472: 2008/09/02(火) 20:41:35 ID:5zw/nq3h
           [フタリノミライ]

「エイラ、もし・・・・この戦争が終わったらどうするの?」
いつものように二人で部屋のベッドの上にいると、サーニャがおもむろに訊ねてくる。
そんなこと考えたこともなかった。戦争が終わるということは・・全ネウロイが消滅することだろうか。
それとも、ワタシの魔力が尽きるということか―魔力が尽きたとき、ワタシの戦争はそこで終わりを告げる。
「ンー、そんなの、考えた事もナカッタナ・・。」
ワタシはサーニャより1~2つ上。僅かではあるが、魔力が切れるのも早いだろう。
魔力が切れてもこの基地に居続けることはできないだろうか。
せめてサーニャを見守っていることは・・・・。

「私はね、」
悩んでいるところにサーニャがエイラの答えなど関係ないかのように続ける。
「お店を持ちたいと思ってるの。」
「お店?」
「うん、喫茶店・・・・。」
「・・・・へ?」

呆気にとられるエイラであったが、無理もない。喫茶店なんて人付き合いを根底としたものを望むなんて思ってもみなかったことだ。
「どうしてマタ・・その・・・・喫茶店なんかやりたいと思ったんダ?」
エイラの問いに、サーニャは静かに答える。
「私はあんまり皆とあまり仲良くしてこなかったでしょ?
でも、宮藤さんのおかげで少しだけど、変わることができたの。
だから、この気持ちを大事にしたいと思って。」
 ――サーニャはサーニャで考えているんだナ・・・・。でも、宮藤かぁ・・・・ワタシはサーニャの力にはなれなかったのかナ・・・・

「だから、もし良かったらなんだけど・・エイラ、良かったら・・一緒にやってくれる?」
 ――へ?
「エイラは今までこんなワタシとずっと一緒にいてくれた、とても感謝してる。
そしてこのまま緒にいたい・・。今のワタシがあるのはエイラのおかげだから‥。」
「サーニャ・・」
安心し、同時に嬉しくなる。
 ――良かった、ワタシはサーニャの力になれてたんだナ・・

「うん、アリガトウナ、サーニャ。でも、歌の道はいいのカ?」
ウィッチとしての力が目醒める前には声楽を学んでおり、今でもよく唄を唄うサーニャだ。
自分のせいで本当にやりたいことを我慢するというのなら、それでは納得ができない。

「心配しないで、歌はやめないよ? ただ、それ以上にエイラといたいの。」
ふいにエイラは胸の奥が熱くなるのを感じた。
「お店をやってても唄は唄えると思うし・・それに・・・・エイラの好きなタロットも活かして欲しいから。」
 ―――二人で店を営みつつ、自分の好きなこともできる。フム、悪くないナ。



473: 2008/09/02(火) 20:44:31 ID:5zw/nq3h
        ――――数年後――――

 連合軍第501戦闘航空団基地から程遠くない村に1件の小さな喫茶店が建てられていた。
ここの切り盛りをしているのは、以前ウィッチだった経験のある若い女性の二人である。
一人は歌の上手い、水色のショートカットのサーニャ。
もう一人はタロット占いを趣味としている、長いブロンドヘアのエイラだ。
 この店では毎夜、女店主の美しい歌声が流れている。普段はラジオが流れているが、
夜になると店からは静かで、しかしそれでいて芯がありよく通る歌声が溢れる。
 昼はもう一人の店主が“よく当たる”タロット占いを行っている。

「一回でいいから俺とデートしてよ?」
「サーニャをソンナ目で見るナ~!!」
「クスッ、ありがと、エイラ。」

 この店では頻繁にこのようなやりとりが行われる。エイラのソレは、明らかに客に対するものではない。
だがここの客たちは特に不快になった様子もなく、むしろ楽しんでいるようだ。
歌や占いも勿論あるが、店主達の仲が良いのがこの店の最大の持ち味である。
この二人の生み出す空気が皆を幸せにする、だから客たちは頻繁にここへ通うのだ。


「よーし、今日はワタシも歌うゾ!サーニャ、伴奏頼んだゾ!」
マイクを取り、少女のような声で歌いだす。
いかしてるよ~♪ ん~んいい~♪
女頃しのサーニャちゃん~♪
セクシーだ~♪
罪つくりなサーニャちゃん~♪
いかしてるよ~~~♪
 
「エイラ、その歌キライ・・・・。」

474: 2008/09/02(火) 20:46:44 ID:5zw/nq3h
――――――――――・・・・・・・・・・
「今日もお疲れ様、エイラ。」
そう言い、微笑みながらサーニャは二つのカップに紅茶を注ぐ。
「お疲レ、サーニャ。」
サーニャは紅茶に手をつけながら
「今日のエイラも可愛かったね。」
という言葉をある種の悪意を込めて放ち、ベッドに腰掛けるエイラに口移しで紅茶を飲ませる。
 ――ゴフッ!!
怯んだ隙にエイラの下着を脱がし、自分も裸になるサーニャ。
そして未だ侵入を許したことのない花園を擦り合わせる。

「サ、サーニャぁ・・ああッ!」
「フフっ、たまには不意打ちも悪くないでしょ?」
最初は乾いていたその場所は、段々と二人の蜜で濡れそぼってくる。
「エイラって、私がいつ求めても感じてくれるんだね?」
「ぅぁぁぁ!!」
エイラはサーニャの挑発を返すこともできず、押し寄せる快感に身を委ねるのみである。
「大好きだよ、エイラ・・・・。」
こうして夜は更けてゆく―――――。







 ――――いいかも知れないナ、こんなのモ。 
そんなエイラの想いを見透かしたかの様に
「じゃあ、今のうちからタロット上達しないとね。」
と、天使のような悪魔の笑顔で囁くサーニャ。
 ――――やっぱりサーニャには敵わないみたいだナ・・。





以上です。・・・・・力み過ぎて何かいま一つになった感がありますね。
歌のくだりはエル・カザドのパロです。そのうちお気に入りになるとこまでちゃんとやりたかった。

476: 2008/09/02(火) 21:29:44 ID:q7SAJHag
妄想落ちかよw
でも激しくGJ

引用: ストライクウィッチーズpart3