114: 2017/11/02(木) 21:41:51.34 ID:V0A5UBwu0


最初:志希「ご主人様っ! 『メイドニナール(メイドになる)』だよ♪」

前回:志希「メイドニナール」ケース4. 相葉夕美

ケース5. 双葉杏

(事務所)

杏「で、結構楽しんじゃってるわけね。プロデューサーは」

P「メイドはいいぞ」

杏「わかるよ。あらゆる雑務をこなしてくれるもんね」

P「いや、杏は『有能な使用人』としてメイドを見てるんだろうけど違うんだ。それだけじゃないんだ。あの衣装。ご主人様という呼び方。そして一歩下がって尽くしてくれるような可愛らしい態度。色々な要素が混ざり合っていて、そのすべてが尊いんだ」

杏「どうでもいいよ。知らないよ」

杏「ていうかさー、杏のオーダーで作ってもらった薬なのに。なんでプロデューサーが楽しんでるのさ」

P「知らんな」

杏「私に楽をさせろ! 私の道具を使うなら使用料をよこせー!」

P「飴でいい?」

杏「飴はもらうけど足りないよ」
アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場(8) (電撃コミックスEX)
115: 2017/11/02(木) 21:42:46.36 ID:V0A5UBwu0
ボ-イ
パクッ

杏「あ、これ美味しい」コロコロ

P「コンビニで買った新商品だよ」

杏「へー、気がきくね。プロデューサー。私のメイドにならない?」

P「男の場合は執事だろ」

杏「『おかえりなさいませ。お嬢様!』ってやつね」

P「それそれ」

杏「執事になってくれー」

P「ならないけど仮になったら何をすればいいの?」

杏「部屋の掃除。お菓子の買い出し。飴の補給。杏のためのベッドクッションイス探し。ゲームの対戦相手。それから掃除洗濯炊事全般にその他諸々の雑務こなしてもらうよ」

P「奴隷だな」

116: 2017/11/02(木) 21:43:14.70 ID:V0A5UBwu0
杏「報酬は杏の笑顔である」

P「割りに合わないなー」

杏「なんだとー」

杏「ところでプロデューサー」コロコロ

P「どうした?」

杏「飴の真ん中にラムネっぽいのがあるんだけど。これは何味なの?」

P「ラムネ? いや、そんなのは入ってないはずだけど…」

杏「?」

コロコロ...ボンッ!!

杏「…」ボ-ッ

P「今の反応…まさか」

杏「ご主人様ー。メイド服着なきゃいけないので着替えさせてくださーい」グデ-

P「…メイド?」

117: 2017/11/02(木) 21:43:46.02 ID:V0A5UBwu0
(しばらくして)

P「まったく。志希はどこにでも薬を仕掛けるんだなという話はさておき」

杏「ご主人様ー。ご奉仕いたしますから、杏のことを養ってくださーい」グデ-

P「このポンコツメイドをどうしようか」

杏「メイド服を着てもう限界だよ。眠いし疲れたね」

P「おらー。メイドなら俺のために尽くせー。茶を入れて、オムライスを作り、あーんしろー」ユサユサユサ

杏「やーめーろーよー」カクンカクン

118: 2017/11/02(木) 21:44:26.69 ID:V0A5UBwu0
P「メイドしてくれたら飴をあげよう」

杏「いくつ?」

P「1時間働いたら10個あげるよ」

杏「桁が違う」

P「100個か」

杏「1000個に決まってんじゃん」

P「待って。25粒入り200円で計算すると時給8000円になるぞ」

杏「それに見合う働きはするからさー」グデ-

P「こんなにも信用できない言葉は初めてだ」

119: 2017/11/02(木) 21:45:32.57 ID:V0A5UBwu0
(しばらくして)

P「250粒という折衷案で決着は付いたけど、本当に働いてくれるのかい?」

杏「失礼な。仕事なら杏は働くんだよ」

カチャ

杏「はい。コーヒー」

P「ありがとう」

杏「ついでにチーズケーキも用意したよ」

P「気がきくな」

杏「コーヒーにミルクは先に入れておいたけど砂糖は自分で好きなように入れてね。チーズケーキ自体が甘いからそんなにいらないと思うけど」

P「お、おう」

杏「さて、ご主人様が食べてる間に私は掃除でもしてるよ。机の上が汚すぎだからね。あんなんじゃお仕事の効率が悪くなるだけじゃん。まったく」

P「…」

テキパキテキパキ

杏「ふぅ。机の掃除終わり」フィ-

杏「あ、ケーキ食べ終わったみたいだね。片付けるからそのままでいいよ」

P「すんごいよく働くな」

120: 2017/11/02(木) 21:46:06.96 ID:V0A5UBwu0
(しばらくして)

杏「はぁ…なんでマッサージまで杏がしなきゃならないんだろ」モミモミ

P「気持ちいいなー」

杏「あのさー、ご主人様。肩が凝りすぎて杏の力じゃほぐしきれないんだけど」

P「頑張って」

杏「あ、そうだ。マッサージ機があるじゃん」

P「へー、誰が持ってきたやつ?」

杏「わからないけど使い勝手は良さそうだよ」

ヴヴヴヴ

P「言いにくいんだけどさ。それ『自家発電用』のアレじゃない?」

杏「ほぐせれば何でもいいんだよ」

ヴヴヴヴ

P「あー、意外と気持ちいいな」

杏「というか、本来こういう使い方だからね」

121: 2017/11/02(木) 21:46:37.72 ID:V0A5UBwu0
(しばらくして)

杏「働いた。働いた。じゃあ、飴おくれー」

P「どうぞ」

スッ

杏「あー、これでしばらくは動かなくていいかなー」グデ-

P「オンとオフの切り替えがはっきりしてるなぁ」

杏「メリハリって大事だと思うんだ」

P「まあね」

杏「というわけで、いつも働きすぎなご主人様も杏と一緒に昼寝しよーよ」

P「この後は仕事がまだあるんだよなー」

杏「えー」

P「色々ありがとな。今日は構ってやれなさそうだし、先に帰っててもいいぞ」

杏「…」

122: 2017/11/02(木) 21:47:13.95 ID:V0A5UBwu0
P「ん、始めるか」

カタカタカタ...カチカチッ
カタカタ...

杏「…」ジッ

P「…あ。これコピー取らなきゃな」

杏「杏がやるよ」スッ

P「もう飴ないけど」

杏「いいんだって。ほら杏の気が変わらないうちにさっさと渡す」

P「サンキュ」

杏「ん」

P「…」

カキカキ...パチッ
カキカキカキ...ペラッ

杏「…」

テクテクテク...ガコン...

杏「…はい。缶コーヒー置いとくから。喉乾いたら飲んでよね」

P「ありがと」

杏「うん」

123: 2017/11/02(木) 21:47:52.01 ID:V0A5UBwu0
P「ところで杏」

杏「うん?」

P「帰らないの?」

杏「ご主人様のお世話するのに飽きたら帰るよ」

P「そっか」

杏「途中で帰っても怒んないでよ。杏は気まぐれだからね」

P「うん」

杏「…」ジッ

P「…」モクモク

杏「…頑張るんだなぁ」

【最後まで居てくれました】

ケース5. 双葉杏 end

128: 2017/11/02(木) 21:56:21.51 ID:V0A5UBwu0
よく知らない子やリクエストが多すぎる場合は書かないこともありますが、「この子が薬を飲んだ時どうなるの?」的なレスをいただいたらおまけで出来る限り出そうと思います

今回はこれで終わりですが次回からもよろしくお願いします

129: 2017/11/02(木) 22:15:15.19 ID:YQhm003DO
あずきも出してくれるとは感謝感激


今なら地球が核の炎包まれても悔いはない……

オマケ:志希「メイドニナール」えくすとら!

引用: 志希「ご主人様っ! 『メイドニナール(メイドになる)』だよ♪」