秋月律子「アシスタントの秋月律子です」

天空橋朋花「同じくアシスタントの天空橋朋花です」

亜利沙「本日は、この3人でお送りしたいと思います」

亜利沙「それでは、最初のニュースです」

亜利沙「松田亜利沙、永遠記録」

亜利沙「アイドル松田亜利沙の永久保存版がまた一つ増えたことが明らかになりました」

亜利沙「アイドル宮尾美也の誕生日にホワイトボードで撮影を堂々と宣言」

亜利沙「合法的に一日中撮影に勤しんだとのことです」

律子「許可は出たんですか？」

亜利沙「え？　沈黙は肯定ですよね？」

律子「そうとも限らないですが……まあ、実害はなさそうですし、大目に見ましょうか」

朋花「みんな、半ば諦めてますからね」

亜利沙「引き続きよろしくお願いします」

朋花「そういえば、この部屋の隠しカメラは外しておきましたよ」

亜利沙「つづっうええっ！」

律子「はぁ……これは現行犯逮捕ですかね」

亜利沙「まっ、待ってください！　ありs……わたくしは無実です！　ほら、監視カメラみたいな感じで、何かあった時用にですね」

朋花「犯人さんの言い訳は、番組が終わってからじっくりと聞きますね」

律子「このまま尋問しても良さそうですが」

亜利沙「勘弁してください！　続いてのニュースです。秋月さん」

律子「はい」

律子「秋月律子、草復活？」

律子「アイドル秋月律子の草が、にわかに復活の気配です」

律子「これは前回のハッチポッチの『ジャングル☆パーティー』で御神木に扮装」

律子「キレキレダンスからバテるところまでがすっぱ抜かれてMVPを獲得したからで」

律子「次回のハッチポッチ2でも是非、と期待されている模様です」

亜利沙「伝説でしたね」

律子「演者としては膝に手をついたのは恥ずかしかったですけどね……映像でも使うところがここのスタッフらしいと言うか何というか」

亜利沙「ファンにとっては嬉しいところですよ。それとMVPというと、天空橋さんもトラブルにめげずに良く頑張りましたよね」

朋花「音がなくなった時は必氏でした……子豚ちゃんたちと、まつりさんのお陰で乗り切れました」

律子「今回は無事にベストパフォーマンスをお届けしたいですね。何かやらかす役は静香に任せます」

亜利沙「テンションも上がりますし、きっと誰かが何かを起こすでしょう……続いてのニュースです。天空橋さん」

朋花「はい」

朋花「天空橋朋花、主催フェスDJ」

朋花「アイドル天空橋朋花が主催のフェスで、DJを務めたことが明らかになりました」

朋花「アイドル天海春香、如月千早、ロコらも参戦し」

朋花「大いに盛り上がったとのことです」

朋花「なお、アイドル松田亜利沙は出演できず、残念がっていた模様です」

亜利沙「そうなんですよ！　本当に残念で。せっかくのDJ繋がりでしたので、わたくしに回ってくると思ったんですよ」

律子「気持ちはわかりますが、スケジュールはどうしようもないですよ」

朋花「亜利沙さんもお忙しいですよね」

亜利沙「いやっ、でも、天海春香さんや如月千早さんが行けて、わたくしが行けない道理がないはずなんです。わたくしの管理ミスですよ！」

律子「……その熱量、今度のハッチポッチや周年ライブに取っておきましょう」

亜利沙「出たい！です！」

朋花「ふふ。期待していますよ」

亜利沙「ありがとうございます！　続いてのニュースです」

亜利沙「真壁瑞希、自賛」

亜利沙「アイドル真壁瑞希が自身の出演するMVを視聴」

亜利沙「表情が豊かになったと、自賛していることが明らかになりました」

亜利沙「ファンのおかげで、溢れる気持ちがアイドルとしてのJoker、とのことです」

亜利沙「なお、某お笑い芸人に台詞をパクられた模様です」

律子「いや、Joker自体は普通にある言葉ですし、パクられたわけではないでしょ」

朋花「瑞希さんにギャグの意識はないですよ」

亜利沙「そうですね。ただ、そう言うといずれ仕事に繋がるかも、と真壁瑞希さん本人が言っておられたので」

律子「コラボですか？……うーん、どうなんでしょう？」

朋花「ネタ振りに使われてしまっても、良いのでしょうか？」

亜利沙「結構お笑い好きな一面もあるので、喜んでやりそうですね……続いてのニュースです」

亜利沙「七尾百合子、没入」

亜利沙「アイドル七尾百合子の自分の世界への没入が止まりません」

亜利沙「劇場の控え室では、電子書籍にない紙の本の良さを感じるべく」

亜利沙「匂いに浸ること数分、呼びかけても話しかけても何の反応もなかったとのことです」

亜利沙「これに対し七尾百合子は、反省はしている模様です」

律子「良からぬ噂も立ってましたが、これに関しては仕方ないですよね」

朋花「ある意味、集中力が高いとも言えますね。周りが見えなくなるくらいですから」

亜利沙「双海真美さんや双海亜美さんが目の前で仕掛けたイタズラに、10分後に引っかかる、なんてこともありましたし」

律子「……百合子に代わって謝罪します。関係者の皆様、何か不快に思われたら申し訳ないです」

亜利沙「わたくしも気をつけます……続いてのニュースです」

亜利沙「所恵美、ご満悦」

亜利沙「アイドル所恵美が上機嫌です」

亜利沙「理由は秘密、とのことですが、所恵美が毎日欠かさず身に付けている腕時計があり」

亜利沙「それが原因という説が濃厚とのことです」

亜利沙「なお、付け出した日から推察すると、誰かからの誕生日プレゼントである模様です」
　

朋花「よく気づきましたね」

律子「流石、亜利沙ですね。アイドルのデータに関しては右に出る人はいませんね」

亜利沙「一番の趣味ですから……天空橋さんの髪留めのローテーションとか、秋月さんの眼鏡がいつ新調された物か、もわかります」

朋花「……盗撮に続いて、ストーカーもですか」

亜利沙「やめてくださいよぉ！　実害はないですから！」

律子「などと容疑者は供述しており」

亜利沙「やめてくださいって！」

亜利沙「もう、この番組終わったらお二人のせいですよ」

朋花「元はと言えば亜利沙さんのせいですよね？」

亜利沙「……はい、すみません。お願いですからこのあたりで、どうか」

律子「まあ、私たちはこれからも変わらず亜利沙がこの番組を続けられることを願っています」

朋花「そうですよ。そのためにも、罪を償ってきてくださいね」

亜利沙「やめませんし、つかまりませんから！」

亜利沙「以上でニュースを終わります。ここまでのお相手は、キャスターの松田亜利沙と」

律子「アシスタントの秋月律子と」

朋花「同じくアシスタントの天空橋朋花でした」

亜利沙「それでは皆様、また会う日まで。ご機嫌よう」ﾍﾟｺｯ

…………
ﾊｲ、ｵﾂｶﾚｻﾏﾃﾞｼﾀ

亜利沙律子朋花「お疲れ様でした」

亜利沙「お二人ともありがとうございます……なんですけど、ありさに厳しいですよぉ」

律子「たまにはお灸を据えないとね。特に隠し撮りはダメよ」

亜利沙「い、一応、小鳥さんに許可を得てから設置したものですから」

律子「返事を貰った時に、小鳥さんは何かしてたんじゃないの？」

亜利沙「す、鋭い……たしかに、何かに没頭されていて、生返事でしたけど」

朋花「確信犯ですね～。罪は重いですよ～」

亜利沙「本当に勘弁してくださいよぉ！」


所恵美「みんな、お疲れ！」

亜利沙「恵美ちゃん、ありがとうございます。ありさを助けてください！」

恵美「いやぁ……一回捕まっとく？」

亜利沙「えええっ！　恵美ちゃんまで！」

律子「あれ？　恵美、腕時計は？」

恵美「つけてないよ」

亜利沙「今朝はつけてましたよね？」

恵美「ちょっと！」

朋花「外したんですか～？」

恵美「……うん。アタシの名前が出た時、ティンときたから、そっと外してカバンに入れたよ」

律子「どうして？」

恵美「いろいろ聞かれるじゃん。本当に毎日つけてるの？とか、誰からもらったの？とか」

亜利沙「聞かれたらまずいんですか？」

恵美「そんなことないけど……うう～、いいじゃん、もう！　それでご機嫌とか言われたから、何か恥ずかしかったの！」

朋花「なるほど～。全部わかりました～。ふふふ」

恵美「いや、何？　全部って怖いんだけど！」

律子「なるほど。恵美も乙女ってことね」

恵美「はい！？　どういうこと！？」

亜利沙(このまま恵美ちゃんに任せて、ありさの件は逃げましょう)

おわり

完結報告してきます。