54: 2014/02/16(日) 15:44:26.93 ID:gS6+l31v0
第2話、周子編+奏を投下します
何人の方にご指摘いただいている通り、終電の話を投下してたものです
わかるもんなんですね、かなり嬉しいです
前回:モバP「頼子、晶葉と仲良いんだよな」

アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場(9) (電撃コミックスEX)
55: 2014/02/16(日) 15:45:22.73 ID:gS6+l31v0
第2話『頼子と女狐とキス魔』

シンデレラプロ事務所

頼子「今日はPさんと二回目の打ち合わせ…ふふ」

頼子「Pさんのために夜食作ってきたんですよ…食べて貰えるかな」ガチャ

頼子「お疲れ様です」

ちひろ「お疲れ様、頼子ちゃん」

周子「あ、頼子じゃん、お疲れー」

頼子「周子さん、お久しぶりです」

56: 2014/02/16(日) 15:46:27.33 ID:gS6+l31v0
周子「だねー、そうだ今日この後どう?」

頼子「これからPさんと打ち合わせなんです」

周子「そっか、じゃ、いる間に終わったらで」

頼子「そうですね、では…ふふ」

ちひろ「周子ちゃん、頼子ちゃんと仲いいの?」

周子「まーねー、ところでさ、ちひろさん、Pさんと頼子の打ち合わせって何?」

ちひろ「さぁ…今後の活動方針のためとしか」

周子「ふーん、二人でイチャついてるんじゃないんだ」

ちひろ「流石にそれは…」

57: 2014/02/16(日) 15:47:00.17 ID:gS6+l31v0
・・・

シンデレラプロ会議室

頼子「失礼します」

モバP「ああ、頼子、今日は時間ぴったりだな」

頼子「はい、あ、そこで周子さんに会いましたよ」

モバP「ああ、そう言えば珍しく事務所に来てたな」

頼子「はい…私も久しぶりに会いしました、一緒にダーツバー行って以来です」

モバP「えっ?」

頼子「だから久しぶりと…」

モバP「いや、そこもやや驚きだが、周子と仲いいのか?」

頼子「はい…、たまに遊びに行ってますよ」

モバP「い、意外だ…」

58: 2014/02/16(日) 15:47:49.67 ID:gS6+l31v0
頼子「そうですか…?似てる点も多いつもりですけど」

モバP「頼子と周子の共通点?うーん、左利きとか?」

頼子「…真面目に考えてます?」

モバP「い、いや…、どうも二人が左利きなのが印象深くてな」

モバP「特に…」

頼子「特に、周子さんを右利きと勘違いして、ダーツで大敗したからですか?」

モバP「な、何故、それを…」

頼子「その後の罰ゲーム込みで周子さんから聞きました」

モバP「げ…、よ、頼子、せっかくだから今回は周子との事を聞こうか」

59: 2014/02/16(日) 15:48:34.18 ID:gS6+l31v0
頼子「…あの罰ゲーム、私ともしてくれたらいいですよ」

モバP「え、それは…な、なな、何を言ってるんだ、頼子」

頼子「(え、そんなに問題のある事だったんだ…)」

頼子「(Pさんが渋々やったとか、周子さんもドキドキしたとしか聞いてないけど)」

頼子「で、では、いい話が出来たらということで」

モバP「ま、まあ、いいだろう」

モバP「(頼子…周子としたのは目隠ししてポッキーゲームだぞ)」

モバP「(したいのか…俺……と?)」

60: 2014/02/16(日) 15:49:15.20 ID:gS6+l31v0
・・・

シンデレラプロ事務所

周子「仕事終わったーーーん」

周子「何か今日はまっすぐ帰る気分じゃないしーーー」

周子「こういう日は誰か誘って遊び行きたいなぁ」

周子「お、あそこにいるんは?」ササ

頼子「(新しいカチューシャ買っちゃった…)」

頼子「(Pさん気づいてくれるかな…)」

頼子「(頼子似合ってるよ、お前の瞳の色と一緒だな)……なんて」

61: 2014/02/16(日) 15:51:36.97 ID:gS6+l31v0
周子「何がなんてなん?」スッ

頼子「………ッ」

周子「あれ、反応が薄いなぁ、面白くなぁーい」

頼子「(か、顔に出てないだけで驚いてます…)」

周子「頼子ちゃん、何してたん?」

頼子「……はい、仕事が終わったので、一度事務所にと」

頼子「(本当はPさんを待ってたんですけど…)」

周子「あたしもさー、仕事終わって暇やなーって思ってたんやけど」

周子「Pさんは別の現場行って直帰やって言うし、つまんないん」

62: 2014/02/16(日) 15:52:49.96 ID:gS6+l31v0
頼子「(あ…、Pさん来ないんだ)」

周子「ねー、頼子ちゃん、この後暇ならダーツバー、一緒に行かへん」

頼子「……」

周子「(こんな真面目そうな子にダーツバーは不味かったかな)」

頼子「はい、いいですよ」

周子「えっ?」

頼子「ご一緒します、初めてなので教えてくださいね」

周子「もちろんだよん、さ、行こ行こーーー」

頼子「フフ、楽しみです」

63: 2014/02/16(日) 15:53:35.52 ID:gS6+l31v0
・・・

モバP「頼子が周子とダーツバーな…聞いても信じられないな」

頼子「そうかな?私にも色んな面があるんですよ」

モバP「ま、まあ、それが知りたかったわけだし、構わないが」

頼子「罰ゲーム、楽しみにしてますね」

モバP「う、それはいいとしてもだ…周子だろ、相手」

モバP「補導されるような時間まで遊んでないだろうな」

頼子「それは大丈夫ですよ」

モバP「うーん、周子は出会いの印象が強すぎてなぁ」

頼子「Pさんが熱烈に口説いたと聞いていますけど」

モバP「周子のやつめ…」

頼子「周子さんも誇張してる思いますけど…」

モバP「そうに決まってるだろ、ハハハ」

頼子「私も美術館で突然声をかけられたから…納得かな」

モバP「お、おい、頼子…」

頼子「フフ、さあ、続けますよ、Pさん」

64: 2014/02/16(日) 15:54:16.55 ID:gS6+l31v0
・・・

あるダーツバー

頼子「へぇ、落ち着いた雰囲気でイイお店ですね」

周子「でしょ、客層もいいから女の子でも入れるしねん」

頼子「そうですね、あ、カラオケもあるんですね」

周子「何かいれる、あ、デュエットしよっか」ブーブー

頼子「あ、どうぞ」

周子「奏からだ、ね、頼子、奏も誘っていい?」

頼子「ええ、是非」

周子「オッケー、じゃあ誘うね」

頼子「はい、奏さんが来る前にダーツ教えてください」

65: 2014/02/16(日) 15:54:59.19 ID:gS6+l31v0
周子「いいよん、あ、じゃあ、まずやってみて」

頼子「……うん、やってみるね」

周子「あ、頼子ちゃん、左利きなんだ」

頼子「はい、周子さんもですよね?」

周子「そうだよん、字とお箸は右だけどね」

頼子「あ…私もです……」

周子「いやー、厳しい両親で、子供の時に躾けられてさ」

頼子「親心…だと思いますよ」

周子「そっかなぁ」

頼子「そうですよ、きっと…左手で字を書くと汚れますし…」

周子「まあ、そうかもねー」

頼子「躾って身を美しくするって書きますから…」

66: 2014/02/16(日) 15:55:57.10 ID:gS6+l31v0
周子「ふーん、頼子ってさ、ご両親好きなんだ」

頼子「えっ…、う、うん…厳しい所もあるし、家にいない事多いけど」

頼子「今は大切にしてくれてるってわかります」

周子「そっか、頼子ちゃんがちょっとわかった気がしたよん」

頼子「そうですか、ふふ」

周子「ね、頼子って呼んでいい?」

頼子「は、はい…」

周子「うん!さ、頼子、ダーツやろ、ダーツ」

頼子「あ、忘れてました…うん」

頼子「肘の向いてる方向にものは飛ぶから…えい」ポト

周子「頼子、ダメダメじゃん」

頼子「どこがダメでした、周子さん?」

周子「うーん、どこがというより、遠慮しすぎかな」

周子「(でも、こんな子がステージだとあれなんだから、Pさん恐るべし)」

頼子「は、はい…」

67: 2014/02/16(日) 15:56:54.09 ID:gS6+l31v0
周子「よし、あたしが手取り足取り教えてあげるよ」

頼子「きゃ、きゃあ、変な所さわらないでください」

周子「ほら、胸を張って、左足に体重のせて、頭までまっすぐ」

頼子「こ、こうですね、ひゃ」

周子「頼子って、いい脚してるよねぇ」ナデ

頼子「しゅ、周子さん…あん」

周子「頼子って、髪長くてサラサラだし、露出無いのに工口イよね」

頼子「え…」

周子「ダメ、なんか変な気分になってきた」ギュ

頼子「周子さん、止めて…」

周子「嫌なら、抵抗しなよ」

頼子「い、嫌では……ううん」

周子「お姉様って呼びなさい、頼子」

頼子「周子…お姉様……うん」

68: 2014/02/16(日) 15:57:38.26 ID:gS6+l31v0
・・・

頼子「…何がお姉様ですか、Pさん」

モバP「はは、すまん、つい…」

頼子「もう…」

モバP「でも、頼子ってこういう経験ありそうだし」

頼子「そういう小説の読み過ぎです…」

モバP「頼子も知っているんじゃないか」

頼子「……知ってはいますけど」

モバP「でも頼子はお姉様って言われるのもいいしなぁ」

頼子「…そ、そうですか?」

モバP「ああ、頼子は女性ファンも多いんだぞ」

頼子「そうみたいですね…フフ」

モバP「あいとは似ているようで、やや違った層にウケてるんだよ」

69: 2014/02/16(日) 15:58:30.79 ID:gS6+l31v0
モバP「学校でもモテるんじゃないか?男女問わず」

頼子「え、そ、そんな事ないですよ…Pさんといないとアイドルに見られませんし」

モバP「ははは(気弱というより…、妙な意味に思えるんだよなぁ)」

モバP「でも、クラスの男子から告白とかされてるんじゃないか?」

頼子「さぁ、どうでしょう?」

モバP「本当だろうな」

頼子「損じてください(嫉妬してくれてる…のとは違うかな?)」

頼子「学友はともかく、ファンの方の心は奪わないといけませんね」

モバP「そこはばっちり頼むぞ」

頼子「ええ、でも私はもう一つ奪いたい心があるんですよ…フフ」

モバP「そ、そうか、そろそろ話の続きを頼むよ」

頼子「(もう…)…しばらくして奏さんが合流しまして」

頼子「奏さんにも驚かれましたね」

モバP「まあ、そうだろうな、普段のイメージとのギャップがな」

70: 2014/02/16(日) 15:59:51.88 ID:gS6+l31v0
・・・

頼子「次はこれにします…」コンコン

奏「お待たせ、遅くなって、ごめんね…ってあれ?」

頼子「こんばんは、奏さん」

周子「遅いよー、奏」

奏「…うん、こんばんは、周子さん、もう一人いるって聞いてたけど」

頼子「私です…迷惑でした?」

奏「ううん、そんな事は…でも真面目な頼子ちゃんがいるのが意外で」

周子「誘ったあたしも驚いたんよん」

頼子「実は夜の方が得意で…」

奏「へぇ、頼子ちゃんも夜遊び好きなんだ」

頼子「フフ、どうでしょうか」

周子「あ、頼子、曲始まるよ」

頼子「あ、はい…二人とも聞いてください」

奏「頑張ってね、頼子ちゃん」

周子「ひゅーひゅー」

71: 2014/02/16(日) 16:00:35.29 ID:gS6+l31v0
・・・

周子「95点か、頼子やるじゃん」

頼子「…はい、ありがとうございます」

奏「それにしても…他人の歌の割にずいぶんダンス小慣れてたじゃない」

頼子「え、それは…実は……ですね」

周子「あたしも興味あるなー」

頼子「両親が仕事で遅い時は学校帰りにカラオケ行くこともありまして…」

奏「それくらい、普通でしょ?」

頼子「い、いえ…学校の友達にはアイドルに憧れてる事、話したことなくて…」

頼子「一人でダンスもしながら歌ってたんです…」

周子「頼子、それは…うぷぷ」

頼子「…もう、笑わないでください」

奏「うふふ、それでしっかりダンス出来るのね」

頼子「奏さんまで…」

奏「ごめんなさい、褒めてるのよ」

72: 2014/02/16(日) 16:02:04.71 ID:gS6+l31v0
周子「それにしても、頼子がアイドルに憧れてるの見抜くってPさん見る目あるね」

頼子「そうですね…私以上に私を知ってくれていますし…」

奏「(あれ…この感じ……)」

周子「(うーん、やっぱり頼子もPさん?)」

頼子「あ、あの…えっと…そ、そうだ、皆でお話しませんか?」

周子「どんな事話すん?」

頼子「共通の話題がいいですよね…アイドル活動とか?」

周子「せっかく仕事終わったのに、また仕事の話?」

奏「頼子ちゃんはやっぱり真面目ね」

奏「あ、共通の親しい男性の話なんてどうかしら」

周子「いいよん(Pさんの事だね)」

頼子「…はい(Pさんの事…だよね)」

頼子「どこが好きか……いえ、どこが嫌いかを話すのはどうですか?」

奏「乗ったわ」

周子「頼子、わかってるじゃん」

73: 2014/02/16(日) 16:03:06.74 ID:gS6+l31v0
・・・

モバP「おい、頼子…ちょっとひどくないか」

頼子「えっ、何がです?」

モバP「いや、どこが嫌いかって…てさ」

モバP「そこは、どこを尊敬しているかとかにしてくれよ」

頼子「私は共通の親しい男性としか言ってませんよ」

モバP「う、それはそうだが…」

頼子「ちなみに三人の意見として…優柔不断、お酒にだらしない、すぐ調子に乗る」

モバP「ガハッ」

頼子「ケダモノ、口リコン、不審者、スケコマシ…」

モバP「やめて…もう、俺のライフは0だ…」

頼子「それに、優しすぎる人で…いつも自分より私達を優先して…」

モバP「よ、頼子」

頼子「社長の事かもしれませんよ」

モバP「そうだな、ふふふ」

74: 2014/02/16(日) 16:03:53.07 ID:gS6+l31v0
モバP「ところで、頼子、この後は奏に家にお泊りしたのか」

頼子「はい?」

モバP「だから、お泊りだよ、お泊り」クワッ

頼子「(Pさん…ちょっと怖い……)」

モバP「背中の流しっことか、濃厚ピロートークはしたのかと聞いてるんだ」

頼子「この日は泊まる用意は無かったので帰りましたよ」

モバP「そ、そうか…」シュン

頼子「(か、かわいい…)お泊りは後日改めてでしたね」

モバP「本当か、その話を、その話を聞かせてください!!」

頼子「う、うん…ちなみに奏さんのご実家に泊まらせていただきました」

頼子「言っておきますが、お風呂に三人同時は厳しいので別々ですよ」

モバP「それは残念だな…」

頼子「(本気で残念そう…)で、では…」

75: 2014/02/16(日) 16:04:37.13 ID:gS6+l31v0
・・・

奏の実家・奏の自室

奏「二人とも、お待たせ」

頼子「いいえ、待ってなんて…」

周子「そうだよー、せっかく頼子とイチャツイてたのに」

奏「ふふ、お邪魔したみたいね」

頼子「い、イチャツイては…周子さん、止めてください」

奏「どんな事話してたの?」

頼子「周子さんの肌がとても白いとか、そういう話ですよ」

奏「本当ね、白くて綺麗」

周子「ふふん、輸血いっぱいしてるからかな」

頼子「お風呂上がりは、ほんのり桜色で特に綺麗でしたね」

奏「そうだったわね、…これだけ白いとキスマークが映えそう」

76: 2014/02/16(日) 16:05:16.73 ID:gS6+l31v0
周子「へっ!?」

頼子「周子さんの白い体というキャンパスに…赤いキスマーク、綺麗だと思いません?」

周子「お、思わない、思わないよ!」

奏「そう?じゃ、試してみましょ」

周子「ちょ、ちょっと奏、口紅塗って何するつもり?」

頼子「わかってるでしょう、周子さん…」スル

周子「頼子まで、やん、服脱がさないで」

奏「かわいいわ、周子さん」チュ

頼子「本当に綺麗…でも私達がもっと綺麗にしてあげます」チュ

周子「二人共、もうやめ…そこは吸わんといて…ああん」

奏「ダメ…血管が浮き出てて綺麗よ…」

頼子「私はこっちを…剃ってるんですね、キスされるためですか?」チュ

周子「やああん、それは水着撮影のため、うん、もう…」

77: 2014/02/16(日) 16:06:32.95 ID:gS6+l31v0
・・・

頼子「Pさん!!!」

モバP「頼子、せっかく気持ちよく妄想してるのに邪魔するなよ」

頼子「………」グリ

モバP「い、痛い、痛い、や、止めてくれ、頼子」

頼子「止めません…」グリ

モバP「お、俺が悪かった、この通りだ」

頼子「うん…三人でお喋りしましたから、その話をしますね」

モバP「お、おう、頼むよ、今度は俺の悪口じゃないだろうな」

頼子「いえ、したのは主に恋愛の話ですよ、周子さんはその頃には寝てましたけど…」

モバP「ええっ!!」

78: 2014/02/16(日) 16:07:08.39 ID:gS6+l31v0
頼子「周子さん、お仕事で朝早かったみたいですから」

モバP「そこじゃなくて、恋愛って…」

頼子「私も奏さんも17歳ですよ、恋愛くらい…」

モバP「ま、まあそうだが…恋愛禁止じゃないが…そのさ」

頼子「…はい」

モバP「頼子なら変な人とは付き合わないだろうけど…」

モバP「マスコミ対策とかも必要だから恋人が出来たら報告してくれよ」

頼子「う、うん…(私の…好きな人……気づいていますか?)」

モバP「問題の無い範囲で聞かせてもらえるか?」

頼子「は、はい、問題なんて…(ここは…)」

79: 2014/02/16(日) 16:08:34.13 ID:gS6+l31v0
・・・

周子「……ムニャムニャ」

奏「周子さん…寝たわね」

頼子「寝ましたね…朝早かったみたいですし…」

奏「そうね…ね、頼子ちゃんの恋バナ聞かせてよ」

頼子「え…、か、構いませんよ…でも奏さんも聞かせてね」

奏「もちろん、で、どんな恋愛したの?」

頼子「え、えっと…ちゃんとした恋愛してるのは最近かもしれません…」

奏「ふぅん、どんな人なの?」

頼子「え、えっと…そうですね」

頼子「年上で…」

奏「ふんふん」

頼子「いつも優しくて、私以上に私の事知ってて」

頼子「ずっと自信を持てなかった私の目線を上げてくれた人で」

頼子「お世話になりっぱなしだけど…」

頼子「これからは私もあの人を支えたい…な」

奏「へぇ…(それってPさんのことだよね…)」

80: 2014/02/16(日) 16:09:20.15 ID:gS6+l31v0
頼子「か、奏さんはどんな人が好きなの?」

奏「私の好きな人か…、そうね……」

奏「偶然だけど、私も年上の人ね」

頼子「それは偶然ですね」

奏「……、それで、そうね…年上だけど、うぶな所があって」

奏「とても見る眼がある人ね…それに私の事しっかり見てくれてるわ」

奏「うぬぼれかしらね…うふ」

頼子「いえ…奏さんなら…(Pさん、ですよね……)」

奏「あ、聞いてよ…キスしてあげよっかって言ったらね」

奏「本気にしちゃって、ものすごく慌ててたわ」

81: 2014/02/16(日) 16:10:24.93 ID:gS6+l31v0
頼子「冗談…なんですか?」

奏「頼子ちゃん、急にどうしたのよ?」

頼子「………」ジッ

奏「本気よ」

頼子「そう…ですか」

奏「ええ…」

頼子「……」

奏「……」

周子「お腹すいたーーーん、でも、もう食べらんなーーーい、ムニャムニャ」

奏「う、うぷぷ」

頼子「ふふふ、どんな夢見てるんでしょうね」

奏「ホントね、うふふふ」

82: 2014/02/16(日) 16:10:58.63 ID:gS6+l31v0
頼子「周子さんの好きな人ってどんな人でしょうか?」

奏「そうね…きっと年上よ」

頼子「そうですね、おおらかで道に迷ってる時に拾ってくれそうな人ですよ」

奏「きっとそうね…誰かしら」

頼子「誰でしょうね…フフ」

奏「ね、頼子ちゃん…キスってもうした?」

頼子「キス…ですか?いえ……」

奏「じゃあ、私が教えてあげるわ……」チュ

頼子「え、う、うん」

奏「同じ人が好きなもの同士…ね」チュ

頼子「それは…うん」チュ

83: 2014/02/16(日) 16:11:47.18 ID:gS6+l31v0
・・・

モバP「お、おい、おおおおい、頼子、俺は何も言ってないぞ」

頼子「はい、私の話ですからね」

モバP「な、なあ、頼子……その、したのか、キス」

頼子「私の話、信じられないんですか?」

モバP「う、うーん、いや、そんな事は…」

頼子「フフ…」

モバP「しかし、頼周もいいと思ってたが頼奏もいいなぁ」

頼子「また…(私は頼P…いえ、P頼がいい…です)」

モバP「そうだ、思い切って、『頼周奏』なんでどうだ」

頼子「頼…周…奏……?中国の方ですか?」

84: 2014/02/16(日) 16:12:37.53 ID:gS6+l31v0
モバP「どうだ、頼子」

頼子「どうだって…読みにくくありませんか」

モバP「まあ…な、いいと思ったんだが」ションボリ

頼子「え、本気で落ち込んでる…あ、その…お腹すいてません?」

モバP「あ、ああ、もうこんな時間だしな」

頼子「そ、その…夜食作って来たんです…よ、よかったらどうですか」

モバP「ほ、本当か、晩飯まだだから助かるよ」

頼子「では、温めてきますね」

モバP「あ、手伝うよ、お茶くらいは俺が淹れるよ」

頼子「あ、はい…すみません」

85: 2014/02/16(日) 16:13:49.39 ID:gS6+l31v0
・・・

シンデレラプロ・給湯室

頼子「(Pさんとシンクに並んでるなんて…うふふ)」ジー

モバP「頼子…どうした?」

頼子「い、いえ…何でもありません」ブーブー

モバP「あ、すまん、テレビ局の人からだ、お世話になっております」

頼子「……」コクリ

頼子「あ、私にも…晶葉ちゃんからだ、ここちょっと電波悪いから」

86: 2014/02/16(日) 16:14:36.72 ID:gS6+l31v0
・・・

周子「あー、お腹すいたーーーん、クンクン」

周子「超いい匂いやん、こ、これは…」

周子「いただきまーーーす、うーん、美味しいん」

頼子「次のお休みは晶葉ちゃんと…ああ」

周子「およ、頼子じゃん、どうしたん?」

頼子「周子さん…それ」

周子「これ超美味しかったよーーん、頼子も食べる?」

頼子「縢の容器が二つ…もう、それが最後の一個です…」ガク

周子「え、どうして頼子が残りいくつか知って…もしかして」

頼子「それ、私のです……」

87: 2014/02/16(日) 16:15:10.66 ID:gS6+l31v0
周子「げ…、ごめん、頼子、堪忍して」

モバP「頼子、お待たせ」

頼子「あ…、Pさん……そ、その…」

周子「あ、これは…もしかして……」

頼子「……」グス

モバP「え、えっと……」

周子「さいならーー」

モバP「待て、周子」ガシ

周子「やっぱ逃げれないか…トホホ」

88: 2014/02/16(日) 16:15:46.22 ID:gS6+l31v0
・・・

周子「はい、本当にすみませんでした、反省しております」

モバP「まったく…勝手に他人のもの食べるなよ」

頼子「…せっかく、Pさんのために作ったのに……」ボソ

周子「あ、あははは」

ちひろ「周子ちゃん、まだかしら?」

奏「いつまで待たせるの、周子さん?」

周子「(おお、助け舟が)」

ちひろ「お取り込み中ですか?」

モバP「ええ、これから周子をお説教するところです」

ちひろ「あら…私と奏ちゃんと周子ちゃんとでダーツバー行くつもりだったんですが」

周子「本当に反省してるからさ、二人の分はあたしが持つからそれで許してよ」

頼子「(もうちょっとPさんと一緒にいれますね…)それでいいです…」

モバP「お、おい、頼子」

奏「ほら、頼子ちゃんもこう言ってるんだし」

モバP「仕方ないな、まあ俺の分はいいから」

周子「助かった…ほっ」

89: 2014/02/16(日) 16:16:40.37 ID:gS6+l31v0
・・・

あるダーツバー

モバP「あ、ここの店ですか」

ちひろ「ここの店、元々私が周子ちゃんに教えたんです」

周子「よく使わせてもらってまーす」

頼子「……」ジー

周子「は、反省してます」

モバP「なあ、頼子はカラオケでどんなのいれるんだ」

頼子「そうですね、前に奏さんと来た時は…」

頼子「如月千早さんのinfernoとか、星井美希さんのrelationsとかですね」

モバP「お、おう…」

頼子「それから、天海春香さんのI Wantも歌いましたよ」

モバP「そ、そっか、それは聞いてみたいな、ハハハハ」

頼子「フフ…」

90: 2014/02/16(日) 16:17:51.72 ID:gS6+l31v0
ちひろ「ほら、二人共飲み物とりますよ」

頼子「オレンジジュース…、あ、アーモンドオレも入ったんだ、こちらにします」

モバP「お酒…いいですか、ちひろさん」

ちひろ「ええ、私もカクテルですから」

モバP「じゃあ、ビールで」

周子「はーい、あたし、カシスオレンジ」

モバP「おい、周子」

ちひろ「周子ちゃん…」

周子「冗談だって…ジンジャーエールで」

奏「私はバージンメアリーにしたわ」

モバP「奏、ノンアルコールカクテルは微妙な所だから身内の集まりだけにしとけよ」

奏「ええ、わかっているわ」

頼子「(今日はいいんだ…シンデレラ飲んでみたいな)」

91: 2014/02/16(日) 16:18:52.51 ID:gS6+l31v0
・・・

ちひろ「はい、注目してくださーーーい」

モバP「えっと、何ですか、ちひろさん」

奏「ちひろさん、酔ってるよね?」ボソ

周子「あれはダメなパターンだね、何かあったのかな」ボソ

頼子「ちひろさん、最近ネットで有名なんですよ」ボソ

頼子「何でも、美声すぎる美人アシスタントとか…」ボソ

奏「さすが、頼子、何でも知ってるね」ボソ

頼子「いえ、知っている事だけです」ボソ

ちひろ「はい、そこの三人、私の話を聞いてください」

頼子・周子・奏「はい」

ちひろ「では王様ゲームを始めます、はいくじ引きです」

モバP「ちひろさん…(いや、この展開は美味しい…俺が王様にさえなれば)」

モバP「(頼子には膝枕をさせて、奏にはキスさせて、周子にはアレをさせよう)」

モバP「(ちひろさんには…後が怖いからよそう)」

ちひろ「はーい、最初の王様は私です」

ちひろ「じゃあ、3番は恥ずかしいエピソードを話してもらいます」

周子「うわ、あたしだ…」

頼子「楽しみにしてます、周子さん」

92: 2014/02/16(日) 16:20:03.97 ID:gS6+l31v0
・・・

ちひろ「王様だーれだ」

周子「やった、あたしが王様だ、じゃあ1番と3番がチークダンス」

頼子「1番は私です…(3番がPさんだったらどうしよう…)」

ちひろ「3番は私よ、頼子ちゃん」

頼子「ほ…」

モバP「チッ」

93: 2014/02/16(日) 16:20:41.94 ID:gS6+l31v0
・・・

ちひろ「王様だーれだ」

頼子「私です…え、えっと」

周子「頼子、こういう時は遠慮しちゃダメだよ」

頼子「う、うん、じゃあ…1番を2番と3番がくすぐる」

周子「よ、頼子、こ、こんなのの面白くないからやめ、うわ」

奏「2番は私よ、周子さん」ガシ

ちひろ「3番は私れす、本当は弱いんでしょ、1番の周子ちゃん」ガシ

周子「あはははっははは」

モバP「くっ…でも、これはこれで工口イかも…」

94: 2014/02/16(日) 16:21:09.97 ID:gS6+l31v0
・・・

ちひろ「王様だーれだ」

奏「あら、私だわ、じゃあ、2番が私のほっぺにキスしてもらおうかしら」

周子「あー、あたしだ」

奏「あら、Pさんにして欲しかったわ」

モバP「まったくだ…」

頼子「Pさん…」

周子「ほら、するわよ」チュ

95: 2014/02/16(日) 16:21:58.99 ID:gS6+l31v0
・・・

モバP「バカな…10回もしたのに王様にも、する側にもなれないなんて…」

モバP「どんな確率だよ」

ちひろ「はい、Pさん湿気た顔しないで、なるかならないかは

ちひろ「なるまでやるから、100%ですよ」

頼子「…(流石、鬼、悪魔、ちひろさんです)」

ちひろ「頼子ちゃん」

頼子「ひっ」

ちひろ「さぁ、気を取り直して、王様だーれだ」

周子「はーい、あたしでーす」

周子「じゃあ、1番と4番にあの罰ゲームやってもらおうかな」

モバP「我が世の春が来たーーー、1番だ」

頼子「4番です…」カァ

モバP「て、あの罰ゲームって…」

周子「そうだよん、目隠ししてポッキーゲームしてもらおうか」

96: 2014/02/16(日) 16:22:48.80 ID:gS6+l31v0
モバP「ほ、本気か、周子…頼子」

頼子「え、えっと…」

ちひろ「王様の命令は絶対です、ほら」

頼子「きゃ、急にやめてください」

周子「よかったじゃん、頼子、大当たりでしょ」ボソ

奏「Pさんも一応ね…(ホントは私として欲しかったわ)」

モバP「い、いいのか、頼子」

周子「頼子はあと、2歩先だよ」

モバP「ああ、そうか、すまん」

頼子「きゃあ」ドン

周子「にしし、引っかかった」

頼子「周子さん」

周子「ごめん、ごめん、ほらポッキー」

頼子「うん…」

モバP「お、おう」

97: 2014/02/16(日) 16:23:34.18 ID:gS6+l31v0
頼子「(あ、Pさんの息遣いがわかる…)」モグ

モバP「(頼子、いい匂いだな…)」モグ

奏「もうちょっとで顔ふれそう…きゃ」

ちひろ「さぁ、もうひと息ですよ」

周子「何か、ドキドキしてきた、あたし達もする、奏?」

奏「そ、それはおかしいでしょ…(ホントにいいのかしら?)」

頼子「……(Pさん、もうすぐそこだ…うん)」

モバP「(頼子は担当アイドルだけど…今は非常事態だ)」

周子「あっと、すっこし」

ちひろ「あっと、すっこし」

奏「…うーん」

頼子「や、やっぱりだめ」ドン

モバP「う、うわ、頼子」

周子「ちょ、ちょっと頼子」

頼子「ごめんなさい、私…ごめんなさい」ウル

ちひろ「頼子ちゃん、どこいくの」

奏「流石にあれはやりすぎよ、Pさん行ってあげて」

モバP「お、おう」

98: 2014/02/16(日) 16:24:10.57 ID:gS6+l31v0
・・・

ダーツバーのトイレ

頼子「変だね…Pさんとずっとああいう事したいって思ってたのに」グス

頼子「やっぱり出来ないよ、Pさんとは…もっとちゃんとしたいから…」コンコン

頼子「あ…」

モバP「頼子、いるんだろ…あのさっきはごめんな」

頼子「いえ、私こそ、場の空気をぶち壊しにして」

モバP「いや、頼子は悪くない、俺も悪ノリしすぎたよ」ガチャ

頼子「Pさん…」

モバP「頼子、泣いてるのか…、ごめん、そんなに俺とするのが嫌だったか」

頼子「違います…違うんです……もう…女心のわからない人」グス

モバP「す、すまん…許してくれ」

頼子「あ、それ…」

モバP「さっきのポッキーだな、もうほんのちょっとだけど」

頼子「ん…」

モバP「お、おい、頼子、ポッキー咥えて…これじゃまるで」

頼子「ん…」コク

モバP「(ここで手で取ったら…頼子が泣くじゃすまなくなるな)…よし」

頼子「(あっ…Pさんが近くにいるんがわかる…Pさん……)」

モバP「(これはあくまでも頼子の精神衛生のためだから、頼子のため…)}

頼子「んん」

99: 2014/02/16(日) 16:24:44.83 ID:gS6+l31v0
・・・

モバP「ハハハ、担当アイドルとしてしまった…」

頼子「Pさんと一緒なら私…」ギュ

モバP「頼子はさっきからこの調子だし」

モバP「おーい、戻ってこい頼子、アイドルが夢だったんだろ」

頼子「は、はい」ブーブー

モバP「ん、何だ?」

頼子「あ、奏さんからです…」

頼子「ちひろさんと周子さんには言い聞かせたから戻ってくるようにと」

モバP「奏もやるな…さ、戻るか」

頼子「はい…」ギュ

モバP「腕組んで戻るつもりか…まあ、今日はいいか」

頼子「戻りましょう、フフ」

頼子「あ、そういえば、私もう終電が…」

モバP「女子寮か奏の家に泊めてもらいなさい」

頼子「…はい」ムス

頼子「(もう…でも私の初めて…Pさんに、フフ)」

おしまい

100: 2014/02/16(日) 16:25:35.79 ID:gS6+l31v0
頼子と周子+奏編投下完了です
文香さんとマキノ編は週末かなぁ
副業の馬鹿野郎

102: 2014/02/16(日) 16:58:27.93 ID:+xMzPg070
おっつおっつ
終電とは別世界かな?

103: 2014/02/16(日) 17:48:18.61 ID:UtqyoIMgo
うふふふふふ(頼子分を補充して満面の笑み)

途中の妄想でマッサージのを思い出したよ、また麗奈とかと絡ませて欲しいな


次回:第3話 頼子と文学少女とチョコレート



引用: モバP「頼子、〇〇と仲良いんだよな」