1: 2008/06/03(火) 22:14:45.31 ID:H+2EM6MpO
真紅「ジュンの部屋に落ちてたけど何のビデオかしら…」

ペタペタ

真紅「何も書かれていないわね、どんな内容なのかしら?」

ガシャ、ジー

真紅「ちょっと観てみましょう、もしかしたらくんくんのビデオかもしれないし」

翠星石「真紅、何観てるですか?1人で観るなんてズルイですぅ」

雛苺「雛も雛もー」

真紅「ええ、一緒に観ましょう」

7: 2008/06/03(火) 22:17:30.44 ID:H+2EM6MpO
翠星石「いったい何のビデオなんです?」

真紅「それがジュンの部屋に落ちていたのをたまたま拾っただけで内容は知らないのよ」

雛苺「何か映ったのー!」

真紅「これは…何かしら?皆既月食?」

翠星石「あっ、人が映ったです、熟女が髪を梳しているですぅ」

真紅「誰かしら…、あっ」

雛苺「鏡が一瞬で移動したのー」

翠星石「その移動した先に髪の長い女の子がいたですぅ、顔は髪で隠れて見えませんが…」

真紅「一体誰なのかしら…」

11: 2008/06/03(火) 22:23:59.18 ID:H+2EM6MpO
真紅「新聞の文字が移動してるわ」

翠星石「布を被った野郎が突っ立ってるですぅ」

雛苺「イスがクルクル回ってるのー」

真紅「人々が逃げ惑っているわ」

翠星石「ムカデですぅ、気持ち悪いですぅ」

雛苺「梯子なのー」

真紅「これは…井戸かしら?」

ザーー

翠星石「これで終わりですか?まったくふざけた内容ですぅ」

雛苺「つまーんなーいのー」

真紅「……」

13: 2008/06/03(火) 22:31:28.87 ID:H+2EM6MpO
真紅「ねぇ翠星石…」

翠星石「はいですぅ?」

真紅「あなた最後の井戸の場面で一瞬だけ手が井戸の中から出て来たのを見たかしら?」

翠星石「うーん、気がつかなかったですけれど…」

ジリリリリン!

真紅「電話だわ」

翠星石「電話ですぅ」

雛苺「電話なのー」

翠星石「今はジュンものりもいないですしほっとくですぅ」

真紅「出てみましょう」

翠星石「えっ?」


ガチャ

真紅「もしもし?」

15: 2008/06/03(火) 22:53:59.19 ID:H+2EM6MpO
真紅「あなたは誰かしら?」

「……」

真紅「ちょっと返事ぐらいしたらどうなの?」

「あと七日…」

ガチャ、ツーツー


翠星石「真紅、一体何処のドイツからですか?」

真紅「わからないわ…ただ『あと七日』とだけ言っていたわ、一体何なのかしら…」

JUM「ただいまー」

真紅「ジュン、ちょっとこのビデオがいったい何なのか説明してちょうだい」

JUM「なんだよいきなり…ってなんだそのビデオ?」

真紅「それを聞きたいのは私の方だわ、あなたの部屋に落ちてたのだけれどサッパリ内容がわからないわ」

翠星石「てっきりエOチぃビデオとか思ってたですぅ、白状しやがれですぅ!」

雛苺「翠星石、言わなくてもいい事言ってるのー」

19: 2008/06/03(火) 23:02:07.62 ID:H+2EM6MpO
JUM「ってお前らあれ観たのか?僕が通販で買った貞子印の呪いのビデオ!」

真紅「また通販を始めたのね、まったく…」

翠星石「本当にどうしようもないチビですぅ!」

雛苺「観ると呪われちゃうのー?」

JUM「あ、あぁ…観た奴は一週間後に必ず氏ぬっていうビデオなんだ。そのうさん臭さからつい…」

翠星石「お、脅かそうったってそうはいかないですぅ、ぜ…全然怖くなんかないのですぅ!」

雛苺「翠星石ひっつきすぎなのー」

真紅「一週間、つまり七日ということね…」

JUM「あ、あぁ…後でみんなで観ようと思ったんだけどしょうがない、のりと2人で観るか…」

24: 2008/06/03(火) 23:09:00.87 ID:H+2EM6MpO
真紅「ダメよ」

JUM「はぁ?お前信じてるのか?お前結構怖がりだからな」

真紅「これは命令よ、観てはダメ」

翠星石「真紅ぅ、こうなったらジュンにも観せて思いっきり震え上がらせるですぅ」

真紅「ダメだと言ってるでしょう!」

翠星石「ひゃうっ!真紅そんなに怒鳴らなくても…」

JUM「なんでお前に命令されなきゃいけないんだよ!僕は観るからな…」

バキャ!

JUM「あっなにするんだよ!これは僕が買ったんだぞ!」

真紅「これは危険な物なのだわ…」

翠星石「真紅…?」

26: 2008/06/03(火) 23:19:35.59 ID:H+2EM6MpO
一週間後

真紅(まだ何も起きないわね…)

翠星石「ジュンものりもみっちゃんとかいうデカ人間の家に遊びに行ったままなかなか帰って来ないですぅ」

雛苺「なんで雛達はお留守番なのー?」

真紅(あのビデオを観たのが確か15:07、後5分ね…)

翠星石「真紅、もしかしてまだあのビデオの事を気にしてるですか?」

真紅「……」

翠星石「あんなのデタラメに決まっているですぅ!どーせ清水祟監督の陰謀か何かですぅ!」

真紅「私には何故かそう思えないのよ…」

翠星石「でも…もしあれが本物だとしたら翠星石達はいったいどうなってしまうですか…?」

ザーー!

30: 2008/06/03(火) 23:28:02.87 ID:H+2EM6MpO
翠星石「?…テレビが勝手についたです?」

真紅「あれは…あのビデオの最後の場面だわ…」

雛苺「井戸から誰か出てきたのよ」

翠星石「な、なんかゆっくりこっちに向かって来るですぅ!」

真紅「雛苺!テレビを消して、早く!」

雛苺「えぃっ!えぃっ!消えないのー…」

翠星石「なぁにやってるですかこのおバカ苺!ってあれぇ?本当に消えないですぅ」

雛苺「も、もうすぐそこまで迫ってるの…」

翠星石「こうなったらテレビごとぶち壊して…」

真紅「もう手遅れのようよ…」

35: 2008/06/03(火) 23:35:15.27 ID:H+2EM6MpO
翠星石「テ、テテ、テレビから…」

雛苺「出て来るのー…」

にゅううぅぅ

「……」

真紅「くっ…!」

ヒタヒタ

翠星石「なにボケッと突っ立ってるですか!サッサと退治するですよ!」

「……」

真紅「あなたは一体誰なの…?」

(じーっ)

翠星石「スイドリーム!」

真紅「翠星石、ちょっと待って!何か様子が変だわ!」

翠星石「真紅!何を呑気な事言ってるですか、殺られる前に殺れなのですぅ!」

(じー)

真紅(この娘一体何を見ているのかしら?)

49: 2008/06/03(火) 23:45:56.35 ID:H+2EM6MpO
雛苺「お腹が空いてるのー?」

翠星石「あっ!このダメ苺!うかつに近づくんじゃないですぅ!カウンターを食らうですぅ!」

雛苺「うにゅー食べる?」

(コクッ)

翠星石「う、頷きやがったですぅ…」

雛苺「ちょっと待っててねなのー」

てってってっ

雛苺「はい!雛の分だけど特別にあげるのー」

(パクッ!モグモグ…)

雛苺「うにゅーおいしい~でしょ?」

(コクッ)

翠星石「いったい何しに来たですかコイツは…」

真紅「……」

63: 2008/06/03(火) 23:55:12.22 ID:H+2EM6MpO
真紅「そう…、あなたサマラと言う名なのね」

サマラ(コクッ)

翠星石「えー、つまり?あのビデオを観た翠星石達を頃しに来たのはいいけれど人間じゃないのは想定外だったと…」

雛苺「雛達ドールなのよー?」

真紅「人の在るべき心臓がない私達にあなたの力は通用しなかったのね…」

翠星石「…って何呑気に話なんかしてるですか!コイツは敵なのですよ?とっとと帰りやがれですぅ!」

真紅「あら、そうはいかないわ」

翠星石「なぜですか!?見掛けはあどけない少女でも中身は血も涙もない殺人鬼なのですよ!」

真紅「だからよ、そんな危険な娘を野放しになんかできないでしょう?」

サマラ「……」

65: 2008/06/04(水) 00:00:30.92 ID:CcmnPkIPO
翠星石「じゃあここでぶっ倒すですか?」

サマラ(ビクビク…)

真紅「それも無しよ、この娘は怯えている…戦意の無いものを叩くべきではないわ」

翠星石「まさか…一緒に暮らすとでも?冗談じゃないですぅ!なんでこんな糞ガキと同居なんて…!」

真紅「今はそれしかないわ…」

翠星石「ジュンやのりにも危険が及ぶですぅ!」

真紅「それはないわ、この娘はビデオを観ていない人間を殺せないはずだもの」

翠星石「でも、でも……うぅ…やい、この妖怪娘!」

サマラ(ビクッ!)

翠星石「いくら真紅が許したって翠星石は許さないですぅ!今ここでテメェの根性叩き直してやるですぅ!」

真紅「やめなさい翠星石!」

69: 2008/06/04(水) 00:08:03.13 ID:CcmnPkIPO
サマラ「ママ…」

翠星石「え?」

サマラ「うぅ、ママ……グスッ」

雛苺「ママが恋しいの?」

翠星石「う、嘘泣きなんかしたって翠星石は騙されないですぅ…」

真紅「翠星石、わかってちょうだい…この娘だって何か理由があるのかもしれないわ」

雛苺「泣かないで、雛が絵本読んであげるから」

サマラ「……」

翠星石「まったく…どうなっても翠星石は知らんですよ?」

真紅「ありがとう…」

73: 2008/06/04(水) 00:29:25.05 ID:CcmnPkIPO
JUM「ただいまー」

のり「ごめーん遅くなっちゃって、今夕飯の支度するから…ってあら?」

JUM「おい真紅、その女の子誰だ?」

真紅「今日からこの娘もしばらく一緒に住む事になったわ…のり、悪いけどこの娘の世話もたのむわ」

雛苺「サマラって言うのよー」

のり「サマラちゃん…?私は別に構わないけどジュン君が…」

JUM「はぁ、今更1人や2人増えた所でうるさいのは変わらないんだし…別にいいんじゃないのか?」

のり「そう、じゃあよろしくね!サマラちゃん」

サマラ(コクッ)

翠星石「ふ…ふん!ですぅ…」

雛苺「サマラー、一緒にお絵描きするのー」

サマラ(ニコッ)

JUM「どうせ反対しても無駄だろうしな…」

真紅「フフッ…」

地獄はこれからだよ…

75: 2008/06/04(水) 00:33:59.71 ID:CcmnPkIPO
数日後

女子高生A「ねぇ、面白い場所見つけたんだけどさぁ、今度3人で行ってみようよ」

女子高生B「うん、いいよ」

のり「私はちょっと…」

女子高生A「なによーのり、付き合い悪いって!ちょっと行くだけだからさぁ」

のり「でも…うーん、考えておくね?」

女子高生A「絶対行こうって!」

放課後

女子高生B「なんでのりを無理に誘うわけ?別に2人でもいーじゃん」

女子高生A「あのね、実はその行く所が心霊スポットなのよ!つまりそこでのりを怖がらせて楽しもうってわけ」

女子高生B「あはは、のりっていつもリアクションがおもしろいからねー」

女子高生A「そうそう、のりは欠かせないわけよ」

78: 2008/06/04(水) 00:38:30.86 ID:CcmnPkIPO
桜田家

のり「ただいまー、今夕飯の支度するねー」

JUM「なんだ、今日はやけに遅かったな…」

のり「ちょっとね…ところでジュン君、今週の土曜日お姉ちゃんお友達と出かけても大丈夫?」

JUM「ああ、別に構わないけど…珍しいな」

のり「うん、珍しく誘われちゃったの♪」


雛苺「サマラー、もうすぐご飯なのよー」

サマラ「♪」

翠星石「どーせまた花丸ハンバーグなんでしょうね…」

真紅「いい加減飽きたのだわ」

JUM「この贅沢な呪い人形共め…」

86: 2008/06/04(水) 01:25:58.02 ID:CcmnPkIPO
土曜日

女子高生A「ここよ…」

女子高生B「ちょっと勝手に入って大丈夫なの?」

女子高生A「大丈夫、管理はずさんみたいだからさ」

のり「ねぇ~、本当にここ入るの?」

女子高生A「あったりまえじゃん、何の為にここまで来たのよ」

女子高生B「ほら、置いてくよ?」

のり「うん…」

女子高生B「ねえ、この家ってなんなの」

女子高生A「それがすごいヤバくてさ、この家は気が狂った旦那が妻と子供とぬこを頃しちゃった場所なの」

88: 2008/06/04(水) 01:34:24.38 ID:CcmnPkIPO
5時起きの為もう寝ますのでもしよろしければ誰か保守をお願いします
20時頃までには帰ると思いますので万が一残ってたら続き書かせて頂きます
落ちてたら諦めます

168: 2008/06/04(水) 20:02:35.95 ID:CcmnPkIPO
女子高生B「マジで…?」

女子高生A「うん、殺害した後旦那は首吊って自頃したんだけどね…問題はその後なのよ」

のり(ビクビク)

女子高生「その事件以来この家に住む人が次々と氏んだり行方不明になったりしてるのよ」

女子高生B「なんか聞いたことがある…この家に入っただけの人さえも氏んじゃったって…」

女子高生A「そうそう、そしてこの押し入れがね…」

ガラッ

女子高生A「この押し入れから天井裏に行けるんだけどね、そこは…旦那が妻と子供の氏体を隠した場所なのよ!」

のり「も、もう帰ろうよ…」

172: 2008/06/04(水) 20:09:51.67 ID:CcmnPkIPO
女子高生A「何言ってるのよ、本番はこれから…さあのり、ここに入って10数えてみて」

のり「え…ど、どうして?」

女子高生A「この押し入れの中で目をつむって10数えると見えるんだって、殺された女…伽椰子が」

のり「い、嫌よそんなこと…」

女子高生A「できたのは今のところBと私だけ…友達ならやってくれるよね?」

女子高生B「付き合い悪いのって友達って言わないわよねー?」

のり「……」

174: 2008/06/04(水) 20:15:03.80 ID:CcmnPkIPO
桜田家

JUM「のり遅いなー、もう19時だぞ」

翠星石「ジュン、のりが帰って来たですぅ!」

のり「……」

真紅「どうしたの?顔が真っ青だわ」

雛苺「お腹すいたのー」

翠星石「さっさと飯の用意をしやがれですぅ」

のり「うるさい!」

翠星石(ビクッ)

雛苺「のりなんか怖いのー…」

のり「ご、ゴメン…もう疲れたから私寝るわ」

たったったっ

JUM「なんなんだよアイツ、すごくやな感じだな…」

真紅「……」

176: 2008/06/04(水) 20:22:34.13 ID:CcmnPkIPO
1時間後

雛苺「ピザおいしいのー!」

翠星石「こら!妖怪娘、その大きいのは翠星石によこすですぅ!」

サマラ(フルフル)

翠星石「きぃー!新参者のくせに生意気ですぅ!」

雛苺「翠星石、サマラいじめちゃダメなのよー!」

真紅「ちょっとのりの様子を見て来るわ…」

JUM「はぁ?別に放っておけばいいだろ」

真紅「そうもいかないわ、何か様子がおかしかったもの…」

JUM「まぁ確かに変と言えば変だったけど…何か嫌な事でもあったんじゃないか?」

真紅「嫌な事だけならまだいいのだけれど…」

JUM「…?」

179: 2008/06/04(水) 20:33:12.29 ID:CcmnPkIPO
のりの部屋

真紅「のり、ちょっと入るわ…よいしょっと」

ガチャ

のり「あ…あ……あ……」

真紅「のり!」

のり「ぁ……うぁ……」

真紅「のり、しっかりしなさい!」

「……」

真紅「…!何か…いるわ」

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」

真紅「……」

(ギ口リ)

真紅「お…お目めが真っ赤なのだわ…」

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」

真紅「お口も真っ赤なのだわお手ても真っ赤なのだわ真っ赤なのだわ真っ赤なのだわ真っ赤なのだわ真っ赤…」

182: 2008/06/04(水) 20:42:27.48 ID:CcmnPkIPO
ドタドタドタ

翠星石「真紅ぅー、大丈夫ですかー!」

真紅「…!」

翠星石「妖怪娘がいきなりのりと真紅が危ないって言いやがったものですから…」

真紅(消えた…?)

雛苺「真紅ものりも無事なのー!」

真紅「ハッ!そうだわ、のり…!」

翠星石「なーにお目めパッチリさせたまま寝てるですか、しっかりするですぅ!ってのり、どうしたですか?」

雛苺「まさかのり…」

真紅「いえ、生きてるわ…ただ意識がないようね…翠星石、夢の扉を開いてちょうだい」

翠星石「真紅、いったい何があったですか?」

真紅「それは移動しながら話すわ。
それからサマラ、あなたも来てちょうだい…もしかするとあなたに何か関わってることかも知れないから」

雛苺「雛はー?」

真紅「あなたはここでのりの様子を見張っていて」

雛苺「はいなのー!」

187: 2008/06/04(水) 20:53:01.73 ID:CcmnPkIPO
真紅「ついたわ」

翠星石「ここ本当にのりの夢ですか?薄気味悪い家ですぅ」

サマラ「……」

真紅「誰もいないようね…あら?」

翠星石「これは…日記ですか?えらいボロっちいです、のりのでしょうか…」

真紅「表紙に伽椰子と書かれているわ」

翠星石「伽椰子?のりの友達でしょうか…ってなんですかこれ!内容が気味悪いですぅ、捨てておきましょう」

真紅「!」

「……」

翠星石「な…!いつからいたんですかこのガキは!?」

真紅「お前、名前は?」

俊雄「としおー」

191: 2008/06/04(水) 21:02:44.83 ID:CcmnPkIPO
翠星石「いったいなんでのりの夢にこんな小汚ないガキが出て来るです?なんかおかしいですぅ!」

真紅「俊雄、もしのりの居場所を知っているのなら案内してちょうだい」

俊雄「……」

たったったっ

翠星石「い、以外と素直ですぅ…」

俊雄「……」

真紅「ここなの…?」

翠星石「押し入れですか?なぜこんな所に…ってなんでテープがいっぱい貼ってあるですか!」

ベリッ、ベリベリベリッ……ガラッ

真紅「のり!」

のり「私は悪くないの私は悪くないの私は悪くないの私は悪くないの私は悪くないの私は悪くないの私は…」

195: 2008/06/04(水) 21:15:00.73 ID:CcmnPkIPO
翠星石「いったいどうしたですか!?しっかりするですぅ!」

のり「来るな、来るなぁ!」

真紅「落ち着いてのり!私よ…」

のり「し、真紅ちゃん…?」

真紅「のり、いったい何があったのか話すのだわ…」

のり「わ、私…置いて逃げちゃったのぉ…置いて逃げちゃったのよぉ…」

真紅「置いて…逃げた…?」

のり「友達2人にこの家に連れてこられて…この家は呪われてるのぉ…それで押し入れに入れって言われて…」

翠星石「なんか言ってる意味がよくわからんですぅ、はっきり説明しやが…」

のり「私は断ったのぉ!そしたら上から音がして…押し入れの前にいた2人が…!」

197: 2008/06/04(水) 21:23:51.37 ID:CcmnPkIPO
のり「伽椰子が来たのよぉ!そいつが2人を…」

真紅「ねぇのり、伽椰子っていったいだれなの?」

のり「気が狂った夫によって息子共々殺された女性…今もこの家に…」

翠星石「真紅、もしかして伽椰子ってあのバッチい日記の名前のヤツですか?」

真紅「ええ、恐らくそうよ…」

のり「あ…ぁ…来る!あの女が来る…!出して!ここから出してよぉ!」

真紅「落ち着きなさい、のり!」

「フギャーーーー!」

真紅「イヤーーーー!猫ーーーー!」

翠星石「お、お前も落ち着くですぅ!」

201: 2008/06/04(水) 21:40:41.47 ID:CcmnPkIPO
伽椰子「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」

ガシィ!

のり「いやぁぁ!」

真紅「のり!」

翠星石「のりを離すですぅ!」

真紅「くっ、速い!」

翠星石「連れて行かれてしまったです!追うですよ真紅…ってお前は」

俊雄「……」

真紅「俊雄、危ないからお前は下がっていなさい」

俊雄「フギャーーーー!」

209: 2008/06/04(水) 21:54:23.54 ID:CcmnPkIPO
真紅「!」

ガブゥ!

翠星石「イテテ!こら、噛み付くなですぅ!」

ミシミシ

翠星石「い、痛いですぅ!」

俊雄「…!」

バシィ!

翠星石「やっと離れたですぅ…このクソガキタダじゃおかないですぅ!」

真紅「俊雄が急に吹き飛んだわ…翠星石、あなたがやったの?」

翠星石「い、いえ?ガキの方から勝手に離れたですぅ」

サマラ「……」

212: 2008/06/04(水) 22:02:59.18 ID:CcmnPkIPO
真紅「あなたなの?サマラ…」

サマラ(コクッ)

翠星石「驚いたですぅ、妖怪娘にこんな力があったなんて…」

真紅「それよりものりを…!」

伽椰子「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」

翠星石「向こうから来やがったですう!」

真紅「逃げるわよ…」

翠星石「はぁ?逃げるってのりはどうするですか!」

真紅「相手から強力な力と怨念を感じる…恐らく霊体だわ
今ここで戦っても恐らく勝目はないでしょう…それにのりは手遅れよ、ごらんなさい」

のり「……」

翠星石「ああっ…!のり…うぅ、わかったですぅ…」

219: 2008/06/04(水) 22:11:50.58 ID:CcmnPkIPO
桜田家

JUM「性悪人形達は上で一体何やっているんだ…?まあピザでも食うか」

「……」

JUM「!」

「……」

JUM(見ちゃダメだ!いや…僕は何も見ていない何も見ていない…)

「このピザ結構うまいな?」

JUM「何勝手に居座ってるんだよ!け、警察呼ぶぞ…」

「はっ、エラソーに…ヒッキーのくせして」

JUM「う、うるさい!お前は一体誰なんだよ!」

「僕?お前だよ…」

237: 2008/06/04(水) 22:41:53.48 ID:CcmnPkIPO
JUM「ぼ、僕は桜田ジュンだ…」

ジュン?「ぼ、僕は桜田ジュンだ…クク」

JUM「何わけわかんない事言ってるんだよ!…とにかく早く消えろ!(な…なんで僕と全く同じ姿なんだ…!?)」

ジュン?「なんだよそれ?見るに見兼ねて出て来てやったんじゃないかよ…」

JUM「きっとパソコンのやり過ぎで幻覚が出てきたんだ…」

スタスタ

ジュン?「おい、どこ行くんだよ?」

JUM「幻聴だ…」

238: 2008/06/04(水) 22:42:17.96 ID:CcmnPkIPO
ジュン?「ハァ…お前は本当に人間が小さいなぁ、だから翠星石にちび人間っていわれんだよ」

JUM「……」

ジュン?「お前が胸張ってやれない事を俺が変わりにやってやろうって言ってんだよ、うまい話だろ?」

JUM「あー、まだ聞こえる…」

ジュン?「おいおい、大丈夫かお前?」

JUM「ハハッ、幻聴が何か言ってる」

ジュン?「それだよ、その柔軟性の無い性格がお前の足を引っ張って来たんだぞ?」

JUM「ちくしょう!何で僕が僕自身に説教されなきゃいけないんだよ!」

240: 2008/06/04(水) 22:42:54.12 ID:CcmnPkIPO
JUM「出て行け!」

ジュン?「……」

JUM「……」

ジュン?「…わかったよ、出て行くよ…」

スタスタ

JUM「それと、真紅達に絶対会うなよ!こんなの混乱させるだけだからな…」

ジュン?「ああ、わかったよ…お前もあいつらオカズにすんのやめろよな、情けないから」

バタン

JUM「…!」

256: 2008/06/04(水) 23:43:28.61 ID:CcmnPkIPO
雛苺「真紅達おそいのー」

ハラリ

雛苺「うゆ?紙切れが落ちて来たのよ…これ新聞なのー」

□月△日、今日未明〇〇市住まいの柏葉巴さん(14)が住宅地の路上でトラックに跳ねられ氏亡しました…

雛苺「巴の事なの!巴氏んじゃったの?…ってこれ明日の日付なのよ、きっと何かの間違いなのねー」

翠星石「か、帰れた…ですぅ」

真紅「翠星石、安心はできないわ…いつまた襲われるかわからないのよ?」

サマラ「……」

雛苺「おかえりなのー…あれ、のり起っきしないのよ?」

真紅「……」

257: 2008/06/04(水) 23:44:20.96 ID:CcmnPkIPO
翠星石「今のりはまだ起きないです…だからこれから真紅と作戦を練るですぅ、チビ苺も協力しやがれなのです」

真紅「翠星石…」

雛苺「わかったのー!…あら?」

真紅「どうしたの雛苺?」

雛苺「手に持ってたはずの新聞が何処かにいっちゃったのー」

翠星石「何わけのわからない事言ってるですぅ?」

サマラ「……」

ガチャ

JUM「おい、お前らなにやってんだよ」

258: 2008/06/04(水) 23:45:01.48 ID:CcmnPkIPO
JUM「のりは…寝てるんだな」

真紅「ええ、起こさないようにね…」

JUM「ところでさ…お前ら上にあがってから僕は一度もここに来てないよな?」

翠星石「なぁに寝ぼけた事言ってるですか?」

雛苺「ジュン一度も来てないよー?」

JUM「いや、それならいいんだ…さて寝るか」

真紅「ジュン…?」

サマラ「……」

260: 2008/06/04(水) 23:45:42.17 ID:CcmnPkIPO
翌日

JUM「のりのヤツまだ寝てんのか?いくら日曜だからって…」

真紅「……」

ピンポーン

JUM「誰だろ?通販じゃ何も頼んでないしな…」

巴「こんにちわ」

雛苺「巴ー!やっぱり生きてたのー!」

巴「?」

雛苺「やっぱり何かの間違いだったのよー」

巴「???」

JUM「何言ってんだよコイツ…」

262: 2008/06/04(水) 23:46:15.60 ID:CcmnPkIPO
翠星石「一体どうやってあの化け物を倒すです?正攻法じゃ勝目ないですし…」

真紅「あれから考えたのだけれど…蒼星石を呼びましょう」

翠星石「何故蒼星石を…?」

真紅「庭師の鋏を使うのよ」

翠星石「どういう事ですか」

真紅「伽椰子は夫に殺され深い怨みをこの世に残してあのようになってしまった…
だから伽椰子の夢の中に入って怨念の元となる記憶を刈り取るのよ」

267: 2008/06/05(木) 00:06:02.68 ID:EtLb5PbsO
巴「じゃあまたノート返して貰いに来るから…」

JUM「あ…うん…」

雛苺「えー、巴行っちゃうのー?」

巴「ゴメン雛苺、また遊びに来るから…」

スタスタ

雛苺「待ってぇ!ねーぇ巴…」

巴「うん?」

雛苺「巴大好きなのー」

ブーーン グシャ!

269: 2008/06/05(木) 00:07:14.97 ID:EtLb5PbsO
ズドーン!

真紅「何の音かしら…」

翠星石「ありゃー、トラックが近くの家に突っ込んじゃってるですよ」

雛苺「巴ーーーー!」

翠星石「雛苺の声ですぅ!」

真紅「行ってみましょう」!



真紅「雛苺いったいどうし…」

JUM「見るな!」

翠星石「!」

雛苺「真紅ぅ、巴のお目めが見つからないの…早く見つけて元に戻さなきゃなのよ…?真紅も探して…?」

277: 2008/06/05(木) 00:19:30.67 ID:EtLb5PbsO
もう眠いんで寝ます…

338: 2008/06/05(木) 20:30:19.80 ID:EtLb5PbsO
翌日、のりの部屋

雛苺「……」

翠星石「うぅ、チビ苺…元気を出しやがれですぅ!そんなに悔やんでも巴は帰って来ないですぅ」

雛苺「……」

翠星石「生き残った者は悲しみを背負って、でも前を向いて歩かなきゃいけないんですぅ」

真紅「翠星石の言う通りよ、いつまでも悲しんでばかりいれば巴だって浮かばれないわ…」

サマラ(コクコク)

雛苺「……」

翠星石「…って人の話を聞かないでいったい何を書いてるです?」

〇〇市内で男子中学生2人が殺害される!犯人未だ不明…

翠星石「雛苺、これは一体…?」

339: 2008/06/05(木) 20:32:33.31 ID:EtLb5PbsO
雛苺「雛にもわからないの…気がついたらなぜか書いてるのよ」

真紅「そう言えば一昨日の夜、新聞がどうとか言っていたわね…あれはどういうことかしら?」

雛苺「そうなの!昨日の昨日どこからか新聞の切れ端が落ちててその記事に巴が氏じゃった事が書かれてたのー
しかも昨日の日付でトラックに跳ねられたって、うぅ…」

真紅「それは妙ね…まるで巴の氏ぬ事を予言してたみたい」

翠星石「あまり信じられない事ですが…チビ苺、その新聞を見せてみるですぅ。

雛苺「なぜか消えちゃったのー、でも本当なのよ?」

翠星石「なんですかそれ?まったく役にたたん奴ですぅ」

雛苺「だって…手にちゃんと持っていたハズなのに消えちゃったのよ…」

340: 2008/06/05(木) 20:33:59.17 ID:EtLb5PbsO
真紅「まるで雛苺だけに教えようとしてるみたいね…だとすれば雛苺が書いてるこの文…」

翠星石「まさかこれも予言だとでも言うですか?なんでチビ苺がそんな大それた事を書けるですぅ!?」

真紅「きっと書いてるのではなく書かせられてるのよ、何かの力によって…」

翠星石「しかし何だって急にそんなことが…」

真紅「急…?そう、急なのよ!」

翠星石「はい?」

真紅「一昨日にのりが伽椰子の呪いにかかってまた雛苺が人の氏を予言できるようになってしまった…
しかもその予言された人物が偶然にも巴だった、そしてジュンがもう一人の自分に出会ったと言うわ!」

翠星石「ジュンがですか…?もう一人の自分に…?」

342: 2008/06/05(木) 20:35:33.57 ID:EtLb5PbsO
真紅「昨日の夜ジュンが私に話してくれたわ、口止めはされてたのだけれど…
それは俗にドッペルゲンガーと呼ばれるもので見た者は近いうちに氏んでしまうのだわ…」

翠星石「そんな…ジュン…」

真紅「ジュンも危険な身に置かれているわ」

翠星石「確かに偶発的な出来事が身近に、しかも急に起こりすぎです…」

真紅「これは私の予想だけど…サマラ」

サマラ「……」

真紅「これらの事はあなたに関係しているんじゃないかしら?」

344: 2008/06/05(木) 20:36:32.18 ID:EtLb5PbsO
翠星石「ちょっと待つです!
確かにこれらの事は妖怪娘が来てから起こったですがあの化け物女と戦った時こいつは助けてくれたです!」

真紅「翠星石、私はサマラに聞いているのよ…答えてちょうだいサマラ」

翠星石「そんな、真紅!まだ日が浅くとも仲間を疑うなんてあなたらしくないですぅ!」

サマラ「ごめんなさい…」

翠星石「えっ?」

サマラ「私の身近にいる人間やそれに関係する人達には不可解且つ不幸な出来事が起こってしまうの…
それがわたしが生まれ持って身に着いた忌わしき能力…そのために私はママに井戸に突き落とされたのよ」

真紅「そんな…」

346: 2008/06/05(木) 20:40:33.59 ID:EtLb5PbsO
ジュンの部屋

JUM「姉ちゃん…なんで氏んじゃったんだよ…うぅ」

ジュン「よう、のりは残念だったな…元気だせよ」

JUM「出て行ってくれ…」

ジュン「とりあえず今は僕に任せてお前はゆっくり休むといい…」

JUM「……」

ジュン「まぁ、自分が生きていられるうちがまだ華だぜ?あいつの分まで今を生きておけよ、またな…」

バタン

JUM(あいつ何をする気なんだ?まぁ、なんかどうでもいいや…)

348: 2008/06/05(木) 20:44:19.83 ID:EtLb5PbsO
とある路上

ジュン「よう」

生徒A「あれ?お前桜田じゃね?」

生徒B「あの裁縫ちゃんか?学校サボってこんなとこで何してんだよ?」

ジュン「ちょっとお前らに頼みがあってさぁ」

生徒A「はぁ?うるせぇよ、引き籠もり」

生徒B「キモいんだよ!」

ジュン「頼むよ…この万券あげるからさ…」

生徒A「あったりまえじゃん、俺たち友達だろ?」

生徒B「親友だろ?親友!」

349: 2008/06/05(木) 20:44:45.92 ID:EtLb5PbsO
とある路地裏…

ジュン「まずその高い場所にあるものをとってくれ…」

生徒A「なんだよここ…あんなん届かねぇじゃん!」

ジュン「肩車すればいいだろ…万券もう一枚やるからさ」

生徒A「しゃあねえな…ちょっと肩かせよ」

生徒B「ったく、なんで俺が…」

生徒A「まぁ、後で焼き肉でも喰いにいこうぜ…ってもうちょぃ」

バキィ!

生徒B「あっ!」

ドサッ!

生徒A「イテテ、ちゃんと支えてろよ…っ!」

バキィ!

ジュン「ふぅ、さて…学校で楽しく過ごすにはお前ら邪魔なんだよな、まずは2匹か」

350: 2008/06/05(木) 20:45:15.87 ID:EtLb5PbsO
桜田家、のりの部屋

真紅「サマラ、あなた何とか自分の能力を止められないの?」

サマラ「ごめんなさい、止めたくても止められないの…」

翠星石「とんだ疫病神ですぅ」

雛苺「そんなこと言ったらサマラ可哀相なの…」

草笛家

金糸雀「みっちゃん、携帯が鳴ってるかしらー!」

みつ「あ、本当だ…ってあら?こんな着信音私の携帯にあったかしら?番号は…自分の番号から!?」

353: 2008/06/05(木) 20:45:52.11 ID:EtLb5PbsO
ピッ

みつ「…もしもし?」

「カナ、萌え~…………キャーーー!」

ピッ、ツーツー

みつ「何これ?私の声じゃない…」

金糸雀「みっちゃん、誰からかしらー?」

みつ「わからない…ただ相手が私と同じ声をしててしかも尋常じゃない様子だってのはわかったわ…」

金糸雀「みっちゃんと同じ声?すごいのかしらー!」

みつ(変ね、カナって言ってたのは気のせいかしら…)

361: 2008/06/05(木) 21:15:46.25 ID:EtLb5PbsO
金糸雀「明日はジュンの家に行かないと行けないかしら」

みつ「うん、雛苺ちゃんの元ミーディアムであり仲良しだった巴ちゃんが亡くなったのよね…慰めてあげなきゃ」

「……」

金糸雀「本当に雛苺可哀相かしら…ってみっちゃん後ろ!」

みつ「フフーン騙されないわよ♪振り向いたら誰もいないってヤツ?カナったらいたずらっ子なんだからー」

金糸雀(ダメ、間に合わない!)

「……」

金糸雀「ピチカート!」

みつ「やーん、イタズラついでに何弾いてくれるのー?」

362: 2008/06/05(木) 21:16:11.30 ID:EtLb5PbsO
桜田家

雛苺「……」カキカキ

〇〇市内の自宅で変氏!首が180度にねじ曲げられ…

また戻って草笛家

金糸雀「沈黙のレクイエム!」

ゴォッ!

金糸雀(……!効いてない!?)

みつ「イタタ…カナったら激しいのね、でもいたずらっ子な…カナ、萌え~」

ヒタッ

みつ(えっ?)クルッ

「病院へ…連れて行ってあげる…」

みつ「キャーーー!」

ゴキィ!

370: 2008/06/05(木) 21:33:10.10 ID:EtLb5PbsO
金糸雀「みっちゃん…みっちゃん!嘘かしら、お願い返事をして!」

首の折れた女「……」

金糸雀「うぅ…どうして、どうしてこんなことに…」

有栖川大学病院

めぐ「ねぇ水銀燈?あたし明日から病室変わっちゃうの…」

水銀燈「ふぅん…」

めぐ「今度は2人部屋なんだって…これじゃあ水銀燈と2人っきりでお話できないよね」

水銀燈「そうねぇ…でもしかたないんじゃなぁい?」

めぐ「でもこれから相部屋になる人を誰にもバレずに殺せたらまた2人っきりになれるよね?」

水銀燈「ば、バッカじゃなぁい?」

373: 2008/06/05(木) 21:35:05.72 ID:EtLb5PbsO
>>367
多分そこまで長くはないと思います

378: 2008/06/05(木) 21:48:24.97 ID:EtLb5PbsO
翌日

佐原「ここよめぐちゃん…」

めぐ(どうにかしてまた水銀燈と2人っきりにになってやる…やっぱ頃すしかないかな?)

佐原「めぐちゃん、同じ部屋の子と仲良くしてあげて…」

めぐ「うるさい!どっか行けこのアバズレ女!」

佐原「わ、わかったからそんなに怒鳴らないで…」

「クスクス…あはは、コワーイ!」

めぐ「…!」

「仲良くしましょ?」

めぐ(な、なんて綺麗な娘なんだろう、思わず見とれてしまったじゃない…)

389: 2008/06/05(木) 22:20:03.95 ID:EtLb5PbsO
富江「あたし富江、あなたは?」

めぐ「めぐ…柿崎めぐ…」

富江「そう、めぐって言うんだカワイー、絶対仲良くしましょ?」

めぐ「う、うん…」

水銀燈(なんだかんだ言ってイイ雰囲気じゃないの、心配して損したぁ…ってなんであたしめぐの心配なんか…!)

富江「それでさーあの佐原って実はね…」

めぐ「えぇー!ホントにぃー?信じらんなーい、アハハ…」

水銀燈(ま、いいか…)

391: 2008/06/05(木) 22:23:18.06 ID:EtLb5PbsO
めぐ「アハハ、それでねぇ…(人と打ち解けたのってどれくらいぶりかしら…)」

富江「ねぇ、いるんでしょ?」

めぐ「え?」

富江「黒い天使さん♪」

水銀燈「!」

めぐ「な…なんで…(知ってるの)?」

水銀燈「……」

富江「ねぇ、ちょっと呼んでよ」

めぐ「え?でも…」

富江「いいじゃん、私達は友達でしょ?」

めぐ「え…っと…」

393: 2008/06/05(木) 22:23:56.42 ID:EtLb5PbsO
富江「ふん、もういいわ…」

めぐ「まっ…待って」

水銀燈「……」

めぐ「す、水銀燈…いたらでてきて、お願い!」

水銀燈「なに弱々しい声で呼んでるのよ?」

めぐ「水銀燈!」

水銀燈「たまたま通りかかって様子を見にきてみればめぐぅ…人間は大嫌いなんじゃなかったかしらぁ?」

めぐ「うぅ、それはその…」

400: 2008/06/05(木) 22:38:25.09 ID:EtLb5PbsO
富江「あなた水銀燈って言うの?カッコいいしちょー綺麗!それにまるでお人形さんみたい…」

水銀燈「なによぉ、私はれっきとしたドールよぉ」

富江「マジ?すごく神秘的~憧れるぅ、それにこんな綺麗なお顔見た事ないし」

水銀燈「ほ、褒めたって何もでないわよぉ(言ってるこの娘も綺麗な容姿ね…本当に人間かしらぁ?)」

富江「この服誰に作って貰ったの?すごくカッコいいじゃない」

水銀燈「お、お父様よぉ(なんか調子狂うわぁ)」

富江「ねぇ、ちょっとだけ羽に触ってもいいー?」

水銀燈「ちょ…ちょっとだけよぉ」

めぐ「……」

415: 2008/06/06(金) 00:05:41.91 ID:YxvfNMJCO
時刻少し戻って桜田家

蒼星石「つまりその伽椰子の記憶を僕の鋏で刈り取ればいいんだね?」

真紅「ええ、急ぎましょう…のりの仇を討つのだわ!」

翠星石「真紅、妖怪娘はどこに行ったですぅ?」

真紅「わからないわ、もしかしたら罪の意識から出て行ってしまったのかもしれない…」

翠星石「あんな奴野放しにしていいんですか?」

真紅「今は伽椰子を倒すのが先だわ…翠星石、夢の扉を開いてちょうだい」

翠星石「わ、わかったですぅ!」

蒼星石「しかし、その伽椰子と言う女の人は氏んでるはずだから夢なんかに入れないはずなのに」

416: 2008/06/06(金) 00:06:11.47 ID:YxvfNMJCO
真紅「蒼星石、私達が行ったのりの夢…あれはきっとのりの夢なんかじゃないわ!」

翠星石「伽椰子…のですか?」

真紅「翠星石、のりは伽椰子に殺されたはずなのにのりの心臓が動いているのは変だと思わない?」

翠星石「た、確かに…」

真紅「のりの様子を見に行った時私は伽椰子を見たわ、きっとあの時のりに乗り移ったのよ」

翠星石「そしてまだのりの心臓が動いてる今、まだあの女はのりの中にいると…しかしなぜですぅ?」

真紅「わからないわ、もしかしたら何らかの原因で閉じ込められたのかもしれない」

翠星石「でもやはり伽椰子の木があるとは思えませんが…」

417: 2008/06/06(金) 00:06:31.80 ID:YxvfNMJCO
真紅「伽椰子から逃げてる時に見た映像、きっとあれは伽椰子の夢だわ…」

翠星石「夫に殺されてるシーンですか?」

真紅「伽椰子はあの悪夢を氏んでもなお延々と見続けているのよ、そして憎しみを募らせている…
きっとその根となる何かがあるはず…木かどうかはわからないけど…」

蒼星石「仮に在ったとして僕に刈り取れるだろうか…そんな強い怨念を…」

真紅「ここで話していても仕方がないわ、行くわよ…」

419: 2008/06/06(金) 00:08:38.95 ID:YxvfNMJCO
夢の中

翠星石「なんですかこのどす黒い柱は…」


真紅「きっとこれよ…怨念の塊なのだわ」

翠星石「と、とにかくあの化け物女が来る前にとっととぶったぎるですぅ!」

蒼星石「うん、わかった!」

ガキィ!

蒼星石「き、切れない…」

翠星石「そんな…」

伽椰子「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」

真紅「!」

420: 2008/06/06(金) 00:08:56.77 ID:YxvfNMJCO
真空「ホーリエ!」

カッ!

伽椰子「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」

真紅「私が持ちこたえてる間に早く!」

蒼星石「そんなこと言われたって…」

翠星石「蒼星石…」

蒼星石「…?」

翠星石「翠星石のローザミスティカを受け取るです、その合わさった力でなら切れるかもしれません…」

蒼星石「な、なに言ってるんだよ!翠星石!」

421: 2008/06/06(金) 00:09:56.95 ID:YxvfNMJCO
翠星石「どちらにせよ失敗すれば全滅するです…翠星石はのりの仇を討ちたいんですよ!」

蒼星石「でも…」

翠星石「それにアリスゲームは1人しか残れない…
蒼星石と戦うくらいなら翠星石のローザミスティカを蒼星石にあげてもいいと思っていました…」

蒼星石「……」

翠星石「受け取ってください蒼星石…」

蒼星石「翠星石、ずっと一緒だよね…約束だよね?」

翠星石「ええ、ずっと一緒ですよ、私達はローザミスティカを持って1つになるです…」

422: 2008/06/06(金) 00:10:16.82 ID:YxvfNMJCO
真紅「もう…ダメなのだわ!」

伽椰子「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」

パアァァァ

真紅「あ…あれは翠星石のローザミスティカ」

蒼星石「ゴクン」

真紅「翠星石…」

蒼星石「ハアアアアア!」

ズバア!

伽椰子「…!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」

真紅「伽椰子が黒い柱と共に消えて行く…」

423: 2008/06/06(金) 00:10:44.15 ID:YxvfNMJCO
真紅「やったのだわ、蒼星石!」

蒼星石「……」

真紅(翠星石は伽椰子を倒すため蒼星石にローザミスティカを託したのね…)

翠星石「……」

真紅(翠星石、あなたの妹は見事に伽椰子を倒したのだわ…)

蒼星石「フフ、これで翠星石のローザミスティカは僕の物になったわけだ…」

真紅「蒼星石?」

430: 2008/06/06(金) 00:38:31.83 ID:YxvfNMJCO
蒼星石「バカみたいな馴れ合いしてた甲斐があったよ
まさかこんなあっさりと翠星石のローザミスティカを貰う口実ができるなんて…伽椰子には感謝しなきゃ」

真紅「何を言ってるの?蒼星石!」

蒼星石「さて真紅、翠星石の力を手に入れた僕に勝目はないわけだけど何か言い残す事はあるかい?」

真紅「……!」

蒼星石「スイドリーム!」

シュルシュル…ガシィ!
真紅「くっ!」

蒼星石「翠星石の力は便利だね、簡単に真紅の動きを封じちゃったよ…」

431: 2008/06/06(金) 00:38:59.51 ID:YxvfNMJCO
蒼星石「あとは僕の鋏で君をズタズタに引き裂いたあとローザミスティカを頂くとするよ
アリスには僕がなる…異存はないよね真紅?アハハハ!」

真紅「あ…あ…」

蒼星石「さようなら真紅、いい夢を見るといいよ」

ガシィ

蒼星石「な…!?」

伽椰子「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」

蒼星石「くっ、まだ生きていたのか…うっ、うあぁぁぁ!ぼ、僕の体が消えて行くぅ!」

433: 2008/06/06(金) 00:39:28.87 ID:YxvfNMJCO
蒼星石「は、放せぇ!」

伽椰子「あ゛あ゛あ゛あ゛」

蒼星石「嫌だあぁ!僕はアリスになるんだ…こんなところで消えたくないぃぃ!お…父……」

真紅「そ、蒼星石も伽椰子もきえてしまったのだわ…」

パアァァァ

真紅「おお、なんて事なの、翠星石と蒼星石のローザミスティカだわ…
私…私……?……!?……??……!!?!??????………?…………………アリスになれるのだわ…!」

真紅「そうとなれば雛苺のローザミスティカを……」

441: 2008/06/06(金) 00:55:40.34 ID:YxvfNMJCO
桜田家

真紅「雛苺、雛苺!一体どこにいるの?まったく…物置かしら?」

真紅「あら、ハンマーなんていいもの落ちてるじゃない」

雛苺「あ、真紅おかえりなの…さっきサマラ…」

真紅「あら雛苺、そんなところにいたの?」

スタスタ、バキィ!

雛苺「…!」

バキッ!ベキィ!グシャ!バキ…ボキッ!グシャ!バキッ!バキィ!グシャッ!グシャッ!ドスッ!ドスッ…!

雛苺だったもの「……」

真紅「ふぅ、やっと動かなくなったわ…まったく、あまり手間をかけさせないでちょうだい」

500: 2008/06/06(金) 19:51:35.81 ID:YxvfNMJCO
保守ありがとうございました、ラストに向けて続きを書きます

502: 2008/06/06(金) 19:52:40.39 ID:YxvfNMJCO
のりの部屋

サマラ「……」

金糸雀「何か喋って欲しいかしらー」

サマラ「……」

金糸雀「はぁ…真紅にみっちゃんの事を話に来たのはいいけれど不在なんてうかつかしらー」

サマラ「……」

金糸雀「それにしても雛苺は戻って来るのが遅いのかしら…」

サマラ「……」

金糸雀「ちょっと様子を見に行ってくるからサマラは待っててかしらー」

サマラ「……」

金糸雀「ホント可愛くないかしら…」

504: 2008/06/06(金) 19:53:22.12 ID:YxvfNMJCO
真紅「さて…水銀燈や金糸雀のローザミスティカを奪いに行くのだわ」

金糸雀「真紅!」

真紅「あら、金糸雀…会いに行く手間が省けたわね、こんな所でなにをしているの?」

金糸雀「それはこっちのセリフ…!これは一体どういうことかしら!」

真紅「なんの事…かしら?クスクス…」

金糸雀「雛苺、一体どうしてこんなことに…真紅、あなたがやったのね…!」

真紅「金糸雀ったらそんなジャンクにかける言葉なんて持っていたのね…これからあなたもなるのだけれど」

金糸雀「ゆ、許さないのかしら…!」

真紅「あら怖い…クスクス、でもローザミスティカを3つも手に入れた私にあなたは勝てるわけないのよ?」

505: 2008/06/06(金) 19:53:58.57 ID:YxvfNMJCO
真紅「スイドリーム!」

ボコォ!シュルシュル…ガシィ!

金糸雀「くっ…!これは翠星石の力かしら…あなた翠星石まで…!」

真紅「レンピカもいるわ、次は金糸雀のピチカートをいただくのよ…もちろんローザミスティカもね」

金糸雀「真紅は水銀燈より卑劣かしら!雛苺は…真紅を信じてたのに…」

真紅「さようなら金糸雀、いい夢を見なさい…うふふ!」

金糸雀「みっちゃん…助けて…」

真紅「フフフ……………………………………………………………………………!?私は一体何をしているの?」

506: 2008/06/06(金) 19:54:27.06 ID:YxvfNMJCO
真紅「私は…なんて事を…雛苺…!?」

雛苺だったもの「……」

真紅「なぜ…私はこんなことをしたの?うぅ、雛苺…ごめんなさい、ごめんなさい…」

金糸雀「……?真紅、一体なにがあったのか話すかしら」

真紅は金糸雀に今までの起こった事をすべて話した

金糸雀「伽椰子…の事はよく知らないけれどそいつの心の木を切った時に真紅も蒼星石も邪気に当てられた可能性があるかしら」

真紅「……」

金糸雀「どちらにせよ真紅、あなたはアリスゲームとはいえ薔薇乙女として恥ずべき行いをしたかしら…」

真紅「わかっているわ、こんなことをしてお父様に顔向けできない…だから私はアリスゲームを降りるわ…」

511: 2008/06/06(金) 20:05:13.68 ID:YxvfNMJCO
金糸雀「その前に協力してやるべき事があるかしら…」

真紅「え…?」

金糸雀「サマラを何とかするかしら…あいつのせいでみんなが氏んじゃったんだから!」

真紅「サマラが戻って来たのね…全てとは言えないでしょうけどあの娘が関係してるのは確かみたいね…」

金糸雀「あいつは絶対カナが倒すかしら…!」

真紅「まずはサマラと話し合いましょう、それからでも遅くないわ」

金糸雀「話し合いなんて必要ないかしら!」

真紅「それにあなたはミーディアムを失ったからこの世界で力が発揮できないんじゃなくて?」

金糸雀「うぅ…」

515: 2008/06/06(金) 20:35:21.57 ID:YxvfNMJCO
再びのりの部屋

真紅「そう、伽椰子をのりの夢に閉じ込めていたのはサマラだったのね…」

サマラ「……」

金糸雀「真紅、のんびり話なんかしてないでコイツをさっさと倒すかしら!」

サマラ(ビクビク)

真紅「それよりも水銀燈が心配だわ…」

金糸雀「水銀燈…?」

真紅「きっとあの子の身にもなにか起こっているはずよ…ホーリエ、水銀燈を探して!」

サマラ「……」

516: 2008/06/06(金) 20:36:08.39 ID:YxvfNMJCO
有栖川大学病院

富江「それでね、水銀燈…」

めぐ「ねぇ、ご飯来たよ…」

富江「汚いあなたにピッタリの食事ね、さっさとその臭いの食べてしまいなさいよ…」

めぐ「……」

富江「まったく、あなたの親金持ちなんだからフランス料理くらい持って来させなさいよ…ケチくさい親ね」

めぐ「そんな…」

富江「そうだ水銀燈、このカワイイアクセサリーなんてあなたに似合うんじゃないかな♪」

水銀燈「そ、そうかしらぁ…」

めぐ「…ちょっとトイレに行って来るね…」

517: 2008/06/06(金) 20:36:43.78 ID:YxvfNMJCO
富江「はぁ、やっといなくなってくれたぁ…ねぇ、それでアリスゲームってどこまで進んでるの?」

水銀燈「まだ1人も脱落してないわぁ、真紅たちが馴れ合っちゃって面倒なのよ」

富江「水銀燈みたいに素敵なドールなら絶対アリスになれるわ」

水銀燈「もちろんそのつもりよぉ」

富江「フフ、そうこなくっちゃ♪ねぇ、水銀燈?」

水銀燈「なぁに?」

富江「私と契約してよ…」

水銀燈「…!」

518: 2008/06/06(金) 20:37:13.20 ID:YxvfNMJCO
富江「私ならあなたの力になってあげられるわ…だから私と契約して、力が欲しいんでしょ♪」

水銀燈「わ、わかったわぁ…」

富江「ヤッター!じゃあ決まり!」

水銀燈「じゃあこの指輪を…」

富江「その前にさぁ、あのめぐって娘…頃しちゃってよ!」

水銀燈「え…?」

富江「だってさぁ、あの娘ホント頭弱いし地味だしで一緒にいると吐き気がするの…」

水銀燈「……」

富江「私は水銀燈と2人きりじゃなきゃ嫌なの!それにあの娘いると契約できないし…だからアイツ頃してぇ」

521: 2008/06/06(金) 20:49:06.83 ID:YxvfNMJCO
めぐ「何を言うのよ!」

富江「!」

水銀燈「めぐ!」

めぐ「水銀燈は私だけの天使さんなの!あなたなんかに渡さない…!」

富江「やだぁ、盗み聞きしてたの?信じらんなぁい、それになぁに?あなただけの天使?
水銀燈はね、あなたみたいな頭の悪い氏に損ないにはウンザリしてるのよ?」

めぐ「そんなことあるもんか!そうでしょ水銀燈?」

水銀燈「……」

めぐ「ど、どうして黙ってるの…?」

佐原「めぐちゃん達またうるさいわね…まぁいつものことか」

528: 2008/06/06(金) 21:17:17.58 ID:YxvfNMJCO
めぐ「う…嘘よ、そんな…水銀…燈は…私よりおまえなんかがいいなんて思うわけないのよ…」

富江「うふふっ♪なんにも知らないくせに、自分の事もわかってないくせにぃ…」

めぐ「うるさい!」

富江「早く氏にたいですって?自分は本当は親に愛されてないと思うことが苦しいだけでしょう?
人間が手に入れられるはずの幸せを病みっぱなしな自分は掴めないんだと思う事が痛いだけでしょう?
そんなチンケな事情に水銀燈を巻き込まないでよ…このジャンク!」

めぐ「あぁぁぁ!頃してやる!!」

ぎゅぅぅう

富江「ふん、それで首を絞めてるつもりなの…?私が手本を見せてあげるわ♪」

ぎゅぅぅう

めぐ「…!」

146: 2008/06/07(土) 21:01:14.30 ID:y4oHCvkMO
めぐ「それにしても部屋が真っ赤に染まっちゃったね…これじゃあみんなにバレちゃうよ
それに水銀燈のドレスも真っ赤じゃない…紅く染まった水銀燈も素敵だけど…」

水銀燈「大丈夫よ、時間のゼンマイを巻き戻せば部屋もドレスも元どおりよぉ」

めぐ「すごぉい、さすが水銀燈ね♪」

水銀燈「さぁ、夜中の内に早く捨てるわよ」

めぐ「そうだね、臭いし汚いもんね」

数10分後

めぐ「やっとゴミ捨て場が見えたぁ…はぁ、疲れちゃった…水銀燈、ちょっと休も?」

水銀燈「そうねぇ…」

147: 2008/06/07(土) 21:02:02.13 ID:y4oHCvkMO
「この人頃しぃ…」

めぐ「水銀燈、なんか言った?」

水銀燈「な、何も言ってないわぁ…」

「ここよ!ちょっと出しなさいよ!」

めぐ「ま、まさか…」

バッ!

富江「あー、苦しかったぁ…ちょっと水銀燈!バラバラにするなんてひどいんだから!」

水銀燈「うそ…首だけで生きてる…?」

富江「ちょっと聞いてるの?私あなたを信じてたのよぉ!」

水銀燈「ご、ごめんなさぁい…私…」

149: 2008/06/07(土) 21:02:45.31 ID:y4oHCvkMO
富江「私の事嫌いになったの?」

水銀燈「そ、そんなことないわぁ…」

富江「じゃあ好きなの?嫌いなの?どっちか答えてよ!」

水銀燈「う、それは………す」

ガシィ タッタッタッ

水銀燈「ちょ…めぐ!」

富江「ちょっと痛い!痛いってばもう、放してよ!」

めぐ「……」

150: 2008/06/07(土) 21:03:13.79 ID:y4oHCvkMO
富江「ちょっとあんた私を焼却炉で燃やす気ぃ?正気なのぉ?」

めぐ「えぇ、そうよ…これでアンタとも永遠にお別れよ!」

富江「ホントにバカね…また会いましょ?」

ゴオォ!

めぐ「水銀燈、終ったわ!早く戻りましょう?」

水銀燈「めぐぅ、私お腹空いたわぁ」

めぐ「あら珍しい、じゃあ病院に戻って差し入れのお菓子たべましょう♪」

水銀燈「私、焼き肉が食べたいわぁ」

156: 2008/06/07(土) 21:35:17.22 ID:y4oHCvkMO
パチパチ

水銀燈「もふもふ、やっぱり焼き肉は美味しいわぁ…ねえ、めぐぅ?」

めぐ「……」

水銀燈「あなた自分の心臓がポンコツだっていってたけど全然そんなことないわぁ…だっておいひいもの」

モグモグ…クチャクチャ…

水銀燈「あなた私のミーディアムになりたがってたからミーディアムの内にちゃんと全部食べてあげるぅ」

真紅「水銀燈!あなたいったい何をしているの!?」

水銀燈「あら真紅ぅ、こんばんわぁ…あなたも食べるぅ?おいしいわよぉ…」

真紅「い、いらないわ!なんでこんなことを…?」

水銀燈「お腹空いたのよぉ、めぐって私の羽を燃やしてその上で焼くと以外にいけるのぉ」

159: 2008/06/07(土) 21:45:13.97 ID:y4oHCvkMO
金糸雀「く、狂ってるかしら…!」

水銀燈「あらぁ金糸雀もいたのね、ところで真紅…」

真紅「な、何?」

水銀燈「あなたって美味しいのぉ?」

真紅「え…?」

水銀燈「美味しいよねぇ!?美味しいわよきっとぉ…いっただきまぁす!」

真紅「あ、あなたいったい何を言って…くっ!」

ガシィ

水銀燈「まずはそのカワイイ腕からいただくわぁ」

ガブゥ!

真紅「痛ぅ!」

ミシミシ…

真紅「痛い!放して…水銀燈!」

162: 2008/06/07(土) 21:59:23.91 ID:y4oHCvkMO
キイィィィン!

水銀燈「……!」

真紅「ど、どうしたの?水銀燈…」

水銀燈「うっ、う…うああああ!」

ボン!バラバラ…

真紅「…!」

金糸雀「水銀燈が…破裂した…かしら」

スタスタ…

サマラ「……」

真紅「さ、サマラ…まさか今のはあなたがやったの?」

サマラ(コクッ)

163: 2008/06/07(土) 21:59:42.01 ID:y4oHCvkMO
真紅「うぅ、水銀燈…まさかあなたまでこんなことになるなんて…」

金糸雀「なんて事をしてくれたかしら!助ける為とはいえこんなこと…」

真紅「やめなさい金糸雀!」

サマラ「……」

金糸雀「あなたはやっぱり悪魔かしら…人を不幸にする事しかできない最低なヤツかしら!」

サマラ「…!」

カッ!パアァァァ

真紅「うっ!」

金糸雀「眩しいかしら!」

167: 2008/06/07(土) 22:24:48.54 ID:y4oHCvkMO
バシャッ!

真紅「…ここはどこなの?水…?」

バシャッ!

金糸雀「…真紅!大丈夫かしら?って何ここ寒いし狭い…」

真紅「もしかしたら井戸の中かもしれないわ、サマラは井戸に突き落とされた…
という事はここはサマラが母親に突き落とされた井戸ね…」

金糸雀「上に光がみえる…あそこから出られるかしらー」

真紅「あれはビデオで見た映像…もしかしてあのビデオに映っていたはサマラが見たものだと言うの…?」

金糸雀「よいしょ、よいしょ…ホラ、早く真紅も登るかしらー!」

真紅「え、えぇ…わかっているわ」

168: 2008/06/07(土) 22:25:13.03 ID:y4oHCvkMO
金糸雀「出口までまだ遠い…なんて深さなのかしら」

真紅「金糸雀、早く登って半開きになっている井戸のフタを閉めるわよ
開きっ放しだからサマラはそこから出入りできる…アレを閉めてしまえばサマラは井戸から出て来れないハズよ」

金糸雀「わかったかしらー!」

サマラ「真紅ぅ…!」

真紅「…!」

サマラ「どこにも行かないで、ずっとここにいて…!」

ザバァ!

171: 2008/06/07(土) 22:38:43.23 ID:y4oHCvkMO
金糸雀「アイツも登って来たかしら…!」

真紅「恐らくまともに戦っても私達に勝ち目はないわ、とにかく外に出て早くフタを閉めるの!」

サマラ「どうして…?真紅は私にあんなに優しくしてくれたのに…私は真紅のことが大好きなのよ?」

真紅「ごめんなさい、あなたは私達と同じ世界には住めないわ…他を当ってちょうだい」

サマラ「そんな…真紅……逃がさないわよ!」

真紅「くっ、速い!」

金糸雀「もうちょっとかしら!」

ガシィ!

真紅「足を掴まれた…!?くっ、放して…ホーリエ!」

シーン

真紅「ホーリエ?なぜ出て来ないの!?」

172: 2008/06/07(土) 22:51:44.31 ID:y4oHCvkMO
真紅「放してちょうだい!」

ゲシッ!ゲシッ!ボコォ!ぶしゃあぁぁぁ!

サマラ「…!」

ひゅーーー…ばっしゃあぁぁん!

真紅「崩れた足元から水が噴射されて助かった…さぁ、急ぐわよ!」

金糸雀「やっと外に出れたかしら…真紅も早く!」

真紅「ええ!」

サマラ「逃がすものか…!」

キイィィィン

真紅「うぅ!」

サマラ「あなたは私のものあなたは私のものあなたは私のものあなたは私のものあなたは私のものあなたは…」

179: 2008/06/07(土) 23:26:31.36 ID:y4oHCvkMO
金糸雀「えぃ!これでも食らうかしら!」

ひゅーーー

サマラ「…!」

ゴッ!

サマラ「うっ!」

バシャァ

真紅「金糸雀、助かったわ…さあ、フタを閉めましょう!」

サマラ「真紅ぅぅ!お前はいつか絶対私のものにしてやるぅ!どんな手を使…」

真紅「さようなら」

ゴトッ!

180: 2008/06/07(土) 23:27:00.74 ID:y4oHCvkMO
パアァァァ

金糸雀「…うぅ、ここは元の場所かしら…?」

真紅「…どうにか戻って来れたみたいね…」

金糸雀「これは水銀燈のローザミスティカ…」

真紅「金糸雀、それはあなたが受け取るものよ…」

金糸雀「う…うん」ゴクン

真紅「あら、これは…?な…何故これがこんな所に!?」

金糸雀「ねぇ真紅」

真紅「…………なに?」

金糸雀「あなたはアリスゲームから降りるって言ったけれど私達2人でゲームを制する事ってできないかしら?」

真紅「……」

186: 2008/06/07(土) 23:45:12.11 ID:y4oHCvkMO
桜田家

JUM「……」

ジュン「よぉ、どこに行くつもりだい?」

JUM「お前か…」

ジュン「お前をいじめるような奴や卑下していた奴はみんな僕が頃しておいた…ついでにあのバカな梅岡も」

JUM「お前…何やってんだよ?」

ジュン「僕はお前がやりたくてもやれないことを僕がお前の変わりにやったまでだ
お前の邪魔になる奴は今学校に1人もいない…これで楽に学校に通えるぞ?」

JUM「いや、もういいんだ…」

ジュン「……」

187: 2008/06/07(土) 23:45:43.50 ID:y4oHCvkMO
JUM「姉ちゃんは僕の天使だったんだ…どんなに酷い事を言っても迷惑掛けても僕を愛してくれた…
僕はアイツのいない世界なんて嫌なんだ、いても苦しいだけなんだ…」

ジュン「そうか…」

JUM「お前が来てくれてよかったよ、僕がいなくなっても真紅達は心配しないだろうから…」

ジュン「結局こうなってしまったな…」

JUM「初めてお前を見た時なんかそんな気はしてたよ…」

ジュン「俺なりに努力したつもりなんだけどな…」

JUM「運命には逆らえないもんだよ…でも不思議と怖くないんだ」

ジュン「じゃあな…」

JUM「うん、ありがとう…」

188: 2008/06/07(土) 23:47:00.86 ID:y4oHCvkMO
数時間後

真紅「ただいま、ジュン」

ジュン「ああ、おかえり」

真紅「私もうすぐアリスになれるのだわ、ローザミスティカもあと1つだもの」

ジュン「そうか、よかったな…」

真紅「ええ、アリスゲームは私の手で終わるのよ」

ジュン「おい真紅、さっきから何をそんな大事そうに抱えているんだ?」

真紅「ふふっ…これ?」



真紅「これはビデオなのだわ」


194: 2008/06/07(土) 23:54:50.29 ID:y4oHCvkMO
以上で終りです、長ったらしくてすみませんorz不明とされる部分はすべてご想像におまかせします
雪華綺晶は存在そのものがホラーなのであえて出しませんでした
みなさんありがとうございました!

195: 2008/06/07(土) 23:55:32.49 ID:Inye0+Fk0
感心した

198: 2008/06/08(日) 00:01:19.25 ID:Fnq5hbTw0

引用: 真紅「これはビデオなのだわ」避難所