531: 2010/09/13(月) 00:56:24.06 ID:Pv6RRhet0
じゃあそろそろ続きいきます。説明ばっかでごめんね。

前回:澪「タイムマシーンを開発したぞ!」唯「わーい!」【前編】

キーンコーン

律「おーい!唯!ゲーセン行こーぜー」

唯「う、うん・・・」

唯(やっぱりこの世界変だよ・・・けいおん部もないし・・・それに・・・)

姫子「あれ。唯乗り気じゃないの?」

信代「やっぱさっきから変だよ。マジ大丈夫?」

唯「う、うん・・・へーきだよー・・・」

律「?まあいいや。ゲーセン行くか!」
映画「けいおん!」【TBSオンデマンド】
504: 2010/09/13(月) 00:02:38.89 ID:Pv6RRhet0
ちょっと風呂入ってきます。わかってくれてる人どれぐらいいるんだろう・・・なんかほんとごめん

537: 2010/09/13(月) 01:01:58.93 ID:Pv6RRhet0
ゲーセン

律「ハハハ!サイコー!」

信代「ケッサクー!」ゲラゲラ

姫子「当たんねー!!」ドンドン

唯「・・・」

唯(なんかみんな怖いよ・・・不良みたいな感じで・・・)

唯(なんなのこの世界・・・おかしいよ・・・絶対・・・)

「コラー!!制服でゲーセンに来るなと何度言ったら!!」

律「やべ!先生来た!!」

540: 2010/09/13(月) 01:05:38.47 ID:Pv6RRhet0
道路

信代「うぜー。まじうぜー」

姫子「見回りとかありえないよね」

律「こんどはもっと遠くに行かなきゃな」

唯「・・・」

律「どうした唯。黙っちゃって。てか制服もどうした?急にピシってしちゃってさ」

姫子「でも昨日までずっと崩してたんだからもう意味無くない?」

唯「えっと・・・その・・・」

律「どうしたんだよ唯・・・さっきからお前・・・変だぞ?」

541: 2010/09/13(月) 01:07:20.12 ID:Pv6RRhet0
夕方

唯「もう何がなんだかわかんないよ・・・」

唯「タイムトラベルから帰ってきたらみんな変になってるし・・・どういうこと・・・?」

唯「澪ちゃんも先に帰っちゃったし・・・タイムマシンの話をするの明日かな・・・」

平沢家

唯「ただいまー」

憂「!?お、お、おおおお姉ちゃん!?」

545: 2010/09/13(月) 01:09:15.14 ID:Pv6RRhet0
唯「?どうしたの憂。そんなにびっくりして」

憂「え、だってお姉ちゃんが帰ってくるって・・・久しぶりだから・・・」

唯「え?」

憂「ずっと帰ってこないから学校でお姉ちゃん見るまで毎日心配してるんだよ?」

唯「・・・」

憂「でも本当に久しぶり・・・毎日家宝に祈ってた甲斐があったよ・・・」

唯「え・・・家宝?」

憂「そうだ!お姉ちゃんの分の夕食準備しなきゃ!」ドタドタ

唯「憂・・・?」

549: 2010/09/13(月) 01:13:30.69 ID:Pv6RRhet0
憂「はい!ごはんだよ!お姉ちゃん!」

唯「あのさ、憂・・・さっき言ってた家宝って何・・・?」

憂「・・・」ジー

唯「・・・憂?」

憂「本気で言ってるの・・・?」

唯「う、うん・・・」

憂「ほら。家立てる時に出てきたでしょ?小さな箱」

551: 2010/09/13(月) 01:15:08.06 ID:Pv6RRhet0
唯「そ、その箱って・・・」

憂「箱?箱なら今和室に・・・」

唯「和室・・・」ダッ

憂「ちょっと!お姉ちゃん!?」

唯「ごめん!先に食べてて!!」

憂「お姉ちゃん・・・?」

554: 2010/09/13(月) 01:17:35.95 ID:Pv6RRhet0
和室

唯「これだ・・・私のいた世界には無かったもの・・・」

唯「なんか直感が告げてる・・・困った時はこの箱を空けろって・・・私の中のもう一人の私が言ってる気がする・・・」

唯「すごいボロボロ・・・これいつの時代のものなんだろう・・・」

唯「とりあえず・・・空けてみよう・・・」パカ

557: 2010/09/13(月) 01:20:54.02 ID:Pv6RRhet0
唯「これって・・・手紙・・・?」

唯「でも昔のものにしては・・・紙の質がすごくいいよ・・・」

唯「書いてある文章も・・・現代語だ・・・」

唯「たぶんタイムマシーンで誰かが過去に行って埋めたんだ・・・」

唯「ゴクリ・・・」ペラ

562: 2010/09/13(月) 01:26:54.28 ID:Pv6RRhet0
『私は平沢唯は桜高けいおん部のメンバーです。

一回しか読んでないからあまり覚えて無いけど・・・この一文だけは印象に残ってます。

こんにちは。私は別の世界の平沢唯です。あなたにどうしても知っておいてもらいたい事があって手紙を出しました。

これからあなたはどんどん記憶が無くなっていきます。それはもう決まったこと見たいです。

いきなり言われても信じられないかもしれません。

今あなたはタイムマシンを埋めた場所を覚えていますか?忘れていますか?

他にりっちゃん、ムギちゃん、澪ちゃん、あずにゃんっていう方達を覚えていますか?

それをしっている記憶が本当のあなたの記憶です。

565: 2010/09/13(月) 01:30:43.21 ID:Pv6RRhet0
唯「別の世界の私からの手紙・・・?記憶を失う・・・?」

唯「嘘でしょ・・・でも確かにこの世界はおかしいし・・・」

唯「やっぱり過去で色々あったから・・・それでおかしくなったのかな・・・」

唯「じ、じゃあもう一回過去に戻れば・・・そうだよ・・・タイムマシーンがあればまた元に戻れるよ・・・」

唯「とりあえずタイムマシーン取りに行かな・・・きゃ・・・?」

唯 「あれ・・・タイムマシーンの場所・・・思い出せない・・・」

唯「ど、どうしよう・・・じゃあこれって本当に記憶を失ってるってこと・・・?」

唯「て、手紙!手紙の続き!!」

571: 2010/09/13(月) 01:37:02.86 ID:Pv6RRhet0
私がその世界で見たパソコンの文書には手紙だけじゃなくて日記も書いてありました。

この手紙を読まなかった場合、あなたが今から書くはずだった日記です。

内容はしっかりとは覚えていません。でもこれだけはあなたに伝えておきます。

あなたはいつかムギちゃんに会いに行こうとします。でも行く途中で憂に合って会いに行くのをやめてしまいます。

それをしてしまってはいけません。絶対にムギちゃんに会いに行ってください。

私の記憶のままの世界なら彼女がタイムマシーンを持っています。

そして私からの忠告として。あずにゃんには気をつけて下さい。

私たちの未来のために・・・頑張ってね。

平沢唯』

576: 2010/09/13(月) 01:40:11.45 ID:Pv6RRhet0
次の日 放課後

律「唯ー。遊びに行こーぜー」

唯「ごめん!私今日用事あるから!」

姫子「・・・唯どうしたんだ?」

唯「な、なんでもないよ!それじゃあまた明日!!」

律「・・・絶対おかしいよな」

信代「うん・・・」

578: 2010/09/13(月) 01:41:07.07 ID:Pv6RRhet0
唯「とりあえずムギちゃん!教室の名簿見たら合唱部にいるみたい・・・」

唯「合唱部の部室に行けば会えるかな・・・?」

憂「お、お姉ちゃん」

唯「あれ?憂。どうしたの?」

憂「どうしたのって・・・お姉ちゃんこそ。もう放課後なのに」

唯「うん・・・その・・・」

純「えっと・・・憂のお姉さん?」

580: 2010/09/13(月) 01:42:57.35 ID:Pv6RRhet0
憂「うん。姉の唯だよ」

純「こんにちは」

梓「こ、こんにちは・・・」ヒョコッ

唯(あずにゃん・・・別世界の私は気をつけろって言ってたけど・・・)

唯「・・・」ジー

梓「な、なんですか・・・?」

唯「ご、ごめん・・・」

憂「じゃあ私部室行くから。合唱部ならそこの角を曲がってすぐだよ」

唯「うん、ありがとね・・・」

584: 2010/09/13(月) 01:45:42.75 ID:Pv6RRhet0
唯「やっぱり当然だけどあずにゃんも覚えてない・・・」

唯「ってことはムギちゃんに会っても無駄だよね・・・」

唯「・・・」

唯「・・・」

唯「・・・って考えちゃダメなんだよね!」

唯「ムギちゃんに会って・・・元の世界に戻るんだ・・・!」

唯「早く・・・早くムギちゃんを見つけなきゃ・・・!!」

586: 2010/09/13(月) 01:49:16.86 ID:Pv6RRhet0
合唱部

合唱部員A「琴吹さんなら昨日から休みよ」

唯「休み・・・?」

合唱部員B「うん。風邪とかなんとか」

唯「お、お見舞いに行きたいんですけど!住所教えてもらってもいいですか!?」

合唱部員A「え、ええ・・・」

唯「ありがとうございます・・・!」

合唱部員B(平沢さん・・・なんか今日変・・・)

588: 2010/09/13(月) 01:52:24.45 ID:Pv6RRhet0
琴吹家

唯「やっぱり家の場所は一緒だ・・・場所とか地理的なものは変わってないんだ・・・」

唯「体育の時間に早引きしたって行ってたけど・・・」

唯「もしかして早引きした本当の理由ってタイムマシーンを見つけたから・・・?」

唯「考えてても仕方ないよ・・・話を聞けば全部わかるんだ!」

唯「よしっ!」

ピンポーン

590: 2010/09/13(月) 01:55:47.42 ID:Pv6RRhet0
琴吹家 ムギの部屋

紬「ありがとう平沢さん。わざわざお見舞いに来てくれるなんて・・・確か同じクラスだったわよね?」

唯「うん。そうだよ」

紬「とりあえず紅茶でも・・・」

唯「ねえムギちゃん。タイムマシーン持ってない?」

紬「・・・」

631: 2010/09/13(月) 10:38:23.64 ID:Pv6RRhet0

紬「・・・タイムマシーン?」

唯「そうだよ。形は確かえーっと・・・そうだ。アイフォンみたいなの」

紬「そう。やっぱりあれはタイムマシーンだったの・・・そして唯ちゃんはタイムトラベラーか」

唯「・・・!」

632: 2010/09/13(月) 10:42:20.99 ID:Pv6RRhet0
紬「はい。これよね」

唯「うん・・・」

紬「悪いけどちょっと色々見せてもらったの」

紬「すると履歴が出てきてね。そこに唯ちゃんの名前があったから」

唯「・・・ムギちゃん、もしかしてもうこれ使っちゃった・・・?」

紬「むぎちゃん・・・?ううん。使ってないわ。というかタイムトラベルなんて怖くてできないわよ」

633: 2010/09/13(月) 10:44:56.95 ID:Pv6RRhet0
唯「怖い・・・?タイムトラベルが・・・?」

紬「ええ。未来に行くならまだしも・・・過去に行って歴史でも変わっちゃったら・・・嫌じゃない?」

唯「歴史が・・・変わる・・・?」

紬「誰にもばれない様に一回ぐらいは使ってみてもよかったけどね」

唯「ムギちゃん・・・」

紬「だから唯ちゃんもタイムトラベルする時は気をつけてね」

唯「う、うん・・・」

634: 2010/09/13(月) 10:49:04.93 ID:Pv6RRhet0
唯「なんかあっさり返してくれたけど・・・どうしようこれ・・・」

唯「実際今の私は記憶が消えていってるし・・・」

唯「たぶんそれもタイムトラベルの所為だよね・・・」

唯「だったら今私がすべきことは・・・何・・・?」

636: 2010/09/13(月) 10:54:12.23 ID:Pv6RRhet0
唯「やっぱり過去の歴史を修正する・・・?」

唯「そしてこういう風に思えるのは今この記憶を持った私だけ・・・」

唯「記憶が完全に無くなっちゃったらこんな考えも起きない・・・」

唯「もし歴史を変えるなら・・・急がなきゃ・・・!」

638: 2010/09/13(月) 11:04:02.29 ID:Pv6RRhet0
平沢家

唯の部屋

唯「起動したのはいいけど・・・どれなんだろ・・・?」

唯「『Time Explorer』・・・このアプリかな?」

唯「・・・」

唯「でも本当にタイムマシーンを使っちゃっていいのかな・・・」

唯「異世界の自分からの手紙・・・あれが引っかかるよ・・・」

639: 2010/09/13(月) 11:07:01.35 ID:Pv6RRhet0
唯「たぶんここは私の前いた場所とは違う世界・・・パラレルワールドとても言うのかな・・・」

唯「多分そう。この手紙がパラレルワールドが存在する証拠だから・・・」

唯「だったら・・・過去を変えても無駄ってこと・・・?」

唯「私がこの世界に来たのは運命なの・・・?」

唯「記憶がおかしくなって行くのも・・・逆らえないことなの・・・?」

641: 2010/09/13(月) 11:25:29.99 ID:Pv6RRhet0
>>496の唯視点の続き

唯(でもどうやって・・・?私が向こうの私と連絡を取り合うことはできない・・・)

唯(二つの世界は別のものなんだから当然・・・)

唯(でも何かを伝えなきゃ・・・向こうの世界は私が刺されたところから進まない・・・)

唯(ずっと閉鎖した・・・未来が無くなった世界になっちゃうんだ・・・)

唯(それにただループから外すだけじゃダメなんだ・・・幸せな世界にしなきゃ・・・)

唯(何かを伝える・・・だったら世界が分岐するよりもずっと昔に行けば・・・)

唯(そうだよ・・・その手があったよ・・・)

642: 2010/09/13(月) 11:28:28.09 ID:Pv6RRhet0
過去

唯「私が生まれるずっと前・・・まだ私の家も立ってない・・・」

唯「今から手紙を書いて私の家が立つであろう場所に埋める」

唯「パラレルワールドの自分にメッセージを送る手段はこれしかない・・・」

唯「とりあえず、手紙を書ける場所に移動しなきゃ・・・」

645: 2010/09/13(月) 11:35:38.63 ID:Pv6RRhet0
図書館

唯(私の記憶も早くしなきゃ書き変わっちゃう・・・だから早く覚えてる事を書いていかなきゃ・・・)

唯(とりあえず今の状況を整理しよう。多分今からやることはすごくリスクが高いはず・・・)

唯(まず、私はどこから来たのか)

唯(多分、今の記憶を持った私はタイムトラベルをしたことが原因で生まれた存在)

唯(つまり、一回目のタイムトラベルをするまで私は存在しなかった・・・)

唯(私を応急処置してくれたもう一人の私・・・多分あれが元あった世界の私・・・本当の私なんだ・・・)

646: 2010/09/13(月) 11:43:21.48 ID:Pv6RRhet0
唯(でも思い出せ・・・私は以前ムギちゃんと事故現場を見に来た・・・)

唯(その時に怪我をした私はいた?ううん、いなかった・・・)

唯(じゃあ事故現場の時点で2つの世界がすでにできているということ・・・?)

唯(澪ちゃんが事故した世界・・・この現場にいたのはムギちゃんと一緒に来た何も覚えて無かった私)

唯(それと事故原因を作った元の世界の私・・・)

唯(澪ちゃんの事故を阻止した世界・・・ここにいたのはあずにゃんに刺された私と・・・また元の世界にいた私・・・)

唯(元の世界をA世界とするならば・・・どちらにも唯Aが登場してる・・・)

唯(・・・)

唯(もしかして・・・今パラレルワールドは3つある・・・?)

649: 2010/09/13(月) 11:53:46.22 ID:Pv6RRhet0
唯(一つ目の世界・・・これは今私がいる世界・・・)

唯(この世界の周りから見たら私が不良になったこと以外何も変化はない・・・)

唯(2つ目の世界・・・これが私の覚えている世界・・・)

唯(でもこの世界は一回目の事故が存在するからこそ存在する世界・・・)

唯(言い換えれば一つ目の世界の唯が事故を起こさなければ存在しなかった世界・・・)

唯(つまり、この世界は一つ目の世界が存在しなければ、あるはずの無い世界・・・)

唯(そしてこの世界。私が刺されたところで世界流れは止まっている・・・)

唯(そして3つ目・・・私を応急処置してくれた私が行った世界・・・)

650: 2010/09/13(月) 11:59:09.93 ID:Pv6RRhet0
唯(3つ目の世界は2つ目の世界とあまり変わらない・・・でも存在そのものが根本的に違う・・・)

唯(2つ目の世界は事故が起きた所為で生まれた世界・・・)

唯(3つ目は事故を阻止した所為で生まれた世界・・・)

唯(本来なら事故を阻止したことで2つ目の世界は消えるはずだったのかもしれない・・・)

唯(でもその事故を間接的に阻止したのは2つ目の世界の私・・・)

唯(事故を防ぐためには2の世界が存在しなければならない・・・)

唯(この結果2の世界が存在することが必然になってしまったんだ・・・)

654: 2010/09/13(月) 12:03:47.86 ID:Pv6RRhet0
唯(今の時点で2の世界と3の世界での違いは私の記憶だけ・・・)

唯(片方は応急処置した記憶を持って、もう片方は澪ちゃんを事故に合わせた記憶・・・)

唯(世界が流れを常に修正していくのなら、どっちの世界でも最終的には同じ記憶に組み替わって行く・・・)

唯(もしそうなった時、2の世界と3の世界を区別するものは無くなってしまう・・・)

唯(完全に同化してしまう・・・)

唯(そしていずれ、私の記憶も・・・)

657: 2010/09/13(月) 12:11:21.58 ID:Pv6RRhet0
唯(このまま何もせず時間がたてば結局ループが完全なものになるだけ・・・)

唯(本当なら存在しないはずの私・・・それでも・・・幸せになる権利はあるはず・・・)

唯(そうするには流れに逆らって新しい世界を作るしかないんだ・・・!)

唯(多分・・・3つ目の世界を2つ目の世界と完全に切り離さなきゃ・・・)

唯(1つ目の世界と2つ目の世界の流れは決まってしまった事だからもう直せない・・・)

唯(でも世界が修正をしている途中の今なら・・・その修正に逆らって・・・新しい世界を作り出せるはず・・・!)

唯(世界の修正の力が勝つか・・・私の未来への関与の力が勝つか・・・勝負だ・・・!)

679: 2010/09/13(月) 13:13:30.27 ID:Pv6RRhet0


そして時系列は>>639に戻る

唯「そうだ。そういえば手紙の入ってた箱・・・」

唯「もしかしたらこの箱に手掛かりがあるかも・・・なんたってもう一人の私が送ったものだもんね!」

唯「うーん・・・」

唯「なんの変哲もない箱だよね・・・まるで指輪ケースだよ・・・」

唯「でも手紙だけなわけがない・・・きっと他にも手掛かりはあるはずだよ」

唯「あれ・・・これって・・・地図・・・?」

680: 2010/09/13(月) 13:19:19.66 ID:Pv6RRhet0
唯「この場所って学校の近くの公演だよね・・・私がタイムトラベルした時もここでやったんだっけ・・・」

唯「ここに行けってことかな・・・?」

公園

唯「おかしいな・・・空き地は空き地なんだけど・・・公園が無い・・・」

唯「どうなったの・・・あれ看板が立ってる・・・」

唯「公園建設予定地・・・○月×日、ここで少女と中型車の衝突事故がありました・・・」

唯「ここに公園を立てるのは危険と判断して建設は中止になりました・・・」

682: 2010/09/13(月) 13:23:49.87 ID:Pv6RRhet0
唯「事故・・・?事故って何・・・?」

唯「私のいた世界では事故なんて無かったし公園もあった・・・」

唯「そしてこの公園の地図・・・×マークの着いた場所・・・」

唯「小さい地図だから位置は曖昧だけど・・・この辺かな・・・?」

唯「でもここ何もなさそうだし・・・」

唯「もしかして・・・ここを掘れってことなの・・・?」

685: 2010/09/13(月) 13:29:24.67 ID:Pv6RRhet0
唯「でも他に手掛かりは何もない・・・」

唯「ここで何もしなかったら・・・記憶を失うだけなんだ・・・!」

ザクザク!

唯「きっと何か!何かあるんだ!大切な何かが!!」ザクザク

唯「急がなきゃ・・・!記憶が無くなる前に・・・!急がなくちゃ・・・!」

688: 2010/09/13(月) 13:34:26.24 ID:Pv6RRhet0
そしてその辺りをずっと掘り続けて夜

唯「はぁ・・・はぁ・・・」

唯「きっと出てくる・・・!信じなきゃ・・・!」

唯(もう一人の私がどんな意図があってここに×マークを付けたかはわからない・・・)

唯(それにどんなに下に掘っても出て来ない・・・普通ならもう諦めるレベル・・・)

唯「でも普通じゃない私はあきらめない!」

唯「絶対にあきらめない!!」

カツン

唯「!!」

691: 2010/09/13(月) 13:39:30.55 ID:Pv6RRhet0
唯「で、でてきた!?なんか出てきたよ!」バッバッ(土をはらう)

唯「これって・・・アイフォン・・・?」

唯「でもこんなところから出て来たってことは・・・これもタイムマシーン搭載型・・・?」

唯「とりあえず電源をつけてっと・・・あれ電池切れ・・・?」

唯「充電もしなきゃいけないし・・・一旦家に戻ろう・・・」

694: 2010/09/13(月) 13:45:03.93 ID:Pv6RRhet0
平沢家

唯「ただいま・・・」

憂「お、お姉ちゃん・・・遅かったね・・・心配したんだよ・・・」

唯「ごめん。ちょっと探し物してて・・・」

憂「探し物?」

唯「えーっとその・・・でも大丈夫」

唯「探し物は見つかったから」

憂「そっか。じゃあ良かったよ。とりあえず夕飯食べよ?」

唯「ごめん。私部屋に戻るね。とりあえず夕飯はまだいいから。ごめんね」

憂「お姉ちゃん・・・」

695: 2010/09/13(月) 13:47:51.95 ID:Pv6RRhet0
唯の部屋

唯「充電器にさして・・・電源つけて・・・」プチ

唯「あった。『Time Explorer』・・・やっぱり・・・」

唯「でもそれだけじゃない・・・これはメモ帳・・・?何か書いてある・・・?」

唯「も、もう一人の私からだ・・・」

699: 2010/09/13(月) 13:57:31.72 ID:Pv6RRhet0
『これを見つけたってことはちゃんとあなたの元に渡ったってことでいいのかな?平沢唯。

でもこれでやっと重要な話ができるね。

あなたが今感じているであろう違和感。その原因は世界があなたを修正しようとしているからです。


唯「世界が修正・・・?どういう・・・」


その修正の所為であなたはそこの世界の私の記憶が混ざってきてます。

それは時間がたつにつれて顕著になっていき最終的に完全に入れ替わります。

でも安心して。あなたがちゃんと元の世界に戻れる方法を下に書きます。

この通りすれば元の世界に戻れます。

702: 2010/09/13(月) 14:02:41.02 ID:Pv6RRhet0
唯「もとの世界に・・・戻れる・・・?」


あなたの手元には今、タイムマシーンが2つあるはずです。

まずはこの埋まっていて方の『Time Explorer』を起動してください。


唯「まずはこっちを起動っと・・・」


そして到着時間設定は1980年12月26日0時00分に設定。移動速度は負の方向の最大に設定

準備ができたらそこの世界に元々あるタイムマシーンを椅子の上に置いてください。

704: 2010/09/13(月) 14:11:07.77 ID:Pv6RRhet0
ここまでできたら球体のシールドを張って下さい。


唯「よし、準備できたぞ!シールド展開!」


あとは時間移動開始のボタンを押して下さい。

その時あなたはタイムマシーンには乗らずに球体の外から棒か何かでボタンを押してください


唯「あ、ちょうど部屋に竹刀があるからこれ使ったらいいね!よし、行くぞ!」

唯「えいっ!!」ポチ

シューン

唯「た、タイムマシーンが・・・消えた・・・?」


これが全部できたらあなたはいずれ元の世界に戻れます。

それじゃあ頑張ってね。あなたの未来のために。』

705: 2010/09/13(月) 14:16:03.46 ID:Pv6RRhet0
数日後・夜

唯の部屋

唯「なんか頭が変だよ・・・なんかごちゃごちゃして・・・まるでもう一人自分がいるみたい・・・」

唯「そういえばなんで私毎日家に帰ってきてるの・・・?約束したから・・・?」

唯「それよりなんで・・・別の世界の私はこれをやれば戻れるって言ったのに・・・!」

唯「全然戻れないじゃんかよぉ・・・このままじゃ・・・もう・・・記憶が・・・」

唯「そうだ・・・記憶が心配な時は・・・パソコンを・・・」パチッ

唯「・・・な、なにこれ?手紙?なんで私こんなもの書いて・・・思い出せない・・・!」

唯「それに私・・・今まで何に怒ってたんだ・・・?私・・・?私に怒ってたの・・・?」

唯「もう意味わかんない・・・この文書も・・・捨てちゃってもいいよね・・・?」

707: 2010/09/13(月) 14:16:46.52 ID:Pv6RRhet0
次の日

平沢家

憂「お姉ちゃん遅いなぁ・・・」

憂「でも昨日も帰ってきてくれたし・・・」

憂「大丈夫だよね・・・?約束してくれたよね・・・?」

憂「お姉ちゃん・・・」


その日、唯は家に帰って来なかった。

710: 2010/09/13(月) 14:27:47.48 ID:Pv6RRhet0
>>657に戻ります。長くなりましたがもうすぐ終わります。

1980年 年末

唯「準備はできた・・・後は26日0:00分を待つだけ・・・」

この時代にタイムマシーンを埋めたということはその後の全てのパラレルワールドでもタイムマシーンを発見される可能性がでてくる。
だからこそ念入りにして未来に託すようにした。
まず公園。事故の無い世界ではそこには公園ができて土はアスファルトに覆われる。
事故が起きなかった場合、発掘するのは不可能に近いだろう。
そしてそれを示す地図。その地図は箱に隠し、家が立つであろう土地に埋めた。
これを手にできるのは自分だけのはずだ。
そしてそれを手にできるのは3つ目の世界に行った私だけのはず・・・

711: 2010/09/13(月) 14:32:53.03 ID:Pv6RRhet0
パラレルワールドについて考えているうちに分かった事がある。
想像していた3つの世界とは別にもうひとつパラレルワールドがあること。

その世界は私がタイムトラベルをしなかった世界。

過去に私が介入することなく事故も起きずにけいおん部で過ごしているであろう世界。
今までずっと1つ目の世界が元の世界だと思っていた。でも違う。
元の世界は私がタイムトラベルをしなかったその世界だったんだ。

712: 2010/09/13(月) 14:43:14.17 ID:Pv6RRhet0
でも、パラレルワールドが存在するなら、澪ちゃんがタイムマシーンを拾った時点で分岐しなくちゃいけないような気もする。
これを考えた時、移動履歴のことが頭によぎった。
そう、一番初め。往復無しの一方通行のタイムトラベル。やはりあれは開者の移動履歴だったんだ。

タイムマシーンの開発者はタイムトラベルで過去に行き自分か自分の親を頃したんだ。

これによって矛盾が発生する。過去の自分を頃したのは未来の自分。
過去の自分が過去に存在しないなら未来にいる未来の自分も存在しない。
未来の自分が存在しないならタイムマシーンも存在しない。
でももう過去では人が氏に開発者は生まれない。
じゃあその殺人を成立させるタイムマシーンはいったいどこからきたのか。

714: 2010/09/13(月) 14:53:27.21 ID:Pv6RRhet0
世界に修正された世界。その世界ではタイムマシーンはいったいどこから来たのか。
そう、どこからも来ていない。どこから、いつからかはわからないがただ確実に存在しているモノ。
そう、有名なライターの逸話と同じ話だ。
タイムマシーンの分、宇宙全体の質量が増加する。
それはもはや世界とは切り離された存在。世界の修正をまったく受けない存在。

タイムマシーンの発明者は、世界の流れに打ち勝ち、永遠に消えることのないものを生み出した。

開発者は自分の氏と引き換えに神をを生みだしたのだ。
世界の流れに逆らえる存在。まさに神の名に相応しいものだろう。













12月25日 23:55

唯「あと5分・・・ここにタイムマシーンが届けば・・・」

716: 2010/09/13(月) 14:58:12.65 ID:Pv6RRhet0
12月26日 0:00

唯「来た・・・タイムマシーン・・・」

唯(向こうの私・・・騙してごめん。本当は元の世界に戻れるなんて嘘なんだ・・・)

唯(でもこう書かなきゃ、多分私は自分に協力しなかっただろうと思うから・・・)

唯「もう一人の私は元の世界で幸せに生きてるはず・・・」

唯「そして私の覚えてる世界の私・・・記憶が書き変わって・・・いつも通りの日々を送っているはず・・・」

唯「私の世界の歪みの原因、タイムマシーンは取り除いたのだから」

718: 2010/09/13(月) 15:04:06.52 ID:Pv6RRhet0
唯「そして私はもう未来に変える必要はない。だって未来では私は幸せに生きているんだから」

唯「もしかしたらタイムマシーンの発明者は時間旅行の往復ができないことを初めから分かっていたのかもしれない・・・」

唯「タイムマシーン・・・これはやっぱり危険なものなんだ・・・」

唯「これは私が過去へ持っていく・・・!」

唯「このタイムマシーン・・・理論上は到着時間を設定せずとも時間移動はできるはず・・・」

唯「よいしょっと・・・移動速度は負の方向の最大に設定・・・」

719: 2010/09/13(月) 15:06:01.78 ID:Pv6RRhet0
唯(私は終わることのない過去へ旅立つ・・・)

唯(どっちの私も・・・幸せにね・・・)

唯(さよなら・・・!)

バシューン………











724: 2010/09/13(月) 15:10:52.81 ID:Pv6RRhet0
とある世界

海!

唯「ひっさしぶりの海だーー!行こ!あずにゃん!!」

梓「ち、ちょっとまって下さいよ!まだ日焼け止めクリーム塗ってないんですから!!」

唯「じゃあ私たち先に行ってるねーーー!」

梓「まったく・・・ん・・・?」

憂「?どうしたの、梓ちゃん」

梓「う、ううん。なんにも無いよ!」

梓(落し物・・・これって・・・)

梓(これってもしかして・・・アイフォン・・・?)










おしまい!

726: 2010/09/13(月) 15:12:00.13 ID:ItjC/VtY0
なんで最後過去にいったん?

728: 2010/09/13(月) 15:12:52.15 ID:Pv6RRhet0
なんとかバイト前に終われました・・・アブナイ・・・
23:00頃に帰ってきますのでその時にまだ残ってたら解説しようかと思ってます。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

729: 2010/09/13(月) 15:12:59.86 ID:b/+LENaV0
あずにゃんは拾ってどうするんだよ

730: 2010/09/13(月) 15:13:21.10 ID:2acyx53Z0
終わることのない過去ってどういうこと?

731: 2010/09/13(月) 15:14:33.44 ID:Pv6RRhet0
>>726
過去に行ってタイムマシーンが他に渡らないように処分しに行った

>>726
一応ハッピーエンドのつもりです・・・

733: 2010/09/13(月) 15:16:34.91 ID:QJNFFT5t0
>>731
梓に行きついたってことは処分はできなかったってこと

735: 2010/09/13(月) 15:17:09.65 ID:op6yyGuNP
結局同じような悲劇があずにゃんに・・・

738: 2010/09/13(月) 15:17:41.42 ID:Pv6RRhet0
>>729
あずにゃんが拾ったのはタイムマシーンとは限らない。普通のアイフォンの可能性もある。
最後のはおまけだからあんまり深い意味無いです。


>>730
ずっと過去にさかのぼり続ける感じ。過去に移動してる間は他に視認されないから
タイムマシーンを隠すにはタイムマシーンの中が安全ってわけです。

739: 2010/09/13(月) 15:18:39.10 ID:ItjC/VtY0
いやまあ、とりあえず面白かった乙

740: 2010/09/13(月) 15:18:45.82 ID:OTsjv7Ka0
つまり最後の唯が犠牲になってループを解消したってこと?

747: 2010/09/13(月) 15:24:35.00 ID:Pv6RRhet0
>>740
犠牲にはなっているけど望むものは達成できた。他の世界の唯達も幸せ。
普通唯視点・新不良唯視点では完全なハッピーエンド。


最終的な平行世界

元の世界・・・タイムスリップ事態おきず影響なし
1つ目の世界・・・唯が過去にさかのぼったことでループ化
2つ目の世界・・・1つ目の世界を存在させるためにループ化
3つ目の世界・・・1つ目の世界と合流
4つ目の世界・・・2つ目と合流しかけるも主人公唯のおかげで独立した世界に。ここに不良唯がいます。



自分ではハッピーエンドのつもりだったけど・・・もしかしたら人それぞれなのかもしれませんね。
それじゃあバイト行ってきます。ありがとうございました。

820: 2010/09/13(月) 22:42:55.76 ID:Pv6RRhet0
とりあえず、解説みたいなのしたいと思います。
でもこう言う話ははじめるとキリが無いので解説は日付がかわるまでにします。長引かせてもしかたないので。
聞き流す程度に見てくれたらうれしいな。

825: 2010/09/13(月) 23:16:41.25 ID:Pv6RRhet0
元の世界は2010年

>>1の時点ではたぶん世界は一つしかない。でもタイムマシーンが存在することで新しい世界がもうできてたのかもしれない。

この時点で存在している世界(2つ?)
・タイムマシーンがない世界(2010年A)
・タイムマシーンがある世界(2010年B)



一回目のタイムトラベル(2010年A→1995年)>>2-7
実はこれ15年前じゃないんだけど説明しやすいように15年前って呼ぶことにするね。
澪が事故した瞬間新しい世界が分裂する。澪が事故した世界と事故してない世界。

ちなみに、事故する前まではこうだった。
澪が事故してない世界=タイムマシーンがある世界
でもじこの所為でタイムマシーンがある世界は2つに分かれるしまう

この時点で存在している世界(3つ)
・タイムマシーンがない世界(2010年A)
・タイムマシーンがある世界(2010年B)
 ・澪が事故しなかった世界(1995年A)
 ・澪が事故した世界(1995年B)

829: 2010/09/13(月) 23:25:50.87 ID:Pv6RRhet0
>>7の時点で唯は“タイムマシーンがある世界でかつ澪が事故した世界”に存在していることになる。

ここでそれぞれの世界の未来について説明
・タイムマシーンが無い世界・・・原作。
・澪が事故しなかった世界・・・普通唯がいた世界。
・澪が事故した世界・・・不良唯がいる世界。

よって唯が未来というか2010年に移動した時に到着する場所は不良唯のいた世界となる。

この時点で存在している世界(3つ)
・タイムマシーンがない世界=元の世界(2010年A)
・タイムマシーンがある世界(2010年B)
 ・澪が事故しなかった世界=普通唯の世界(1995年A)
 ・澪が事故した世界=不良唯の世界(1995年B)

838: 2010/09/13(月) 23:42:48.69 ID:Pv6RRhet0
>>8-220は不良唯の世界で困惑する普通唯の話
この辺はだんだん世界に修正されてきます。
読んでもらえれば普通唯にしてはおかしいような点が有ると思います。無意識に不良唯視点で喋っちゃう時とか他にも色々と。

>>82あたりから普通唯も完全に修正を自覚し始めています。
>>212で半不良唯が文書を削除しちゃったのはそれらを書き始めた理由が書いてなかったからっていうのも理由の一つ。

この時点で存在している世界(3つ)
・タイムマシーンがない世界=元の世界(2010年A)
・タイムマシーンがある世界(2010年B)
 ・澪が事故しなかった世界=普通唯の世界(1995年A)
 ・澪が事故した世界=不良唯の世界(1995年B)←主人公唯は今ここ

842: 2010/09/13(月) 23:52:15.79 ID:Pv6RRhet0
>>240-413も世界は変わらず不良唯の世界。
でもこの時点では完全に修正されて主人公唯の記憶は不良唯の記憶だけになってます。

>>269-276でムギはタイムスリップしてるけど未来へのタイムスリップだから世界への影響は少ない。

そして>>375に1995年にタイムトラベルします。
この時の1995年はBの方で澪が事故した世界=不良唯の世界(1995年B)
これは当然と言えば当然。不良唯の世界からしてみたら1995年のその時はBしか存在しない。
だから到着するのは事故した世界のその時間になる。
逆に言えば不良唯の世界から普通唯の世界の過去に行くことはできない。



この時点で存在している世界(3つ)
・タイムマシーンがない世界=元の世界
・タイムマシーンがある世界
 ・澪が事故しなかった世界=普通唯の世界
 ・澪が事故した世界=不良唯の世界←主人公唯は今ここ。でもタイムスリップでムギと1995年の事故現場にいる。

846: 2010/09/13(月) 23:56:47.05 ID:Pv6RRhet0
0:00までに終わりそうにないかも・・・とりあえず解説は最後までします。

847: 2010/09/13(月) 23:58:39.05 ID:Pv6RRhet0
とりあえず

引用: 澪「タイムマシーンを開発したぞ!」唯「わーい!」