ? どう考えても俺だったろうが」

浜面「基本幼女に抱きつかれて困るってだけだろ」

一方「いや、割と身近に生命の危機っつうハナシをしたつもりなンですがねェ?」

浜面「生命の危機なんだったら俺のほうが遥かに上だって!」

上条「浜面のは自業自得だろ? やっぱり財政的にも肉体的にも一番害を被ってる上条さんが一番不幸だって」

51: 2012/07/20(金) 12:42:52.79 ID:RMOhNsrH0

一方「レベル0は頭の中までゼロなンですかァ!?」

浜面「だからレベルとは関係ないって!」

上条「そうだぞ一方通行」

一方「あァ? オマエら三下が俺の苦労を知った日にゃすぐにブッ倒れるぜェ?」

浜面「いや俺の苦労を知ったらすぐに胃に穴が空いて病院生活だね」

上条「リアルに病院生活が長くなる上条さんとしてはそれこそまだまだですよ」

一方「面白ェ、それなら自分たちの立場を交換してみようじゃねェか!」

浜面「なん……」

上条「だと……?」


53: 2012/07/20(金) 12:49:27.78 ID:RMOhNsrH0
一方「おやおやァ? レベル0ブラザーズは怖いンですかァ? そうだよなァ? 口ではそう言ってても俺の苦労が一番ヤバイってわかってンだよなァ?」

浜面「いや、そうじゃなくて」

上条「本当に良いのか?」

一方「あァ?」

上条「俺はどっちかって言うと俺の代わりになるやつに同情を禁じ得ない」

浜面「同じく。俺の代わりとか一日持つのかそれ?」

一方「……上等だコラァ、早速明日からお互いの立ち位置を変えンぞ」

上条「上条さんは構わないけど……っていうか多分楽になるし」

浜面「俺も」

一方「じゃ決定だァ! 明日からやンぞォ!」

上条「……でも誰が誰になるんだ?」

一方「適当にクジで決めりゃいい、どっちにしろ全員分やるつもりだしなァ」

58: 2012/07/20(金) 12:59:52.30 ID:RMOhNsrH0
翌日

禁書「おはようなんだよ!」

一方「……あァ?」

禁書「お腹空いたんだよ!」

一方「チッ、今何時だァ?」

禁書「今は7時なんだよ!」

一方「7時だァ? そンな早い時間に起きたのなンざ久しぶりだなァオイ」

禁書「いいからお腹空いたんだよ! 今日はあくせられーたがご飯を作ってくれるって聞いてるんだよ!」

一方「あァ、まァファミレスにでも行くかァ」

禁書「外食!? きょ、今日はいくらまで食べていいのかな? かな?」

一方「あァ? 俺を三下と一緒にしてンじゃねェよ。好きなだけ食べろォ」

禁書「か、格好良いんだよあくせられーた!」キラキラ

69: 2012/07/20(金) 13:12:05.36 ID:RMOhNsrH0
一方「いや、お前よォ」

禁書「なにかな?」パクパク

一方「好きなだけ食えとは言ったけどよォ」

禁書「うん♪」パクパク

一方「ちょっと食い過ぎじゃねェのか? 皿が人を隠すくらいまで積み上がるとか、漫画じゃねェか」

禁書「まだ腹八分目なんだよ!」

一方「まァいいけどよォ、クソがァ……コーヒーおかわりだ」

店員「あの、お会計は……大丈夫なんでしょうか?」ビクビク

一方「あァ? ほらよ」つブラックカード

店員「ありがとうございました! どうぞごゆっくり!」

一方「……チッ」

76: 2012/07/20(金) 13:24:01.56 ID:RMOhNsrH0
禁書「ありがとうなんだよあくせられーた!」

一方「ファミレスで十万金使うとか初めてだァ……ほんっとに食いやがるなお前」

美琴「ん? アンタは……」

禁書「あ、ビリビリなんだよ!」

一方「第三位かァ……そういや三下はお前に追いかけられてるんだったなァ」

美琴「な、なんでアンタがその子と一緒にいるの? ま、まぁそれは別に良いんだけど」

一方「ハッハァ! 面白くなってきなァオイ! おい第三位、さっさとしかけて来なァ」

美琴「ハァ? なんでアンタに喧嘩売らなくちゃいけないのよ!」

一方「三下にはいつもやってることなんだろうが。それともあれですかァ? 勝てる相手としか戦えないんですかァ? 第三位はとんだチキンの弱い物いじめ好きだなァ」

美琴「な……」ビリリッ

美琴「ふ、ざ、け、る、なあああああああああっ!!」パァーーーンッ

一方「フン」カチッ

83: 2012/07/20(金) 13:33:42.11 ID:RMOhNsrH0
美琴「っ!」

一方「てめぇの能力は俺には通じねェよ」

一方「けどな、だからってこっちもふざけてるわけじゃねェ」

一方「実際お前がやってンのはそういうことだろうが」

美琴「ちが……」

一方「……俺が抵抗出来る力を持って無いと知りながら妹達を屠って来たその時と、何が違う?」

美琴「っ! あ、あいつはいつも私の能力を消して……」

一方「くっだらねェ」

美琴「……っ」

一方「てめェにはガッカリだ第三位。ガキはガキらしく公園にでも行って遊んでろ」スタスタ

美琴「……」

89: 2012/07/20(金) 13:46:43.93 ID:RMOhNsrH0

一方「んだァこの宿題ってのは」

一方「三下の奴はこんなのもわからねェのか?」スラスラ

一方「クソがァ、完了だァ」

一方「あ~やること終わったなァ」

一方「……マジでやること無ェな」

一方「あいつ普段何やってやがんですかァ?」

一方「……」

一方(暇だなァ)

一方(第三位……あのまま黙りやがって……ちっと言い過ぎたか?)

一方(……)

91: 2012/07/20(金) 13:56:05.85 ID:RMOhNsrH0
その頃の上条さん


上条「はい、ジュース全員分持ってきましたよ、と」

麦野「ん」

絹旗「超待ってました」

フレンダ「結局ココで飲むのが一番ってわけよ」

滝壺「ありがとう、かみじょう」

上条「なんか、平和だ……っていうかこれ本当に俺も飲んで良いのでせうか?」

麦野「それくらいは良いっつーの」

上条「ありがとうございます! ありがとうございます!」ペコペコ

麦野「浜面と違って礼儀ってもんをわかってるわね」

上条「? 浜面はお礼言ったりしないのか?」

絹旗「あの馬鹿は超礼儀知らずです」

94: 2012/07/20(金) 14:05:11.63 ID:RMOhNsrH0
上条「へぇ、意外だな、あいつはそういうのしっかりしてるかと思ってたのに」

麦野「外面は良いんでしょ」

絹旗(麦野……超人のこと言えないです)

フレンダ(結局、沈黙は金ってわけよ)

滝壺「……ふぁわぁ」ボーッ

上条「でも、聞いてたより、みんなずっといい人だな。美人だし」

麦野「……へぇ」

麦野「ちなみにこの中で一番のタイプは?」

絹旗(それ超聞いちゃうんですか麦野……!)

フレンダ(結局、浜面がいなくなっても血の雨は振るってわけよ)

滝壺「北北西から電波が来てる……」


97: 2012/07/20(金) 14:14:16.85 ID:RMOhNsrH0
上条「えっと……」

麦野「うんうん」

上条「麦野さん、かな」

麦野「うんう……えっ?」

絹旗(!?)

フレンダ(!?)

上条「聞いてたよりずっと普通だし、綺麗だし」

上条「何か頼りがいのあるお姉さんって感じで、時々砕けた言葉遣いになるのも良いっていうか」

麦野「え、あ、ああそう……」フイッ

絹旗(あれ?)

フレンダ(麦野が、デレた?)

滝壺「……電波、来てる……出てる?」

105: 2012/07/20(金) 14:28:59.12 ID:RMOhNsrH0
麦野「ちなみに、浜面からはみんなのこと何て聞いてるの?」

上条「え? えっと酷い扱いだとか、恐いだとか」

麦野「ほぅ……」ピキピキ

絹旗(浜面は超馬鹿です)

フレンダ(浜面は結局助からないってわけよ)

滝壺「んぅ……ねむい」ボーーッ

上条「でも麦野さんは聞いてた程酷い人じゃなさそうで良かった。浜面からは散々脅されたから少しビクビクしてたんだけど……綺麗な人だし」

麦野「そう」

麦野(浜面、ブ・チ・コ・ロ・シ・確定ね)


107: 2012/07/20(金) 14:32:11.38 ID:RMOhNsrH0
絹旗「む、麦野、そろそろ超仕事の時間ってわけよ」

麦野「ん……行きましょうか。ほら滝壺、しゃっきとしなさい」

滝壺「んぅ……うん」

フレンダ「結局、浜面がいてもいなくてもやることは変わらないってわけよ」

麦野「じゃ上条、これでお会計しといて、私先に出てるから」つカード

上条「あ、はい。お預かりします」

上条「お会計お願いしまーす!」

店員「アリアトッシター」

上条「さて、と俺も外に」

絹旗「超待ってください」

フレンダ「話を聞いて欲しいってわけよ」

上条「?」

115: 2012/07/20(金) 14:41:25.44 ID:RMOhNsrH0
絹旗「超忠告しておいてあげます。麦野の外面に騙されない方がいいです」

フレンダ「結局、最後に痛い目を見るのは自分ってわけよ」

上条「? どういうことだ? 麦野さんてそんなに悪い人には見えないけど」

絹旗「っププ! 麦野が悪い人に見えないとか……ちょ、ちょっ……ププッ」

フレンダ「結局、知らぬが仏ってわけよ」クスクス

上条「? 俺の好みドストライクだったんだけどなあ……ま、向こうがその気になることはないだろうし、上手くやっていくよ」

絹旗「……超鈍感なんですね」

フレンダ「結局、男はそういう生き物ってわけよ」

麦野「きぃーぬぅーはぁーたぁーちゃーん?」

絹旗「」ビクッ

117: 2012/07/20(金) 14:50:39.19 ID:RMOhNsrH0
麦野「何の話をしていたのかにゃーん?」

絹旗「あ、あ、いやこれは、その、ちょ、ちょっと世間話を……」

麦野「ふぅーん、世間話ねぇ……へぇ、そう」

絹旗「そ、そうなんです! 超世間話してました!」

フレンダ「」ソローリ

麦野「どんな世間話だったのか聞きたいわねぇ」

絹旗「そ、それは……」

フレンダ「」ソローリ

上条「フレンダ? 何やってるんだ?」

フレンダ「っ!? 馬鹿……!」

麦野「フレンダァ? フレ/ンダになりたい?」

フレンダ「」ゾクゾクゾクッ

125: 2012/07/20(金) 15:01:21.62 ID:RMOhNsrH0
麦野「さっさと行くわよ」

フレンダ「はい」ボロボロ

絹旗「超わかりました」ボロボロ

上条「な、なんで麦野さんは怒ったんだ?」

フレンダ「……」

絹旗「……」

麦野「上条! さっさとする!」

上条「は、はい! ただいま!……っ!危ない!」キキキィィィィーーーッ

麦野「?……!……えっ」ドンッ

上条「があああああっ!?」

126: 2012/07/20(金) 15:02:03.42 ID:RMOhNsrH0
絹旗「暴走自動車……!? 」

フレンダ「麦野!」

麦野「……けんな」

絹旗「え……」

麦野「……ざけんな」

フレンダ「え……」

麦野「ふざけんな! この私が庇われた!? あんなの余裕で対処できたっつーの! つうかどこの差し金だクソ!」

滝壺「かみじょう? 大丈夫?」

上条「な、なんとか……いあたた……」

麦野「っ! ざけんざけんあふざけんなふざけんなふざけんな」

絹旗「超、ヤバイです」

フレンダ「結局、逃げるが勝ちってわけよ」

128: 2012/07/20(金) 15:14:36.29 ID:RMOhNsrH0
滝壺「立ってかみじょう。ここから離れるよ」

上条「え、でも麦野さんが……」

フレンダ「麦野の心配より自分の心配したほうがいいってわけよ」

絹旗「既に麦野のキレッぷりは超ヤバイです」

麦野「ブ チ コ ロ シ か く て い」


ドォォォォォォォォッォォォォォッォォン!!!!!!!!!!

敵「」チーン


上条「」ポカン


130: 2012/07/20(金) 15:16:01.79 ID:RMOhNsrH0
麦野「上条」

上条「は、はい!」

麦野「何勝手に怪我してんの?」

上条「へっ? あ、いや、これはその……」

麦野「あれくらいなんとも出来ない私じゃないの、わかった?」

上条「はい、すいませんでした!」ドゲザ

麦野「ったく、無駄に能力使っちゃった」

上条「で、でも麦野さんに怪我はさせられないわけで……」

麦野「ああ!?」

上条「ひっ?」

麦野「あの程度、無傷で余裕なの、お・わ・か・り?」

133: 2012/07/20(金) 15:24:29.99 ID:RMOhNsrH0
フレンダ「まぁまぁ麦野、照れ隠しはその辺にしておけってわけよ」

絹旗「そうです、今日なんて珍しく相手に超手加減しませんでしたしね」

麦野「潰すぞ二人とも」

フレンダ「上条、こわーい」サッ

絹旗「超護って下さい」サッ

上条「え? え?」

麦野「……てめぇら」ジジジ

滝壺「……かみじょうから、電波を感じない……」ダキッ

絹旗・フレンダ・麦野「!?」

上条「な、なんでせうか!?」

138: 2012/07/20(金) 15:35:07.60 ID:RMOhNsrH0
麦野「これは、浜面とは違った意味で……腹立つわね……」

滝壺「……かみじょう、ふしぎ」

麦野「かぁーみぃーじょーうー?」

上条「え? え? え?」

麦野「フフフフ」ニコ

上条「あ、綺麗だ……」

麦野「っ!」

絹旗(これは……)

フレンダ(面白い奴が転がり込んで来たってわけよ)

140: 2012/07/20(金) 15:47:28.20 ID:RMOhNsrH0
その頃の工口……浜面さん



打ち止め「ねぇねぇ次はこれやろうよ!」

浜面「おういいぞ。しっかし打ち止めちゃんはゲーム好きだな~」

打ち止め「実はゲームならあの人にも負けない自信がある! ってミサカはミサカ威張ってみる!」

浜面「へぇ、そりゃ凄い」

黄泉川「オイ浜面、あんまり打ち止めに変なことを教えちゃだめじゃんよ」

浜面「へいへい」

黄泉川「それじゃ私は出かけるから、打ち止めをよろしく頼むじゃん」

浜面「おう、あ、ちょ、まっ」

打ち止め「へへーーん! 油断も余所見も大敵なのだ! ってミサカはミサカは勝利のポーズを取ってみたり!」

浜面「く、くそぉ、もう一回だ!」

148: 2012/07/20(金) 15:58:13.16 ID:RMOhNsrH0
番外個体「なんか俺の代わりが来る、なんて言うからどんな奴かと思ったら、フツーね」

打ち止め「とりゃー! ってミサカはミサカはゲームで興奮してきた自分を表してみる!」

浜面「だぁー! ちくしょう! また負けた!」

打ち止め「まだまだだね! ってミサカはミサカは勝ち誇ってみたり」

浜面「くっそぉ、少しは自信あったのにな……」

打ち止め「そう言えば黄泉川は?」

浜面「さっきでかけただろ? 見てなかったのか?」

打ち止め「う~ゲームに夢中で行ってらっしゃいを言い忘れちゃったとミサカはミサカは反省してみる」

浜面「ん、反省出来る子供は同じ失敗をしない、エライエライ」ナデナデ

打ち止め「えへへ、褒められたってミサカはミサカは元気を出してみる!」

155: 2012/07/20(金) 16:06:18.40 ID:RMOhNsrH0
浜面「さってと、やることもないし、どうしようかな」

打ち止め「えーゲームしようよーゲーム! ってミサカはミサカはゲームの続行を要求してみる」

浜面「ゲームばっかりってのもな」

打ち止め「う~じゃあ散歩に行きたい!」

浜面「散歩? まあいいか。じゃ行こう」

打ち止め「え? 良いの?」

浜面「ダメなのか?」

打ち止め「あの人はあんまり外に連れて行ってくれなかったから……」

浜面「ふぅーん……いいじゃん、行こうぜ」

番外個体「なんかお兄さんって感じね」

159: 2012/07/20(金) 16:13:45.84 ID:RMOhNsrH0
打ち止め「わーいわーい♪」

浜面「あんまりはしゃいで転ぶなよ?」

打ち止め「大丈夫! ってミサカはミサカは答えてみたり」

打ち止め「あ、ねぇねぇアレは何?」

浜面「ありゃたこ焼き屋だな」

打ち止め「たこ焼き……」ジュルリ

浜面「んだよ、食べたいのか? しょーがねぇな」

浜面「おっちゃん一つくれ!」

打ち止め「え? いいの?」

浜面「いいって。俺も食いたかったし」

163: 2012/07/20(金) 16:22:43.08 ID:RMOhNsrH0
打ち止め「おいひーけどあつひ! ってみひゃかはみひゃかはひゃわへへみふ!」

浜面「もっと落ち着いて食べな」

打ち止め「はふっ、はふっ、ふぅーっ、ふぅーっ」チラチラッ

浜面「そんなに見なくても一人で食いやしねーって」

打ち止め「♪」

浜面「全く……美味いか?」

打ち止め「」コクコク

浜面(なんか、妹が出来たみたいだな……)

170: 2012/07/20(金) 16:30:56.55 ID:RMOhNsrH0
打ち止め「あーおいしかった! ありがとう! ってミサカはミサカは改めてお礼を言ってみる!」

浜面「あーなんだ、良かったな」

打ち止め「うん♪」

浜面「もうちょっとブラブラしたら帰るか」

打ち止め「え~」

浜面「お菓子買ってやるから」

打ち止め「! わかった! ってミサカはミサカはお菓子に釣られてみたり!」

浜面「ホント、どこかの女と違って素直だな」ナデナデ

打ち止め「えへへー」

175: 2012/07/20(金) 16:43:13.29 ID:RMOhNsrH0
浜面「じゃ行くぞ」

打ち止め「うんっ」

浜面「あ、こら! 勝手にどんどん先へ行くな!」ギュ

打ち止め「だってだって、冒険がそこでミサカを待ってるのだぜ、ってミサカはミサカは誤魔化してみる」

浜面「全く……しょうがねぇな。手を繋いで歩くか」

打ち止め「えへへー、手おっきいね」

浜面「そうか?」

打ち止め「うん、あの人の手は殆ど触ったことないけど、それでもここまでガッチリしてなかったし、お父さんって感じ?」

浜面「そこはせめてお兄ちゃんにしてくれ」

打ち止め「お兄ちゃん!」

口リ面(……これはこれで良いかもしれない)

186: 2012/07/20(金) 16:56:29.07 ID:RMOhNsrH0
数日後 某ファミレス


一方「で、どうだったァ?」

上条「俺は特に……っていうか浜面、お前一発殴らせろ」

浜面「なんでだよ、っつうかそれなら一方通行てめぇ一発殴らせろ」

一方「ハァ? 何言ってやがンですかァ?」

上条「麦野さんめっちゃ美人じゃねぇか! あんな人が傍にいながら風俗に足を向けるとか!」

浜面「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!? 麦野が!? 確かに美人だけど性格最悪だろうが!」

一方「そこは浜面に同意だなァ」

上条「よしお前等そこに並べ、順番にそげぶしてやる」

190: 2012/07/20(金) 17:05:16.86 ID:RMOhNsrH0
上条「フレンダや絹旗だって妹みたいにじゃれあってくるし」

浜面「あの二人が? 嘘だろ?」

上条「あの二人が来ると決まって麦野さんも来るのが不思議だけど」

一方(あーこいつまさか)

浜面(建築してきたのか? この短期間で? あの難しい女共に?)

上条「ただ滝壺だけはよくわからないな。ただ急に抱きついてくるだけで」

浜面「滝壺ォォォォォォォオォォ!!!!!!」

一方通行「うるせェ」カチッ

浜面「へぶっ!?」チーン

198: 2012/07/20(金) 17:12:21.04 ID:RMOhNsrH0
浜面「ハッ!? 駒場さん!?」

上条「今回は瀕氏になるのも復活も早いな」

一方「チッ、加減しすぎたか」

浜面「おいふざけんな。ってか一位さんよ」

一方「あァ?」

浜面「打ち止めちゃん良い子じゃねぇか」

一方「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

浜面「あんな素直な妹みたいな子、なんでもっと大事にしてやらないんだよ!」

一方「チッ、やっぱてめぇは何もわかっちゃいねェ」

199: 2012/07/20(金) 17:12:52.65 ID:RMOhNsrH0
一方「でよォ、結局どうだったんだァ? 代わった感想は? 特に浜面クゥゥゥゥン?」

浜面「いや全然余裕だった。ってか俺お兄ちゃんになれるんじゃね?」

一方「お兄……」

上条「……ちゃん?」

浜面「ああ、打ち止めちゃんが俺をそう呼ぶんだ」

一方「テメェェェェェェ! 打ち止めに何したァ!?」

浜面「何もしてねーって! それよりオマエはどうなんだよ上条、いっくら綺麗どころだからってあいつらの相手は辛かっただろ?」

上条「えっ」

浜面「えっ」

201: 2012/07/20(金) 17:13:24.23 ID:RMOhNsrH0
上条「みんないい人だし、全然」

浜面「な、なんだと?」

上条「ミスしちゃってもさ、フォローしてくれたりしてさ、ああ、これが本当の仲間なんだな、って思ったりしたよ」

浜面「……」

上条「そういや一方通行、オマエはどうだったんだ? インデックスの相手は大変だったろ?」

一方「あァ? ヌル過ぎだ三下ァ」

上条「ヌル……え? あの暴食シスターがぬるい……?」

一方「それに宿題も簡単過ぎだァ……ヌルい日々で欠伸がしたぜェ」

上条「……ぐぬぬ」

浜面「後半戦、行くか?」


202: 2012/07/20(金) 17:13:54.87 ID:RMOhNsrH0
一方「後半戦?」

浜面「まだ全部回ってねーだろ?」

上条「そうか、今度はおれが一方通行の所に行って、浜面がウチに行って、一方通行が浜面のとこに行くのか」

一方「チッ、まぁいい。アイテムってんなら三下とこよりは楽しめるだろ。ハッキリ言って詰まらなすぎだァ」

上条「上条さんは毎日やることに追われていたのに……何故だ……」

浜面(一方通行に上条みたいなフラグ建築能力はない……苦労しやがれ!)

上条(浜面に一方通行みたいな資金力はない、大変な目にあうだろうな)

一方(チッ、めんどくせェ)


214: 2012/07/20(金) 17:24:45.78 ID:RMOhNsrH0
浜面「結局一方通行はたいした苦労じゃなかったな」

禁書「お腹が空いたんだよ」

浜面「へーへー、っと買って来なきゃ何もねぇじゃねぇか」

禁書「今日も外食なのかな!?」

浜面「あー、まぁいいか」

禁書「やったんだよ! トーマがどれだけけちんぼだったかがよくわかるんだよ!」

浜面「よぅし、美味い物食わせてやるぜ!」

禁書「楽しみなんだよ!」

227: 2012/07/20(金) 17:33:19.25 ID:RMOhNsrH0
浜面「おっちゃん! 美味いの一つ」

禁書「??」

おっちゃん「おめぇか、しばらくだな」

浜面「へへ、こいつよく食うらしいから頼むよ」

おっちゃん「はいよ」

禁書「ここは?」

浜面「スキルアウト御用達の屋台だよ。何でも作ってくれるぜ」

禁書「すきるあうと……?」

浜面「あー……まあいいや。食べちまいな!」

禁書「わかったんだよ!」

231: 2012/07/20(金) 17:43:01.63 ID:RMOhNsrH0
浜面「ほら、うりうり」

禁書「あ、スフィンクス! スフィンクスはどうして私以外にばかりなつくのかな? 私が拾ったんだよ!」

浜面「動物ってのは自分を世話してくれる人を慕うもんさ、餌やりをいつもオマエがやれば自然と好かれるってもんだ」

禁書「スフィンクス! これあげるんだよ!」

スフィンクス「ミャー」

浜面(しっかし本当にスゲー食いっぷりだな。明日からどうしよう? うわぁまだ自分でも食ってるぞ……)

禁書「良い子なんだよスフィンクス!」ナデナデ バクバク

浜面(財布の中身……足りるかな)シクシク

232: 2012/07/20(金) 17:43:31.17 ID:RMOhNsrH0


浜面「しっかし上条は意外に部屋を綺麗に整頓してやがんな」

浜面「何もすることねぇじゃん」

禁書「あくせられーたも同じ事を言ってたんだよ。トーマはきっと几帳面なんだね」

浜面(日々不幸だから片付け上手にでもなったってオチか? 無駄にへんなとこのスキル高いもんなあいつ)

禁書「あくせられーたも暇そうにしてたよ! でもいつもコーヒーくれたんだよ!」

禁書「貴方は何をくれるのかな?」キラキラ

浜面(あーなんかコイツ生活水準が上がったからそれが普通になりつつあるな、これ元に戻った時上条大丈夫か?)

禁書「楽しみなんだよ!」



238: 2012/07/20(金) 17:53:46.48 ID:RMOhNsrH0
その頃の上条さん


打ち止め「ズバリ! ヒーローさんの好きなタイプは!?」

上条「え……ここでもそれ聞かれるの? 最近流行ってるのか?」

打ち止め「良いから答えてってミサカはミサカは貴方を急かしてみる!」

打ち止め(ミサカネットワーク内は凄いお祭り騒ぎだよってミサカはミサカは内心で語ってみる)

打ち止め(って、え?  10032号ここに来るの!?)

御坂妹「はい」

打ち止め「ってはや!? 速いよ! ってあまりの速さにミサカはミサカは驚いてみる!」


240: 2012/07/20(金) 17:54:25.54 ID:RMOhNsrH0
御坂妹「上位個体のところに来る、と聞いて急いで駆けつけました、とミサカは健気さをアピールします」

上条「あ、御坂妹か? 久しぶりだな」

御坂妹「わかるのですか? とミサカは首を傾げます」

上条「なんとなくな」

御坂妹「なんだか、これだけで今日ここに来た意味はあった、とミサカは確信します」

打ち止め「はいはいそこまで! みんなヒーローさんの答えを待ってるんだから! とミサカはミサカはさっきから抑えられない妹達の要望を伝えてみる!」

上条「え? 今の会話って妹達に全部聞かれてるのか?」

打ち止め「そうだよ、ってミサカはミサカは包み隠さず教えてみたり」

上条「な、なんの拷問でせうか」

243: 2012/07/20(金) 17:55:12.43 ID:RMOhNsrH0
打ち止め「それでそれで?!」ワクワク

御坂妹「」ソワソワ

上条「う~ん、実はついこの間も似たような事聞かれたんだけど……俺は年上が好みなんだよ」

御坂妹「」チーン

打ち止め「ほうほう。おーっと多くの妹達が失意の底に! ってミサカはミサカは実況してみる! みんな元気出して!」

番外個体「キャハハ! お姉様には聞かせられないわね」

上条「あれ? キミは……」

番外個体「番外個体だよ、よろしく~」

上条「ど、ども」ペコ

番外個体「おやおやぁ? もしかしてオトナなミサカにときめいちゃた?」キャー

御坂妹「!?」

247: 2012/07/20(金) 18:00:00.13 ID:RMOhNsrH0
番外個体「いやー、ミサカも前からヒーローさんにはちょっと興味あったんだよねー」

上条「え……え?」

番外個体「どう? 今度デートとか」

御坂妹「そこまでです番外個体、貴方に決闘を申し込みます! とミサカはミサカネットワークの総意をお伝えします」

番外個体「わぁ恐い、ヒーローさん助けて~」キャッ

上条「え、あ、と……とりあえず喧嘩は止めようぜ、御坂妹」

御坂妹「……………………わかりました、とミサカは渋々矛を収めます」

上条「あと番外個体って言ったっけ? 腕を掴むのをやめていただけませぬか」

番外個体「えーどうしようっかなー?」ギュッ

御坂妹「っ! 今すぐ感覚共有しなさい、とミサカは命令します!」

打ち止め「あわわわ……予想以上に大変なことになってきた、とミサカはミサカは心配になってくる」

249: 2012/07/20(金) 18:08:53.06 ID:RMOhNsrH0
その頃のとある第一位さん



一方「あァ? なンで俺がジュースなンざもってこなくちゃならないンですかァ!?」

麦野「うっせぇよ、さっさとしろカス」

一方「杖付いてる人間に向かって頼むとか、あるのは能力だけで頭の中はカラッポかァ!? この年増ァ」

麦野「……頃す」

一方「あァ?」

麦野「氏ねしねしねしねシネシネ! 氏ねぇぇぇ!」ドウッ

一方「チッ」カチッ

絹旗「上条がいなくなってから麦野の機嫌が超下降中です」

フレンダ「結局、麦野も乙女だったってわけよ」

滝壺「……電波が飛んでる……」


252: 2012/07/20(金) 18:13:56.45 ID:RMOhNsrH0
一方「しつけェ!」

麦野「しねぇぇぇ!」

美琴「え?」

一方「第三位? チッ おらぁ!」反射

美琴「え? ナニコレ? どういうこと?」反射

一方「オマエもタイミングがわりぃな。なンでこんなとこウロついてンだ」

美琴「それは……アンタを探してたから」

一方「はァ? 何のようだよ」

美琴「あ、あんたに戦いを申し込むわ!」

一方「はァ?」

253: 2012/07/20(金) 18:14:27.65 ID:RMOhNsrH0
美琴「確かに、私はあんたの言うとおりだったかもしれない」

美琴「そんな自分を変えるために、そうじゃない自分を証明するために、取り戻すために、私より上のアンタと戦う!」

美琴「だから……」

一方「たりィ」

美琴「ちょっと! ふざけないでよ! この間アンタにそう言われてからこっち、ずっと考えていたんだから!」

一方「めンどイ」

美琴「~~~~っ!」

麦野「みぃーつぅーけぇーたぁー♪」ニヤァ

254: 2012/07/20(金) 18:15:04.10 ID:RMOhNsrH0
一方「チッ、面倒だな……」

麦野「序列一位だからって舐めてんじゃねぇぞ? あ?」

一方「こぉーんなことして上条クゥンはどう思うんですかねェ」

麦野「関係な「ちょっと!」」

美琴「それってどういうことよ!」

一方「」ニヤリ

麦野「?」

一方「別にィ、上条クンは第四位が好みだって言ってたっつー話なだけだ」

麦野「……」

美琴「」

255: 2012/07/20(金) 18:15:37.89 ID:RMOhNsrH0
美琴「ちょ、なによそれ……私、そ、」

麦野「……チッ」

一方「あーちなみにそこにいる女が第四位な」

美琴「! こんな年増に……」

麦野「……あ?」

一方(後は勝手にやってください、っと)ヒュン

麦野「ブチコロスぞ?」

美琴「戦う相手が変わったわ」ギリッ


ドドーーーン!!


一方(派手にやってンなァ)

257: 2012/07/20(金) 18:16:24.46 ID:RMOhNsrH0
一方「こりゃ、三下はいろんな意味で苦労しそうだなァ、不幸自慢はてめェに勝ちを譲ってやらァ」

一方「俺は平和にコーヒー飲ませてもらうぜェ」



数日後、食費やら超電磁砲やら原始崩しやら、未曾有の不幸を上条が襲い、


上条「不幸だあああああああああああ!!!!!!!!」


と叫び回ることになったとか。


麦野「はぁーまぁーづぅーらぁー?」

浜面「」

麦野「逃げられると思ったのかにゃーん? それとも気付かれないとでも?」

麦野「ブチコロシ、確定なんだよォォォォォ!!!!」

浜面「ぎゃあああああ!?」



おわり

ごめん、書けなくなったから無理矢理最後のとこもってきて終わらせた。

260: 2012/07/20(金) 18:18:53.75 ID:R9Dvc5G40

261: 2012/07/20(金) 18:19:12.71 ID:CKEoT0Dj0
わろた
そういえばセ口リさんがアイテムに入るSSありましたな

乙だ

引用: 一方通行「苦労が絶えねェ」浜面「俺なんかなぁ」上条「不幸だ……」