205: 2014/04/15(火) 06:34:42.60 ID:bOXhK0c+0
ということで、最終回肇ちゃん編の投下です。
ここが落ちている間に本スレでリク?いただきました。
今回は前の終電スレの成分を盛り込んでお送りします。
前回:モバP「頼子、麗奈と仲良いんだよな」
アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場(9) (電撃コミックスEX)
206: 2014/04/15(火) 06:35:28.88 ID:bOXhK0c+0
最終話 頼子と陶芸家とプロデューサー

Pのマンション

モバP「そろそろ頼子が来る頃だな…」

モバP「よし、掃除もしたし、アロマもちょうどいい感じだな」

モバP「それに…そっくりさんDVDコレクションも上手く隠せたしな」

モバP「あの隠し場所ならいくら頼子でも気づくまい…ふふふ」ピンポーン

モバP「お、頼子、来たかな」

頼子「…古澤です、お待たせしました」

モバP「いや、待ってないぞ、上がってくれ」

頼子「…はい、失礼します」

モバP「ふふふ、合鍵は渡してあるのにな…頼子のこういう所好きだな」ピンポーン

モバP「お、上がってきたか、今開けるよ」ガチャ

207: 2014/04/15(火) 06:36:04.57 ID:bOXhK0c+0
頼子「こんばんは、Pさん」

モバP「こんばんは、さ、上がってくれ、頼子」

頼子「はい…失礼します」

モバP「今日の変装もバッチリだな(帽子に三つ編みか…イイ)」

頼子「私に変装って必要でしょうか…地味ですし…」

モバP「(166cmの長身に腰まであるロングヘアで地味って)」

モバP「(確かに性格は大人しめで…まあこういうとこがかわいいんだけどな)」

モバP「頼子も人気出てきたんだから、ちゃんとしてくれよ」

頼子「はい…それは…でも私はお仕事では眼鏡もかけてませんし、メイクも…」

モバP「衣装で眼鏡の時もあるし、これからメイクもするだろ」

頼子「そう…ですけど…私は……」

208: 2014/04/15(火) 06:36:42.65 ID:bOXhK0c+0
モバP「まったく…聞き分けのないヤツだな…そんなアイドルはこうだ」ギュウ

頼子「あ……Pさん(暖かい)」

モバP「それにな、こんなに魅力的な子がいたら皆声かけたりするぞ」

頼子「え、そんな…」

モバP「頼子って気づかず、スカウトしてくるかもな」

頼子「も、もう、止めてください」

モバP「いーや、止めない」

頼子「ッッッ」カァ

モバP「俺なんか初めて会った時から頼子に首ったけなんだからな」

頼子「……はい、嬉しい……」

モバP「だからさ、もっと自信持ってくれよ」

モバP「それに明らかに自宅じゃないマンションに出入りしてるんだ」

モバP「俺も気をつけてるけど…尻拭いでちひろさんに迷惑かけないようにしないとな」

頼子「は、はい…そうですね、うん」

209: 2014/04/15(火) 06:37:32.59 ID:bOXhK0c+0
頼子「(ずっとこうしてたいけど…)そ、その今日の打ち合わせは…」

モバP「おう、もちろん今日もするぞ」

頼子「でも、トークバトルショーも終わりましたし……そういう目的だと…」

モバP「あー、バレてたか…ユニット活動の参考っていうのも嘘じゃないけど」

モバP「頼子のトーク力もずいぶん向上したし、評判もよかったぞ」

頼子「うん…Pさんのおかげです」

モバP「実際にやったのは頼子だからな」

モバP「ミステリアスな雰囲気の頼子のプライベートは受け良かったんだぞ」

頼子「はい…やっぱりPさんのプロデュースのおかげですね」

210: 2014/04/15(火) 06:38:23.92 ID:bOXhK0c+0
モバP「ははは…まあ、トークバトルショーが終わったから事務所ではな…」

モバP「個人的に頼子の事…聞きたいんだ…それに自宅なのは…わかるだろ」

頼子「はい…あ、あの…Pさんの私服……素敵です」

モバP「お、おう…そのなんだ…頼子の変装姿もかわいいよ」

頼子「Pさん…今はきっと…仮の姿…ふふ」

モバP「じゃあ、本当の姿はいつ見せてくれるんだ?」

頼子「わかってるくせに…もう」

モバP「悪かった、悪かった…それで、今回の話だが」

頼子「そうですね、最近の美術に挑戦する企画が楽しかったです」

211: 2014/04/15(火) 06:38:53.08 ID:bOXhK0c+0
モバP「ああ、頼子チャレンジな」

頼子「……そのネーミングは765プロに怒られると思います」

モバP「そ、そうだな…由愛に水彩画、比奈に漫画……」

頼子「沙紀さんにストリートアート、それに肇ちゃんに陶芸…」

頼子「とても楽しかったです…ふふ」

モバP「そうか、俺も企画したかいがあったよ」

頼子「そう言えばPさん、あのお仕事以来困ったことが…」

モバP「何かトラブルか?ストーカーとか?」

頼子「そういうのではなくて…蘭子ちゃんと飛鳥ちゃんが……」

モバP「あー、何となく内容がわかった」

212: 2014/04/15(火) 06:39:28.69 ID:bOXhK0c+0
頼子「流石Pさんです…実は事ある毎に私に作品を見せにくるんです」

モバP「あ、やっぱりな…まあ……あの二人は美術とはちょっとな」

頼子「確かに…でも本当は楽しみなんです」

モバP「蘭子も飛鳥も態度はそれぞれ違うけど…」

モバP「二人共基本的に見せたがりだからなぁ……」

頼子「ふふ、そうですね…」

モバP「頼子にもあの二人みたいな時期あったのか?」

頼子「え…さぁ、どうでしょうか」

モバP「頼子だとどっちかというと飛鳥っぽい感じかな」

頼子「もう…女の子の過去を詮索するなんて、いけない人です」

モバP「すまん…(頼子なら大丈夫だろうけど、言えないような過去なんてないよな)」

213: 2014/04/15(火) 06:40:15.91 ID:bOXhK0c+0
モバP「じゃあ、今回は飛鳥と蘭子との話か?」

頼子「あ…そ、その今日は…肇ちゃんとの……」モジモジ

モバP「肇か、まあ別に構わないけど」

頼子「…う、うん」

モバP「(これは何か言いたい事があるけど…って感じだな)」

モバP「(いじらしくて、かわいいなぁ)」

頼子「ど、どうしました…にやにやして」

モバP「いや、何も…どうして肇との話なんだ」

頼子「え、それは…番組の企画でも一番印象に残ってて……それで」

モバP「ああ、肇のお祖父さんに体験入門したんだったな」

214: 2014/04/15(火) 06:40:57.08 ID:bOXhK0c+0
モバP「鑑賞する側だった頼子が、作品作りを行う…我ながらいい企画だと思うよ」

頼子「そうですね、ただ…知識として知っていることでも実際やりますと…」

モバP「でも肇から筋が良かったって聞いてるぞ」

頼子「え、そ、そうですか…ふふ」

モバP「なあ、頼子、その時の作品見せてくれないか?」

モバP「ほら、俺はオンエアチェックしかしてないからさ」

頼子「ふふ、どうしましょうか…」

モバP「そこを何とか頼むよ」

頼子「そうですね…それは話の後で考えましょう」

モバP「頼子ぉ、頼むよ」

頼子「(あ、カワイイ)では、話を始めますね、あれは…」

215: 2014/04/15(火) 06:42:04.78 ID:bOXhK0c+0
・・・

肇の実家・祖父の工房

頼子「よろしくお願いします、肇ちゃん」

肇「こちらこそ、よろしくお願いします、頼子さん」

肇「では、粘土の用意はおじ…ではなく、祖父に代わり、私が指導します」

頼子「はい、先生」

肇「ッッッ、では初めます」カァ

頼子「(照れてる肇ちゃん、かわいい…)」

頼子「ふふ」

肇「よ、頼子さん…ちなみにこの粘土は土を採ってから5年ほどかけて準備しています」

頼子「5年も?すごい手間がかかるんですね」

216: 2014/04/15(火) 06:42:51.40 ID:bOXhK0c+0
肇「はい、これから実際に使うためにこの粘土を練ります」

肇「まず、私がやってみますので、同じようにしてみてください」ギュッギュッ

頼子「こうですか…?結構力いるね」ギュギュ

肇「はい、お上手ですよ」

頼子「ふふ、迷惑かけないようにって、予習してきたかいがありました」

肇「流石です、頼子さん」

頼子「ふふ」

頼子「あ、そうだ…練る作業で気をつける事ってある?」

肇「気泡を丁寧に潰すことですね」

肇「それと…」

頼子「それと?」

217: 2014/04/15(火) 06:43:48.18 ID:bOXhK0c+0
肇「しっかりイメージする事でしょうか」

肇「完成系もそうですが…作品を誰に渡すか、贈る人へのイメージを持つと」

肇「作品にもその気持が込められると思います」

頼子「なるほど…うん、わかりました」

肇「頼子さんは作品を誰に贈るつもりですか?」

頼子「今日のお礼も兼ねて肇ちゃんに貰って欲しいな、ふふ」

肇「わ、私ですか…そ、それは……」

頼子「いや…かな?」

218: 2014/04/15(火) 06:44:16.55 ID:bOXhK0c+0
肇「そ、そんな…嬉しいです!」

頼子「本当?私も嬉しいな」

肇「は、はい…」ポッ

頼子「肇ちゃんは誰に贈るの?」

肇「私はおじ…祖父とぷ、…」

頼子「ぷ?」

肇「いえ、私も頼子さんのために作ります!貰ってくれますか?」

頼子「うん」

肇「では、しばらく作業に集中しましょう」

頼子「はい、先生」

219: 2014/04/15(火) 06:45:01.26 ID:bOXhK0c+0
・・・

モバP「うん、あの放送は受けが良かったんだよ」

モバP「女子高の憧れの先輩と後輩とのやりとりみたいで」

頼子「そうですか、良かった。肇ちゃん、かわいいですからね」

モバP「頼子もかわいいぞ」

頼子「ッッッ」

モバP「頼子もかわいい」

頼子「もう…やめてください……嬉しいでうけど」

モバP「それにしても肇は頼子の焼き物を持ってるのか…羨ましい」

頼子「……うん」

220: 2014/04/15(火) 06:45:30.19 ID:bOXhK0c+0
モバP「頼子は肇の焼き物は使ってるのか?」

頼子「はい、家で大切に使ってますよ、肇ちゃんの気持ちが伝わります」

モバP「そうか、二人は通じあってるんだな、俺も嬉しいよ」

頼子「はい」

モバP「撮影は何日もかかったよな」

頼子「ええ、最初に一泊させていただいて、焼き始めと出来上がりに伺いました」

モバP「一泊か…それはもう、あれだよな、あれ」

頼子「え、えっと…何の事かな」

モバP「わかってるだろ、濃厚ピロートークだよ」

モバP「そして、その先だよ!」

221: 2014/04/15(火) 06:47:28.76 ID:bOXhK0c+0
頼子「(ますます遠慮が無くなりましたね)」

頼子「肇ちゃんの部屋に泊まらせてもらったのは事実ですけど…」

モバP「その話を、その話を是非!」

頼子「………ハァ」

モバP「今、露骨にため息ついたな、頼子」

頼子「え、そうですか?それは気が付きませんでした」

モバP「むう…」

頼子「ふふ…仕方がない人ですね」

モバP「流石、頼子、話がわかる」

頼子「(まったく…この人は……」

222: 2014/04/15(火) 06:48:00.77 ID:bOXhK0c+0
・・・

肇の部屋

頼子「肇ちゃん、お風呂ありがとうございます」

肇「どういたしまして、布団敷いておきました」

頼子「ありがとうございます(どうして…布団がくっついているんでしょう)」

肇「どうしました?」

頼子「い、いえ、あの…肇さん、その…」

肇「はい?」

頼子「あの、今の格好が寝間着ですか?」

肇「え、ええ、そうですよ」

頼子「(そうなんだ…白のTシャツに下は…ショートパンツ履いてますね)」ホッ

223: 2014/04/15(火) 06:48:37.48 ID:bOXhK0c+0
肇「あの…頼子さん、何か?」

頼子「寝間着、ずいぶんラフだなと…」

肇「え…あ、そ、その…すみません、普段からこれなので」

頼子「そんなつもりでは、ちょっと驚いただけです」

頼子「冷えたりしませんか?」

肇「こちらは暖かいので、大丈夫です!」

頼子「そうですか(確か今回の撮影の準備でPさんも泊まっているはず)」

頼子「これだけ綺麗な脚だと見せびらかしたくなるよね」

肇「へっ、わ、わ、私そんな事は」カァァ

頼子「でも、ご家族にしか見せないよね」

224: 2014/04/15(火) 06:49:24.76 ID:bOXhK0c+0
肇「え、家族…見せ……ッッッッ」

肇「(そういえば、あの時Pさんに……どうしよう)」

頼子「(ごめんなさい、肇ちゃん……耳まで真っ赤でカワイイです)」

頼子「からかってごめんね、肇ちゃん」スッ

肇「え、頼子さん…近いです…やん」

頼子「綺麗なだけじゃなくて、良い手触り…シルクみたい」

肇「よ、頼子さん、息が耳に……うん」

頼子「そうしてるの…わかるでしょ」

肇「は、はい…頼子さんの脚も綺麗です」

225: 2014/04/15(火) 06:49:50.46 ID:bOXhK0c+0
頼子「ふふ…本当?」

肇「はい、ステージでいつも綺麗だなって」

頼子「うんッ…」

肇「その…頼子さん、私もっと美しくなりたいです……」

頼子「……うん」

肇「どうしたらいいか…教えてもらえますか?」

頼子「いいよ…力を抜いて……」チュ

肇「ああ」

226: 2014/04/15(火) 06:50:30.62 ID:bOXhK0c+0
・・・

頼子「そして私達は一つの布団で……」

モバP「頼子、同僚のアイドルとそういうのはどうかと思うぞ」

頼子「(ああ、そういう態度をとるんですね)」

頼子「肇ちゃんの脚、本当に綺麗ですよね」

モバP「俺は頼子の脚の方が好きだなぁ」

頼子「ッッッ(ごまかされない、ごまかされない…)」

頼子「肇ちゃんって上のシャツが大きいから、最初履いてないのかと」

モバP「そうだよな、つい確かめてしまったよ…ハッ」

頼子「……Pさん」

227: 2014/04/15(火) 06:51:10.81 ID:bOXhK0c+0
モバP「頼子、誘導尋問なんてひどいぞ」

頼子「私はPさんが肇ちゃんにした事の方が気になります」

モバP「う…それはだな……」

頼子「確かめるって何をしたんですか」

モバP「(いつもと変わらないポーカーフェースがかえって恐ろしい)」

モバP「そ、そのゴメン!付き合う前の話だから許してくれ」

頼子「それはPさんのお話次第ですね」

モバP「うう…(適当に嘘ついて乗り切るか…)」チラ

頼子「……」ジー

モバP「(あ、これは観念しよう)わかった、正直に話すよ」

頼子「よろしくお願いします」

モバP「お、おう、あれは頼子と肇の番組の事前打ち合わせで」

228: 2014/04/15(火) 06:51:49.27 ID:bOXhK0c+0
・・・

肇の家

モバP「肇、今日はありがとう、わざわざ着いてきてもらってすまんな」

肇「いえ…スケジュールも空いてましたし、実家にも帰りたかったし、それに…」

モバP「それに?」

肇「い、いえ、何でも(Pさんと一緒にいれて嬉しかったなんて…)」

モバP「肇、ちょっと様子が変だな、熱でもあるんじゃないか?」ピト

肇「ひゃ、ひゃああ」

モバP「す、すまん…そこまで驚かなくても」

肇「お、驚きます(こんなのイメージしたことありません)」

229: 2014/04/15(火) 06:52:22.88 ID:bOXhK0c+0
モバP「本当に大丈夫か、顔赤いぞ」

肇「夕日のせいですよ、ほら…」

モバP「本当だ、綺麗だな」

肇「縁側で日が沈むまで見ていたいですね」

モバP「ああ、そうだな…」

肇「あっ…」

モバP「どうした、肇?」

肇「それが…最後のバスが行ってしまいました…」

モバP「な、なんだってーーーー」

230: 2014/04/15(火) 06:52:55.97 ID:bOXhK0c+0
肇「この辺り本数特に少なくて…ごめんなさい」

モバP「ッッッ…そのご家族の方に車で……」

肇「両親は明日まで帰りません…おじ…祖父は」

モバP「おじいちゃんでいいぞ、肇」

肇「はい」

モバP「本当に肇はお祖父さんが好きなんだな」

肇「……はい」カァ

モバP「まだ工房かな…お願いしてくるよ」

肇「あ、私も……あれ、おじいちゃんの字だ」

231: 2014/04/15(火) 06:53:27.56 ID:bOXhK0c+0
モバP「なんて書いてあるんだ?」

肇「えっと…ご友人の方から連絡があって飲みに行くそうです」

モバP「えっ……」

肇「アルコール抜くために友人の家に泊まるそうです」

モバP「それって…」

肇「せせせ、せっかくですから泊まってください」

モバP「お、おう…い、いやいいのか」

肇「はい、日頃のお礼もしたいですから手料理振る舞いますよ」

肇「もちろん、器は私が作ったものを使います」

モバP「おー、それは楽しみだな」

肇「はい、楽しみにしてくださいね」

232: 2014/04/15(火) 06:54:01.71 ID:bOXhK0c+0
・・・

モバP「おお、これ全部肇が作ったのか」

肇「あ…実は一部母が作っておいてくれたのを温めました…これとこれ」

モバP「でも、これは肇が作ってくれたんだろ、すごいよ」

肇「あ、はい」

モバP「器も料理の色合いによく合ってるな」

肇「……」カァァ

モバP「また、赤くなってるな」

肇「そ、その冷める前にどうぞ」

233: 2014/04/15(火) 06:55:28.17 ID:bOXhK0c+0
モバP「お、そうだな、いただきます」

肇「い、いただきます」

肇「(仕事から帰ってきたら、私の作った料理と器で食卓を囲んで)」

肇「(その後二人で…二人で…あああああ)」

モバP「肇……?」

肇「い、いえ、何でもありません」

モバP「そうか?…それにしても美味しいな、これ」

肇「えっ、そうですか?嬉しいです」

肇「(練習してよかった……)」

234: 2014/04/15(火) 06:55:58.71 ID:bOXhK0c+0
・・・

モバP「ふぅー、良いお湯だったなぁ」

モバP「さっきの湯船、先に肇が浸かってたんだよなぁ…」

モバP「入りなおしてくるかな……」

モバP「ああ、いかんいかん」

モバP「さ、俺が風呂入ってるうちに肇が布団用意してくれてるはずだし…」

モバP「えっと…これは……どうして俺の布団に肇が」

モバP「おーい、肇、お前の布団は自分の部屋だろ」

肇「スースー」

モバP「疲れて寝てる…のか、まあ無理ないよな」

235: 2014/04/15(火) 06:56:53.75 ID:bOXhK0c+0
モバP「夏とはいえ風邪引くぞ…毛布は……アッ」

肇「んん」

モバP「肇のやつずいずんとラフな格好なんだな」

モバP「白いシャツなんで透け……うっ」

モバP「ん、お、おい…肇…シャツのサイズが大きくないか…その履いてるよな」

モバP「いかん、いかんぞ、肇」そー

モバP「こ、これはあくまでも指導のための確認だからな」

モバP「あくまでも確認だ、生活指導のために必要なことだ」

モバP「さ、さあ、履いててほしいような、履いてないでいてほしいような」ガバッ

肇「うんっ」

モバP「よかった……ショートパンツを履いていてくれた」

236: 2014/04/15(火) 06:57:36.71 ID:bOXhK0c+0
肇「ん」ゴロン

モバP「おい、肇…寝相悪いな……仰向けになられたら……ううっ」

モバP「パジャマの時につけるかは人それぞれ…人それぞれ……」チラ

肇「スースー」

モバP「昔の偉い人と愛海が言っていた…」

モバP「そこに山があるから登るんだと」そー

肇「うーん」ギュウ

モバP「う、うわっ、肇何を…や、柔らかい」

モバP「シャツの上からでも…つけてないと柔らかいなぁ」

モバP「い、今の感触は…こりっと」

237: 2014/04/15(火) 06:58:40.27 ID:bOXhK0c+0
モバP「い、いいいい、いや、駄目だ駄目だ駄目だ」

モバP「肇は俺を信頼して泊めてくれてるんだぞ、それを…」

肇「………P……さん?」

モバP「う、うわぁぁぁ、肇」

肇「私…寝て…いやぁぁぁぁ」ギュウ

モバP「おい、肇、寝ぼけてるだろ、うぷ」

肇「どうしてPさんが私の……」

モバP「(おい、肇…早く離して…いや、せっかくだから、このまま…)」

モバP「い、いや、駄目だ!」ガバッ

238: 2014/04/15(火) 06:59:11.67 ID:bOXhK0c+0
肇「あの…Pさん、どうしてこんな…」

モバP「お、落ち着け肇…風呂いただいて帰ってきたら」

モバP「そんな格好の肇がいたから…その毛布かけようと…」

モバP「(履いてるか確認したことは黙っていよう)」

肇「え…あ、そういえば、ここ私の部屋じゃありません」

肇「………Pさんの布団用意して、ウトウトして…あっ」

モバP「あ、じゃない」チラッ

モバP「(履いてるのはわかるけど…気になるなぁ)」

肇「Pさん、どこを見て…あっ」サッ

モバP「見てない、見てないぞ、肇」

肇「………」

239: 2014/04/15(火) 06:59:38.49 ID:bOXhK0c+0
モバP「それに肇が寝ぼけて抱きついて来たんだぞ(胸は触ったが…)」

肇「そ、そうだったんですか…ごめんなさい」

モバP「そうだぞ、肇。でも疲れてるのに布団ありがとうな」

肇「いえ、すみません、大騒ぎして」

モバP「部屋に戻って早く寝ろよ」

肇「はい、その、少しだけお話し出来ませんか」

モバP「ああ、ちょっとだけだぞ」

肇「はい!」

240: 2014/04/15(火) 07:00:24.37 ID:bOXhK0c+0
・・・

モバP「という事があったんだが……」

頼子「………」キッ

モバP「(あ、これはめちゃくちゃ怒ってるな、どうしよう…)」

モバP「(よし、もうあたって砕けろだ)」

モバP「頼子!」

頼子「は、はい」

モバP「肇に家に泊めてもらったのは頼子と付き合う前だから俺は悪くない」

頼子「…そういう事を言ってるんじゃありません」

モバP「う…やっぱりそうだよな、ごめん」

241: 2014/04/15(火) 07:01:00.70 ID:bOXhK0c+0
頼子「いえ…正直に話してくれた事と踏みとどまってくれた事は嬉しいです」ニコ

モバP「やっと笑ってくれたな」ホッ

モバP「(実はその後、そのまま一緒に寝てしまった事と)」

モバP「(朝に俺の息子を肇に見られてことは言わないほうがいいな)」

頼子「Pさん?」

モバP「い、いや、何でもないぞ」

頼子「まだ何か隠してません?」

モバP「い、いや…」

頼子「ふふ、でもいいんです…貴方は私を選んでくれたから」

モバP「ああ」

242: 2014/04/15(火) 07:01:33.15 ID:bOXhK0c+0
頼子「その気持ちだけで十分です」

モバP「頼子…」

頼子「これ…受け取ってもらえますか?」

モバP「ああ、どうした?」

頼子「その…肇ちゃんの所で作った作品です。見たいって言ってた」

モバP「い、いいのか…これは」

頼子「そ、その…夫婦茶碗のつもり…なんですが」

モバP「ありがとう…でも夫婦って……」

頼子「あっ…そ、それは言葉のあやで……迷惑でした?」

モバP「(肇との事を話してくれたのって…)」

モバP「(俺が作品の話するだろうから、渡しやすくなるからかな)」

モバP「(周りくどいけど、かわいいなぁ)」

243: 2014/04/15(火) 07:02:07.29 ID:bOXhK0c+0
頼子「……あの」モジ

モバP「迷惑なんて事は…嬉しいよ」

頼子「………うん」

モバP「俺だっていずれ…ってな」

モバP「それまで一緒に頑張ろうな」

頼子「はい…それまで盗まれ心は預けておきますから」

モバP「ああ(俺の心も頼子に盗まれているんだけどな…)」

モバP「(まあ、頼子もわかっているだろうな)」

頼子「………」ギュウ

244: 2014/04/15(火) 07:02:48.04 ID:bOXhK0c+0
モバP「な、なあ、頼子…そろそろ」

頼子「は、はい」ブーブー

モバP「メ、メールか、見ていいぞ」

頼子「はい、すみません…蘭子ちゃんからです」

モバP「へぇ、まあプライベートな事は教えてくれなくていいぞ」

頼子「ふふ…明日の仕事の前に会いましょうですって」

モバP「ああ、本当に蘭子は頼子に懐いてるな」

頼子「はい…事務所に入って妹がたくさん出来たみたいです」

モバP「ちなみに蘭子って…やっぱり…」

245: 2014/04/15(火) 07:03:15.64 ID:bOXhK0c+0
頼子「黒薔薇姫のヴォヤージュの事ですか?」

モバP「あ、ああ…」

頼子「ご想像の通り、すごく出演したがってましたよ」

モバP「だよなぁ」

頼子「スケッチブックも明らかにそれを意識していますね」

モバP「ははは…なあ、頼子も出たかったか、夏樹の役とかで?」

頼子「いいえ、夏樹さんの演技も素晴らしいですし」

頼子「でも、色んなチャレンジは今後もしたいですね」

モバP「そう…だよな、頼子、これ見てくれるか」

246: 2014/04/15(火) 07:03:59.15 ID:bOXhK0c+0
頼子「はい…ドラマの企画書ですか?」

頼子「半熟魔王…?これって……」

モバP「ああ、蘭子が主役のファンタジーものだ」

モバP「次のページも見てくれよ」

頼子「蘭子ちゃん、喜びますよ……ええっ?」

モバP「ふふ」

頼子「私も大臣役でメインキャストですか?」

モバP「ああ」

頼子「…………」プルプル

247: 2014/04/15(火) 07:04:36.47 ID:bOXhK0c+0
モバP「おーい、どうしたー、頼子」

頼子「い、いえ、あまりに嬉しくて…」ウル

モバP「別にこういう関係だから頼子を推したわけじゃないからな」

頼子「はい……ご期待には必ず応えます」

モバP「(きっとこれからも大変な事ばかりだと思う)」

モバP「(でも、頼子とならきっと乗り越えられる)」

モバP「(頼子も同じ気持ち…だよな)」ナデ

頼子「きゃあ、急にお尻触らないでください」

モバP「い、嫌だったか」

頼子「嫌じゃありませんけど…せっかくの気分が台無しです」

モバP「そ、そのすまん、頼子」

頼子「もう………仕方がない人」

モバP「ははは」

おしまい

248: 2014/04/15(火) 07:05:24.55 ID:bOXhK0c+0
以上で、頼子さんの他アイドルとの交友関係を書くSSは終わりです
ここは今週末くらいに誤字脱字を修正したzipをあげてHTML申請します
その時に次回作への誘導ができればいいのですが…

次回作は最後に述べているとおり、
蘭子と頼子さんメインのファンタジーもの劇中劇となります
ほのぼの系の作品になる予定です
光(と頼子さん)メインのヒーローものはまた別の機会に

今までありがとうございます、今後もよろしくお願いします

249: 2014/04/15(火) 11:34:44.69 ID:dKPy7ZP80
お疲れ様!
頼蘭期待してます
埋もれそうなのであげ

250: 2014/04/15(火) 11:36:18.06 ID:M7CMV7P30
乙ですよ

引用: モバP「頼子、〇〇と仲良いんだよな」