327: 2013/02/24(日) 00:51:25 ID:sZxiEeno

前回:男「なにィ!?アイドルになる!?」幼馴染「う、うん・・・」【前編】

ーーーーー

幼馴染「それで~」

不良娘「へぇ・・・」

不良娘「今日はあいつに誘われなかったのか?」

幼馴染「あいつ??友くんのことかな??」

不良娘「そうそう」

幼馴染「今日はなんか委員会があるみたいだから待っててって言われたけど、用事があるって言って先に帰ってきちゃった」

不良娘「そうか・・・」

幼馴染「最近何かと私に絡むようになって・・・アイドルになるまではちょっとくらいしか交流なかったのに」
ふらいんぐうぃっち(12) (週刊少年マガジンコミックス)

328: 2013/02/24(日) 00:59:21 ID:p7dS4TRo
不良娘「幼馴染み・・・なんだろ?」

不良娘「昔から絡んでたんじゃ」

幼馴染「ううん・・・確かに一緒に遊んだりとかはあったけど、男友達に誘われたら私なんかそっちのけだったよ」

幼馴染「男の子たちになにがしろにされて一人になったときも友くんは殆ど知らん顔だったし・・・」

不良娘「そうか・・・」

不良娘(自分勝手なのは今も昔も変わらずか・・・)

幼馴染「でもね、そんな一人ぼっちの私の相手をしてくれたのが男さんだったんだ」

不良娘「へぇ・・・」

330: 2013/02/24(日) 01:06:40 ID:GnAT3CTc
幼馴染「いつもいつも私の遊び相手になってくれてね・・・女の子の遊びって大体男の子じゃ満足できないようなことばかりだったのに」

幼馴染「男さんは文句ひとつ言わずに私と遊んでくれたんだ」

不良娘(お人好しなのは今も昔も変わらずか・・・)

幼馴染「普段は怒ったみたいに、固い表情なのに・・・私と遊ぶときはいつもニコニコしてて」

幼馴染「私も一緒に遊んでて楽しかったし、嬉しかった・・・」

不良娘(・・・)

331: 2013/02/24(日) 01:13:12 ID:J7B3AFP.
幼馴染「みんなで遊園地に遊びに行ったときも、三人で色んな乗り物を乗ったりもしたんだけどね」

幼馴染「友くんとゴーカートに乗るか乗らないかでもめたことがあったんだ」

不良娘「なんで揉めたの?」

幼馴染「一度友くんと乗ったことがあったんだけどね、友くんの運転が怖くて泣いちゃってね」

332: 2013/02/24(日) 13:24:41 ID:kzGrSMAA
幼馴染「友くんは一人で乗りたいって言ってせがんでたんだけど…私を一人乗せるのは親が許してくれなくてね…」

不良娘「じゃあ男さんと一緒に乗ればよかったじゃん」



幼馴染「うん…だけどね、お父さんが男さんのお父様とあまり仲が良くなくてね…」

幼馴染「それで男さんと一緒にいることをあまりよく思ってなくて…」

不良娘「親同士不仲か…」

幼馴染「お父さんたちがいない時を見計らって男さんのとなりに乗せてもらってたんだ」

幼馴染「お母さん同士はすごく仲が良かったから、気を利かしてくれたんだ」

不良娘「へぇ~」

幼馴染「友くんがスピード上げて走り回ってる時も男さんは私の心配しながらスピード緩めて走ってくれて」

幼馴染「私も楽しむことができたんだ♪」

333: 2013/02/24(日) 13:36:10 ID:kzGrSMAA
幼馴染「けど男さんには悪いことしたなって…」

不良娘「…?なんで?」

幼馴染「私の身近にいた男の子って、男の子同士でいると競い合ったりしたがるするから」

幼馴染「私が乗っていて、スピード緩めてるから…結果的には友くんに負けちゃうし」

幼馴染「それでも男さんは気にしないで、私にいつもペースを合わせてくれたんだ」

幼馴染「私は嬉しかったけど、友くんはせがんでたから私は途中でいつも休憩してたんだけどね」

不良娘「そっか…」

幼馴染「あははは、ごめんね長々と昔話しちゃって」

不良娘「別に構わねぇよ」

334: 2013/02/24(日) 13:41:48 ID:kzGrSMAA


不良娘「とりあえず、お前が男さんのことが好きだってことがよくわかった」


幼馴染「なななななな///、ど、どこをどう聞いたらそうなるのかな!?」

不良娘(…動揺しすぎだろ)


幼馴染「え~~でも///きっと男さんは私なんか相手にしないと思うし…///」


不良娘(…いつもの接し方見てればそんなことねぇだろ)

不良娘「好きなんじゃないのか?」

幼馴染「そ、それは…」

不良娘「素直に伝えればそれでいいじゃないのか?」

不良娘「ずっと気持ち抑えたままなんてできないだろ?」(お前の性格上でも…)

幼馴染「…」コクン

不良娘「だったら…」

336: 2013/02/24(日) 14:23:55 ID:kzGrSMAA
友「ふーん…友達と話しながら帰ることはできるのにな~」

不良娘(うぜぇ…)イライラ

幼馴染「不良娘ちゃんとはたまたま一緒になっただけだよっ」

友「帰り道だって反対方向なのにか?」

幼馴染「用事が同じだったから…」

友「なんの用事なんだよ?」

幼馴染「それは…」
不良娘「あんたさ…四六時中幼馴染と一緒じゃなきゃダメなの?」

337: 2013/02/24(日) 14:29:04 ID:kzGrSMAA
友「あ?」

幼馴染(ふ、不良娘ちゃん…?)

不良娘「幼馴染だって自分の時間欲しいんだよ」

不良娘「アイドルやってて、仕事と勉学でほとんど自分の時間なんかないのに」

不良娘「なんで他人のために時間割かなきゃいけないわけ?」

友「どういう意味だよそれ」

不良娘「そのままの意味だっての。頭悪いにも程があんだろうが」

友「てめぇ…女だからって調子に乗ってんじゃ…」

幼馴染「ご、ごめんね!!友くん用事が終わったら連絡しようと思ってたからさっ」

幼馴染「とりあえず二人で用事済ませてくるから…ね?」

友「いや、俺も一緒にいくよ。そのほうが連絡する手間だって省けるだろ?」

幼馴染「あ、うん…そうだね」

不良娘「…」

338: 2013/02/24(日) 14:38:58 ID:kzGrSMAA
トコトコ

幼馴染(はぁ…男さんにストーカー件で相談があっただけなのに…)

友「♪~~」

不良娘(なんでコイツまで一緒に行くことになってんだよ…)


???「…」コソコソ

不良娘「…?」チラッ


???「…!!」ササッ


不良娘(はぁ…またあいつか。ったく尾けるなって言ったじゃねぇかよ)
PiPi

339: 2013/02/24(日) 14:48:34 ID:kzGrSMAA
題名無し

お前なにやってんだよ

Pi


不良娘「はぁ…」

友「そうそう、今日女ちゃんがさ~」

幼馴染「何々~?」


ヴーンヴーン
不良娘(返信早っ)

Pi


Re
一緒に帰ろうと話しかけようとしたら
おおお幼馴染ちゃんも一緒にいたもんだからぁぁ


不良娘(馬鹿…)

340: 2013/02/24(日) 14:54:47 ID:kzGrSMAA
Pi

Re.Re
普通に話しかければいいだろうが
馬鹿

不良娘「ったく、根性ねぇやつだな」

幼馴染「不良娘ちゃん??どうかした??」

不良娘「いや、なんでもない」


友「!?」クルッ

友「幼馴染!誰かに尾けられてるぞ」

幼馴染「え!?」

不良娘「ああ…それは…」
ヴーンヴーン


不良娘(ったくあれだけバレるような動きをしてれば…)

Pi

341: 2013/02/24(日) 14:57:14 ID:kzGrSMAA
Re.Re.Re
今ストーカーを追いかけてるっす!!

不良娘(んあ!?お前じゃねぇのかよ!!)


友「お前もしかしてストーカーに遭ってたのか!?」

幼馴染「う、うん…そうだけど」

友「なんでもっと早く言わねぇんだよ!!」
タタタタタッ

幼馴染「友くん!!」

不良娘(あー…ややこしいことになってきたぞ…)
タタタタタッ

342: 2013/02/24(日) 15:48:15 ID:kzGrSMAA
友「確かこっちのほうで…」
タタタタタッ


オタク「いてててて…」

友「てめぇかああ!!!!」

オタク「へ?」

ボカッ!!!

オタク「痛ああああ!!!な、なんでぇ!?」

友「てめぇか!!幼馴染を尾け回してたやつは!!」

オタク「いててて…ち、違うよ!!」

343: 2013/02/24(日) 15:58:18 ID:kzGrSMAA
幼馴染「友くん!!」
タタタタタッ

不良娘「遅かったか…」


友「おう!!ストーカー野郎を捕まえておいたぜ!!」

オタク「だから違うってば!!」

友「じゃあこんなとこで何してたんだよ?あ?」

不良娘「落ち着け…大体こいつには男さんのカフェで一度会ってるだろ」

オタク「ふ、不良娘さぁん…」

不良娘「それにこいつはストーカーなんかしちゃいねぇよ。こいつがつけてたのはあたしだ」

幼馴染「え?どういうこと??」

オタク「ふ、不良娘さんと一緒に帰ろうと思って校門近くで待ってただけっすよ…」

オタク「そしたら幼馴染ちゃんが誘ってたんで…声をかけづらくて…それで」

幼馴染「そ、そうだったんだ…」


友「てめぇ!!まるで幼馴染が悪いみたいな言い方してんじゃねぇよ!!!」

344: 2013/02/24(日) 16:08:57 ID:kzGrSMAA
オタク「そ、そんなつもりで言ったわけじゃ…」

友「大体てめぇがストーカーじゃないってのも嘘くせぇよ」

幼馴染「そんな風に言わなくても…」

友「つーかこいつのこと見たことあると思ったら…幼馴染のこと尾けてたやつだわ」


幼馴染「え?」

不良娘「…」


友「少し前だったかな…幼馴染の家の近くをウロウロしてるこいつを見つけたことがあったんだよ」

345: 2013/02/24(日) 16:15:21 ID:kzGrSMAA
オタク「そ、それは話しかけようとタイミング見計らってたらいつの間にか…」

友「言い訳してんじゃねぇよ!!素直にストーカーしてましたって吐けや!!」

オタク「ストーカーをするつもりなんか!!」

不良娘「落ち着け」

友「落ち着けるかよ!!幼馴染を怖がらせやがって!!!」

幼馴染「と、とにかく落ち着こうよっ」


幼馴染「あのう…私の握手会に来てくれたこと…あるよね?」

オタク「え?あ、は、はいっ。って覚えてるんすか!?」

幼馴染「うんっ。男さんのカフェで見かけたときに思い出してね」

347: 2013/02/24(日) 16:42:33 ID:kzGrSMAA
幼馴染「いつも応援してくれてありがとうございますっ」

オタク「あ、いや、そ、そそんな」

不良娘(この娘は頭の中お花畑でいっぱいなのか…?)

不良娘「落ち着けよ…てかお前ほんとにストーカーしてたわけじゃないんだよな?」」

オタク「してないっすよ!サイン欲しくて…けどなんて声かけようと、気持ち悪がられたら嫌だとか…」

オタク「そう思われるのが怖かったんすよ…」

不良娘「はぁ…そうやってマイナスな考えばっかで声かけられなかったと?」

オタク「おっしゃるとおりっす…」

幼馴染「あははは、普通に声をかけてくれれば全然良かったのに同じ学校なんだし」

不良娘「ほんとだよな…」

348: 2013/02/24(日) 16:52:56 ID:kzGrSMAA
友「ちょっと待てよ!!こいつの言うこと信じるのかよ!?」

幼馴染「え…だってしてないって言ってるし…。それに嘘ついてるようにも見えないし」

友「いや、おかしいだろ!!追い詰められて言い訳してるだけかもしれねぇし!!」


不良娘「それはねぇよ」
Pi

友「なんでだよ!?」

不良娘「これ?さっき一緒に歩いてる時にしてたメール」

不良娘「あたしはこいつと連絡してたんだよ」

友「…」

不良娘「こいつは嘘は言ってねぇよ。あたしに声かけたかっただけだよ」

幼馴染「というわけだからね?友くん」

友「…わかったよ」(ちっ…)

オタク「あ、ありがとうございますっす」

349: 2013/02/24(日) 16:58:10 ID:kzGrSMAA
カフェ

チャリン

男「いらっしゃいませ~」

不良娘「ちーっす」
幼馴染「こんにちは~」
オタク「ちわ~っす」


友(また男のとこかよ…)


男「すげぇメンツだな…」

幼馴染「あはは…途中でいろいろありまして…」

350: 2013/02/24(日) 17:12:53 ID:kzGrSMAA
男「そういえばみんな用があってきたんだよな?」

友「俺は幼馴染の付き添い」

オタク「俺も不良娘さんのおまけみたいなもんす」


幼馴染「今度少し短期でアルバイトしてもいいですか?」

男「へ?ああいいけど、それだけ?」

幼馴染「はいっ」

友「なんだよそれだけなら俺が聞いといてやったのに」

幼馴染「やっぱり自分でちゃんと言わなきゃね?」

幼馴染「それじゃあ私は失礼しますね」

友「俺も帰るよ」

男「なんだよ、もっとゆっくりしていけばいいのに」

友「幼馴染がストーカーに遭ってるっぽいんでな」


男「え?そうだったのか??」(あらら…友にバレたのか)

351: 2013/02/24(日) 17:20:03 ID:kzGrSMAA
友「お前知らなかったのか?」

男「ああ、初耳だぞ」(知ってたって言ったらお前が拗ねるだろ)

友「ったくダメダメだなお前は…、まっ俺がなんとか解決するからお前は黙って見てなって」

男「へいへい、じゃあ幼馴染ちゃんの身の回りのことは頼むぞ」

友「任せときなって、じゃあ行こうぜ幼馴染!」

幼馴染「あははは…じゃあ男さん失礼します」ペコリ

男「おう!またね」

ガチャン

352: 2013/02/24(日) 17:28:31 ID:kzGrSMAA
不良娘「本当のこと言わなくて正解だったな」

男「ん?さっきのことか?」

不良娘「あの男のことだから本当のこと言ったらかなり嫉妬してたろうしな」

男「う~ん…最近ちょっと心配なんだよな、なんか友の様子がおかしいっていうか」

男「ちょい前まではあんな風じゃなかったんだけどな」

不良娘「あたしはここ最近知り合ったばかりだから知らんけど」

男「はぁ…幼馴染ちゃんを傷つけさえしなければいいんだが…」

不良娘「あんたも彼女のことが気になるのか?」

男「昔からの馴染みだからね、それになんていうか放っておけないっていうか」

男「いろいろあの子は苦労してるからさ…幸せになってほしいっていうか」

不良娘「父親みたいだな…」

男「あははは、ちげぇねぇ」

353: 2013/02/24(日) 17:37:04 ID:kzGrSMAA
オタク「それよりこっちも大変っすよ!!」

男「なんだ?何かあったのか?」

不良娘「こいつが尾けてた」

オタク「あれは誤解だって言ったじゃないっすか~~」

男「お前…また」

オタク「違いますって~~」

不良娘「確かにこいつは尾けてたよ、本物の方をな」

男「本物?もしかして幼馴染ちゃんのストーカーのことか?」

不良娘「こいつが言うにはだけど」

オタク「そうなんすよ!!俺がお二人を影で見てたら変な視線を感じて振り向いたら逃げたんで追いかけたんすけど」

男「振り切られたと…」

オタク「捕まえたんすけどね、やたら強くて…」

不良娘「顔は見てないのか?」

オタク「追いかけるので精一杯でしたから、俺運動はホントダメで」

354: 2013/02/24(日) 17:41:48 ID:kzGrSMAA
不良娘「だろうな、もやしみてぇな細ぇ腕だし」

オタク「面目ないっす…けどウチの学園の人間なのは確かっす!捕まえたとき一瞬ウチの学校の校章が見えたんで」

男「そうか…とりあえず手がかりはつかめたな」

不良娘「けどどうやって探すの?ウチの生徒だけでも1000人近くいるよ」

男「男だけでも500近くいるんだよな…手当たり次第に探すにしてもなぁ」

オタク「ウチの制服パクってる擬似犯って可能性もありますし…」

355: 2013/02/24(日) 17:50:13 ID:kzGrSMAA
男「とにかく…俺は街で聞き込んでみるよ。二人は学校の方を頼む」

不良娘「幼馴染の方はどうするの?」

男「気は進まないが友に任せとくよ、とりあえず一緒にいさせておけば友もおとなしくしてると思うし」

不良娘「だな…。まぁ逐一あたしが様子を見ておくよ」

男「ごめんな…」


オタク「俺が見ときますよ…」
男・不良娘「「お前だと話がややこしくなるからいい」」

オタク「りょ、了解っす…」

356: 2013/02/24(日) 18:03:20 ID:kzGrSMAA
~~~~~
不良娘「失礼しましたー」

オタク「失礼しましたっす」

ガチャン


男「ふ~…さてと片付けますかね~」
PLPLPL

男「もしもし~?」

幼馴染『もしもし、私です』

男「おお、幼馴染ちゃんどうしたの?」

357: 2013/02/24(日) 18:16:09 ID:nh4PggkI
幼馴染『さっきはすみませんでした』

男「え?なんで??」

幼馴染『さっきのバイトの件なんですがあれは嘘なんです・・・』

男「へ?そうだったの!?」

幼馴染『ごめんなさいっ!本当の用件はちょっとあの場で言えなくて・・・』

男「そうだったんだ・・・それで本当の用件はなんだったのかな?」

幼馴染『実は今度地方で撮影があるんですけどその時に車を出していただきたいと思いまして・・・』

男「あーなるほどね確かにあの場じゃ言えないね・・・」

幼馴染『あははは・・・そうなんですよ・・・』

358: 2013/02/24(日) 18:28:37 ID:qtWuTHzI
男「けど・・・俺だとまずくないか?只でさえあんな騒動があったんだし・・・」

幼馴染『あ、それは大丈夫です、社長さんとは話をつけてありますから』

幼馴染『それに何も彼氏を作っちゃいけないとは公言してないからってなんか開き直っちゃってますし・・・』

男「それはアイドルとしてまずいでしょ・・・」

幼馴染『あははは、でも男さんは恋人っていうわけでもないですし、身近で信頼のおける人ですよって説明してありますから』

男「なんかすごい過大評価されてるような気分」

359: 2013/02/25(月) 00:02:23 ID:hlrRybyg
幼馴染『いえいえ、男さんのことは本当に信頼してるんですよ?』

男「はははは、なんか照れくさいな」

幼馴染『あはははは』

男(こりゃ…友が聞いてなくて良かったよ…)

幼馴染『ごめんなさい、こんなこと急に頼んでしまって』

男「いいよ、気にしないでっ」

363: 2013/02/25(月) 00:20:53 ID:hlrRybyg
幼馴染『流石に友くんがいるところでこんなこと相談できませんしね…』

男「あいつだったら間違いなく嫉妬するだろうね」

幼馴染『あははは…昔はそんなに私のこときにしてなんていなかったのにね…』

男「そんなことはないと思うぞ、あいつもあいつなりに想ってたと思うよ?」

男「ただそれを表現するのが恥ずかしかったっていうか…」

男「どこかでそれを間違えただけなんじゃないかな?」

幼馴染『そうなのかな…』

男「ちょっと気持ちが強すぎるとか…そんなんじゃないのかな?」

男「あの年になると急に異性のことが気になるとか…」

幼馴染『…男の子によくあることなんですか…?』クスッ

男「ははは、そいつはどうかな?」

幼馴染『男さんにもあったんですか~~?』

男「そっとしておいてくれ」クスッ

364: 2013/02/25(月) 00:25:23 ID:hlrRybyg
幼馴染『なんですか~それ~~』

男「あははは、そういえばストーカーの件は大丈夫?」

幼馴染『はい、今のところはなんともありませんよっ」

男「そっかそっか、ならよかったよ」

幼馴染『何から何まで…男さんは気にしてくれるんですね…』

男「ん?そりゃあ、まぁ昔からの馴染みだしな」

幼馴染『…昔からの馴染み…』

男「どうかした??」




幼馴染『男さんは…』

男「うん?」

幼馴染『……』

男「幼馴染ちゃん…?」

365: 2013/02/25(月) 00:30:46 ID:hlrRybyg
幼馴染『いえっ!!なんでもありませんっ』

幼馴染『では撮影日、よろしくお願いしますっ。おやすみなさいっ』

Pi

男「お、おう…」

男「あら…切れちゃった」

男「幼馴染ちゃん何か言いたげだったけど…」

男(まさかな…)


~~~~~~~~~

366: 2013/02/25(月) 00:35:19 ID:hlrRybyg
それから数日後

男「えっとこの辺でいいのかな…」

幼馴染「あ、男さ~ん」
トコトコ

男「おはよう幼馴染ちゃん」

マネージャー「おはようございます。今日は彼女をよろしくお願いします」

男「おはようございます。こちらこそ」

マネージャー「じゃあ私は荷物揃えるから、先に車の中に入ってて」

幼馴染「はいっ」

マネージャー「じゃあ、また後でね」
タタタタタッ

367: 2013/02/25(月) 00:40:58 ID:hlrRybyg
男「はぇ…なんだかいかにも仕事できますよみたいな人だな」

幼馴染「結構ドジなところもあるんですけどね」クスッ

男「そうなの?」

幼馴染「さぁさぁ、早く車に乗っちゃいましょうっ♪」

男「あ、うんっ」(幼馴染ちゃんなんか嬉しそう…?)

ガチャン



アイドル男「ふぅん…彼がね」

368: 2013/02/25(月) 00:49:52 ID:hlrRybyg
それから数分後に出発


男「しかしまぁ…地方で撮影ね~。アイドルも楽じゃないね」

幼馴染「楽ではありませんよ~。ダンスも歌も覚えなきゃいけないことはたくさんありますし」

男「そんでもってグラビアも?」

幼馴染「もぅ…」

男「冗談だってば」クスッ

幼馴染「それに私はグラビアできるほど体に自身なんてありませんし」

男「その膨らんだ胸でよく言うよ」

幼馴染「もう~~」

アハハハハハハ

369: 2013/02/25(月) 00:58:47 ID:hlrRybyg
男「そういえば今日はほかに誰か来たりするの??」

幼馴染「私のほかに同じ事務所のアイドルさんもきますし確かアイドル男さんと…バンド男さんも確か」

男「結構来るねぇ…なんか大規模な撮影でも??」

幼馴染「今旬の人を一挙に撮影取材だったと思います」

男「雑誌関係も結構来そうだね~」

幼馴染「そうなんですよね~私も色んな人に会えそうで少し楽しみです」

男「人脈が増えるっていいよね」

幼馴染「はいっ♪」


~~~~~~~~

370: 2013/02/25(月) 01:03:26 ID:hlrRybyg
男「ふぅ…到着したぁ」

幼馴染「お疲れ様ですっ♪」

マネージャー「荷物運ぶの手伝って!!」

男「ま、まじかよ…」

幼馴染「私も手伝います!!」

マネージャー「あなたは部屋にいって衣装合わせして!!」

幼馴染「は、はいっ!!」
タタタタタッ


男(おぉ…怖ええ)

371: 2013/02/25(月) 01:10:48 ID:hlrRybyg
マネージャー「あと、撮影の時なんだけどあなたも手伝ってくれない?」

男「いいですけど…俺まるで素人ですよ?」

マネージャー「大丈夫、荷物持ちとかそんなんだから」

男「まぁ、それくらいなら…」

マネージャー「じゃあお願いね!ちょっとこっちは時間ないから先に行ってるわね」

男「わかりました~」

男「まさか手伝いをすることになるとは…トホホ…」

372: 2013/02/25(月) 01:15:23 ID:hlrRybyg
アイドルA「それで~~」

バンド男「へぇ~そうなんだ~」

バンド男「ん?見ないやつがいるな」

アイドルA「どこですか~??」

バンド男「ほら、荷物運びしてる奴」

アイドルA「あの男の人ですか~?結構カッコイイですね~」

バンド男「あんなのがいいのか~??」

アイドルA「私はバンド男さんの方がいいですけどね~~」

バンド男「はははっ、さっきまでカッコイイとか言ってたのにか?」

アイドルA「うーん、まぁ一般人の中では?」

バンド男「ははははっ、ひでぇなオイ」


アハハハハハハ

男(ん?笑い声?)

男(はぁ…ゲストの人間は気楽なもんですな…トホホ)

373: 2013/02/25(月) 01:20:57 ID:hlrRybyg
アイドル男「ん?あれは」



男「よいっしょっと…。これで最後かな」

スタッフ「いやぁありがとうね!助かったよ」

男「いやぁ全然気にしないでくださいっ」

アイドル男「みなさんお疲れ様です」

スタッフ「あ、アイドル男くん。いやぁ今回は荷物の量が半端なくてね~」

アイドル「結構大規模な撮影ですからね。僕の他にも10名程一気に撮影するわけですし」

スタッフ「アイドルグループじゃないのに結構な人数だよね」

アイドル男「そうですよね~」


男「じゃあ俺はこれで…」

374: 2013/02/25(月) 01:25:10 ID:hlrRybyg
アイドル男「あ、ご苦労様です。幼馴染さんの知り合いかな??」

男「あ、はい。彼女の送り迎えを任されまして…」

アイドル男「ははは、なるほどねてっきり恋人かと思ったよ」

男「あいにく俺と彼女とじゃ釣合いませんので」

アイドル男「随分と謙遜なさるんですね」クスッ

男「客観的に見た判断ですよ」クスッ

男「では」
タタタタタッ


アイドル男(へぇ…結構面白そうな人かも)

375: 2013/02/25(月) 01:34:49 ID:hlrRybyg
それからほどなくして撮影開始

ガヤガヤ

男(ほぇ~…すげぇな、生で撮影とか見たことないからわかんないけど)

男(ホント今TVでよく見るアイドルや歌手ばっかだな…)

プロデューサー「じゃあここをこうして…」

スタッフ「じゃあここで照明いれます~」


男(撮影もすごいなぁ…幼馴染ちゃんはこんな世界にいるんだな…)

376: 2013/02/25(月) 01:50:59 ID:hlrRybyg
マネージャー「どう?ウチの幼馴染は?」

男「すごいっすね…」

マネージャー「普段はどんなふうなの?」

男「普段は普通の女の子ですよ。本当に着飾らない普通の女の子ですね」

マネージャー「あの子そういうところは仕事も私生活も変わらないのね」

マネージャー「なんていうのかなぁ…悪くいえばバカ正直?」

男「ああ、なんとなくそれわかります」クスッ

マネージャー「でしょ~?素直なのはあの子の売りでもあるのだけれどね」

男「嘘が付けない子なんですよ昔から…」

マネージャー「そうなの?」

379: 2013/02/25(月) 22:22:05 ID:KXHDHv2w
男「昔から嘘つくのが下手で結局最後は本当のこと言っちゃうような子なんですよ」

マネージャー「まぁね、あの記事の騒動があってからもあの子ずっと謝り続けてばかりだったから」

男「本当にその件は申し訳ないです。俺が少し軽率すぎました」

マネージャー「いいのよ、あの子ストーカー被害にあってたみたいだから逆に感謝してるわ」

マネージャー「ウチの社長もなぜかあなたのことを気に入ってるみたいだし」

男「俺見たこともないんですけど…。なんでですかね?」

マネージャー「私もよくわからないんだけどね~」

男「あははは、なんですかそれ~」



幼馴染(あ、男さん…マネージャーさんと仲良さそうに話してる…)



スタッフ「じゃあ次の現場に移動しま~す」

380: 2013/02/26(火) 01:39:17 ID:JMqSqHDM
撮影終了

プロデューサー「よーし、今日はこの辺にしておきましょう。明日は朝早いから」

アイドル「お疲れさまでした~」
ガヤガヤ

バンド男「おつかれさんー」

アイドル達「お疲れ様でした~」

バンド男「そうや、飯みんなで食べないか?」

アイドル達「いいですね~」



男「さてと、俺は引き上げてホテルで食べるかな」

男(しかし、向こうはすごい盛り上がりだな)

381: 2013/02/26(火) 01:47:14 ID:xZpKcN9U
男(イケメンには綺麗な人が集まるもんだな…なんという不公平)

男「トホホ…」

幼馴染「何がトホホなんですか~?」ジトー

男「ああ、幼馴染ちゃん。ホラ向こうを見てごらん」

幼馴染「バンド男さんとグループのメンバーさん達に他のアイドルさんたちがいますね、それがどうかしました??」

男「彼らはルックスも良いし、有名人だ。みんなの人気者だよ」

幼馴染「??それがどうかしたんですか??」

男「俺とは別世界の人間だなぁって思ってさ」

幼馴染「もう…何言ってるんですか~。男さんは男さんじゃないですか」

男「幼馴染ちゃんだってどちらかといえば向こう側の住人だけどね」

幼馴染「私は私ですよっ。一アイドルである前に男さんの幼馴染みの女の子ですから」

男「お、そう言われるとなんか親近感湧くね」

幼馴染「もう~~何言ってるんですか~」クスッ




バンド男(へぇ~…こっちには見向きもしないか)

382: 2013/02/26(火) 01:55:48 ID:xZpKcN9U
マネージャー「男くんお疲れ様、今日はありがとうね」

男「いえいえ、お役に立てたかどうかわかりませんが…」

マネージャー「ううん、君のおかげで撮影もスムーズに行えたわ、ありがとう」

男「いえいえ」

マネージャー「それで夕食なんだけどね…」



バンド男「それなら自分たちと食べに行きません?」

383: 2013/02/26(火) 01:56:18 ID:xZpKcN9U
男(え?)

マネージャー「けどそちらは結構大人数だし…」

バンド仲間A「構いませんよこっちは、大勢の方が盛り上がりますし」

バンド仲間B「僕達だけじゃむさ苦しいですしね」

バンド男「こっちにも何人かアイドルさんもおるし」

アイドル達「「は~~い」」


幼馴染「どうしましょう…??」

マネージャー「まぁあたしもついていくからそれでいいならいいわよ」

バンド男「もちろん」


男(なんか勝手に話が進んでるけど…俺は退却したほうが良さそうだな…)

384: 2013/02/26(火) 02:01:29 ID:xZpKcN9U
アイドル男「僕たちもついて行っていいですか?なんだか面白そうですし」

アイドルA「もちろんですよ~~」

アイドルB「参加してください~~お話したいこともありますし~」

マネージャー「あらあなたが参加するなんて珍しいわね」

アイドル男「いえ…なんとなく参加してみたくなったんで」

バンド男「まぁ一人くらい男が増えたところでこっちは華が有り余ってるからな」

アイドル達「「は~~い」」

幼馴染(華って…)


幼馴染(でもどうしよう…男さんなんか参加しづらそうにしてる…)

アイドル男「彼も一緒でいいよね?」

男「ん?」

385: 2013/02/26(火) 02:05:22 ID:xZpKcN9U
アイドル男「どうかな?」

男「え?俺ですか??」


バンド男「別にいいんじゃないか?本人が良いといえば」

男「いやぁ…俺はただの一般人ですし…」

アイドル男「ご飯食べに行くのにそんなこと関係ないですよ。それとも行きづらいですか?」

男「いえっ、そんなことはないですよ!」

アイドル男「じゃあ決まりですね、というわけで彼も行くことになりました」

マネージャー「いいんじゃない?」

幼馴染(ホッ…良かったぁ…)

393: 2013/03/02(土) 00:00:51 ID:nwk0ygbk
ワイワイガヤガヤ


アイドルA「それでそれでバンド男さん聞いてください~」

バンド男「あはははは、そうなのか~?」

アイドルB「アイドル男さんもう一杯どうぞ」

アイドル男「ありがとう」

ワイワイ


男(…全く会話の輪に入れねぇ…)

マネージャー「あははは…大丈夫?」

394: 2013/03/02(土) 00:05:34 ID:nwk0ygbk
男「はい…まぁなんとか…」



バンド男「まぁ幼馴染ちゃんも飲みなよ」

幼馴染「私は…まだ未成年なんで…」

バンド男「あははは、そりゃ悪かったねじゃあお茶を注いで上げる」

幼馴染「あ、ありがとうございます」

アイドルA「あ、ずるーい私にもくださ~いよ~」

アイドルC「あたしにも~~」

バンド男「注いでやるから落ち着けっての」

バンド仲間A「あんまりはしゃぐなよ」

バンド仲間B「あははは…」



男「あっちはあっちで大変そうですし…」

マネージャー「あの子いつもあのバンド男に捕まるのよねぇ」

395: 2013/03/02(土) 00:24:51 ID:nwk0ygbk
男「そうなんですか??」

マネージャー「最近ねぇ、ほら?あの人結構噂になるから…」

男「噂…?」

マネージャー「こっちの業界じゃ新人アイドルを食べるので有名よ」

男「もぐもぐ?」

マネージャー「あははは、違うわよ」

男「まぁ…だいたい意味はわかってますけど…あの人が??」

マネージャー「あの人言葉巧みに誘導するのうまいからねぇ~」

男「ほうほう、それは是非ともご享受願いたいっすねぇ」

マネージャー「あら?口説きたい子でもいるの??」

男「まぁ…そんな話術が手に入るなら是非とも。ただ実践する気はないっすけどね」

マネージャー「ヘタレねぇ~」

男「根性なしかもしれないですね」クスッ

396: 2013/03/02(土) 01:10:20 ID:nwk0ygbk
~~~~~


バンド男「じゃあ2次会行こうか~」

アイドル達「「いえ~~いっ!!」」

バンド仲間B「明日も撮影あるのに…無理させないほうが」

バンド仲間A「大丈夫だってそんな遅くはならねぇから」

バンド仲間B「僕は先に戻ってるよ」

バンド男「へいへい、で?そっちはどうします?」


マネージャー「私たちも戻りますね」

男「そうっすね…確かにちょっと」

397: 2013/03/02(土) 01:15:29 ID:nwk0ygbk
バンド男「まぁ無理はしないこった。じゃあ…」(ま、野郎はいらねぇからいいんだけどな)

幼馴染「私ももどります…」

バンド仲間A「なんでさ~~行こうよ~」

幼馴染「明日も撮影ありますし…、私朝弱いんで…あははは」

バンド仲間A「俺らがモーニングコールしてあげるよ~」

幼馴染「いえ…そんなことしてもらったら申し訳ないですっ」

幼馴染「私のことはお気になさらず皆さんで」

バンド仲間A「え~~付き合いは大事だよ??」

幼馴染「あははは…」


男(まずいなぁ…助け舟でも出すか…)

アイドル男「まぁまぁ、彼女もまだ未成年だし。無理をさせるのは良くないですよ?」

398: 2013/03/02(土) 01:24:22 ID:nwk0ygbk
アイドル男「流石に無理に連れて行くのは良くないと思いますし…ね?」

マネージャー「まぁねぇ…幼馴染にもついていく意思はないみたいだし…」


バンド仲間A「けどさ…」

バンド男「まぁまぁ、無理に連れてくことはねぇよ。いや悪かったな、じゃあお疲れ様~」



~~~~~~~~



幼馴染「ありがとうございます…」

アイドル男「あははは、そんな感謝されるようなことはしてないよ?」

幼馴染「いえ…私一人じゃ断りきれなかったと思いますし…」

アイドル男「ああいう時は無理についていかなくても自分の意思を表示すればいいよ」

幼馴染「うぅ…これから気をつけます…」

アイドル男「あははは、そうだね。これから少しずつなれていけばいいよ」

399: 2013/03/02(土) 01:29:04 ID:nwk0ygbk
アイドル男「じゃあお疲れ様~」

幼馴染「お疲れ様でした~」

マネージャー「じゃあ私はこっちだから今日はもう寝てしっかり休みなさいね。明日も早いし」

幼馴染「はいっ。ではお疲れ様でした、おやすみなさい」

マネージャー「はいはい、おやすみ」


男「大変だねぇ」

幼馴染「あははは…これから慣れていかないとダメなんですけどね」

402: 2013/03/03(日) 20:00:02 ID:JnyNqLb2
男「俺は就職しないで親父の跡継いだからなぁ。やっぱ付き合いとかは大変なんだな」

幼馴染「そういえば、男さんはどうして跡を?」

男「特に深い理由があるわけじゃないんだけどね、バイトやりながら手伝ってたから慣れてたし」

男「何より自由がきくからね。周りの人とも色んな会話ができるし」

幼馴染「あははは、男さんお仕事してるときすごく楽しそうですしね」クスッ

男「案外楽しいからっていうのも間違いじゃないかもね」クスッ

幼馴染「男さんらしいですね、すごく羨ましいです」

男「幼馴染ちゃんは仕事楽しくない??」

幼馴染「いえっ、そんなことないですよっ!」

406: 2013/03/05(火) 21:39:57 ID:o5Jo8mzU
幼馴染「じゃあ明日も早いので・・・」

男「そうだね、お疲れ様。明日も頑張ってね」

幼馴染「はいっ♪男さんも頑張ってくださいね。お疲れ様です、おやすみなさい」
トコトコ

男「ああ、お休み」

男「俺は頑張るっていっても、パシリみたいなもんなんだけどな・・・」

ーーーーー

407: 2013/03/06(水) 00:39:48 ID:69GbGnJY
次の日も撮影は順調に進み
最後に差し掛かろうとしていた



プロデューサー「よし、じゃあ次で最後の撮影にしようか」

アイドル達「「は~い」」


幼馴染(よしっ…次で最後、最後まで頑張らなきゃ!!)


男(やっと終わりか…これで明日には帰れる…)


グラグラ…

マネージャー(ん?あのセット…今にも倒れそうなんだけど…)

アイドルA「それでーさー」

アイドルB「へぇ~、じゃあさ…」
ドン

ガラガラ!!!

幼馴染「へ…?」

408: 2013/03/06(水) 00:58:12 ID:69GbGnJY
マネージャー「幼馴染!!!」

ガラガラガラ!!!

男「危ない!!!」


幼馴染「きゃ!!!」

ガラガラ…


男「幼馴染ちゃん!!!」



幼馴染「ん……」

アイドル男「大丈夫かい?」

幼馴染「アイドル男さん…」

スタッフ「おーい!!大丈夫か!?」

411: 2013/03/06(水) 01:22:11 ID:69GbGnJY
プロデューサー「何!?セットが崩れた?怪我人は!?」

スタッフ「それが…」

アイドル男「大丈夫です!撮影は続けられます」

プロデューサー「大丈夫なのか?」

アイドル男「はい、大丈夫です」

アイドルA「アイドル男さーん!!大丈夫ですかー!?」

アイドルB「怪我はありませんか!?」

アイドル男「ああ、大丈夫だよ」


幼馴染「…」

412: 2013/03/06(水) 01:48:52 ID:69GbGnJY
撮影終了後
打ち上げにて

プロデューサー「えー、ではみんな連日撮影続きでお疲れ様!!」

一同「「お疲れ様でした~!!」」

ガヤガヤ

バンド男「セット落ちてきたけど大丈夫だった?」

幼馴染「あ、はいっ!アイドル男さんに助けて頂いたので」

アイドル男「とっさの判断だったけど無事で良かったよ」

アイドルC「それにしても誰も怪我人がでなくてよかったよね~」

アイドルB「ホントホント」

アイドルA「けどあれ用意したスタッフもどうかと思うよね」



マネージャー「はぁ…」(あの娘共勝手なことを…大体あの子達がぶつかってぐらついたのに)

男「となりいいですか?」

マネージャー「ええ、どうぞどうぞ」

413: 2013/03/06(水) 02:03:50 ID:69GbGnJY
マネージャー「あれじゃあ入りづらいわよね…」

男「あははは…まぁしょうがないですよ。別世界ですし」

男「マネージャーさんはいいんですか?」

マネージャー「私はいいわよ、たまに入って付き合い程度で話せれば。元々この業界に入ったのも好きで入ったわけじゃないしね」

男「そうなんすか??なんかそんな風に見えなかったんで…」

マネージャー「なんていうかなぁ…私も元々はアイドル出身だしね」

男「マジっすか!?」

マネージャー「全然売れなかったけどね。それから事務所でマネージャーに転身したわけ」

男「どうしてマネージャーに??」

マネージャー「まぁあとが楽だったし、今更普通の社会に戻って仕事探そうにも不景気だしね」

マネージャー「アイドルから落ちてきた女なんか使うところなんてないだろうし」

男「あははは、そんなことないっすよ」

414: 2013/03/06(水) 02:09:58 ID:69GbGnJY
マネージャー「ふふふ、ありがとうけどまぁこの仕事も嫌いなわけじゃないしね」

マネージャー「色んな子が見れて面白いわよ。アイドルって性格悪いのばっかよ」

男「えーマジっすか??」

マネージャー「TVの前じゃ媚売るし、取材が来てもマイナーなところだと態度が一変して雑になったり」

マネージャー「終いには天狗になって自分はこういう待遇を受けて当たり前なんだって勘違いする子もいるし」

男「そうなんすか?俺はてっきり普段は普通の高校生だったりとか一般人だったりとかだと…」

マネージャー「全然!!傲慢で自己顕示欲の塊みたいな子が最近はほんとに多いわよ」

マネージャー「私の時代も多かったけど、今は特にひどいわねぇ…」

マネージャー「私は売れなかったからそんなの態度に出る前に上からガミガミ言われてたからねぇ」

男「あははは、なんかそんなイメージありますね」

マネージャー「むぅ~、失礼な」

415: 2013/03/06(水) 02:17:26 ID:69GbGnJY
マネージャー「けど幼馴染みたいなタイプは珍しいわね。てっきり私生活じゃひどいと思ってたんだけど」

男「彼女は私生活も変わらないんじゃないんですかね?2日間の撮影の感じを見る限りじゃ」

マネージャー「なんどろうね…あの子はこの世界にいちゃいけない気がするのよね」

男「え?」

マネージャー「この世界ってのし上がっていかなきゃ、上は狙えないのよ」

マネージャー「だけどあの子、そういうライバルを蹴落とすってことができないのよね」

マネージャー「仕事に対しては意欲的だけど、そういった仕事を手に入れる手段を知らなさすぎなのよ」

男「手段…?」

マネージャー「まぁ…簡単にいえば接待みたいなもんなんだけどね」

男「それって…」

マネージャー「あくまで手段の一つよ。そんなことしなくても意欲的に自分から目立とうとする方法もあるし」

マネージャー「ただ、あの子の場合それすら控えめだから…」

男「単に恥ずかしがってるだけとかじゃ…」

マネージャー「それはないわね。断言できるわ」

男(じゃあ…一体なんで…)

416: 2013/03/06(水) 02:22:55 ID:69GbGnJY
マネージャー「まぁ…私のただの勘なのだけどね。あんまりアテにしないでちょうだいな」

男「そ、そうですか」

マネージャー「というかアイドル男くんすごかったわね。とっさの判断とはいえあんな超反応で幼馴染をかばうなんて」

男「確かにあれにはびっくりしましたね。俺なんか呆気にとられてるだけで」

マネージャー「おいしいところ持ってかれて残念ね」クスッ

男「どういう意味っすかそれ~」

マネージャー「さぁね~」



幼馴染(…)

アイドル男「どうかした?大丈夫??」

幼馴染「いえっ!なんでもありません。それより先程はほんとにありがとうございました」

アイドル男「いやいや、怪我もなく無事にことなき終えてよかったよ」

幼馴染「ほんとにありがとうございますっ…」

アイドル男「いいよいいよ、君に怪我がなくてよかったよ」ニコッ

幼馴染「は、はいっ」

417: 2013/03/06(水) 02:37:52 ID:J2cBf7uE
ーーーーー

プロデューサー「それじゃあ、今日はお疲れ様!私は先に帰るからみんなはゆっくりしていってくれ」

一同「お疲れ様でしたー」

アイドルA「バンド男さ~ん今日もいいですか~?」

バンド男「ああ、部屋で待ってるわ」

アイドルB「私達もいいですか~??」

アイドルA「えー、今日は私だけがいいんだけどー」

アイドルB「いいじゃん別にさ~」

アイドルC「ふ、二人とも落ち着きなよぉ・・・」

アイドルA・B「最終的にあんたが一番がっついてるじゃない」

ワーキャー

418: 2013/03/06(水) 02:42:17 ID:J2cBf7uE


アイドル男「あははは、向こうは大変だねぇ」

幼馴染「あはは・・・そうですね・・・」

幼馴染(あれ・・・?)キョロキョロ

アイドル男「ん?どうかしたかい??」

幼馴染「いえっ!なんでもありません!」(男さんがいない・・・)



ーーーーーーー


ガチャン
男「はぁ・・・疲れたぁ」

男(マネージャーさんに先に戻ってていいと言われたが・・・軽く挨拶しただけで戻ってきたのは不味かったかなぁ)

男「明日も会うし・・・明日にでも・・・挨拶・・・」

男「zzzz」

427: 2013/03/07(木) 21:40:52 ID:xvphZqHo
・・・・・・

・・・・・


男「ん・・・」

男「まだ1時かよ・・・」

男「喉乾いたしなんか買いに行くか・・・」

トコトコ


ーーーーーー

429: 2013/03/08(金) 01:03:52 ID:7Qm95bpk
pi

ゴトンッ

男「んっく・・・んっく」ごくごく

男「ふぅーーうめぇ・・・」

男「ん?」



幼馴染「はぁ・・・」

幼馴染(アイドル男さん怪我はないって言ってたけど・・・・大丈夫かな・・・)

幼馴染(それに・・・)

幼馴染「はぁ・・・」


男「こんな夜遅くにどうしたのかな?お姫様」

437: 2013/03/09(土) 00:26:35 ID:mkUMIdxA
幼馴染「男さん…!?」

男「あははは、ちょっとふざけてごめんね。どうしたのさ?こんな夜遅くに」

幼馴染「いえ…ちょっと今日のことで…」

男「時間的には昨日だけどね」

幼馴染「ふふふ、そうですね」


男「セットが倒れてきたこと…まだ気にしてるの?」

幼馴染「……」

男「気にしすぎだよ。大体幼馴染ちゃんに非があるわけじゃないんだからさ?」

幼馴染「そうでしょうか…」

男「それにさ、アイドル男さん?あの人もなんともないって言ってたしさ」

男「なにより誰も怪我をしなくてよかったよ」

幼馴染「男さん…」

438: 2013/03/09(土) 00:32:30 ID:mkUMIdxA
男「となりいいかな?」

幼馴染「はいっ、どうぞ」

男「よっこらしょっと」

幼馴染「おじさんみたいですよ?」クスッ

男「ああ、もういい歳だからなぁ」

幼馴染「まだ10代じゃないですか~」

男「君たちから見たらおっさんみたいなもんだよー」

幼馴染「私はそんな風に思ったことないですよ♪」

男「あははは、ありがとう」

男「けどあの時反応できなかったから相当俺も衰えたなぁ」

幼馴染「あの時??」

男「ほらさ、アイドル男さんすごかったじゃんか。幼馴染ちゃんを助けたとき」

幼馴染「あ…そ、そうですね」

男「俺のほうが近くにいたのに情けないよ。頭では助けようと思っても体が全然追いつかなくて呆然としてるだけだったなからさ」

439: 2013/03/09(土) 00:44:07 ID:mkUMIdxA
幼馴染(男さん…助けようとしてくれてたんだ…)

幼馴染「男さん…」

男「ん?どうかした??」

幼馴染「いえ…男さんにも心配をかけて申し訳ないです…」

男「ああっ…そ、そんなことないよ!!ご、ごめんね」

男(何言ってんだよ…俺。そうじゃないだろ…)

男「あははは、友がいたらきっと荒れてたろうな」

幼馴染「あははは、そうですね~」

男「あいつも昔はああ、じゃなかったんだけどなぁ…」

幼馴染「ホントですね…昔は私に見向きもしなかったのに」

男「あ、いや!そんなことはないよ!遊ぶ時もなんだかんだで幼馴染ちゃんと遊んでたしさ」

男「あいつから誘うことだってあったしさ!」

440: 2013/03/09(土) 00:59:33 ID:mkUMIdxA
幼馴染「男さんは…」

男「お、何かな??」

幼馴染「小さい時、どうして私の相手をしてくれたんですか…??」

男「そりゃあ一緒に遊びたかったからだよ」

男「となり家も同士だしさ、何より年だって……」

男「……そんなに近くはないけど…」

男「ほらご近所同士だし、近くにいればいつでも遊べるじゃないか?」

男「だからだよ、そんな大した理由じゃないよ」

幼馴染「ほんとに…ほんとに私とあそびたくて遊んでくれてたんですか…?」

男「おう、じゃなかったら遊んでないよ」


幼馴染「……」

男「ごめんね…ちょっと乱暴な言い方だったね」

幼馴染「いえ、ありがとう…男さんっ」

441: 2013/03/09(土) 01:13:24 ID:mkUMIdxA
男「お礼なんか…、俺の方こそ幼馴染ちゃんと遊んでて楽しかったしさ」

幼馴染「ふふふ、女の子の遊びばかりだったのに??」

男「縄跳びだって三重飛びができるようになったしさ」

幼馴染「あれすごかったよね!私は二重飛びすらできなかったのに男さんどんどんうまくなるんだもん」

男「縄跳びカードもらってさ何回も挑戦してたよなぁ」

幼馴染「うんうんっ♪はやぶさとかかっこよかったよね~」

男「あれはコツ掴んじゃえば簡単だよ」

幼馴染「うぅ…運動音痴だからあやとびくらいしかできなかったよぅ」

男「あははは」

442: 2013/03/09(土) 01:27:51 ID:mkUMIdxA
男(そうだな…小学校の頃はすごい一緒に遊んだな…)

幼馴染(なわとびもそうだし…他の女の子たちともボードゲームしたり…)

男(中学に入ってからだな…あまり一緒に遊ばなくなったのは)

幼馴染「中学に入ってから…色んな人にちやほやされるようになって」

男「…」

幼馴染「男の子からも告白を受けるようになりました…」

幼馴染「今まで私のことをからかってたり相手にしてなかった男の子からも…」

男「…男って勝手だよな。ガキの頃は散々好きなことしといて」

男「思春期に入って女の子のこと気になり出すもんな…」

幼馴染「仕方ないんですけどね…でも…そういうことがあってだとやっぱり、ちょっと…」

男「それは正しいと思うよ。自分の気持ちに嘘をついてまでその人に付き合ってあげることはないしな」

幼馴染「ふふふ、そうですね」

443: 2013/03/09(土) 01:36:44 ID:mkUMIdxA
男「幼馴染ちゃん自身は好きな人とかできたことないの??」

幼馴染「えぇっ!?わ、私ですか!?」

男「う、うん。だってやっぱり年頃の女の子なわけだし…恋の一つくらい」

幼馴染「そ、それは…」

幼馴染(そ、そんなの…い、言えないよぅ…)

男「あ、いや!!誰が相手とかは聞かないよ!!ただあるのかなぁってちょっと気になって」

幼馴染「そ、そういう男さんは…あるんですか…??」

男「俺!?」

男「俺は…」

男(どうなんだろ…俺はあったのかな…)

幼馴染「……」

幼馴染(男さん……)

444: 2013/03/09(土) 01:54:50 ID:mkUMIdxA
トコトコ

マネージャー「ん?何してんの~??」

幼馴染「あ、マネージャーさん」

マネージャー「もう深夜よ、寝なさい。明日帰るだけと言っても早起きよ」

幼馴染「あ、はいっ!すみません」

男「いや、俺が長々と話し込んでしまったんで…幼馴染ちゃんはなにも悪くないですよ」

マネージャー「まぁ…とにかく二人共寝なさい」

男・幼馴染「「はい」」
トコトコ


幼馴染「じゃあおやすみなさい男さん」

男「おう、お休みなさい」

ガチャン

幼馴染「…」

幼馴染(男さんの恋…)

448: 2013/03/09(土) 22:37:31 ID:nHFFW9Ag
次の日
荷物をまとめそのまま帰宅

帰りは幼馴染ちゃんも寝ていたから静かに家路についた


翌日

ーーーーー

男「ごめんね!店留守にしてさ」

不良娘『それはいいんすけど・・・・あいつにはなんて説明したんすか?』

男「あいつ?」

不良娘『ほら、幼馴染みだって言ってた男・・・』

449: 2013/03/11(月) 23:58:07 ID:GZx3HFDI
男「ああ、友か…。うん、まぁとりあえず幼馴染ちゃんからなにも聞いてないから…」

不良娘『そうっすか』

男「ていうかなんで不良娘ちゃんが知ってるの?」

不良娘「幼馴染から聞いたんすよ」

男「なるほどね」(けっこう心許してるんだな)

450: 2013/03/12(火) 00:04:15 ID:kgqM8Y/I
男「じゃあ、またバイトよろしくね」

不良娘『ういっす』

PI

男「そうだなぁ、友にバレたらやばいけど。あいつに何か言われたら話合わさねぇとな」

男(ストーカーの件も、仕事のこともあるのに…)

男「幼馴染ちゃん…大丈夫かな」

~~~~~~~

友「幼馴染!!」

幼馴染「!!」ビクッ

451: 2013/03/12(火) 00:11:59 ID:kgqM8Y/I
幼馴染「と、友くん」

友「昨日一昨日どこに行ってたんだよ!?何度も電話したのになんで出ないんだよ」

幼馴染「雑誌の撮影でちょっと出かけてたの…」

友「二日もかけてか!?」

幼馴染「う、うん…」

友「そういうことは早く言えよ!!ただでさえストーカーの事もあるのに」

幼馴染「だ、大丈夫だよ…スタッフさんもいたし、それに県外で撮影したから」

友「そんなの分かんねぇだろ!?ったくいえばついて行ったってのに」

幼馴染「そ、そういうわけにはいかないよ。遊びで行ったわけじゃないし…」

友「遊びのつもりで行くなんて言ってねぇだろ!!お前を守るために行くのであって…」

幼馴染「だから…それは大丈夫だって…」

友「それに撮影には誰がいたんだよ?」

幼馴染「え?」

452: 2013/03/12(火) 00:15:44 ID:kgqM8Y/I
友「撮影にアイドル男とかほかのアイドルグループがいたんじゃないのか?」

幼馴染「え、どうしてそれを…」

友「俺の友達にアイドル好きな奴がいてな、それでお前の事務所のアイドルが何人かで撮影するって話を聞いたんだよ」

幼馴染「そ、そうなんだ…」

友「とにかく今度からはちゃんと話してくれ!でなきゃお前を守れねぇだろ?」

友「男に言った手前もあるし」

幼馴染「そ、そうだね…気をつけるね」

友「とにかく今日は一緒に帰るからな」

幼馴染「う、うん…」




不良娘(幼馴染はどこに行ったんだ…??)キョロキョロ

453: 2013/03/12(火) 00:22:50 ID:kgqM8Y/I
キーンコーンカーン


幼馴染「じゃあ帰ろうか」

友「おう!!」

トコトコ


不良娘「ったく帰りたくないなら断ればいいのに」

オタク「いやぁあの男の性格じゃ断り辛いと思いますよ」

不良娘「なんでお前はナチュラルにいんだよ…」

オタク「見かけたもんで♪」

不良娘「……今度は声くらいかけろ」

オタク「うっす」

タタタタタッ



???「…許せないな…」

454: 2013/03/12(火) 00:29:27 ID:kgqM8Y/I
友「~~~♪」

幼馴染「…~~っ…」



オタク「なんか明らかに会話がブレてますね」

不良娘「会話というよりあいつが相槌打ってるだけって感じだな…」

オタク「あんな悲しそうな顔、イベントでも見たことないっすよ!!」

不良娘「それは仕事だから仕方ないだろ…」

オタク「そんなことないっす!!大体のアイドルはイベントとか握手会で笑顔ではいますけど心がないというか」

オタク「冷たい笑顔なんすけど、幼馴染ちゃんはイベントでもそんな笑顔じゃなくて俺たちファンにサービス精神満載で接してくれるっす!!」

不良娘「単にそういうふうに見えるだけじゃ…」

オタク「伊達に生まれてからドルヲタをやってるわけじゃないっす!!」

不良娘「そ、そうか…」(これ以上絡むのはやめよう…)

オタク「あ、いっちゃいますよ」

タタタタタッ

455: 2013/03/12(火) 00:37:24 ID:kgqM8Y/I
自宅前

友「よし、今のところ問題はないな」

幼馴染「そうだね…、じゃあこの辺で」

友「お前が家に入るまでだ」

幼馴染「い、いいよ…そんなの…」

友「ダメだ家の中まで調べないとまずいだろ」

幼馴染「そ、そんなのいいよ!」

友「最近のストーカーは盗聴器とか知らないあいだにしかけてるんだぞ!?」

友「知らない誰かに私生活聞かれるのなんて嫌だろ?」

幼馴染「そ、それは…そうだけど…」

友「とにかく行くぞ!」

幼馴染「ま、待ってよ…」

タタタタタッ

456: 2013/03/12(火) 00:38:43 ID:kgqM8Y/I
オタク「あのクソ野郎…」

不良娘「敵意むき出しだな…」

オタク「アイドルのお宅にお邪魔っすよ!?信じられないっすよ!!」

不良娘「…まぁヤバくなったらすぐにあたしらが突入すればいいさ」

不良娘(それに下手な行動も流石にできないだろし…)

パシャ

不良娘「!?」クルッ

オタク「どうかしたっすか??」

不良娘「いや…なんでもない」

457: 2013/03/12(火) 00:47:24 ID:kgqM8Y/I
友「ふう…とりあえずなんともなかったな」

幼馴染「だから大丈夫だって言ったでしょ?」

友「また来るからな、いつどこで何があるかわかんないわけだし」

幼馴染「あははは…そ、そうだね…」

友「じゃあ明日な」

幼馴染「う、うん…」

ガチャン

友「ちっ…相変わらずガード硬ぇな。ったく幼馴染みなのになんであいつからアプローチしてこねぇんだよ」

友「普通は女の方から寄ってくるもんだろ。ったく…純情なのはいいけど硬すぎるのは考えものだぞ」



不良娘「やめろ馬鹿!!今飛び出して行ってもお前のもやしボディじゃ返り討ちに合うだけだ!!」

オタク「放してくださいっす!!!あのクズは一度解体しないと気が済まないっす!!!」

不良娘「そんなことお前にはできねぇから!!とにかく落ち着け!」

458: 2013/03/12(火) 00:52:29 ID:kgqM8Y/I
オタク「アイドルという幼馴染みがいながらなんなんすかアレ!!」

オタク「まるで自分になびくのが当たり前みたいな…!!」

不良娘「まぁ…あの自信がどこから湧いてくるのか確かにわかんねぇな」

オタク「駆逐されなきゃわからんタイプっすよ!!ありゃあ」

不良娘「まぁ…そのうち痛い目みるだろ。ほっとけ」

オタク「むぅ…不良娘さんはクールっすね」

不良娘「あんなの相手にするだけ自分の質が落ちるし」

オタク「結構えげつないこと言いますね…」

不良娘「あんなに言いたい放題言ってたのに今更だな」

オタク「なんていうか不良娘さんの言い方は感情すらこもってないというか…」

不良娘「ムキになる方がアホらしいって思っただけだから」

459: 2013/03/12(火) 00:57:50 ID:kgqM8Y/I
それから数日後


幼馴染「はぁ…はぁ…」

幼馴染(大変だ撮影に遅れちゃう!!)
タタタタタッ

A局プロデューサー「やぁ幼馴染ちゃん」

幼馴染「あ、A局のプロデューサーさん!!お疲れ様です」

A局プロデューサー「実は君に大切な話があってね」

幼馴染「すみませんっ!今から撮影がありますので…」

A局プロデューサー「いや、そんなに時間は取らせないよちょっとだけだから」

幼馴染「え、あ、あの!!」

A局プロデューサー「いいからいいから」
トコトコ



アイドル男「ん?あれは…??」

460: 2013/03/12(火) 01:05:44 ID:kgqM8Y/I
~~~~~~

幼馴染(なんでこんな人気のないところに…)

幼馴染「あのう…それでなんの用でしょうか?」

A局プロデューサー「ふふふ、まだわからないかね?」

幼馴染「…え、私何かいたしましたか…?」

A局プロデューサー「こんな写真を撮られてもかね?」
パラパラ…


幼馴染「こ、これは…」

幼馴染(こないだ友くんがうちに来たときの…!!)

A居プロデューサー「いけないねぇ…アイドルがこんな写真を撮られてしまっては」

幼馴染「か、彼は昔からの友達であって…そんなことは!!」

A局プロデューサー「しかし、ファンのみんなはどうかな?」

A局プロデューサー「君がいくらそのような主張をしようともみんなはどうかな?」

462: 2013/03/12(火) 01:16:28 ID:kgqM8Y/I
A局プロデューサー「しかも君は前にも同じようなことで問題になっているじゃないか」

A局プロデューサー「そんな君の主張を誰が信じるんだい?」

幼馴染「そ、それは…」

A局プロデューサー「たとえ誤解であってもこのような事態があることは良くないと私も思うよ」

幼馴染「……そ、それは…その…」

A局プロデューサー「我々業界でも心象のよくないことはなるべく避けたいと考えている」

A局プロデューサー「君もこんなことでこの世界から消えたくはないだろう?」

幼馴染「……」

A局プロデューサー「我々もキミを失うのは非常におしい。なんとかしてあげようと思っているよ」

幼馴染「!!」

A局プロデューサー「だがその前に我々に招いた誤解を解く必要があるね」

463: 2013/03/12(火) 01:21:24 ID:kgqM8Y/I
幼馴染「誤解……?」

A局プロデューサー「そうとも、そしてその方法も君は知っているはずだよ?」

幼馴染「な、何をすればいいのでしょうか…」

A局プロデューサー「これを…」スッ

幼馴染「こ、これは…」

A局プロデューサー「今日の撮影が終わったらでいい」

A局プロデューサー「何、怖いのであればいつでもいい。だが君はその方法以外にないとわかっているはずだよ?」

A局プロデューサー「じゃあ、撮影頑張りたまえ。楽しみに待っているよ…」クスッ


幼馴染「……」


~~~~~~~~

464: 2013/03/12(火) 01:23:56 ID:kgqM8Y/I
マネージャー「もう遅いじゃない!!」

幼馴染「ご、ごめんなさいっ!!」

マネージャー「まだ2分前だから早く準備しなさい!」

幼馴染「わ、わかりました!!」



アイドル男「……」(幼馴染ちゃん…?)


アイドルC「あ、アイドル男さ~~ん」

タタタタタッ

~~~~~~~~~~

465: 2013/03/12(火) 01:29:28 ID:kgqM8Y/I
撮影終了

幼馴染「……」(どうしよう…私…)

PLPLPL

幼馴染「!!」ビクッ

幼馴染(男さんから…?)

PI

男さん

件名:急にごめんね
お仕事中だったらごめんね。
アルバイトの件なんとか友にはうまく説明しといたから
それとこないだは撮影お疲れ様。今日もきっと大変なんだろうね

あまり無理せず、相談したいことがあればいつでも相談に乗るから
一人で気張らないで、俺じゃない誰でもいいから頼ってね。

お疲れ様


幼馴染「男さん……」

アイドル男「やぁ!幼馴染ちゃんお疲れ様」

466: 2013/03/12(火) 01:43:56 ID:MezIDuuI
幼馴染「あ、アイドル男さん!お疲れ様です!」

アイドル男「今日は元気がなかったね。何かあったのかな?」

幼馴染「あ、あははは、そんな風に見えますか??」

アイドル男「君の笑顔は独特だからね。元気がないと割とすぐにね」

幼馴染「すみません・・・」

アイドル男「あははは、そんな、謝らないで。どうかな?今日は僕が送っていくよ」

幼馴染「そんな!申し訳ないですよ!!」

アイドル男「気にしないで♪こないだのこともあるし、その辺りは気を付けるからさ」

幼馴染「本当にいいですか??」

アイドル男「もちろんさ」

471: 2013/03/13(水) 01:05:24 ID:eTzCVpy2
~~~~~~


幼馴染「ここは…??」

アイドル男「僕がいつも来てるお店なんだ」

アイドル男「あ、変なお店じゃないから心配しないで」

幼馴染「大丈夫ですよ」クスッ


チャリン

いらっしゃいませ~~


幼馴染(うわぁ…なんだか雰囲気がすごい大人っぽい感じだぁ…)

幼馴染(私なんかがこんなところに来ちゃって大丈夫なのかぁ…)

店員「こちらの席へ」

アイドル男「ありがとうございます」

トコトコ

472: 2013/03/13(水) 01:12:28 ID:eTzCVpy2
アイドル男「軽めのものをお願いします」

店員「かしこまりました」

アイドル男「彼女にも同じものを」

トコトコ

幼馴染「あははは…なんだか雰囲気がすごい大人っぽいですね」

アイドル男「最初僕も来た時は戸惑ったよ」

幼馴染「そうなんですか?どなたとご一緒に??」

アイドル男「僕の大切な人ってところかな?」

幼馴染「アイドル男さんの大切な人…?」

アイドル男「まぁそんなところだね、あまり気にしないで♪」



~~~~~~~~

473: 2013/03/13(水) 01:18:43 ID:eTzCVpy2
店員「お待たせいたしました」

アイドル男「ありがとうございます」

コトッ

幼馴染「わぁ…美味しそう」

アイドル男「味は保証するよ、どうぞ」

幼馴染「いただきます」もぐもぐ

幼馴染(お、美味しい)

アイドル男「どう?口に合うかな?」

幼馴染「はいっ、とても美味しいです」

アイドル男「それは良かった♪連れてきた甲斐があったよ」

幼馴染「ありがとうございますっ。けど…どうして私を…?」

アイドル男「何やら悩んでいるようだったから、撮影中も浮かない顔をしていたしね」

幼馴染「あ、す、すみません…」

アイドル男「いいよいいよ、気にしないで。誰にでもそういうことはあるからさ」

474: 2013/03/13(水) 01:24:10 ID:eTzCVpy2
幼馴染「アイドル男さんにもあったんですか?」クスッ

アイドル男「もちろんさ。僕なんかデビューした当時なんて先輩から怒られっぱなしだったしね」

幼馴染「全然そんな風には見えませんよっ」

アイドル男「今はようやく落ち着けたって感じだからね」

幼馴染「そうなんですかぁ」(アイドル男さんは一体どんなことがあったんだろう…)



幼馴染(なんだろう…アイドル男さんと話しているとまるで男さんと話してるような…そんな感じが…)

幼馴染(落ち着くというか…温かみがあるというか)


アイドル男「幼馴染ちゃん?」

475: 2013/03/13(水) 01:27:26 ID:eTzCVpy2
幼馴染「は、はいっ!!すみません!!」

アイドル男「あははは、ぼーっとしてたから口にソースが付いてるよ」

幼馴染「へっ…」フキフキ

幼馴染「!!!」

幼馴染「うぅ…すみません…」


アイドル男「あははは、少しは落ち着けた?」

幼馴染「は、はいっ」

幼馴染(うん…すごい落ち着ける…)

アイドル男「良かった♪」


~~~~~~~~~~

476: 2013/03/13(水) 01:33:00 ID:eTzCVpy2
~~~~~
自宅前


幼馴染「今日はありがとうございました。ご馳走して頂いて申し訳ないです…」

アイドル男「いいよいいよっ。気にしないで僕も幼馴染ちゃんと話ができて良かったよ」

幼馴染「いえ、こちらこそ楽しかったです」




アイドル男「ぷっ…あはははははは」

幼馴染「へ?な、何か変なことでも言いましたか!?」

アイドル男「いやいやごめんね!そんな風に言われたの初めてだったから」

幼馴染「す、すみませんなんか面白くない感想で…」

アイドル男「ううんっ、素直なんだなぁって感心したよ。じゃあ今日はありがとうね」

幼馴染「はいっ、ありがとうございましたっ」

トコトコ

477: 2013/03/13(水) 01:38:50 ID:eTzCVpy2
幼馴染(アイドル男さんもいろいろ悩みながら、今もこの世界にいるんだ…)

幼馴染「私は…やっぱり嘘はつきたくない…」

幼馴染「うん…」

幼馴染(大丈夫…私は大丈夫)



それから数日後
私と友くんの写真が流出しゴシップ誌に載ったのであった…
当然私に対する風当たりは強くなり

私に対する非難の声は一層強くなっていったが
私はブログでも事実ではないと主張し続けた

478: 2013/03/13(水) 01:53:48 ID:eTzCVpy2



…………………


……




オタク「それにしても世間は酷いもんすねぇ」

オタク「あれだけ持ち上げていた幼馴染ちゃんのことを今や『ビXチアイドル』呼ばわりっすよ」

不良娘「そんなもんだよ世間体なんて、周りの連中は真実なんか見向きもしやしねぇよ」

オタク「はぁ…幼馴染ちゃんは学校でもすごい無理してるように見えますし…」

オタク「なんだかやつはちょっと嬉しそうだし…」

不良娘「やつ?」

479: 2013/03/13(水) 02:00:00 ID:eTzCVpy2

男「奴って誰だよ?」

オタク「友っすよ…」

不良娘「なんであいつが嬉しそうなんだよ、怒るならわかるが…」

不良娘(それでもあいつが原因でこうなったんだから怒る権利なんてねぇがな)

オタク「なんだか自慢してるんすよ…『俺と幼馴染のスキャンダルだ~』とかなんとか他の女子に言ってるとこ見たんすよ」

不良娘「…」スクッ


男「不良娘ちゃんどこへ行くつもりだ…」

不良娘「あいつを頃しに行ってくる…」

男「き、気持ちはわかるが落ち着け!!」

オタク「そうっすよ!!不良娘さんがあんな奴一人に手を汚しちゃだめっすよ!!殺るなら俺が行くっす」

男「やめんか!!落ち着け!」

男「友には俺から言っておくから、二人はそれよりも幼馴染ちゃんのこと見守ってやってくれ」

男「学校でもどんな扱いを受けてるのか心配だし…」

480: 2013/03/13(水) 02:07:05 ID:eTzCVpy2
男(俺も原因の一つだし…連絡しづらいんだよな…)

オタク「男さんも連絡してあげればいいじゃないっすか」

男「連絡はしてるよ、たしかに元気がないのはひしひし伝わってくるよ」

オタク「俺たちもまだストーカー問題が解決してないっすから、身の回りは警戒してるっすけど…」

不良娘「最近動きがないな」

男「動きがない?」

オタク「そういえば最近ストーカーの動きがないっすね…」

不良娘「まぁ…あの騒ぎがあってから幼馴染に幻滅して諦めたっていう線もありますけど…」

男「……けどまだなんとも言えないからなぁ」

オタク「だからまだ警戒はしてるっすよ、ケータイにGPS機能つけてどこにいるのかも見てますし」

男「それって大丈夫なのかよ…」

不良娘「幼馴染が言ってきたんすよ」

男「幼馴染ちゃんが?」

481: 2013/03/13(水) 02:14:09 ID:eTzCVpy2
男(彼女自身が…??なんで)

オタク「俺たちも最初はちょっと考えたんすけどね」

不良娘「幼馴染がどうしてもって…」

男「そうか…」

不良娘「じゃあ、そろそろ帰ります」

オタク「送っていくっす」

男「おう、二人共よろしく頼むね」

不良娘・オタク「「うっす」」

ガチャン


ササーッ…

男「雨ひどいなぁ…」

男「幼馴染ちゃん…」

482: 2013/03/13(水) 02:14:56 ID:eTzCVpy2
男(最近彼女のことが気になって仕方ない…)

男(テレビでも彼女のことが度々取り上げられるからなるべく見ないようにしてるけど…)

男(最近は電話をしても声に元気がないし…)


男「幼馴染ちゃん…一人で抱え込んじゃだめだよ…」

483: 2013/03/13(水) 02:23:48 ID:eTzCVpy2
チャリン

友「よう!男」

男「ああ、友か…」

友「ふう…雨がひでぇひでぇ。風邪ひくっての」

男「どうしたんだこんな時間に?」

友「いやいや、ちょっとな」

友「なぁ、あのゴシップ見たかよ?」

男「ああ…あれか」

友「なんだよ、元気ねぇな。ま、元気もなくなるわな」

男「どういう意味だ?」

友「やっぱり幼馴染とお前じゃ釣り合わないもんなぁ」

男「…何が言いたいんだ」

484: 2013/03/13(水) 02:29:22 ID:eTzCVpy2
友「悪い悪い、そんな睨むなって」

友「ほらさ、俺と幼馴染のツーショットあったじゃん?」

友「やっぱ、一緒にいるとああいう風に見られちゃうんだなぁ~」

友「アイドル幼馴染、二人目の恋人!?だってよ」

男「……」

友「はぁ…二人目ってのが腹立つけどさ。恋人は一人しかいないっての、ゴシップ誌もわかってねぇよな~」


男(なんで…)

友「お前は顔が暗がりだからあまりはっきりと写ってないしさー、それにあんまりカップルって雰囲気の写真じゃなかったじゃん?」


男(なんで…こいつは…)

友「けど、俺のは完璧にツーショットだぜ!幼馴染だって笑顔だしさ~」

485: 2013/03/13(水) 02:33:06 ID:eTzCVpy2
男(彼女が苦しんでいるのに…)

友「やっぱ俺たちの写真のほうがカップルっぽくない?」





ササーッ…

チャプ…チャプ…

幼馴染(あ…気づいたら男さんの店の前に来ちゃった…)

幼馴染(……私…って……弱いなぁ…)

486: 2013/03/13(水) 02:37:10 ID:eTzCVpy2
幼馴染「あ、…中で声がする…」

幼馴染(…??)

ザァァァーーーッ…



友「それでさぁー、クラスの女の子もすげぇ押してくるんだよ~」

友「もう告白できちゃうんじゃね?って」

男「嬉しいか?」

友「あ?何が??」

男「雑誌に載って…そんなに嬉しいか?」

友「なんだよ、悔しがってるのか??」

ガタッ!!

ガシャーン!!!

幼馴染(!?)

幼馴染(何?何何???なんか割れる音がしたけど…)

487: 2013/03/13(水) 02:41:24 ID:eTzCVpy2
友「なんだよ…何キレてんだよ」

男「そんなに嬉しいのかって聞いてんだよ…ッ!」

友「僻んでんじゃねぇよ、てめぇが相手にされなくなったからって俺にやつ当たんなよ」

男「ッ…!!!」

バキィーー!!!!

ガシャアアアン!!!

幼馴染(わわッ…!!)ササッ

幼馴染(お店のドアから友くんが吹っ飛んできたよ…)


友「てめぇええ!!!」

488: 2013/03/13(水) 02:51:05 ID:eTzCVpy2

ザザァァァァーーッ

ガシッ
男「雑誌に載ってそんなに嬉しいか!?あの子を苦しめてそんなに楽しいか!?」

友「あぁあ!?何言ってんだてめぇ!!!勝手に僻んで被害者ぶりやがって何なんだよ!!」

男「あんな雑誌に載って幼馴染ちゃんを苦しめてるとか、幼馴染ちゃんの迷惑になっていないのか?とか…」

男「考えたことあんのかぁぁ!?」

友「何言ってんだよ、あいつは俺に惚れてるんだぜ?大体あいつのこと悪く言うファンなんていらねぇんだよ!!」

友「そんな奴がファンかよ!?あいつだって女なんだぜ?恋人やら彼氏やらがいて何が悪ぃんだよ!?」

男「彼女がそう言ったのかよ!?彼女がお前のこと好きだって言ったのか!?ぁああ!?」

友「言わせてやるよ!!今この場にいて俺とお前、どっちをとるかって聞いたら100%俺だって言うわ!!」

男「なんでそうやってなんでもかんでも決めつけてんだよ!!」

男「あの子が誰を選ぶかなんてわかんねぇだろうが!!」

489: 2013/03/13(水) 02:58:25 ID:eTzCVpy2
友「なんだよ?てめぇが選ばれるとでも言いたいのかよ!?」

男「そういうことを言ってんじゃねぇよ!!彼女にも選ぶ権利があるっつってんだろうが!!」

男「俺を選ぶなんてことはねぇよ……。けどてめぇを選ぶかなんてのは彼女自身から聞いてから言えや!!」

友「てめぇがあいつの何を知ってるんだよ!あぁぁあ!?」
バキッ!!!

男「自惚れんな、クソガキがぁあああ!!!!」
バキィィ!!!!!

男「てめぇがどんだけあの子に迷惑かけてるのか…!!」
ボコッ

友「あぁぁあん!?」
べキッ

男「少しでも考えたことあんのかよ!!!!」
バキィ
ボコッ!!!

友「あ”ー…はぁ、はぁ」

男「はぁ”…はぁ……」

490: 2013/03/13(水) 03:02:30 ID:eTzCVpy2
友「はぁ……糞がァ!!!!」
ガシャァァァン!!

ガラガラン…


タタタタタッ…


男「はぁ…はぁ…」

男「ッ…」
ドサッ

男「はぁ…はぁ…やべぇ…店ぐちゃぐちゃだ…」
ヨロヨロ…
男「ッと…とと、ははは…情けねぇ…うまく立てねぇや…」

ガシッ

幼馴染「お、男さん!!」

男「!!!お、幼馴染ちゃん…」

506: 2013/03/13(水) 23:39:06 ID:eTzCVpy2
幼馴染「男さん…あの…」

男「幼馴染ちゃん!!びしょ濡れじゃないか!こんな雨の中、傘もささずに」

男「とにかく中に入って乾かさないと!」

幼馴染「は、はいっ…」


~~~~~~~


男(まずいな…さっきのやり取り見られてたのかな…)

幼馴染(男さんがあんなに怒ってるところ初めて見た…)



幼馴染(私のために…怒ってくれたの…?)

507: 2013/03/13(水) 23:49:48 ID:eTzCVpy2
幼馴染「そ、それより!!男さんの怪我のほうが!!」

男「ああ、こんなの大丈夫だよ。高校の頃に比べればどうということないよ」

男「いてて…」


幼馴染「じっとしててください」

男「う、うん…」

男「いててて…」

幼馴染「大丈夫ですか…?」

男「ああ、ちょっと切っちゃっただけだからさ」

幼馴染「男さん…」

男「さっきのやり取り…聞いてた…?」

幼馴染「はい…」

男「あははは…だよね…」

男(やっぱ聞かれてたか…)

幼馴染「…」

男「はぁ…手を出しちまうなんて、社会人として失格だな」

508: 2013/03/13(水) 23:54:25 ID:eTzCVpy2
幼馴染「男さんはどうして…あんなに…?」

男「ああ…うーん…、なんか我慢できなくなったっていうか…なんだろう」

男(いや…それだけじゃないな、きっと他にも何か…)

幼馴染「男さんがムキになるなんてよっぽどひどいことを言われたんですか…?」

男「…まぁ…そんなところかな…」




幼馴染「…」

男「…」

509: 2013/03/14(木) 00:17:01 ID:jBMxxNNw
男「あ、あのさ…幼馴染ちゃ…」

幼馴染「…っく…」

男「!!!」

幼馴染「ひぃ…っく…う、…っく、ご、ごめんなさい…ちょっと…涙出てきちゃって」

男「幼馴染ちゃん…」

幼馴染「ごめんなさい…っぐ…大丈夫…です…」

男「話してごらん、聞くことしかできないけど。俺はちゃんと聞いてあげるから」

幼馴染「男さぁん…」

幼馴染「私…どうしていいかわからないんです…このままアイドル続けて本当にそれでいいのかなって」

幼馴染「私自身…アイドルになった理由も…」

男「…アイドルになった理由?」

510: 2013/03/14(木) 00:21:54 ID:jBMxxNNw
ぎゅ…


男「!!!お、幼馴染ちゃん!?」

幼馴染「ごめんなさい…今だけ…このままでいさせてください…」

男「……幼馴染ちゃん…」



ザザザァァーッ…


幼馴染「振り向いて欲しかったんです…」

幼馴染「男さんに…振り向いて欲しかったから…」

幼馴染「だから私…アイドルになったんです…」


男「……」

幼馴染「ずっと大好きだった…小さい時からずっと…」

幼馴染「でも私はきっと相手にされてない…男さんはきっと私のことを妹のようにしか見てない…」

幼馴染「そう思ってて…」

男「幼馴染ちゃん…」

511: 2013/03/14(木) 00:28:25 ID:jBMxxNNw
幼馴染「男さん…」

男「幼馴染ちゃん…」

幼馴染「ん…ちゅ……」



ザザザァァァーーーッ



男「ごめんね、びっくりしちゃったよね」

幼馴染「ち、ちょっとだけ…」

幼馴染「でも…嬉しい…」

男「あははは…」


男(何やってんだよ…相手はアイドルだぞ…)

男(それに幼馴染ちゃんは幼馴染みで俺にとって大切な子で…)

幼馴染「お、男さん…??」

男「ああ、ご、ごめんねちょっと考え事してて」

512: 2013/03/14(木) 00:32:01 ID:jBMxxNNw
男「というかシャワー浴びてきたほうがいいね…」

幼馴染「そ、そうですね…」

男「お湯沸かしてくるよ!!」
タタタタタッ

幼馴染「あ、男さんっ…」

幼馴染(はぁ…ちょっとずるかったかな…)

幼馴染(男さんと…)

幼馴染「えへへへ…」




男「ダメだ…なんか顔を合わせられん…」

男「はぁ…情けねぇよ俺」

513: 2013/03/14(木) 00:35:40 ID:jBMxxNNw
~~~~~~

男「お湯湧いたから先に入って…」

幼馴染「きゃああ!!」

男「!!!」

男「ご、ごめん!!!」

幼馴染「い、いえ!!すみません!!けど下着まで濡れてたので…」

男「そ、そうだよな、ごめんね気がつかなくて」

男「これタオル…」

幼馴染「ど、どうも…」ササッ

男「じ、じゃあ先に入っておいで」

幼馴染「は、はい…ありがとうございますっ…」
タタタタタッ



男「ふぅ…ピンクか」

518: 2013/03/14(木) 01:28:41 ID:jBMxxNNw
幼馴染「男さんに見られちゃったかな…」

幼馴染「うぅ…どうしよう…大胆な娘だとか思われてないかなぁ…」

幼馴染(大丈夫だよね…これくらいなら…)

幼馴染「…」
シュルシュル…

~~~~

男「よし…とりあえず片付いたな…」

男「割れた食器はまた新しく買い換えないとな」

男「はぁ…自分が招いたとはいえ痛い出費だな…トホホ」


幼馴染「男さ~ん、お風呂いいですよ~~」

519: 2013/03/14(木) 01:32:51 ID:jBMxxNNw
男「あいよー」

男「手当てはシャワーで泥を落としてからだな」


ガラガラ
ジャー…
男「あ”ーいてぇ…」

ゴトゴト

男「!?」

幼馴染「お、男さん??入ってますか??」

男「入ってるけど、どうかした~??」(着替えは置いといたんだけどな…)





幼馴染「い、今から私も入りますね」

男「は?」

520: 2013/03/14(木) 01:42:05 ID:jBMxxNNw
男「え、いやちょっと待って!!それはなんかまずい気がする!!」

幼馴染「え、でも、もう脱いじゃいましたし…」

男「脱ぐなあああ!!!」

ガチャ
幼馴染「し、失礼します~…」

男「…」ブクブク

幼馴染「お、男さん??何してるんですか???」

男「あー…俺は湯船に浸かってるから、幼馴染ちゃんは体洗いなよ」

幼馴染「私…男さんのお背中流そうと思ったんですけど…」



男「…」

幼馴染「だ、ダメですか…?」

男「うん、いいと思うよ。それはいいアイディアだ」

521: 2013/03/14(木) 01:50:54 ID:jBMxxNNw
~~~~~~~

ゴシゴシ

幼馴染「よっしょ…よいっしょ…」

男「幼馴染ちゃん…だ、大丈夫??」

幼馴染「大丈夫ですよ~これくらい、男さんにはたくさんお世話になりましたし」

男「いや…だってアイドルがだよ…?こんなわけもわからない男と一緒にお風呂入って…あまつさえ背中流してるなんて…」

幼馴染「男さんは私が信頼置く一番大切な人ですよ?それに…」

幼馴染「こんな言い方ずるいかもしれませんけど…い、今の私はアイドルの幼馴染じゃなくて」

幼馴染「お、男さんの幼馴染みで近所に住んでいる幼馴染です…」

男「うわぁ…ずるいな…それ」

幼馴染「それに社長さんはなにも…恋愛をしちゃいけませんとは言ってないですし…」

男「それこの前も言ってたな」

幼馴染「あははは…ちょっと卑怯ですよね…」

男「まぁ…元々社長さんが恋愛禁止とは言ってないから大丈夫だとは思うけど」

男「実際批判の声は上がってるわけだしなぁ…」

522: 2013/03/14(木) 01:58:55 ID:jBMxxNNw
幼馴染「でも!!あれは全部事実無根です」

幼馴染「ずっと言い続けているんですけど…」

男「……」(幼馴染ちゃん…)


幼馴染「……」

男「幼ちゃん!!元気だせよ!!可愛い笑顔が台無しだぞ!」

幼馴染「!!ふぇ!?」

男「昔…こうやって俺がよく君に言ってたよな」

男「友達とうまくいかなくて、一人でさみしそうにしてる時こうやって確か声かけてたような気がする」

男「うる覚えだけどね」


幼馴染「男さん…」(昔のこと…覚えててくれてる…)

男「せっかくの美人なのに泣き顔ばかりじゃなくて笑顔も見たいって」

男「ガキのくせしてよくそんな臭いセリフ言えたなぁって、今思うとちょっとした黒歴史だな」クスッ

幼馴染「ふふふ、けどかっこよかったよ」

523: 2013/03/14(木) 02:04:54 ID:jBMxxNNw
幼馴染「そんなこと言ってくれるの男さんだけだったし♪」

男「だろうな」クスッ



幼馴染「ありがとっ!男兄ちゃんっ♪」

男「あははは、随分昔の呼び方だね」

幼馴染「ずーっとこうやって呼んでたもんね~」

男「そうそう~」

男(そう…いつからかな…お互いそうやって呼び合わなくなったのは…)


ジャーーー…



~~~~~~~~~~~

524: 2013/03/14(木) 02:11:19 ID:jBMxxNNw
ザザァァァーーーーーッ…

男「雨ひどいなぁ…」

男(近いとはいえ、幼馴染ちゃんを家に帰すのは難しいなぁ)

男「うむ…」


幼馴染「男さん…あの…ご迷惑でなければ…泊めて頂いてもよろしいですか?」

男「ああ、そうだね…今日は帰るのは難しそ…」

男「お、幼馴染ちゃん!?」

幼馴染「ど、どうかしました??」

男「どうかしてるのは君の格好だよ!!なんでワイシャツだけ!?」

幼馴染「え、いや…そのこれなら一枚で済んじゃいますし余計に洗濯物を増やさないで済みますし…」

男(いや…そんなこと気にしなくてもいいのに…。いやすごくありがたいけど…むしろ眼福というかなんというか)

男「と、とにかく…今日はもう遅いし…寝ようか」

幼馴染「はいっ」

525: 2013/03/14(木) 02:20:03 ID:jBMxxNNw
男「お休みなさい~」

幼馴染「おやすみなさい~」

男「ちょっと待って」

幼馴染「どうかしました?」

男「なんでナチュラルに俺の部屋に?ちゃんととなりの部屋に幼馴染ちゃんの布団用意してあるんだけど…」

幼馴染「あ、いや…その…ごめんなさい…」

男「…あれまだ治ってないんだね」

幼馴染「うぅ…すみません…」

男「自分の部屋以外では一人でまだ寝れなかったんだね」

幼馴染「その…怖くて…」

男「ちっちゃい頃からそうだったよね」クスッ

幼馴染「うぅ…笑わないでくださいよぅ…」

男「ごめんごめん。じゃあ俺は床に布団敷くから、幼馴染ちゃんはベッドで寝る…」

幼馴染「あの…一緒に寝ちゃ…ダメですか?」

幼馴染「その…別々で寝ると怖くて…」

526: 2013/03/14(木) 02:29:53 ID:jBMxxNNw


男「……幼馴染ちゃん?狭くない…?」

幼馴染「は、はい…大丈夫です…」

男「そ、そっか…」

幼馴染「男さん…」

男「うん!?な、なんだい!?」

幼馴染「ふふふ、動揺し過ぎですよ~」

男「…はぁ…」



男「こんなこと…していいのかな…」

幼馴染「うん…?」

男「俺が…俺なんかが…こんなことしてて大丈夫なのかなって…」

幼馴染「どうしてですか…?」

527: 2013/03/14(木) 02:36:43 ID:jBMxxNNw
男「俺はほんとにただの一般人で、君とは幼馴染みっていうこと以外何の接点もない…」

男「小さい頃に遊んでいたってだけ本当にそれだけでさ」

男「子供の頃君と遊んでいなければ君と今も話すことなんてなかった」

男「たったそれだけしかないのに…いいのかなって」


幼馴染「そうしてくれたのも男さんじゃないですか…」

男「え?」

幼馴染「そうして、選んでくれたのは男さんですよ。だから私は今ここにいるんですよ?」

幼馴染「ただそれだけ…。ううん…それだけでいいんですよ」

幼馴染「私はむしろ、それだけで十分です」

幼馴染「男さんは、それだけじゃ…不服ですか…?」


男(幼馴染みちゃん…)

528: 2013/03/14(木) 02:41:21 ID:jBMxxNNw
男「ううん…そんなことないよ。ただ…」

幼馴染「…?」

男(不安だっただけなのかもな…彼女とのつながりがそれしかないって)

男(彼女が…大切だから…)


男「ううん…なんでもない」

男「ありがとう」


幼馴染「お礼を言われることなんて私はしてませんよ」クスッ

男「あははは、そんなことないよ」

幼馴染「あははは」


男「…」

幼馴染「…」



幼馴染「ねぇ…男さん」

529: 2013/03/14(木) 02:41:59 ID:jBMxxNNw
男「ん?」

幼馴染「お願い聞いてくれるかな…?」

男「いいよっ。なんだい?」


幼馴染「あのね…ふたりっきりの時だけでいいから…」

男「うん」

幼馴染「また…昔みたいに呼んでいい?」

男「昔みたいに?」

幼馴染「うん…」

530: 2013/03/14(木) 02:48:28 ID:jBMxxNNw
幼馴染「昔みたいに呼び合いたいの…」

男「…」

男「ああ…いいよ」

男「幼ちゃん…」
ナデナデ

幼馴染「えへへ…男兄ちゃん…」
スリスリ



~~~~~~

540: 2013/03/16(土) 23:35:57 ID:yaSUgA8g


TV局プロデューサー「全く…私の言うことを聞かなかった女はあいつが初めてだ」

TV局プロデューサー「まぁ、あの写真が流出して以降やつの人気は降下の一方…」

TV局プロデューサー「仕事も減っているみたいだしな…」

TV局プロデューサー「いずれまた私のところにくるさ」




扉越し
バンド男「ほぅ…なるほどねぇ」
カチャ

PIPIPI
バンド男「ああ、俺や。やっぱりお前の考えてたとおりだったよ」

541: 2013/03/16(土) 23:45:59 ID:yaSUgA8g
~~~~~~~

レストラン

アイドル男「やぁ」

バンド男「男ふたりとは、シケてるな」

アイドル男「まぁ…そう言わずに何人もアイドルの卵を食べてきてるじゃないか」

バンド男「あー…けど最近は股開くまでが早くてつまんねぇんだよな」

アイドル男「もう少し言い方はないのかい?」

バンド男「事実だし。てか全員案の定貫通済みばっかやったで。あとあの巨大アイドルグループも」

アイドル男「まぁ、処Oを売りでやってるわけじゃないからね…。そこは多めに見てあげなよ」

バンド男「中には経験人数俺より多いんじゃねぇのか?ってくらいのやつもいやがったし」

アイドル男「君も相当だよね…」

バンド男「どうやろ…全盛は一日5・6人相手にするくらい平気だったが。今はあんま興奮できるような女がいねぇ」

アイドル男「そんなこと彼女たちに言ってるのかい?」

バンド男「言うわけねぇだろ…そこまで鬼じゃねぇよ。けどまぁ…一回こっきりでバイバイだけどな」

アイドル男「まぁ…そんな話をするために呼んだわけじゃないんだ」

544: 2013/03/16(土) 23:54:36 ID:yaSUgA8g
バンド男「ああ、例のやつやろ。あいよ」

アイドル男「ありがとう」

バンド男「なんでそこまで固執するかねぇ」

アイドル男「君が唯一落としそこねたアイドルだからかな?」

バンド男「ほざいてろ」

アイドル男「それにしても君がアイドルのために何かするなんて珍しいよね」

バンド男「あのプロデューサーが気に入らなかっただけだよ。俺の真似事のつもりで初めてだろうが…あいつは見境いなさすぎだ」

バンド男「それに失うのはもったいねぇし」

アイドル男「ん?彼女をかい?」

バンド男「アイドルじゃなくて歌手をやりゃ良かったんだよ」

アイドル男「ああ、それね…実は彼女、歌手志望でうちのオーディションを受けたことがあるんだ」

バンド男「へぇ、でなんで落とされたんだよ?」

アイドル男「事務所にいた前のプロデューサーの意向で歌手向きじゃなくてアイドルに向いているとのことでね」

バンド男「そいつの眼力腐ってんじゃねぇのか」

アイドル男「僕も同じことを思ったよ。確かにアイドルのような見た目はしていたけど…歌唱力は歌手に退けをとらないものだったからね」

548: 2013/03/17(日) 02:14:29 ID:oIAW1bfE
バンド男「うちに来ればよかったものを…」

アイドル男「初めてみたいだったし…、大手だから気が引けたんだよ」

アイドル男「それに彼女も友人の勧めでアイドルで良いと言ってたしね」

バンド男「そのクソみたいな友人頃してきていいか?」

アイドル男「いや、僕も誰かまでは知らないよ」(まぁ…こないだまではね…)

バンド男「で、あの娘どうすんだよ?」

アイドル男「うん…人気は前に比べれば落ちてきているけど、アイドルとしてやっていけないわけではないよ」

バンド男「正直もったいねぇな」

アイドル男「けど、君はあまり彼女に固執しているようには見えなかったけど」

バンド男「あー…確かに最初はいつモノにしようか考えてたが、てめぇがいた手前それもできなかったしな」」

アイドル男「まぁそんなことになったら全力で止めてたよ」

バンド「だろうな」

551: 2013/03/17(日) 12:37:44 ID:oIAW1bfE
バンド男「それにしてもなんでお前はそこまであの娘にこだわる?」

アイドル男「あははは…なんでだろうね」

アイドル男「強いて言うなら彼女に似てた…からかな?」

バンド男「…」

バンド男「お前は俺を恨んでないのか…?」

アイドル男「うん?」

バンド男「あいつがあんなふうになったのも俺が原因だし…」

バンド男「お前が俺を恨んでいても不思議はない…」

アイドル男「彼女はそうは…思ってないと思うよ」

アイドル男「もし彼女が生きていたらそう言っていると思う」

バンド男「…」

552: 2013/03/17(日) 12:38:33 ID:oIAW1bfE
アイドル男「じゃあこの盗聴記録は有効に使わせてもらうよ」

バンド男「せいぜいあのプロを陥れるのにな」

アイドル男「じゃあ、ありがとうございます」

バンド男「あいよ」



~~~~~~~~~

553: 2013/03/17(日) 12:48:13 ID:oIAW1bfE
それから数日後…

客1「それにしてもびっくりだな…。あのTV局のプロデューサーが枕営業を強要していたなんてさ」

客2「何人か食われてたらしいよ」

客1「アイドルで何人も証言しているのもいるし」

客2「まじかよ…」





男「しかしまぁ…そんなことほんとにあるんだな。ドラマの中だけかと思ってたけど」

オタク「割とそんな感じっすよ。芸人や男性アイドルグループも手癖悪いって聞きますし」

不良娘「下衆ばっかだな」

554: 2013/03/17(日) 12:48:55 ID:oIAW1bfE
男・オタク「「俺はそんなことないぞ・っすよ」」

男・オタク「…」

不良娘「もしそうだったらバイト辞めるから」

男「それは勘弁してください…」

オタク「ほ、ほんとに俺は下衆なことなんか考えないっすから!!」

不良娘「ふん…」

不良娘「…」クスッ







男(しかし…そういうことがあったんなら…幼馴染ちゃん大丈夫かな…)

555: 2013/03/17(日) 12:55:36 ID:oIAW1bfE

PLPLPLPL

幼馴染「うん?誰からだろ?」
ガチャ
幼馴染「はい、もしもし」


友『よう幼馴染』

幼馴染「友くん?どうかしたの?」

友『今度さ、お前が前に行きたいって言ってたカフェにでも行かないかなって思ってな』

幼馴染「いいけど、どうして急に??」

友『前から行きたいって言ってたじゃんか?ただそれだけだよ』

幼馴染「そう?じゃあ行こうかな」

友『おう空いてる日があったら教えてくれよ。予定合わせるからさ』

幼馴染「うん。また私から連絡するね」

友『おう、じゃあな』

ガチャ

556: 2013/03/17(日) 13:02:33 ID:oIAW1bfE
~~~~~~~

幼馴染「おはよ~、ごめんね!!遅れて」

友「気にすんなよ!じゃあ行こうぜ」

幼馴染「う、うん!」(なんだろう…なんか…変)



ショッピングセンター

幼馴染(あ、あれいいなぁ)

友「どうした?あの店に気になるもんでもあるのか?」

幼馴染「え?ああううん!!ちょっと気になっただけ!」(試着とかしたら長いとか言われそうだし…)

友「ちょっと寄っていこうぜ」

幼馴染「え?で、でも」

友「いいからいいからっ♪」

557: 2013/03/17(日) 13:09:42 ID:oIAW1bfE
幼馴染「あ、これも可愛い…」

友「似合うんじゃね?試着してみたらいいんじゃないか?」

幼馴染「え~でも、私選ぶ時間長いよ?」

友「そんなの気にしねぇから、いいから着てみようぜ」

幼馴染「う、うん」





幼馴染「ど、どうかな…?」

友「おお!!いいじゃん!!やっぱり着てみると似合うな」

幼馴染「そ、そうかな?」

友「今履いてるブーツともあってるしさ、この時期にも合うと思うし」

幼馴染「そうなんだよね~」

558: 2013/03/17(日) 13:17:51 ID:oIAW1bfE
カフェにて

友「よっしゃ!なんか注文しようぜ」

幼馴染「そうだね~、歩き回って疲れちゃったしね」

ガシャン
友「おっと!!」

幼馴染「きゃっ」

店員「も、申し訳ございません!!お怪我はございませんか!?」

友「いや!!気にしんでください!大丈夫っすから」

幼馴染「友くん大丈夫?水思いっきりかかっちゃったからだいぶ濡れてるよ?」

友「あははは、大丈夫大丈夫これくらい」

店員「すぐにタオルをお持ちいたします!!」

友「着替えれば大丈夫っすから!お気になさらず」


幼馴染「…」

559: 2013/03/17(日) 13:24:34 ID:oIAW1bfE
帰り


友「いやぁ…今日は疲れたなぁ」

幼馴染「そうだねぇ~」

友「けど楽しかったぜ、カフェにも行けたしな」

幼馴染「うん!私も楽しかったよ今日はありがとうね」

友「俺も楽しかったぜ。ありがとうな」

幼馴染「じゃあまた明日学校でね」

友「おう」

トコトコ


幼馴染(友くんがいつもと違った…なんでだろう?)

幼馴染「いつもだったら怒るような場面で全く怒らなかったし…」

幼馴染「もしかして…自分を変えようとしてるのかな…」

幼馴染「…」

561: 2013/03/17(日) 14:01:24 ID:oIAW1bfE
それから友くんの態度は学校でも変わり
周りに気配りをするようにもなり、以前とは考えられないような性格になっていた


友「そういえばさ~」

女子A「友くん最近やさしいよね~」

女子B「ホントホント~」

友「そんなことねぇよ、これくらい優しいのウチにはいらねぇって!」




オタク「それにしても人間変わるもんすねぇ~。あれだけDQNみたいだった友がいじめられっ子を助けるようにもなりましたし」

不良娘「…」

不良娘「人間簡単に変われれば苦労なんてしねぇよ…」

オタク「不良娘さん??」

不良娘「ふん…」

565: 2013/03/17(日) 17:15:50 ID:oIAW1bfE
下校時間 体育館裏にて

男子「あ、あの…ずっと好きでした!!」

幼馴染「あ、ありがとう///」

幼馴染「気持ちは嬉しいけど…ごめんなさい。お付き合いはできません…」

男子「そ、そうですよね…急にこんなこと言ってごめんなさい」



幼馴染(はぁ…また振っちゃった)

幼馴染「このままじゃ魔性の女だとか思われそうだよ…」

幼馴染「うぅ…」

友「仕方ねぇじゃんか、アイドルなんだしよそんな付き合うとかできねぇだろ?」

幼馴染「それもあるけどね…」

幼馴染(私にはちゃんと好きな人がいるわけだし…)

571: 2013/03/17(日) 20:16:38 ID:oIAW1bfE
男「あら」

幼馴染・友「あ」

男「や、やあ今帰りかい?」

幼馴染「え、ええ」

友「…」

男(やべぇな…すげぇ気まずい…)

幼馴染(ど、どうしよう…二人はあれから話すらしてないんだよね…)

573: 2013/03/17(日) 20:45:37 ID:oIAW1bfE
トコトコ
友「…」


幼馴染「と、友くんッ…」

友「こないだは悪かったな」

男「え?」

幼馴染(友くん…?)

友「こないだは明らかに俺が悪かったよ。すまん」

男「ああ、気にするな。俺も殴ったりして悪かったよ」

男「すまんな」

友「気にすんなよ」

幼馴染(二人共…)

575: 2013/03/17(日) 21:03:21 ID:oIAW1bfE
~~~~~~

オタク「どう思います?」

不良娘「何が?」

オタク「なんか変じゃないっすか??あの友があんな風に素直に謝ると思います?」

不良娘「さぁな…興味ないね」

オタク「さいですか…」

不良娘(しかし…妙だな…)

不良娘(幼馴染の様子が…)

577: 2013/03/17(日) 21:19:05 ID:oIAW1bfE
男「じゃあまたね」

幼馴染「はいっ。またね友くん」

友「おうまたな。男もまたな」

男「おう!」

トコトコ


コソコソ
オタク「幼馴染さんを送りましょう」

不良娘「お前も物好きだな…」

オタク「見守るのがファンの役目っすからね!」

不良娘「はいはい…」

トコトコ



友「…」

579: 2013/03/17(日) 21:32:57 ID:oIAW1bfE
~~~~~~~


事務所

幼馴染「お疲れ様でした~」

マネージャー「ん~~~、お疲れ様」

アイドル男「お疲れ様です」

マネージャー「お疲れ様、二人共連日のイベントでお疲れでしょう?ゆっくり休みなさい」

幼馴染・アイドル男「はい」

アイドル男「幼馴染ちゃん家まで送っていくよ」

幼馴染「いいんですか?」

アイドル男「ああ、それくらい全然」

幼馴染「じゃあお言葉に甘えて…」

580: 2013/03/17(日) 21:43:15 ID:oIAW1bfE
アイドル男「今日も握手会で時間かかっちゃったね」

幼馴染「そうですねぇ~。でも応援してくださるファンの方のためにも必要ですからね♪」

アイドル男「ははは、そうだね」


トコトコ
ファン「幼馴染ちゃん…」

幼馴染「??」(ファンの方かな…?)

アイドル男「…?」


ファン「週刊誌に載っていたことなんて嘘だと思ってたけど…」

ファン「君はそんな簡単に男と一緒にいるような子だったんだ」
シャキ…


アイドル男「!!!」

582: 2013/03/17(日) 22:29:36 ID:oIAW1bfE
ファン「そんな男に汚されるくらいなら…俺が楽にしてあげるよおおおおお!!!!」
タタタタタッ

幼馴染「ひぃっ…!!」

アイドル男「くっ!!」

ファン「邪魔するなあああ!!!!」

スシャ…

アイドル男「くっ…」ドクドク…

幼馴染「きゃあああああああああ!!!!」

警備員A「なんだ一体!?」

警備員B「そこで何をしている!!」


~~~~~~~~~

583: 2013/03/17(日) 22:44:54 ID:oIAW1bfE
幼馴染「あ、アイドル男さん…怪我…」

アイドル男「はは…これくらい大丈夫さ」

幼馴染「血が…」

アイドル男「これくらい大丈夫だよ…」

警備員B「大丈夫ですか!?」

アイドル男「少し血が出てだけです。平気です」



幼馴染「……」

585: 2013/03/17(日) 23:34:29 ID:oIAW1bfE


~~~~~~~~~



友「それでさ~」

幼馴染「そうなんだ~」

オタク「不良娘さん聞いてますか~??」

不良娘「あ?あ…ああ悪い」

幼馴染「ふふふ」



男「よいしょっと…」

オタク「あ、男さんこんにちはっす!」

友「よう!男」

不良娘「どうもっす…」

587: 2013/03/17(日) 23:35:13 ID:oIAW1bfE
男「よう!みんな仲良くお帰りか?」

友「そんなところだな」

オタク「男さんは今日はお店休みですか??」

男「今日はちょっと荷物を引取りに行ってたからね」

不良娘「だったらバイト入りましたよ?」

男「いやぁ…さすがに7連勤で入ってもらうのはまずいしさ」

オタク「そんなに働いてんすか!?ダメっすよ無理しちゃ!!」

不良娘「いや…別にそうでもないから」

アハハハハ


幼馴染「……」ペコリ

589: 2013/03/17(日) 23:42:17 ID:oIAW1bfE
男「そうだ最近新メニュー作ってみたんだけどさ、良かったら食べてってよ」

友「お、マジ?じゃあ寄ってこうぜ」

オタク「タダ食いっすか!?」

男「お前だけ払ってもらおうかな」

オタク「なんでぇ!?」

男「冗談だよ」

不良娘「けどいいんすか?タダでなんて…」

男「いいよ、まだ考案中なだけだからさ。試食してもらってみんなの評価を聞きたいから」

友「そいつは楽しみだな~」

男「幼馴染ちゃんもどう?」

幼馴染「ごめんなさい…明日は朝から撮影があるので…今日は早めに帰って準備をしようかと」

友「そうだったのか?なら言ってくれれば先に帰ってくれても良かったのに」

幼馴染「せ、せっかく誘ってくれたし…」

オタク「そんな気にしなくてもいいっすよ~~」

590: 2013/03/17(日) 23:46:31 ID:oIAW1bfE
男「そっか…それなら仕方ないな、また今度お店に寄ってってね」

幼馴染「はいっ。失礼します」
トコトコ



オタク「そういえば幼馴染ちゃん最近、カフェに立ち寄らないっすね~」

友「そうなのか?男」

男「うん?どうだろう…最近はうちも忙しいから、気を使ってるんじゃないか?」

友「繁盛してるならいいことじゃねぇかよ」

男「まぁな」

不良娘「…」

591: 2013/03/17(日) 23:52:26 ID:oIAW1bfE
幼馴染「はぁ…」
トコトコ

友「よっ」

幼馴染「と、友くん!?男さんのところに寄って行ったんじゃ…」

友「うん?まぁ…少し話して帰ってきたよ」

幼馴染「どうして…」

友「あー…そりゃあ幼馴染を送っていこうと思ってさ」

友「ホラ、まだストーカーは捕まっていないわけだしさ。一人で歩くのは危ないだろ?」

幼馴染「そっか、ありがとうね」

友「おう!」

幼馴染「ふふふ、なんだか友くん人が変わったみたいだね~」

友「そうか??変わったつもりはないんだけどなぁ」

幼馴染「前だったらちょっと強引だったりするし、私も対応に困って少し戸惑ったりもしたし」

友「あははは、それは悪かったよ」

幼馴染「ううん、今はそんなことないから少し接しやすくなったよ♪」

友「そいつは良かった!」

593: 2013/03/17(日) 23:56:44 ID:oIAW1bfE
自宅前

幼馴染「ありがとうね」

友「おう!じゃあまた学校でな」

幼馴染「うんっ」

友「…」

友「幼馴染!!」

幼馴染「うん?」

友「なんか悩みがあるんだったらいつでも言ってくれよなー!!」

幼馴染「…」



幼馴染「うんっ!ありがとうっー!!」

595: 2013/03/18(月) 00:11:48 ID:UBPfc4yQ
オタク「すみませんちょっとトイレ借りてもいいっすか」

男「おう、行ってらっしゃい」

タタタタタッ

男「食い過ぎだろあいつ。ったく…」

不良娘「…」

不良娘「最近幼馴染も…」

男「うん…?」

不良娘「ここに顔見せなくなったっすね…」

不良娘「うちそんな忙しくないっすし…」

男「う~ん…どうだろうな?仕事が忙しいんじゃないか?」

不良娘「最近は学校も結構来てるっすよ?」

男「そうなの?」

不良娘「…なんかあったんすか?」

男「いや…特にないけど」

不良娘「ふーん…」

596: 2013/03/18(月) 00:17:55 ID:UBPfc4yQ
男「あははは…な、何その疑うような眼差し」

不良娘「別に~…」

男「あははは」

オタク「男さん羨ましいっす…俺もそんな眼差しを向けられたいっす」

男「いつの間に戻ったし!!」


不良娘「…」

オタク「そ、そんなゴミ虫を見るような眼差しで見ないでください…ガチでへこむっす…」

不良娘「じゃあ…明日はバイトできます。失礼しました」

男「おうよろしくね」

オタク「ああ~無視しないでください~~」

タタタタタッ


男「…」

男(あれから…避けてるよな…)

男(幼馴染ちゃん…)

597: 2013/03/18(月) 00:23:12 ID:UBPfc4yQ
翌日
幼馴染「すみません…わざわざ送っていただいて」

花屋「いいよいいよ、気にしないで。いつも贔屓(ひいき)にしてくれてる幼馴染ちゃんの頼みだからね」

花屋「それに花を届けるついでだしね」

幼馴染「ありがとうございます」

ブルゥーン…



幼馴染「あ、あそこです」

花屋「おう、了解」


ガタンッ

幼馴染「ありがとうございます」

花屋「いえいえ」

花屋(ここは…お寺か…?)
トコトコ

598: 2013/03/18(月) 00:28:38 ID:UBPfc4yQ
花屋「……」

墓前

幼馴染「ごめんねお父さん。最近立ち寄ることができなくて、すぐに綺麗にしてあげるからね」

花屋(そうか…お父さんは亡くなってたんだな…)

幼馴染「この花…この方からいつも頂いているんですよ」

花屋「…」ペコリ

幼馴染「すごく明るくて優しい人なんだよ。私のことも度々気にかけてくれて…」

花屋「幼馴染ちゃん、水を汲んでくるよ」

幼馴染「あ、すみません。お願いします」

花屋「おう」
タタタタタッ

599: 2013/03/18(月) 00:38:50 ID:UBPfc4yQ
ジャー…

花屋「親御さんを亡くして…アイドルか…」

花屋「彼女も存外、大変だな」

トコトコ

花屋「ん?」



幼馴染「お父さん。今日はね、いろいろ話したいことがあって来たんだ…」

幼馴染「私がしたいようにしなさいって、お父さんはよく言ってたよね?」

幼馴染「私ね…今アイドルをやってるんだけどね」

幼馴染「色んなファンの方も応援していただいてなんとかやっていけてるよ」

幼馴染「世間の風当たりが厳しかったりするけどね…」

幼馴染「でもそれは私が成長するための糧なんだって、そう思ってるの」

幼馴染「そのおかげで、今は自分で作詞できるくらいにまでなれたよ」

600: 2013/03/18(月) 00:45:52 ID:UBPfc4yQ
幼馴染「学校生活も充実しててね…」

幼馴染「でね……私今…恋もしてるんだ」

幼馴染「この人のことを考えると胸がギュウって締め付けられるみたいな…」

幼馴染「一緒にいるとね?自然と安心できるんだ」

幼馴染「あははは、お父さんが生きてたら「娘はやらん!!」とか言ってくれるのかな?」

幼馴染「うん…好きな人がいるの」


幼馴染「事務所は恋人を作ってもいいよとは言ってくれてるんだけどね、どうしても…ファンの方の期待を裏切ってしまうような気がして」

幼馴染「今まで男性とのお付き合いも…一度もなく、アイドルを続けてるよ」

幼馴染「けど最近になって深く関わるようになってね…その人のことを考えれば考えるほど」

幼馴染「胸が苦しくて……」

601: 2013/03/18(月) 00:51:35 ID:UBPfc4yQ
幼馴染「それだけなら…私が我慢すればいいんだけどね…」

幼馴染「けど…」

幼馴染「私が…」

幼馴染「私がアイドルをやっていることで…周りの人に迷惑をかけちゃうんじゃないかって…」

幼馴染「誰かを傷つけてしまう…」

幼馴染「私に問題があったことによって…私の周りの人が傷つくんじゃないかって」

幼馴染「もしかしたらあの人にもって…そう思うと…」

幼馴染「でも今…私がアイドルをやめてしまって」

幼馴染「ファンの方を悲しませてしまったらと思うと…それもできなくて…」

602: 2013/03/18(月) 00:57:23 ID:UBPfc4yQ
幼馴染「お父さんは自分の好きなことは自分の思ったようにやりなさいって言ってくれた…」

幼馴染「私は…好きな歌をアイドルという形で続けてる」

幼馴染「みんなにも応援してもらってとても嬉しい…」

幼馴染「悩みを聞いてくれる友達もいるし、優しい先輩方もいるよ…」



幼馴染「応援してくださるファンのみんな…、支えてくれる仲間、親しくしてくれる先輩に友人…」

幼馴染「そして…私の大切な…」

幼馴染「…」


……





幼馴染「…わたし…どうしたらいいのかなぁ……」

604: 2013/03/18(月) 01:10:40 ID:UBPfc4yQ
幼馴染「私…どうしていいのか…わからないよぅ……」



花屋「…」

カチッ
カチッ

ジュボ

花屋「ふー…」

花屋「選ぶのは君だ…」

花屋「たとえどっちに転がろうともな…」


~~~~~~~~~

612: 2013/03/18(月) 22:13:38 ID:UBPfc4yQ
授業中

先生「それで~、ここはこうであるからして…」

幼馴染「……」ポケー…

先生「この詩の解釈について…幼馴染!お前はどう思う?」

幼馴染「……」ポケー…

友「幼馴染?当てられたぞ」

幼馴染「…」ポケー…

友「幼馴染!!」

幼馴染「へ…?友くん??」

先生「どうした?具合でも悪いのか??」

幼馴染「へっ?あ、い、いえ!!なんでもありません!!!す、すみません…」

先生「仕事で疲れてるかもしれんが授業には集中してくれよ」

幼馴染「す、すみません…」

ガヤガヤ


不良娘「…」

613: 2013/03/18(月) 22:20:16 ID:UBPfc4yQ
~~~~~

男「幼馴染ちゃんの様子が変?」

オタク「そうなんすよ、学校でもどこかぼーっとしているというか…」

オタク「魂が抜けたみたいな感じだったっす」

男「そうか…」

オタク「何があったのかわ、わかんないっすけど」

男「大丈夫だろ、仕事できっと疲れているのだろうし」

男「何かあったら友もいるしさ」

オタク「なんでっすか!?あいつなんかただの不安要素じゃないっすか」

男「ここ最近はそうでもねぇよ。今はなんていうかちゃんと幼馴染のことを気遣った態度というか」

男「あいつも大人になったんじゃねぇのかなって」

オタク「けど…!!」

男「お前が心配するようなことにはならないさ、あいつもそこまでアホじゃないよ」

オタク「…男さんがそう言うなら」

不良娘「…」

614: 2013/03/18(月) 22:28:57 ID:UBPfc4yQ
――――――
――

男「ふぅ…片付けしなきゃな」

不良娘「ねぇ…」

男「うん?どうかした??」

不良娘「なんかムキになってない?」

男「??」

不良娘「別にあんたがどうこうしようがあんたの勝手だけどさ」

不良娘「なんていうか…」

不良娘「意地になってないか?」

男「俺が?」

不良娘「あんた幼馴染とまともに顔すら合わせてねぇだろ」

不良娘「何があったかは知らねぇけど…。あんたらしくないぞ」

男「あははは…別に喧嘩とかをしてるわけじゃないんだ」

615: 2013/03/18(月) 22:36:58 ID:UBPfc4yQ
不良娘「??じゃあなんで…」

男「なんつーかな…たぶん俺が意気地なしなだけなんだ」

不良娘「…?」



男「俺自身は多分彼女と一緒にいたいんだと思う。ただ、彼女の場合は少し特殊な環境じゃないか?」


男「アイドルで…誰からも好かれていて、みんなから慕われて、思われて…」


男「たくさんに人に支えられて色んな交流関係があってさ…」


男「小さい時は一緒にいることも、遊んだりすることもできたけどさ」


男「お互い成長していくにつれて、話す機会も会う機会も少なくなっていって…」


男「気づいたら俺の生きている世界とは別世界の住民になっちゃってさ」

617: 2013/03/18(月) 22:42:47 ID:UBPfc4yQ
男「俺と彼女との距離ってこんなに遠かったっけ?って…」

男「気づいたときにはとんでもなく遠くにいて…」

男「俺何やってたんだろうって……気づかされたときにはもう遅くてさ」

不良娘「それはあんたが諦めてるからじゃないのか?」

男「…どうかな」

不良娘「あんた一度でもあの子に気持ちを伝えようとか思ったことねぇのかよ?」

男「それは…」

不良娘「今がどんなに距離があるかは知らねぇよ?」

不良娘「けど…向こうはそう思ってはいないかもしれないだろ?」

不良娘「なんで自己解決しようとすんだよ」

不良娘「そんなんじゃ友とやってること変わんねぇぞ」

男「…それ以上にひどいかもな」

不良娘「…っ!!」

不良娘(なんであんたはそうなんだよ…)

不良娘(なんでそんな簡単に決められるんだよ…)

619: 2013/03/18(月) 22:52:20 ID:UBPfc4yQ
男「けどさ…それでも彼女が俺をしたってくれた事は嬉しかったよ」

不良娘「…」

男「だから俺には俺のできることをしようって」

不良娘「できること…?」


男「遠くてもいいから、彼女の支える一人になろうって」

男「想いを伝えることはできないけど」

男「けど違う形で彼女のそばにいようって」

不良娘「それで…いいのかよ…」

男「俺は平気だよ。まぁ他の男に彼女がかっさらわれるのはちとキツイけどな」

不良娘「だったら…」

男「まぁまぁ待てよ。彼女は今アイドルだ、それにここ最近の記事で問題にもなっている」

男「それを作ったきっかけの一つでもある俺が彼女に近づくことを快く思わない人間だっている」

男「俺も彼女が一般の人間であれば気持ちを伝えることくらいはしてる」

不良娘「……」

620: 2013/03/18(月) 23:01:28 ID:UBPfc4yQ
男「あの記事で問題にされたのがちと痛かったかなぁ…」

不良娘「あれさえなければ告白してたとでも言うのかよ?」

男「う~ん…彼女が引退してからとか?それもアリだったな」

不良娘「告白する気はあったんだな…」

男「そりゃああんな可愛い幼馴染みがいたんじゃ気が気じゃないしさ♪」

不良娘「…」

男「あははは、冗談だよ。本当は彼女への気持ちに気づいたのも割と最近だったんだよ」

男「俺が気づくのがホント遅すぎただけなんだ」

不良娘「…もういいのかよ?あいつはきっとあんたのこと」

男「それはどうかな?決め付けるのはよくねぇよ」


男(けどまぁ…普通女の子が一緒に風呂に入るなんてことしないだろうし…)

男(やっぱりそうだったのかなぁ…)


不良娘「あんたへの態度は友とは全然ちげぇし、別にそれくらい…」

男「うーん…それもほら俺に対しては年上への対応とかともとれるじゃない?」

623: 2013/03/18(月) 23:12:11 ID:UBPfc4yQ
不良娘(確かにそうかもしれねぇけど…)

不良娘(でも確かに…アイドルに彼氏が出来たなんてなったら…)

不良娘「……」

不良娘「あんた…それじゃ幸せになれねぇじゃねぇかよ…」

男「そ、そんなことはねぇよ」

不良娘「もし彼女が引退して…」(あ、ちょっと揺らいだ…)

不良娘「芸能界の他の男に誘われて…それから抱かれて…」

男「っ…!!ダメだ!!芸能人が相手だったら止めるよ!!」

不良娘「なんでよ?あんたが言ってたあいつが好きになった相手だぞ?」(ちょろいな…)

男「うぅぅ…」

不良娘「あん?どうすんだよ」

男「くっ…」(この娘…やりおる…)

不良娘「どうすんのかって聞いてんだよ?」

624: 2013/03/18(月) 23:18:44 ID:UBPfc4yQ
~~~~~~~~

男「結局答えられなかったな…」

男「確かに…彼女の言ってたことはホントの事だからかなりくるな…」

男「カッコつけるのはやっぱ性に合わんねぇ…」

チャリン

男「いらっしゃ…」

幼馴染「こ、こんにちは…」

男(なんでこのタイミングで来ちゃうかな…いや悪くはないんだけどさ)

625: 2013/03/18(月) 23:23:58 ID:UBPfc4yQ
幼馴染「あ、あの…こないだ泊めてもらった時に置いていった制服と…その」

男「ああ、大丈夫だよっ。ちゃんと洗濯はしてあるから♪」

幼馴染「あ、あの…し、下…」

男「うん?下???」

幼馴染「し、下着…もその…///」

男「あははは、大丈夫ちゃんと丁寧に洗ったから。心配しないで」(何言ってんの俺ぇぇぇぇ)

幼馴染「て、丁寧に…///」

男「すぐ持ってくるから、紅茶でも飲んでて」

トコトコ

626: 2013/03/18(月) 23:34:03 ID:UBPfc4yQ
幼馴染「あ、はいっ!!」


幼馴染「……」

幼馴染(はぁ…どうしよう…男さん迷惑じゃなかったかなぁ…)

幼馴染(…男さん…)




男(あれ!?どこにやったっけ!?このへんに紙袋でいれといたはずなんだけど!!)

男(やたら可愛らしい下着だったから丁寧にしまったはずなんだが…)

男「どこやったっけ…」

627: 2013/03/18(月) 23:36:34 ID:UBPfc4yQ
男「お待たせ~ごめんね、遅くなって」(なんとか見つかった…)

幼馴染「あ、いえっ、私のほうこそごめんなさい!」

男「ああ、いいよ気にしないで」

男「それに本当なら俺が届けに行かなきゃ…」


男「……」

幼馴染「……」


新聞記事
アイドルの下着を持った男が逮捕!?


男「うん。いろいろとまずいね」(バレたらまずいなんてもんじゃないな)

幼馴染「ふふふ、そんな心配しなくても」

男「いやぁ…やっぱちょっとまずいかなぁって」

幼馴染「もしそうなっても私が証言しますから大丈夫ですよ」

628: 2013/03/18(月) 23:44:42 ID:UBPfc4yQ
男「『アイドル、男に下着を届けさせる!?』って記事が乗りそうだな」

幼馴染「そうなっちゃったらアイドル生命もおしまいですね」クスッ

男「もう、笑い事じゃないよっ」

幼馴染「でも…男兄ちゃんと、疑われるのなら…仕方ないかなぁ」

男「幼馴染ちゃん??」

幼馴染「むぅ…」

幼馴染「もう幼って呼んでくれないんですか…?」

男「あ、ごめん忘れてた」

幼馴染「もう…ひどいなぁ。私はずっと男兄ちゃんって呼びたくてウズウズしてたのに」

男「それならいつでも呼んでくれればいいのに~」

幼馴染「だってそう呼んだら友くんとかに…」

男「あははは…」(友ェ…)

629: 2013/03/18(月) 23:54:58 ID:UBPfc4yQ
男「あのさ、幼ちゃん」

幼馴染「何?男兄ちゃんっ」

男「今度さ二人でどこか行かないか?」

幼馴染「え…?」


男「この前どこか遊びに行きたいみたいなこと言ってたじゃない?」

男「だからもしよかったらどうかなって?車出すしさ」

幼馴染「……」 

男「俺は事務所のスタッフとかいってカモフラージュすればとか…」

男「それとも俺とじゃ嫌だった??」

幼馴染「そ、そんなことないよっ!!!」

男「へ、そ、そう?」

幼馴染「あ、ご、ごめんなさい…大声出してしまって」

幼馴染(どうしよう…すごく嬉しい…///)

幼馴染(でも…男さんが危ない目にあったりとか…)

631: 2013/03/19(火) 00:03:25 ID:MwF8Trng
幼馴染「…」

男「大丈夫だよ」

幼馴染「へ?」

男「幼ちゃんなら大丈夫。素直な気持ちはきっと届くよ」

男「色んなことで問題になってるけどさどれとして事実なわけじゃないんだし」

男「君を支援してくれる人はたくさんいるんだろ?」

男「そんなに不安がらなくても幼ちゃんを信じていてくれてる人はきっと最後まで君を信じてくれるはずだよ」

男「幼ちゃんが応援してくれている人を信じなくてどうすんのさ?」



幼馴染「男さん…もしかして…知ってるんですか…??」

男「うん?何が??」

632: 2013/03/19(火) 00:08:36 ID:MwF8Trng
幼馴染「だって…私が今悩んでること…」

男「なんだやっぱそんな感じだったんだ」

男「俺なんか悪いことしたかなぁってずっと考えてたんだけどさ、全然思い当たることがなくて…」

幼馴染「そ、そんなことないですっ!!男兄ちゃんにそんな…」

男「あー…でも、一緒に寝てた時弾みでおっOい触ったことがまずかったかなぁって」

幼馴染「べ、別に男兄ちゃんなら…///」

男「それから揉んだのがまずかったかなぁって」

幼馴染「えOち…///」

男「あははは、ま、冗談は置いといて」

男「ずっと気になってたんだけどさ、幼ちゃんはなんでアイドルになりたかったの?」

633: 2013/03/19(火) 00:13:32 ID:MwF8Trng
幼馴染「え…」

男「ほら、アイドルになるって言った時さ俺は幼ちゃんのやりたいようにすればいいと思うよって言っただけじゃんか」

幼馴染「う、うん…」

男「ホントは理由が一番気になってたんだけどさ」

男「あの時幼ちゃん何か元気なさげだったしさ、それで自分からやりたいって言ってることにさ」

男「なんか理由を聞くのもなぁって…」

幼馴染「男兄ちゃん…」

男「人ごとみたいに言ってたかもしれないけど、ホントはちょっと芸能界に行くのが不安だったかなぁ」

男「今だから言うんだけどね」


幼馴染「…」

男「理由聞いちゃってもいいかな?」

634: 2013/03/19(火) 00:17:26 ID:MwF8Trng
幼馴染「男さん…大切な話を聞いてくれますか?」

男「うん?」

幼馴染「私ね、ちっちゃい頃から歌うことが好きでね。毎日のように歌ってたんだ」

男「ああ、毎回聴かせてもらってたよね」

幼馴染「でもその当時私はどちらかというといじめられっ子だったから」

幼馴染「馬鹿にされたりして、人にも好かれなかったから…」

幼馴染「もしかしたら男兄ちゃんもいつかは…って」

幼馴染「そう思うのが怖くて…」

男「幼ちゃん…」

635: 2013/03/19(火) 00:24:42 ID:MwF8Trng
幼馴染「でも男兄ちゃんは私に対して変わらず接してくれて…」

幼馴染「それが嬉しくて…すごく嬉しくて…」

幼馴染「それから…男兄ちゃんにみてほしい」

幼馴染「もっと私のことを見て欲しいって…」

幼馴染「男兄ちゃんに好かれたいって思うようになって…」

幼馴染「最初は歌手でオーディションを受けたんだけど…アイドルの方が向いているって言われてね」

幼馴染「自分の好きな歌を歌うことができる…」

幼馴染「男さんにももっと見てもらえるかなって」


幼馴染「でも今は…大好きな歌が苦しい…」

幼馴染「歌うのは好きなのに…大好きな人が離れていくのが苦しいよ…」

幼馴染「有名になれば…たくさんの方も応援してくれる…」

幼馴染「でも…問題もたくさん起こって…大好きな人たちとも一緒にいられる機会がなくてっていく…」

637: 2013/03/19(火) 00:31:08 ID:MwF8Trng


ギュッ…

幼馴染「!!」

男「幼ちゃん…好きだ…」

男「ごめんね…俺のせいだ」

男「俺が君の気持ちも考えずに言ったことが悪かったんだよ…」

男「苦しめてごめんね…」

幼馴染「男兄ちゃんは悪くなぃ…」

幼馴染「私が悪い子だからぁ…」

幼馴染「男兄ちゃん…好きぃ…大好きぃ…」

男「俺も好きだよ…幼ちゃん…」

638: 2013/03/19(火) 00:35:37 ID:MwF8Trng
幼馴染「うぅぅ…ずっと言いたかったぁ…」

幼馴染「でも…男兄ちゃんが危ない目にあったら…」

幼馴染「そう思うと…言えなくて…」

男「…幼ちゃん…もういいよ。もう我慢しなくていいから…」

男「今日だけはすべて吐き出していいから…」

男「俺も全部受け止めるから」

幼馴染「男兄ちゃぁぁん…」



~~~~~~~~~~~

642: 2013/03/19(火) 01:02:09 ID:MwF8Trng
~~~~~~~

男「ふぅー…」

男「で?すっきりした?」

幼馴染「うんっ♪泣き疲れちゃった」

男「そ、そうかい」(切り替えはえぇ…さすが芸能人)

幼馴染「男兄ちゃん…私ね、自分のやりたいようにやってみる」

男「うん?今までは??」

幼馴染「今までは違うの、なんか私の意思でやってたって感じじゃなかったから」

幼馴染「だから今度は自分の意思でやってみる」

男「そうか」クスッ

幼馴染「それにしても~男兄ちゃんも男の子なんだね~」

男「へ?何が??」

幼馴染「抱きしめたはずみでお尻触ってたよね」

643: 2013/03/19(火) 01:07:32 ID:MwF8Trng
男「いやぁ、おっOいの次はお尻かなぁって」

幼馴染「もぅ…男兄ちゃんがこんなにえOちだったなんて初めて知ったよ…」

男「え?知らなかったの?」

幼馴染「えOち、男兄ちゃんのえOち」

男「いやさ、大体さこんな可愛い子が『抱きしめてっ♡』って言ってるのに」

幼馴染「そんなこと言ってないよ」

男「お黙りなさい」

男「こんな可愛い女の子が誘惑してるのにだよ?体の凹凸触らねぇ男ってなんなの?」

幼馴染「フツーは触らないよっ!」

男「いや触るね!少なくとも俺じゃない思春期男子は間違いなくな」

男(友なら確実だな…)

幼馴染「でも付き合ってもない男女同士なのに??」

男「それは若気の至りというやつで」

644: 2013/03/19(火) 01:10:48 ID:MwF8Trng
幼馴染「男兄ちゃん曰く、もう若くないんじゃないのー?」ジトー

男「ぜ、前言撤回します…まだ若くてピチピチでいたいです」

幼馴染「もう…」


幼馴染「2歳しか離れてないんだから、大丈夫だよ」

男「だといいな」クスッ


~~~~~~~~~

663: 2013/03/19(火) 16:47:46 ID:MwF8Trng
幼馴染「~~♪」

オタク「最近ご機嫌っすよね~なんかあったんすか~??」

幼馴染「え?えへへへ、そうかなぁ♪」

オタク・不良娘(分かりやすい…)

友「お~い幼馴染~、ちょっといいか~?」

幼馴染「うんっ、な~に??」
トコトコ

友「今度の休みにさ、ちょっと付き合ってくれないか?」

幼馴染「今度の休み??えっとどうだったかなぁ…」

友「空いてたらでいいんだ」

幼馴染「そうだねぇ…、予定を確認しないとわからないからまた連絡するね」

友「おう、頼むぜ」

664: 2013/03/19(火) 16:54:05 ID:MwF8Trng
~~~~~~
カフェ

友「ということなんだよ」

男「それで幼ち…、幼馴染ちゃんは誘えたのか??」(やべっ…)

友「ああ、返事はもらえたよ。最近少しいい感じになってきたからさ」

男「…まだ幼馴染ちゃんを狙ってるのか…?」

友「狙ってるとか言うなよ、気持ちを伝えようと思ってな」

友「俺も自分の今までの行動改めてさ、幼馴染に新しい自分を見てもらうと思って頑張ったんだぜ?」

男「そ、そうか…」

友「お前もなんだかんだで応援してくれてたしさ、絶対にOKもらってくるぜ」

男「そ、そうか!もらえるといいな」

友「おう!頑張るぜ」

665: 2013/03/19(火) 16:57:10 ID:MwF8Trng
チャリン

友「じゃあな~~~」


男「おう~」


男「…」

男「やべぇ…言ったほうがよかったかな…」

男「いつか来るとは思ってたけど…このタイミングで告白かよ…」

男「非常にまずいな…」

男「先手を打っておくか」
PIPIPI

PLPLPL

男「あ、もしもし~♪幼ちゃん~??」

667: 2013/03/19(火) 17:41:05 ID:MwF8Trng
オタク「そういえば不良娘さんはなんで演劇を?」

不良娘「内緒」

オタク「え~~教えてくださいよ~~」

不良娘「しつこいのは嫌い」

オタク「すみません…」

不良娘「……」

不良娘「もっと親しくなったらな」

オタク「!!」

オタク「うっす!!」

不良娘「ったく…」クスッ

668: 2013/03/19(火) 17:54:23 ID:MwF8Trng
不良娘「じゃあまたな」

オタク「うっすまた学校で会いましょう!」


オタク「最近は幼馴染ちゃんもストーカー被害に遭ってないみたいだし…」

オタク「そろそろ俺たちの役目も終わりかな?」

オタク「それはそれでさみしいっすけど、ストーカーがないことはいいことだし」

オタク「良かったといえばよか…」


友「ああ~それでさ~」

オタク(ん?あれは友??誰と話してんだろう)
トコトコ

~~~~~~~~~

669: 2013/03/19(火) 18:03:17 ID:MwF8Trng
翌日


幼馴染「ふぅ…服はこんなかんじでいいかなぁ」クルクル

幼馴染(デートってわけじゃないし…)

幼馴染(まぁ…いっか)


友「よう!ゴメンなちょっと遅れて」

幼馴染「ううんっ。気にしないで、私も来てそんなに時間経ってないし」

友「じゃあ行こうぜ」

トコトコ


???「……ふぅん」

674: 2013/03/19(火) 20:17:51 ID:MwF8Trng
幼馴染「♪~~♪」

友「最近随分と上機嫌だよな」

幼馴染「うん?そうかなぁ??」

友「なんかいいことあったのか?」

幼馴染「う~ん、最近になってからかな?」

幼馴染「お仕事のこととかで大変なこともあったけどね、でも…」

幼馴染「私生活がだいぶ充実するようになったからかな?」

友「最近かぁ~そっかそっか♪」

幼馴染「友くんもいいことあったの~??」

友「まぁな♪」

幼馴染「そっか♪」

675: 2013/03/19(火) 20:23:58 ID:MwF8Trng


幼馴染(これいいなぁ~…)

幼馴染(今の季節に合いそうな明るさだし)

幼馴染(男さんとデートする時なんかに…)

幼馴染「///」


友「ん?どうかしたか??」

幼馴染「ううん、なんでもないっ♪」

友「そっか」

友(この調子ならいけそうだな)


~~~~~~~

不良娘「よし…朝の練習はこの辺でいいかな。一息入れるか」

PLPLPL

不良娘「ん?電話??」

PI
不良娘「もしもし…?」

676: 2013/03/19(火) 20:51:54 ID:MwF8Trng
PLPLPL

友「あ、電話だ悪いな幼馴染」

幼馴染「ううん、気にしないでっ」

PI
友「もしもし?ああ、うん」

幼馴染「♪~~~」

677: 2013/03/19(火) 20:52:33 ID:MwF8Trng
友「ああ、わかった」

幼馴染「どうしたの~~?」

友「ああ、なんか女子1たちもこの辺にいるんだってさ~」

幼馴染「へぇ~そうなんだぁ」

友「せっかくだし一緒に行動しないか?って誘いだったんだ。どう?」

幼馴染「どう?って??」

友「だから一緒に行動どうかな?って」

幼馴染「いいんじゃない~?」

友「わかった今から合流場所に行こうぜ」

幼馴染「うん~」(合流場所って…合流する気満々じゃん…)
トコトコ

678: 2013/03/19(火) 21:03:28 ID:MwF8Trng
女子1「やっほ~~友く~ん」

女子2「お、きたきた~」

友「あははは、来ちゃいました~」

幼馴染「おはよう~」

女子1「ほんとに二人できてたんだね~」

女子2「何々~もしかしてデート中だったぁ~???」

友「あははは、そんなんじゃないよ~、幼馴染に無理言って付き合ってもらってるだけだよ」

女子1「そうなの~???」

幼馴染「あははは…」(無理にじゃないけど…デートではないかなぁ…)



男「ん?」

男「お、二人のデートはこの辺だったか」

679: 2013/03/19(火) 21:24:02 ID:MwF8Trng
女子1「それでさ~これを買いたいんだけどさ~」

友「なんで~?買えばいいじゃん~」

女子1「最近金欠で買えないの~」

友「それくらい俺が買ってやるよ~」

女子1「マジ!?友くんチョー優しい~~~!!」

女子2「え~~あたしにもなんか買ってよ~~~」

友「落ち着けっての」


幼馴染(あ~あ…なんだろなんかなぁ…)

幼馴染(私今日来た意味ないような…)

幼馴染(はぁ…)

680: 2013/03/19(火) 21:30:57 ID:MwF8Trng
幼馴染「ね、ねぇ…ちょっとペース早いよ…」

トコトコ
女子1「あ、あとさ!!あれも可愛くない!?」

友「お、いいじゃん!!きっと似合うって!!」

女子2「きっとじゃなくてそこは『絶対』だぞ☆」

友「あはははわりぃわりぃ!」





幼馴染「…」

幼馴染(…帰ろうかな…)


男「幼ちゃん幼ちゃん」

681: 2013/03/19(火) 21:39:10 ID:MwF8Trng
幼馴染「お、男さん!?」

男「こっちこっち」

幼馴染「はいっ」

タタタタタッ


女子1「それからあれも~~」

友「落ち着けっての」

友「って…あれ幼馴染??」




~~~~~~~~~~

682: 2013/03/19(火) 21:50:57 ID:MwF8Trng
男「はぁ…あいつが変わったと思ってた俺がバカだったよ」

幼馴染「あははは…でも私は元々ただの付き合いでついてきただけですから」

男「いや、あれはあいつが悪いだろ」

男「最初に幼馴染ちゃんと約束しといて他の女の子と一緒にいるとか…」

幼馴染「私は気にしてませんよ~」

幼馴染「いる意味はないかなぁとは思いましたけど」

男「ほんとだよなぁ」

幼馴染「あはははは」



男「どうかな?続きは俺と一緒にデートじゃダメっすか?」

幼馴染「ご一緒しようかなっ♪」

683: 2013/03/19(火) 21:57:21 ID:MwF8Trng
―――――


幼馴染「男さん見てみて~これどうかな??」

男「ほぅ…あえて胸が強調されるような服を選びますか~」

幼馴染「ど、どこを見て言ってるんですか!!」

男「え、どこっておっOいだけど」

幼馴染「もう…ほんとに男さんはえOちだなぁ…///」

男「周りにも男がいるんだから、もうちょっと露出の控えめなものを選びましょうね」

幼馴染「うぅぅ…じゃあこっちにする」

男「ふたりっきりの時限定ならね」

幼馴染「じゃあ買うっ♪」

男「単純だなぁ~」

684: 2013/03/19(火) 22:09:26 ID:MwF8Trng
幼馴染「えへへへ~♪」

男「嬉しそうだね~♪」

幼馴染「男さんこそっ」

男「そりゃあ彼女と堂々とデートできるからねぇ~」

幼馴染「あははは、そうだね~」

幼馴染「そっかぁ~…彼女さんかぁ~」

男「そうだよっ♪」

幼馴染「えへへへ」
ギュッ…

685: 2013/03/19(火) 22:38:02 ID:MwF8Trng
幼馴染「でもなんだか夢みたいだなぁ~」

男「彼氏がいることが?」

幼馴染「違うよ~。男兄ちゃんとこうやって二人っきりでデートしてるなんて」

幼馴染「こないだまでの私だったら多分想像できなかったと思う」

男「それは俺も同じだよ」

男「俺も気持ちを伝えずに、ただキミのそばで支えられればそれでいいと思ってたけどさ」

男「やっぱ、カッコつけて身を引くなんてことできなかったなぁ」

幼馴染「ふふふ、でもそれでいいじゃない」

幼馴染「その方が男兄ちゃんっぽいよ♪」

男「はははは、そうかなぁ~?」

ワイワイ

686: 2013/03/19(火) 22:45:41 ID:MwF8Trng
PLPLPL

幼馴染「あ、電話…」

幼馴染(どうしよう…友くんからだ…)

男「出ないの?」

幼馴染「え…あ、いや…その」

男「…」(あいつからか…)

幼馴染(……)

カシッ
PI
男「…」

幼馴染「お、男兄ちゃん!?」

男「出る必要なんかないよ」

男「幼ちゃんがそうしたくないなら、出る必要なんかないよ」

687: 2013/03/19(火) 22:47:23 ID:MwF8Trng
幼馴染「男兄ちゃん…」

男「何、なんか言われたら適当に理由つけて言ってやれ」

幼馴染「うん…そうだねっ」

男「さてと、続き楽しもう♪」

幼馴染「うんっ♪」
タタタタタッ






友「っかしいな…なんで出ねぇんだよ…」

友「くっそ…」(なんかしたか?)

女子1「ねぇ~友く~ん行こうよ~」

女子2「幼馴染ちゃんと連絡取れた~?」

689: 2013/03/19(火) 22:52:14 ID:MwF8Trng
友「いや…それが電話に出ねぇんだよ」

女子1「マジで~??」

女子2「何それウザッ」

友「ったく…俺が何かしたかよって」

女子1「ほんとだよね~。てか幼馴染さんってさ、アイドルになったからって調子に乗ってない?」

女子2「なんていうか~、反応が狙いすぎてるっていうか…普通JKであの反応はなくない?」

女子1「あ~それわかる~」

友「そう言うなよ、あいつのいいところだってあるぜ?」

女子1「友くん優し~」

女子2「ホント幼馴染さんにはもったいないよね~」

友「馬鹿言うなって、似合いの幼馴染み同士だぜ?」

女子1「自分で言うとかwww」

女子2「ウケるんですけどwwww」

694: 2013/03/19(火) 23:04:03 ID:MwF8Trng
不良娘「はぁ…はぁ」
タタタタタッ

不良娘「オタクの情報じゃ、この辺でデートするとか言ってたらしいが…」

不良娘「どこだよ…」


不良娘「ん?」


男「~~~」
幼馴染「~~~♪」


不良娘「おい、デートってあの二人じゃねぇかよ…」

696: 2013/03/19(火) 23:07:58 ID:MwF8Trng
不良娘「ったく…心配かけやがって…ん?」

不良娘「あれは…」







男「それでさ~」

幼馴染「うんうん~」

友「ったくホントどこ行きやがったんだ…」


男・友・幼馴染「!!!!」

女子1「あ、友く~ん待ってよってあれ、幼馴染さんじゃん」

女子2「しかも男の人と腕組んでるよ~」(お、ちょっとタイプかも)

699: 2013/03/19(火) 23:23:06 ID:MwF8Trng
不良娘「おい…もしかしてあれやばいんじゃねぇのか…」



幼馴染「と、友くん…」

友「…おい…どういうことだよ」

幼馴染「あ、あのね友くん…ッ!!」


男「はぁ…バレちまったか…まぁ仕方ねぇか」

男「いずれは話さなきゃならんしな、かえって無駄な手間が省けてわ」

友「うるせぇよ…黙れよ」

男「……」

男「友…ガキじゃねぇんだ、分かるだろ?」

友「うっせぇぇえよ!!!黙れよ!!!」

702: 2013/03/19(火) 23:39:00 ID:MwF8Trng
男「…口で言っても分かんねぇか…」

幼馴染「…」ギュ…


友「幼馴染から離れろやああ!!!」

男「う~ん…なぁ?友」

男「少し落ち着いて話をしようや。どうしてこうなったかもわかるはずだぞ?」

友「黙れや!!!てめぇえ!!!」
バキッ!!

友「ゴフッ…」

男「だから落ち着けっての」

705: 2013/03/19(火) 23:44:30 ID:MwF8Trng
友「て、てめぇ…」

男「あのな…俺だってお前が彼女のことを思って行動をとっているならわかるよ?」

男「けどちょっと今日の行動はないんじゃなかったのか?」

男「お前昨日あれだけ幼馴染ちゃんに気持ち伝えるって意気込んでたよな?」

男「まぁデートに誘って待ち合わせしたのまでは良かった」

男「問題はそのあとだよな?」

友「あぁあ?」

男「お前そのあと何した?」

男「彼女ほったらかして何やってんだよ?」

友「んなことしてねぇよ!!普通に会話してただけじゃねぇかよ」

男「ほうほう、あの状態で会話していたと言うかっ」

男「すげぇなそれ」

706: 2013/03/19(火) 23:50:13 ID:MwF8Trng
男「彼女の姿も見えないのに会話していたと…」

男「大体…話も聞かずにいきなり殴りかかってくるし…」

男「俺あの時も言ったよな?」

男「彼女の気持ちを少しでも考えたことあるのかって…」

男「俺はお前が変わったと思って少し嬉しかったよ、けど幼ちゃんと俺がお互い気持ちを伝え合ってお前には悪いなとは思ったさ」

男「今日も気持ちを伝えるって言ってたから…」

男「俺の口からいうより、お前もちゃんと気持ちを伝えられるようにしようと思ったからあえて言わなかった」

男「けどお前の今日の行動を見てその気も一気に失せたわ」

友「何言ってやがんだよ…てめぇ…」

708: 2013/03/19(火) 23:57:45 ID:MwF8Trng
女子1「ていうか…幼馴染さんもひどくない?」

女子2「一言帰るとかいえばいいのに…!!」

幼馴染「う、うん…それは私にも非が…」

男「俺が止めたんだよ」

男「そんなことしてる奴にわざわざ言う必要なんかねぇからな」

友「うるせぇよ!!てめぇに聞いてんじゃねぇんだよ!!」

男「それは悪かったよ、けどホントのこと幼ちゃんだったら話さず終わりそうだから俺が言ったんだけどな」

友「パチこいてんじゃねぇよ!!…幼馴染嘘だよな?本当のこと言ってくれよ」

幼馴染「…ごめんなさい…最初は言おうと思って帰ろうと思ったんだけど…男さんに止められて…」

幼馴染「なにも言わなかったことはごめんなさい…」


不良娘「謝ることはねぇんじゃね?」

男・友「!?」

幼馴染「ふ、不良娘ちゃん!?」

次:男「なにィ!?アイドルになる!?」幼馴染「う、うん・・・」【後編】

引用: 男「なにィ!?アイドルになる!?」幼馴染「う、うん・・・」