1:◆HIV.qx.X4s 2009/02/12(木) 21:11:40.49 ID:ifY37VIq0
セワシ「ごめんドラえもん…不況でうちのパパがリストラされちゃって……」

セワシ「ドラえもんの生活費をおじいちゃんの家に入れることが出来なくなったんだ」

ドラえもん「そうですか…」

セワシ「しばらく生活できるくらいの援助金は渡せるみたいだからさ、頑張ってよ」

ドラえもん「はぁ」

3: 2009/02/12(木) 21:13:54.47 ID:ifY37VIq0
のび太「あ、ドラえもん!ゴロゴロコミック買ってきたから一緒に読もうよ!」

ドラえもん「う、うん…」

のび太「ドラえもんなんか元気ないけどどうしたの?なにかあった?」

ドラえもん「な、なんでもないよ」

のび太「ふーん…あ、ママが今月の生活費がまだ振り込まれてないって言ってたよ セワシったらなにしてるんだろう」

ドラえもん「……」

4: 2009/02/12(木) 21:17:09.20 ID:ifY37VIq0
玉子「今日のごはんはハンバーグよ」

のび太「あれ?三人分しかない ママ、1人分足りないよ」

のび助「いいんだ」

のび太「なんで?」

玉子「大人はね、お金の上での付き合いができるものなのよのび太」

のび太「ぼくにはわからないっ!」

のび助「いいから黙って食べるんだ!!」

のび太「ドラえもん…僕のを半分コして食べよ?」

玉子「いけません!!」

7: 2009/02/12(木) 21:20:24.23 ID:ifY37VIq0
ドラえもん「のび太くん、気にしないで 僕は食べなくても生きていける ロボットだから」

ドラえもん「成長期の君のごはんを取り上げるわけにはいかないんだ」

のび太「ドラえもんと一緒に食べれないご飯なんかいらないよ!」

のび助「いい加減にしろ!出て行け!!」

ドラえもん「そんな言い方ないでしょパパさん」

のび助「はぁ?おまえに言ってるんだよ居候」

玉子「今までの好で今日一晩は泊めてあげます 明日の朝には出て行ってください」

のび太「なんで2人とも急にそんなこと言えるんだ!!」

ドラえもん「……」

11: 2009/02/12(木) 21:22:44.47 ID:ifY37VIq0
深夜

のび太「ねえ、ドラえもんまだ起きてる?」

ドラえもん「…うん」

のび太「おなか、空いてない?」

ドラえもん「…うん」

のび太「ははっ、どっちの「うん」なんだい?」

ドラえもん「…うん」

のび太「明日の朝、僕と一緒に家出してくれないか?」

ドラえもん「…!?」

ドラえもん「………」

ドラえもん「…うん」

15: 2009/02/12(木) 21:24:49.02 ID:ifY37VIq0
翌朝

玉子「あなた!ねえ、あなた起きて!1」

のび助「んあ?」

玉子「のび太が居ないのよ!」

のび助「なんだって?」

玉子「ドラちゃn…ドラえもんさんもよ」

のび助「それはそういう決まりだろ のび太とは関係ない」

玉子「え、ええ そうだといいんですけど」

18: 2009/02/12(木) 21:28:17.46 ID:ifY37VIq0
のび太「ねえ、ドラえもん、ぼく、少ないけどお金持ってきたんだ これでどら焼き食べないか?」

ドラえもん「それは君がプラモデルを買うために貯金してたお金じゃないか」

のび太「いいんだよ ドラえもんと食べるどら焼きに比べたらプラモデルなんて」

ドラえもん「のび太くん…ごめんね」

のび太「なんで謝るんだよ 僕が家出についてきてもらってるんだから 謝るなら僕の方さ」

ドラえもん「四次元ポケットを使えばどら焼き出せるんだよ? お金はいらない」

のび太「そんなものがあるからドラえもんがうちから居なくならなければいけなくなったんだ」

19: 2009/02/12(木) 21:30:35.35 ID:ifY37VIq0
のび助「ええ、ええ そうです、蒼いタヌキにうちの子が誘拐されました」

玉子「ちょっとあなた!何処に電話してるの?」

のび助「なんでもないさ そんなことより今日から家が広くなるんだ もう1人くらい子供が居ても…」

玉子「朝から止めてください! のびちゃんが気にならないの?」

のび助「警察に被害届を出したから大丈夫さ さ、そんなことよりハァハァ」

玉子「け、警察!?」

22: 2009/02/12(木) 21:36:06.71 ID:ifY37VIq0
のび太「あれ?警察…っていうよりタイムパトロールがこっちに近づいてくるよドラえもん」

ドラえもん「なんなんだろう」

タイムパトロール「児童誘拐および拉致監禁未遂の疑いでおまえを逮捕する」

のび太「なんで!?なんでドラえもんが!ドラえもんはなんにも悪くないよ!!」

ドラえもん「のび太くん、もういいよ 君の気持ちは嬉しいし、僕の君への気持ちも一緒だと信じてる…けど」

のび太「けど、なんなんだよ!!!」

ドラえもん「けど、僕が君と一緒に居られたのは昨日までなんだ 夢はいつか覚めるんだ」

ドラえもん「僕は子供をあやす、子供の世話をするロボット」

ドラえもん「でも、出来損ないで一人前にはなにもできずに毎日くすぶってた」

ドラえもん「でも、でも、君と出会えて僕は自分の存在を世間を通して確認できるようになったんだ」

ドラえもん「自分はこの世に存在してもいいと、子供と一緒に暮らしていいんだと君が教えてくれたんだ!!」

25: 2009/02/12(木) 21:40:08.41 ID:ifY37VIq0
ドラえもん「僕の自己満足で君との関係を終わらせること、雇い主の不手際で終わらせることに関しては本当に申し訳ない」

のび太「僕は君とは雇い主とか世間とか存在意義なんかで考えた事は一度もない!!」

のび太「君はロボットかもしれないけど、僕は君とは人として付き合ってきたんだ!!」

のび太「そんなの屁理屈だよ!僕は君と一緒に居たい!君もそうじゃないのか?」

タイムパトロール「おい、いい加減にしろ こっちは仕事で来てる 茶番に付き合う気はないぞ」

タイムパトロール「言う事を聞かなければこのロボットを破壊する」

31: 2009/02/12(木) 21:45:53.86 ID:ifY37VIq0
のび太「うるさいうるさいうるさーい!!」

タイムパトロール「抵抗する気ならこっちにも考えがある」

ドラえもん「やめてください!のび太くんには手を出さないで!!」

タイムパトロール「この時代の日本の警察の法に従えば手は出せない が、警察に一任された以上こっちの管轄だ」

タイムパトロール「契約期間を過ぎている不法滞在者とそれをかくまうガキを頃す理由なんざいくらでもある」

ドラえもん「ぼくなら大人しく捕まるから!のび太くんは家に帰してあげてください!!」

ジャイアン「おい、おまえらなにしてんだ?」

34: 2009/02/12(木) 21:49:28.97 ID:ifY37VIq0
のび太「ジャイアン!助けてよ!このままじゃドラえもんが殺されちゃう!!」

ジャイアン「ほほーう この俺様の縄張りでおもしろいことしてるじゃねえかコイツら」

タイムパトロール「おまえも逆らうか まったく この時代のガキはいちいち生意気で困る」

ドラえもん「ジャイアン、ここはいいからのび太くんを家に連れて行ってあげてくれ!!」

ジャイアン「でも、そうするとおまえはのび太の家に帰れなくなるんだろ?」

ドラえもん「……」

ジャイアン「俺がお前の言う事を聞いたことが今まで一度でもあるか?ドラえもん」

39: 2009/02/12(木) 21:52:25.22 ID:ifY37VIq0
ジャイアン「うらああああああああああああ!!!」

ジャイアン「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」

タイムパトロール「ぐ…こいつなんて力だ……!!」

ジャイアン「おい!今のうちにおまえらは逃げろ!!」

のび太「ジャイアン、ありがとう!さ、ドラえもん、行くよ!!」

ドラえもん「ごめん…ジャイアン」

タイムパトロール「おい…!俺1人で…!来てるとでも思ったか?」

ジャイアン「…あ?」

パーン!!


48: 2009/02/12(木) 21:56:03.70 ID:ifY37VIq0
のび太「う…ぐぅうう……!痛い、痛いよドラえもん!!」

ドラえもん「のび太くん!お腹を撃たれたのか!!」

のび太「もう僕はいいからさ、君だけでも…逃げてくれよ」

ドラえもん「そんな事出来るわけ無いよ!」

ジャイアン「おまえらぁああああああああああああああああああああ」

ジャイアン「うおおおおおおおおおおおおおおおらあああああああああああああ」

タイムパトロール「ふふっ、おまえを止めておくだけに…力を使う事がこんなにもめんどくさい事だったとはな…フン!!」

ジャイアン「ぐあああああああああああああああ!!!!」

56: 2009/02/12(木) 21:59:44.27 ID:ifY37VIq0
タイムパトロール「さ、もう邪魔する者は居ない ついて来てもらおうかドラえもんくん」

ドラえもん「だから最初からそう言ってるだろ!僕は君達に黙って従う!だからのび太くんとジャイアンを病院に!」

タイムパトロール「金は?」

ドラえもん「は?」

タイムパトロール「金がなければ病院には行けん 子供でも知ってるぞ」

タイムパトロール「金の切れ目は命の切れ目さ」

タイムパトロール「ははっ、金がないばかりにおまえはこのガキと別れこのガキは氏ぬ」

スネ夫「お金ならあるよ」

60: 2009/02/12(木) 22:02:58.44 ID:ifY37VIq0
スネ夫「一部始終は見てたよ ほら」

タイムパトロール「ははっ、これだけあれば治療どころかおまえがこの時代に居続けることも可能だなあ、ドラえもんくん」

ドラえもん「スネ夫…でも、そのお金は君の留学資金のはずじゃ…」

スネ夫「君達には…留学なんか屁でもないくらいの体験をさせてもらってるさ」

タイムパトロール「おーっと、しかしこの時代の金を俺に渡されても使い方が分からないなあ」

63: 2009/02/12(木) 22:04:58.25 ID:ifY37VIq0
タイムパトロール「おい、糞ガキ おまえよくも職務を邪魔してくれたな」

スネ夫「…え?」

タイムパトロール「俺たちは忙しいんだ おまえもこいつ等と同じく重罪だ」

スネ夫「ちょちょちょ、ちょっと待ってよ!ママ~ン!」

パーン!!

66: 2009/02/12(木) 22:09:01.61 ID:ifY37VIq0
ドラえもん「よくもスネ夫くんまで…」

タイムパトロール「おまえがいるとガキは甘え癖がつくし無駄氏にするし散々だな」

タイムパトロール「疫病神はさっさと未来に買えるんだ」

ドラえもん「…未来に帰ることはいつでもできるけど、未来を変えるのは今しかないんだ」

ドラえもん「タイム風呂敷とビッグライト!!」

ドラえもん「ビッグライトで大きくしたタイム風呂敷でセカイを包み込んで時を戻す!!」

タイムパトロール「おい!やめるんだ!!」

70: 2009/02/12(木) 22:14:17.62 ID:ifY37VIq0
ドラえもん「え?契約打ち切りですか!?」

セワシ「ごめんドラえもん…不況でうちのパパがリストラされちゃって……」

セワシ「ドラえもんの生活費をおじいちゃんの家に入れることが出来なくなったんだ」

ドラえもん「そうですか…」

セワシ「しばらく生活できるくらいの援助金は渡せるみたいだからさ、頑張ってよ」

ドラえもん「はぁ」


―――――――――――――――大きくした所為でタイム風呂敷の効力が弱まった
人は同じ過ちを犯してはじめて成長できるのである
僕は以前にもオチを考えずスレを立て、意味の分からない終わり方をした
人間が過ちを犯すのは常である 
そして、ロボットであるドラえもんが幸せな未来を生きれるまであとなんで同じ過ちを犯すのかは、僕達にはわからない  



おわり  
               

引用: ドラえもん「え?契約打ち切りですか!?」