1: 2012/07/24(火) 01:28:12.97 ID:Q8wCmdraO
建ったら書くで御座候

2: 2012/07/24(火) 01:30:44.44 ID:Q8wCmdraO
咲「怜さん」

怜「なんや?」

咲「雨って好きですか?」

怜「うーん、どうやろ?大して好きやないかも知れんわ」

咲「私は結構、好きですよ?」

怜「なんでや?憂鬱やろ?」

咲「雨の日は静かですから」

怜「言われてみれば、そうやなぁ」

咲「そんな時は読書が捗ります」

3: 2012/07/24(火) 01:35:42.72 ID:Q8wCmdraO
怜「なぁ、咲ちゃん」

咲「はい?」

怜「どないして傘もささんと、ずぶ濡れで来たん?」

咲「傘、壊れちゃって」

怜「せやったら壊れた傘は?」

咲「・・・」

怜「ウチには言えんか?」
 
咲「怜さんは傘は好きですか?」

怜「咲ちゃん・・」

8: 2012/07/24(火) 01:39:59.16 ID:Q8wCmdraO
咲「私は好きじゃないです」

怜「・・・」

咲「怜さんは、合羽は好きですか?」

怜「・・好かんわ」

咲「どうしてですか?」

怜「蒸れるし息苦しいやろ?なんか」

咲「目的は変わらないのに?」

怜「それでも苦手なんや」

9: 2012/07/24(火) 01:44:48.20 ID:Q8wCmdraO
咲「そうですか。怜さん」

怜「ん?」

咲「傘と合羽、どっちが幸せなんですかね?」

怜「傘やない?使っとる人ぎょーさんおるし、身軽やし」

咲「合羽は不人気ですもんね」

怜「ホンマ、どないしたん?」
 
咲「怜さん」

怜「?」

咲「雨具って皆と同じだなぁ、って感じません?」

11: 2012/07/24(火) 01:50:03.69 ID:Q8wCmdraO
怜「?」

咲「皆、他人の批評に晒されているんですよ」

怜「あぁ、せやな」

咲「その中で、どうすれば息苦しくなく身軽に生きられるか、そればかりを考えるんです」

怜「それでも息苦しかったら、どないするん?」

咲「ただ耐えるんです、ひたすらに」

怜「さよか」

13: 2012/07/24(火) 01:55:18.76 ID:Q8wCmdraO
咲「怜さん」

怜「なんや?」

咲「息苦しさって、どうしてあるか分かります?」

怜「なんやろな?ウチにはさっぱりや」

咲「それは些細な行き違いや、単純な勘違いから起こるんですよ」

怜「何が言いたいん?咲ちゃんは」

咲「怜さん、私は結局」

怜「・・・」
 
咲「合羽でしかないんですよ」

15: 2012/07/24(火) 02:01:28.61 ID:Q8wCmdraO
咲「息苦しいですし、身軽にもなれないんです」

咲「勿論、人気者にも」

怜「そないなこと」

咲「いいえ、結局いつも独占するのは傘なんです」

咲「そしてそれは怜さんであったり、お姉ちゃんであったり、大星さんであったり。合羽は私、只一人なんですよ」

怜「どういうことなん?どうして咲ちゃんだけが」

咲「私は息も出来ないような、肌に纏わりつくような、そんな気持ちを抱いちゃったからだと思います」

18: 2012/07/24(火) 02:06:24.96 ID:Q8wCmdraO
怜「合羽って、どんな気持ちなん?」

咲「凄く面倒ですよ?長く着込んでると、簡単には脱げませんし」

咲「脱げても裏返しになっちゃいますから」

怜「難儀やな」

咲「ええ、難儀ですね」

怜「なぁ、咲ちゃん」

咲「なんですか?」

怜「合羽と傘は共存、出来へんの?」

19: 2012/07/24(火) 02:11:21.17 ID:Q8wCmdraO
咲「そうですね、出来ないと思いますよ?」

怜「どないして?」

咲「きっと傘は合羽を受け入れないと思います、仕事を奪われることになりますから」

怜「せやろか?」

咲「けれどですね」

怜「けれど?」

20: 2012/07/24(火) 02:15:31.68 ID:Q8wCmdraO
咲「合羽は傘が嫌いじゃないんです」

咲「同じ雨具でも風邪にも負けず雨にも負けず、必氏に生きてる傘を美しいって思ってるんです」

咲「そんな傘に愛される訳もないのに、勝手に期待して雨に濡れて、本当に合羽って息苦しい」

怜「咲ちゃん」

咲「はい?」

怜「ウチの傘に入らへん?」


つまらんモン書いて悪かった
これで完

21: 2012/07/24(火) 02:18:24.68 ID:9T4SVjNS0

ちょっと難しかった

22: 2012/07/24(火) 02:19:08.10 ID:LbKU4px/0

ほのぼのよかったよ

引用: 怜「傘と」咲「合羽」