1: 2013/05/29(水) 01:11:29 ID:HySBePWs
師匠「いやな、ここは道場で、武道を稽古しとるはずなんじゃがな」

魔法使い「心得てますよ」

師匠「そして弟子はお前しかおらぬわけじゃ」

魔法使い「周知の事実です」

師匠「稽古を始めてから3年の月日がたった」

魔法使い「辛く険しい道のりでした」

師匠「そしてお前は立派な魔法使いに・・・ん?」

師匠「おかしいな。この辺に違和感を感じるんじゃが」

魔法使い「違和感ですか?」

師匠「なんじゃろうな」

魔法使い「なんでしょうね」

師匠「気づいてるじゃろお前」

魔法使い「え、なんだって?」

2: 2013/05/29(水) 01:25:42 ID:HySBePWs
魔法使い「すみません、よく聞こえませんでした」

師匠「そうか。まあいい」

師匠「ならばこれまでしてきた修業を思い出してみるか」

魔法使い「いいですね」

師匠「まず入門当時・・・道場の掃除や、礼儀作法などの稽古」

魔法使い「もそこそこに初級魔法の取得に励み」

師匠「・・・ある程度動きができてきたら技の仕込み」

魔法使い「はおろそかにしつつも状態変化魔法に関する論文に目を通し」

師匠「・・・・・・時には近くの山へ登り滝にうたれ精神統一!!」

魔法使い「も程ほどに夜中に攻撃魔法の命中率の安定化をはかりました」

師匠「そして3年、お前はいったい何を学んできたのじゃ!!」

魔法使い「滝の水って思った以上に冷たいですね」

師匠「うがー!!」

3: 2013/05/29(水) 01:32:44 ID:HySBePWs
師匠「頭に来た!もうね!!」

師匠「どれだけ力をつけたかワシ自ら見極めてくれるわ!!」

魔法使い「えっ、組み手ですか?」

師匠「当然じゃ!第一ローブのままとは何事か!なめてんのか!!」

魔法使い「はい」

師匠「今すぐ着替えろ!!」

魔法使い「し、師匠。ここで着替えさせるなんてあなたって人は・・・///」

師匠「今とは言ったがここでとはいっとらんーー!」

魔法使い「怒るとシワが増えますよ」

師匠「余計なお世話じゃ!!」

魔法使い「はい」

4: 2013/05/29(水) 01:41:39 ID:HySBePWs
魔法使い「おす」

師匠「ふん、サボられまくった怨み晴らしてくれるわい」

魔法使い「それは困りましたね」

師匠「冷静なんがなんか腹立つーー!!」

師匠「後悔しても知らんからな!」シュシュ

魔法使い「あっ、氏亡フラグだ」

師匠「とあーっ!!」ピョー

魔法使い「とりゃ」ピュオー

師匠「ちょっま」

ステーン

魔法使い「一本」

師匠「おい」

5: 2013/05/29(水) 01:52:42 ID:HySBePWs
魔法使い「師匠に・・・勝ったの・・・?」ワナワナ

師匠「いや、今のズルだから」

魔法使い「うれしい・・・うれしいよっ・・・!」ポロポロ

師匠「イライラする」

魔法使い「師匠っ!」

ダキッ

師匠「ぐぶぁ!?」

魔法使い「今まで師事していただいてありがとうございました!」ポロポロ

師匠「あ、うん、まぁな」

魔法使い「おかげで・・・立派な魔法使いに・・・」

師匠「よかったな。独学じゃもんな、偉いぞ」

6: 2013/05/29(水) 01:59:25 ID:HySBePWs
師匠「思えばなぜサボりに気づかなかったのか」

魔法使い「マヒさせる魔法使うと」

師匠「えっ」

魔法使い「うまい具合にですね」

師匠「こわいわ」

魔法使い「時間だけ過ぎていきますから」

師匠「この人で無し!」

魔法使い「もうなんでもできちゃいますね」

師匠「もうやだこの弟子ゲスいわ」

7: 2013/05/29(水) 02:04:38 ID:HySBePWs
師匠「だったら、あれ?この道場居る意味なくね?」

魔法使い「それは・・・その・・・」

師匠「ん?」

魔法使い「し、師匠といると・・・ですね・・・///」

師匠「おお・・・?」

魔法使い「いい暇つぶしになるので」

師匠「もういいお前破門な!」

魔法使い「いじったときの反応が楽しいなー」

師匠「破門じゃああああああ!!」

8: 2013/05/29(水) 02:06:26 ID:HySBePWs






魔法使い「という夢を見たんですよ」

師匠「いいから道場ではローブ脱げや」

魔法使い「えっ///」





おわり

9: 2013/05/29(水) 02:11:51 ID:HySBePWs
お腹すいたので気晴らしに書きました
ラーメン食って寝ます

引用: 師匠「おかしいな・・・」 魔法使い「どうしました?」