もう一度寝ろ

苗木（別に命令に違反することが怖いわけじゃないけど）

苗木（もう一度寝るつもりだったし、別にいいよな……）

苗木（……ZZZ）

～翌朝～

苗木「ん、朝か……」

苗木「食堂に向かわないとな」

苗木「あ、追加でメールが来てる」

『苗木誠、桑田怜恩、不二咲千尋、霧切響子、山田一二三、服従確認。END』

苗木「服従確認？」

苗木「あ、もう一度寝たからってことかな……」

苗木「まあいいや、食堂へいこう」

石丸「やあ苗木くん！　おはようございます！」

苗木「おはよう石丸くん……」

石丸「うむ、規則正しい生活のようで僕は満足している！」

苗木「あはは、これくらいはしないとね」

朝日奈「おっはよー苗木」

不二咲「おはよう、苗木君」

大神「おはようだ」

苗木（いつもの面々だな）

苗木（そうだ、例の件について話しておくか……）

苗木「みんな、電子生徒手帳見た？」

朝日奈「あー！　そうそう、言おうと思ってたんだよ！」

石丸「む？　生徒手帳がどうかしたのかね？」

苗木「それがね……」

苗木（ボクが石丸クンに説明しているとみんなが集まってきた）

苗木（みんなもある程度事情は察しているようだったので、全員集まってから話すことにした）

石丸「ふむ、ところでひとつ聞いておきたいのだが」

苗木「なにかな」

石丸「王様ゲームとはなんなのだろうか？」

朝日奈「そこから！？　あんたどんだけ世間知らずなのよ！」

苗木「え、えーっと簡単に説明するけど」

苗木「多人数でくじを引いて、くじで当たった人が王様になる」

苗木「王様はなんでも命令を下せるんだ。誰々と誰々は手をつなげとか」

桑田「チューとかな！　俺は舞園ちゃんとなら喜んで命令に従うぜ！」

舞園「……」

霧切「桑田くん、少しは慎みを覚えなさい」

石丸「なるほど……しかし不可解だ」

石丸「くじなどどこにもないではないかね」

十神「愚民同士の説明は終わったか？」

大和田「ああ？　いきなり何を言い出すんだ？」

十神「ここにいる連中で話し合っても無意味だ。然るべき解説を受けるべきだろう」

十神「モノクマ。説明したらどうだ？」

モノクマ「はいな！」

山田「うっわ！　どこから！？」

十神「手短に済ませろ。このふざけた王様ゲームとやらは一体何なんだ」

モノクマ「いやそれがね……ボクにもよくわからなくて」

セレス「あなたにとっても予想外の出来事というわけでして？」

モノクマ「そもそもメール機能なんてなかったはずなんだけどなあ……」

江ノ島「……」

モノクマ「ま、とりあえず放置で。コロシアイにはあまり関係なさそうだしねー」

大神「……行ってしまったな」

腐川「もう、次から次へと……なんなのよおおおおお」

霧切「前向きに考えましょう。コロシアイから脱出する助けになるかもしれない」

霧切「これは黒幕にとっても予想外の出来事なのだから」

葉隠「あ、そういえばよ」

苗木「なにかな葉隠クン」

葉隠「服従確認っていうメールが来たべ？　ありゃ何なんだ」

舞園「普通に考えれば王様の命令に従ったということなのでしょうが」

苗木「ボクはそのメールが来た時に目が覚めちゃって、それからもう一度寝たから」

桑田「俺は二度寝したぜ！　眠くてよー」

不二咲「わ、私もその時間に起きて、もう一度寝たから……」

霧切「私も大体同じね。山田君も？」

山田「はい、拙者も一度起きて再び寝ましたな」

苗木「他にそういう人はいない？　……いないね。じゃあ間違いなさそうだ」

石丸「ちょ、ちょっと待ちたまえ」

葉隠「どうしたんだべ」

石丸「僕はさっきこれを聞いて、モノクマが監視しているから服従確認とやらが出来たのだと思っていた」

石丸「監視カメラは各個室にセットされているからな」

十神「なるほどな。だがモノクマはさっきこの王様ゲームに関与してないと言った」

十神「つまり、モノクマとは別の存在が俺らの動向を察知していることになる」

十神「でなければ服従確認のメールが説明できん」

苗木「確かに……僕たちの中で、あのメールのあともう一度寝たのは五人だけで」

霧切「その五人が服従した、とメールで正確に知らされた。……なるほどおかしいわね」

腐川「で、でもどうやって！　モノクマ以外に私たちを見張れるっていうのよ！？」

江ノ島「意外にモノクマの自作自演かもよ？　知らないっていうのは嘘でさー」

舞園「今のところはそれが一番ありそうですね」

十神「まあこんなところだろう、では解散だ」

石丸「ま、待て！　まだ朝食会は終わっていないぞ」

十神「参加する道理はない」

苗木（十神クンは去っていってしまった）

霧切「彼はいないけれど、こうなると気になることがあるわね」

桑田「と言うと？」

霧切「それはもちろん、ペナルティについてね」

苗木「ペナルティ？」

霧切「ええ、この王様ゲームは24時間以内に服従しろと言っている」

霧切「このメールが来たのは大体0時くらいだったかしら。それは生徒手帳の時計でわかるわね」

霧切「つまり、日が変わるまでに命令を実行しなければならない」

山田「現在僕を含めて五人が服従済みですが……つまりまだ十人は服従していないと」

苗木「今回に関しては問題ないと思うけどね、夜時間になってから寝れば服従できるだろうし」

霧切「そうね、でもだからこそ気になるのよ」

霧切「命令1、とあるから」

苗木（その後朝食会も終わり、各々学園内の捜索などに励んだ）

苗木（しかし、なんの成果も得られないまま時間だけが過ぎていった）

『オマエラ、10時に（略）』

苗木「今日も何も見つけられなかった……」

苗木「でも、王様ゲームか」

苗木「少しはとっかかりになってくれるといいんだけど」

苗木「……寝るか」

……

ﾃｨﾛﾘﾝ

『大和田紋土、舞園さやか、江ノ島盾子、石丸 清多夏、朝日奈葵、安広多恵子、大神さくら、

十神白夜、腐川冬子、葉隠康比呂、戦刃むくろ、服従確認。END』

『これは78期生全員で行ってもらう王様ゲームです。

王様の命令は絶対なので24時間以内に行って下さい。

※途中棄権は認められません。

命令2　>>20　END』

山田一二三
安価なら二人組を組め

苗木「朝か……あ、ちゃんと全員服従してるな」

苗木「で、やっぱり命令2が来るのか」

苗木「二人組？　……！！」

苗木「やばい！」

～食堂～

苗木「み、みんな！　命令2を見た！？」

朝日奈「見たよー。二人組を組めだなんて楽勝だねー」

苗木「そうじゃないんだ朝日奈さん！　二人組ってことは致命的にやばい」

苗木「僕たちは15人、奇数人しかいないんだ」

苗木「絶対にひとりあぶれることになるんだよ！」

石丸「いや、その心配はないぞ苗木くん」

苗木「え？」

石丸「16人いるからだ」

苗木「え……な、何言ってるの石丸クン。僕たちは確かに15人」

石丸「もちろん昨日まではそう思っていたのだが。しかし苗木くん、服従確認メールを見たまえ」

苗木「服従確認？　……あれ。知らない名前がある」

石丸「おまけに11人いる。朝のものを含めて16人。一人多くなっている」

石丸「まあ詳しいことは全員集まってから聞くとしよう」

～三十分後～

十神「一人足りないな」

石丸「うむ。セレスくんが来ていないようだな」

十神「まあこれで決まったようなものだ。もとよりあいつが本名のわけあるまい」

十神「あいつが安広多恵子、もしくは戦刃むくろで間違いないな」

十神「なんならこの場にいる全員の電子生徒手帳でも確認してみるか？」

舞園「電子生徒手帳には本名が表示される、でしたね」

石丸「一応やっておいたほうがいいのではないか？」

苗木「そうだね……」

山田「では僕はセレス殿を呼びに行ってきますぞ」

山田「つ、連れてきましたぞぶひいいいいいいいいいい！？」

セレス「だからああああああああ！　わたくしの名前はあああっ！」

十神「いいから静かにしろ。今はそんなことをやっている場合ではない」

セレス「ぜえぜえ……まったく……どこから本名がバレたのでしょうか」

安広「仕方ありませんわね、白状しますわ。わたくしが安広多恵子ですわ」

十神「お前が安広か。ではもうひとりの戦刃とは誰なのだろうな」

霧切「妥当に考えたら黒幕かしらね」

十神「だろうな。服従確認メールが来たということはこの学園内にいる可能性が高いのだからな」

モノクマ「はい！　そのとおりなのです！」

一同「！！！」

江ノ島「！！！！！！」

モノクマ「もうなんか飽きちゃったからさー、バラしておくね！　ボクが、いや私が江ノ島盾子ちゃーん！」

モノクマ「あ、顔出しはしないからそこんとこよろしく。あ、残姉ちゃん出てきちゃっていいよ？」

朝日奈「え、え？　黒幕が江ノ島ちゃん？　じゃあここにいるのは……」

戦刃「……ごめんなさい」ﾊﾗﾘ

葉隠「うおっ！？　江ノ島っちがギャルから一転普通の女子になっちまったべ！」

モノクマ「まあもうこうなったら面白そうだし私も参加しちゃうね☆」

桑田「……モノクマのままでその口調だと超キメーな」

大神「それでどうするのだ。二人組を組んでしまうのなら早めにしていたほうがよかろう」

十神「まあそれもそうだな。だがその前に……大神。そこの変装女を捕まえておけ」

戦刃「！」

十神「当然だ、黒幕の関係者だったのだろう？　それに、服従しなかった奴にどんな罰があるのかも気になるしな」

大神「……」

さくらちゃんはどうする？　>>30

了承

大神「了解した。……悪く思うな」

戦刃「……」

モノクマ「あれ、お姉ちゃん縛られちゃってるの！？　ダッサ！」

苗木「縛られてても二人組くらいは作れそうな気もするけどね」

十神「ふむ。では江ノ島。お前は戦刃とペアを組むな」

モノクマ「まあそうよね、こんな残姉ちゃんとペアなんて組まないわよね！」

石丸「し、しかしいいのかね？　どんなペナルティがあるかもわからんぞ」

十神「いいじゃないか、放っておいてやれ。どちらにしても最終的に決めるのはそいつら自身だ」

苗木「……じゃあ、ペアを組もうか。とりあえず男同士、女同士でいいよね」

苗木（その後少しのやり取りを終え、七組のペアが出来上がった）

ﾃｨﾛﾘﾝ

『七組服従確認。未達成：江ノ島盾子、戦刃むくろ。END』

苗木「服従確認メール……本当に正確だ」

十神「さて、今回も楽な命令だったな。少し面白くはなってきたか」

十神「江ノ島、戦刃……俺に退屈させない結果を残せよ？」

苗木「また行っちゃった……さばさばしてるなあ」

不二咲「で、でもやっぱりダメだよ！　万が一ってこともあるし」

桑田「そ、そうだぜ？　あんな奴のいいなりになんかなる必要ねえよ」

大和田「俺たちを閉じ込めた件についてはまた後でしめるとしてもよ、今は命令に従っておけって」

戦刃「……」

モノクマ「え、お姉ちゃんなにその目！　も、もしかして組んで欲しいの？　そうなの！？」

戦刃「……！」

モノクマ「ギャーハッハッハ！　でもダメだぜ、組まないぜええええ！？」

モノクマ「焦らしプレイとか、ホント超絶望的いいいいい！！」

苗木「二人共、お願いだから組んでよ？　……忠告はしたからね」

苗木（そして、また何も変わらないまま一日が終わった）

苗木「夜時間のお知らせは鳴らない、か……」

苗木「食堂に放置してきちゃったけど大丈夫かな……」

ﾃｨﾛﾝ

『未達成二名、残り五分　END』

苗木「残り五分？　あ、今23時55分になったのか」

ﾃｨﾛﾝ

『残り60秒　END』

苗木「このメールが来るってことは、服従しなかったってことか……？」

ﾃｨﾛﾝ

『江ノ島盾子、戦刃むくろ。命令に従わなかったため>>38の罰を与える。　END」

苗木「あの二人が……？」

花からスパゲティ

苗木「花から……」

苗木「……」

苗木「ちょ、ちょっとだけ見に行ってみようかな……」

～食堂～

モノクマ「ア、アハハハハハハハハハハハハ！　何これお姉ちゃん！　食堂の花からスパゲティが！」

戦刃「なにこれ」

苗木「これは……」

葉隠「だべ……」

桑田「見てる分には楽しいけどな」

十神「ふん、まあ悪くはないショーだな」

モノクマ「花ねえ……間違ってると思うんだけど」

戦刃「……これくらいなら、別に従わなくてもいいかも」

『これは（ｒｙ　命令3　>>48　END』

鼻からスパゲッティを食べる

苗木「おいいいいいいいいいいいい！」

石丸「これは……ひどいな……」

桑田「で、食堂にはおあつらえむきに大量のスパゲティ」

大和田「ただし花から出ている、と」

山田「花から出たものを鼻で食べる……せめて逆ならよかったのですが」

不二咲「ううん、逆でも悲惨だと思う……」

葉隠「今までの流れからしてもっと楽な指令かと思ってたべ！」

十神「……この俺が……鼻からスパゲティ……！？」

舞園「あ、あのー盛り上がってるところ申し訳ないのですが」

朝日奈「別にこれ従わなくてよくない？」

戦刃「私たちは従わなかったけど、全然たいしたことない罰だったし……」

霧切「本人に実害がないものね」

大神「それもそうだな、ここはスルーでいいのではないか？」

安広「つーか氏んでもやりませんわこんなこと」

腐川「ど、同感ね……」

苗木「ま、まあ従う人は勝手にしてくれって感じで……」

石丸「その気になれば一本くらい行けそうな気はするがな！　もちろん僕はやらないぞ！」

舞園「従った時点でメールが届いて晒し者にされますからね……」

霧切「男子はともかく、イメージの問題がある人も多いでしょう」

苗木「まあでも、こんな楽なゲームで黒幕をあぶりだせたんだからいいんじゃないかな」

十神「そういえば江ノ島、ここから出る手段をお前は持っているんだろう？」

モノクマ「もちろんありますが。とりあえずはこの王様ゲームに勤しむということでどうでしょう」

モノクマ「黒幕カミングアウトをしたところで生殺与奪の権利は未だに私にイニシアチブがあります」

モノクマ「だからー☆　おとなしく従ってたほうがいいと思うなー☆」

苗木「うざい」


で、誰が従った？　>>55　ついでに罰も決めちゃいましょう　>>60

さくらちゃんのみ

おでこに根性焼き

あいじゃあ>>56と>>60ね失礼

『服従確認　大神さくら　END』

苗木「ちょｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ」

『残り五分』

苗木「これは予想外過ぎてちょっと……」

苗木「大神さんが鼻から……ｸﾞﾌｯ」

苗木「だ、だめだ……笑っちゃダメだ……ﾌ､ﾌﾌﾌﾌﾌ……」

苗木「お腹痛いお腹痛い」

『残り60秒』

苗木「ダメだ、メールとか気にしてる場合じゃない」

苗木「大神さんが、大神さんがｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ」

『大神さくらを除く全員に、おでこに根性焼きの罰を与える　END』

苗木「だめだ、笑いが止まらないｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ」

苗木「……」

苗木「えっ」

苗木「え、根性焼きって……き、記憶違いじゃないければ」

苗木「つっ！？」ｼﾞｭｩ

苗木「お、おでこが熱い！　なんだこれ……っ！！」

苗木「が、があああああああああああああっっ！！！？」ｼﾞｭｩｩｩｩ

苗木「あ、あああああああああっ……」

苗木「は、はぁ、はぁ……い、一体何が」

苗木「お、おでこに激痛が……？　……まさか」

苗木（シャワールームに鏡ってあったよな）

苗木「こ、根性焼き……？」

苗木「どういうことだ？　どこにもタバコや火なんてなかったはず」

苗木（いや、花からスパゲティが出るような状況だ）

苗木（常識でものを考えちゃだめってことか）

苗木「それにしてもひどいな……いててて」

苗木「倉庫に絆創膏とかあったかな……」

『命令4　>>75』

せXXす

苗木「おはよー……あ、みんな絆創膏つけてる」

石丸「……苗木くん、王様ゲームとはこんなにもバイオレンスなのか」

不二咲「こんなのひどいよ……命令2の罰と釣り合わない」

朝日奈「てかさくらちゃん、結果的に正解だったわけだけどなんで従っちゃったの？」

苗木「そうだね……一番従いそうになかったのに」

大神「なんとなく虫の知らせがしたのだ、きっと思い罰が来るのだと」

大神「しかし……こうなっては逆に、我が全員の罰を引き受けるべきだったのかもしれぬ」

朝日奈「だめだよ！　さくらちゃんだって女の子なんだし！」

大神「むう……しかし、朝日奈の額が傷つけられてしまったのは悔やみきれん」

朝日奈「ここから出てから考えるよ！　それよりも今は……」

苗木「そうだったね……休んでる暇もない」

石丸「まったくもって不健全極まりない！」

苗木「ここにきていきなり命令生々しいなあ……」

不二咲「大丈夫、みんなが想像してるようなことにはならないよ」

苗木「どういうこと、不二咲さん」

不二咲「電子生徒手帳を改造してゲームをできるようにしておいた」

不二咲「セXXスってゲームだってできるんだよ！」ﾄﾞﾔｧ

苗木「な、なるほど！　命令にはセXXス、としか書かれてなかった！」

苗木「みんなでこれをプレイすれば条件を満たせる！」

朝日奈「連呼しないでよぅ……」

苗木「ボク的には石丸くんがこの隠語を知ってたことのほうが意外だけど」

石丸「忘れろ忘れろ忘れろビーム！」

苗木「はいはい」

苗木「何故だ……」

霧切「やっぱり……ダメなのね……」

不二咲「流石に無理だったかあ……」

苗木「不二咲さんのゲームをいくらやっても服従確認メールが来ない！」

山田「苗木誠殿、夜九時になってしまいました……そろそろ決めてしまうべきでは」

石丸「ふ、不純異性交遊は」

大和田「そんなこと言ってる場合か！　前回の罰を忘れちまったのか！？」

大神「しかし……何も考えずに、というわけにもいくまい」

苗木「今回の罰は大したことがないと高をくくるか、それとも心を決めてまぐわうか」

苗木「これボクの答えだ！」

服従者、ペアなど好きにどうぞ>>92　不足部分は勝手に補完します

山田と霧切
セレスと十神

安広「そうですわね、これ以上わたくしの美貌が失われるのは我慢なりません」

安広「性格さえ無視すればあなたが一番マシそうですわ、いかがですこと十神君？」

十神「フン……いいだろう、この俺が相手になってやろう」

苗木「……ひと組決まっちゃったね」

舞園「私は、部屋に戻ります」

霧切「舞園さん、いいのかしら」

舞園「ええ、アイドルは綺麗でないといけませんから」

舞園「それに、こんなムードの欠片もない行為は嫌いです」

苗木（その言葉をきっかけに、みんな動くことができないようだった）

苗木「ボクも……戻ろうかな」

『十神白夜、安広多恵子、服従確認。END』

『残り五分』

苗木「結局、あの二人以外は従わなかったってことか」

苗木「それならそれでいいか。変に和を乱すことにもならないし」

苗木「あとは罰さえ大丈夫なら」

『山田一二三、霧切響子、服従確認。END』

苗木「！？」

苗木「ど、どういうことだ？　とてもじゃないけどあの二人が交わるとは」

苗木「いや、むしろ……」

苗木「霧切さん！！」

『残り60秒』

苗木「霧切さんのドア……鍵が空いてる！？」

『服従未達成の十二名に>>104の罰を与える』

足つぼマッサージ

苗木「霧切さん！　大丈夫……うわぁっ！？」

苗木（な、なんだこれ……足に違和感が……）

苗木（これはマッサージ？　マッサージされてるのか……？）

苗木（あ、あああっ）

苗木（霧切さんを助けに行かなくちゃならないのに、気持ちよすぎる！）

苗木（あああぁ～……もうこんなならいいや……）

苗木（意識が……遠い……）

苗木（ZZZ……）

　
命令5 >>111

何もしなくて良いよ

苗木「昨日は廊下で寝ちゃったな……もう校則は機能してないだろうからいいんだけど」

大神「……さて、昨日の件について話してもらおうか」

山田「ヒィィ……」

霧切「……」

山田「だ、だって怖かったんですよおおおお！　根性焼きとか！　絶対されたくなかったですし」

舞園「その結果霧切さんを襲ったと？　最低ですね、黒幕以下と言ってもいいくらいです」

朝日奈「霧切ちゃん、大丈夫？　……なんて聞いちゃだめかな」

霧切「……過ぎてしまったことは仕方がないわ。こんな状況だもの」

苗木「霧切さん……」

石丸「むう……しかし、これで法則ははっきりしたかもしれないな」

十神「命令番号が奇数なら罰はハード、偶数ならソフト……基本的にそうだろうな」

大和田「それにしてもよお……今回は変な命令だよな？」

桑田「何もしなくていいって言うんだからいいじゃねーか、楽だろ？」

不二咲「そうだねぇ……それに、今回は罰がハードになると思うし」

葉隠「ハードな罰を受けなくて済むんだったらラッキーだべ！」

苗木（そんなうまくいくのかな……？）

モノクマ「うぷぷぷぷ、楽しいことになってるみたいだねえ」

十神「江ノ島か。自由に動くことができないお前はこのゲーム、不利なのではないのか」

モノクマ「そうですね……たとえば命令4、私は絶対に服従できませんでした……」

モノクマ「人前に出れないのですからね……当然と言えば当然です」

モノクマ「ただ今回の命令はどうしようもないよね、誰もがさ」

十神「何？」

ﾃｨﾛﾝ

『全員、服従失敗により>>120の罰を与える』

一同「！！！？？？」

苗木「まさか、何もしなくていいよって……」

十神「息もしない、喋りもしない……そういう域での話だったというのか！？」

銀英伝いっき見

苗木（その後、突如食堂のモニターに撮された銀河英雄伝説をボクたちは見させ続けられた）

苗木（縛られた山田クンは少しだけ興味を示していたけど、その元気もすぐになくなった）

苗木（途中で桑田クンや葉隠クンが寝落ちしようとしていたら、スパゲティを鼻に詰められた）

苗木（流石にこのためじゃないよな？）

苗木（そんなこんなで精神的に追い詰められるまでぶっ続けで十一時まで）

苗木（ボクたちは鑑賞し続けたんだ）

苗木「つーか」

苗木「強制ペナルティがこれってどうなんだろう……」

苗木「まあもういいや疲れた、寝よう……」

苗木「ZZZ……」


命令6　>>126

異性と同じベッドで寝る

石丸「不純異性交遊DAAAAAAAAAAAAAA」

苗木「うん、いい加減黙れ」

舞園「まあ、今回は楽ですね。気は乗りませんが」

朝日奈「とりあえず山田は強制ペナルティでいいよね」

不二咲（そわそわ）

大和田「ん？　どうしたんだ不二咲」

不二咲「あの……えっと……」

大和田「なんなら俺のところに来るか？　安心しろ、何にもしやしねえよ」

不二咲「そ、そうじゃなくって……」

不二咲「ああ、もうしょうがないよね」

不二咲「実は僕、男なんです！　騙しててごめんなさい！」

一同「ポカーン」

モノクマ「今更ｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ」

苗木（それで、各々ペアを決めて夜時間を待った）

苗木「それで、ボクでよかったの舞園さん？」

舞園「はい、一番苗木君が安全そうだと思いましたから」

苗木「あはは……」

苗木（そうだよな、好意とかじゃないよな……）

舞園「それじゃあ寝ましょうか。変なこととかしないでくださいね？」

苗木「も、もちろんだよ！　ボクは端っこでいいからさ」

舞園「そんな、いいんですよ？　もっとくっついてくれても」

苗木（ああ、いい匂いがする……）

苗木（……不二咲クンが男だとわかったことで、山田君と江ノ島さん以外の全員はペアを組める）

苗木（それでも不安は残るけど）

苗木（今回は偶数だから大丈夫だよな……？）


『山田一二三、江ノ島盾子、服従未達成のため>>135の罰を与える　END』

四八（仮）をクリアまでプレイ

苗木（昨日はいい夢見心地だったなあ）

山田「いやだあああああああああまたフリーズだあああああああああ」

モノクマ「うふふふふふふ……苦行もここに極まれりですよ……うふふふふふふぷぷぷぷぷｐ」

苗木「……なんだあれ」

不二咲「苗木君」

苗木「あ、不二咲クンなら知ってるよね？　あれって一体何を」

不二咲「世　の　中　に　は　知　ら　な　い　ほ　う　が　い　い　こ　と　も　あ　る　ん　だ　よ」

苗木「……ハイ」

苗木（とりあえず、放っておこう……）


命令7　>>142

初代高橋名人の冒険島ノーコンティニューでクリア

不二咲「ふああああああああああああああああ」

苗木「大変だ！　不二咲クンが発狂した！」

霧切「まだよ！　パターンはわかったから次私が決めるわ！」

舞園「でも霧切さん不二咲くんの半分も」

十神「完璧の名を……汚すわけには……」

腐川「白夜様！　お気を確かに！」

安広「ギャンブル以外では勝てませんわ……ビチグソが……」

葉隠・石丸・大和田・桑田「俺ら出る幕ねえ」

戦刃「……」ﾋﾟｷﾋﾟｷ

朝日奈「やめて戦刃ちゃんコントローラー叩き潰そうとしないで！　さくらちゃんも止めてええええ！」

大神「わ、我にげーむとやらは理解できぬ……」

山田「四八とどっちがましなのですかな」

モノクマ「氏屍累々」

『全員に>>150の罰を与える』

>>110
これ

好きな人を正直に言う

苗木「ここに来てすっごい王様ゲームっぽいの来たね」

舞園「苗木くんです」

苗木「え、即答！？　で、でもボクなんか」ﾃﾚﾃﾚ

霧切「……特にいないわ。あくまで今は、だけれど」

十神「フン、今の俺にとっては俺自身がその対象だ」

腐川「白夜様！　他の女に寝取られようと私の思いは揺らぎません！」

桑田「舞園ちゃんだ。苗木！　負けねえからな！」

山田「ぶー子を愛する同士ですな」

葉隠「いねーべ。強いて言うなら臓器くれる人だべ！」

大神「け、ケンイチロウ……」

苗木「みんなポンポン言うね……」

戦刃「盾子ちゃん……」

モノクマ「残姉ちゃん！　とでも言うと思ったかあ！？　私様が好きなのは私様だよ！」

不二咲「強い人、かな……誰とは言わないけど」

苗木（というか結構ごまかされてるよねこれ）

苗木「さて後は」

石丸「む？　好きな人か？　ここにいる全員だ！　ハッハッハ！」

セレス「イケメン執事ですわ。十神君も一応許容範囲ですわね」

朝日奈「さくらちゃんだよー！」

苗木（ボクだけか）

舞園「苗木くん、返事を聞かせてください」

苗木「そうだね、これがボクの」

舞園「あ、それもういいですから。しつこいです」

苗木「そんなー」


苗木の答えは？　>>161

舞園さん

苗木「ボクはやっぱり、舞園さんが好きだよ」

舞園「ありがとうございます苗木くん、嬉しいです」

ﾃｨﾛﾘﾝ

『舞園さやか、虚偽の報告をしたため追加で>>167の罰を与える　END』

苗木「」

山田「こｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗれｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗっうぁｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ」

大和田「アイドルってこええんだな……」

桑田「ま、まさか舞園ちゃん！　俺ワンチャンある！？」

朝日奈「諦めなよ……」

舞園「あばばばばばばばばば」

恥ずかしい写真流出

舞園「そんな馬鹿な！　私は嘘なんて言ってません、私は苗木くんのことが」

山田「おや、スクリーンが」

舞園「え！？」

桑田「これは……舞園ちゃんがアイドルの卵時代のとき？」

舞園「いやあああああああああやめてえええええええええええ」

葉隠「こっちは……プライベートで」

舞園「ひやああああああああああああああ」

苗木「舞園さん、全部嘘だったの……？」

舞園「ちが、違います……！　信じてください苗木君！私は嘘なんてついてないんです！」

苗木「……とりあえず冷静に考えてみよう。舞園さんの言うことが本当だとしたら」

苗木（どこかにボクを好きだと思えない何かがあったってことだよな……）

苗木「それはなんだ？」

霧切「なるほどね」

苗木「え、霧切さんはわかったの？」

霧切「きっとこの王様ゲームを仕組んだ本人は内面まではわからないのね」

霧切「だから上辺だけで判断しようとしたのよ」

霧切「さっき舞園さんは苗木君渾身のキメをしつこいと言って切り捨てた」

苗木「ひどい」

霧切「それが『苗木くんを好いていない』という言動に見えた」

霧切「だから虚偽だと思われてしまったのよ」

霧切「思えば今までの命令も、内面に関わる内容はなかった」

霧切「監視カメラでもあれば把握できることばかりだった」

霧切「だから仕組んだ犯人は勘違いをした」

霧切「そんな、上辺だけで人を見るなんて愚かなことよ！」

パリーン！　COMPLETE！

苗木「主人公交代のお知らせ」

霧切「だから舞園さん、あなたが本当に苗木君のことが好きなら彼の全てを愛してあげて」

霧切「女の子のような声も、少し低い身長も、キマってると見せかけてキマっていないアンテナも」

霧切「そしていちいち格好良く結論を出そうとするその姿勢を！」

舞園「はい……はい！　ありがとうございます霧切さん！　私、くじけません！」

苗木「ボクがもうくじけそうな件について」

桑田「涙拭けよ、苗木」

苗木「桑田くんはライバルだったはずなのにね……」

大和田「まあ、そんなこともあるだろ」

不二咲「僕からも応援してるよぉ」

苗木「そうだね……ありがとね、みんな」


ﾃｨﾛﾘﾝ

最終命令　>>181

各々魂の叫びをかます

苗木「それは違うよおおおおおおおおおおおおおおお」

舞園「苗木くん苗木くん苗木くん苗木くん」

霧切「前に進むべきよ！」

桑田「野球と見せかけてロックと見せかけて野球！」

大和田「俺は強い」

不二咲「強くなりたい」

山田「二次元最高ですぞ」

噛ませ「十神の名に賭けて」

腐川「白夜様の御心のもとに」

朝日奈「さくらちゃんとドーナツ食べたい」

大神「共に行こう」

葉隠「とりあえず金をくれ」

石丸「健康第一！」

安広「とりあえず名前直せ」

戦刃「盾子ちゃああああああああああああん」

モノクマ「最終命令ってことだしこれで終わりなのかな？」

モノクマ「うぷぷぷぷぷ、じゃあもう一回記憶を消して再構築だね」

モノクマ「うぷぷぷぷぷぷぷぅ！」



王様ゲームとはなんだったのか？

彼らに希望はあるのか？

絶望を打ち破れるのか？

ダンガンロンパ　～希望の学園と絶望の高校生～

完



つづかない

ごめんなさいもう限界なので寝ます……

安価くれた人ありがとうございました

乙
オヤスミ