1: 2008/09/23(火) 13:55:14.73 ID:yRROOj+z0
つかさ「まさか、本当に氏んじゃうなんて…」

つかさ「ケンカで少し小突いただけじゃん…」

つかさ「と、とにかくここに置いてちゃ誰かに見つかるし…」

つかさ「家のみんなが居ない内に、どこかに隠さなくちゃ…!!」

5: 2008/09/23(火) 14:02:13.55 ID:yRROOj+z0
つかさ「とりあえず、ゆきちゃんに相談して手伝ってもらおう…」

ピポパポパ……プルルルルルル ガチャ!

みゆき『もしもし、高良です』

つかさ「ああ、ゆきちゃん!!助けてぇーーーー!!」

みゆき『…ど、どうしたんですか??つかささん!? 冷静に!何があったんですか??』

つかさ「私、お姉ちゃん頃しちゃったぁ~!!」

みゆき『えええええええ!?ついにやらかしてしまったんですか??」

つかさ「うん……。このままじゃ、私………どうにかしてぇ~!」

7: 2008/09/23(火) 14:07:23.44 ID:yRROOj+z0
みゆき『と、とにかく、今からつかささんの家に向かいます…。平気ですか??」

つかさ「うん!早く来てぇ~!!家族のみんなが帰ってきちゃう!!!」

みゆき『わかりました!迅速で!ですから、そこを動かないでくださいね!!』

プツッ!  ツーッ…ツーッ…ツーッ…

つかさ「………ふう、やっぱ困ったときはゆきちゃんだね……」

つかさ「私だって卒業したいもん………」

11: 2008/09/23(火) 14:14:02.55 ID:yRROOj+z0
つかさ「と、とにかく、もしいきなりまつりお姉ちゃん達が帰ってきたら、いけないから…」

つかさ「お姉ちゃんの氏体を私の部屋に……」





つかさ「………あれ??お姉ちゃんの氏体が………ここに………あったのに………」

つかさ「………ない………」

???「ううううぅぅぅぅ……………うう………うう………」

つかさ「……!?」

聞き覚えのある唸り声で、私は音源である部屋の後側を振り向きました。

かがみ「………うううう………ううぅ……イタタ………」

つかさ「……ハッ!!………お姉ちゃん………」

つかさ「………生きてたの……??」

15: 2008/09/23(火) 14:28:10.03 ID:yRROOj+z0
かがみ「……イタタタ………なによぉ………頭が………頭が………イテ…………」

つかさ(マズイ………これからゆきちゃんが来る………)

つかさ(それに………お姉ちゃんだって意識を失ったとは言え………)

つかさ(私がさっきそれなりに強くお姉ちゃんを木刀で殴ったことだって……)

つかさ(きっと、覚えている………それがお姉ちゃんの口から……お母さんに喋られたら……)

つかさ(私は………私は………私はああああああああああああああああ!!!!)

お姉ちゃんの予想外の生存に気が動転していた私は、近くにあったさっきの木刀を急いで手に持ちました。
そして、気付いたら頭を抑えながら唸っているお姉ちゃんの頭に木刀を思いっきり振りかぶっていたのです…。

つかさ「そんなのいやだあああああああああああああああぁぁぁ!!!!」

ブゥン…!!   ドガッ!!!!

かがみ「……うがぁっ!!」

22: 2008/09/23(火) 14:36:57.63 ID:yRROOj+z0
ドカッ!! ドカッ!! ドカッ!! ドカッ!!

つかさ「…………ハア…………ハア…………ハア…………ハア…………」

つかさ「…………あっ!!………思わず5回も殴っちゃった………!?」

つかさ「私の部屋…………少し、血だらけ……………」

つかさ「……………き、きゃあああああああああああああああああ!!!」

つかさ「ぞ、雑巾!!………雑巾!!早く拭かなくちゃ!!」

つかさ「ゆきちゃん!早く来てぇ!!本当に頃しちゃったよぉ~~~~!!!」

27: 2008/09/23(火) 14:44:25.19 ID:yRROOj+z0
そう、1回殴られたお姉ちゃんは這いつくばりながら私の部屋に怯えながら逃げて行ったのでした。
自分でもやめるチャンスは幾らでもあったのに……私は……逃げたその後も………4回も……。4回も……!

つかさ「うわあああああああ、雑巾!!雑巾どこぉ!!??」

つかさ「焦ってると本当に見つからないよぉ……!!」

つかさ「確かこの辺に………うわあ、ない!!……どこおぉ!?」

ピンポ~ン

つかさ「………ハッ!!……………誰かキタ……………………」

つかさ「ユキチャン………ダヨネ…………?」

30: 2008/09/23(火) 14:54:08.86 ID:yRROOj+z0
つかさ「こんな血だらけの服を……ゆきちゃん以外の人に見られたら………」

つかさ「ま、まずは、インターフォンで出る前に、のぞき穴から確認してみよう………」

つかさ「それなら大丈夫だよね………」 

つかさ「・・・・」

つかさ「ふう~、良かったぁ、ゆきちゃんだぁ~…」

つかさ「今開けるね!ゆきちゃあん」
ガチャ!

みゆき「おじゃまし………わあああああぁぁ!! つ、つ、つかささん!! この服!??」

つかさ「………だからさ………さっきも言ったじゃあん………ヤッチャッタッテ………」

33: 2008/09/23(火) 15:04:28.44 ID:yRROOj+z0
つかさ「………この部屋だよ、ゆきちゃん。………言っておくけど………酷いよ………」

みゆき「………そうですか。それでは覚悟を決めて………」
ガチャ!

みゆき「………ウッ!!………これは酷い!!………軽く血溜まりができているじゃないですか!?」

つかさ「………5階も殴っちゃったからねぇ………。やっぱマズかったかな……」

みゆき「5回!?? その木刀でですか?? 殴りすぎですよ!!」

みゆき「1回だけなら傷害致氏で済ませられたかもしれませんのに…」

つかさ「これじゃ、立派な殺人だね………えへへ」

みゆき「とにかく、この血を早く消さなければいけません!」

みゆき「こんなこともあろうかと、向かうついでにスーパーで雑巾と大きなビニール袋を買ってきました」

みゆき「この雑巾で部屋のかがみさんの血を拭いて、つかささんの血の付いた服をこのビニール袋に入れ早く処分しましょう!」

みゆき「話はそれからで…」

つかさ「うん!ありがとう。やっぱりゆきちゃんは頼りになるなぁー…」

37: 2008/09/23(火) 15:19:07.70 ID:yRROOj+z0
みゆき「……………」 フキフキフキ フキフキフキ

つかさ「……………」 フキフキフキ フキフキフキ

みゆき「………ふう、こっちは大体終わりましたよ、つかささん」

つかさ「ふー、こっちもだよ………ゆきちゃん」

みゆき「しかし、さすがにカーペットはシミになっていて無理そうですね…」

つかさ「じゃあ、一旦クローゼットにしまっちゃうね」

みゆき「他にも壁などに少しずつ血痕が残っているみたいですね…」

みゆき「とりあえずポスターなどを貼ってごまかしておくのが得策でしょう」

つかさ「わかったよ」

みゆき「しかし、それだけではいつかすぐに気付かれそうなので、早めに完全な処理を施すのをお勧めします」

つかさ「うん!………でも、大丈夫だよ。ゆきちゃんが味方だから気付かれないって………」

みゆき「後はその血だらけの服を急いで、脱いでこのビニール袋へ」

みゆき「そしたらすぐに浴場のシャワーでかがみさんの返り血を洗ってください!」

つかさ「はぁ~い」


つかさ「なんかゆきちゃんが来たら………少し安心しちゃった………」

44: 2008/09/23(火) 15:37:16.19 ID:yRROOj+z0




みゆき「さて………間に合わせの偽装工作ぐらいでしたら、これで完了しましたね………」

つかさ「うん!!全部、ゆきちゃんのおかげだよ!!本当にありがとう!!」

みゆき「例には及びません…。困ったときはお互い様です。……しかし、一つだけ問題が……」

つかさ「お姉ちゃんの氏体だね……」

みゆき「……はい。どこにどのように隠蔽すればいいのやら……」

みゆき「そもそも隠す前に、つかささんのご家族になんと言えば……」

つかさ「だよねぇ~。さすがのゆきちゃんでもすぐに浮かばないよね…」

みゆき「ご期待に添えずスミマセン…。さっきから作業をしながら、このことばかり考えていたのですが…」

つかさ「ううん、気にしないでぇー。ゆきちゃんには本当に感謝してるよぉ」

つかさ「それに、これから二人でゆっくり考えればいいよぉ! みんなはまだ夜にならないと帰って来ないはずだし…」

つかさ(………………………ゆっくりでいいんだよ………………………)

つかさ(…………ゆきちゃんには、もっと、もおおぉっと…………働いてもらうんだしね…………えへ)

53: 2008/09/23(火) 15:59:30.84 ID:yRROOj+z0
つかさ「…………よし、言われたとおりにブルーシートでお姉ちゃんを包んだよ、ゆきちゃん」

みゆき「そしたら………クローゼットはまだ空いてますか??」

つかさ「う~んとぉ………なんとか押し込めば入れそう!」

つかさ「よいしょぉ………よいしょおおぉぉ!!っと……」

みゆき「あ、入ったみたいですね…。良かったです…」

みゆき「それにしても、つかささんの家にブルーシートがあったのは幸いでした…」

つかさ「うん! 神社の行事とかでよく使うからね」

つかさ「備えあれば憂いなしだねぇ!」

みゆき「……ですね。とにかくこれで、一安心です!」

みゆき「あとはちゃんとした氏体の隠し場所を真剣に考えて、急いでそこに移さなければなりません……」

つかさ「うーーーん……………」

みゆき「…あっ、その前につかささん。こんな惨事になってしまった理由というものを、お聞かせ願えませんでしょうか…??」

55: 2008/09/23(火) 16:11:07.15 ID:yRROOj+z0
みゆき「……ポッ、ポッキーですかぁ……???」

つかさ「うん…。えへへ。私が間違えてお姉ちゃんのポッキー食べちゃったんだぁ~…」

つかさ「それに気付いたお姉ちゃんが………駆け寄ってきて………」

つかさ「ごまかそうと私がとぼけてたら………怒っちゃって………ちょっとしたケンカにぃ………」

つかさ「それでこうなっちゃったのかな………えへ…えへへ……」

みゆき「………うぅ。世の中、このような些細なことで……殺人に発展してしまうものなんですね………」

みゆき「私も以後気をつけなければ………」

つかさ「ゆきちゃんは大丈夫だよ。かしこいから!」

58: 2008/09/23(火) 16:26:31.40 ID:yRROOj+z0
みゆき「……………あ!!!」

つかさ「どうしたの、ゆきちゃん??何か閃いたの??」

みゆき「黒井先生がいました!!」

みゆき「黒井先生に運転手を買ってもらい、どこか遠くの山にこのかがみさんの氏体を…」

つかさ「…………埋メチャウンダネ???」

みゆき「はい…。今日は休日です。きっと、黒井先生は暇を持て余しているはずです…」

みゆき「ハイキングに行きたいなどの適当な口述を作れば………きっと先生は連れて行ってくれるはずです………」

つかさ「……………あは、あはははははは!! グッドアイディアだよ!!ゆきちゃん…!!」

つかさ「ゆきちゃん、だあいすきぃー…………」

64: 2008/09/23(火) 16:41:24.80 ID:yRROOj+z0




ななこ「えええっと、ああ、おったおった!」
パッ パー! パー! パー!

つかさ「…あ!!先生!!こっちでぇす!!」

みゆき「わざわざスミマセン…。休日に私達生徒の為にご足労していただき…」

ななこ「フン、どうせウチが暇やからと思って、誘ったんやろ?? 確信犯どもめぇ!」

つかさ「えへへ……そんなことありませんよぉー………」

ななこ「ん、なんや??お前らだけか?? いつものメンバーやったら柊の姉と泉がおらへんなぁ…」

みゆき「…あ…あああ!!あ、あの二人には今日は内緒にしてるんです……」

つかさ「さ、山菜とか採ってお土産にして、驚かせようと思ってぇ~……」

ななこ「ほおお~、お前らもクサいことしよるなぁ~!」

ななこ「まあ、とにかく乗れやぁ!」

66: 2008/09/23(火) 16:55:07.03 ID:yRROOj+z0
ななこ「……おい、なんや??その大きな青い包みはぁ??」

つかさ「ああ、ええっとこれはぁ~……」

ななこ「それもウチの車に担ぎ込むつもりかあ??」

みゆき「こ、これはタイムカプセルです!ハイキングのついでに埋めようとぉ~」

ななこ「……なるほどなぁ~、それにしてもごっつでかいカプセルやわぁ…」

つかさ「それだけ、私とゆきちゃんの関係が大きいんですよぉー……」

ななこ「…っつうことは、コレお前らだけのタイムカプセルかあ??」

ななこ「そやったら泉とかのを入れると、この車ぐらいの大きさになりそうやなぁ、アハハハハハ!」

みゆき「そ、そうですねぇ……オホホホホ」

つかさ「あ…あははははは。……じゃ、じゃあタイムカプセルは積んだし、ハイキングにさあ行こおおう…!!」

ななこ「了解や!!ああ、お前らシートベルトしときぃな!」

70: 2008/09/23(火) 17:06:30.19 ID:yRROOj+z0
つかさ「……………ゆきちゃん……………臭わないかな……………氏体……………」

みゆき「…………きっと、大丈夫なはずです…………かがみさんの方も…………ある程度洗いましたから…………」

ななこ「なんや、お前ら??後ろの席でヒソヒソ話して………」

みゆき「あ!?いえ!!」

ななこ「後ろの方でボソボソ聞こえて、えらい気分悪いわ!やめい!」

つかさ「は、はぁーーーい………」

ななこ「なぁんや今日のお前らは、おかしいわなぁ……」

つかさ「は、は、早くつかないかなぁ~、大高山ぁ~……♪」

みゆき「本当に楽しみですねぇー………」

73: 2008/09/23(火) 17:30:54.31 ID:yRROOj+z0
―埼玉県・大高山―

ななこ「さあ、着いたでぇー、二人ともぉ」

つかさ「本当だぁー、じゃあ車から降りよう、ゆきちゃん!」

みゆき「つかささん!その前に………アレです!アレです!」

つかさ「………ああ、そうだったね……まず、アレを降ろさなきゃねー……」

みゆき「では、つかささんそっちの端の方を持っててください。私は片方の方を持ちますから…」

つかさ「わかったよ。……それぇ!……わあああ、やっぱりまだ重いままだぁ………お姉ちゃんもっと痩せておいてよぉー…………」

ななこ「ん??着いた早々もう埋めるのかぁ??タイムカプセル。どれ、ウチも運ぶの手伝ってやるさかい!」

みゆき「あああ!!いいんです!!いいんです!! 私達のタイムカプセルは私達の力だけで埋めたいですから!!」

つかさ「うん、うん…! そう、そう…!」

ななこ「…そんなもんかいな?」

80: 2008/09/23(火) 17:52:59.67 ID:yRROOj+z0
みゆき「土も柔らかそうですし………この辺でいいでしょうか?」

つかさ「…そだね。じゃあ、降ろすね」

ドサッ!

みゆき「では、つかささん…。シャベルを持ってください。黒井先生も…」

ななこ「なんや??運ぶのは自分と力とか言いよって、掘る作業はウチにもやらせんのか??」

つかさ「それはそれ、これはこれですよ、黒井先生ぇ~…」

ななこ「…ふう、まあしゃあないわな~。ウチもまだ若いんやし、いっちょやってやるかー!」

みゆき「その息ですよ!黒井先生!」

ヒソヒソ…
つかさ「………ゆきちゃん………力仕事にぴったりの人が見つかって…………良かったねぇー………えへ」

ヒソヒソ…
みゆき「………ですね…………運転もできて………まさに最高の人材を抜粋したものです…………」

82: 2008/09/23(火) 18:07:22.29 ID:yRROOj+z0
ザック! ザック! ザック! ザック!

ななこ「……ふうーー、ここまで掘ればももいいやろぉ!」

みゆき「あああ、まだもう少し掘っていただけませんか??」

ななこ「なんや、もっと深くかぁ?? 掘りすぎると、掘り返すときに苦労するでぇ??」

つかさ「いいんです……誰にも見られたくないし……」

つかさ「それに…………もう掘り返すことなんて………アリマセンカラァ………」

ななこ「んん??何か言ったかぁ、柊??」

つかさ「…ああ、いや、何でもないんですぅ!! それより暗くなる前に、みんなで掘ろう!!」

みゆき「そうですね!後もう少しです!先生」

ななこ「よっしゃ!」

89: 2008/09/23(火) 18:46:38.63 ID:yRROOj+z0
ザック! ザック! ザック! ザック!
ザック! ザック! ザック! ザック!

ななこ「…………ふーう!これでいいやろ??もうクタクタやぁ~………」

つかさ「わああ、コレだけ大きい穴を掘れば、もう誰にも見つからないね~、ゆきちゃん!」

みゆき「そうですね!ありがとうございます、黒井先生!これも先生のお力添えのおかげです」

ななこ「いいんや!いいんや! なんだかんだウチも子供のときみたいに楽しめたしなぁ~!」

つかさ「それじゃあ、ゆきちゃん、さっそくこの穴にカプセル埋めよう!」

みゆき「はい。善は急がなければいけませんね」

ななこ「…………ちょお待てや。ウチにもそのタイムカプセル……少しだけ拝ませろっ!」

つかさ「…え!?……だ、だ、ダメですよぉー!!私達のタイムカプセルなんですからぁ!!」

みゆき「そ、そ、そうです!!いくら先生の願望でもそれだけは……!!」

ななこ「ケチケチすんなやぁ~!減るもんやないし、穴掘るの手伝ったやから~!」

ななこ「ホレホレ!!」

みゆき「わあああ、ダメです!!先生!!」
パラ…
ななこ「………へ………ぬ、ぬ、ぬわああああああああぁぁぁぁぁ!!!! なんなんやコレはぁ!??」

つかさ「………っ!!」

97: 2008/09/23(火) 18:58:06.34 ID:yRROOj+z0
ななこ「お、おまえら…………?」

つかさ「……………だから見ちゃダメって言ったのに~……えへへ」

みゆき「大人なのに言いつけを守らないなんて……悪い人ですね、黒井先生………」

ななこ「ちょお、お前ら!?手に持ってるシャベル置けっ!!何する気やぁ!??」

つかさ「せんせぇーい………今日はお疲れ様でしたぁ~…………」
ブウゥゥゥゥン…

みゆき「続きは上の方で………お休みになってください…………」
ブウゥゥゥゥン…

ななこ「おい、お前ら!?? ウチは先生やで!?? マジで悪ふざけはやめぃ!!!!」

ななこ「シャベル下ろせ!!! おいっ…!!!!!??」

バキッ!!!!!!!!

108: 2008/09/23(火) 19:13:59.98 ID:yRROOj+z0
みゆき「誤算でしたね……。まさかもう一体埋めなければいけなくなるなんて…」

つかさ「うん……。それに大人だから結構幅取るねぇ~……」

みゆき「もう少し深さに余裕がある状態で、かがみさんの氏体を埋めるつもりでしたが…」

つかさ「なんか、ぴったりって感じになっちゃったね~………」

みゆき「もう仕方ありません…。これ以上掘っていては完全に日が暮れてしまいます…」

みゆき「とりあえずこのまま二体を入れて、土を被せましょう……」

つかさ「………そだねぇ。一応隠れてるんだし、多分バレないよねぇー」

みゆき「ああ、つかささん!黒井先生を埋める前にポケットにある財布を盗っておいてください…」

みゆき「このままでは帰れませんので、タクシー代に当てたいんです…」

つかさ「…そっか、そうだったね。さすがゆきちゃん色々気付くね!」

みゆき「後、念のため車のキーもお願いします…」

つかさ「了解!」

117: 2008/09/23(火) 19:30:13.92 ID:yRROOj+z0
バサッ!! バサッ!! バサッ!! バサッ!!
パン、パン、パン!

みゆき「こんなもんでしょうかね?」

つかさ「おおお、なんだかんだ言って、すっかり埋まっちゃったね~」

みゆき「後は適当に落ち葉をまぶすだけです」

パラパラパラパラ~

みゆき「…………これで、今日の仕事は終わりです……………」

つかさ「わはーーー、ゆきちゃん本当にありがとう!!!すっごい助かったよ!!!」

みゆき「つかささんも、できるだけこれからこのような問題を起こさないようにお願いしますね」

つかさ「うん、わかったよ!」

みゆき「では、今日のことはつかささんと私だけの秘密ということで…」

みゆき「絶対に他言無用ですよ」

つかさ「もちろんだよ、私のことなんだし」

みゆき「残るは……消えたかがみさんをどうご家族に説明するかですけど……」

つかさ「タクシー拾ってから考えよぅ。ね?」

123: 2008/09/23(火) 19:46:28.45 ID:yRROOj+z0




みゆき「かがみさんと仲の良い日下部さんの家にお泊りに行ったということは…?」

つかさ「あ、それ、いいねぇー。明日はそのまま日下部さんの家から学校に行くってことにしようっと…」

みゆき「かがみさんの担任の桜庭先生には、つかささんの口から風邪だから休みましたなどの事を言えば済みそうですね」

つかさ「まあ、その後のことは、あさっての国民の祝日にでも考えよう…」

つかさ「もちろん、その時はゆきちゃんも付き合ってくれるよねぇ………??」

みゆき「………ええ、まあ」

つかさ「だよねぇ~………。エヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘ…………」

みゆき「つかささん……。タクシーの中です……。そんな笑い方は控えたほうがよろしいですよ…??」

つかさ「ゴメンゴメン…。エヘヘ」

142: 2008/09/23(火) 20:11:45.59 ID:yRROOj+z0
―翌朝―

つかさ「こなちゃーん、おはよー」

こなた「Ohー、おはようつかさぁ~。あれかがみは??」

つかさ「なんかお姉ちゃんまた風邪ひいちゃったみたいでー…」

こなた「またぁ?? よくひくねえー」

つかさ「それだけお姉ちゃんが頭いいのかもね~」

こなた「悔しいけど、そうかもねぇ~、あはは」

こなた「じゃあ、帰りにまたお見舞いでも行ってやるかなぁ~…」

つかさ「…ええ?? それはやめたほうがいいよ!!」

こなた「ん? なんでぇ~??」

つかさ「……ホラ、こなちゃんに熱移っちゃうじゃない……??」

こなた「大丈夫だって、アタシ免疫強いし、バカだしねえぇ~……AHAHAHA!」

つかさ「うぅー…………」

154: 2008/09/23(火) 20:27:41.15 ID:yRROOj+z0
―教室―

ひかる「オーッス!出席取るから座れお前らー」

ザワ………ザワ………
こなた「あれ? 桜庭先生だ…。黒井先生は??」

ひかる「黒井先生と連絡が取れないんだよ。まあ多分自宅で寝てるか、なんかだと思うんだがなー」

こなた「へえー、まあありえる話ですね。先生たまに遅れてくるからネー」

つかさ「そだねー……………」

みゆき「そ、そうですねー………」

ひかる「そんな訳で今日は私がお前らを受け持つことになったから、よろしくな」

ひかる「それと柊!!」

つかさ「……!!!?? ひゃい!?」

ひかる「さっき自分のクラスに行ったんだが、お前の姉が居なかったんだ。どうしたんだ?」

つかさ「お、お、お姉ちゃんなら今朝風邪で休むって言ってましたぁー………」

ひかる「なんだ、そうか。今度から自分で連絡ぐらいさせろよー」

つかさ「は、はーい…………ふう」

163: 2008/09/23(火) 20:50:03.15 ID:yRROOj+z0
つかさ「こなちゃーん、ゆきちゃん、お昼食べよーう」

みゆき「はい」

つかさ「ほーい!」

つかさ「じゃあ、席くっ付けるねぇ~」


こなた「それにしても、昼にかがみが居ないと何か静かだね~」

つかさ「う、うん……そうかも」

みゆき「風邪……早く良くなるといいですねー」

こなた「そういえば、昨夜かがみにメールしたんだけど、珍しく返信なかったなぁ~。昨夜はもう寝込んでたの?」

つかさ「う、うん……そうみたい」

こなた「そっかぁ。宿題見せてってメールだったんだけど、じゃあ今日お見舞いのついでに見せてもらうかなぁ~」

バンッ!!!!!!!
つかさ「こなちゃああん!!!!!!! さっきからお姉ちゃん、お姉ちゃんっていい加減にしてよっ!!!!!!!」

ザワ………ザワ………  ザワ………ザワ……… ザワ………ザワ………
こなた「……………つかさ??………どしたの、机叩いて………声も荒げちゃって………」

みゆき「…………つ、つかささん! ど、どうしたんですか??みんなが見てますよ…」

つかさ「…………ハア…………ハア……………あははー、ゴメンネェ~!!」

174: 2008/09/23(火) 21:21:00.54 ID:yRROOj+z0
みゆき「えええええ…??泉さんを頃す!??」

つかさ「…………うん」

みゆき「…な、何言ってるんですか、つかささん!?」

つかさ「だってぇ、こなちゃん今日ウチに来るって言うんだよー!!」

つかさ「それに、仮に今日断ってもまたいつか来るだろうし…!!!」

つかさ「お姉ちゃんのことを誰かから聞き出そうとするかもっ…!!!!」

みゆき「落ち着いてください、つかささん!!これ以上氏体の山を作ってどうするんですか??」

つかさ「……それは………………そうだよねぇ…………」

みゆき「いいですか?? 私達はもう人を二人頃したんですよ…」

みゆき「少し都合が悪いからといって、そう幾度も人を殺めてはいけませんよ…。これ以上…」

つかさ「………………」

みゆき「泉さんのことは私が何とかしますから…。どうか早まらないで……落ち着いて……」

つかさ「わかったよ……ありがとうゆきちゃん……」

みゆき「さあ、昼休みも終わります…。屋上に居るなんて不自然なので、早く教室へ戻りましょう…」

186: 2008/09/23(火) 21:42:27.93 ID:yRROOj+z0
みゆき「泉さん。今日は私の家にいらしませんか?」

こなた「え?みゆきさんち?」

みゆき「はい。さっき泉さんの口から宿題という言葉を小耳に挟んだもので…」

こなた「宿題?」

みゆき「ええ、まだ終わっていらっしゃらないようなので、私の宿題をうつしになんていかがでしょう??」

こなた「マジでぇ!? まさかみゆきさんの方からそんな申し出が来るとは…」

みゆき「たまにでしたら、罰は当たらないと思いますよ」

こなた「そっかー。じゃあ、お言葉に甘えて、行かせてもらおうかなー」

つかさ「そうしなよー、こなちゃん!お姉ちゃんにはこなちゃんが心配してたよって、伝えておくからさぁー」

こなた「……わかったぁ。じゃあ、かがみのお見舞いは後日改めて行くよー」

つかさ「来なくていいよ」

こなた「へ…??」

つかさ「ああ、うん、じゃあまた今度ね。二人とも~」

みゆき「はい。つかささんもお気をつけてぇー…」

211: 2008/09/23(火) 22:14:39.02 ID:yRROOj+z0
パラパラパラ…
つかさ「ああ、雨が降ってきた…。レインコート着なくちゃ…」



つかさ「ふう、やっと家が見えてきたよ…。今日は自分の部屋で明日からのことをどうするか、じっくり考えなくちゃ…」

つかさ「…………アレ? 私の家の前に誰か傘さして立ってる………同じ学校の制服?……まさか……まさか……」

みさお「…ん? お、柊の妹じゃねーか!」

つかさ「日下部…………さん…………」

みさお「丁度良かったぜ!今日オメェの姉が学校休んだから見舞いに来たんだぁ!」

つかさ「……そ、それは……いらっしゃい……」

みさお「果物も持ってきたんだぜっ!」

つかさ(そういえば…………いたね…………こんな人が…………)

つかさ(………………ううううううう…………ううううううう…………!)

つかさ(…………せっかくこなちゃんを追い払えたのにぃ……!!)

つかさ(これ以上私を悩ませないでよおおおおおおっ…!!!!)


…………待って………………この人が氏んでも…………誰も私を…………疑ったり…………
シナイヨネェ?????

232: 2008/09/23(火) 22:38:24.96 ID:yRROOj+z0
みさお「今、呼び鈴鳴らすところだったんだぁ、入っていいかあ?」

つかさ「…あ、ちょっと待ってください」

みさお「んん…? どうしたぁ??」

ゴソゴソ…
つかさ「確か、筆箱にー………………ああ、あったあったぁ~…………」

つかさ「ねえ、日下部さぁん…。果物と傘持ったままでいいですから……上向いてくれませんかぁ……???」

みさお「上?? なんでだ?? 上には雨粒しかねえぞ??」

つかさ「お願いしますよぉ~…………」

みさお「なんかよくわからねえけど……仕方ねえなー。………こうかぁ?」 グイッ!
……スパーーーーーーッ!!!

みさお「…!?? ヴぁああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ………ぁ……ぁぁ……!!!!!!」
ピューーーーーーーーーーーーーー!!ビチャビチャビチャビチャ!! ポトッ… ポトッ… 
ドサッ!!

つかさ「…………わあぁー、カッターってよく切れるなぁ~……へへ……お姉ちゃんの時より血の量が凄いやぁ~……」

つかさ「首斬ったから……当然だよねぇ……へへ……レインコート着ててよかったよおぉ~…………」

つかさ「日下部さんの…………血の雨だぁ…………へへ………へへ………エヘエヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘ……!!!!」

248: 2008/09/23(火) 23:00:08.05 ID:yRROOj+z0
つかさ「はあ、最近ブルーシートの使用量が多くて、バレないかな……」

つかさ「地面に溜まった血はこの雨が洗い流してくれるよね……。多分」


急いで物置にあったブルーシートを取った私は、お姉ちゃんのときと同じ要領で
日下部さんを包み、そのまま近くの川まで引きずっていきました。
そして、雨が激しく振って増水している川に、血の付いたレインコートごと
日下部さんの遺体を放り込みました。
やはり傍にゆきちゃんがいないと、こういう突発的な犯行は私には難しいです。
大雨のせいで人通りが少なかったのか、誰にも見られていなかったのが
今の私にとって不幸中の幸いだったかもしれないです…。


つかさ「このことはゆきちゃんには黙っておこう……。また何か言われそうだしね……。」

つかさ「それにしても、これで3人も人頃しちゃった……。どうしよう……」

つかさ「まあ、今更焦っても仕方ないんだけどね…………」

264: 2008/09/23(火) 23:19:15.52 ID:yRROOj+z0
みき「本当に今日もかがみはお泊りなの??」

つかさ「そうだよぉ~…」

みき「あら? ちょっとつかさ。アナタの部屋のカーペットどうしたのよ?」

つかさ「模様替えしたんだよぉー…」

みき「それにアナタの部屋……くんくん……少しだけ変な臭いするわよ?」

つかさ「もう、あっち行ってぇー、お母さーん」
バタンッ!

つかさ「……ふう、やっぱりゆきちゃんが居ないと心細いなぁ~……」

つかさ「明日、すぐにゆきちゃんを呼ぼう」

つかさ「さすがに三日連続同じウソじゃ……バレちゃいそうだしね……」

292: 2008/09/23(火) 23:43:55.50 ID:yRROOj+z0
―翌日―

みゆき「おじゃまします。つかささん」

つかさ「ああ、ゆきちゃん。よく来てくれたねー。ささ、あがってー」

みゆき「その前に、はいコレどうぞー」

つかさ「あ……果物」

みゆき「ハイ。あれからつかささんが一人で思い悩んでいるんではないかと思って…」

みゆき「つかささんの大好きなフルーツの詰め合わせを持ってまいりました」

みゆき「お気に召しませんでしたか??」

つかさ「う、ううん、ううん! ありがとう!!とっても美味しそうだね!!」

つかさ(うへぇー……昨日の日下部さんのこと思い出しちゃった……)

つかさ(日下部さんが持ってきた果物も……日下部さんの血で真っ赤になっちゃって……)

つかさ(仕方なくその果物も川に捨てたんだっけ…………)

つかさ「とにかく、私の部屋に行こう………………ちょっとだけ血の臭いが残ってるけど……いいかな?」

みゆき「…………はい」

329: 2008/09/24(水) 00:22:15.91 ID:qTgNbl6+0
つかさ「はあ…、どうしたらいいかなー…?」

つかさ「今のところは日下部さんの家にお泊り中ってことになってるんだけど…。いつまでもつかな…」

そもそも日下部さんは私が頃してしまいました。このウソは明らかにリスクが高くなっています。

みゆき「そうですねー。私の家に泊まっているということも、悪くありませんが」

みゆき「連日のお泊りには変わりありませんし、それ以前に私の家は東京です…」

みゆき「そんな遠方な所に無断でお泊りするとなると、つかささんのご両親が快く思わないのでは…」

つかさ「………………だよねぇー」

みゆき「…………つかささん。ことを荒立てたくない気持ちはわかりますが…」

みゆき「かがみさん失踪に気付かれるのは時間の問題です…。ここは諦めた方が…」

つかさ「…あ、諦めるってどういうこと??」

343: 2008/09/24(水) 00:32:48.16 ID:qTgNbl6+0
みゆき「つまり……かがみさんは一昨日から行方不明だったことを明かす訳ですから、当然警察が動き出すでしょうし…」

みゆき「黒井先生の失踪もそろそろ学校側が気付いている頃かも知れません…。そうなれば一昨日の山の前の駐車場に」

みゆき「置いたままの黒井先生の車も、すぐに警察の手に…」

つかさ「ゆきちゃん??何が言いたいの??」

みゆき「つ、つまり、その、最悪な場合は自首も考えたほうがいいと……」

つかさ「ジ・シュ!??」

つかさ「えへへ、ゆきちゃああん…………ここまでしといて…………それはないんじゃないかなあああああああぁぁ!!???」

ドン! ガラ! ガッシャン!!
みゆき「……つ、つかささん!? ご家族の方に聞こえます……どうか冷静に……つかささん!? つかささああん…!??」

ガッ!! ギュウウウゥゥゥゥ…!!!
みゆき「あぅ…!ぐぅ………うう………つ、つか……つかさ……さん………首がぁ………くるぅ…………」

つかさ「私だってまだ高校生なの……まだ捕まりたくないよ……もっと必氏に考えてよおおぉ!!!!」

370: 2008/09/24(水) 00:55:41.66 ID:qTgNbl6+0
ガチャ!
みき「ちょっと、何??今の音??」

つかさ「…あ!?お母さん!!」

みき「……ちょ、ちょっと、つかさ!?何やってるの!!みゆきさんに馬乗りになって!!」

つかさ「あ、こ、これは……これはね……ええっと……」

みゆき「……ぅ……プロレス……ごっこです」

みき「プ、プロレス??」

つかさ「…あ、うん!この前女子プロレスを見て、ついヤりたくなっちゃって…」

みゆき「……しかし、つかささんは強くて全然敵いませんね……今もこうやって技をかけられて……。ううん、悔しいです…!」

みき「……へ、へえ、そうだったのぉ……。でもあまり家の中で暴れちゃ傷むから……この辺でやめときなさいよ、二人とも……」

つかさ「はーい!」

389: 2008/09/24(水) 01:18:33.53 ID:qTgNbl6+0
みゆき「ああ、後つかささんのお母さん!」

みき「あ、はい…」

みゆき「かがみさんのことでしたら、ご心配なく。日下部さんの家で元気でいますよ」

みゆき「どうも、学校の中間テストが近く、自宅だとにぎやかすぎて試験勉強に集中できないという理由で」

みゆき「日下部さんの家にお世話になって黙々と勉強しているみたいです。日下部さんもそのことに関して全然気にしていないとおっしゃっていましたので…」

みゆき「どうか、つかささんの言うことを信じて、しばらくかがみさんの勝手を許してあげてください」

みき「あ、はあ…。みゆきさんが言うのなら……ま、まあ、そうねぇー……」

みゆき「部外者の私がこんな差し出がましいことを頼んで、申し訳ありません…」

みゆき「ご理解、感謝いたします!」

バタンッ!!

みゆき「とりあえずは、こんなモノでいかがでしょう??」

つかさ「ありがとおお!! ゆきちゃん、だいすきいいいぃぃぃー!!!」

605: 2008/09/24(水) 18:28:00.64 ID:qTgNbl6+0
みゆき「…とは言ったものの、さっきの偽りももってせいぜい一週間でしょう…」

つかさ「あはは、いいよ~、そんなにもてば十分だよ」

みゆき「それでは、つかささんは一週間経ったら、また次の案を考えるおつもりですか??」

つかさ「うん!」

みゆき「はあ…、エンドレスですか…。しかし、それではいつかバレてしまうのでは…」

つかさ「大丈夫だよぉ~。このまま違う人の家に転々とお泊りしていたことにしてさぁ~」

つかさ「最後にはどこか行方不明になっちゃったってことにするのぉー」

つかさ「そしたら私達が、実はお姉ちゃんは家に帰りたくなくて、ずーっと友達の家にお泊りしていたことにしてさぁ~」

つかさ「結局、ついに家出しちゃったんだってことにすればいいじゃん!」

みゆき「……うーん、それでうまくいくんでしょうか………。なんか……」

みゆき「まあ、普通に家出したことにするより真実味はあるかもしれませんが………」

つかさ「でしょ?? そうしよ!そうしよー!」

615: 2008/09/24(水) 18:36:16.10 ID:qTgNbl6+0
みゆき「それでは私はそろそろ帰りますね……」

つかさ「ええー、ゆきちゃんもう帰っちゃうのぉー……?」

みゆき「ハイ。実は家の用が少しだけ残っていたんです」

つかさ「あ、そうだったんだ…。無理に呼んでゴメンねー」

みゆき「いえ、とんでもありません。後、さっきの騒ぎでつかささんのお母さんが不信感を抱いているかもしれませんし…」

みゆき「私の下手な言い訳で…」

つかさ「……あ!……ゆきちゃん、言い忘れてたよ……さっきは本当にゴメンね……!」

みゆき「どうかお気になさらずに…。不安からの心の乱れだったのでしょう」

つかさ「ゆきちゃん………」

629: 2008/09/24(水) 18:46:07.48 ID:qTgNbl6+0
みゆき「そうでした。あと、もしよろしければ…。これも持ってきたので置いていきますね」

つかさ「何コレ? ビン? 薬?」

みゆき「ハイ。睡眠薬です。犯罪を犯したという気の病で眠れない夜などもあるはずなので…」

みゆき「その時はこれを適度に服用して、快眠に心がけるといいですよ」

つかさ「わあーー、ありがとぉー! 実は昨日もあんまり眠れなかったんだぁ、エヘヘ」

みゆき「用法用量正しく守って使ってくださいね!」

つかさ「はぁーい!」

みゆき「では、短い間でしたがどうもおじゃましました」

つかさ「うん!今日も色々ありがとね!! また明日学校でねぇ~」
バタン!!

647: 2008/09/24(水) 19:00:32.00 ID:qTgNbl6+0
つかさ「ふうー、今日もゆきちゃんのおかげで助かっちゃったな~」

つかさ「それにしても、私とゆきちゃんが言うとじゃ全然反応が違うなー」

つかさ「お母さんもヒドいやー! えへ…えへへ…」

チャララァーーーーー♪

つかさ「……はう!? …………私の携帯が………鳴ってる………」

チャララァーーーーー♪

つかさ「この長さは………着信…………??」

…………カパッ

つかさ「泉………こなた………………………こなちゃああん………!!」

つかさ「またややこしいのがあぁぁ……!!」
フルフルフルフル…

つかさ「………おっとぉ…………私の大好きな携帯を………握り潰しそうになっちゃったぁー………」

つかさ「………いけない、いけない………エヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘ………!!!」

660: 2008/09/24(水) 19:21:42.93 ID:qTgNbl6+0
最初、私はすぐに携帯の電源ボタンを押して切ろうと思いました。
だけど、そうすればきっとこなちゃんのこと…、今度は時間をおいて自宅に掛けてくるでしょう。
その電話をお母さんなどに取られて、お互いのどちらかがお姉ちゃんの事を話題にしたら
間違いなくそこで終わりです…。

奇跡的にも瞬時にそう悟れた私は、やむを得ず今のこなちゃんからの着信に携帯で応対することにしました。

つかさ「も、もしもし…」

こなた『あ、つかさぁー?? アタシィ!! こなたぁー!!』

つかさ「ああ、こなちゃあん…」(そんなこと知ってるよ!)

こなた『あのさあ、昨日私が言ってたかがみのお見舞いの件なんだけどさぁー…!』

つかさ「う、うん……」(そらきたぁー!来なくていいって言ったじゃん!!)

こなた「今日来ていいかなぁー??」

つかさ「うーん、ダメェー……」(もう!!お願いだから私たちの事に構わないでぇ!!!!!)

こなた『ええーー……なんでぇーー……?? せっかく今日空いてるのにぃー』

つかさ「えーとね……やっぱり風邪移したくないって、お姉ちゃんがね~……」

こなちゃんはいつも暇でしょっ!!!! アニメイトとかいう店に行ってなよぉっ!!!!!!

672: 2008/09/24(水) 19:47:05.29 ID:qTgNbl6+0
こなた『なに?? そんなにかがみの風邪ひどいの?? 面会謝絶状態とかぁー??』

つかさ「いやぁー、別にそこまでじゃないんだけどね……それなりに……」

こなた『それじゃあ、せめてさぁー、お見舞いの品物だけでも渡させてよぉ』

つかさ「え、まあ……それだけならぁ……」

こなた『決まり! んじゃ、これからつかさの家行くから、門の前で待っててよー』

こなた『その見舞いの品つかさに渡すからさぁ、後にでもかがみに渡しておいてねぇー』

つかさ「わ、わかったよ…」

こなた『そんじゃね~!また後で!』

プツッ! ツーツーツーツー…

つかさ「………こっちの気も知らないで、脳天気なんだから」

つかさ「……………なんか後々……………困りそうだし………………」

つかさ「ここで……………やっぱり……………消スベキナノカナァ…????」

698: 2008/09/24(水) 20:43:44.28 ID:qTgNbl6+0
つかさ「………………ダメだ、私。また人殺そうだなんて。しかも友達のこなちゃんをだなんて………」

つかさ「そもそも、日下部さんのことだってゆきちゃんに相談してないのに……」

つかさ「次また誰か頃したら………完全にゆきちゃんに見放されちゃうよ………」

つかさ「もう少し冷静にならなくちゃねっ…………」


こなた「ヤッホー!つかさぁー!」

つかさ「……!??」

こなた「待ったぁ?? ゴメンねー。でも、ついでにつかさにも差し入れ買ってきたんだよぉー」

つかさ「そ、そうなんだぁー………悪いなぁー………」

つかさ(でもね、こなちゃん………………こうやってこなちゃんの顔見てると……………)

つかさ(無性にこれからも……………お姉ちゃんのことに………………付きまといそうで……………)

つかさ(…………無性に……………私の幸せを……………奪いそうで………………)

つかさ(………………そう思うと……………無性にね………………無性にぃ…………………)

つかさ(……………苛立ッテクルンダヨネエェー!!!!………………)

つかさ「………………丁度ここは、日下部さんと遊んだところかぁ~………エヘ………」

こなた「ん?? つかさ、何か言ったぁー?」

722: 2008/09/24(水) 21:05:09.77 ID:qTgNbl6+0
いやー、自分のスローペースだと投下遅いってよく言われます
スムーズに進まないと奥ゆかしい気分になるのもよくわかるのです

書き溜めていなかったまま臨んだ私の落ち度なので、一旦書き溜めてから
深夜にでも、再び適当に投下していきます

まあ、タイピングも遅いのでたいして書き溜められないかもしれませんが
そこはあしからず。 ではー

899: 2008/09/25(木) 00:44:13.44 ID:8favOz/X0
つかさ「ううん、何も言ってないよぉー…」

つかさ「………それより、こなちゃん…………。早く見せてよー…………お姉ちゃんへのお見舞いの品と…………」

つかさ「………………私への差し入れをさぁ………………ネェ?」

こなた「オッケー!ちょっと待っててー」
ゴソゴソ…

つかさ「………何か楽しみだなぁー………」
シュルシュル…

つかさ(…………へへ…………まさか私のリボンを……………こんなことに使うなんて………………)

つかさ(……………思ってもいなかったなぁー………アハ………)

こなた「…うーん、カバンの奥のほうに入っちゃったカナ~…。もうちょっと待ってぇ、つかさ~」

つかさ(こなちゃん……………私に後ろを見せるなんて…………迂闊だなぁ~……………)
ヒタヒタ… ヒタヒタ…

907: 2008/09/25(木) 00:48:09.84 ID:8favOz/X0
つかさ(……………こなちゃんがイけないんだよぉー………………私の邪魔ばかりするから……………)

つかさ(………でも大丈夫だよ…………私のリボンで…………こなちゃんの首を…………チョット絞めるだけだから………)

つかさ(………………すぐ済むからネェー………………)

つかさ(…………それじゃあ…………バイバ~イ、コナチャン…!)
ソーッ………

こなた「ああ!!あったぁーーー!!」

つかさ「…ヒッ!!?」 ビクッ!!

こなた「ホラ、つかさー、これだよ、これぇ~。……ん、つかさどうしたの??」

こなた「私に向けてリボンなんか広げて…」

つかさ「…ああ、こなちゃんがカバンあさってる間に、私のリボンがずれちゃったから……一旦外してたんだぁー……あは」

こなた「ふうーん、……それよりコレだよ! ハイ、つかさぁ~」

つかさ「…わーお、豪華なフルーツバスケット…。わざわざ私達の為にありがとねー!!」」

こなた「いやいや、礼には及ばんよぉー! かがみんと二人で食べるが良い!」

つかさ(…………あーあー…………タイミング外しちゃったなぁー……………)

つかさ(…………まあいいやぁー…………今日は許してあげるね、こなちゃん…………)

つかさ(……………でももし次来たら、その時は容赦しないからネ……………)

916: 2008/09/25(木) 00:52:24.00 ID:8favOz/X0


つかさ「モグモグモグ………モグモグモグ…………」

つかさ「私の大好物の果物といっても、こうも重なって贈られれると……」

つかさ「ちょっと、食欲がなくなるなぁ………」

つかさ「それに昨日の日下部さんの一件を思い出すと、一層になぁー………」

つかさ「今日はこれぐらいにしよう………。夜にもっと食べちゃうと、お姉ちゃんみたいに太っちゃう……アハ」

つかさ「そろそろ、もう寝ようかな…。明日はまた学校だし……」




つかさ「あ、そうだぁ~! 今日ゆきちゃんがくれた睡眠薬飲んでみよーう。きっとよく眠れるよー」

ジャラジャラ…
つかさ「2、3錠ほど飲んでおけば眠れるよねー」 パクッ! グイ… ゴクリ…!

つかさ「よし、じゃあ寝よーう。 今日もいい夢が見れますように!」 カチッ!

928: 2008/09/25(木) 00:57:21.52 ID:8favOz/X0
―翌朝―

みき「つかさー、起きなさい!学校に遅れるわよ~!」

つかさ「…………うぅ…………うん…………」

みき「あらあら今日はいつも以上に目覚めが悪そうね?」

つかさ「………なんかぁ………本当に目覚め悪いぃー……」

みき「全く、かがみが居ないからって甘えちゃダメよー。早く、さあさあ」

つかさ「はーい……。ふあああぁぁぁぁー………」

みき「まあ、大きなあくびだことー。昨日夜更かしでもしてたの?」

つかさ「結構早めに寝たと思ったんだけどぉ…」

私は心の底で昨日飲んだ睡眠薬のせいだと直感してました。
飲みなれてないとこんなものなのでしょうか、目覚めが悪いです。
それからお母さんにお尻を叩かれながら、リビングにいつもどおりの朝食を。

でも、ゆきちゃんの弁明で一週間は安泰だと安堵していた私にはまだ気付いていませんでした。
このいつもの朝食が今朝で終わりになることを…。
自分自身の終焉を迎える日が、他でもなく今日だということを…。

40: 2008/09/25(木) 01:44:13.81 ID:8favOz/X0
>>37
了解

64: 2008/09/25(木) 02:33:24.04 ID:8favOz/X0
ガラガラガラ…
つかさ「それじゃあ、桜庭先生、失礼しましたー…」 パタン!

つかさ「ふぅー。お姉ちゃんの欠席を伝えに行くのも………なんだか面倒だなぁー………」




ヒソヒソ…
みゆき「…つかささん。…つかささん」

つかさ「あ、ゆきちゃん…。何? 何かあったの…??」
ヒソヒソ…
みゆき「いえ、たいしたことはないというか……当然の経緯なんですが、一応報告を……」
ヒソヒソ…
みゆき「先程こっそり聞きつけた話なんですが、教諭の方々に黒井先生が行方不明になったことがついに気付かれたみたいなんです……」

つかさ「え………そ、そっか………」
ヒソヒソ…
みゆき「はい…。いつ気付かれたのか、詳しい状況はどうなのかは、よくわかりませんが…」
ヒソヒソ…
みゆき「もしかしたらもう警察が捜査を展開している可能性もあります…」

つかさ「……しょ、しょうがないよねー。それくらいは始めから予想してたことなんだし……あはは」
ヒソヒソ…
みゆき「後、それと同時に一つ、気になることを思い出しまして…」

つかさ「な、なにぃ?? ゆきちゃん。は、早く言ってよぉー…」

83: 2008/09/25(木) 03:30:26.34 ID:8favOz/X0
つかさ「か、髪の毛ぇ??」
ヒソヒソ…
みゆき「はい…!黒井先生殺害は計算外だったので、焦って全然気に留めていませんでした…」
ヒソヒソ…
みゆき「恐らく黒井先生の車には私達の頭髪が幾つか落ちてるはずです…」

つかさ「そ、そんなぁー…」
ヒソヒソ…
みゆき「しかも黒井先生達を埋めた後、一旦私達の所持品を持ち去る為、キーを使って車内に再び入ったではありませんか…?」
ヒソヒソ…
みゆき「その時しばらく車内で探し回っていたので、頭髪が落ちている可能性はさらに大きいかと…」

つかさ「………今の警察の人の力ってスゴいんだよねぇー………」
ヒソヒソ…
みゆき「そりゃあ、もう…。普通にDNA鑑定とかしますからね…」

みゆき「それにその放置された車がある近くの山で、黒井先生と共にかがみさんの氏体が見つかれば…」
ヒソヒソ…
みゆき「当然、身内かつ落ちていた頭髪が一致するつかささんにたどり着きます。もちろんその頭髪を残した友人の私にも…」

つかさ「…………もう………滅茶苦茶だね…………」

みゆき「ハイ……………改めて考えたら、とんだ完全犯罪です…………」

つかさ「…………当然だよ。私はもちろん、ゆきちゃんだって…………」

つかさ「……………普通の女子高生なんだからね………………」

255: 2008/09/25(木) 22:15:32.61 ID:8favOz/X0
つかさ「…………………………………はあー」

つかさ「私、捕まっちゃうのかなー………………」


みのる『おい! お前らにだけに特別いいこと教えてやる……!』

生徒A『あんだよ~、白石ぃー。不細工な彼女でもできたのかぁ??』

みのる『ちげーって!! お前達…、俺が無類のガンマニアだってことはもう知ってるよな??』

生徒B『今知った』

みのる『それでよぉー………俺、ついによぉー…………』

みのる『改造拳銃作っちゃったんだなぁ~、コレがぁー!!』

生徒A『……………………ワハハハハハハ!!悪いヤツだな~、お前!』

生徒B『永遠にギャングの夢にでも浸ってろよ。じゃあな…!』

みのる『おい待てよ、お前らー! マジなんだってさぁー…!!』

みのる『今ロッカーにあるから見せてやるって! おい待てよぉ~……!!』


つかさ「……………改造………………拳銃?」

259: 2008/09/25(木) 22:23:00.85 ID:8favOz/X0
キーンコーンカーンコーン…

ひかる「それじゃあ、今日はこれで終わりだ。委員長、号令~」

みゆき「わかりました。 起立!! …礼!!」
ワイワイ…ガヤガヤ…

こなた「ふうー、やっと終わったぁー!! それにしてもまた受け持ちが桜庭先生だったねぇ…」

こなた「黒井先生、今日も休んでどうしたんだろー? 何か最近ログインしないし…」

みゆき「緊急の用か何かではないでしょうか…。きっとすぐに戻りますよ…」

こなた「それにしたって何の用か言ってくれてもいいのにー」

みゆき「そ、それはきっと……大人の事情というものではないでしょうか…?」

みゆき「とにかくこのことには深く考え込まず、早く帰りませんか??」

こなた「……まあ、そうだね。じゃあ、帰ろう~。つかさもさぁー…」

ガタッ!!
つかさ「こなちゃーん………悪いけど私先に帰るね………ちょっと気分悪いから………」

こなた「…えっ?? つかさ??」

263: 2008/09/25(木) 22:31:58.23 ID:8favOz/X0
こなた「かがみの風邪でも移ったの??」

つかさ「……もしかしたら、そうかも~………とにかく、そういうわけだから。じゃあね~!」

みゆき「…ああ、つ、つかさん?? もしかしたら、私達と会話しながら下校すれば、気分も落ち着くかもしれませんよ…??」

つかさ「えへ、ありがとーゆきちゃん。 でもいいよ…」
ガラガラガラ… バタンッ!


つかさ「とてもじゃないけど、こんな時にみんなと話していられる気分じゃないよ……」

つかさ「それにこなちゃんと居ると、また殺気立っちゃうかもしれないしネェ………」


つかさ「それにしても………何か忘れているような気がする………。大事な何かを……」

つかさ「それと一緒に…………胸騒ぎも…………」

つかさ「………この感覚………なんか怖いや………」

268: 2008/09/25(木) 22:40:31.89 ID:8favOz/X0
ガチャ…!
つかさ「ただいまぁ~……」

みき「ええええ…!?? 日下部さんのお子さんが一昨日から行方不明!??」

つかさ「ヒィ……!!??」

みき「ハイ……ハイ……。いえ、ウチにはいらしてませんが……」

みき「私の方は、ウチのかがみが日下部さんのお宅にお世話になっていると聞いてたもので……」

みき「…え、来ていない!?? そんな…!」

つかさ(マ……………ズ……………イ)

みき「あ、一旦受話器から離れますね…。失礼します……!」

みき「つかさあぁー!! 帰ったのーー!? ちょっと、こっちに来なさーい…!!」

つかさ「う………うわああああ!!」
ガチャ!! バタンッ!!

タタタタタタタタタッ………!

274: 2008/09/25(木) 22:47:42.50 ID:8favOz/X0
タタタタタタタタタッ…! タタタタタタタタタッ…!

つかさ(マズイ! マズイよ! ついにバレタぁー…!!)

つかさ(日下部さんは私が頃したんだったよ……!!)

つかさ(わかってたのに……!!

つかさ(ゆきちゃんがうまくごまかしてくれたのに安心して……!!)

つかさ(峰岸さんの家にすればよかったよ……!!)

つかさ(これじゃあ、もう家に帰れない……!!!!)

つかさ「イヤだよおおぉ…!!!」

つかさ「ゆきちゃん!! ゆきちゃん!!! ゆきちゃあああん!!!」

つかさ「もう、今の私にはゆきちゃんしかいないよぉーーー!!!」

つかさ「早く電話に出てぇー!! ゆきちゃああああああぁぁぁぁぁん………………!!!!」

タタタタタタタタタッ…! タタタタタタタタタッ…!

282: 2008/09/25(木) 22:57:01.25 ID:8favOz/X0
―某公園―



みゆき「ええええーーー?? 日下部さんも葬ったんですか…!??」

つかさ「…………………」

みゆき「なんてことを…………。事前に私におっしゃってくれれば、私もあんなウソなどは…………」

つかさ「…………ゴメン。…………あの時はすごく安心してて、忘れてたんだ」

つかさ「…………それに……………ゆきちゃんに怒られそうでぇ…………グスン…………」

みゆき「そんな…怒ったりなんてしませんよ…。私達は運命共同体ではないじゃないですか……」

つかさ「ゆきちゃん…………ゆきちゃあん…………グスン…………」

みゆき「ああ、ハンカチを…。さあ泣きやんでください、つかささん…」

つかさ「…………うん、ありがとう。…………じゃあ、また二人で何かいい方法考えよう………!」

みゆき「……………………つかささん、やはり自首しましょう」

つかさ「うん、わかった!……………………………………エ?」

つかさ「ゆきちゃん…………??」

294: 2008/09/25(木) 23:06:10.71 ID:8favOz/X0
みゆき「もうこれ以上私には打開策が思いつきません………………」

みゆき「それに、これ以上つかささんが苦しみ悩んでいる姿を見たくもありません………………」

みゆき「ここは、私達の罪を一つ残らず明かして楽になりましょう、つかささん…………」

つかさ「……………ぁ…ぁぁ……………」

みゆき「申し訳ありませんが、私は本気です………………!」

つかさ「……………………………………」

つかさ「……………うん…………わかったよ」

みゆき「つかささん………………」

つかさ「…………本当に今まで色々私の為にありがとね、ゆきちゃん!」

みゆき「いえ、全然お役に立てず不甲斐ないです…………」

つかさ「ううん、そんな事ないって…!! ゆきちゃんのおかげで私いっぱい助かったんだから!!」

つかさ「だからさ、ゆきちゃん…………最後にさ…………私にお礼をさせてよ…………」

つかさ「ここで最後の乾杯をしよー………そう、最後の…………。いいよねぇー……………?」

つかさ「 ユ キ チ ャ ン ????」

301: 2008/09/25(木) 23:15:59.03 ID:8favOz/X0
つかさ「ゆきちゃああん! 買ってきたよ、ペットボトルのジュース!」

みゆき「ああ、つかささん…。わざわざ申し訳ありません……私なんかの為に……」

つかさ「何言ってるのー、ゆきちゃん…。これまで何回もゆきちゃんに助けられっ放しだったんだし…」

つかさ「ジュースぐらいおごらせてよぉ~…。私からの、ほんのお礼なんだから…」

みゆき「本当に良いのでしょうか……?」

つかさ「うんうん! 受け取ってよ~…」

みゆき「…ではお言葉に甘えて。ありがとうございます、つかささん!」

つかさ「いいんだよ、本当にほんのお礼なんだからさぁ…………。エヘヘヘヘヘヘヘ………………」

みゆき「それでは早速…。 滅び行く私達の為に。 …乾杯です!」

つかさ「カンパ~イィ……!」 トンッ…!

316: 2008/09/25(木) 23:28:58.98 ID:8favOz/X0
みゆき「それではいただきますね」

つかさ「うん、早く飲みなよ、ゆきちゃん……」
グイッ…!

みゆき「………………ふぅ。とてもおいしいです! 今日はなぜか一段と美味な感じがします…」

つかさ「そっかー、それは良かったよ。もうこれで、これから飲めなくなるかも知れないし…」

つかさ「ゆっくり味わおうね……」

みゆき「そうですね……。少し残念ですが……」

つかさ「じゃあ、もう日暮れだし…………コレ飲み終わったら………一緒に近くの警察署に行こうね………」

みゆき「ハイ、そうしましょう。……あ、つかささん……」

つかさ「ん? なあにぃー……??」

みゆき「つかささんの飲み物…………どう……して………ミネラル……ウォォー………ぁ………」 
バタリッ…!! ……………………。

つかさ「……どうしてミネラルウォータか??…………そんなの決まってるじゃあん…………」

つかさ「眠ったゆきちゃんの口に…………もっともっと睡眠薬を流し込むからだよぉー…………!!」

つかさ「アハ……アハハ…………アハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」

343: 2008/09/25(木) 23:53:32.21 ID:8favOz/X0
私はこの公園のベンチからアスレチックの土管の中に、仰向けにしたゆきちゃんを引きずり入れました。
それから持っていた睡眠薬のビンから、錠剤をどんどんゆきちゃんの口に流し込みました。
そう、一錠も残らないようビン底を一生懸命に叩きながら…。

ジャラジャラジャラジャラ…!!
つかさ「よいしょ…!よいしょ…!」 ポンッ!ポン!ポンッ!

ガバガバガバガバ…!
みゆき「……………ぁぐ…………ぁ……………」

つかさ「……………ふぅ。コレで全部だ………」

つかさ「後はこのミネラルウォーターを注いで………」
ジャバジャバジャバ…

みゆき「…………ぶぁ………ぁぁ……ぶぁ………あぷ…………」

つかさ「首をこう傾けると………もっと………飲めるかな………」

みゆき「…………あぷ……ぁ……ぷぁ…………」

そんな作業を続けていると段々ゆきちゃんの顔色が青ざめていきました。
窒息したのか、睡眠薬の副作用のせいなのかわかりませんが、
ゆきちゃんが逝ってしまったことだけはわかりました。

つかさ「………ゆきちゃんが悪いんだからネェ………??」

つかさ「………恨まないでよぉー……エヘ」

382: 2008/09/26(金) 00:16:46.96 ID:I4ey4ORC0
その後私は、ゆきちゃんの氏体を置いたまま土管の穴に鉄板を乗せ蓋をしました。
普通ならこんな簡易的な方法ではすぐに見つかりますが、私はもうどこかに
高飛びする決心を固めていたので、何の不安も持たずその場から立ち去りました。



つかさ「ああ、これで私一人か………」

つかさ「これから私一人で逃げていかなきゃならないんだよね………」

つかさ「……………チョット心細いなぁ……………」

つかさ「………慌てて家飛び出したから………教材道具の入ったカバンと財布しかないよぉー………」

つかさ「変装道具とか、何かもしも時の為に自分を守る武器になりそうな物とか、持ってればなぁー……」

つかさ「ん?……………武器かぁー……………」

つかさ(そういえば昼に学校で、セバスチャンが改造拳銃がどうとか言ってたようなぁ…)

つかさ(もしかしたら………使えるかも………?)

つかさ「五時過ぎかぁ~…。まだ学校も開いてるし、ちょっと行ってみようかな…」

つかさ「………今は、行く当てどこにもないしね………」

419: 2008/09/26(金) 00:45:49.33 ID:I4ey4ORC0
―陵桜学園・校舎―
ツカツカツカ…
つかさ「結構まだ明かり付いてるや…。テスト1週間前だから部活動とかないはずなんだけどなぁ~…」

ゆたか「あ?? つかさ先輩!」

つかさ「…アレ? ゆたかちゃん! どうしたの?まだ学校に残ってぇ…」

ゆたか「学園祭の出し物の準備があって、まだ手伝っていたんです」

つかさ「ああ、そういえば学園祭も近かったっけ…。テスト前なのにまだ頑張って残って偉いねー!」

ゆたか「いえいえ…、テストのことも少し心配ですけど、せっかく高校初めての学園祭なので、できる限り頑張りたくて……えへへ」

つかさ「一年生なのに本当にしっかりしてるねぇー、ゆたかちゃんは…。本当、私より……」

ゆたか「そんなことありませんよぉ! つかさ先輩はどうしてまだ学校に??」

つかさ「え~と、ちょっと忘れ物を取りに教室にぃ……」

ゆたか「そうだったんですか。大変ですねー」

つかさ「えへへ…。そういう訳だから今から、教室に戻るねー。ゆたかちゃんも準備頑張ってねぇ~!」

ゆたか「はい、ありがとうございます。それでは、またー…!」

つかさ「……幸せそうでいいなあ。私と変わって欲しいくらいだよぉ…」

つかさ「ああ!そんなことより、早く教室に行かなくちゃね…!」

448: 2008/09/26(金) 01:13:14.08 ID:I4ey4ORC0
つかさ「えーと、確か…。セバスチャンのロッカーはここだったよねー…」

つかさ「でも、ロッカーの番号いくつだろう…??」

つかさ「ここは、適当に番号回してみるしかないかなぁー…」
ガチャ…ガチャ…ガチャ…ガチャ…

ガラガラガラ…!
みのる「WA!WA!WA!忘れ物~っと…」

つかさ「…あ!?セバ……じゃなくて白石君……」

みのる「…ぬわぁー!?? 何やってるんだ柊?? 俺のロッカーの前でぇ!!」

みのる「言っておくけど、俺の体育着はないぞっ!!」

つかさ「…ち、ち、違うの!! わ、私、白石君がガンマニアって聞いたから…ちょっと気になってぇ~、つい……」

つかさ(うわぁ、ちょっと苦しい言い訳だなぁー………ヤバいよぉー………!)

みのる「おお!! わかってくれるかぁ、柊!? よし!! 特別お前だけに俺のコレクションの数々を見せてやるよ!」

みのる「今、ロッカーから出すから待ってろぉー!!」

つかさ「………へ?? ………ああ、あ、ありがとうね………」

つかさ(………さっきはもうダメかと思ったけど…………なあんだぁー、手間が省けたよぉ~………)

つかさ(…………なんだかんだ私って結構ツイてるやぁ~………………エヘヘ)

473: 2008/09/26(金) 01:54:46.85 ID:I4ey4ORC0
ジャラジャラジャラ…
つかさ「うわぁ~、いっぱいあるねぇ~。すごーい…。これ全部モデルガン??」

みのる「まあなぁ~!」

つかさ「ねぇ……………改造拳銃とかって……………ナイノカナァ??」

みのる「お!? 柊ぃ、お前も鋭いところを付くなぁー??」

みのる「ジャジャーン!! これが俺の自慢の一品のモデルガンだぁ!!」

みのる「だが、モデルガンと言っても詰め物してないし、ちゃんと実弾も入ってるんだぜぇ?? どうだ、スゲェだろ!?」

つかさ「貸してえええぇっ!!!!」 ガシッ!!

みのる「な!? おい、柊!! 何だよ突然、俺の宝物を…」

みのる「俺の命の次に大切な品だぞっ!! 返せよぉ!!」 ガシッ!!

つかさ「お願い!!私を助けると思ってええぇ…!!」 グイッ!!

みのる「何訳のわからないこと言ってるんだよぉ!! これだけは絶対に渡すもんかっ!! 銃から手離せよっ!!」 グイッ!!

つかさ「おねがあああああああああああああい…!!!!」 グイイイイイィ… カチッ! 
ドキューーーーーン!!!!
みのる「…うっ!!?? ぐあああぁぁ……ぁぁ……!!!!」 バタリッ…!!

つかさ「……………へ??……………セ、セ、セ、セバスチャン…………??」
そこには、銃弾を浴び血だらけのまま動かない白石君がいました…。
そうです。拳銃の取り合いでもみ合った末、私が誤って白石君に向けて引き金を引いてしまったのです…。

640: 2008/09/26(金) 21:07:39.51 ID:I4ey4ORC0
つかさ「……………そ、そんなぁ…………こんなつもりはぁ……………」

つかさ「…あっ!? と、とにかくここから早く逃げなくちゃ…!!」

つかさ「……さっきの音で誰かがここに来る前に早……くぅ……」

つかさ「…!??」


ゆたか「………ああ……ぁぁ………。 人が…………人がぁ…………」


つかさ「ゆ……ゆたかちゃん………??」

ゆたか「人が氏んでるぅぅぅーー…!!!??」

ジャキ…!
ゆたか「え…………? つかさ先輩………?? その銃………まさか………先輩が………」

つかさ「………へへ。ゆたかちゃん、来ちゃったんだネ………」

つかさ「世の中には見ちゃいけないモノもあるんだよぉ~………………?」

つかさ「ゆたかちゃん…………それを…………見チャッタンダヨネェ???」

ゆたか「せ………せ………せんぱい…………。 …イ、イ、イヤアアアアアァァァァァ…!!!!」

649: 2008/09/26(金) 21:15:28.63 ID:I4ey4ORC0
ゆたか「イヤ!! イヤアァ!! お願い先輩!! 撃たないでええぇー…!!!!」

つかさ「………ゴメンね。これから楽しい高校生活………これから楽しい文化祭が待ってたのにね………」

つかさ「本当にゴメンネエエエェェーーー!!!!」 ジャキ!!

ゆたか「そんな…………こんなことって…………イヤアアアアアアアアアアァ!!!!」

ガラガラガラ…!!
みなみ「…ゆたかっ!!!」

つかさ「えっ…!??」

ゆたか「みなみちゃあん…!!?」

みなみ「……これは一体……!!?」

つかさ「う、動かないでぇぇ…!!! みなみちゃん、これ以上近づくと、ゆたかちゃんを撃つヨォ…?」 ジャキ!!

ゆたか「はぅっ…!!」

みなみ「…う、うっ!?」

659: 2008/09/26(金) 21:25:24.46 ID:I4ey4ORC0
つかさ「そっかぁ~………ゆたかちゃん、みなみちゃんと一緒に準備してたんだねぇー………」

みなみ「……先輩!……よくわかりませんが……」

みなみ「こんな変なことはすぐに…!」

つかさ「みなみちゃん!? 動かないでって言ってるじゃあああーん…、これ本物だよ!?」ジャキ!!

ゆたか「……うぅ……」

みなみ「………くっ!?」

つかさ「それにしても、ゆたかちゃんの悲鳴であんなすぐに駆けつけるなんて………」

つかさ「本当に二人は仲良いんだねぇ~…………アハハ…………」

つかさ「私は好きだなぁー………ソーユーノォ………」

みなみ「………お、お願いします!………ゆたかには何も…!!」

つかさ「さあ、入り口からどいてよぉ、みなみちゃん…?? じゃないとこのまま…」

つかさ「ゆたかちゃんを天国に連れて行っちゃうよぉ~?? エヘヘヘヘ…」

668: 2008/09/26(金) 21:35:29.70 ID:I4ey4ORC0
みなみ「………せめて………ゆたかと私を代えてください!………それなら!?」

つかさ「無理だよぉー………エヘヘ………ゆたかちゃんの方がか弱そうだしぃ………」

つかさ「さぁ………早くどいてよぉー…………エヘ」

私はゆたかちゃんを後ろから抱き、銃を突きつけながら、ゆっくりと教室の扉に歩み寄っていきました。
当然その間、みなみちゃんに対しての視線は絶やしたりはしませんでした。この子はゆたかちゃんのことになると
思いも寄らぬ行動をするかもしれないと、私自身が思っていたからです。

そしてその予感は不運にも的中しました…。

みなみ「…………………」

みなみ「先輩! いい加減に…!」 ダッ…!!

つかさ「…!??」

ゆたか「みなみちゃん!! 来ちゃダメッ!!!!」

つかさ「ちょ、ちょっと………こ、こ、こ、来ないでええええええぇぇぇぇぇ…!!!!」
カチ!! ドキューーーーン!!!

みなみ「…ぐぅっ!!?」 フラッ…

ゆたか「みなみちゃんっ…!!!!??」

684: 2008/09/26(金) 21:43:13.59 ID:I4ey4ORC0
つかさ「…………ハア…………ハア…………ハア……………」

みなみ「…ぐぅ……大丈夫だよ………ゆたか………。ぅぅ……お腹を少し掠っただけ………」

ゆたか「もう私の事はいいよ、みなみちゃん!! つかさ先輩もみなみちゃんには手を出さないでぇ!!!」

つかさ「………そ、それはみなみちゃんによるよ………。次近づいてきたら今度は本当に胸を撃っちゃうよ………!?」

ヨロヨロ…
みなみ「………ぅぅ……。ゆたか………。ゆたかぁ……!!」 ダッ…!!

つかさ「…うっ!! また…!!?」

ゆたか「みなみちゃん!!!!?」


つかさ(…………みんなみんな………よってたかって私の邪魔をするよ………!)

つかさ(…………みんなが私を………みんなが……………!)

つかさ(…………ミンナガァ………ミンナガァー………ミンナガアァァァ!!!!)


つかさ「……みんな……みんな氏んじゃえええええええええええぇぇぇぇぇぇぇ…!!!!!!」
…カチ!  ドキューーーーーン!!!!  
                    ドピューーー…!  ピチャピチャピチャアァァァァァー…!!!

ゆたか「……キ…キ、キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアア……ァァ…ァァ……!!!!」

697: 2008/09/26(金) 21:55:10.82 ID:I4ey4ORC0
教師「おい、なんだ!? さっきからこの音は?? 誰か居るのか??………なっ!!??」

生徒A「何かあったのかよぉ~…?? さっきからキャアキャアうるせ………う、うわああああああああああ…!? なんだぁ!??」

生徒B「おい誰か倒れてるぞっ!!?」

生徒C「……ぬわ、血だぁーーーーー!!!!」

生徒D「きゃあああああああああああああ!!」


ゆたか「………みな、みな………みなぁみ………みなああああああああああぁぁぁぁ……ぁぁぁぁああ……!!!」

ゆたか「………ヒクッ………みなみちゃんがあああああああ…ぁぁぁ…!!!」

ゆたか「……ヒクッ……ヒクッ………氏んじゃったああああああああああああああ……ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……!!」

ゆたか「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あああぁぁぁぁ………!!!」


教師「…おい!! 君が、その銃で撃ったのか!?」

つかさ「わあ、みんなぁ…!!これ以上来ないでえぇ…!! ……く、く、来るとこの子も撃っちゃうよぉ!!!?」

706: 2008/09/26(金) 22:04:05.13 ID:I4ey4ORC0
教師「お、落ち着けっ!! …と、と、とにかくその銃を置きなさい!! キミ…!!?」

つかさ「ハァ……ハァ………。み、み、みんな………早く廊下の道開けてえええええええぇぇぇー!!!」 ダダダダダッ…!!

教師「ま、待ちなさい、キミ!!!」

生徒「……うわああああああ、こっち来ないでえぇーーー…!!!」

ダダダダダダダダダッ……!


そして私は、銃を持った私を避けていく先生や生徒達を次々と過ぎて行って、
校舎を、そして校門までを抜けました。

校外に出てからは持っていた銃を懐にしまって、泣いているゆたかちゃんを
抱いたまま、しばらく当てもなく走り続けていました…。
そして走っている間に日は落ちて、外は闇に包まれていきました…。


714: 2008/09/26(金) 22:09:52.70 ID:I4ey4ORC0



つかさ「ゆきちゃん………またここに戻ってきちゃったよ………」

つかさ「………もう完全に終わったよ、私………また人頃しちゃったよ………」

つかさ「それも一時間も経たない内に2人も…………………」

つかさ「やっぱりゆきちゃんが居ない私は…………何にもできない…………」

つかさ「ホントに……………ホントに……………ゥゥ………ゥゥゥ……グスン……」

つかさ「もう私疲れちゃったよ、ゆきちゃん……………これからゆきちゃんの所に行っていいかな………?」

つかさ「…………行ける訳ないよね…………私はどうせ地獄に落ちるし……………」

つかさ「……………でも、もう限界……………私決めたの、ゆきちゃん……………」

何にも返事をしないゆきちゃんに私はそんなことを言って再び土管に蓋をしました…。

725: 2008/09/26(金) 22:19:50.85 ID:I4ey4ORC0
傍にいるゆたかちゃんは、みなみちゃんを目の前で亡くしたショックで
泣いてばかりで、大声を出して助けを呼ぼうという素振りもしていませんでした。

ゆたか「…………………ヒクッ……………ヒクッ……………ヒクッ…………………」

つかさ「…………ゴメンね、ゆたかちゃん………大切なお友達にあんなことしちゃって…………」

つかさ「…………そのお詫びに私、これから氏のうと思ってるんだぁ~……エヘ……」

つかさ「…………でもね、一人で氏ぬのは怖いの…………」

つかさ「…………だから、ゆたかちゃんもそれに付き合ってくれないかな…………」

つかさ「…………その方がゆたかちゃんも天国のみなみちゃんに会えて幸せだと思うしね……………」

つかさ「…………この拳銃にはまだ弾が3発残ってるんだぁー………」

つかさ「…………一つは私、もう一つはゆたかちゃん……そしてもう一つは………」

つかさ「…………誰だかわかるよネェ~??………エヘヘヘヘヘヘヘヘ………」

つかさ「…………これからそのもう一人の人を呼ぶから…………チョット待っててねぇー……アハハ…………」

748: 2008/09/26(金) 22:31:35.50 ID:I4ey4ORC0
こなた「……………つかさ……………これは………………」

つかさ「………エヘ………ゆきちゃんだよ………」

つかさ「もう永遠に起きない眠り姫になっちゃったけどね…………。エヘヘヘ」

こなた「…………つかさ…………」

つかさ「それだけじゃないよ、こなちゃ~ん……。三日前から風邪で休んでるお姉ちゃん………」

つかさ「………実はアレ、ウソなんだぁー………私が殴り頃しちゃったんだぁ………アハハ」

こなた「……………………………」

つかさ「………他にもネ…………いっぱああああーい! 人頃しちゃったんだぁ~………アハハ」

こなた「………つかさ、どうしちゃったの………つかさに一体何があったのさ………??」

つかさ「…………何にもないよ…………あったのはチョットした綻びだけだよ…………」

つかさ「…………そこからどんどんおかしくなっちゃっただけ…………ただそれだけだよ…………」

つかさ「…………だから、私が自分でそれを直すから…………私が寂しくないように…………」

つかさ「一緒に氏んでぇ~、コ ナ チ ャ ン ???」 ジャキ!!

こなた「………!」

ゆたか「…お、お姉ちゃん…!!」

775: 2008/09/26(金) 23:03:39.51 ID:I4ey4ORC0
こなた「いいよ………つかさの好きにして…………」

つかさ「…………あんまり驚いてないね…………」

こなた「………だって、もうこの世にはツンデレのかがみも萌え要素のみゆきさんも居ないじゃん………」

こなた「………そんな哀しみしか残らない世界、私には生き地獄でしかないよ………」

つかさ「…………ゆたかちゃんがいるじゃん」

こなた「………みなみちゃんを失くして苦しんでるゆたかちゃんをこれから見続けるのは………」

こなた「………イヤだよ………」

つかさ「そっか………ゆきちゃんと同じだね…………。やっぱりこなちゃんは人に優しいや………」

つかさ「でもやっぱりこなちゃんにも氏んでもらうけどね…!!」

つかさ「エヘヘヘヘヘヘ………!!」 ジャキ!!

ゆたか「つかさ先輩!! これ以上やめてぇー!!!」

つかさ「大丈夫だよ、ゆたかちゃん…。すぐに空の上で会えるよ…。こなちゃんにも、みなみちゃんにもね…」

つかさ「アハ………アハハハハハ…………アハハハハハハハハハ!!!!!」

827: 2008/09/26(金) 23:35:02.61 ID:I4ey4ORC0
つかさ「こなちゃん……………最後に何か言い残すことはある??」

こなた「…そうだなぁー。まあ無理かもしれないけど、ゆうちゃんは見逃してあげて……っとかかな」

つかさ「…………………」

こなた「後、さっき言い忘れたけど…例えこんな邪心に満ちたつかさにだって会えないのはイヤ……」

こなた「これだけ」

つかさ「………そっか、ありがとう」

つかさ「じゃあバイバイ!! こなちゃんっ…!!!!!」

ゆたか「やめてえええええええええぇぇぇぇぇ…!!!!!」

こなた「…………………ん??」

こなた「…つかさぁ!?? ちょ!! 何やってるのっ!??」

ゆたか「………ああ!? つかさ先輩っ!!?」


つかさ「元気でね………二人とも………」 ジャキッ!! …ドキューーーーーーーーン!!

こなた「つ、つかさああああああああああああああぁぁぁぁぁ…!!!!」

みんな道連れにするつもりだったのに…………。
最初に自分の頭を打ち抜くなんて………………。
本当に何やってるんだろう…………私…………。

893: 2008/09/27(土) 00:27:59.83 ID:bu4CBy3h0
―半年後―
ゆたか「お姉ちゃん………些細なことから大事になっていくことってよくあることなの?」

こなた「そうだねぇ…。でもそれは他でもない、その事柄を起こした本人が広げていくことだからねぇー…」

こなた「自業自得としか言えないよね……」

ゆたか「お姉ちゃんはつかさ先輩が起こしたこの前の事件も、やっぱりそう感じてる…?」

こなた「………うん。本当に沢山人を頃してたみたいだしね…」

こなた「ただ言えるのはさ、あのいつも純粋にしてるつかさだって人の子なんだし…」

こなた「何か血が上ることだってあるんだと思うよ…」

こなた「それがついこの前のことだっただけの事だったのかもね」

ゆたか「……だよね。つかさ先輩をあそこまで追い詰めたモノは何だったのかなぁー…」

こなた「さあー…。あのつかさをああまで発狂させたんだから……想像もつかないねぇ…」
 
こなた「でもつかさは悪魔に魂を全部売った訳じゃなかったみたいだよ」

こなた「あの時のつかさは、悪の権化でもなくちゃんとした、いつもの柊つかさだったしね!」

ゆたか「今の私達にはできるのは、そんなつかさ先輩達をこうやって手厚く弔ってあげることだけだね…」

こなた「……さあ、ゆうちゃん。今度はみなみちゃんのお墓にでも行こうか」

~END~

895: 2008/09/27(土) 00:28:54.20 ID:Psngl3ad0

934: 2008/09/27(土) 00:43:02.76 ID:bu4CBy3h0
これ書いてて思いました。
こういうシリアスサスペンスチックなのは難しい。
今度からこういうジャンル書くのはやめよう、疲れる。
オチも全然思いつかず、夢オチにしようとも思った。

誤字なども数多くあり報告したいのですが、少し面倒なので控えさしてください、すみません。

とにかく、こんな遅い投下のスレに最後まで付き合ってくれたみなさんには本当に感謝です。
最後に改めて感謝させていただきます。ありがとうございました。 またどこかで会える事を祈っています。
それでは、さようなら ノシ



引用: つかさ「お姉ちゃんの死体どうしよう…」