291:◆ZS3MUpa49nlt 2012/05/30(水) 16:44:46.29 ID:Oy9fngAwo
292: 2012/05/30(水) 16:45:15.69 ID:Oy9fngAwo
6.ファミレス
January first Tuesday 12:00
-第十二学区・神社-
吹寄「――さて。待ち合わせ場所に着いたは良いが……」
姫神「まだ誰も来てない」
吹寄「まあわかってた事だけど……」
結標「この神社結構広いから迷ってるんじゃないの?」
姫神「さすがにそれは無いと思う。小学生じゃないのだから」
吹寄「だけど迷ってたと言われても驚かないわね」
結標「ホントひどい扱いよね……あの三人」
293: 2012/05/30(水) 16:45:43.62 ID:Oy9fngAwo
土御門「おいーす。お待たせー!」
姫神「おお。噂をすれば何とやら」
吹寄「噂はしてないけどね」
青ピ「いやー、充実した初詣だったわー」
上条「一生懸命仕事してる巫女さんの写真を撮りまくるのがお前の初詣なのか……?」
吹寄「なっ!? き、貴様らはそんなくだらない事をしていたの!?」
結標「よくアンチスキルに捕まらなかったわね……」
姫神「……不審者」ボソ
上条「ま、待てお前ら! 俺はやってねえぞ! むしろ止めてた側だ!」
294: 2012/05/30(水) 16:46:18.08 ID:Oy9fngAwo
青ピ「何言うとりますのんカミやん? 一緒にMIKOSANウォッチングした仲やん!」
土御門「そうだぜいカミやん。自分だけ良い子ぶろうとしてもそうはいかないにゃー」
上条「良い子ぶるもなにももともと俺は無罪だゴルァ!」
三人「「「…………」」」ジトー
上条「だぁーくそぅ!! お前らのせいで俺まで変態扱いだ!!」
青ピ「あぁぁイイ! 女の子がジト目でボクの事見とる!」
上条「……とりあえずコイツ一発ぶん殴っても怒られねえよな?」
土御門「まあまあ落ち付けカミやん。青髪ピアスの変態性は今に始まった事じゃないぜよ」
上条「コイツの変態性より、俺にまで軽蔑の目で見られてるのが問題なんだけどな……」
295: 2012/05/30(水) 16:46:42.39 ID:Oy9fngAwo
打ち止め「おーい!! みんなお待たせー!! ってミサカはミサカは手を振りながらみんなのもとへ駆けつけてみたり!」タッタッタ
一方通行「走ンじゃねェコケンぞクソガキ!」カツンカツン
姫神「あ。打ち止めちゃんとアクセラ君だ」
結標「どうしたの? 貴方が遅れるなんて珍しい」
一方通行「俺が時間を守ろォと努力したところで、クソガキの存在がそうはさせてくれねェンだよ」
吹寄「ふーん、だから打ち止めは綿あめその他諸々を持って駆けつけてきたのね」
一方通行「ったく。これから昼メシだっつゥのによォ」
296: 2012/05/30(水) 16:47:13.65 ID:Oy9fngAwo
上条「わぁーん助けてアクセラえもん!」
一方通行「誰がアクセラえもンだコラ。何だ上条?」
上条「変態どもと一緒にいただけで変態扱いされてるんだよー!」
一方通行「……どォいう経緯があったかは知らねェが、変態どもについて行ったオマエが悪い」
上条「そ、そんなー!?」
打ち止め「……どうしたのあれ? ってミサカはミサカはあの人に泣きついてるカミジョウを見て聞いてみる」
土御門「カミやんは犠牲になったんだぜい。犠牲の犠牲にな」
打ち止め「何それ? ミサカにはよくわかんない」
297: 2012/05/30(水) 16:47:44.79 ID:Oy9fngAwo
吹寄「……よし! とりあえず馬鹿やってないで、そろったんだから早く行きましょ?」
姫神「そうだね。茶番はそろそろ終わりにしよう」
一方通行「メシはどこで食うンだ? つゥかその前に無一文の上条はどォなるンだ?」
上条「だ、大丈夫だ! ちゃんと金下ろしてくっから」
青ピ「カミやんの場合それすら残ってるかが怪しいんやけどなー」
土御門「お金を引き出せずに、キャッシュカードがATMに入ったままでてこなくなりそうだにゃー」
上条「テメェら嫌なフラグ立てんじゃねえ!!」
結標「……まあ、上条君の扱いは置いといて何食べるかだけでも決めときましょ?」
打ち止め「ミサカお寿司食べたーい! ってミサカはミサカは高らかに主張してみたり!」
一方通行「オマエって事あるごとに寿司を要求するよな?」
298: 2012/05/30(水) 16:48:17.67 ID:Oy9fngAwo
姫神「ごめん。昨日私お寿司食べたから。できれば違うのをお願いしたい」
一方通行「つゥ事で残念だったなクソガキ」
打ち止め「じゃあステーキ!」
一方通行「いかにも高級そうなモンばっか要求すンじゃねェよ!」
吹寄「……ふむ。じゃあ面倒臭いからファミレスで良いんじゃない? いろいろ食べれるモノはあるし」
結標「たしかにファミレスなら安いヤツだけどステーキはあるわね」
青ピ「大勢で行くのにも適しとるしなー」
土御門「それに金欠カミやんにも優しい金額だしにゃー」
上条「うるせえよ! つーかファミレスのライス(小)でも結構キツいんだぞウチは!」
吹寄「言ってて悲しくならないのか貴様は?」
299: 2012/05/30(水) 16:48:43.65 ID:Oy9fngAwo
土御門「じゃあ今日の昼メシはファミレスで決定だにゃー!」
姫神「ファミレスはどこの? いつものところ?」
吹寄「そうね。どうせ第七学区に戻らなきゃいけないし、その方が良いわね」
打ち止め「わーい!! ファミレスだキャッホーイ!! ってミサカはミサカは過剰に喜んでみたり!」
一方通行「うるせェから過剰にハシャぐンじゃねェ」
結標「まあいいじゃない。打ち止めちゃんはファミレスなんて滅多に行かないんだし」
打ち止め「ふふふ。実はミサカは結構ファミレス行ったりするんだぜ? ってミサカはミサカは衝撃の事実を告げてみたり」
一方通行「衝撃でも何でもねェけど一応聞いてやる。どォやって行きやがってたンだオマエは?」
打ち止め「キハラに結構なペースで連れていってもらってたよ! 週三ペースぐらいで!」
一方通行「木ィィ原クゥゥン!! 何食いモンに手ェ抜いてやがンだアイツゥ!! ガキが栄養失調になったらどォするンだクソ野郎ォが!!」
結標「果てしなくお前が言うなっていう状況よね、これ」
―――
――
―
300: 2012/05/30(水) 16:49:16.50 ID:Oy9fngAwo
―
――
―――
同日 12:45
-第七学区・とあるファミレス-
カランコローン♪
ウェイトレス「いらっしゃいませー! 何名様でしょうか?」
吹寄「ええっと……八人です」
ウェイトレス「では奥の席へご案内します!」
打ち止め「わーい!! ファミレスだー!! ってミサカはミサカは店内を走り回ってみたり!」トテチテ
一方通行「クソガキィ!! 店ン中走り回ってンじゃねェ! 他の客の迷惑だろォが!」カツンカツン
上条「しかし随分と大所帯だなぁ。一つのテーブルに入りきらねえぞ」
土御門「まあこういう場合は複数の席に分けるのが定石だぜい」
結標「……やっぱりお正月だからあんまり人はいないわね」
青ピ「そりゃわざわざこんな時期にこないな場所来る必要ないわなー」
姫神「中に居るのは。研究者みたいな人が一人の席と。男一人女四人のハーレム状態の席」
土御門「何かカミやんみたいな状況の席だにゃー」
上条「何で?」
結標「あはは、何でだろうね?」
301: 2012/05/30(水) 16:49:45.22 ID:Oy9fngAwo
ウェイトレス「ではご注文がお決まりになりましたらそこのボタンを押してください!」
ピンポーン
青ピ「お姉さんをお一つ(キリ」
ウェイトレス「……はい?」
バキッ!
青ピ「あいたー!」
吹寄「馬鹿なことするんじゃないわよ! 店員さん困ってるじゃない!」
ウェイトレス「あ、あははは……」サー
上条「ドン引きされてんじゃねえか青髪」
一方通行「あ、特製コーヒー一つ」
結標「何平然と注文してるのよ貴方は」
―――
302: 2012/05/30(水) 16:50:13.01 ID:Oy9fngAwo
―――
打ち止め「……ミサカこれが食べたーい! ってミサカはミサカは要求を言ってみる!」
一方通行「あン? 何だよ?」
打ち止め「この『ミートソーススパゲッティ』ってやつを……」
一方通行「ステーキはどこにいったステーキは?」
結標「まあいいんじゃない? 子供は気紛れだって言うし」
一方通行「気紛れっつっても肉から麺類って変わり過ぎだろ」
打ち止め「ああーっ! ミサカこのジャンボパフェが食べたい! ってミサカはミサカは料理を変更してみたり」
一方通行「メシ食い終わってからまだ食えたらな」
打ち止め「はーい!」
303: 2012/05/30(水) 16:50:45.08 ID:Oy9fngAwo
上条「……うん。やはりここはライス(小)が無難か……」ムムム
吹寄「何悲しい事言ってんのよ?」
上条「しょうがねえじゃねえか。今月の食費が全部賽銭箱にブチ込まれてしまったんだからよ」
姫神「何でそんな大事なお金を持ち歩いてたの?」
結標「そういえばそうね。そんな大金は無くすのが怖いから持ち歩かないわね」
一方通行「俺にはわからねェ心情だなァ」
上条「金持ちは黙ってろコンチクショー!!」
土御門「……で、結局何でそんな大金持ち歩いてたんだにゃー?」
上条「ああ。今日の帰りにスーパーに寄って、食料の買い溜めをしとこうと思ってな」
304: 2012/05/30(水) 16:51:11.87 ID:Oy9fngAwo
姫神「買い溜めってこんな日に?」
上条「こんな日でも上条さんの冷蔵庫の中は氷河期なんですよ!」
打ち止め「……冷蔵庫の中はいつでも寒いよ? ってミサカはミサカは指摘してみる」
結標「打ち止めちゃん。上条君が言いたいのはそういう事じゃないわよ、たぶん」
打ち止め「?」
一方通行「……オイ上条」
上条「何でせうか一方通行さん」
一方通行「そンな状況でインデックスの野郎を置いて来て大丈夫なのかよ?」
土御門「ああ、その事なら問題ないぜいアクセラちゃん!」
結標「どういう事?」
305: 2012/05/30(水) 16:51:50.17 ID:Oy9fngAwo
土御門「インデックスは今ごろイギリスで新年を過ごしてる事だぜい」
一方通行「イギリスだァ?」
吹寄「……そういえばあの娘って外国の人だったわね。何で上条なんかと一緒に居るのか分からないけど……」
青ピ「カミやんのフラグ建築能力は国境を越えるんやからなー」
上条「お前は一体何を言っているんだ?」
土御門「まあそういうわけで、現在カミやんの家のエンゲル係数がくんと下がってるんだぜい!」
一方通行「そォか……つゥか何で部外者のオマエがそンなに詳しいンだよ?」
土御門「そりゃあお隣さんだからカミやんの事はいろいろと詳しいんだぜい。例えばカミやんのあんな本の隠し場所とか……」
姫神「!!」ガタッ
306: 2012/05/30(水) 16:52:44.52 ID:Oy9fngAwo
上条「な、何言ってんだよ土御門!! 馬鹿な事言ってんじゃねえ!!」
吹寄「ほう、そんな怪しい本を所持しているというのか貴様は?」
上条「ふ、吹寄さーん。何をそんな額に青筋を立てておられるのでせうか?」
姫神「土御門君。どういう感じなのか。後でぜひ教えて欲しい……!」
上条「姫神ぃ! 何でそんなもんに興味を示してるんだよ!?」
吹寄「たしかああいう本というのは十八歳未満の人間は買う事は許されてなかったわよね?」
上条「そ、そんな事言われても健全な男子高校生は全員持ってんだよ! なあ青髪、土御門!」
青ピ「ボクそんなモノ持ってませーん!」
土御門「えOちぃの嫌いです!」
上条「テメェら裏切りやがったなぁぁぁぁぁぁぁぁっ!! つーかあれは元々テメェのモンだろ青髪ぃぃぃぃ!!」
307: 2012/05/30(水) 16:53:17.82 ID:Oy9fngAwo
打ち止め「ねえねえ! あんな本ってどんな本? ってミサカはミサカは好奇心を募らせてみたり!」
結標「打ち止めちゃんにはちょっと早いかなー。だから知る必要はないわよー」
打ち止め「ええっー?」
一方通行「……あァ、コーヒーうめェ……」ズズズ
結標「いつの間にコーヒーが……?」
一方通行「上条が悲惨な目にあってる時ぐれェ」
結標「つまりさっきと言うわけね」
一方通行「……うめェ」ズズズ
結標「……そういえば貴方は持ってるの?」
一方通行「何をだ?」
308: 2012/05/30(水) 16:53:46.06 ID:Oy9fngAwo
結標「その……そういう本……」
一方通行「持ってると思うか?」
結標「うーん、どうだろうか? 健全な男子高校生は全員持ってるって言うらしいけど……」ジー
一方通行「あン?」
結標「貴方って全然健全そうに見えないわよね?」
一方通行「……じゃあそォいう事でイイじゃねェか面倒臭せェ……」ズズズ
結標「つまり……どういう事よ?」
一方通行「ご想像にお任せいたしまァす」
―――
309: 2012/05/30(水) 16:54:21.60 ID:Oy9fngAwo
―――
ウェイトレス「お待たせいたしましたー! チーズハンバーグ定食のお客様ー!」
結標「はい私です」
ウェイトレス「ではごゆっくり」テクテク
一方通行「……あァ、うめェ……」ズズズ
吹寄「……ねえアクセラ」
一方通行「あァ?」
吹寄「昼食何か頼まないの?」
一方通行「何言ってンだ。すでに頼ンであンじゃねェか」
吹寄「え?」
姫神「どういう事?」
310: 2012/05/30(水) 16:54:58.37 ID:Oy9fngAwo
結標「ああコイツ、大体食事はコーヒーだけで済ませてるのよ」
吹寄「ええっ? それってホントなの?」
一方通行「まァな」
姫神「お腹空かないの?」
一方通行「空いてねェ」
上条「何だよその便利体質! 食費すごく浮くじゃねえか!」
結標「あれ? でも今日の朝食もコーヒーだけじゃなかった?」
一方通行「それがどォした?」
結標「今日はまだ何も食べてないのに何でお腹空いてないのよ?」
一方通行「知るか」
―――
311: 2012/05/30(水) 16:55:24.51 ID:Oy9fngAwo
―――
結標「……あっ、そうだ!」
姫神「どうしたの急に?」
青ピ「何やソーダでも飲みたいんか?」
上条「うわぁ……それはないわ……」
吹寄「お前のギャグのセンス無さ過ぎ」
一方通行「冬なのに室温下げてンじゃねェよ」
打ち止め「うわー他のミサカ達がみんな審議拒否してるよ! ってミサカはミサカはネットワークの情報を報告してみたり!」
青ピ「だじゃれ言っただけなのに何このフルぼっこ展開……」
結標「あの……ちょっといい?」
上条「ああ、そういえば何か言おうとしてたな。青髪のせいで途切れてたけど」
姫神「青髪君は少し自重するべき」
土御門「だにゃー」
青ピ「四面楚歌ってこの事なんやろうなー」
312: 2012/05/30(水) 16:55:58.36 ID:Oy9fngAwo
結標「みんなってスキー場ってもう行った?」
上条「スキー場……ってあれか? マラソン大会の賞品でタダ券もらったあれか?」
吹寄「そういえばまだ行ってなかったわね」
土御門「大体カミやん達馬鹿二人が補習なんて行ってるからだにゃー」
一方通行「あン?」スッ
土御門「じょ、冗談冗談だって、あははー」
姫神「私もまだ行ってない」
青ピ「ボクもまだ行ってないでー!」
結標「……どうやらまだみんな行ってないのね」
一方通行「そのよォだな」
313: 2012/05/30(水) 16:56:24.15 ID:Oy9fngAwo
結標「それじゃあ残りの冬休みでどうにかしてみんなで行かない?」
吹寄「残りの冬休みか……今日抜いてあと五日ね」
青ピ「どうせだから残りの休み全部スキー場で過ごすのはどうやろか?」
姫神「さすがにそれは飽きる」
上条「つーかあのタダ券って宿泊とかもタダなのか?」
土御門「この券見てみるとそうみたいだぜい。上の方がいろいろ手回しをしてくれてるらしいな」
一方通行「上っつゥのはどれだけ金余ってンだよ。こンなどォでもイイ事に予算使ってよォ」
打ち止め「ねえねえ。スキーって何? スキーに行くの? ミサカも行きたい! ってミサカはミサカはキラキラと目を輝かせてみたり!」キラキラ
吹寄「この場合ってどうなるのかしらね?」
結標「この場合って?」
吹寄「このタダ券って家族とかにも適応されるのかしら?」
314: 2012/05/30(水) 16:58:19.30 ID:Oy9fngAwo
土御門「多分無理じゃないかにゃー。それが適応されたら何かと理由つけてタダを要求するヤツらが出てくるからにゃー」
吹寄「理由って?」
土御門「例えば『こいつは俺の魂の兄弟だからタダにしろ!』 とか」
上条「たしかにそれは面倒だな」
姫神「……それじゃあ打ち止めちゃんは……?」
一方通行「問題ねェだろ。よォするに金さえ積めば誰でも行けるンだろ? つゥか元々金払って行くよォな場所だしよォ」
打ち止め「……あれ?」
一方通行「あン?」
結標「……貴方正気?」
一方通行「何寝ぼけた事言ってンだこの三下は?」
結標「だっていつもの貴方って、大体打ち止めちゃんが絡んで来たら真っ先に阻止するじゃない?」
一方通行「……まァそォだな」
315: 2012/05/30(水) 16:58:48.25 ID:Oy9fngAwo
打ち止め「ミサカは毎回迷惑してるんだよねー、ってミサカはミサカは溜め息交じりに言ってみる」ハァ
一方通行「潰すぞクソガキ」
結標「……それなのに『問題ねェ』って……」
一方通行「……ハァ。オマエ何にも覚えてねェよォだな」
結標「えっ?」
一方通行「あの時俺は言ったじゃねェか。みンなでスキーに行くってよォ」
吹寄「ほほぉ。やるねえアクセラ」
姫神「うんうん」
結標「ちょ、ちょっと二人とも!」
土御門「まさかこんなところにもフラグが立ってたとはにゃー」
上条「? 何言ってんだ土御門?」
青ピ「まさかカミやんの客観的な目線でも鈍感やったのか……」
316: 2012/05/30(水) 17:00:05.71 ID:Oy9fngAwo
一方通行「まァ、とりあえずスキーには全員で行くっつゥ事でイインだよな?」
上条「ああ、大丈夫だぜ」
吹寄「私も大丈夫よ!」
姫神「大丈夫だ。問題無い」
土御門「これはどうやっても行くしかないにゃー!」
青ピ「うはっ! ゲレンデのスキーガールがボクを待ってるでー!」
打ち止め「ミサカは年中暇だから大丈夫だぜ! ってミサカはミサカは軽くニート宣言!」
結標「子供だからニートは無いんじゃない?」
吹寄「じゃあここで予定とか決めときましょ。また集まるのとか面倒だから」
一方通行「それについては賛成だな。極力家から出たくねェ」
上条「引きこもりかよ」
ワイワイガヤガヤ
結標「…………うふふ」
―――
――
―
317: 2012/05/30(水) 17:03:54.27 ID:Oy9fngAwo
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました
ついに間隔が一週間も空いちまったorz
これはひどい
最後のあわきんのセリフはほほえんでるイメージで書きました!
決して『でゅふふ』みたいなやつとはちゃいますからね!
さて。次の話の事なんですが……
まだ多少ながらお正月イベントは残ってるけど、このままスキーに行った方が良いですかねー?
どちらにしろ感覚はかなりあくと思いますが……
ではではノシ
326: 2012/06/05(火) 22:39:56.36 ID:EOnx7lDZo
7.お年玉
January first Wednesday 13:00
-黄泉川家・リビング-
打ち止め「日本には『お年玉』って言う風習があるんだね!! ってミサカはミサカは唐突に声を出してみたり!」
結標「な、何? 黙ってソファーに座ってると思ってたらいきなり」
打ち止め「大変だよアワキお姉ちゃん! お年玉だよお年玉!」
結標「お年玉? お年玉ってたしかお正月に子供がもらえるお小遣いみたいなものよね?」
打ち止め「これは急いでもらいに行くしかないね、ってミサカはミサカはターゲットに向けて移動を開始してみたり」トテチテ
結標「ああ、ちょっと打ち止めちゃん!?」
―――
――
―
327: 2012/06/05(火) 22:40:23.59 ID:EOnx7lDZo
―
――
―――
黄泉川「――お年玉ぁ?」
打ち止め「そうそうお年玉! ミサカもお年玉が欲しいって、ミサカはミサカは要求してみる」
黄泉川「うーん、そうかー。打ち止めもお年玉が欲しい年頃になったのかー」
結標「黄泉川さん。お年玉に年頃は関係ないと思いますが……」
黄泉川「で、淡希もお年玉目当てでこっちに来たじゃん?」
結標「い、いや、そういうわけじゃ……」
黄泉川「まあいいや。はいお年玉」スッ
打ち止め「おおーっ!! これがお年玉!! ってミサカはミサカは胸を高鳴らせながらお年玉を手に取ってみたり!」スッ
結標「私もいいんですか?」
黄泉川「子供が遠慮するもんじゃ無いじゃん! 受け取れ受け取れ!」
結標「ありがとうございます!」
328: 2012/06/05(火) 22:40:53.38 ID:EOnx7lDZo
打ち止め「ひゃっほーい!! 五千円だぜー!! ってミサカはミサカは精一杯はしゃいでみたり!」ワイワイ
結標「しかし準備がいいですね?」
黄泉川「こんな展開になる事ぐらい予想できたじゃん?」
結標「そうなんですか?」
黄泉川「『お正月=お金がもらえる期間』とか考えてる子供も少なくはないじゃんよ」
結標「その中の一人が打ち止めちゃんだったって事ですね」
打ち止め「失礼な! ミサカはそんないやしんぼうさんじゃないよ! ってミサカはミサカは必氏に否定してみる!」
黄泉川「まあ、そういうのも含めてお正月なんだからいいじゃん!」
結標「そうですね」
黄泉川「じゃ、大事に使うじゃんよ!」
二人「「はーい!」」
―――
――
―
329: 2012/06/05(火) 22:41:20.22 ID:EOnx7lDZo
―
――
―――
芳川「……で、その流れで私の所に来たと?」
打ち止め「お年玉くださーい! ってミサカはミサカは手を出しておねだりしてみたり」
芳川「で、淡希も私からお年玉をたかりに来たのかしら?」
結標「いえ、たかるなんてそんな……」
芳川「……まあとにかく私は貴女達にお年玉を分け与える余裕はないのよ?」
打ち止め「ナ、ナンダッテー」
芳川「せめて表情ぐらい変えて驚いてくれない? 無表情ってのは怖いわよ?」
330: 2012/06/05(火) 22:41:51.68 ID:EOnx7lDZo
結標「……打ち止めちゃん?」
打ち止め「何?」
結標「芳川さんにだっていろいろ事情があるのだから行きましょ?」
打ち止め「ええっー? まだお年玉もらってないよー?」
結標「そんなしつこく要求しても芳川さんが困るだけよ?」
打ち止め「でもでもここまで来て引き下がれないよー! ってミサカはミサカは徹底抗戦の姿勢を取ってみたり」
結標「ここまで来てって言ってもそんなに努力はしてないけどね」
芳川「……もう! わかったわ。少しだけよ」ゴソゴソ
打ち止め「おおっ! ついに難攻不落でディフェンスに定評がある芳川が落ちた!」
結標「誰がそんな評価をしてるのよ?」
331: 2012/06/05(火) 22:42:17.78 ID:EOnx7lDZo
芳川「……ほら! これ以上は駄目だからね」スッ
打ち止め「……ええー、千円札?」
芳川「何よ! フリーターの財力をナメないでちょうだい!」
結標「そうよ打ち止めちゃん。あんまり文句言ったら可哀そうよ芳川さん」
芳川「……淡希? 貴女のフォローも地味に傷つくのだけど」
結標「あっ! すみません芳川さん!」
芳川「いいのよ淡希。わかってるから……私もこのままじゃいけないってわかってるから……」
結標「芳川さーん!?」
打ち止め「何か千円札そのままってお年玉っぽくないような、ってミサカはミサカは感想を呟いてみたり」
結標「気になってたのそっち!?」
―――
――
―
332: 2012/06/05(火) 22:42:44.85 ID:EOnx7lDZo
―
――
―――
一方通行「――あン? お年玉だァ?」
打ち止め「そうそうお年玉! ってミサカはミサカは黙って手を出してみたり」スッ
一歩通行「黙ってねェじゃねェか」
打ち止め「細かい事は気にしない気にしない、ってミサカはミサカは前向きに事を進めてみたり」
一方通行「で、結標。オマエもお年玉欲しくてここに来たのかァ?」
結標「なっ、そ、そんなわけないじゃない! そもそも私の方が年上なのよ!」
一方通行「だったら何だァ? くれンのかお年玉?」
結標「貴方はお年玉なんて必要ないくらいお金持ってるじゃない」
333: 2012/06/05(火) 22:43:12.61 ID:EOnx7lDZo
打ち止め「お年玉がほーしーいー! プリーズギブミー……OTOSIDAMA!」
一方通行「英語に変えンの諦めてンじゃねェよ。つゥか何でいきなりお年玉なンて欲しがりだしたンだオマエ?」
結標「そういえばそうね。ソファーに座ってたと思ってボーとしてと思ったらいきなりだものね」
打ち止め「何かね、病院に住んでる個体がゲコ太医者からお年玉もらったらしいって情報が入ったんだよ! ってミサカはミサカは説明してみたり」
一方通行「どォしてそのミサカネットワークっつゥのは俺を面倒臭せェ展開に引き込む情報ばっか蔓延ってンだよ?」
結標「……ずっと気になってたけどミサカネットワークって何?」
打ち止め「それはね、ミサカ達の能力を使った脳波リンクだよ! ってミサカはミサカは簡単に説明してみたり」
結標「……よくわからないけど能力で作ったインターネットみたいなものね。わかったわかった」
一方通行「わかったのかわかってねェのかハッキリさせろよ。つゥか、勝手に余計な情報吐いてンじゃねェよクソガキ」
334: 2012/06/05(火) 22:43:40.01 ID:EOnx7lDZo
打ち止め「そんな事よりプリーズギブミーOTOSIDAMA!」
一方通行「とにかくそこをどけ。俺はこれから昼寝を楽しむつもりなンだよ」
打ち止め「ミサカもこれからお昼寝をしようと思ってるよ! あなたからもらったお年玉を片手に」
一方通行「そもそもお年玉っつゥのは大人からガキに渡すモンじゃねェのかよ? 何で俺に要求してンだよ?」
打ち止め「……ギブミーOTOSIDAMA!」
一方通行「ついに寄越せと来たか。つゥか質問に答えろコラ」
結標「大人しくあげればいいんじゃないの? どうせお金なんて掃いて捨てるほどあるんでしょ?」
一方通行「あァ? 何で俺がこのガキにお年玉なンざァやらなきゃいけねェンだ?」
335: 2012/06/05(火) 22:44:08.28 ID:EOnx7lDZo
結標「まあ、それについては同感だけど……」
一方通行「だけど?」
打ち止め「へいへーい!」サッサッ
結標「このままじゃあ昼寝どころかゆっくりする事もできなさそうよ?」
一方通行「……クソッたれが」
結標「諦めた方が良いと思うわ」
336: 2012/06/05(火) 22:44:39.91 ID:EOnx7lDZo
一方通行「……わかったくれてやるよお年玉」
打ち止め「えっホント? ヤッター!! ついにデレたー!!」
一方通行「訳わからねェ事言ってンじゃねェクソガキ!」
打ち止め「で、お年玉はどこにあるの? 早く早く! ってミサカはミサカは急かしてみたり!」
一方通行「ンなモン用意してるわけねェじゃねェか。今から金下ろしに行くンだよ」
結標「わざわざそこまでする?」
一方通行「今あンま手持ちがねェンだよ」
結標「ああ、そう」
337: 2012/06/05(火) 22:45:07.24 ID:EOnx7lDZo
一方通行「で、クソガキ。オマエはいくら欲しいンだ?」
打ち止め「うーんじゃあ百万!」
結標「ひゃくまん!?」
一方通行「百万だな了解了解」カツンカツン
打ち止め「えっ!? ……わ、わーい!! やったー!! ってミサカはミサカは喜びを踊りで表せてみたり」フリフリ
結標「ちょっと待てーい!!」
一方通行「何だよ結標? 何か用か?」
結標「ひゃ、百万って貴方馬鹿!?」
一方通行「あァ? たかが百万だろ? 何を驚いてンだオマエは?」
結標「い、いや、そんな、百万って……」
一方通行「……とくに用がねェンなら俺は行くぞ?」
結標「え、あ、うん」
338: 2012/06/05(火) 22:45:44.89 ID:EOnx7lDZo
結標「……ねえ打ち止めちゃん」
打ち止め「何アワキお姉ちゃん?」
結標「百万ももらって何に使うの?」
打ち止め「いや、ミサカはホントは冗談で言ったつもりだったんだけどね、ってミサカはミサカは正直内心焦ってる事を伝えてみたり」
結標「……冗談を真に受けた馬鹿が今お金下ろしにいってるけど……?」
打ち止め「……まあ、とにかくもらえるものはもらっとこうよ!」
結標「で、もらってホント何に使うの?」
打ち止め「えーと……貯金?」
結標「意外と堅実ね……」
―――
――
―
339: 2012/06/05(火) 22:50:36.75 ID:EOnx7lDZo
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました
他にも色々な人の所にたからせようと思ったけど、忙しいのでやめた
いつか余裕があったら書いてみようかなと思います(まあないと思うが……)
次回はちゃんと本編進めます
もともとこのSSに本編なんてあったのか謎ですが……
次回『スキー旅行(予定)』
ではではノシ
345: 2012/06/11(月) 22:54:04.08 ID:4uc/oHLLo
8.スキー旅行 ~一日目~
January first Friday 08:00
-第七学区・地下鉄駅前-
ワイワイガヤガヤ
一方通行「……おォ」カツンカツン
吹寄「あ、一方通行おはよっ!」
姫神「おはよう」
一方通行「……大体は揃ってるよォだな」
青ピ「カミやんは相変わらず来てへんけどなー」
土御門「だにゃー」
一方通行「何で上条のお隣さンであるオマエがここに居て、アイツは居ねェンだよ?」
346: 2012/06/11(月) 22:54:29.90 ID:4uc/oHLLo
土御門「いやー、それがカミやんに『ここは俺に任せて先に行け』みたいなセリフを言われたから先にここに来たにゃー」
一方通行「何だよそれ? これから氏ぬのか上条?」
姫神「……本当は。例の友達とやらを迎えに行った」
一方通行「例の友達ってアレか? 別の学校の友達だっつゥヤツか?」
吹寄「そうそう。しかしいきなりだったわよねー、昨日いきなり一名追加だものね」
青ピ「そういやアクセラちゃん?」
一方通行「あァ?」
青ピ「姉さんとか他の人らぁはどしたん?」
一方通行「ああ、アイツらはこれから車に乗ってくンだろ」
347: 2012/06/11(月) 22:55:06.85 ID:4uc/oHLLo
土御門「ちょっと疑問だが、何でアクセラは一緒に車に乗ってこなかったんだにゃー?」
一方通行「一々アイツ等について行くより、直接ここに来た方が早ェからな」
姫神「……どういう事? 車って家の近くとかに置いてるものじゃないの?」
一方通行「アレだアレ。大人数乗れるよォにレンタカーにデカイ車借りに行ってンだよ」
姫神「あ。そっか」
一方通行「まァそろそろ来ンだろ。レンタル店もここら辺にあるからな」
プープー!!
青ピ「おお、噂をすればなんとやらやな!」
348: 2012/06/11(月) 22:55:41.00 ID:4uc/oHLLo
土御門「…………」
一方通行「…………」
吹寄「……何か小さくない?」
青ピ「ホンマやな。てかあの車って……」
小萌「はーいみなさーん。おはようございますー!」
一方通行「……はァ?」
土御門「はい?」
吹寄「あ、小萌先生おはようございますー!」
姫神「…………」
青ピ「何で小萌先生?」
349: 2012/06/11(月) 22:56:14.31 ID:4uc/oHLLo
吹寄「ああ、私が呼んでおいたのよ」
小萌「呼ばれたのですよー」
一方通行「どォしてコイツを呼ンだンだ……?」
小萌「アクセラちゃん! 先生の事をコイツとか言っちゃ駄目ですよー!」
一方通行「チッ」
小萌「舌打ちも駄目ですぅー!」
吹寄「まあまあ。先生を呼んだ理由は移動手段の確保ってところね」
土御門「移動手段なら黄泉川先生が今借りてくるんじゃなかったかにゃー? レンタカーで」
吹寄「いくらなんでもこの人数を乗せる車なんてレンタカーにないでしょ? だから戦力増強の意味で」
一方通行「その分面倒臭さも増強されたけどな」ボソ
小萌「アクセラちゃん? 今何か言いましたか?」
一方通行「言ってねェよ」
350: 2012/06/11(月) 22:56:53.98 ID:4uc/oHLLo
小萌「そういえば黄泉川先生達はまだなんですねー」
一方通行「レンタカーの手続きに手間取ってンだろォな」
姫神「その前に。上条君達もまだ」
青ピ「そういやカミやんはどこに行ったんかわからへんのか?」
土御門「残念ながらそこまでは知らないにゃ」
一方通行「役に立たねェお隣さンだなァオイ」
土御門「ひどい言われようだにゃー」
吹寄「まあ今回ばかりは時間もあるし、少しくらい遅れても大丈夫ね」
青ピ「何や珍しいなー。吹寄さんがそんな事言うなんてなー」
吹寄「スキー場に三日間も過ごすのだから、時間は余りに余りまくってるわ」
351: 2012/06/11(月) 22:57:22.11 ID:4uc/oHLLo
一方通行「つゥか誰だよ冬休み最終日までスキー旅行しよう言ったヤツ」
青ピ「誰やったかなー」
土御門「あの時はみんなテンション高かったにゃー」
一方通行「確実にオマエら二人のせいだろォけどな」
姫神「それを承諾した私たちも私たち」
青ピ「まあまあせっかくのスキー旅行なんやから心行くまで楽しまなーあかんでー」
土御門「青髪の言うとおりだぜい!」
小萌「それはそうと、皆さんはもちろん冬休みの宿題を終わらせているのですよねー?」
青ピ「……え?」
土御門「……え?」
352: 2012/06/11(月) 22:57:53.92 ID:4uc/oHLLo
小萌「最終日まで遊ぶという事は宿題はもう終わらせたという事でいいんです?」
吹寄「それはもちろん終わらせていますよ」
姫神「問題無い。学校に行く準備まで終わらせてある」
一方通行「マジレスすると冬休みの宿題は一日目で終わらせた」
青ピ「……なんですと!?」
土御門「これはえらいこっちゃだぜい……!」
小萌「……まさか二人とも……?」
青ピ「あ、あはははーもうセンセ、そんな怖い顔しなくてもいいですやーん? ちゃんと終わらせますってー」
一方通行「家に帰ンの夕方ぐれェじゃねかったか?」
小萌「……あなた達……」プルプル
土御門「い、今怒るのは早すぎるんじゃないかにゃー? どうせカミやんもまだ終わってないだろうし」
353: 2012/06/11(月) 22:59:13.88 ID:4uc/oHLLo
上条「――おーい!」タッタッタ
青ピ「おおっ! 噂をすればなんとやら」
一方通行「またそのセリフかよ」
吹寄「ボキャブラリーが足りてない証拠ね」
青ピ「じゃあ逆にこういう状況だったら何て言えばええん?」
一方通行「知るか」
吹寄「そういうのは自分で調べなさい」
青ピ「結局キミらぁも知らんのかい!」
姫神「ちなみに『なんとやら』のところには。『影』という言葉が入る」
土御門「まあ、その部分を影に変えたところであんまり変わりはないけどにゃー」
354: 2012/06/11(月) 22:59:55.75 ID:4uc/oHLLo
上条「……ぜぇ……ぜぇ……すまねえ。ちょっと捜すのに手間取った」
一方通行「捜すって、あの例の友達とやらか?」
吹寄「捜すって何よ? 普通待ち合わせ場所とか決めとく物じゃないの?」
上条「……いや、実は待ち合わせ場所を決めるの忘れててさ」
姫神「携帯電話とかに。連絡するという手段がまだあった」
上条「……それが連絡先まだ知らないんだよ。つーか、あいつ携帯持ってんのか?」
一方通行「オイオイまさかソイツもインデックスみてェな機械音痴じゃねェよなァ?」
上条「そんなはずはねえとは思うけど……」
禁書「――とうまー!」タッタッタ
青ピ「おおっ、どうやら例のお連れさんが来たでー」
一方通行「今度は噂っつゥ言葉は使わねェのかよ」
355: 2012/06/11(月) 23:00:27.28 ID:4uc/oHLLo
禁書「もう! とうまちょっと走るの早いかも!」プンスカ
上条「ご、ごめん。まあ一応待ち合わせ時間に遅れてたわけだしな」
禁書「今日はひょうかも一緒なんだから、もっとしっかりしないと駄目なんだよ!」
??「……あ、あの……別に、私は……」
吹寄「えっと、そちらが例の?」
上条「そうだ。風斬氷華って言うんだ」
風斬「……、えっと……その、風斬氷華と申します。あの……よろしくおねがいします」ペコ
吹寄「よろしくね風斬さん」
姫神「……よろしく」
青ピ「……なあカミやん」
上条「何だよ?」
土御門「ジャッジメントタイムだぜい」
上条「はっ? 何言って――?」
356: 2012/06/11(月) 23:00:53.80 ID:4uc/oHLLo
青ピ・土御門「「またかお前はキィィィック!!」」
ドグシャ!
上条「あぎゃぁぁぁぁぁ!!」
風斬「!? えっと……あの……」
禁書「大丈夫だよひょうか。ほっといても大丈夫だから」
風斬「……で、でも。すごい音が、……ぐしゃ、って音が」
吹寄「大丈夫よ。これくらい日常茶飯事だから」
風斬「……日常なんで、すか?」
357: 2012/06/11(月) 23:01:24.51 ID:4uc/oHLLo
小萌「まあ、あとは黄泉川先生たちを待つのみですねー。ところで上条ちゃん」
上条「……な、何ですか先生?」ボロ
小萌「冬休みの宿題はちゃんと終わらせたのですかー?」
上条「宿題?」
青ピ「もっちろん終わらせてへんよなカミやん?」
土御門「信じてるぜいカミやん」
上条「ああ、大丈夫ですよ先生。きちんと終わらせてましたよ全部」
青ピ「…………えっ?」
土御門「なにちょっと聞こえない」
上条「だから宿題は終わらせたっつってんだよ。もちろん補習の分もな」
358: 2012/06/11(月) 23:01:50.60 ID:4uc/oHLLo
青ピ「( ゚д゚)」
土御門「\(^O^)/」
吹寄「へえー、珍しいわね。貴様がまさか宿題を終わらせてるとは」
姫神「本当に珍しい。今日は雪でも降るのかも」
上条「姫神。行先はスキー場だから雪ぐらい降ってもおかしくねえぞ?」
小萌「しかしホント上条ちゃんエライですねー。今回も宿題未提出で補習を行うつもりでしたよー」
上条「ひ、ひでえ!」
青ピ「う、嘘や! カミやんが一人で宿題を終わらせられるわけがない!」
土御門「そ、そうだぜい! どうせ口から出まかせ――」
一方通行「ああ、俺が手伝ったから終わったのは本当だ」
359: 2012/06/11(月) 23:02:16.68 ID:4uc/oHLLo
青ピ「( ゚д゚ )」
土御門「/(^O^)\」
上条「いやー、ホント助かったぜ一方通行」
一方通行「別に構わねェよ。暇つぶし程度にはなった」
上条「それに昼飯もごちそうになっちゃって……」
禁書「焼き肉おいしかったんだよ!」
一方通行「そォか。そりゃよかったな」
青ピ「ひ、卑怯や! いろんな意味でチートやん!」
土御門「そうだぜい! 我がクラスの最終兵器アクセラを勝手に使うなんて!」
一方通行「いつから俺は許可制のクラスの所有物になったンだよ?」
小萌「まあ、とにかく青髪ちゃん! 土御門ちゃん!」
青ピ・土御門「「」」ギク
360: 2012/06/11(月) 23:02:47.42 ID:4uc/oHLLo
小萌「宿題きちんと出さなかったら補習ですからね♪」
青ピ「があああああああああああああああ!!」
土御門「Oh…………」
一方通行「まァ当然だろォな」
吹寄「当然ね」
姫神「当然」
青ピ「い、いや待てよ。これは補習イベントを経て小萌センセエンドを迎えるフラグなのでは……?」
上条「ゲームと現実の区別ぐらいしろよ」
361: 2012/06/11(月) 23:03:41.38 ID:4uc/oHLLo
上条「そういえば結標や黄泉川先生はまだなんだな」
一方通行「さすがにそろそろ来ンだろ」
禁書「とうまー。そろそろおなかが減ったかも」
風斬「……、さっき、朝ご飯食べたばかりって言って、なかった?」
吹寄「……ポッキーとかならあるけど?」
禁書「いただきます!」ガブ
上条「袋ごと食ってんじゃねえ!」
小萌「アクセラちゃん。一度黄泉川先生に連絡をとってみてはどうですか?」
一方通行「あン? 問題ねェだろ。これまでの流れからして何かしら噂をすれば――」
プップー!
青ピ「あっ、噂(ry」
一方通行「略してもボキャ貧なのは変わンねェぞ」
362: 2012/06/11(月) 23:04:09.77 ID:4uc/oHLLo
キキー! ガチャ!
打ち止め「みんなお待たせー! ってミサカはミサカは華麗に車から飛び降りてみる」シュタ
一方通行「華麗でも何でもねェよ」
黄泉川「いやー、ちょっと手続きに手間取ってたじゃん」
芳川「手間取るほど難易度は高くなかったように見えたけど?」
結標「みんなおはよー!」
吹寄「結標さんおはよー!」
青ピ「よっ、待ってました!」
土御門「これでやっとスキー場に出発できるぜい!」
363: 2012/06/11(月) 23:04:40.83 ID:4uc/oHLLo
小萌「黄泉川先生おはようございます!」
黄泉川「およ? 小萌センセも来たじゃん?」
吹寄「はい。戦力を増やすために呼びました」
黄泉川「おおっ。それは助かるじゃん! 正直レンタカーに最大八人乗りの車しかなかったからどうするか困ってたじゃん」
一方通行「あン? 八人乗りだァ?」
結標「うん。そう八人」
一方通行「……月詠。オマエの車って何人乗りだ?」
小萌「四人ですよー!」
一方通行「……席が一つ足りなくねェか?」
黄泉川「えっ?」
芳川「十一、十二、十三……たしかに一つ足りないわね」
364: 2012/06/11(月) 23:05:08.06 ID:4uc/oHLLo
結標「一人分ぐらい詰めれば何とか大丈夫じゃないですか?」
打ち止め「それならミサカ小さいから誰かの膝の上に乗るってのはどうかな? ってミサカはミサカはチラチラとあなたの方を見ながら提案してみたり!」
一方通行「こっち見ンな」
青ピ「はいはーい! じゃあ打ち止めちゃんはボクのひ――」
一方通行「…………」カチ
青ピ「ちょ、タンマ! 冗談やん冗談! そないな怖い顔せんでも……あぎゃあああああああああああああ!!」
吹寄「……何やってんのこの馬鹿は?」
土御門「青髪のAIM拡散力場が消えた……?」
風斬「……あの、消えて、……ませんよ……?」
上条「冗談だから気にすんな風斬」
365: 2012/06/11(月) 23:05:45.84 ID:4uc/oHLLo
一方通行「おォい。オマエら朗報だ。どォやら席の数は足りそうだぞ」
姫神「そう。それはよかった」
土御門「青髪。お前の氏は無駄にはしないぞ」
青ピ「待って! ボク! まだ! 生きてる!」
一方通行「チッ。しぶてェ野郎だ。ゴキブリかよ」
禁書「そんな事よりそろそろ椅子に座りたいかも」
吹寄「そうね。正直今まで立ちっぱなしだったからそろそろキツイわね」
結標「席順はどうするの? 自由?」
黄泉川「運転席はそれぞれ私と小萌先生じゃんね」
小萌「はい!」
一方通行「つゥか芳川。オマエが黄泉川の車にでも乗ってくれば万事解決なンじゃねェのか?」
芳川「いやよめんどくさい」
一方通行「やっぱ元ニートには車の運手は酷だったか……」
366: 2012/06/11(月) 23:06:22.90 ID:4uc/oHLLo
上条「……ってあれ? 芳川さん!?」
芳川「あら。何かしら上条君?」
上条「何で芳川さんがここに……?」
芳川「私がここに居たら何かマズイのかしら?」
一方通行「この元ニートのババァはウチの居候だ」
上条「えっ、ってえええええええええええええええええええええええ!!?」
吹寄「うるさいぞ上条!!」
一方通行「つゥか、オマエ話してねかったのかよ」
芳川「話すと言っても別に話すような事でもないわ」
打ち止め「ヨシカワとカミジョウって同じコンビニで働いてたんだ……ってミサカはミサカは衝撃の事実に驚愕してみたり」
367: 2012/06/11(月) 23:06:53.29 ID:4uc/oHLLo
姫神「……結局。席順はどうするの?」
結標「そういえばそうね。やっぱり自――」
青ピ「そこで! こんなこともあろうかと!!」ゴソゴソ
一方通行「あン?」
打ち止め「なになにー? ってミサカはミサカは興味心身になってみたり!」
青ピ「テッテレッテテー♪ わーりばしー(裏声)」
禁書「えっ何もうごはんの時間かな?」
一方通行「割り箸だけで反応するぐれェ飢えてンのかコイツは?」
禁書「何か最近の朝ごはんがいつもより少ない気がするんだよ! とても!」
姫神「……そういえば生活費。ほとんど生活費の生け贄になった」
土御門「思い出すだけであれは不幸な出来事だったにゃー」
上条「ほっといてくれ!」
368: 2012/06/11(月) 23:07:25.08 ID:4uc/oHLLo
結標「で、青髪君。その割り箸にをどうするつもりなの?」
青ピ「実はこの割り箸の先端には番号が書かれてるんやで」
黄泉川「つまり、その割り箸をクジ引き代わりにするって事じゃん?」
青ピ「せやで先生!」
打ち止め「おおおおっ! すげえ! さすがアオガミ! ってミサカはミサカは褒め称えてみたり」
吹寄「しかしえらく用意がいいわね」
結標「そういえばそうね。別にスキーなのだから必要はないわよね」
芳川「これってあれでしょ? 王様ゲームに使おうなんて思って持ってきたんじゃない?」
青ピ「ギクッ」
上条「……今コイツ『ギクッ』って言わなかったか? 口で」
369: 2012/06/11(月) 23:07:54.25 ID:4uc/oHLLo
一方通行「まァンな事だろォとは思ったけどよ」
吹寄「ふん、どうせあれでしょ? これを利用して如何わしい事でも考えてたのじゃない?」
結標「そうなの青髪君?」
姫神「最低」
青ピ「ああっ、イイ! すごくイイ! 女の子の視線がボクに一点に集中するぅ!」
風斬「あっ……あの、……大丈夫なんですか? ……あの人」
上条「別に心配する必要はねえよ。アイツは元からあんなのだ」
小萌「王様ゲームですかー。いやー懐かしいですねー」
黄泉川「ホントじゃんねー、いやー若いっていいねえー」
芳川「愛穂……それを言ったら何だか駄目な気がするのだけど」
一方通行「イイじゃねェか。珍しくババァがババァらしい事を言っ――」
ガコン!
一方通行「痛ッてェ!? クソが、スイッチを押すのが遅かったか!」
土御門「見事なゼロフレームゲンコツだったにゃー」
370: 2012/06/11(月) 23:08:22.75 ID:4uc/oHLLo
上条「まあとにかく、この割り箸使えば席を決める事が出来るんだからとっとと決めようぜ」
吹寄「そうね。持ち主にはともかく、割り箸に罪はないわ」
結標「じゃあ黄泉川先生と小萌先生は運転席だから、割り箸の数は十一本ね」
一方通行「面倒臭ェから一から三が月詠の車、残りは黄泉川な」
青ピ「エラく適当やな。てかそれなら黄泉川先生の車が必然的に貧乏くじを引く事にならへんか?」
一方通行「あァ? オマエあンな小せェ車に余計な人間入れる隙間があると思ってンのか?」
姫神「面倒だから。青髪君をトランクにでも入れておけば。みんな幸せ」
青ピ「あれ!? ボクの幸せは尊重されへんの!?」
土御門「まあまあとにかくとっとと引くとしようぜい! 時間がもったいないにゃー!」
上条「っつっても時間は有り余ってるけどな」
一方通行「ホント誰だよ三日間とか言い出したヤツ」
371: 2012/06/11(月) 23:08:51.40 ID:4uc/oHLLo
結標「じゃあみんな割り箸を持ってー」
禁書「……あっ! とうま! とうまは左手で持って!」
上条「へっ? 何でだ?」
禁書「忘れたの? ひょうかが居るんだよ!」
上条「あっ、……す、すまねえ風斬」
風斬「……、い、いえ……いいです」
吹寄「……どういう事? いくら上条の手が不潔だからって……」
上条「ふ、不潔じゃねえよ! ちゃんと石鹸で洗ってるわ!」
青ピ「風斬ちゃんは何か能力でも使ってるんかいな?」
風斬「……、えっと……その、……」
小萌「その、風斬さんにはちょっとした事情があるのですよー」
結標「そうなんですか?」
芳川「男の人が怖いとかかしら?」
打ち止め「それなら今ここに居ないと思うけど、ってミサカはミサカは周りを見て意見してみる」
一方通行「…………」
372: 2012/06/11(月) 23:09:28.08 ID:4uc/oHLLo
青ピ「――よし、みんな割り箸選んだなー」
一方通行「一応確認だが、一から三番が月詠の車だ」
結標「残りが黄泉川さんの車ね」
土御門「それじゃあ引くとしようぜい!」
全員『せーの!!』
―――
――
―
373: 2012/06/11(月) 23:09:57.37 ID:4uc/oHLLo
―
――
―――
同日 08:30
-小萌の車・車内-
一方通行「…………」
小萌「……え、えーと……」
芳川「…………」
風斬「…………、えっと……」モジモジ
一方通行(……どォしてこォなった……)
―――
――
―
379: 2012/07/08(日) 22:48:31.34 ID:7gGxamzBo
―
――
―――
同日 9:00
-黄泉川の車・車内-
ワイワイガヤガヤ
上条「……ぬうー」ジー
青ピ「ニヤニヤ」
上条「……こっちだ!!」シュバッ
青ピ「残念! そっちはババでした!!」
上条「ぎゃあああ!! またババかよ!」
青ピ「ほなボクの番やな、ほい」スッ
上条「なっ、そっちは……!」
青ピ「イッエーイ!! あっがりー!!」
上条「があああああっ! また負けたあああああ!!」
土御門「はいじゃあカミやん。罰ゲームの激辛せんべい三枚重ねにゃー」スッ
380: 2012/07/08(日) 22:48:58.06 ID:7gGxamzBo
上条「……お、おい冗談だろ。一枚でも悶え苦しんだってのに三枚セットとか……」
土御門「カミやーん。罰ゲームってのは相手が嫌がるゲームをするのが罰ゲームなんだぜい」グイグイ
上条「おい! ちょ、やめ、せんべい押しつけんな! っ付着してる粉だけでもすっごい辛いっ!!」
吹寄「上条ー、大人しく罰を受けなさーい」ニヤニヤ
上条「吹寄さん!? 何でそんな満面の笑み!? 見た事ねえんだけどそんな吹寄の顔!!」
青ピ「カミやんはいじられてなんぼのもんやしなー」
土御門「輝いてるぜいカミやん!」
上条「輝きたくねえよ! そんな微妙な立ち位置で!」
吹寄「……っていい加減に罰を受けなさい上条!」ガッ
上条「い、嫌だ! やめてください氏んでしま――」
381: 2012/07/08(日) 22:49:41.60 ID:7gGxamzBo
上条「ぎゃあああああ$Y82wp;あえがうぃえる$”あ:そfjら:!!」ガタガタ
禁書「……むう、とうまだけずるいんだよ! そんなにオセンベーばっか食べて」
結標「この光景を見て何でそんなにうらやましがれるのか私にはわからないわ」
打ち止め「うわー、すごく辛そうだね、ってミサカはミサカは悶え苦しんでるヒーローさんを見て呟いてみる」
禁書「甘いものばかりで飽きたんだよ」ボリボリ
結標「さっきからポッキーばっかり食べてるからね」
土御門「ダメだぜいインデックス。これはカミや……罰ゲーム専用のせんべいだにゃー」
姫神「さりげなく上条君専用の言おうとしたね」
禁書「ぶーぶー! 私もオセンベー食べたいんだよ!」
青ピ「自分から命を捨てに行くなんてやめとくんやで、お嬢さん」
黄泉川「……まあはしゃぐのは良いけど車は汚さないでくれよー!」
上条「おるgqh43987つfんsr;わ2うーgfdgrq”$%$&#Wh」
382: 2012/07/08(日) 22:50:22.84 ID:7gGxamzBo
禁書「……しかしひょうかが心配なんだよ」
結標「ひょうか……って、ああ風斬さんの事ね」
禁書「知らない人しかいない密室にひょうかを一人にするのは本当に心配なんだよ」
打ち止め「それを言うならあの人もちょっと危ないかもだね、ってミサカはミサカは心配しながら言ってみる」
結標「……あー、たしかにあの空間はアイツにとって苦痛でしかないかもしれないわね」
姫神「そうなの?」
結標「出発前に見たんだけど、助手席に座ってたのは芳川さんだったの」
黄泉川「それなら後部座席に一方通行と風斬さんってわけじゃんね」
結標「たぶん大人二人で勝手に会話を繰り広げると思うから、一方通行は隣の風斬さんと気まずい空気を味わってるはず」
383: 2012/07/08(日) 22:50:54.40 ID:7gGxamzBo
打ち止め「でもヨシカワやコモエが気を利かせて会話に混ぜるってパターンはないのかな? ってミサカはミサカは質問してみる」
黄泉川「その可能性は一応はある、けどそれもすぐに崩れると思うじゃん」
打ち止め「何で?」
黄泉川「まず桔梗は絶対にそういう事はしないじゃん」
結標「はい」
打ち止め「うん」
姫神「即答……」
黄泉川「だから最初は小萌センセが気を利かせてくれてるはず」
打ち止め「でもそれなら安心安全だね!」
黄泉川「断言しよう! 小萌先生はコミュ障と初対面の娘を巻き込んで長時間会話するスキルはない!」
384: 2012/07/08(日) 22:51:59.50 ID:7gGxamzBo
打ち止め「な、何だってー!?」
禁書「ま、ますますマズイ気がするかも!」
結標「そ、それならどうなるんですか?」
黄泉川「たぶん気まずい雰囲気が続いてるか、たぶんは小萌センセが隣に居て話しやすい桔梗辺りと会話してて」
姫神「後部座席でアクセラ君と風斬さんが。沈黙のサイレントマナーモードに」
結標「姫神さん。沈黙とサイレント意味かぶって無い?」
禁書「ああー、ひょうかが真剣に心配なんだよー」
―――
――
―
386: 2012/07/08(日) 22:52:27.92 ID:7gGxamzBo
―
――
―――
同日 同時
-小萌の車・車内-
小萌「へー、そうなんですかー。さすが黄泉川先生ですねー」
芳川「ああ、あと愛穂実はね――」
一方通行「…………」
風斬「…………」モジモジ
一方通行「…………」ジロ
風斬「…………!?」ビク
387: 2012/07/08(日) 22:52:56.68 ID:7gGxamzBo
一方通行(何ですか何なンですかこの空気はァ!?)
一方通行(最初辺りは他三人で適当に会話してる雰囲気だったから、ゆっくり昼寝出来るよォな雰囲気だったのによォ)
一方通行(で、何か二種類の声しか聞こえねェのが気になって起きてみたらよォ)
風斬「…………、…………」ビクビク
一方通行(何だこれ!? 前のヤツら風斬の事全部俺に丸投げしてンじゃねェか!)
一方通行(しかも風斬スッゲェ俺に警戒してンじゃねェかオイ! 少しは会話しやすい状況にしてから丸投げしやがれ!)
一方通行(ふざけンじゃねェぞクソババァと小学生ェがァ! あとで絶対ェ雪の中に埋めてやるクソが!)
388: 2012/07/08(日) 22:53:26.63 ID:7gGxamzBo
一方通行(……しかしどォしよォか。これは上条に初めて殴られた時以来のピンチだぜ)
一方通行(学園都市第一位の頭脳を持つ俺だが、会って間もねェ女と会話するチカラなンざ持ち合わせてねェ)
一方通行(まァ、面倒臭せェからこのまま寝てしまってもイイが……)
風斬「…………」チラ
一方通行「あン?」ギロ
風斬「ひっ!!」ビク
一方通行(ホント何だこれ!? 寝たら何か後味悪りィみてェな雰囲気じゃねェかチクショウ!)
一方通行(つゥか誰だ、席をくじ引きで決めよォなンざ言った馬鹿は!?)
一方通行(……青髪ピアスクンか。あとでアイツは音速を超える速さで世界一周旅行だな)
389: 2012/07/08(日) 22:53:53.30 ID:7gGxamzBo
芳川「――それでこうだったのよー」
小萌「あはは、おもしろいですねー」
一方通行(……相変わらず前二人は俺達を放置で会話を楽しンでやがる)
一方通行(これは自分でどォにかしろとかいう事だっつゥわけだよな?)
一方通行(……仕方ねェ。ここは……)スッ
風斬「…………?」
一方通行(……逃げるか)ピッピッ
395: 2012/07/10(火) 21:27:56.44 ID:z1VSEyO5o
同日 同時
-黄泉川の車・車内-
上条(……お、おうふ。これはもしかしてすげえ手札なんじゃねえのか……?)
つ2・二枚 A・三枚 K・三枚・ Q・三枚 J・二枚
上条(ぐふふふ。ついに不幸の申し子上条さんに最高の幸運が舞い降りたのですねキャッホイ!)
上条(これでやっとまさかの十八連敗を止める事が出来るぜ!)
上条(さらにこの激辛せんべいをコイツらにお見舞いする事が……)
上条(……やってやる……やってやるぞ上条さんは!)
396: 2012/07/10(火) 21:29:02.59 ID:z1VSEyO5o
上条「……ぬふふ」ニヤニヤ
青ピ「あれー? カミやん何ニヤニヤしとん?」
吹寄「まさか大貧民になりすぎて、頭が壊れてしまったんじゃないわよね?」
上条「はあ? べ、別に壊れてねえし! 何言ってんだよ吹寄!」
青ピ「何や怪しいなぁ」
土御門「珍しく良い手札とかが来たんじゃないのかにゃー?」
上条「(ギク な、何言ってんだよ土御門。と、とりあえずさっさと始めるとしようぜー」アセ
吹寄(これは絶対良い手札ね)
青ピ(百パー良い手札やな)
土御門(やれやれ。バレバレだぜカミやん……)
397: 2012/07/10(火) 21:29:31.64 ID:z1VSEyO5o
上条「ええと、次は誰が最初だっけ?」
青ピ「順番的につっちーやな」
土御門「よし! ではエンターテイナーな土御門さんが面白い事をしようと思うぜい!」
吹寄「余り余計な事はするんじゃないわよ」
上条「ぐふふ。さっさと出せよ土御門」
上条(俺の最強のカード軍団が火を吹――)
土御門「はい。5×四枚で開幕革命」
上条「な、革め……がああああああああああああああああああああああッ!!」
398: 2012/07/10(火) 21:30:08.80 ID:z1VSEyO5o
禁書「私ね! 神経衰弱が得意なんだよ!」
結標「へえ、どうして?」
禁書「私の完全記憶能力であらかじめカードの傷一つまで覚えて、ワンターンキルするからなんだよ!」
結標「何と言うチート!」
姫神「だからインデックスが居る時には。トランプはおろかカードゲームは誰もやらない」
打ち止め「すごいねー! でもミサカだってミサカネットワークを利用すれば多少はチートできるよ! ってミサカはミサカはふふんと胸を張ってみる」フフン
結標「まあ、私もそれなりには記憶力には自信はあるけど……」
黄泉川「記憶喪失してるのにか?」
結標「ほっといてください!」
タラララーン♪
399: 2012/07/10(火) 21:30:35.76 ID:z1VSEyO5o
禁書「あっ。誰かのケイタイデンワーが鳴ってるよ!」
結標「この音は私のね。んっと……」ゴソゴソ
結標「……メール? 誰かしら……?」カチャ
From:一方通行
Sub :(non title)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
助けろ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
結標「…………はい?」
打ち止め「どうしたのー? 誰からー? ってミサカはミサカは尋ねてみたり」
400: 2012/07/10(火) 21:31:04.36 ID:z1VSEyO5o
結標「ああ、一方通行からメールが来たのよ」
姫神「アクセラ君から? 何て?」
結標「何か『助けろ』って書いてあるんだけど……」
禁書「それだけ?」
結標「うん」
打ち止め「まったく状況がわからない文章だね、ってミサカはミサカは溜め息を吐いてみたり」ハァ
結標「そうよね。何を助けて欲しいのかちゃんと伝えて欲しいわ」
禁書「……はっ! もしかして魔術師に襲われて――」
姫神「それはない。事実小萌の車は無事」
結標「魔術師……? 何それ? マ○ー審司みたいな人の事?」
打ち止め「それは手品師だよアワキお姉ちゃん、ってミサカはミサカは間違いを指摘してみたり」
401: 2012/07/10(火) 21:31:31.48 ID:z1VSEyO5o
姫神「まあ。魔術師なんてファンタジーな事は置いといて。メール返信してみたら?」
結標「そうね。現時点の情報じゃ何がなんやらさっぱりだものね」ピッピッ
打ち止め「……でも何となくだけど、何が助けて欲しいのか何となくわかる気がする、ってミサカはミサカはさっきの会話を思い出してみたり」
禁書「あ、そうか。ひょうかと気まずい雰囲気になってしまったんだね!」
黄泉川「おおー、やっぱり大人二人はスルーの方向にしたかー」
結標「じゃあ送信しますねー、と」ピッ
402: 2012/07/10(火) 21:32:00.97 ID:z1VSEyO5o
同日 同時
-小萌の車・車内-
ピピピッピピピッ!
風斬「……!?」ビク
一方通行(おっ、やっと返信が来やがったか。遅せェンだよ結標)ピッ
From:結標淡希
Sub :Re:
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
何を(´・ω・`)?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
一方通行「…………」
403: 2012/07/10(火) 21:32:33.54 ID:z1VSEyO5o
同日 同時
-黄泉川の車・車内-
タラララーン♪
結標「あっ、返って来た」カチャ
姫神「返信早いね」
From:一方通行
Sub :Re:
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
今すぐ俺をそっちにテレポートさせろ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
結標「……あーあ、アイツ逃げる気満々ね」
禁書「あの人もしかしてひょうかの事嫌い……なのかな?」アセ
打ち止め「だいじょうぶだよ! コミュ障なだけだよ!」
禁書「コミュショウ?」
404: 2012/07/10(火) 21:33:01.07 ID:z1VSEyO5o
結標「とりあえず無理だと送ってみるわ」
姫神「無理なの?」
結標「こんな早く動いてる状態でのテレポートは危険だわ!」
姫神「……たしかに。違う物を転移させる可能性もある」
結標「それにこの車はとっくに定員オーバーしちゃってるし……」
姫神「それじゃあ無理だね」
結標「と、いうわけで送信!」ピッ
405: 2012/07/10(火) 21:33:34.65 ID:z1VSEyO5o
同日 同時
-黄泉川の車・車内-
ピピピッピピピッ!
From:結標淡希
Sub :Re:
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
常識的に考えて無理!
人( ̄ω ̄;) スマヌ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
一方通行「…………」
風斬「…………?」
一方通行「…………」ミシミシ
風斬「ひっ」ビク
406: 2012/07/10(火) 21:34:03.07 ID:z1VSEyO5o
~ここからはメールのやりとりだけでお楽しみください~
From:一方通行
Sub :Re:
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
オマエの座標移動は常識が通用しねェンだろ?
やれ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
From:結標淡希
Sub :Re:
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
何そのキャッチフレーズ!?
ソースどこよ初耳だわ!!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
407: 2012/07/10(火) 21:34:33.63 ID:z1VSEyO5o
From:一方通行
Sub :Re:
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
いいから早く白
これ以上は俺の精神が保たねェ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
From:結標淡希
Sub :Re:
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
誤変換とかどんだけ焦ってんのよ(*´ο`*)=3
ところで今どんな状況なの?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
408: 2012/07/10(火) 21:35:00.85 ID:z1VSEyO5o
From:一方通行
Sub :Re:
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ここまで風斬との会話なし
だから早く俺を助けろ
あと顔文字ムカつくンだよ頃すぞ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
From:結標淡希
Sub :Re:
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
つまりその雰囲気が気まずいというわけね
(-_-)ウームそれなら風斬さんへ話しかければ良
いんじゃない?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
409: 2012/07/10(火) 21:35:28.64 ID:z1VSEyO5o
From:一方通行
Sub :Re:
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
は? 出来るわけねェだろボケアイツ俺と目ェ
合う度「ひっ」とか言ってビビってンだぞ顔文
字イイ加減にそろマジで頃すぞ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
From:結標淡希
Sub :Re:
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
貴方の顔が怖いしねー……しょうがない
まあそれは貴方が愛想悪いからそうなるんじゃ
ないかしら?
笑顔でとまでは言わないからも話しかけてみれ
ば良いんじゃない?
(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
410: 2012/07/10(火) 21:35:57.85 ID:z1VSEyO5o
From:一方通行
Sub :Re:
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
オイ何ださっきの顔文字絶対ェこのメールに関
係ねかったろイイ加減にしろコロスぞ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
From:結標淡希
Sub :Re:
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ごめんごめん<(_ _)>
貴方があまりにも面白くてつい……
とりあえず「ご趣味は何ですか?」みたいな感
じで話しかけてみたら?
それで駄目だったらまたメールしてきて
わかった?( ´∀`)?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
411: 2012/07/10(火) 21:36:26.38 ID:z1VSEyO5o
From:一方通行
Sub :Re:
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
了解
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
From:結標淡希
Sub :Re:
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
頑張ってねー($・・)/~~~
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
412: 2012/07/10(火) 21:36:54.94 ID:z1VSEyO5o
同日 09:30
-黄泉川の車・車内-
カチャ
一方通行「……ふゥ」
一方通行(さァて、どォすっかなァ? 俺がコイツの趣味を聞いてどォなるってンだよ)
一方通行(……まァイイか。せっかく結標の野郎が作戦を提案してくれやがったンだ)
一方通行(とりあえず失敗覚悟でやってみっかなっと――)
419: 2012/07/16(月) 21:14:44.95 ID:4VFFkRTao
風斬「……、……」
一方通行「……オイ」
風斬「!! は、はい!」ビクッ
一方通行「……風斬っつったか」
風斬「そ、そうです……、はい……」
一方通行「オマエの……趣味は何だァ?」
風斬「えっ……趣味、ですか……?」
一方通行「あァ……そォ、趣味」
421: 2012/07/16(月) 21:15:24.18 ID:4VFFkRTao
風斬「……えと、……その……」
一方通行「…………」
風斬「……、……」
一方通行「……あン? どォした?」
風斬「……ええと、街の……」
一方通行「……街?」
風斬「街の中を……その。歩いて回るのが好きです、はい」
一方通行「……そ、そォか」
一方通行(よォするに散歩っつゥ事か……)
422: 2012/07/16(月) 21:16:06.42 ID:4VFFkRTao
風斬「…………」
一方通行「…………」
芳川(……会話終了、か)ハァ
小萌(あははー、会話が終了しちゃいましたねー)タラ
一方通行「…………」
風斬「……え、えっと、あの!」
一方通行「あ、あァ。何だ?」
風斬「あ、あと、インデックスと一緒に、……その、遊ぶのも趣味です……!」
一方通行「そ、そォか。たしかオマエはアイツの連れだったっけなァ……」
423: 2012/07/16(月) 21:16:53.55 ID:4VFFkRTao
一方通行「…………」
風斬「…………」
一方通行(……あン? 会話が続かねェ。どォいう事だ?)
芳川(――みたいな顔してるわね。わかりやすい子)
小萌(アクセラちゃん、会話を続けるには話を広げる事が重要なのですよー)
一方通行(……マジでどォしよォか。一旦ここは引いて結標に助け船を――)
風斬「……そ、その」
一方通行「お、おォ。何だ?」
424: 2012/07/16(月) 21:17:23.78 ID:4VFFkRTao
風斬「……あ、あなたの趣味は、……その、何ですか……?」
小萌(おおっ! ナイスです風斬さん!)
芳川(会話を必氏に繋ぎ止めようとしている健気さが泣けるわね)
一方通行「……趣味だァ、俺のか?」
風斬「は、はい……」
一方通行「お、おォ……」
風斬「…………」ドキドキ
一方通行「…………」
425: 2012/07/16(月) 21:18:24.30 ID:4VFFkRTao
一方通行「…………」
風斬「…………?」
一方通行(……あ、アレ? 俺の趣味って何だっけか……?)
一方通行(趣味ってアレだよなァアレ。暇潰しみてェなモンだよなァ)
一方通行(俺って暇な時に何やってたっけなァ……?)
一方通行(…………)
一方通行(……暇あれば寝てンな)
426: 2012/07/16(月) 21:18:50.48 ID:4VFFkRTao
一方通行(しかし今さらながら寝るっつゥのはあくまで生活リズムの中の一つだ)
一方通行(もしかしなくても趣味とは言えねェンじゃねェのか?」
一方通行(ナンテコッタイ。俺。趣味。ナクネ?)
一方通行(ならばどォ返答するべきだ? 素直に『趣味なンてねェ』と答えるべきか)
一方通行(いや待てよ、コッチから趣味を聞いたンだ。そりゃァさすがにねェだろ)
一方通行(ここはあえて『昼寝』と答えるか? 何かこォ考えると趣味っぽく見えるよォな……)
一方通行(……面倒臭せェ)
427: 2012/07/16(月) 21:19:20.74 ID:4VFFkRTao
一方通行「……俺の趣味だが……」
風斬「……あっ、はい!」
一方通行「……正直に言うと趣味はねェ」
風斬「……ないんですか?」
一方通行「あァ……まァ強いていうなら寝る事だな」
風斬「寝るのがお好きなんです……か?」
一方通行「そォだな。暇ありゃ寝てる」
風斬「……寝過ぎたら、……その、寝られなくなりませんか?」
一方通行「何の問題もねェよ。俺は寝たい時に寝られる」
風斬「そ、そうですか。すごい……ですね」
428: 2012/07/16(月) 21:20:17.31 ID:4VFFkRTao
一方通行「…………」
風斬「…………」
一方通行(……も、もォ限界だ。知って間もねェヤツとの会話はキツすぎる)
一方通行(今のは俺にしては頑張った方だろ。結構会話したと思えるぞ)
一方通行(まだ着かねェのか目的地にはよォ?)キョロ
一方通行(……まだ第二十学区にすら着いてねェ……)
一方通行(仕方がねェ。会話を続行させる)
一方通行(そのためにレベル5の脳みそをフル回転させるしかねェ)
一方通行(普段俺はどォやって会話してる)
一方通行(考えろ! 思い出せ! 見つけるンだこの状況の突破口ォ!!)
436: 2012/07/24(火) 22:03:16.78 ID:x7h2c946o
一方通行(……つゥか思いだそォにも風斬みてェなヤツと話した事ねェンだけど)
一方通行(前例がねェンだったら思い出しよォがねェじゃねェかクソが)
一方通行(なら他の方法を考えるしかねェ)
一方通行(…………)
一方通行(……そォいえば結標は趣味を聞けってメールに書いていた)
一方通行(今思ったが何で趣味なンだ? それが会話を繋げる事に何か関係があンのか?)
一方通行(今会話が止まってるところからして、趣味を聞く事が会話を広げる方法じゃねェ)
一方通行(……聞く?)
一方通行(…………そォか!)
437: 2012/07/24(火) 22:03:52.66 ID:x7h2c946o
一方通行(……結標の言いてェ事がやっと理解できた)
一方通行(よォするに質問して会話を繋げろっつゥ事だろ)
一方通行(初対面のヤツとの会話は質問攻めに限るとかどっかの木原クンが言ってた気がする)
一方通行(つまり、風斬に質問攻めして会話をとぎらせねェよォにするっつゥ事か)
一方通行(そォとわかりゃァ……)ジロ
風斬「……、……?」
一方通行(質問=疑問だろォからコイツを見て疑問点を探る!)ジー
438: 2012/07/24(火) 22:04:27.60 ID:x7h2c946o
一方通行「…………」ジー
風斬「……え、えっと……その……」モジモジ
一方通行「…………」ジー
風斬「…………。…………。あ、あの……」
一方通行「あァ? 何だ?」
風斬「私の顔に……その……。な、何かついて……ますか?」
一方通行「いや、別にそンなモン付いてねェけど」
風斬「そ、そうですか……ごめんなさい……」
一方通行「お、おォ……」
440: 2012/07/24(火) 22:04:57.61 ID:x7h2c946o
風斬「…………」
一方通行(……何か知らねェが謝らせちまった)
一方通行(まァイイ。とにかく観察しろ。早く見つけるンだ疑問を!)ジー
風斬(……ど、どうしてこっちを見てくるんだろ……?)オドオド
一方通行「…………なァ風斬」
風斬「……! は、はい! 何でしょう……?」
一方通行「思ったンだがよォ」
風斬「……はい?」
一方通行「オマエ何で制服着てンの?」
441: 2012/07/24(火) 22:05:34.83 ID:x7h2c946o
風斬「…………」
一方通行「…………?」
風斬「……あ、ああ。だから……ずっとこっちを見てたんですね……?」
一方通行「いや違げェけど」
風斬「……違うんですか……」
一方通行「で、何で制服着てンだ? 俺達は今から遊びに行くっつゥ予定だった気がすンだけどよォ」
風斬「……ええと、……だ、だめなんですか?」
一方通行「別に駄目とは言ってねェよ。単に疑問に思っただけだ」
風斬「そうなんですか。……そ、そのですね。別に理由は無いと思います、よ」
一方通行「そォか。意味はねェのか……」
風斬「は、はい……」
442: 2012/07/24(火) 22:06:06.02 ID:x7h2c946o
一方通行(……チッ、不味いな。このままじゃさっきと同じ状況じゃねェか)
一方通行(会話をとぎらせるわけにはいかねェ。何か質問を……!)
一方通行「……そォいやその制服って霧ヶ丘女学院のヤツだよな?」
風斬「え、ええと……はい、そうです」
一方通行「……霧ヶ丘っつゥ事はオマエも何かしら特殊な能力を持ってるっつゥ事か?」
風斬「…………、そ、その……」モジモジ
一方通行「…………」
風斬「…………」
一方通行「……あン? どォした?」
443: 2012/07/24(火) 22:06:39.99 ID:x7h2c946o
芳川「風斬さん。別に答えたくなかったら答えなくても良いわよ」
一方通行「あァン? 何勝手に会話に乱入しに来てンだ芳川ァ?」
芳川「別に。ただ私は空気を呼んだだけよ」
一方通行「空気だァ?」
小萌「アクセラちゃん。人には知られたくない秘密の一つや二つあるのですよー」
芳川「キミにもあるでしょ? 知られたくない事たくさん……」
一方通行「……そォか、わかった……」
444: 2012/07/24(火) 22:07:10.56 ID:x7h2c946o
風斬「…………。…………」
一方通行「風斬」
風斬「……は、はい……」
一方通行「この話題はもォなしだ。質問変えンぞ」
風斬「……、ご、ごめんなさい」
一方通行「別に謝る事はねェだろ。じゃあ質問だ」
風斬「…………」
一方通行「……そォだな。じゃあオマエとインデックスとの話でも聞かせろ」
風斬「……はい!」
―――
――
―
445: 2012/07/24(火) 22:07:44.55 ID:x7h2c946o
―
――
―――
同日 11:00
-小萌の車・車内-
風斬「――というわけです」
一方通行「ヘェ。まァアイツらしいっつったらアイツらしいな」
小萌「……二人ともそろそろスキー場に着きますよー!」
風斬「……はっ、はい」
一方通行「もォそンな時間か。話してるとあっという間だったな」
風斬「……そ、そうですね」
446: 2012/07/24(火) 22:08:11.29 ID:x7h2c946o
一方通行「……そォいや話しててわかった事があンだがな」
風斬「は、はい?」
一方通行「いざ話すとオマエって結構喋るンだな」
風斬「……! い、いえ……そ、そんな事無いです」
一方通行「ま、別にイイけどよォ」
風斬「…………」
一方通行「……風斬」
風斬「……なんですか?」
一方通行「まァその何だァ、これから三日間っつゥ短けェ間だがお互い楽しむとしよォぜ」
風斬「…………は、はい!」ニコ
447: 2012/07/24(火) 22:08:38.04 ID:x7h2c946o
芳川「……へえ、一方通行にしてはやるようになったじゃない」
小萌「そうですねー。私が初めて会った時に比べても表情とかも柔らかくなったと思いますよ!」
芳川「え? それ本当に?」
小萌「? はい。そうですよ」
芳川「……性格はともかく表情はあまり変わって無い様な気がするのだけど……」
小萌「そうですか? ちゃんと変わってますよ!」ニコ
芳川(……もしかして私の心が荒んだ証拠なのかしら……泣けてくるわね……)ガク
小萌「?」
―――
――
―
453: 2012/07/29(日) 21:46:30.12 ID:TE8mEEh8o
―
――
―――
同日 11:30
-第二十学区・スキー場-
青ピ「よっしゃあああ!! やっと着いたでえ!!」
土御門「同じ学園都市内とは思えないほど時間がかかってる気がするにゃー」
吹寄「旅行ってのは移動の時間も楽しむものよ!」
青ピ「楽しんだのはカミやんだけやん」
土御門「そーだにゃー、あの中で一番ハシャイでたと思うぜい」
上条「……そりゃあんだけ激辛せんべい食わされたら嫌でもはしゃぐわ……」
打ち止め「ヒーローさん。唇真っ赤だね、ってミサカはミサカは少し心配してみたり」
454: 2012/07/29(日) 21:47:14.65 ID:TE8mEEh8o
禁書「ひょうかー!」
風斬「……あっ、インデックス」
禁書「元気にしてたひょうかー?」
風斬「うん、私はいつでも元気だよ」
禁書「あくせられーたに変な事されなかった?」
一方通行「するかッ!!」
禁書「ひっ、わ、わかってるんだようん。あくせられーたはそんな事する人じゃないって事ぐらいうん」
一方通行「当たり前だ。大体俺がそンな事して何の得になるっつゥンだよ」
禁書「『男はケダモノですの!』ってじゃっじめんとっていう品のない女が言ってたんだよ!」
一方通行「アイツか……」
455: 2012/07/29(日) 21:47:43.68 ID:TE8mEEh8o
風斬「……、……え、えっと……」モジモジ
禁書「あっ、ごめんねひょうか! 今はひょうかと話しているんだったね」
一方通行「これはひどい」
風斬「……あの、その……えっとね……」
風斬「……良くしてもらったよ」
禁書「何?」
風斬「ちゃんと……優しくしてもらえよ……」
禁書「そっか! それならよかったんだよ!」
456: 2012/07/29(日) 21:48:16.58 ID:TE8mEEh8o
一方通行「……チッ、くっだらねェ」
結標「……あ、あ、あわわ……」ガクガク
一方通行「あン? 何間抜けな顔で突っ立ってんだオマエ?」
結標「あ、あああ貴方。一体彼女と何があったのよ?」
一方通行「ハァ? 別に何もねェよ。オマエのアドバイス通り動いて、ここまで会話繋げたンだよ」
結標「そ、そう、そうなの。よかったわね」
一方通行「良くねェよ。おかげで初日から体力底を尽きそうじゃねェか」
結標「……まだ半日も経ってないけど」
一方通行「早く寝てェ……」
457: 2012/07/29(日) 21:49:03.37 ID:TE8mEEh8o
黄泉川「ほいじゃ時間時間だから、宿泊所の部屋に荷物置いて昼メシとしようじゃん」
小萌「宿泊所はこっちですよー!」
打ち止め「おおおっー! こんなところにも雪が積もってるよー!? ってミサカはミサカは初めて見る雪に驚きを隠せなかったり!」
上条「この雪って本物なのか?」
芳川「違うわ。ここの雪は純度100パーの人工製よ」
一方通行「エラく汚く聞こえる純度100パーだなァオイ……っと」ザクザク
結標「……どうしたの? 何か歩くの遅くない?」
一方通行「……いや、何でもねェよ」ザクザク
姫神「もしかして。その杖じゃ雪の中歩くのは難しい?」
458: 2012/07/29(日) 21:50:03.51 ID:TE8mEEh8o
黄泉川「ああそっか。一方通行は杖持ちだったじゃん」
一方通行「別に構わねェよ。充分歩ける」ザクザク
吹寄「でもスキー場に入ったらもっと雪深いわよ?」
土御門「……つーかそもそも、アクセラちゃんはスキーできるのかにゃー?」
一方通行「…………」
上条「人の聞きにくい事を堂々と聞いてんじゃねえよ」
青ピ「ごめんなアクセラちゃん。つっちーも別に悪気があって言ったわけじゃないんやでー」
土御門「すまないにゃー」
一方通行「つゥか今さら過ぎンだろ障害者扱いすンの……まァそれについては問題はねェよ」
459: 2012/07/29(日) 21:50:53.61 ID:TE8mEEh8o
一方通行「俺にはコイツがあるから出来ねェスポーツはねェ」カッカッ
青ピ「出た! アクセラさんのチート能力やー!」
吹寄「たしかにベクトル操作があればどんなスポーツでも大抵トップクラスになれるわね……」
一方通行「スキーはやった事ねェが俺がヘマをするなんて事はねェ」
打ち止め「おおっー! じゃあジャンプして一回転なんて事もできるんだね! ってミサカはミサカは興味を示してみたり!」
一方通行「まァな。一回転どころか十回転でも百回転やってやるよ」
打ち止め「わぁー!! すごーい!! 絶対! 絶対にやってね!! ってミサカはミサカは期待の眼差しを向けてみたり!」
姫神「でもそのチートタイムも制限時間がある」
一方通行「…………」
芳川「まあいつもの事ね」
460: 2012/07/29(日) 21:51:54.23 ID:TE8mEEh8o
結標「……で、滑ってない時は通常モードにするとしても、その間はどうするの? ストックを杖代わりにするの?」
一方通行「まァそれが妥当だわな」
土御門「にゃー。ってことはアクセラちゃんはスキーしかできないって事かにゃー?」
一方通行「あン?」
上条「ああ、たしかに一方通行にはスノボは危ねえよな」
一方通行「……どォいう意味だ?」
芳川「単純にスノーボードはスキーみたいに杖代わりになる物を使わないからじゃないかしら?」
結標「かと言って杖を持ちながらするのもねえ……」
一方通行「……ケッ、そォいう意味か。ンなら問題ねェよ」
結標「え?」
461: 2012/07/29(日) 21:52:30.79 ID:TE8mEEh8o
一方通行「手筈通りなら例の物が宿泊所に届いてるはずだからな」
姫神「届いてる……何か頼んだの?」
青ピ「あっわかった! 今日発売の新作の工口g――ぎゃぁああああああああああッ!!」ドッパァァン
打ち止め「……あららー、アオガミがお星様になっちゃった、ってミサカはミサカはビシッと敬礼してみたり」ビシッ
一方通行「チッ、くだらねェ事言ってるからこォなるンだよ」カチ
黄泉川「……アイツ生きてるじゃん?」
土御門「どうせ青髪ピアスの事だから多分大丈夫だぜい」
結標「ホントひどい扱いよね、彼」
上条「で、結局何を頼んだんだ一方通行?」
462: 2012/07/29(日) 21:53:25.21 ID:TE8mEEh8o
一方通行「ああ、大したモンじゃねェよ気にすンな」
結標「何その言い方? ものすっごい気になるんだけど」
吹寄「そうね。いつもストレートにモノを言ってるけど、今回はやけに焦らすわね」
一方通行「あァ? いつも俺そンなストレートに言ってるか?」
姫神「うん。そういう印象ある」
一方通行「チッ、まァ本当に大したモンじゃねェから気にすンな」
結標「うわっ、余計気になるー」
青ピ「まさか同人s――どわぁああああああああああああああッ!!」グパァァン
一方通行「とにかくオマエらには関係ねェよ」カチ
土御門「青ピェ……」
結標「……まあいいわ。どうせ宿泊所に着いたらわかる事だし」
吹寄「……そうね」
463: 2012/07/29(日) 21:53:53.72 ID:TE8mEEh8o
禁書「……むむむ。とうま達は何か難しい話をしてるっぽいから会話に入れないんだよ」
風斬「……あはは、そうだね」
小萌「ところでお二人はスキーとかの経験はあるんですかー?」
禁書「私は無いに等しいんだよ!」フフン
小萌「何でそんな誇らしげなんですかー?」
風斬「…………、えっと……あの……」
小萌「風斬さん……いえ、風斬ちゃんはどうですかー?」
風斬「……は、はい。やっとこと……ない、です」
464: 2012/07/29(日) 21:54:20.56 ID:TE8mEEh8o
小萌「ほほう、そうなんですかー」
禁書「わーひょうか私と一緒なんだよ!」
小萌「じゃあ先生がきちんと二人にスキーを教えてあげますよ!」フフン
風斬「……あ、ありがとうございます」
禁書「えー、こもえがー? こもえはスキーできるのー?」
小萌「なあっ!? せ、先生はぁ大人だからスキーできるんですぅ!」
―――
――
―
473: 2012/08/05(日) 20:31:20.72 ID:VaAbZi5mo
―
――
―――
同日 11:40
-第二十学区・スキー場・宿泊所-
ウィーン。
打ち止め「……おおっ! なんだかホテルのロビーみたーい! ってミサカはミサカは興奮しすぎて走り回ってみたり」トテチテ
一方通行「オマエホテル行った事ねェだろ」
結標「危ないから走っちゃ駄目よー」
青ピ「幼女がホテルって……ふぅ」
上条「また一方通行にブッ飛ばされるぞ」
土御門「そういうことは思っても口に出しちゃ駄目だぜい、生きていくためにも」
青ピ「せやな。これからは想像だけで我慢して――」
一方通行「遅せェよ」バキッ
青ピ「あァああああああああああああああッー!! 尻がぁ、尻がァああああッ!! 尻が二つに割れたー!!」
上条「尻は元から割れてんだろ」
黄泉川「じゃあ私と小萌センセは受付行ってくるから、適当にそこらで待ってるじゃんよ」
小萌「では行ってきます」
474: 2012/08/05(日) 20:32:01.04 ID:VaAbZi5mo
禁書「ねえねえとうまー」
上条「なんだよインデックス?」
禁書「あのじどーはんばいきに入ってるアイスクリームが食べたいんだよ」
上条「これから昼メシだぞ」
禁書「知ってる」
上条「じゃあ俺が買わない事ぐらい知ってんだろ」
禁書「でもとうまならきっと買ってくれるって信じてる」キラキラ
上条「だったらこれからは買ってくれない方を信じてくれ」
禁書「ぶーぶー」
475: 2012/08/05(日) 20:32:37.06 ID:VaAbZi5mo
禁書「と、いうわけでひょうか買ってー」
風斬「え、えっと……私?」
上条「買うんじゃねえぞ風斬。こいつの友達だってんならなおさらだ」
禁書「とうまは黙ってるんだよ! これは私とひょうかの話なんだよ」
風斬「……その、じゃ、じゃあ……」
吹寄「風斬さーん、こっちで一緒に雑談でもしましょー」
風斬「えっ? え、と、その……」
上条「別に行っていいぞ。インデックスの相手は俺がすっから」
風斬「……そ、あの、いいんですか?」
上条「別に行きたくないなら、それはそれで構わねえけど」
風斬「…………じゃあ行ってきます」
上条「いってらっしゃい」
476: 2012/08/05(日) 20:33:26.21 ID:VaAbZi5mo
上条「さぁて、こっからインデックスを説教する作業に入るわけだが……」
禁書「――わーい! ありがとうなんだよあくせられーた」
一方通行「気にすンな。その代わりこの施設の食料壊滅なンて事態を巻き起こすンじゃねェぞ」
上条「っておいぃぃぃぃ!!」
一方通行「あン? 何だよ三下」
上条「ナンデインデックスにアイス奢ってんですかねー?」
禁書「アイスうまー」
一方通行「別に構わねェだろ。アイスの一つや二つ」
上条「子供は甘やかしちゃ駄目なんですぅ!」
一方通行「知ってる。ウチのクソガキで十分身に染みてる」
477: 2012/08/05(日) 20:33:58.59 ID:VaAbZi5mo
上条「はぁ……まあいいや。で、お前は例のお届けモノを取りに行かなくていいのか?」
一方通行「おォ、今から行ってくるつもりだ」
上条「結局何を買ったんだ」
一方通行「もォすぐわかるってのになぜ聞いてくる」
上条「いやなんとなく」
一方通行「…………」
上条「……どうした?」
一方通行「いや、青髪の野郎ォがまた口挟ンでくると思ったからよォ」
上条「ああ、そうか」
青ピ「呼ばれて飛び出て――」
一方通行「呼ンでねェよ帰れ」
478: 2012/08/05(日) 20:34:47.97 ID:VaAbZi5mo
-受付-
一方通行「……あのォスンマセン」
受付「はい。何でしょう」
一方通行「俺宛の荷物が届いてるはずなンすけど」
受付「ええと……あ、あきゅすみません、アクセラレータ様でしょうか?」
一方通行「……ああそォだけど」
受付「では身分を証明できるものをお願いします」
一方通行「あァ」スッ
受付「……はい、確認しました。ではお受け取りください」スッ
一方通行「ありがとォよ」ガシ
479: 2012/08/05(日) 20:35:53.27 ID:VaAbZi5mo
打ち止め「ねえねえ! 先生二人は行ったけどヨシカワは行かなくてもいいの? ってミサカはミサカは尋ねてみる」
芳川「私が行かなくても十分間に合ってるでしょ」
打ち止め「でもそれじゃあヨシカワは大人組にハブられてることになるよ、ってミサカはミサ痛い痛い痛い!」
芳川「どーこでそんな言葉覚えてきたのかしらねーこの子は……」グリグリ
一方通行「何やってンだこの馬鹿どもは」
打ち止め「あっ。その手に持ってるアタッシュケースはなに? ってミサカはミサカは興味心身になってみたり」
芳川「届くとか言ってたからダンボールかなにかに入ってるものかと思ってたけど……」
一方通行「あァ。これは特注品だからな」パカ
打ち止め「おおおおおっ――おおっ? なにこれ?」
芳川「何かの部品の様ね」
480: 2012/08/05(日) 20:36:44.69 ID:VaAbZi5mo
一方通行「……ヘェ。さすがは冥土帰し作だけあってよく出来てンなァこれ」ジー
打ち止め「なにそれ説明書? 見せて見せてー! ってミサカはミサカは頼み込んでみたり」
一方通行「別に構わねェがそンなモン見て何が面白れェンだ?」スッ
打ち止め「はい。ええっと……」ジー
芳川「何が書いてあるの?」
打ち止め「…………わかった! これは鉄砲だな、ってミサカはミサカはこの限られて情報から特定してみたり」
芳川「鉄砲? 何でキミみたいな武力の塊みたいな人が今さら銃火器?」
一方通行「違げェだろ。つゥか、どォ見てもこのパーツからそンなモン出来ねェだろォが」カチャカチャ
打ち止め「じゃあ何なの? ってミサカはミサカは再度尋ねてみる」
芳川「打ち止め。ちょっとそれ貸してちょうだいな」
481: 2012/08/05(日) 20:38:00.74 ID:VaAbZi5mo
芳川「…………これは……何かしら? ルンバの強化版?」
一方通行「何でそこで学園都市の外で売られてる機械の名前が出てくンだ」カチャカチャ
芳川「冗談よ。これが何かはすぐにわかったけど、先端に付いてるこれが気になってね」
打ち止め「えーなになにー? 教えてヨシカワー!」
芳川「もうそろそろ出来るだろうから、それを見れば一発解決よ」
一方通行「…………ほら完成だ」ガチャ
打ち止め「……うわぁ、なにこれー?」
―――
――
―
482: 2012/08/05(日) 20:38:27.41 ID:VaAbZi5mo
―
――
―――
小萌「はーいみなさーん。手続きを終えることができましたよー」
吹寄「どうやらやっと終わったようね」
結標「で、部屋割とかどうなってるんですか?」
黄泉川「せっかちじゃんね。また後で言うじゃん」
禁書「ひょうかー。一緒の部屋になれるといいねー」ペロペロ
風斬「……結局、アイス買ってもらったんだ」
上条「……不幸だ」
483: 2012/08/05(日) 20:38:56.43 ID:VaAbZi5mo
打ち止め「おおっー! やっと終わったかー。早く部屋に行こうよー、ってミサカはミサカは急かしてみたり」
芳川「こら、走らないって言われてるでしょ」
打ち止め「はーい!」
青ピ「……やっぱ口リはええなぁ純粋で」
土御門「これで義妹+メイド服だったら完璧だにゃー」
ウィンカチャン、ウィンカチャン。
青ピ「ん、何の音これ?」
土御門「こっちの方から聞こえて来るぜい……え?」
484: 2012/08/05(日) 20:39:24.20 ID:VaAbZi5mo
ウィンカチャン、ウィンカチャン。
姫神「……何の音?」
吹寄「何か足が付いてるラジコンロボットを思い出す音ね」
結標「何でラジコンがこんなところに」
一方通行「ラジコンじゃねェよ」
結標「あら一方通行。どこに行って――はい?」
姫神「これは……」
風斬「ひっ」
禁書「おおっー。何だかすごく科学っぽいんだよ!」
上条「……一方通行。一応聞くけどそれ何だ?」
一方通行「何って決まってンだろ。これは――」
485: 2012/08/05(日) 20:40:19.37 ID:VaAbZi5mo
ウィンカチャン、ウィンカチャン。
一方通行「――杖だ」
ウィンカチャン、ウィンカチャン。
全員『(全然杖に見えない)』
ウィンカチャン、ウィンカチャン。
―――
――
―
491: 2012/08/19(日) 22:52:17.93 ID:l778Jc03o
―
――
―――
黄泉川「──じゃあ早速だけど部屋割りを発表するとしようじゃん」
吹寄「はいはーい。質問いいですか?」
小萌「なんですか吹寄ちゃん?」
吹寄「この部屋割りはどういう方法で決めたんですか? またくじ引きかなにかですか?」
黄泉川「それは流石にないじゃん。今回ばかりはくじじゃ駄目な点があるしな」
上条「男女を同じ部屋にするわけにはいかねえしな」
禁書「えっ。でも私ととうまは一緒の部屋に――」
上条「一緒には寝てねえだろうが!」
吹寄「上条……貴様というヤツは」
姫神「不潔ー」
上条「だからなんにもしてねえって! つか姫神さん事情知ってますよねえ!?」
風斬「…………、…………」
上条「ちょっと風斬さん! あなたまでそんな目で見ないでくださいお願いします!」
492: 2012/08/19(日) 22:53:12.36 ID:l778Jc03o
黄泉川「……ごほん。まあとにかく部屋は先生たちがちゃんと上手いこと決めたから安心するじゃん」
小萌「では発表するですよー。ちなみに部屋は四人部屋を四つ取ってますから」
黄泉川「じゃあまず206号室。上条、青髪ピアス、土御門、一方通行の四人じゃん」
土御門「にゃー、安易に予想できただけに残念だにゃー」
青ピ「えええっーむさ苦しい男四人なんてやだー!」
一方通行「文句言ってンじゃねェぞ。なんならオマエだけ廊下に放り捨ててやろォか」
青ピ「ちょ、アクセラちゃんそれダジャレ?」
一方通行「あン?」
青ピ「廊下に放り捨ててや“ろうか”なんて――」
ゴキッ
青ピ「」
上条「またか」
土御門「無茶しやがって……」
493: 2012/08/19(日) 22:53:50.56 ID:l778Jc03o
小萌「……ええと、じゃあ続きまして302号室です。吹寄ちゃん、姫神ちゃん、結標ちゃんの三人です」
吹寄「まあ、無難って言ったら無難ね」
姫神「問題ない」
結標「少し普通すぎるってのはあるかなー」
青ピ「だ、だったら姉さん! ここはボクを追加メンバーとして新たななか――」
グシャ
青ピ「」
一方通行「オマエの住処は廊下だろォが。イイ加減にしやがれクソ野郎が」カチ
上条「いつになったらこいつは成長するんだろうな」
土御門「青髪ピアスはこれで完全体みたいなものだぜい、もう手遅れだな」
494: 2012/08/19(日) 22:54:59.44 ID:l778Jc03o
黄泉川「次はそのお隣の303号室な。インデックス、打ち止め、風斬」
禁書「やったねひょうか! 私たち同じ部屋だよ!」
風斬「う、うん。そうだね」
打ち止め「ぶーぶー! なんかこれミサカだけハブられてる気がする、ってミサカはミサカは頬を膨らませて文句をたれたり」
結標「そういえばそうね。一緒に住んでるメンバー誰もいないし」
一方通行「たまには社会勉強して来いクソガキ」
打ち止め「そのセリフそっくりそのままあなたに返すよ!」
一方通行「ンだと潰すぞゴラ」
禁書「まあまあらすとおーだー! 私たちと一緒に頑張ろう!」
風斬「……えっと……が、がんばろ」
打ち止め「……うん! なにを頑張るのか分かんないけどガンバろ! インデックスとカザキリお姉ちゃん!」
495: 2012/08/19(日) 22:56:14.75 ID:l778Jc03o
風斬「お、お姉ちゃん……?」
禁書「ちょ、ちょっとらすとおーだー! 私もあなたより年上なんだから私もお姉さんなんだよ!」
一方通行「オイ、なんかガキがほざいてンぞ」
上条「そういう年頃なんだろ」
禁書「む、とうま。なんかそこはかとなく私の事馬鹿にしてない?」グルルル
上条「え゛っ? な、何で俺だけなんでせうか。そ、そもそも一方通行が最初に――」
禁書「問答無用なんだよ」ガブッ
上条「理不尽だァああああああああああああああああああっ!!」
496: 2012/08/19(日) 22:56:54.27 ID:l778Jc03o
小萌「ちなみに私たち教師と芳川さんは107号室にいますので、なにかあったら尋ねてみてくださいね」
黄泉川「それじゃあ、それぞれの部屋に行って荷物置いてくるじゃん」
小萌「そのあとは食堂に集合ですからねー」
打ち止め「よーし、じゃあ誰が最初に部屋に着くか競争しようよ! ってミサカはミサカはフライングロケットスタート!!」ダッ
禁書「あっ、待つんだよらすとおーだー!」ダッ
風斬「あ、あの。二人とも……走っちゃ……」オロオロ
一方通行「ガキどもなンてほっとけ。一々構ってたら面倒なだけ」ウィーンウィーン
吹寄「えっとアクセラ? その杖の音の事でちょっと良いかしら……」
一方通行「あァ? かっけェだろこれ」ウィーンウィーン
結標「いや、カッコよくはないけど」
姫神「というより。正直うるさい」
497: 2012/08/19(日) 22:57:41.43 ID:l778Jc03o
一方通行「あー、やっぱ女どもにはわかンねェかこの杖の良さが」ウィーンウィーン
土御門「残念ながら俺にも分かんないぜい」
青ピ「せやな」
上条「音に関しては前のヤツのがよかったな」
一方通行「なン……だと……?」ウィーンウィーン
黄泉川「一方通行ー。その音どうにかならないか? 寝てるときとかに横歩かれたら絶対にうるさいじゃん」
芳川「そうね。心地のいい音とは言えないわね」
小萌「え、えーと……」
498: 2012/08/19(日) 22:58:39.88 ID:l778Jc03o
一方通行「……チッ、わかったわかった。サイレントマナーにすりゃイインだろクソッたれ」カチャ
上条「携帯かよ!」
一方通行「…………」スイー
結標「すごい……本当に静かになってる」
吹寄「どういう技術なのこれ……」
芳川「さすがね冥土帰し……」
―――
――
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499: 2012/08/19(日) 23:00:07.63 ID:l778Jc03o
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――
―――
同日 13:00
-スキー場・宿泊所・食堂前ロビー-
打ち止め「──というわけで今は昼食の後だよ! ってミサカはミサカは説明してみたり」
一方通行「いきなり何を言い出しやがンだこのクソガキは」
打ち止め「いやー一応説明しとこうかなーって」
一方通行「誰にだよ」
禁書「ふぅー、腹八分くらいなんだよ」
上条「バイキングで出ていた料理片っ端から食い尽くしたやつの言うことじゃねえな」
姫神「給仕の人泣いてた」
芳川「うふふ、ほんと一度だけでいいから研究させてもらえないかしらねえ、その体」
結標「まだ諦めてなかったんですね……」
500: 2012/08/19(日) 23:01:03.82 ID:l778Jc03o
青ピ「しかし、毎度毎度そのちっこい体のどこにあんな量の食いモンが入るんかほんま不思議やでー」
禁書「むー、ちっちゃくないんだよ!」
吹寄「またか青髪……」ボキボキ
青ピ「あ、あはははははジョークやんジョーク、アメリカンジョーク」
上条「どこにアメリカ要素があんだよ」
黄泉川「じゃあ、これからスキー場に行くから各々の部屋にスキーのセット置いてるから、着替えてから一時半にスキー場の入ったところに集合な」
小萌「ちゃんと部屋の鍵は閉めるんですよー」
―――
――
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501: 2012/08/19(日) 23:01:51.35 ID:l778Jc03o
―
――
―――
同日 13:00
-スキー場・入口-
黄泉川「――よーし。全員集合できてるな」
一方通行「……チッ、動きづらくてうっとおしいなこの服は」
芳川「ぷっ、似合ってない……」クスクス
黄泉川「じゃあ、これからの事をはな――」
一方通行「あァクソババァが。オマエはスッゲェ似合ってるなァババァだから」
結標「何で貴方はこんなところまで来て喧嘩してるのよ」
姫神「まあ。それについては今さら感がある」
一方通行「つゥか喧嘩売ってきたのはこのババァだろ。文句ならコイツに言え」
芳川「やだー、似合ってないって誉め言葉だったのよー知らなかったのー?」
一方通行「聞いた事ねェよそンな褒め言葉。つゥかその気持ち悪りィ喋り方やめろ」
502: 2012/08/19(日) 23:02:52.42 ID:l778Jc03o
禁書「とうまー。雪ってなんだかおいしそうだね」
打ち止め「ああ、それわかるかも。それならかき氷食べ放題だね、ってミサカはミサカはベタなボケをかましてみる」
上条「言っとくけど学園都市の人工雪は化学物質のオンパレードだぞ。あんま口に入れんじゃねえぞ」
青ピ「おっ! あそこのお姉さん無茶苦茶レベル高いで土御門くん!」
土御門「うむ、やはりまずはメイド喫茶に行って態勢を整えないとな」
吹寄「なんの態勢を整えるつもりなのよ」
姫神「……吹寄さん。そのスキーのセット。なんか私たちのと違うね」
吹寄「よくぞ聞いてくれました! これはこの前通販で買った――」
黄泉川「だぁーお前ら少しは静かにするじゃん! こっちはこれからのことを話すって言ってるじゃん!」
小萌「黄泉川先生落ち付いて」アワアワ
503: 2012/08/19(日) 23:03:36.60 ID:l778Jc03o
黄泉川「お前ら風斬を見習うじゃん。こんな周りが騒がしい中ずっと黙って待ってたじゃん!」
風斬「え? え、ええと……」
一方通行「オイ黄泉川。こンなくだらねェ説教に風斬使うなよ。困ってンじゃねェか」
芳川「果てしなく今キミが言うべきセリフじゃないわよね」
禁書「ねえねえ。ひょうかもこの雪一緒に食べてみる?」
風斬「え。……その、私はいいかな」
上条「つーかさっき食うなっつったばっかなのになぜすぐに忘れるんだお前は」
黄泉川「ああー、楽しくなってきた。やっぱ悪ガキどもはいいじゃんねー」フフフ
小萌「黄泉川先生お気を確かにー」オロオロ
504: 2012/08/19(日) 23:04:24.70 ID:l778Jc03o
黄泉川「――じゃあ話を続けるじゃん」
打ち止め「続けるというかまだ始まってすらないけどね、ってミサカはミサカは――」
結標「しっ。わかってても口には出さないでね打ち止めちゃん。話が進まないから」
打ち止め「はっ。ごめんね黄泉川。どうぞ続けて続けて」
黄泉川「……これからスキーの経験者と初心者の扱いについて話すじゃん」
黄泉川「経験者は中級コースは勝手に行ってよし。上級コースは私が一緒についてくじゃん」
青ピ「ええっー上級コースは黄泉川センセがついてくるんかいな」
土御門「素直にスキーを楽しめそうにないぜい」
吹寄「だからお前らは黙ってろと言ってるだろ」
黄泉川「少しでも危ないことしたらしごくからな?」
一方通行「上級者とやらに何を求めてんだオマエは」
505: 2012/08/19(日) 23:05:16.87 ID:l778Jc03o
小萌「で、初心者の方たちは私が丁寧に教えますからねー」
上条「でも先生。普通こういうのは体育の教師である黄泉川先生が教えるんじゃないんですか?」
小萌「上級者コースで他の子を見ながら滑るなんて器用な真似、黄泉川先生にしか出来ないですからねー」
姫神「だから小萌先生が。自動的に初心者コースの担当」
一方通行「で、芳川。オマエは何の担当なンだよ?」
芳川「私? 私はゲレンデを優雅に舞う美女たんと――」
一方通行「ハイハイここでもニートですねェ分かりますゥ」
黄泉川「じゃあ各々スキーを楽しむこと! 以上、解散!!」
―――
――
―
511: 2012/08/23(木) 21:42:21.84 ID:ubmYc5R6o
―
――
―――
青ピ「おっしゃー! 監視の目のない中級コースに特攻やで二人とも!」
土御門「俺パス」
上条「お、俺もパス」
青ピ「何でや二人とも!?」
土御門「メイドが俺を呼んでるんだぜい? これは行くしかないにゃー」
上条「俺はちょっと初心者コースで体慣らしてから行くわ」
上条(まあ本当はスキーなんてやった記憶がないから不安なだけだけどな)
青ピ「ほんまノリ悪いで二人とも」
上条「テメェは複数で行かなきゃナンパもできねえのかよ」
青ピ「カミやーん、そこまで言うなら一人で出来るんやろうなーナンパ」
上条「しねーよ」
土御門「じゃ、俺はちょっと行って来るぜい」
上条「何でお前ら素直にスキーする気ねえんだよ」
512: 2012/08/23(木) 21:42:49.40 ID:ubmYc5R6o
吹寄「よし、この旅行で一生スキーしなくてもいいくらい滑るわ!」
結標「ふふ、なにそれ」
吹寄「ところで結標さんは何コースに行くつもりなの?」
結標「私はとりあえず初心者コースかな。上条君が言ってたみたいに慣らしてから中級かな」
姫神「私も。初心者コース」
吹寄「姫神さんはスキーやったことないの?」
姫神「私が前住んでたところは。なにもない田舎だったから……ふふふ」
吹寄「てことは中級者コースに行くのは私だけか」
結標「青髪君がいるじゃない」
吹寄「なにが悲しくてあんなヤツと滑らなきゃいけないのよ。こうなったら思い切って上級者コース行ってみようかしら」
姫神「青髪君かわいそす。どうでもいいけど」
513: 2012/08/23(木) 21:43:18.76 ID:ubmYc5R6o
吹寄「ま、二人共は精々愛しのあの人との距離を縮められるように頑張る事ね」
結標「ぶっ、な、何でここでその話題になるのよ!?」
吹寄「絶好の機会じゃない。こういう日常から少し離れたイベントは恋愛において有効に働くはずよ、たぶん」
姫神「そういえば。アクセラ君はどこのコースに行くの?」
結標「え、一方通行? ……そういえばあいつどこのコースに行くのかしらね」
吹寄「初心者のようだったし初心者コースじゃない?」
姫神「でも彼。プライド高そうだから上級者コースとかあり得るかも」
吹寄「そっか。そういえば初心者コースには――」
小萌「頑張りましょうね皆さん!」
禁書「がんばって滑られるようになるんだよ!」
打ち止め「ミサカも10777号みたいにすいすい滑られるように頑張る! ってミサカはミサカは握りこぶしを作って意気込んでみたり」
吹寄「……あの子たちがいるしね」
結標「……あはは」
514: 2012/08/23(木) 21:43:52.56 ID:ubmYc5R6o
姫神「……まあ。そういうのは本人に聞くのが。一番早い」
吹寄「それもそうね。……えーと、あれ? いなくない?」
結標「いつの間に消えたのかしら」
姫神「白いから。雪に擬態してる?」
吹寄「さすがにそれはないでしょ」
結標「うーんと、あっ。芳川さん!」
芳川「なにかしら淡希?」
結標「一方通行どこに行ったか知りませんか?」
芳川「さあ? 厨二病特有の孤独空間に逃げ込んだんじゃないかしら?」
吹寄「……どういうこと?」
姫神「つまり。一人が好きだから。どこかに行った。ってこと?」
結標「なんの解決にもなってない返答ね」
515: 2012/08/23(木) 21:44:18.92 ID:ubmYc5R6o
吹寄「まあ、結標さんは初心者コースに行くより彼を見つけに行くのが先のようね」
結標「うん、まあどうせだし白いの捜してくるわ」
姫神「私は先に。初心者コースに行ってる」
結標「うん、了解」ザクザク
姫神「…………これで上級者コースとかに。アクセラ君がいたら」
吹寄「なんてこったい、ってなるわね」
姫神「じゃあ見つけたら。連絡してあげるとしよう」
吹寄「わかったわ。じゃ、私は中級、上級と見てくるから初心者の方お願いね」
姫神「うん」
―――
――
―
516: 2012/08/23(木) 21:44:47.01 ID:ubmYc5R6o
―
――
―――
同日 13:40
-スキー場・休憩所-
一方通行「……あァ、スキーの道具邪魔クセェ。歩きにくくてしょうがねェ」ザクザク
一方通行「とっとと落ち付ける場所に行ってゆっくりしねェとな」ザクザク
一方通行「…………」ザクザク
一方通行「しかしコイツの性能はすげェモンだな、前のヤツより格段に歩きやすい」ザクザク
一方通行「今自分が雪の上を歩いてるなンて忘れてしまいそォだな」ザクザク
一方通行「…………」
一方通行「つゥか、スキーの道具重すぎンだろクソが」
―――
一方通行「……やっと落ち付ける場所に来られたか」
一方通行「とりあえずこの道具はここに置いとくか」ガチャ
一方通行「さァて、自販機で缶コーヒーでも買ってくるかなァ」スー
517: 2012/08/23(木) 21:45:13.03 ID:ubmYc5R6o
一方通行「……えェと、最近ハマってるコーヒーのメーカーはァと」キョロキョロ
一方通行「ああ、あったあそこか。……あン?」
一方通行「何やってンだあのガキ……?」
絹旗「……むむ、財布を忘れてくるなんて超ついてないですね」
絹旗「まさか超浜面ごときにじゃんけんで負けるとは思いもしませんでした」
絹旗「このまま飲み物を買ってこないで帰ったら、麦野に超ドヤされますね」ブル
絹旗「…………はぁ」
一方通行「……オイ」
518: 2012/08/23(木) 21:45:40.76 ID:ubmYc5R6o
絹旗「!? あ、はいなんですか?」ビク
一方通行「買わねェンならそこどけ」
絹旗「ああ、すみません。今すぐどきます」
一方通行「…………」スー
一方通行「…………」チャリンピッガチャン
絹旗「……………」
一方通行「……何だよ?」
絹旗「あ、いえ別に……」
一方通行「買わねェのかよ」
絹旗「財布を超忘れてしまって……」
一方通行「あァ、そォ……」スー
519: 2012/08/23(木) 21:46:08.45 ID:ubmYc5R6o
絹旗「超待ってください!」ガシッ
一方通行「杖を持つンじゃねェ! 歩けねェじゃねェか!」
絹旗「こんな可愛い美少女が超困ってるのにあなたは助けようとは思わないんですか!」
一方通行「自分で可愛いとか言ってンじゃねェよ、ブチ頃すぞクソガキ」
絹旗「初対面の人にブチ頃すはないんじゃないですか?」
一方通行「初対面の人にたかるのもねェよ」
絹旗「お願いしますー! 私超困ってるんですよー! 手ぶらで帰ったら怖い上司にブチコロシ確定されちゃうんですよー!」
一方通行「勝手に殺されてろ……つゥか全然右手が全然動かねェンだが」
絹旗「ふふーん。こう見えても私はレベル4の能力者なんですよ! あなたの右手を動かせなくするくらい超造作の無いことです!」
一方通行「……チッ、分かった。買えばイインだろ買えばよォ」
520: 2012/08/23(木) 21:46:46.55 ID:ubmYc5R6o
ピッ、ガチャン
絹旗「いやー本当にありがとうございます! あなたに会えて超良かったと思います」
一方通行「何でこンなに大量に買ってンですかねェ」
絹旗「罰ゲームでメンバー全員分のジュースを超買わなきゃならなかったですよ」
一方通行「……全部で十本っつゥことは結構大勢で来てンだな」
絹旗「いえ。来ているのは私含めて五人だけです。あまりの五本はどうせだから自分用にとっておこうと」
一方通行「人サマの金だっつゥのに何てことしやがるンだこのガキァ」
絹旗「本当に感謝してますって! ではそろそろ私は行きます」ザクザク
一方通行「おォいけいけ。そして二度と俺の目の前に現れるな」
絹旗「超ありがとうございました一方通行!」
一方通行「…………オイ待て」
521: 2012/08/23(木) 21:47:13.47 ID:ubmYc5R6o
絹旗「何ですか超呼びとめて。さっき自分で目の前に現れるなとか言っておきながら」
一方通行「何でオマエ俺の名前知ってンだよ?」
絹旗「あれ? 知ってちゃ超マズイ事でもあるんですか?」
一方通行「別にそんなこたァねェが、一応聞く。何で俺の名前を知ってやがる」
絹旗「そりゃあ、自分の能力向上させてくれた恩人の名前ですからね。まあ、そのせいでこんな超泥臭いことさせられてるわけですが……」
一方通行「……オマエ、『暗闇の五月計画』の被験者か」
絹旗「はい、絹旗最愛と申します。現在暗部で絶賛活躍中の超美少女ですよ!」
一方通行「……つゥことはオマエの仲間っつゥのは……」
絹旗「そうですね。あなたの考えてる通りです」
一方通行「チッ、くっだらねェ。失せろクソガキ」
絹旗「はーい! 言われなくても超撤退しますよー、と」ザッザッザ
522: 2012/08/23(木) 21:47:40.03 ID:ubmYc5R6o
一方通行「…………」
一方通行(何でこンな何の変哲もねェスキー場に暗部のヤツらが……)
一方通行(まさか俺を再び暗部に引き入れよォなンて考えてンじゃねェだろォな)
一方通行(その場合、俺はアイツらと……)
一方通行「…………」
一方通行「ケッ、面白ェじゃねェか。来いよクソ野郎どもが。まとめて片付けてやるよクソッたれ」
―――
――
―
530: 2012/08/29(水) 22:36:31.40 ID:7MAMbrgro
―
――
―――
結標(な、なんかどうせ休憩所とかで休んでるんだろう、とか思ってここまで捜しに来たら変な場面に出くわした)←自販機の影に隠れている
結標(位置的に遠くて会話の内容までは聞こえなかったけど、何となく並ならぬ雰囲気なのは分かるわ)
結標(というかあの娘誰よ? 今まで一緒に生活してきて一度も見たこと無いんだけど)
結標(見たところ小学生か中学生ってくらいかしら……)
結標「――――」ブツブツ
少年「ママー、なんかあの人独りでぶつぶつ言ってるよー?」
母親「しっ。見ちゃいけません!」
531: 2012/08/29(水) 22:36:57.88 ID:7MAMbrgro
結標「……………」
結標(……なんかアイツの周りって小さい子がヤケに集まるような気がする)
結標(うーんと……)
結標(……打ち止め、インデックス、そしてあの娘……)
結標「…………はっ!?」
結標「やはりアイツは口リコ――」
一方通行「何やってンだオマエ?」
532: 2012/08/29(水) 22:37:24.36 ID:7MAMbrgro
結標「あ、一方通行ぁっ!?」
一方通行「あン?」
結標「ひ、久しぶりねほんと、一万年と二千年ぶりかしらあはははー」
一方通行「ハァ?」
結標「ところで何か用かしらー?」
一方通行「自販機の後ろに隠れて真面目に何やってンだよ変態か?」
結標「い、いや自販機の下に五百セント玉が入ったからちょっと取り出そうと……」
一方通行「五百セントの硬貨なンざあったか?」
533: 2012/08/29(水) 22:37:53.13 ID:7MAMbrgro
結標「そ、そうだ一方通行。貴方ってスキーのコースどこにするの?」
一方通行「何だいきなり?」
結標「実は私それが知るために貴方を捜しにここまで来たのよね」
一方通行「何でまた」
結標「そ、その、ええと……一緒のコースを滑りたいというかなんというか……」ボソッ
一方通行「つゥか、俺は疲れたから休憩してェンだけど」
結標「なんで貴方はそういつもいつも開始早々休みたがるのかしら……?」
一方通行「面倒臭せェから」
結標「……とにかくどのコース行くの? 初心者? 中級者? それとも上級者?」
一方通行「…………じゃ、間をとって昼寝コースを――」
結標「はぁいじゃあお姉さんと一緒に初心者コース行きましょうかー」グイグイ
一方通行「オイ無理に引っ張ンじゃねェ! 雪に引っ掛かってコケンだろォが!」
―――
――
―
534: 2012/08/29(水) 22:38:28.03 ID:7MAMbrgro
―
――
―――
同日 14:00
-スキー場・初心者コース-
ワイワイガヤガヤ
結標「――お待たせー。馬鹿一人捕まえてきたわー」
一方通行「誰が馬鹿だミンチにするぞコラ」
姫神「おかえり。二人とも」
上条「おお、一方通行。お前も初心者コースか」
打ち止め「あれー? てっきりあなたは上級コースに行くと思ってたのに、ってミサカはミサカは少し驚いてみる」
一方通行「……そォいやインデックスと風斬はどこいった?」
上条「スキーがなかなかうまく出来なくて、いじけて雪遊びが出来るコーナーに行った」
一方通行「で、風斬もそれに付いて行ったと」
打ち止め「ヨシカワも疲れたって言ってあっちに行ったよ」
一方通行「開始早々疲れてンじゃねェよ。つゥかゲレンデを優雅になンたら言ってたクセに初心者コースかよ」
535: 2012/08/29(水) 22:38:53.73 ID:7MAMbrgro
小萌「……というかアクセラちゃん
一方通行「あァ?」
小萌「さっきまで持ってたスキーの道具はどこへ行ったんですか?」
一方通行「…………あ」
結標「そういえば貴方持ってなかったわね」
一方通行「休憩所に置いてきちまったな」
結標「な、なんですってー!?」
一方通行「オマエが強引に引っ張ったせいだな」
上条「つーかなんでお前早々に休憩所なんかに行ってんの?」
536: 2012/08/29(水) 22:39:39.59 ID:7MAMbrgro
小萌「困ったですねー、ここから休憩所までアクセラちゃんにとっては結構ありますよ?」
姫神「それに下手すれば。もう係員に回収された可能性がある」
一方通行「つまり俺はスキーをするなと言う神のお告げが――」
結標「……しょうがないわね。多少ながら私にも責任があるようだから、私が取ってくるわ」
一方通行「ハァ? なにもオマエがそこまでする必要はねェよ」
結標「いや、でも取りに行かないと貴方スキーできないじゃない」
打ち止め「そもそも道具を置きっぱなしにするの自体駄目だよね、ってミサカはミサカは正論を言ってみたり」
上条「……つーか一方通行」
一方通行「あン?」
537: 2012/08/29(水) 22:40:10.14 ID:7MAMbrgro
上条「スキーの道具じゃねえけど代わりにスノボならあるぜ?」
小萌「何で初心者コースにいる上条ちゃんがスノーボードなんて持ってるんです?」
上条「いやー、わずかな希望にかけてみようと……」
姫神「大体。アクセラ君にスノーボードは。ちょっとキツイものがある」
上条「ああそっか」
一方通行「いや構わねェ。それを貸せ」
結標「ちょっと貴方。スノーボードなんて出来るの?」
一方通行「あァ? 俺を誰だと思ってやがる。スキーだろォとスノボだろォ変わンねェよ」
打ち止め「まあ、能力を使う点では変わらないね」
一方通行「それより、あンな大量の道具担ぐより板一枚の方が楽だ」
上条「じゃあほい。スノボ」スッ
一方通行「おォ」
538: 2012/08/29(水) 22:40:36.78 ID:7MAMbrgro
小萌「あのーアクセラちゃん?」
一方通行「何だよ」
小萌「私はスキーは教える事出来ますけど、スノーボードは出来ませんよ?」
一方通行「問題ねェ。よォするにこれは板に乗って雪の上を滑るスポーツだろ?」カチャカチャ
上条「……何でここで装着してんだよ?」
姫神「一度ゴンドラで。上にあがってから付けないと」
一方通行「そンな面倒臭せェモン乗る必要ねェよ」カチ
結標「……まさか」
ドッフゥゥゥゥン!!
539: 2012/08/29(水) 22:41:06.04 ID:7MAMbrgro
打ち止め「おおおっー!! ボードに乗ったあの人がすごい速度で坂を登っていった! ってミサカはミサカは説明口調で驚いてみたり」
上条「うわぁ、相変わらず無茶苦茶しやがるなー」
結標「というかあれってありなの?」
姫神「規則的にアウト」
小萌「あわわわー。事故とか起こらなければいいんですけどー」
上条「時速何キロ出てんだアレ?」
姫神「結標さん」
結標「……なにかしら?」
姫神「あれと一緒に。ゲレンデをランデブー出来るの?」
結標「……多分無理」
―――
――
―
540: 2012/08/29(水) 22:41:34.12 ID:7MAMbrgro
―
――
―――
-スキー場・雪遊びコーナー-
禁書「――見てみてひょうかー。うさぎを作ったんだよ」
風斬「ええと……うさぎ……うさぎ?」
芳川「ただの雪の塊にしか見えないわね」
禁書「むー、うさぎって言ったらうさぎなんだよ――って、ん?」
風斬「どうしたの?」
禁書「何だか坂をすごい速度で上ってる人がいる」
風斬「それって……危ないんじゃ……?」
芳川「まったくモラルのないヤツね。一体どこの一方通行かしら」
禁書「えっ? あれあくせられーたなの?」
541: 2012/08/29(水) 22:42:03.58 ID:7MAMbrgro
風斬「……たしかにそうですね」
禁書「ひょうか結構距離あるのに見えるの?」
風斬「見えるというか、なんというか……」
芳川「まあ、やっぱりこっちに避難して正解だったようね」
禁書「なんで?」
芳川「あんな時速百キロは優に超えた化け物と正面衝突したら、一般人の体なんてひとたまりもないわ」
風斬「でも……あの人も、その、ちゃんと考えてるんじゃ……」
禁書「んー、なんか百キロとか言ってたらおなか空いてきたんだよ」
芳川「何の関連性があるのか全く分からないんだけど」
禁書「そんなこと言われても困るかも」
芳川「……というか、まだ二時なんだけどおやつの時間は来てないわよ?」
禁書「一時間なんて誤差あってないようなものなんだよ!」
風斬「……じゃ、じゃあ売店とか見に行ってみる?」
禁書「うん!」
芳川「……ふむ。ツッコミ役がいないからカオスな展開が予想されるわね」
―――
――
―
550: 2012/09/05(水) 23:05:48.88 ID:ZTnJlk2Vo
―
――
―――
同日 14:20
-スキー場・上級者コース-
一方通行「……あン? 気付いたらよく分かンねェ場所に来ちまった」
一方通行「見たところ初心者コースより複雑に見えるな」
一方通行「つまり中級か上級のコースっつゥことだな」
一方通行「…………」
一方通行「……しかしやっちまったなァ」
一方通行「あまりにスノボっつゥのが楽しくて、バッテリー残量を無視してハシャギ回っちまった」
一方通行「精々あと五分あるかねェか、か」
一方通行「……さァて、ここはどこなンですかねェ」
吹寄「あら。アクセラじゃない」
551: 2012/09/05(水) 23:06:48.21 ID:ZTnJlk2Vo
一方通行「……吹寄か」
吹寄「どうしたのこんなところで。というか結標さんが捜してたわよ」
一方通行「あァ知ってる。つゥかもォ会った」
吹寄「……たしか結標さんは初心者コースに行ってるはずだけど、なんであなたはここにいるの?」
一方通行「いやァ、アレだアレ。スノボで坂を上ってたらどこまで速度出せンのか試したくなってよォ」
吹寄「……あれ、スノーボードって坂を上るスポーツだったかしら……?」
一方通行「それでよォ、音速辺りの速度になったらさすがに学園都市製のボードでも悲鳴を上げてな」
吹寄「なにをどうやったらスノーボードで音速を出せるのよ」
一方通行「つゥわけでこの辺りで勘弁してやるかと思ってやめたわけだ。そォしたらよく分かンねェ場所へ辿り着いた」
吹寄「……つまりスノボで遊んでたら上級者コースに迷い込んだってこと?」
一方通行「そォなるな」
552: 2012/09/05(水) 23:07:32.96 ID:ZTnJlk2Vo
吹寄「でもあなたなら、すぐにここから脱出くらい余裕で出来るんじゃないの?」
一方通行「そォしてェけどバッテリー残量が怪しいから、あンま無駄遣い出来ねェンだよ」
吹寄「どれだけはしゃいでたのよ……」
一方通行「つゥわけで出口どこか教えてくれ」
吹寄「……まあ別にいいけど、聞くまでないと思うわよ」
一方通行「……どォいう事だ?」
吹寄「スキー場なんだから、普通に下りていけばいずれはスタート地点に辿り着くでしょ?」
一方通行「……言われてみればそォだな。聞くまでもねかった」
吹寄「でしょ」
一方通行「……つゥかここ上級コースだよな?」
吹寄「そうだけど」
553: 2012/09/05(水) 23:08:07.77 ID:ZTnJlk2Vo
一方通行「上級コースって黄泉川が監視してンだよな。アイツドコ行った?」
吹寄「ああ、黄泉川先生ならそういうのすっぽかして滑って遊びまくってるわよ」
一方通行「ナニやってンだあの馬鹿は。仕事しろよ真面目に働いてンのは月詠だけかよ」
吹寄「まあいいんじゃない。おかげでこっちものびのび出来るし」
一方通行「そォか。じゃ、俺そろそろ行くわ」
吹寄「あっ、ちょっと待って」
一方通行「あァ?」
吹寄「せっかくだしちょっと話していかない?」
一方通行「何だよいきなり」
吹寄「いや、私とアクセラって二人っきりで話すことってあんまりなかったじゃない」
一方通行「そォだったか?」
554: 2012/09/05(水) 23:08:33.81 ID:ZTnJlk2Vo
吹寄「まあいいじゃない。どうせ暇でしょ?」
一方通行「……チッ、しょうがねェな」
吹寄「そう、ありがとね」
一方通行「で、何を話そうってンだ? まさかくっだらねェ世間話とかじゃねェだろォな」
吹寄「あら、いつもと違った会話がいいの?」
一方通行「いや、別にそォいうわけじゃ──」
吹寄「じゃあアクセラって好きな人とかいるの?」
一方通行「…………は?」
555: 2012/09/05(水) 23:09:14.52 ID:ZTnJlk2Vo
吹寄「あれ、聞こえなかった? 好きな人がいるか聞いてるのよ、恋愛的な意味で」
一方通行「何でそンな話になりやがンだ?」
吹寄「あなたが望んだことじゃない」
一方通行「望ンでねェよ」
吹寄「実際のところどうなのよ? 一人くらいいるんじゃないの?」
一方通行「いるわけねェだろボケ。俺みてェなツラしたヤツが『俺、今、恋してます』とか言ったら全米が大爆笑すンぞ」
吹寄「誰も笑わないわよたぶん」
一方通行「大体オマエ、そンな質問してきたっつゥことは俺にそォいうヤツがいると思ってやがったのか?」
吹寄「いや、別に思ってないけど。他愛のない世間話よ」
一方通行「世間話だったのかよこれ」
556: 2012/09/05(水) 23:09:40.95 ID:ZTnJlk2Vo
吹寄「……まあいいんじゃない。たまにはこんな会話も」
一方通行「良くねェだろ。似合わな過ぎて虫唾が走る」
吹寄「そこまで言う事はないんじゃない?」
一方通行「そこまで言うほど似合わねェンだよ」
吹寄「ふーん、そうなの」
一方通行「チッ」
吹寄「じゃあ、私はそろそろ行くわね」
一方通行「くだらねェ世間話はもォ終わりかよ」
吹寄「もっと話したかった?」
一方通行「これで終わりだと思うと安心する」
吹寄「じゃ、結標さんと仲良くねー」サー
一方通行「オイ、何でそこでアイツの名前が出やがる」
557: 2012/09/05(水) 23:10:16.59 ID:ZTnJlk2Vo
一方通行「……チッ、行っちまいやがったか」
一方通行「…………」
一方通行「……あの野郎。一体どォいうつもりであンな会話を持ちかけてきやがったンだァ?」
一方通行「そして最後に唐突に出てきた結標の名前……」
一方通行「…………」
一方通行「……くっだらね」カチ
ドパァァァン!!
―――
――
―
566: 2012/09/12(水) 22:26:10.88 ID:akGXrXEKo
―
――
―――
同日 14:50
-スキー場・初心者コース-
小萌「――ではそろそろ休憩の時間としますかねー」
結標「休憩時間はどれくらいですか?」
小萌「そうですねー。じゃあ一時間くらいでどうでしょうか?」
上条「一時間……結構長いなぁ」
小萌「上条ちゃん。スキーは危険がいっぱいなので、しっかり休むことが大事なんですよ!」
上条「初心者コースにどんな危険があるってんだ」
結標「まあいいんじゃないかしら。時間的にもおやつの時間なわけだし」
打ち止め「えっ、おやつ!? ミサカ疲れたから糖分みたいなものが欲しいー出来ればケーキ、ってミサカはミサカは要求を惜しみなく言ってみたり」
567: 2012/09/12(水) 22:26:39.54 ID:akGXrXEKo
結標「ケーキかぁ……そんなものこのスキー場にあるのかしら?」
姫神「そういえば。このスキー場には美味しいケーキで有名な喫茶店があるとかなんとか」
結標「へえ、なんとも都合よくあるものねえ。じゃあそこに行く事にしましょうか打ち止めちゃん」
打ち止め「うんいいよー、ってミサカはミサカは手をあげて了承してみたり!」
上条「じゃあ俺はインデックスのやつが無茶してねえか見てくるとすっかな」
結標「芳川さんたちが付いてるから大丈夫じゃないの?」
上条「あいつが暴走するとやべえからな。親友の風斬でも押え切れるかどうか……つーかあいつには無理だ性格的に」
姫神「じゃあ私もついてく。冷静キャラは一人でも多い方が良い」
小萌「私は休憩所にいますから、何かあったら来てくださいねー」
568: 2012/09/12(水) 22:27:05.63 ID:akGXrXEKo
打ち止め「じゃあじゃあアワキお姉ちゃん! 早く喫茶店に行こうよ! ってミサカはミサカは急かしてみたり!」
結標「まあまあ落ち着いて。とりあえず案内板を探して、それで場所を確認するとしましょ」
打ち止め「了解ー……ん?」ピク
結標「どうかしたの?」
打ち止め「何だかすごい音が聞こえてこない? ってミサカはミサカは耳を澄ませてみたり」
結標「すごい音? ええと……何も聞こえないけど」
打ち止め「…………あっ。段々と近づいてきた!」
ドッパァァァン!
結標「あ、ホントだ。 ……ってこの音って……」
569: 2012/09/12(水) 22:27:32.65 ID:akGXrXEKo
一方通行「オラァ!!」
ドッパァァァァァン!!
打ち止め「あっ。あの人だ!」
結標「やっぱりか」
一方通行「よォオマエら。奇遇じゃねェか」カチ
結標「別に同じスキー場にいるんだから奇遇でもないでしょ」
打ち止め「どうしたの? こんなに寒いのに汗ダラダラで、ってミサカはミサカは尋ねてみたり」
一方通行「あァ? アレだアレ。電池の残量が危ねェから徒歩と能力使用を繰り返してここまで来たンだよ」
結標「そんな能力の無駄遣いをするから……」
570: 2012/09/12(水) 22:27:58.65 ID:akGXrXEKo
一方通行「ところでオマエら何やってンだ? つゥか他のヤツらはどこに消えた」
結標「ああ、初心者コースは今から一時間くらい休憩よ」
一方通行「休憩だと?」
打ち止め「そうそう。だからミサカたちはこれからケーキを食べに行くんだー」
一方通行「平和なヤツらだなァ」
結標「そうだ。よかったら貴方も一緒にどう?」
一方通行「ハァ? オマエ知ってンだろォが、俺が甘いモン好きじゃねェことを」
結標「場所は喫茶店だからコーヒーの一つでもあるでしょ」
一方通行「……面倒臭せェ」
打ち止め「つまりオッケイってことだね、ってミサカはミサカは勝手に自己解釈してあなたの腕を引っ張ってみたり」グイグイ
一方通行「ふざけンなクソガキが。離せコラ」
571: 2012/09/12(水) 22:28:51.47 ID:akGXrXEKo
打ち止め「でも口の割には大して抵抗しないんだね」
一方通行「……アレだ、俺は疲れてンだよ」
結標「疲れてるなら喫茶店で休めばいいでしょ」
打ち止め「そうだよー! 今なら美味しいケーキと飲み物がついてくるよー、ってミサカはミサカは食べ物で誘惑してみたり」
一方通行「……分かった。行けばイインだろ行けばよォ」
打ち止め「おおっ。まさか食べ物で釣れるとは思わなかった、ってミサカはミサカは少し驚いてみる」
一方通行「釣れてねェよ。面倒臭せェから付いて行くだけだ」
結標「ホントは行きたかったんじゃない?」
打ち止め「だねー」
一方通行「ぶち頃すぞクソアマ共」
―――
――
―
572: 2012/09/12(水) 22:29:34.05 ID:akGXrXEKo
―
――
―――
同日 15:20
-スキー場・喫茶店-
結標「……どうやらここのようね」
打ち止め「結構来るのに時間がかかったね、ってミサカはミサカは時間を見ながら言ってみたり」
一方通行「休むためにここへ来たのに、何でこンなに疲れてンですかねェ?」
結標「しかし有名って聞いたけど、結構地味な場所にあるわね」
打ち止め「そうだねー。もっと大々的にアピールしてる感じだと思ったけど」
一方通行「つゥかさっさと入るとするぞ。こちとら急な坂とか歩いて疲れてンだ――」ガチャ
573: 2012/09/12(水) 22:30:00.65 ID:akGXrXEKo
メイド「おかえりなさいませ! ご主人様!」
一方通行「……………………は?」
打ち止め「おおーメイドさんだー!」
結標「……あれ? 道間違えたかしら?」
メイド「お席はこちらになりまーす!」
574: 2012/09/12(水) 22:30:27.45 ID:akGXrXEKo
一方通行「オイ。俺はこンな場所に来るつもりはさらさらねかったンだけどよォ」
結標「そりゃ私も来るつもりはなかったわよ。まさか有名な喫茶店がまさかメイド喫茶だとは思わないじゃない」
一方通行「……そォいや土御門の野郎がメイド喫茶が何とか言ってたなァ」
打ち止め「あっ、モトハルがいるよー!」
一方通行「あン?」
土御門「うにゃっはっはっはっはっ! やっぱりメイドさんは工口に限るぜい!」
結標「…………」
打ち止め「…………」
一方通行「…………」
575: 2012/09/12(水) 22:30:54.04 ID:akGXrXEKo
結標「……とにかく他人のふりをしときましょ」
打ち止め「……うん、そうだね」
一方通行「あンなのに関わってたら、俺たちも変態扱いされちまうしな」
メイド「こちらの席にどうぞ」
結標「あ、ありがとうございます」
一方通行「あァ、安らぎの一時が欲しい……」
打ち止め「じゃあミサカが安らぎを与えてあげるよ!」
一方通行「安らぎと対極の位置にいるクソガキが何言ってンだ」
メイド「メニューはこちらになりまーす!」
結標「あ、どうも」
576: 2012/09/12(水) 22:31:20.51 ID:akGXrXEKo
打ち止め「おおっー! 何だかすごく名前の長い食べ物がいっぱいあるぞー! ってミサカはミサカは興奮を抑えきれなかったり!」
結標「うわぁ、読むのもすごくはずかしい単語ばっかりあるわね」
一方通行「俺はなンて店に迷い込んでしまったンだ」
???「ひゃはははっ。何泣きごと言ってんだ一方通行ぁ!?」
一方通行「……この聞き覚えのある事が悔まれるうっとおしい笑い声は……」
打ち止め「あっ、キハラだ!」
木原「よぉ打ち止め。元気にしてたか?」
一方通行「何でこンな場所に出没してンだ、このオッサンはァ?」
577: 2012/09/12(水) 22:31:55.58 ID:akGXrXEKo
木原「あぁん? 俺がこんな場所に居ちゃ悪いって言うのかテメェは?」
一方通行「どォ見ても場違いだろォが。顔面にタトゥー彫り込ンだ変人がメイド喫茶でティータイムとかシュール過ぎて笑えねェよ」
木原「だろうな」
結標「あのー木原さん?」
木原「おおっ、たしか結標さんっつったか。いつもこの馬鹿の面倒臭せぇ世話してくれてありがとぉよ」
結標「あ、いえ」
一方通行「誰が世話されてるってェ?」ピキピキ
木原「どう見てもお前だろクソガキ。お前の常識の無さには昔から頭抱えてたわぁ、優しさ50%の薬必須だったわぁ」
一方通行「いますぐ冥土に送ってやろォか木原クンよォ!?」
木原「何だその顔はぁ? 上手いこと言ったつもりかテメェ、全然上手くねェンだよ頃すぞ?」
打ち止め「あわわー、大変だぜアワキお姉ちゃん。このままじゃこのメイド喫茶が更地になっちゃうよ」
結標「何でこの二人って会う度こんなケンカできるの?」
578: 2012/09/12(水) 22:32:25.87 ID:akGXrXEKo
???「だめだよ数多おじちゃん。お客の人に迷惑かけちゃ」
木原「あぁ? ああ、すまねえなつい」
一方通行「あァ? 数多おじちゃン?」
打ち止め「……この声はまさか……エンシュウ!?」
一方通行「エンシュウ?」
円周「ていうか数多おじちゃん。そろそろ帰った方がいいんじゃない? 会社の人たちが困ってるよ」
木原「あ? いいんだよ困らせときゃなぁ。つーかお前が無茶しねえか見張ってなきゃいけねえんだよ俺はよぉ」
一方通行「……誰だコイツ?」
結標「ああ、この子はたしか木原さんの親戚の円周ちゃんよ」
一方通行「……ああ、クソガキがいつも遊んでる友達っつゥのはコイツの事か」
579: 2012/09/12(水) 22:32:58.06 ID:akGXrXEKo
打ち止め「おっすエンシュウ! ってミサカはミサカは挨拶してみたり!」
円周「あっ、打ち止めちゃんいらっしゃい。まさかこんなところで会えるとは思わなかったね」
打ち止め「ところで何でエンシュウはそんな格好してるの? ってミサカはミサカはメイド姿のエンシュウを見て聞いてみたり」
円周「バイトだよ」
打ち止め「バイト?」
円周「うん。数多おじちゃんに頼んでここで働かせてもらってるんだ!」
打ち止め「へえー、なんだかすごいねー! ってミサカはミサカは思わず感心してみたり」
一方通行「何やってンだよオマエ。ガキがバイトなンざ聞いた事ねェよ」
木原「あん? 別に構わねぇだろうが。つーか脅されたんだからやらねえわけにはいかねえしな」
結標「脅された?」
木原「ああ。あれは新年を迎えてからの話だ――」
580: 2012/09/12(水) 22:33:29.98 ID:akGXrXEKo
円周『ねえねえ数多おじちゃん!』
木原『ああ? なんだ円周』
円周『私メイドになってみたい!』
木原『はぁ? 今何て言った?』
円周『だからぁ、私メイドになってみたい!』
木原『メイドってあれかぁ? おかえりなさいませご主人様、っつーあれか?』
円周『そうそう、そのメイド』
木原『だったらコスプレ用の服でも買って勝手になってろ』
円周『違うよぉ、実際に働いてみたいの』
木原『駄目だ。一応でも木原であるお前が何でそんなことする必要があるってんだ』
円周『…………』
581: 2012/09/12(水) 22:33:58.36 ID:akGXrXEKo
円周『……うんうんわかってるよ数多おじさん』ピーガガガ
木原『あぁ?』
円周『ねえねえ数多おじさん』
木原『今度は何だ』
円周『じゃーん、これなんでしょう?』スッ
木原『……何かのリモコンか』
円周『そう。これ実は爆弾の起爆スイッチなの!』
木原『爆弾?』
円周『うんうん。この会社の車全部に爆弾が仕掛けてあるの』
木原『つまりあれか。要求を通さなきゃ爆破させるってか?』
円周『そうなの。これをポチっとすると大事な社員と車が爆発しちゃうよー』
582: 2012/09/12(水) 22:35:26.20 ID:akGXrXEKo
木原『……チッ、分かったよ。メイド喫茶だな了解だ了解』
円周『やったー! さすが数多おじちゃん。物分かりがいいー!』
木原『ま、社会勉強っつーことで許してやるよ』
円周『うん! ちゃんと勉強するね!』
木原『まあでも、詰めが甘ぇぞ円周』
円周『?』
木原『そのリモコンのバッテリー部分を見てみろ』
円周『……あっ。バッテリーが抜かれてる』
木原『木原っつーのはもっと用意周到に残酷にすんだよ。やっぱテメェは木原が足りてねぇな』
円周『…………』
木原『それになぁ。いくら部下や車が壊されようが、別に俺は困らねぇんだぜ?』
円周『……うんわかった! 次からはこのビルの柱全てにダイナマイト仕掛けとくね』
木原『そうだな。精々頑張れや』
583: 2012/09/12(水) 22:35:52.62 ID:akGXrXEKo
木原「……つーことがあったわけよ」
一方通行「オイオイ、オマエらのいざこざでウチの住処ぶっ壊すンじゃねェぞ」
結標「……何だかよく分からないけどすごく怖いわ」
木原「まあそこんところは安心してろ。一応、あのビルに壊れられたら俺だって困るしなぁ」
一方通行「つゥか木原一族っつゥのはロクなヤツが居ねェなァオイ」
木原「しょうがねぇじゃねえか木原なんだから。まぁ、でも俺はまだマシな方だろ、一所懸命汗水垂らして働いてるわけだしよぉ」
一方通行「汗水垂らしてンのはオマエの部下だけどな」
円周「ねえねえ」
一方通行「あン?」
円周「あなたが噂に聞くアクセラお兄ちゃんだね」
一方通行「俺はオマエの兄になった覚えはねェ」
円周「私もあなたの妹になったつもりはないよ?」
一方通行「……あァそォですかい」
584: 2012/09/12(水) 22:36:30.89 ID:akGXrXEKo
一方通行「で、何の用だ」
円周「別に用なんてないよ。ただ初めて会ったから挨拶しとこうかなって」
一方通行「そォかよ。ハイハイ分かったからじゃあ仕事に戻れよ」
円周「そういえば私、今メイドだったね」
木原「そうだぞ円周。あんまサボってると怒られんのは俺なんだからよぉ」
一方通行「あはっぎゃはっ! こンなオッサンが怒られてビクビクしてる姿想像したら笑えてくンじゃねェか」
木原「あ? 小僧が、その貧弱な体をボコボコにしてピクピクにさせてやろうか?」
円周「じゃあ私はお仕事に戻るけど、あんまりさわいじゃ駄目だよ数多おじちゃん」
打ち止め「がんばってねーエンシュウ! ってミサカはミサカは精一杯応援してみたり!」
円周「うん! 頑張るよ!」テクテク
結標「……こう見てるだけなら普通の女の子なんだけどなぁ」
一方通行「だが残念ながらキチOイ一族の一人だ」
―――
――
―
585: 2012/09/12(水) 22:36:57.34 ID:akGXrXEKo
―
――
―――
打ち止め「ケーキうまー」モグモグ
結標「――あ、もうこんな時間」
打ち止め「休憩は終わり?」ムシャムシャ
結標「そろそろスキー場に戻った方がいいくらいの時間ね」
一方通行「ならとっととこの魔境から出るとしよォぜ。つゥか全然休ンだ気になンねェンだけどよォ」
結標「そうね。たしかに私も何だか逆に疲れたわ……あはは」
木原「あん? もう帰んのかお前ら?」
一方通行「オマエみてェに暇じゃねェンだよ」
打ち止め「じゃあミサカは最後にエンシュウに挨拶してくるね、ってミサカはミサカは辺りを見渡してみたり」
一方通行「早くしろクソガキ」
打ち止め「ええっと……って、あっ! 大変だ!」
結標「どうしたの打ち止めちゃん」
打ち止め「エンシュウが変な客に絡まれてるよ! ってミサカはミサカは事態を報告してみたり!」
586: 2012/09/12(水) 22:37:39.68 ID:akGXrXEKo
デブ「ぬふふ、メイドさんかわゆす」
円周「ごしゅじんさま、店内では従業員へのタッチはだめですよ」
デブ「ちょっとくらいいいじゃない、ぐへへへへ」ソー
円周「ちょ、やめ……」
一方通行「オイオイ本格的に変態野郎に襲われてンじゃねェか」
結標「あれって営業妨害とかになるんじゃないの?」
一方通行「一応、警備員とか風紀委員に通報はしてンじゃねェのか? まァ、すぐにあれに対応出来るっつゥわけじゃねェが」
木原「あひゃっ。何だあのデブ。あんな理性の飛んだ本格的な豚は初めて見たぜぇ」
打ち止め「ちょっとキハラぁ! エンシュウを助けなくてもいいの? ってミサカはミサカは袖を引っ張りながら急かしてみたり」
木原「あぁ、構わねェよ。逆に心配するべきはあの豚だからな」
打ち止め「えっ?」
587: 2012/09/12(水) 22:38:34.09 ID:akGXrXEKo
デブ「ふひひひ。メイドさぁん!」
円周「…………」カチャ
一方通行「……何か携帯電話取り出したぞ」
結標「通報でもするのかしら?」
一方通行「そンな事する暇があったら逃げた方が早いだろ」
円周「……うんうん分かってるよテレスティーナおばさん」ピーガガガ
ゴッ。
デブ「メイドさ――ごふっ」バキッ
円周「木原ならこうするんだよね?」
結標「え」
一方通行「……あン?」
588: 2012/09/12(水) 22:39:06.33 ID:akGXrXEKo
円周「あっはっはっはっはっはっ!! おいおい何で豚が二足歩行してんだよ、あァん!?」
デブ「え……ちょ……」
円周「オラオラ豚は豚らしく這いつくばってろ、ぶひーって言ってみろよテメェ!!」
ビシッビシッビシッビシッビシッビシッビシッビシッビシッビシッビシッビシッ!
デブ「ブヒッ、ぶひっ、ひっ、ぶっ、ぶぶ、ぶひっー!」
円周「ぶひぶひうるせェんだよクソ豚野郎がぁっ!!」
バシンッ!!
デブ「ぶ、ぶひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」ビクンビクン
589: 2012/09/12(水) 22:39:47.04 ID:akGXrXEKo
打ち止め「」
結標「」
一方通行「なンだありゃ?」
木原「円周はなぁ、木原が足りねえから携帯とかそういうモンで木原を補強してんだよ」
一方通行「補強っつゥか人格変わってンじゃねェか」
木原「ま、あんなんじゃとても木原だとは言えねえけどな」
一方通行「どォでもイイが確実にアイツはこの店クビだろ」
木原「Oh……」
―――
――
―
596: 2012/09/19(水) 23:36:43.83 ID:i4xKXGkXo
―
――
―――
同日 16:00
-スキー場・初心者コース-
小萌「……あっ、三人ともお帰りですー!」
結標「た、ただいま戻りましたー」
一方通行「おォ……」
打ち止め「…………」
上条「……どうしたんだお前ら? すっげえ疲れたような顔してるけど」
姫神「休憩前より。疲れているように見える」
結標「あははーちょっとね」
597: 2012/09/19(水) 23:37:28.90 ID:i4xKXGkXo
一方通行「ゆっくり休憩できると思って入った店がモンスターハウスだったら疲れンだろ普通」
上条「?」
土御門「まあ、それならレベルアップできたんだからいいんじゃないかにゃー?」
小萌「あっ土御門ちゃん! 今までどこに行ってたんですかぁ?」
土御門「ちょっと心のオアシスに行っていたんだにゃー」
一方通行「土御門。レベルアップっつゥのはどォいうことだ?」
土御門「ようこそコッチ側(メイド萌サイド)へ」
一方通行「ソッチ側にいく気はサラサラねェよ」
土御門「またまたー。メイドに囲まれてあんなにニヤニヤぐへへへしてたくせにー」
一方通行「それはオマエだろォが頃すぞ」
598: 2012/09/19(水) 23:38:06.06 ID:i4xKXGkXo
結標「そういえば姫神さん。そっちはどうだったの?」
姫神「どうとは?」
結標「インデックスたちを見に行ったんじゃないの? 上条君と」
姫神「あれを見れば。聞かなくても答えは出る」
結標「……ああ、そうね」
禁書「――このゆきみだいふくってあいすすごくおいしいね!」モグモグ
風斬「あはは、そうだね……」
芳川「はたしてそれは何個目の大福かしらね?」
上条「…………不幸だ……」
599: 2012/09/19(水) 23:38:49.39 ID:i4xKXGkXo
一方通行「つゥか買わなきゃイイ話だろォが」
結標「そういえばそうね。買わなきゃ食べられないし」
上条「……ははっ。あれだよあれ、何つーか脅さ――」
禁書「なにか言ったかなとうま」ニコ
上条「イエナンデモナイデスインデックスサマ」
姫神「これはひどい」
一方通行「くっだらねェ」
土御門「まあカミやんだからしょうがないにゃー」
上条「しょうがなくねえだろチクショウ!」
600: 2012/09/19(水) 23:39:37.74 ID:i4xKXGkXo
土御門「そんなことよりアクセラちゃんのメイド萌デビューを盛大に祝おうぜい」
一方通行「誰もデビューしてねェよ」
青ピ「ほほぉ、ついにアクセラちゃんもコッチ側に来たか……」
一方通行「……いつの間に湧いてきやがったンだこの馬鹿は」
青ピ「いつと言われても今としか……」
一方通行「よし、そのまま回れ右して下の居場所に戻りやがれ」
青ピ「なんでや! ボクの居場所はここやろ!」
上条「そういや青髪。結局ナンパはどうなったんだ?」
土御門「聞くなカミやん。聞かなくてもわかる」
青ピ「ひどい言われようやな」
601: 2012/09/19(水) 23:40:04.79 ID:i4xKXGkXo
一方通行「ンだァ? その思わせぶりな言葉はァ?」
上条「……まさか成功したとか言うんじゃねえだろうな?」
青ピ「成功しますた」
土御門「青髪ー、エイプリルフールはまだ早いぜい?」
青ピ「成功しますた」
一方通行「…………」
上条「……は?」
土御門「おうふっ……」
602: 2012/09/19(水) 23:40:49.72 ID:i4xKXGkXo
一方通行「……つゥかそのナンパとやらに成功したっつゥンなら、相手はどこに行った?」
上条「そ、そういえばそうだ!」
土御門「お相手さんはどこにいったのかにゃー? 青紙クーン?」
青ピ「ああ、相手はここにはおらんよ」
上条「……つまりどういうことだ?」
一方通行「とりあえず経緯を話せ」
土御門「たしかに言ってることが曖昧すぎてわけがわからないにゃー」
青ピ「せやな。……あれは中級者コースにいたときやったな……」
603: 2012/09/19(水) 23:41:51.88 ID:i4xKXGkXo
青ピ「いろんな女の子に声をかけて撃沈しまくって、そろそろ諦めようかなーと思ってたんよ」
一方通行「……よく通報されなかったな」
上条「こんないかにも怪しい大男が接近してきたら、まず警戒するだろうしな」
青ピ「それでな、次のターゲットで最後にしようと思って休憩所あたりをウロウロしてみたんよ」
青ピ「そして一人の女の子を見つけたんや」
土御門「ちなみにどんな娘だったんだにゃー?」
青ピ「中学生くらいやったかなー。なんか不思議な娘やったでー。こんな寒い中ドレスなんて寒そうな格好してたし」
上条「……中学生をナンパとか真面目に捕まんじゃねえか?」
一方通行「あァやっちまったなァ。向こうはどっかの社長の令嬢で、今頃手を出したバカを狩るためにハンターが探し回ってンな」
青ピ「いやそこは大丈夫やで。別にそんなこと言ってへんかったし」
土御門「……それより話を続けてくれ青髪ピアス」
604: 2012/09/19(水) 23:42:32.37 ID:i4xKXGkXo
青ピ「おおっ? なんやつっちーえらく興味津々やなぁ、まあいいか続けるでえ」
土御門「…………」
一方通行「どォかしたか?」
土御門「いやなんでもないぜい。気にする必要ないにゃー」
上条「?」
青ピ「それでその娘に話しかけたら、今までと違った手応えのようなものを感じたんや」
上条「どれだけ避けられてたんだよお前……」
一方通行「そりゃ変態だしな」
青ピ「で、気付いたらジュースとかお菓子とかを奢ってて一緒にお茶したんやでー! 以上」
605: 2012/09/19(水) 23:43:21.91 ID:i4xKXGkXo
上条「……それだけか?」
青ピ「そりだけ」
一方通行「……つゥか何となくだが、それ飲みモン奢ってもらいたかっただけじゃねェか財布クン?」
青ピ「いやいや何言うてますのんアクセラちゃーん。ちゃんと楽しく談笑したんやでー」
上条「……でもそれだけだったらナンパ成功とは言わねえんじゃねえか?」
青ピ「大丈夫やで。なんと電話番号を聞き出すことができたんや!」
一方通行「……試しにそれ電話してみろよ」
青ピ「せやな。それこそナンパの成功を証明できる唯一の手段やしな」ピッ
プルルルルルル、ガチャ
青ピ「あっつながった」
606: 2012/09/19(水) 23:44:09.89 ID:i4xKXGkXo
『はいこちらゲOデリヘル”アッークエンジェル”です』
青ピ「」
上条「涙拭けよ」
一方通行「財布乙」
青ピ「(´・ω・`)」
上条「まあまだ人生は長いんだ。何かいいことあるさ、お前ならきっとな……」
一方通行「オマエが言うとスゲェ重みだなァオイ」
土御門「……ちょーとトイレ行ってくるぜい」テクテク
上条「おお」
青ピ「(´;ω;`)」
一方通行「…………」
―――
――
―
615: 2012/09/25(火) 21:53:03.63 ID:OTi+76+Yo
―
――
―――
同日 17:30
-スキー場・初心者コース-
小萌「――おや、暗いと思ったらもうこんな時間なのですね」
結標「さすが冬。照明がないと周りがまったく見えませんね」
一方通行「そろそろ戻らねェか? 俺の電極もォ電池ヤベェぞ、アラームなってンぞ」ピーピー
上条「……そんな機能あったっけ?」
一方通行「追加したンだよ。電池切れの時しか音がならねェのはさすがにアレだろ」
姫神「その機能があれば。電池切れ起こしにくいね」
結標「杖といい電極といいどんどん発展していくわねえ、貴方の持ち物」
土御門「ついでに頭も発展したぜい! メイド萌の方向で!」
一方通行「まだそンな戯言ほざいてやがったのか、この変態グラサン野郎ォが」
616: 2012/09/25(火) 21:53:55.94 ID:OTi+76+Yo
小萌「うーん、とりあえずアクセラちゃんの言うとおり一旦宿泊所に戻ったほうがいいですね」
青ピ「ええっー、ナイトスキーこそスキーの真骨頂なのにー」
一方通行「なら一生滑ってろ」
小萌「とりあえず上級コースにいる黄泉川先生と吹寄ちゃんに連絡をとるとしましょう」カチャ
上条「あと雪遊びコーナーに戻ったインデックスたちにもな」
結標「じゃあそっちは私がするわ。芳川さんが一緒のはずだし」カチャ
姫神「なら。私は吹寄さん」カチャ
一方通行「あァ……暖房のきいた部屋でゆっくり昼寝してェ」
土御門「もう昼じゃないけどにゃー」
617: 2012/09/25(火) 21:54:46.63 ID:OTi+76+Yo
小萌「――どうやら黄泉川先生もそのつもりだったようで、今こっちに向かっているそうですよ」ピッ
姫神「……同じく吹寄さんも」ピッ
結標「芳川さんたちもすぐ来るだって」ピッ
土御門「うーむ、やはり宿泊所に帰る前に一度メイド喫茶に戻ったほうがいいかにゃー」
上条「どんだけ行きてえんだよメイド喫茶」
土御門「メイドこそ我が人生ッ!!」
姫神「もはや病気の域」
一方通行「ンなこと端からわかってたことだろ」
結標「……というかさすがにこの時間は閉店の準備してるんじゃない?」
土御門「Oh……」
618: 2012/09/25(火) 21:55:14.60 ID:OTi+76+Yo
芳川「やっと部屋に引きこもれると聞いて」ザクザク
結標「あっ、芳川さんたちが来たわ」
禁書「そろそろ夕食の時間なんだよ! とっても楽しみかも」
風斬「あれ、さっきアイス食べたばっかじゃ……」
上条「テメェはさっき何個雪見だいふく食いやがったんですかねえ?」
禁書「おなか空いたんだよ!」
一方通行「もはやレベル5以上の天災だな」
姫神「お気の毒に」
小萌「ま、まあまあ夕食は安定のバイキングですから、そこまで気にする必要はないですよ上条ちゃん」
上条「先生。これはそういう問題ではないんですよ」
一方通行「つゥか、そのバイキングですらヤツは止められねェけどな」
619: 2012/09/25(火) 21:55:51.95 ID:OTi+76+Yo
打ち止め「…………」
青ピ「ん? どしたんこの子。最初に比べてえらく静かやん」
結標「ちょっといろいろあってね」
打ち止め「……大丈夫だよアワキお姉ちゃん。あれがメイドさんの……エンシュウのお仕事なんだよね、ってミサカはミサカは自己解決してみたり」
結標「……そうね。そういうことにしときましょう」
土御門「別にそういうわけじゃないんだけどにゃー」
一方通行「黙ってろ。これ以上ガキを混乱させンじゃねェ」
青ピ「打ち止めちゃーん、実はメイドさんってエr――」
ドッパァァァン!!
620: 2012/09/25(火) 21:56:31.41 ID:OTi+76+Yo
打ち止め「えっ? なに?」
一方通行「何でもねェよ」カチ
上条「学習しねえなあアイツ」
土御門「もはや狙ってやってるんじゃないかと思えるぜい」
結標「……というか残量少ないのにむやみに能力使っていいの?」
一方通行「あの馬鹿を吹き飛ばすぐれェの電池は残ってる」
土御門「ハードなツッコミだにゃー」
一方通行「何ならオマエにもツッコンでやるよ」
土御門「お断りします」
621: 2012/09/25(火) 21:57:00.37 ID:OTi+76+Yo
黄泉川「――うーすっ!」サー
芳川「あら愛穂じゃない。相変わらず元気そうね」
結標「吹寄さんはどうしたんですか?」
黄泉川「ああ吹寄ならそろそろ着くんじゃないか?」
吹寄「――ぜぇ、ぜぇ……よ、黄泉川先生速すぎますってー!」サー
姫神「吹寄さん。お帰りなさい」
上条「何でそんなに息切らせてんだ?」
吹寄「ものすごい速度で滑ってる黄泉川先生を追ってたのよ」ゼェゼェ
一方通行「そりゃご苦労なこった」
622: 2012/09/25(火) 21:57:27.77 ID:OTi+76+Yo
小萌「じゃあ皆さん揃ったところで宿泊所へ向かうとしましょう!」
風斬「えっ? ……あの、青髪ピアスさんが……」オドオド
黄泉川「そうじゃんねー。かぁー一風呂浴びてビールをぐいっといきたいねー」
芳川「……愛穂。貴女今自分が子供たちの引率者だってこと忘れていないかしら?」
一方通行「問題ねェだろ。別に今日帰るわけじゃねェンだしな」
黄泉川「おおっー一方通行ぁ。今日はやけに寛大じゃんねえ」
一方通行「オマエが勝手に酔い潰れよォが俺らァには関係ねェからな」
小萌「――って駄目ですよ黄泉川先生! こんなところでお酒なんて飲んじゃあ!」
黄泉川「あちゃー、そういや小萌センセがいたんじゃんね」
小萌「ちょっとー! まるで『私がいなかったら酒が飲めるのに』みたいな顔しないください黄泉川先生っ!」
黄泉川「いやーあははー」
風斬「……そ、その、青髪ピアスさん……」オドオド
623: 2012/09/25(火) 21:58:03.72 ID:OTi+76+Yo
禁書「ひょうかー。びーるっておいしいのかな?」
風斬「あおが――えっ? さ、さあ……」
吹寄「苦いとかは聞いたことあるけど」
打ち止め「うぇー苦いのはミサカやだなー、ってミサカはミサカは子供らしく苦いもの嫌いアピールをしてみたり」
姫神「あなたには。まだ十年くらい早い話だから関係ないと思う」
禁書「うーん、こもえの家にごはん食べに行ったときは、こもえはいつもおいしそうに飲んでたよ」
結標「大人にとってはおいしいんじゃないのかしら」
禁書「へー……」
上条「……飲むなよ?」
禁書「さ、さすがの私もそんな無茶はしないんだよ!」
風斬「……えっと、あお――あっ」
624: 2012/09/25(火) 21:58:49.59 ID:OTi+76+Yo
上条「大体未成年の飲酒は基本的に禁止されてんだから、お前なんかが飲んだ瞬間一発アウトだぞ」
一方通行「見た目でいえば月詠も普通にアウトだろ」
青ピ「あれは合法口リやからオーケーやで」
土御門「おっ。今回は復活遅かったな青髪」
吹寄「あれ? 青髪ピアスいたの?」
青ピ「ひどいなー吹寄さん。せっかく遭難しかけたクラスメイトが帰還したっていうのに」
一方通行「十分そこらで帰ってこられンなら遭難って言わねェよ。つゥか結構な距離吹き飛ばしたつもりだったがもォ帰ってきやがったかゴキブリ野郎」
吹寄「吹き飛ばす? ああ、あの空を弾丸のように飛んでいった変なものは青髪だったのね。てっきりUFOとかだと思ったわ」
結標「吹寄さんが確認したってことは上級者コースのほうに飛んで行ったのね」
上条「こっから上級者コースって結構あるぞ」
姫神「すごい生命力」
625: 2012/09/25(火) 21:59:40.40 ID:OTi+76+Yo
一方通行「つゥかこれからの予定はどォすンだ?」
小萌「そうですねー。とりあえず体が冷えてきましたので入浴時間にしたいと思ってます」
黄泉川「で、そのあと晩メシ食って自由行動かなー」
吹寄「じゃあご飯食べた後にスキーしてもいいって事ですか?」
黄泉川「別にしたいなら止めないじゃん。夜もスキーの醍醐味じゃんしね」
芳川「私はもちろん部屋に引きこもるわ」
青ピ「そういえばここって地下にゲーセンがあるらしいで!」
一方通行「本当にここ研修施設かよ」
結標「それはメイド喫茶がある時点であれよね」
姫神「さらに言うなら。ここの浴場は露天風呂もある」
一方通行「どォなってやがンだこりゃ」
―――
――
―
631: 2012/10/03(水) 22:44:57.58 ID:I0TM+7Dto
―
――
―――
同日 18:00
‐宿泊所・302号室‐
結標「……あー疲れたー!」ドサッ
姫神「久しぶりに。あんなに体を動かした」
吹寄「私は普段から体力作りしてるから平気だわ」
結標「へー偉いわねー。体力作りってジョギングとか?」
吹寄「そうね。いろいろ方法はあるけどやっぱりジョギングが一番楽ね」
姫神「こんな寒い中を。よく走ろうなんて思う」
吹寄「走ってるうちに暖かくなってくるからそんな苦じゃないわ。夏よりは遥かにマシね」
結標「あー、たしかに夏はきつそうよねー。外とかあんまり出たことないからよくわかんないけど」
姫神「どちらにしろ。私はコタツにこもってまったり過ごす。それは猫のごとく」
632: 2012/10/03(水) 22:45:45.84 ID:I0TM+7Dto
結標「コタツかー、家にはないからどんなのか一回試してみたいわね」
姫神「あれは一度入ったら出られない。冬場の罠」
結標「なにそれ怖い」
姫神「コタツの魔力に負け。そのまま夢の中に」
吹寄「それで朝起きたら風邪を引いてたなんてのがお約束ね」
結標「それは恐ろしいわねコタツ」
姫神「でも真冬の季節では。最高のパートナー」
吹寄「まあコタツもいいけど今はもっといいものがあるわよ」
結標「温泉ね。しかし一方通行も言ってたけど何で研修施設のお風呂が温泉?」
姫神「もはやご都合主義と言うしか……」
結標「?」
633: 2012/10/03(水) 22:46:31.01 ID:I0TM+7Dto
‐宿泊所・303号室‐
禁書「おっふろ♪ おっふろ♪ おっふっろー♪」ゴソゴソ
打ち止め「ねえねえインデックス! 露天風呂ってどんなのかな? ってミサカはミサカは尋ねてみたり!」
禁書「ええっとねー。たしかてれびに映ってたのは外に大きなお風呂があったんだよ!」
打ち止め「ほほう。ということはここには外に大きなお風呂があるのかな? ってミサカはミサカは推測してみる」
禁書「でもこんなに寒いのに外に出たら風とか引かないのかな? 裸だし」
打ち止め「どうなんだろ? ミサカ寒いのあんまり得意じゃないしなー」ウーン
風斬「……お湯が温かいから、大丈夫だよ」
打ち止め「おおっ! そういえばそうだね、ってミサカはミサカは肝心な部分を思い出してみたり」
禁書「……お湯が温かくても肩から上は外にあることにならないのかな?」
634: 2012/10/03(水) 22:47:21.80 ID:I0TM+7Dto
打ち止め「そうだね。頭が寒かったら本末転倒だね、ってミサカはミサカは難しそうな四文字熟語を得意気に使ってみたり」
風斬「それは……体が温まって体温が上がれば、その……自然に頭の方も温かくなるよ」
打ち止め「おおっー! 言われてみればそうだね! 湯船に入れてるわけでもないのに顔は温かいしね」
禁書「私知ってるよ! ハンシンヨクってやつと同じ効果だね!」
風斬「えっと……ちょっと違う気がするけど、大体合ってると思う」
打ち止め「へー、カザキリお姉ちゃんって物知りだねー、ってミサカはミサカは素直に感心してみたり」
禁書「そうだよね。ひょうかはすごいね!」
風斬「……その、そんなすごいことじゃないよ」
打ち止め「よし! じゃあ謎が解けたところでお風呂場に直行だー! ってミサカはミサカは勢いよくスタートを切ってみたり!」ダッ
禁書「あっまた。待ってらすとおーだー!」トテトテ
風斬「えっ、えっと、廊下は走ったら……」オロオロ
635: 2012/10/03(水) 22:48:24.06 ID:I0TM+7Dto
‐宿泊所・206号室‐
青ピ「よっしゃー!! 温泉回キター!!」
一方通行「……何一人ハシャイでンだこの馬鹿は?」
上条「さあ?」
青ピ「何を言っとんねん。温泉回やでサービス回やで!」
上条「そんなこと言われてもわかんねえよ」
土御門「どうせあれだろ、覗きとかベタなことやろうとか思ってるんじゃないかにゃー」
一方通行「覗き? ンなことできるほどザル警備なのかここの風呂は?」
土御門「どうだろうかにゃー? 露天風呂の部分だったら、一応可能っていえば可能な構図にはなってるぜい」
上条「なってんのかよ」
636: 2012/10/03(水) 22:49:43.66 ID:I0TM+7Dto
青ピ「ふふふ。みなぎってきたー!!」
一方通行「コイツ本気で覗く気かよ?」
土御門「命知らずとはこのことだにゃー」
上条「まあな。バレたら速攻処刑されるな」
土御門「クラス最高戦力の吹寄、レベル4の結標の姉さん、教師兼アンチスキルの黄泉川先生。氏に様しか思い浮かばないな」
一方通行「凶暴性ならあのシスターが一番だな。上条限定だが」
上条「……おいやめとけよ青髪。もしバレたら俺まで巻き添えで頭蓋骨を噛み砕かれそうだ」
青ピ「カミやん、これは真剣勝負なんやで。避けることの出来ない戦いなんや!」
一方通行「俺がコイツを地平線の彼方へぶっ飛ばせばオールオーケーな気がしてきた」
土御門「いろいろと面倒だからやめとけ」
637: 2012/10/03(水) 22:50:36.39 ID:I0TM+7Dto
一方通行「チッ、まァ覗きたきゃ好きにすりゃイイじゃねェか。俺には関係ねェ」カチャカチャ
青ピ「おおっさすがアクセラちゃん! 心が広い」
土御門「単に面倒くさいだけじゃないかにゃー?」
一方通行「ご名答」カチャ
上条「……何やってんだ?」
一方通行「電極を予備のヤツと入れ替えてンだ。で、メインのやつを充電する」ガチャリ
上条「へー、それ二個あったのか、便利だな」
一方通行「こっちは能力使用時間が半減だがな……よし、コイツをコンセントに刺せば」カチャ
上条「コンセントでいいのか」
一方通行「それ以外何があンだよ」
638: 2012/10/03(水) 22:51:33.76 ID:I0TM+7Dto
土御門「じゃあそろそろ行くとしようぜい。あんまり混む前に行きたいからにゃー」
上条「つってももう混み始めてる時間だろ」
土御門「いいポジションを取ってゆっくりしたいってことだぜい」
一方通行「くっだらねェ。風呂なンてどこでも変わンねェだろ」
青ピ「覗くにポジションは重要やでー」
上条「氏ぬなよ青髪」
土御門「鍵閉めるからさっさと出て欲しいにゃー」ガチャ
一方通行「あァ」スー
上条「おう」テクテク
639: 2012/10/03(水) 22:52:33.84 ID:I0TM+7Dto
青ピ「じゃあボクも……あっちょっと忘れもんしてもうた!」
一方通行「さっさと取って来いよ」
青ピ「はいはーいちょろっと待ってーなー」タッタッ
上条「そういえばシャンプーとかってあるよな?」
土御門「そういうところは問題ないと思うぜい」
一方通行「面倒臭せェから汚れだけ反射して部屋で寝てよォかなァ」
上条「うわっ便利な能力だなぁおい」
土御門「さすがチートで名高い能力だにゃー」
640: 2012/10/03(水) 22:53:34.42 ID:I0TM+7Dto
青ピ「ええっと……忘れ物忘れ物……」
青ピ「…………」
青ピ「……あったあった!」
青ピ「いやーさすがに同じパンツをはくわけにはいかんけーなー」
青ピ「よし、じゃあ急いで出んとな――」ダッ
ガコ
青ピ「わっほーい!?」ドシーン
青ピ「――痛たたた。なんかにつまづいてしもーたわ」
<おーい早くしろー
青ピ「おっ、了解了解!」
青ピ「……ま、ええわ」ダッ
―――
――
―
646: 2012/10/05(金) 23:04:27.89 ID:dd8BD+0oo
―
――
―――
同日 18:10
‐宿泊所・浴場・女湯(内)‐
ワイワイガヤガヤ
打ち止め「おおおおおっー!! すっごく広いぜー!! ってミサカはミサカはハイテンション状態!!」トテチテ
結標「打ち止めちゃーん! あんまり走っちゃ危ないわよー」
黄泉川「ほかのお客さんに迷惑かけるんじゃないじゃん」
芳川「ふぅ、子供は元気ねー」
結標「なに年寄り臭いこと言ってるんですか芳川さん」
芳川「うふふふ。まだ私は二十代よ結標さん?」ニコォ
結標「は、はい……(え、笑顔はが怖い……)」
647: 2012/10/05(金) 23:05:05.35 ID:dd8BD+0oo
禁書「……あれ? 露天風呂なのに室内なんだよ」
姫神「外に出るんだったら。そこの扉から出れる」
結標「あっ、本当に露天風呂がある」
芳川「というかこの浴場の構造、ちょっとしたホテルのそれに近いわね」
吹寄「見た目だけじゃないってわけね」
禁書「よし、じゃあ早速外へ――」
姫神「待って」ガシ
禁書「なにかなあいさ?」
姫神「珍しいものを見て興奮しているのはわかる。けど体を洗うのが先」
禁書「そ、そうだね。わすれていたんだよ」アセ
648: 2012/10/05(金) 23:05:40.77 ID:dd8BD+0oo
黄泉川「まあそんなこと言っても打ち止めはとっとと露天風呂に言ったけどな」
禁書「あっらすとおーだーだけずるいんだよ!」
芳川「まあたぶんすぐに帰ってくると思うわ」
禁書「?」
テッテッテッテッテ
打ち止め「さ、ざむいー! ってミサカはミサカは体を震わせながら戦術的撤退してみたり!」トテチテ
結標「おかえり打ち止めちゃん」
打ち止め「外すっごく寒いよアワキお姉ちゃん! 思わず扉をすぐ閉めちゃった、ってミサカはミサカは今あったことを報告してみたり」
芳川「そうね。とりあえず外に行くなら一旦中で温まってからの方がいいわ」
結標「というわけで打ち止めちゃん。先に体洗っちゃおうねー」
打ち止め「はーい!」
649: 2012/10/05(金) 23:06:06.75 ID:dd8BD+0oo
‐宿泊所・浴場・男湯(内)‐
上条「おおっ、さすが宿泊所の風呂。デケーなぁ」
土御門「宿泊所というよりホテルって言ったほうが似合うんじゃないかにゃー」
一方通行「くっだらねェ。とっとと済まして部屋に帰る」
青ピ「何言うとんねアクセラちゃん! きっちり風呂を楽しんでからあがろーや」
一方通行「覗きなら一人で楽しンでろ」
青ピ「あれー? 誰も覗きとは言うとらんでアクセラちゃーん?」
一方通行「あァ?」
青ピ「ボクは純粋に大きいお風呂を楽しもうやって言ったんやでー? 覗きとかアクセラちゃんスッケベー!」
一方通行「……さァて問題です青髪クーン」
青ピ「はい?」
650: 2012/10/05(金) 23:06:32.67 ID:dd8BD+0oo
一方通行「俺はさっき部屋で充電切れ間近の電極から予備の電極へ入れ替えました」
青ピ「はい」
一方通行「能力の使用時間はたったの十五分間しかアリマセェン。さて――」スッ
上条「すっげー嫌な予感がする」ササッ
土御門「だにゃー」ササッ
一方通行「俺をおちょくった馬鹿はどォなるでしょォかァ!?」カチ
青ピ「……ふっ、やれやれやで」
ドォパァァァァン!!
651: 2012/10/05(金) 23:07:01.72 ID:dd8BD+0oo
上条「おい何か爽やかな笑顔で吹き飛んでいったぞアイツ」
土御門「つーかこのパターンもうマンネリ気味じゃないかにゃー」
一方通行「知るかよ。俺はムカついたから叩きのめしただけだ」
ざわ……ざわ……ざわ……
上条「てか場所わきまえろよ一方通行。俺らすっげえ目で見られてるぞ!」
土御門「俺たちを止める人がいないからしょうがないにゃー」
上条「そうだな。いつもなら先生や吹寄がいるからなー」
一方通行「それよりあの馬鹿がキチンと学習してくれるのはいつなンですかねェ」
652: 2012/10/05(金) 23:07:35.30 ID:dd8BD+0oo
土御門「しょうがないぜい、そういう役割なんだからな」
上条「ボケの青髪、ツッコミの一方通行」
土御門「コンビ名。ピアス&チョーカー」
一方通行「勝手にお笑いコンビにしてンじゃねェよ」
青ピ「どーもー! ピアス&チョーカーのピアスの方でーす!」
一方通行「さて体洗うか」スー
上条「おおっ! あのシャンプーはCMとかでよく見る高いヤツだすげー!」
土御門「高いヤツといっても他のより二百円くらい高いだけだけどにゃー」
青ピ「ちょ無視はやめて!! ボケは無視されるのが一番ツライんやでー!!」
653: 2012/10/05(金) 23:08:11.67 ID:dd8BD+0oo
‐宿泊所・浴場・女湯(外)‐
小萌「……ふぅ、露天風呂はやはりいいですねー」
黄泉川「そうじゃんねー、日本酒とかをこうぐいっといきたいじゃんねー」
小萌「そうですねー」
芳川「そこ同意するのね」
小萌「同意しただけですよー。今は飲みませんけど」
黄泉川「ちぇー少しは期待したんだけどなー」
小萌「期待しないでくださいー」
654: 2012/10/05(金) 23:08:46.11 ID:dd8BD+0oo
結標「しかしほんとにいいお湯ねー」
吹寄「そうねー」
姫神「…………」
吹寄「そういえば二人とも」
結標「なにー?」
姫神「……?」
吹寄「結局なにか進展あったの?」
結標「……それ今聞いちゃうの?」
吹寄「いや、ちょっと気になって」
655: 2012/10/05(金) 23:09:30.36 ID:dd8BD+0oo
姫神「……私は。いつもどおり」
吹寄「まあ上条が相手だしね。それにインデックスのお世話の方に目がいってるしねアイツ」
姫神「……うん」
結標「たしかに彼女、ある意味強敵ね」
吹寄「それって結標さんにも言えることじゃない?」
結標「どういうこと?」
吹寄「上条ほどじゃないけどインデックスのお世話してるでしょアクセラ」
結標「そ、そうかしら……?」
姫神「今日も。アイスとか奢ってた」
結標「い、言われてみれば……結構思い当たる節があるわ……」
656: 2012/10/05(金) 23:09:58.67 ID:dd8BD+0oo
吹寄「で、結標さんのほうの進展は?」
結標「残念ながら特になしよ」
吹寄「でしょうね」
結標「……でしょうねってなによ?」
吹寄「私上級コースで滑ってる時にアクセラ君と会ったのよね」
結標「アイツそんなところまで行ってたんだ……」
吹寄「まあここで朗報があるわ」
結標「朗報?」
吹寄「アクセラ君、今とくに好きな人みたいなのいないらしいわよ」
結標「あ、うん」
657: 2012/10/05(金) 23:10:25.75 ID:dd8BD+0oo
吹寄「……なんか反応薄いわね」
姫神「意外性がない話に。ウケはない」
結標「まあ、アイツと一緒にいたらなんとなくわかることだしね」
吹寄「ふーむ、結構いい情報を聞き出せたと思ったんけどなー」
結標「そんなことないわ吹寄さん。いないという核心が持てるようになったからいい情報よ」
姫神「もしいたらどうしたの?」
結標「それはそれで大爆笑するかもねー、そのあと落ち込むと思うけど」
吹寄「まあ頑張ってね二人とも」
658: 2012/10/05(金) 23:10:52.09 ID:dd8BD+0oo
打ち止め「…………うーむぅ」
禁書「どうかしたのらすとおーだー?」
打ち止め「ちょっと気になることがあってね、ってミサカはミサカは腕を組んで考えてみたり」
禁書「なにかな? 一度話してみると解消するかもしれないんだよ!」
打ち止め「それもそうだね。じゃあカザキリお姉ちゃん!」
風斬「えっ? わ、私……?」
打ち止め「なにをどうしたらそんなに大きくなるの!? ってミサカはミサカは目を輝かせながら尋ねてみたり!」
風斬「えっと、その、なにが?」
打ち止め「なにってその巨大なおっOいだよおっOい! ってミサカはミサカはその胸部についてる脂肪の塊を指差してみたり!」
風斬「え、ええっー!?」
禁書「……おおー、そういえば改めて見てみるとひょうかの大きいね」
659: 2012/10/05(金) 23:11:45.17 ID:dd8BD+0oo
打ち止め「ヨミカワに聞いても知らないとしか答えてくれなかったんだ。だからすっごく気になる!」ジー
風斬「え、え、え、えええっと、その……」
禁書「そう言われると私も少し気になるかも」ジー
風斬「あ、あの……わ、わか、わからない……です」
打ち止め「……おのれ。やはり巨Oは決まってわからないと答えるのか……ってミサカはミサカは非常な現実に打ちのめされてみたり」
禁書「ほかには誰に聞いたの?」
打ち止め「フキヨセお姉ちゃん! あと一応アワキお姉ちゃんにも聞いたけど案の定記憶喪失設定が邪魔だった!」
風斬「……えっと、あの……」オドオド
打ち止め「おのれー! どうやったらそんなに大きくなるんじゃー!! ってミサカはミサカは驚異的な跳躍力で飛び掛ってみたり!」バッ
風斬「ひゃっ!? ひゃぁぁぁぁぁぁ!!」
芳川「もっと成長してから悩めと何度言えばわかるのかしらね?」
660: 2012/10/05(金) 23:12:11.42 ID:dd8BD+0oo
‐宿泊所・浴場・男湯(外)‐
<オラオラオラー! ナンデコンナニオオキインジャーケシカラン! <ラストオーダーガテレビデヨクミルオヤジニナッタンダヨ! <アッ、ヒャッ、ヤメッ
一方通行「……チッ、あのクソガキが。騒いでンじゃねぇぞうっせェ」
上条「…………」
土御門「…………」
青ピ「…………」
一方通行「何やってンだオマエら?」
上条「……いや、過激だなーと」
土御門「やはり口リがさいきょいやなんでもない」
青ピ「ほぼイキかけました」
661: 2012/10/05(金) 23:12:38.74 ID:dd8BD+0oo
一方通行「まァどォでもイイけどよォ」
上条「……つーかその杖って収納できるんだな」
一方通行「まァな。このボタンを押せば」カシャン
土御門「地味にすごい技術だにゃー」
青ピ「というかそんなにする必要あったんかいな」
一方通行「能力使用モードで杖が邪魔だっつゥことが何度かあったからな。こうすると邪魔にはならねェ」
上条「へーそんなことまで考えていたんだなー」
土御門「てっきり『かっこいいから!』とか言うと思ったぜい」
一方通行「ンなわけねェだろ。たしかにカッケェとは思うがよォ」
662: 2012/10/05(金) 23:13:06.20 ID:dd8BD+0oo
一方通行「……で、そォいや青髪」
青ピ「なんや?」
一方通行「結局、オマエ覗きすると言っていたがどォする気だ?」
上条「そういや言ってたなそんなこと」
土御門「どうでもいいから忘れてたにゃー」
青ピ「よし、なら皆さんのご期待に答えるためにボクがひとは――」
<ヒャ、ヒャァァァァァン!!
青ピ「――ふぅ……もうどうでもいいや」
上条「……おいテメェ、今のため息はなんだ」
663: 2012/10/05(金) 23:13:50.42 ID:dd8BD+0oo
青ピ「ふぇ? なにがカミやん?」
上条「ふぇ、とか気持ち悪りぃこと言ってんじゃねえよ、今の『ふぅ……』はなんだって聞いてんだよ!」
土御門「青髪ピアス。覗きはやらないのかにゃー?」
青ピ「何を言っているのかな土御門君。覗きなんて最低な行為僕がやるわけないじゃないか」
上条「…………一方通行」
土御門「…………頼んだぜい」
一方通行「わかってる」カチ
青ピ「えっ!? ちょ、まっ、これじょうだ――」
一方通行「青髪ピアス。次は帰ってこれるとイイなァ」ゴッ
ドパァァァァン!!
―――
――
―
664: 2012/10/05(金) 23:15:58.12 ID:dd8BD+0oo
今回ここまでにしたいと思います
ここまで見てくださった皆さんありがとうございました
もっとネタはあったが書く時間がなかった……
つーかもう600後半まできてるじゃんやべー!
なんとしてでもこのスレ中に終わらせねば……
ではではノシ
665: 2012/10/05(金) 23:35:31.18 ID:wHW4kzQIO
乙
青ピは犠牲になったのだ…俺たち紳士の代わりにな…
青ピは犠牲になったのだ…俺たち紳士の代わりにな…
666: 2012/10/05(金) 23:39:19.24 ID:RTQzX+Zj0
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります