1: 2011/11/15(火) 19:03:28.38 ID:CzB8ae9f0
~ちなつ宅~
~夜~
ちなつ「今日のパーティーは楽しかったなあ…」
ちなつ「結衣先輩からプレゼントも貰えたし♪」
ちなつ「こんなに幸せでいいのかしら♪」
ちなつ「よーし、この幸せな気持ちのまま寝て、夢の中でも結衣先輩に会っちゃおうっ!」
ちなつ「待っててくださいね、結衣先輩♪」モゾモゾ
ちなつ「照明も切って、と…」カチッ
~夜~
ちなつ「今日のパーティーは楽しかったなあ…」
ちなつ「結衣先輩からプレゼントも貰えたし♪」
ちなつ「こんなに幸せでいいのかしら♪」
ちなつ「よーし、この幸せな気持ちのまま寝て、夢の中でも結衣先輩に会っちゃおうっ!」
ちなつ「待っててくださいね、結衣先輩♪」モゾモゾ
ちなつ「照明も切って、と…」カチッ
2: 2011/11/15(火) 19:04:28.23 ID:CzB8ae9f0
ヒューーーーーーーーー
ちなつ(うーん、何か今日は風が強いなあ…)
ちなつ「……」
ちなつ「……」
ヒューーーーーーーーー
ちなつ(……もう、気になって寝られない…)
ちなつ(さっきまでの幸せな気持ちに水指されちっゃたよ…)
ちなつ「……」
ちなつ(……こんな時に限って、京子先輩の話を思い出しちゃった…)
8: 2011/11/15(火) 19:06:06.40 ID:CzB8ae9f0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
京子「ねえ、ちなつちゃん、こんな話知ってる?」
京子「1人暮らししてる女の子の家に友達が泊まりに来たんだけど…」
京子「突然、その友達がラムレーズンを食べたいって言い出したんだよ」
京子「女の子は、もう冬だしアイスなんて要らないじゃないって返したんだけど」
京子「友達はどーしても今食べたいって拗ねだした」
京子「仕方ないから、2人で近所のお店に行こうって話しになって家を出たんだけど…」
京子「家を出た直後に友達が突然、警察に電話し始めたんだって」
京子「女の子が事情を聞くと、その友達は必氏な顔をして…」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
京子「ねえ、ちなつちゃん、こんな話知ってる?」
京子「1人暮らししてる女の子の家に友達が泊まりに来たんだけど…」
京子「突然、その友達がラムレーズンを食べたいって言い出したんだよ」
京子「女の子は、もう冬だしアイスなんて要らないじゃないって返したんだけど」
京子「友達はどーしても今食べたいって拗ねだした」
京子「仕方ないから、2人で近所のお店に行こうって話しになって家を出たんだけど…」
京子「家を出た直後に友達が突然、警察に電話し始めたんだって」
京子「女の子が事情を聞くと、その友達は必氏な顔をして…」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
10: 2011/11/15(火) 19:07:54.67 ID:CzB8ae9f0
ちなつ(ベッドの下に斧を持った女の人が居るのを見たから…か…)
ちなつ(恐い話だよね、自分の部屋にいつの間にか誰かが潜んでたなんて…)
ちなつ「……」
ちなつ(うう、本気で恐くなってきた…)
ちなつ(京子先輩、恨みますよ…)
ちなつ「……」
ちなつ(だ、大丈夫だよね、私のベッドは下に誰かが潜り込めそうなスペース無いし…)
ちなつ(恐い話だよね、自分の部屋にいつの間にか誰かが潜んでたなんて…)
ちなつ「……」
ちなつ(うう、本気で恐くなってきた…)
ちなつ(京子先輩、恨みますよ…)
ちなつ「……」
ちなつ(だ、大丈夫だよね、私のベッドは下に誰かが潜り込めそうなスペース無いし…)
11: 2011/11/15(火) 19:09:28.29 ID:CzB8ae9f0
ちなつ(……だめ、恐くて、我慢できない…、そ、そうだ、こんな時こそ…!)
ちなつ「結衣先輩の抱き枕~♪」ジャジャーン
ちなつ(これを抱いて寝れば、恐さなんて吹き飛ぶってもんです♪)
ちなつ(はぁはぁ、結衣先輩、結衣先輩)スリスリ
ちなつ(結衣先輩の古着で作った抱き枕、結衣先輩のにおいがするよぉ…)スリスリ
ちなつ(これで、結衣先輩の妄想をすれば…)
ちなつ「結衣先輩の抱き枕~♪」ジャジャーン
ちなつ(これを抱いて寝れば、恐さなんて吹き飛ぶってもんです♪)
ちなつ(はぁはぁ、結衣先輩、結衣先輩)スリスリ
ちなつ(結衣先輩の古着で作った抱き枕、結衣先輩のにおいがするよぉ…)スリスリ
ちなつ(これで、結衣先輩の妄想をすれば…)
13: 2011/11/15(火) 19:11:22.89 ID:CzB8ae9f0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
結衣「ちなつちゃん、恐いのかい?」
ちなつ「は、はい、結衣先輩、私恐いです…」
結衣「ふふ、ちなつちゃんは恐がりな乙女だなあ」
結衣「大丈夫、私が守ってあげるよ…」
ちなつ「ゆ、結衣先輩///」
結衣「例え地獄へ落ちたとしても…」
ちなつ「ゆ、結衣先輩…?」
結衣「ワタシガ、マモッテ、アゲルカラネェェェェ」ケタケタケタケタ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
結衣「ちなつちゃん、恐いのかい?」
ちなつ「は、はい、結衣先輩、私恐いです…」
結衣「ふふ、ちなつちゃんは恐がりな乙女だなあ」
結衣「大丈夫、私が守ってあげるよ…」
ちなつ「ゆ、結衣先輩///」
結衣「例え地獄へ落ちたとしても…」
ちなつ「ゆ、結衣先輩…?」
結衣「ワタシガ、マモッテ、アゲルカラネェェェェ」ケタケタケタケタ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
14: 2011/11/15(火) 19:12:28.36 ID:CzB8ae9f0
ちなつ「何で恐くするの!?」ガバッ
ちなつ「はぁ…はぁ…はぁ…」
ちなつ(じ、自分の妄想に突っ込んじゃった…)
ちなつ(だ、だめだ、頭が恐い事を考える仕様になってるから、結衣先輩まで恐くなっちゃう…)
ちなつ(もっと、強力な、陰の気を吹き飛ばすような物が必要だわ…)
ちなつ「はぁ…はぁ…はぁ…」
ちなつ(じ、自分の妄想に突っ込んじゃった…)
ちなつ(だ、だめだ、頭が恐い事を考える仕様になってるから、結衣先輩まで恐くなっちゃう…)
ちなつ(もっと、強力な、陰の気を吹き飛ばすような物が必要だわ…)
15: 2011/11/15(火) 19:14:42.62 ID:CzB8ae9f0
ちなつ「きょ、京子先輩の抱き枕~」ジャジャーン
ちなつ「違うんですよ、これは、あの、結衣先輩の抱き枕とセットで作っただけで…」
ちなつ「だって、結衣先輩の抱き枕が寂しそうでしたから、仕方なくです、他意はありません…」
ちなつ(わたし、誰に言い訳してるんだ…かなり、テンパってきてるなあ…)
ちなつ「よし、京子先輩、元々、貴女の話が原因なんですから、ちゃんと責任とってくださいね?」ギュ
ちなつ「恐くしたら、明日怒りますから!」ギュッ
ちなつ「違うんですよ、これは、あの、結衣先輩の抱き枕とセットで作っただけで…」
ちなつ「だって、結衣先輩の抱き枕が寂しそうでしたから、仕方なくです、他意はありません…」
ちなつ(わたし、誰に言い訳してるんだ…かなり、テンパってきてるなあ…)
ちなつ「よし、京子先輩、元々、貴女の話が原因なんですから、ちゃんと責任とってくださいね?」ギュ
ちなつ「恐くしたら、明日怒りますから!」ギュッ
16: 2011/11/15(火) 19:17:00.93 ID:CzB8ae9f0
ちなつ(ああ、京子先輩の体操服で作った抱き枕、京子先輩の匂いがする…)クンカクンカ
ちなつ(京子先輩の匂いって、何か安心するんだよね…)スリスリ
ちなつ(うん、これなら妄想なんてしなくても、寝ちゃえそう…)スリスリ
ガタガタガタ
ちなつ「……!」
ちなつ(京子先輩の匂いって、何か安心するんだよね…)スリスリ
ちなつ(うん、これなら妄想なんてしなくても、寝ちゃえそう…)スリスリ
ガタガタガタ
ちなつ「……!」
18: 2011/11/15(火) 19:18:36.86 ID:CzB8ae9f0
ちなつ(え、今、窓が揺れた…)
ちなつ(風は、吹いてなかったと思うけど…)
ちなつ(……誰かが、揺すった…とか?)
ちなつ(い、いやいや、そんなはず無いよ、誰が揺するのよ…)
『斧を持った女の人が居るのを見たんだって』
ちなつ「……」
ちなつ(あ、あんなの、ただの都市伝説だもん…)ギュッ
ちなつ(風は、吹いてなかったと思うけど…)
ちなつ(……誰かが、揺すった…とか?)
ちなつ(い、いやいや、そんなはず無いよ、誰が揺するのよ…)
『斧を持った女の人が居るのを見たんだって』
ちなつ「……」
ちなつ(あ、あんなの、ただの都市伝説だもん…)ギュッ
20: 2011/11/15(火) 19:20:35.90 ID:CzB8ae9f0
ヒューーーーーーーーーーー
ガタガタガタ
ちなつ(ほ、ほら、ただの風よ、心配する事なんて、何も無い…)
ちなつ(けど、明日、京子先輩は、殴っておこう…)ギュッ
プップー
ちなつ(あ、車が家の前を通る…)
ちなつ(珍しいな、こんな時間に…)
21: 2011/11/15(火) 19:21:31.61 ID:CzB8ae9f0
ちなつ「……え」
ちなつ(い、いま…車のライトに照らされて)
ちなつ(何かが)
ちなつ(私の部屋の窓に)
ちなつ(何かの影が)
ちなつ(映った)
ちなつ「……」
ちなつ(い、いま…車のライトに照らされて)
ちなつ(何かが)
ちなつ(私の部屋の窓に)
ちなつ(何かの影が)
ちなつ(映った)
ちなつ「……」
23: 2011/11/15(火) 19:23:18.63 ID:CzB8ae9f0
ちなつ(き、気のせいだよね)
ちなつ(だって、だって、今、映った影)
ちなつ(まともな、人間の形、してなかったもん…)
ガタガタガタ
ちなつ「ひっ…!」
24: 2011/11/15(火) 19:24:09.22 ID:CzB8ae9f0
ちなつ(うそ、風じゃ、無い…)
ちなつ(風が無いのに、窓が、窓が…)
ちなつ(ど、どうしよう…照明つけて、確かめようか…?)
ちなつ(だ、だめ、照明つけたら、向こうに、気づかれちゃう…)
ちなつ(む、向こうって何よ、向こうに何が居るって…言うのよ…)
ちなつ(風が無いのに、窓が、窓が…)
ちなつ(ど、どうしよう…照明つけて、確かめようか…?)
ちなつ(だ、だめ、照明つけたら、向こうに、気づかれちゃう…)
ちなつ(む、向こうって何よ、向こうに何が居るって…言うのよ…)
26: 2011/11/15(火) 19:25:53.99 ID:CzB8ae9f0
ちなつ(う、うう)ガバッ
ちなつ(気のせい、気のせいよ…)
ちなつ(こ、こうして布団を頭まで被っていれば…)
ちなつ(も、もう聞こえない…)
ガタガタ
ガタガタガタガタ
ちなつ(気のせい、気のせいよ…)
ちなつ(こ、こうして布団を頭まで被っていれば…)
ちなつ(も、もう聞こえない…)
ガタガタ
ガタガタガタガタ
27: 2011/11/15(火) 19:27:05.40 ID:CzB8ae9f0
ちなつ(あ、ダメ、これ、絶対、何か居る)
ちなつ(こ、恐い、恐いよお…)
ちなつ(きょ、京子先輩、助けて…)ギュッ
ちなつ(お願いします、抱きついて来ていいから、助けてください…!)ギュッ
ちなつ(京子先輩……!)
ちなつ(こ、恐い、恐いよお…)
ちなつ(きょ、京子先輩、助けて…)ギュッ
ちなつ(お願いします、抱きついて来ていいから、助けてください…!)ギュッ
ちなつ(京子先輩……!)
29: 2011/11/15(火) 19:28:30.63 ID:CzB8ae9f0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
京子「ちなつちゃん、恐いの?」
ちなつ「は、はい、京子先輩、私恐いです…」
京子「もう、ちなつちゃんは恐がりだなあ」
京子「まあ、そういう所がちなつちゃんの可愛いところなんだけどね!」
ちなつ「きょ、京子先輩///」
京子「不安にならなくてもいいよ、私が一緒にいてあげるから」
京子「この音だって、実際見てみれば、大した理由じゃないんだって」
京子「だから、ね?確認してみよう?大丈夫、私も一緒だから」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
京子「ちなつちゃん、恐いの?」
ちなつ「は、はい、京子先輩、私恐いです…」
京子「もう、ちなつちゃんは恐がりだなあ」
京子「まあ、そういう所がちなつちゃんの可愛いところなんだけどね!」
ちなつ「きょ、京子先輩///」
京子「不安にならなくてもいいよ、私が一緒にいてあげるから」
京子「この音だって、実際見てみれば、大した理由じゃないんだって」
京子「だから、ね?確認してみよう?大丈夫、私も一緒だから」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
30: 2011/11/15(火) 19:30:33.02 ID:CzB8ae9f0
ちなつ(……うん、そうだね、こんな所で怖がってても仕方ない…)
ちなつ(スパっと確認してしまえば、なんてこと、ないはず…)
ちなつ(怖さを克服さえすれば、朝までぐっすり寝られるはずだから…)
ちなつ(よ、よし、確認しよう、窓の外を…)
ちなつ(京子先輩抱き枕と一緒に…)ギュッ
ちなつ(スパっと確認してしまえば、なんてこと、ないはず…)
ちなつ(怖さを克服さえすれば、朝までぐっすり寝られるはずだから…)
ちなつ(よ、よし、確認しよう、窓の外を…)
ちなつ(京子先輩抱き枕と一緒に…)ギュッ
32: 2011/11/15(火) 19:33:18.04 ID:CzB8ae9f0
ちなつ「……」ソロッ
ちなつ「……」ソロソロッ
ちなつ(な、なんとか窓の前まで来た…)
ちなつ(あ、あとは、カーテンをひいて、外を見まわすだけ…!」
ちなつ(京子先輩、ち、力を…勇気をくださいっ!)ギュッ
ちなつ「……」ソロソロッ
ちなつ(な、なんとか窓の前まで来た…)
ちなつ(あ、あとは、カーテンをひいて、外を見まわすだけ…!」
ちなつ(京子先輩、ち、力を…勇気をくださいっ!)ギュッ
33: 2011/11/15(火) 19:34:05.64 ID:CzB8ae9f0
ちなつ「てやっ!」シャーッ
ちなつ「……」
ちなつ「……」キョロキョロ
ちなつ「よ、良かった…カーテンの向こうには、やっぱり誰も居ない…」
35: 2011/11/15(火) 19:35:15.42 ID:CzB8ae9f0
ちなつ「もう、やっぱり風だったんだよね、きっと…」
ちなつ「良かった…今、何時だろ…えーと、携帯携帯…」
ちなつ「あれ、電源切れてる、何時の間に…」
ちなつ「ON…と、うわ、もう0時だ…」
ちなつ「ん、メールと留守電が入ってる」
ちなつ「なんだろ、こんな夜中に…」
ちなつ「良かった…今、何時だろ…えーと、携帯携帯…」
ちなつ「あれ、電源切れてる、何時の間に…」
ちなつ「ON…と、うわ、もう0時だ…」
ちなつ「ん、メールと留守電が入ってる」
ちなつ「なんだろ、こんな夜中に…」
38: 2011/11/15(火) 19:36:36.80 ID:CzB8ae9f0
ちなつ「メールは、結衣先輩からだ」
ちなつ「えーと……」
『ちなつちゃん、気をつけて』
ちなつ「ん、これだけ?」
ちなつ「なんだろう、結衣先輩…」
ちなつ「えーと、留守電の方は…向日葵ちゃん?時間は1時間前か~」
ちなつ「えーと……」
『ちなつちゃん、気をつけて』
ちなつ「ん、これだけ?」
ちなつ「なんだろう、結衣先輩…」
ちなつ「えーと、留守電の方は…向日葵ちゃん?時間は1時間前か~」
40: 2011/11/15(火) 19:37:37.12 ID:CzB8ae9f0
向日葵『吉川さん、夜分遅くに申し訳ありません…』
向日葵『えと、非常識かと思いますが、恐くて、我慢できずに電話してしまいました…』
向日葵『櫻子にも電話したのですが、あの子、電源切ってる上に留守電設定もしてないみたいで…』
向日葵『じ、実は、さっきから、窓の外で何かの気配がするんです…』
向日葵『……はい、判ってます、照明つけて確認すればいいのですが…』
向日葵『こ、こわくて、出来なくて…』
向日葵『えと、非常識かと思いますが、恐くて、我慢できずに電話してしまいました…』
向日葵『櫻子にも電話したのですが、あの子、電源切ってる上に留守電設定もしてないみたいで…』
向日葵『じ、実は、さっきから、窓の外で何かの気配がするんです…』
向日葵『……はい、判ってます、照明つけて確認すればいいのですが…』
向日葵『こ、こわくて、出来なくて…』
42: 2011/11/15(火) 19:38:50.73 ID:CzB8ae9f0
ちなつ(ふふ、向日葵ちゃん、私と同じだ)クスッ
向日葵『窓がガタガタって揺れるんです…風でしょうか…』
向日葵『恐くてベッドからも出られません…ど、どうすれば…』
ちなつ(勇気を出して調べれば平気だよ、向日葵ちゃん)クスッ
向日葵『こんな時に連絡がつかないなんて、櫻子のヤツ、明日、殴ってやるんだから…』
向日葵『窓がガタガタって揺れるんです…風でしょうか…』
向日葵『恐くてベッドからも出られません…ど、どうすれば…』
ちなつ(勇気を出して調べれば平気だよ、向日葵ちゃん)クスッ
向日葵『こんな時に連絡がつかないなんて、櫻子のヤツ、明日、殴ってやるんだから…』
43: 2011/11/15(火) 19:40:18.30 ID:CzB8ae9f0
向日葵『こ、このままでは埒が明きませんわよね、というか』
向日葵『この事を明日、櫻子に話したら絶対に爆笑されますわ…』
向日葵『そ、その様子を頭に描いたら…もう、恐いなんて言ってられなくなりました!』
向日葵『か、確認してやりますわ!窓の外を!』
ちなつ(頑張れ、向日葵ちゃん…)
向日葵『……』
向日葵『て、てい!』ガラガラガラッ
向日葵『この事を明日、櫻子に話したら絶対に爆笑されますわ…』
向日葵『そ、その様子を頭に描いたら…もう、恐いなんて言ってられなくなりました!』
向日葵『か、確認してやりますわ!窓の外を!』
ちなつ(頑張れ、向日葵ちゃん…)
向日葵『……』
向日葵『て、てい!』ガラガラガラッ
45: 2011/11/15(火) 19:41:15.62 ID:CzB8ae9f0
向日葵『は、はは…やっぱり、何もありませんでしたわね』
向日葵『ふう、風が気持ちいい…』
向日葵『あ、吉川さん、本当に夜分遅く申し和ありませんでしたわ』
向日葵『このお詫びは、明日させていただきますわね』
向日葵『では、おやすみなさい』ガチャッ
向日葵『ふう、風が気持ちいい…』
向日葵『あ、吉川さん、本当に夜分遅く申し和ありませんでしたわ』
向日葵『このお詫びは、明日させていただきますわね』
向日葵『では、おやすみなさい』ガチャッ
46: 2011/11/15(火) 19:42:11.01 ID:CzB8ae9f0
ちなつ「ふふふ、全部、私と同じだね、向日葵ちゃん」
ちなつ「明日は、この話で盛り上がれそう」
ちなつ「…あれ、もう1件留守電が…あ、また向日葵ちゃんだ」
ちなつ「時間は、さっきの留守電の1分後か…」
ちなつ「どうしたんだろ…」
ちなつ「明日は、この話で盛り上がれそう」
ちなつ「…あれ、もう1件留守電が…あ、また向日葵ちゃんだ」
ちなつ「時間は、さっきの留守電の1分後か…」
ちなつ「どうしたんだろ…」
49: 2011/11/15(火) 19:44:08.17 ID:CzB8ae9f0
向日葵『吉川さん』
向日葵『私が間違ってました』
向日葵『あ、あいつら、私が、窓を開けるのを、待ってたんです、きっと』
向日葵『い、いま、私の』
向日葵『私の後ろ、部屋の中に、だ、誰かが』
向日葵『ナニカが立っています』
向日葵『気配が感じられるんです』
向日葵『物音も…』
向日葵『私が間違ってました』
向日葵『あ、あいつら、私が、窓を開けるのを、待ってたんです、きっと』
向日葵『い、いま、私の』
向日葵『私の後ろ、部屋の中に、だ、誰かが』
向日葵『ナニカが立っています』
向日葵『気配が感じられるんです』
向日葵『物音も…』
50: 2011/11/15(火) 19:45:32.75 ID:CzB8ae9f0
向日葵『はぁ…はぁ…』
向日葵『こ、こわくて、振り向けません…』
向日葵『はぁ…はぁ…はぁ…』
向日葵『ど、どうすれば…さ、櫻子、た、助けて…』
向日葵『はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…』
向日葵『こ、こわくて、振り向けません…』
向日葵『はぁ…はぁ…はぁ…』
向日葵『ど、どうすれば…さ、櫻子、た、助けて…』
向日葵『はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…』
52: 2011/11/15(火) 19:46:58.07 ID:CzB8ae9f0
向日葵『はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…』
向日葵『はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…』
向日葵『はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…』
向日葵『はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…』
向日葵『はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…』
向日葵『はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…』
向日葵『はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…』
向日葵『はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…』
向日葵『はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…』
53: 2011/11/15(火) 19:48:04.66 ID:CzB8ae9f0
向日葵『な、なんなの…』
向日葵『な、なんなのですか、いったい』
向日葵『ど、どうして私がこんな目に…』
向日葵『……も、もういい、見てやる、見てやりますわ!』
ちなつ(だ、だめ、だめだよ、向日葵ちゃん、見ちゃ、ダメ!)
向日葵『ふ、振り返ってやる!』
ちなつ(向日葵ちゃん!)
向日葵『~~~~~~~~~~~!』ガチャン、ツー、ツー
向日葵『な、なんなのですか、いったい』
向日葵『ど、どうして私がこんな目に…』
向日葵『……も、もういい、見てやる、見てやりますわ!』
ちなつ(だ、だめ、だめだよ、向日葵ちゃん、見ちゃ、ダメ!)
向日葵『ふ、振り返ってやる!』
ちなつ(向日葵ちゃん!)
向日葵『~~~~~~~~~~~!』ガチャン、ツー、ツー
56: 2011/11/15(火) 19:49:47.53 ID:CzB8ae9f0
ちなつ「ひ、向日葵…ちゃん…」
はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…
ちなつ「……え」
はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…
ちなつ(う、うそ、この、息遣い…向日葵ちゃんのじゃ、無い…)
はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…
はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…
ちなつ「……え」
はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…
ちなつ(う、うそ、この、息遣い…向日葵ちゃんのじゃ、無い…)
はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…
57: 2011/11/15(火) 19:50:44.92 ID:CzB8ae9f0
ちなつ(わ、わたしの、後ろから、い、息遣い、が…)
ちなつ(ど、どうして…)
ちなつ(私、カーテンは開けたけど、窓は開けてないのに…)
はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…
ちなつ(だ、だめ、振り向いちゃ、だめ)
ちなつ(きっと見ちゃいけないモノだ…これ…)
ちなつ(け、けど、なんで…)
ちなつ(ど、どうして…)
ちなつ(私、カーテンは開けたけど、窓は開けてないのに…)
はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…
ちなつ(だ、だめ、振り向いちゃ、だめ)
ちなつ(きっと見ちゃいけないモノだ…これ…)
ちなつ(け、けど、なんで…)
59: 2011/11/15(火) 19:52:39.97 ID:CzB8ae9f0
ちなつ(わ、わたし、振り向こうとしてる…)
ちなつ(こ、恐すぎて、確認せずには、いられない…)
ちなつ(だ、だめ、見ちゃ、だめ)
ちなつ(あ、ああ、けど見える…)
ちなつ(見ちゃいけないはずのモノが…)
ちなつ(血のように、真っ赤に染まった…)
ちなつ(真っ赤に染まった、ソイツが…)
ちなつ(こ、恐すぎて、確認せずには、いられない…)
ちなつ(だ、だめ、見ちゃ、だめ)
ちなつ(あ、ああ、けど見える…)
ちなつ(見ちゃいけないはずのモノが…)
ちなつ(血のように、真っ赤に染まった…)
ちなつ(真っ赤に染まった、ソイツが…)
60: 2011/11/15(火) 19:54:26.30 ID:CzB8ae9f0
京子「へろう!ちなちゅ!」
61: 2011/11/15(火) 19:54:50.93 ID:CzB8ae9f0
ちなつ「お前かぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」パンチ
京子「ひ、ひい!?ちなつちゃん、恐いよ!?」ササッ
ガタガタガタガタ
??「京子先輩~早く開けてください、窓の外寒いです~」
ちなつ「……!」ギロッ
ガラガラッ
櫻子「あ、ちなつちゃん、開けてくれてありが…」
ちなつ「お前もかぁぁぁぁぁぁぁぁ!」パンチ
櫻子「へぶっ!」
京子「ひ、ひい!?ちなつちゃん、恐いよ!?」ササッ
ガタガタガタガタ
??「京子先輩~早く開けてください、窓の外寒いです~」
ちなつ「……!」ギロッ
ガラガラッ
櫻子「あ、ちなつちゃん、開けてくれてありが…」
ちなつ「お前もかぁぁぁぁぁぁぁぁ!」パンチ
櫻子「へぶっ!」
63: 2011/11/15(火) 19:56:36.09 ID:CzB8ae9f0
ちなつ「もう!2人とも、こんな悪戯はもうしないって言ってた…のに?」
ちなつ「あれ、京子先輩の格好…サンタさん?」
ちなつ「櫻子ちゃんは…トナカイ?」
京子「えへへへ、だって、ちなつちゃん、今日はクリスマスだもん!」
櫻子「め、めりーくりすまーす!うう、鼻痛い…」
ちなつ「あれ、京子先輩の格好…サンタさん?」
ちなつ「櫻子ちゃんは…トナカイ?」
京子「えへへへ、だって、ちなつちゃん、今日はクリスマスだもん!」
櫻子「め、めりーくりすまーす!うう、鼻痛い…」
64: 2011/11/15(火) 19:57:50.50 ID:CzB8ae9f0
ちなつ「つ、つまり、サンタさんとトナカイの格好をして」
ちなつ「みんなの部屋にプレゼントを配って回っていた…と」
京子「うん、今年は皆に迷惑かけちっゃたからね、その恩返しって意味で」
京子「けど、最近の家は夢が無いよね~、窓も扉もキッチり施錠されてるし…」
京子「侵入するのにどんだけ苦労したことか…」
櫻子「エントツも無いなんて、ビックリだよ」ハァ
ちなつ「そりゃ、無いでしょ、エントツなんか…」
ちなつ「みんなの部屋にプレゼントを配って回っていた…と」
京子「うん、今年は皆に迷惑かけちっゃたからね、その恩返しって意味で」
京子「けど、最近の家は夢が無いよね~、窓も扉もキッチり施錠されてるし…」
京子「侵入するのにどんだけ苦労したことか…」
櫻子「エントツも無いなんて、ビックリだよ」ハァ
ちなつ「そりゃ、無いでしょ、エントツなんか…」
68: 2011/11/15(火) 20:11:05.15 ID:CzB8ae9f0
ちなつ「それで、まだこれから回るつもりなの?皆の家」
櫻子「うん、あとは……何処が残ってるんでしたっけ、京子先輩」
京子「えー、綾乃と池田姉妹を回って、最後に花子ちゃん達の所に行って終了!」
京子「あ、一応、皆には黙っておいてね!」
ちなつ「この時間に連絡なんてしませんよ…」ハァ
ちなつ「……あの、手伝いとか、いります?」
櫻子「うん、あとは……何処が残ってるんでしたっけ、京子先輩」
京子「えー、綾乃と池田姉妹を回って、最後に花子ちゃん達の所に行って終了!」
京子「あ、一応、皆には黙っておいてね!」
ちなつ「この時間に連絡なんてしませんよ…」ハァ
ちなつ「……あの、手伝いとか、いります?」
71: 2011/11/15(火) 20:17:04.70 ID:CzB8ae9f0
京子「ノープロブレム!私達に任せておきなさいって!」
京子「向日葵ちゃんにも同じ事聞かれたけど、もう遅いしさ」
京子「皆に苦労させるのも気が引けるしね」
櫻子「え、私は?」
京子「櫻子ちゃん、頑丈じゃないですか!」
櫻子「褒められた><」
京子「向日葵ちゃんにも同じ事聞かれたけど、もう遅いしさ」
京子「皆に苦労させるのも気が引けるしね」
櫻子「え、私は?」
京子「櫻子ちゃん、頑丈じゃないですか!」
櫻子「褒められた><」
73: 2011/11/15(火) 20:20:45.91 ID:CzB8ae9f0
ちなつ「はあ、行っちゃった…楽しそうだなあ、あの二人…」
ちなつ(最初から話してくれたら、手伝えてたのに…)
ちなつ(……まあ、邪魔するのも、不粋かな…)フー
ちなつ(そういえば、置いて行ったプレゼント、何だろう?)
ガサガサ
ちなつ「うん、まあ、予想出来てたけどね」
ちなつ(最初から話してくれたら、手伝えてたのに…)
ちなつ(……まあ、邪魔するのも、不粋かな…)フー
ちなつ(そういえば、置いて行ったプレゼント、何だろう?)
ガサガサ
ちなつ「うん、まあ、予想出来てたけどね」
74: 2011/11/15(火) 20:22:45.46 ID:CzB8ae9f0
~翌朝~
花子「櫻子、これ、ちょっと見てみるし!」
櫻子「あーもー、煩い、私あんま寝てないんだから起こさないでよ…」
花子「いいから!ほら!やっぱりサンタさん居るし!」
花子「ミラクるんのDVD、靴下に入ってたし!」
櫻子「そうですかそうですか、よござんしたね…」モゾモゾ
花子「あ、櫻子は貰えなかったんだ…悪い子にしてるからだし」
花子「櫻子、これ、ちょっと見てみるし!」
櫻子「あーもー、煩い、私あんま寝てないんだから起こさないでよ…」
花子「いいから!ほら!やっぱりサンタさん居るし!」
花子「ミラクるんのDVD、靴下に入ってたし!」
櫻子「そうですかそうですか、よござんしたね…」モゾモゾ
花子「あ、櫻子は貰えなかったんだ…悪い子にしてるからだし」
76: 2011/11/15(火) 20:25:21.24 ID:CzB8ae9f0
撫子「何故か私の所にも入ってたんだよね」
撫子「ミラクるんのDVD」
櫻子「もう、みんなで私に見せに来ないでって…」モゾモゾ
撫子「まあいいけど…」
撫子「……そういえばさ、櫻子、小学校のころまではサンタさん信じてたよね」
撫子「今はどうなの?」
櫻子「……それはお答えできません」ニヤ
完
撫子「ミラクるんのDVD」
櫻子「もう、みんなで私に見せに来ないでって…」モゾモゾ
撫子「まあいいけど…」
撫子「……そういえばさ、櫻子、小学校のころまではサンタさん信じてたよね」
撫子「今はどうなの?」
櫻子「……それはお答えできません」ニヤ
完
78: 2011/11/15(火) 20:28:12.43 ID:MqbVjQ3r0
乙
引用: ちなつ「窓の外に何かいる」
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