【涼宮ハルヒの憂鬱】長門「どうしてこんなことも分からないの？」 : SSまにあっくす！

1: 2008/06/12(木) 13:04:31.94 ID:GmmROKWK0

キョン「え・・・」

3: 2008/06/12(木) 13:05:34.91 ID:GmmROKWK0

長門「いい加減にして欲しい。この説明で分からないならあなたには一生理解できない」

キョン「・・・長門？」

長門「あなたの頭の悪さには心底あきれる。もう帰って」

長門有希ちゃんの消失(3) (角川コミックス・エース)

5: 2008/06/12(木) 13:06:48.06 ID:GmmROKWK0

キョン「帰ってって・・・読んでる本の内容を聞いただけだろ？」

長門「帰って」

キョン「・・・分かったよ」

バタン

6: 2008/06/12(木) 13:07:56.65 ID:GmmROKWK0

コンコン、ガチャ

古泉「どうも。・・・おや」

長門「・・・・・・」

古泉「・・・彼がまだとは珍しいですね。長門さん何か聞いていませんか？」

長門「私の知ったことではない」

8: 2008/06/12(木) 13:09:27.38 ID:GmmROKWK0

古泉「！」

古泉「・・・どうしました長門さん？」

長門「あなたに話すことなどない」

古泉「長門さん・・・？」

長門「顔に貼りついたにやけ面が目障りだから早く出てって」

古泉「・・・・・・分かりました。失礼します」

バタン

9: 2008/06/12(木) 13:10:52.77 ID:GmmROKWK0

バターン！

ハルヒ「ヤッホーウ！遅れてごっめーん・・・ってあら、有希だけか」

長門「・・・」

ハルヒ「まあ有希でいいわ！本当はみくるちゃんに買ってきたんだけどこの服を・・・」

長門「私でいいってどういう意味？」

10: 2008/06/12(木) 13:13:07.12 ID:GmmROKWK0

ハルヒ「・・・え？」

長門「私は朝比奈みくるの代わりではない」

ハルヒ「え・・・あ、ご、ごめんね。そういう意味じゃ・・・」

長門「発言も挙動も何もかも癇に障る。通俗的な言語を使用すれば、ウザイ」

12: 2008/06/12(木) 13:15:20.29 ID:GmmROKWK0

ハルヒ「ちょ、ちょっと有希どうかしちゃったの？」

長門「どうかしてるのはあなたの頭。速やかに私の視界から消えて」

ハルヒ「あ・・・うん、わ、分かったわ・・・ごめんね」

バタン

長門「・・・・・・」

13: 2008/06/12(木) 13:17:33.77 ID:GmmROKWK0

長門「・・・・・・」

バタン！

鶴屋さん「やっほーい！みくるいるー？」

15: 2008/06/12(木) 13:18:15.78 ID:GmmROKWK0

鶴屋さん「あれー？有希っこだけかいっ？みくるがどこにいるか知らないかいっ？」

長門「うるさい」

鶴屋さん「え・・・あ、あれ？」

長門「朝比奈みくるの居場所など知らない。知っていてもあなたに教える必要はない」

17: 2008/06/12(木) 13:19:17.44 ID:GmmROKWK0

鶴屋さん「ど、どうしたにょろ、有希っこ？」

長門「いつもにょろにょろ耳障り。気持ちが悪い。そんな語尾を使うあなたの思考を疑う」

鶴屋さん「な、なんかご機嫌ななめだねっ！もう帰るよっ！」

バタン

20: 2008/06/12(木) 13:21:04.31 ID:GmmROKWK0

ガチャ

国木田「こんにちは～。あ、長門さんだっけ。キョンは・・・いないみたいだね」

長門（次から次へと・・・）

21: 2008/06/12(木) 13:22:16.01 ID:GmmROKWK0

長門「いない。映画を一緒にとったくらいで気安く名前を呼ばないで」

国木田「え、ごめん。でもそれじゃなんて呼んだら・・・」

長門「ここから出ていけば呼ぶ必要もなくなる」

国木田「ご、ごめん。じゃあ帰るよ」

バタン

25: 2008/06/12(木) 13:23:56.37 ID:GmmROKWK0

ガチャ！

谷口「うぃーっす。WAWAWA・・・」

長門「私という個体はあなたに氏んで欲しいと思っている」

27: 2008/06/12(木) 13:27:21.79 ID:GmmROKWK0

谷口「キョンは・・・っていきなりなんだよ」

長門「いきなりではない。一万年と二千年前から大嫌い」

谷口「な・・・、何だよお前・・・。ちっ、キョンもいねーみてーだし帰るか」

長門「それが上策。出て行かなければ私が消す」

バタン

33: 2008/06/12(木) 13:31:42.30 ID:GmmROKWK0

ガチャ

朝倉「こんにちは。あ、長門さん。」

長門「再構成されて調子にのるのはいいけどバックアップの分際で私に話し
かけないで。それとその眉毛がチャームポイントだと思ってるなら氏んだ
ほうがいい」

39: 2008/06/12(木) 13:44:20.50 ID:GmmROKWK0

朝倉「ちょ、ちょっとまだ何もいってないでしょ？」

長門「聞く必要はない。また情報連結を解除されたくなかったら出て行って」

42: 2008/06/12(木) 13:48:01.77 ID:GmmROKWK0

朝倉「ちょっと長門さん？またバグでもたまって・・・」

長門「バグではない。これは私の素直な感情。さっさといなくなれ」

朝倉「・・・分かった。じゃあね」

バタン

朝倉（長門さん・・・まさか・・・）

44: 2008/06/12(木) 13:49:59.30 ID:GmmROKWK0

ガチャ

コンピ研部長「やあ長門さん。少しいいかな？」

長門「私より能力が低いくせに上から目線でものをいわないで」

コンピ研部長「な・・・どうした長門さん？」

46: 2008/06/12(木) 13:53:00.70 ID:GmmROKWK0

長門「いつも電脳世界で生きているくせに人の言葉を話せたことはほめてあげて
もいい。分かったら巣に帰れ。五秒以内に消えないと鞄と下駄箱の中にカマド
ウマを差し向ける」

コンピ研部長「！う、うわあああああああああああ！！！！！」

バタン！

49: 2008/06/12(木) 13:56:21.45 ID:GmmROKWK0

ガチャ

みくる「遅れちゃってごめんなさ～い。あれえ、長門さんだけですかあ？」

長門「見ればわかることをいちいち確認しないで。頭への栄養分が全部胸部
で脂肪に変わってるの？」

51: 2008/06/12(木) 13:59:09.38 ID:GmmROKWK0

みくる「長門さん？どうしたんですかあ？」

長門「普段から行動が鼻につく。狙いすぎてて興ざめ」

みくる「ウフフ。ねらってなんかいないですう。勘違いですよお」

長門（手強い・・・）

55: 2008/06/12(木) 14:06:51.23 ID:GmmROKWK0

長門「なにか緊急事態が起きてもおろおろするだけ。すさまじいまでに役立たず」

みくる「！・・・そ、そんな・・・」

59: 2008/06/12(木) 14:13:34.41 ID:GmmROKWK0

長門「泣き顔で謝ればみんな許してくれると思ってる。勘違いのレベルが
高すぎて悲しくなる」

みくる「そ、そんなつもりは・・・」

62: 2008/06/12(木) 14:16:00.66 ID:GmmROKWK0

長門「スカスカの頭で搾り出した紙より薄い中身の言い訳など聞きたくない」

みくる「ひ、ひどいですう」

63: 2008/06/12(木) 14:18:56.19 ID:GmmROKWK0

長門「あなたと話すなら蟻とでも話しているほうがまし。いいから早くでていけ！」

みくる「！」

長門「出て行け！出て行け！さっさと消えろ！」

65: 2008/06/12(木) 14:21:33.79 ID:GmmROKWK0

みくる「うううううううわあああああああん！」

バタン

長門「ハア・・・ハア・・・」

長門「・・・うっ！・・・ゴホッゴホッ！」

長門「・・・・・・ハア・・・ハア・・・」

69: 2008/06/12(木) 14:23:39.94 ID:GmmROKWK0

ガチャ

喜緑「・・・あらあなただけ？今すごい泣き声が聞こえたけど」

長門「わかめには何の関係もない。あなたは水中で無限増殖していればいい」

喜緑「あなた・・・もしかして」

73: 2008/06/12(木) 14:29:03.08 ID:GmmROKWK0

長門「いいから早く出て行って！海岸で微生物と戯れながら光合成でもしてればいい！」

喜緑「・・・分かったから落ち着いて」

長門「出てけええええええええ！」

喜緑「分かったから！」

バタン！

76: 2008/06/12(木) 14:31:28.73 ID:GmmROKWK0

長門「・・・・・・ハア・・・ハア・・・」

長門「・・・ゴホッ！ゴホゴホッ！・・・」

長門「あ・・・」

ドサッ

78: 2008/06/12(木) 14:32:28.56 ID:GmmROKWK0

シュー

長門（体が消えていく・・・始まった）

長門（誰もいなくて・・・よかった）

ドタドタ

ガチャ！

80: 2008/06/12(木) 14:33:16.75 ID:GmmROKWK0

キョン「長門！お前・・・」

長門「！・・・またあなた・・・。早く帰ってと・・・」

キョン「古泉、朝倉、早く中に！」

ドタドタ

長門「！（みんな・・・）」

84: 2008/06/12(木) 14:35:23.93 ID:GmmROKWK0

古泉「長門さん！体が・・・」

シュー！

キョン「お前、病気なのか！」

長門「・・・・・・」

朝倉「キョン君離れて！」

キョン「おい長門！このままお別れなんてゆるさねえぞ！」

86: 2008/06/12(木) 14:36:33.17 ID:GmmROKWK0

キョン「必ず戻ってこい！分かったな！」

シュー！

長門「・・・・・・」

シュー！

長門「・・・みんな・・・ありが・・・と」

プウ～！

キョン「・・・消えた・・・」

古泉「なんですか今のふざけた音は・・・」

91: 2008/06/12(木) 14:39:33.77 ID:GmmROKWK0

数日後～部室にて～

キョン「長門の様子がおかしかったんで不思議に思ってな。もしやと思い俺のす
ぐ後に入った古泉を部室の外で待ってたんだ。そしたら案の定こいつも帰れと言
われたっていうじゃないか」

キョン「だからお前に聞いたんだ。まあ本心をいえばお前には聞きたくなかった
んだがどうしても気になってさ」

朝倉「私はもうあなたを狙ったりしないわよ」

キョン「どうだか」

92: 2008/06/12(木) 14:40:35.78 ID:GmmROKWK0

キョン「お前ら特有の病気らしいな」

朝倉「まだ未知の部分が多いけど、私たちの間で判っていることは発症すると
高熱、頭痛にみまわれ、約一時間でインターフェースとしての状態をたもてな
くなるということ」

キョン「ちょうど俺に本の内容を聞かれた頃に発症を感知したってわけだ」

古泉「一度インターフェースの状態を解除されてしまえば再び構成されると
は限らない」

93: 2008/06/12(木) 14:42:13.77 ID:GmmROKWK0

古泉「再構成されたとしても再び僕たちと会えるとは限りませんしね」

朝倉「私が情報統合思念体にかけあったんだからそこは感謝してよ？」

キョン「ああ、まあな」

朝倉「・・・もう！・・・まあいいわ。また後でね」

バタン

94: 2008/06/12(木) 14:43:02.90 ID:GmmROKWK0

キョン「だがあいつ、なんで俺たちにあんなきつい言葉をなげかけたんだ？」

古泉「彼女たち特有とはいえまだまだ未知の病原菌だそうですからね。万が
一僕たちに感染する可能性を考えてのことかもしれませんよ」

キョン「だがそれならわざわざ拒絶しなくても情報操作で俺たちの記憶を・・・」

古泉「覚えていてほしかったのではないでしょうか」

97: 2008/06/12(木) 14:44:27.00 ID:GmmROKWK0

古泉「情報操作をすれば確かに拒絶する必要はなかくなるかもしれません。
しかし僕たちは長門さんの存在を忘れてしまう」

古泉「たとえいやな思い出でもいい。彼女は僕たちの心に何かしらの形で
残っていたかったんですよ」

102: 2008/06/12(木) 14:46:11.63 ID:GmmROKWK0

キョン「だけど俺たちに相談くらいしてくれてもいいだろ」

古泉「絶対に心配はかけたくない。でも絶対に忘れられたくもない。
治療法も見つかっていない。時間もありませんでしたからね。矛盾す
る様々な事情をを彼女なりに考慮しての行動だと思いますよ。まあ病
気のせいで正常な思考ができなくなっていたのかもしれませんが」

105: 2008/06/12(木) 14:47:07.36 ID:GmmROKWK0

キョン「なるほどな・・・だが戻ってきたあいつに謝られたときはまいったよ。
泣きそうな顔だったからな」

古泉「まあ朝倉さんの情報操作で僕たち以外の記憶は消えていますし、これで
丸くおさまったんじゃないですか」

ガチャ

106: 2008/06/12(木) 14:48:37.05 ID:GmmROKWK0

キョン「・・・長門」

長門「・・・・・・」

キョン「・・・なあ」

長門「・・・何？」

107: 2008/06/12(木) 14:49:13.73 ID:GmmROKWK0

キョン「お前は俺たちに嫌われたまま消えちまってもよかったのか？」

長門「・・・・・・」

長門「忘れられることは、嫌われることより恐ろしい」

キョン「・・・そうか」

108: 2008/06/12(木) 14:49:56.57 ID:GmmROKWK0

キョン「だがまあなんだ、今度何かあったら俺たちに相談してくれよ？」

キョン「例え病気にかかろうが、俺たちは仲間なんだからな」

長門「・・・・・・そう」

ありがとう

109: 2008/06/12(木) 14:50:27.83 ID:GmmROKWK0

古泉「ところで長門さん。消滅時のあの音は何ですか？」

長門「空気を読むことを推奨する」

完

110: 2008/06/12(木) 14:50:54.15 ID:Th8b4Fn4O

ぷうー