22: 2013/04/02(火) 11:26:52 ID:73y7WDUQ

P「事務所で寝て居るように休んでいたら響が方言を叫び散らしていた話」

23: 2013/04/02(火) 11:27:28 ID:73y7WDUQ
食後に休憩はつきものだと思う。
理由は眠くなるからであり、昼食後に事務所内の最適温度ではほぼみんな寝てしまうんじゃないかと
そんなわけで俺も寝てしまいたいほど睡魔に襲われていたのだが、それをこらえて雑誌を顔に乗っけて休んでいた。
そしたらいつの間にか事務所には誰もいなくなっていた。
この時間に音無さんが出かけるのは珍しい。それともアイドルを送りに行ったのかもしれない。
まあ、別にそれだったら俺も寝てもいいんじゃないかなと思うとガチャリと事務所のドアが開いた。

「はいさいー!」
ぷちます!(14) (電撃コミックスEX)

24: 2013/04/02(火) 11:28:04 ID:73y7WDUQ
響だった。
いや、別に響でも誰でも良いのだが、休憩を妨げるのは止めて欲しい。
あ、でも社長だけは事務所に来ないでほしいけどね。
それはともかく響は俺の存在には気付いているのか少し怪しかった。

響「あれ? 誰もいないのか?」

どう考えても俺がいるのに見ていないふりをしているのかもしれない。
100%俺のデスクはわかる位置にあり、俺もわかる位置で休憩をしている。
それなのに誰もいないとは如何な事か。
そんな思いが通じたのか響は気付いたようで

25: 2013/04/02(火) 11:28:36 ID:73y7WDUQ
響「あ、プロデューサーがいたのか。でも寝てるのかな?」

やっと気づいた響は今度は考えている。
俺が寝ているのかそうではないのか。
しかし、それはあっさり寝ているという決断に下った。
俺のポーズであっさり寝ていると思い込んだのだろう。
さて、ここまでなら響が入ってきたことくらい気にしないのだが、何故か知らんが響は

響「はぁ~……なまやちゅいやっさーー!(今は1人だー!)」

26: 2013/04/02(火) 11:29:28 ID:73y7WDUQ
大きな方言で叫んだ。
嫌がらせか。そう思ったけど、逆に考えると普段から方言に制限を掛けている響にはこういった鬱憤晴らしがあることを知れた。
ただ、寝てる時にやられるのは困る。
響は更にヒートアップする。

響「全く、普段から標準語使っちゃうと実ヤーんかいけーっのみぐさぁ~時んかいじゅんにフツ使えなくなっちゃってからじゃーふぇーよね(全く、普段から標準語使っちゃうと実家に帰った時に本当に方言使えなくなっちゃって困るよね)」

27: 2013/04/02(火) 11:30:04 ID:73y7WDUQ
呪文を唱えている響。
眠るどころか何言っているのか考える俺。
どっちにせよ、うるさくて睡眠妨害である。
それでもお構いなしに響はべらべら1人で方言を使いまくる。
まあ、確かに標準語じゃないと都会では厳しい。
ただ、なんとか放送協会のニュースならどこでも標準語じゃないのか
そう思うのだが、響がニュースを見ているのか怪しいのでしょうがない。

響「ぁ、んかいいんかいいんかい電話しよっと(あ、にいにいに電話しよっと)」

28: 2013/04/02(火) 11:30:46 ID:73y7WDUQ
どこかに電話をし始める響
そろそろ身体が痛くなってきた俺
まあ、響が楽しそうに電話をしているのでしょうがない。
問題はその電話がもの凄く長引いた事だ。音無さんは早退ということか
結局、終わったのは響がレッスンに入る時間前であり、俺は帰りに湿布を買うことに決めた時でもあった。
俺もそろそろ起きるかと、そう思ってわざとらしく腕を伸ばして雑誌を落とした。

29: 2013/04/02(火) 11:31:17 ID:73y7WDUQ
P「ん、んん~」

響「あ、プロデューサーおはよう」

P「……あー響か。おはよう」

響「随分寝てたね」

P「睡魔に勝てなくてな」

響「そうなの? 毎日一緒じゃないの?」

P「それでもさ」

響「そっか。じゃあレッスン付き合ってよ」

P「良いぞ」

やっぱり標準語で時々方言交じりの言葉を交わす響が良い。
そう思いながら俺は響の髪留めを取った。

響「うぎゃー! ひっ酷いぞプロデューサー! 貴音に言いつけてやるからな!!」


終わる


方言変換サイト
http://monjiro.net/

30: 2013/04/02(火) 11:31:48 ID:73y7WDUQ



次回
残りの誰か

32: 2013/04/04(木) 02:29:00 ID:OTsy5vyU


P「営業が早く終わって事務所に戻ったら真美がホワイトボードに落書きしていた話」

33: 2013/04/04(木) 02:29:30 ID:OTsy5vyU
今回の話は短いと思う。
まず、俺は営業が早く終わったのだ。
営業と言ってもテレビ局の関係者に挨拶と売り込みだけでそこで961プロに負けないくらい売り込んできたと思っている。
何しろあっちは金が笑えるくらい動くがこちらは全く動かないので地味に売り込むしかない。
それでもやっとやそっとアイドルランクの地位も高くなってきたため本日はすんなり終わったのだ。
そんなわけで事務所のドアの前まで戻ってくると外にまでも聴こえるくらいご機嫌な鼻歌が聞こえてきた。
相変わらず俺はこっそりドアを開けると今回は真美が1人だった。
音無さんはいなかった。
そう言えば最近アイドルが一人でいる時が多いようだけど音無さんは留守番を任せても良いのだろうか。

真美「ふんふんふ~ん♪」

34: 2013/04/04(木) 02:30:03 ID:OTsy5vyU
真美は何をしているか気になるが、これ以上開けると多分バレるので、真美からヒントを貰うまで待つことにした。
真美くらいの年ごろならおそらく、何かが完成かなんかしたりするとポロッと口に出すと思ったからである。
そう言うわけで、俺は息をひそめ真美が口にするまで待つことにした。

真美「んっふっふっふ~♪」

35: 2013/04/04(木) 02:30:59 ID:OTsy5vyU
キュッキュとかいう独特な音が聞こえるので最初、俺は床でも綺麗にしているのかと考えた。
しかし、あの悪戯姉妹がそんな掃除をするようには思えない。
となると、俺の頭の中ではホワイトボードに落書きが残っていた。
ただ、確証はない。それは俺自身が見てないからであってひょっとしたら風船を擦っているのかもしれない。
そんな思考をしていたら

真美「出来たー!」

という真美の声が聞こえた。

36: 2013/04/04(木) 02:31:37 ID:OTsy5vyU
真美「いやー亜美がいないから落書きも一苦労だったよ→」

独りごとを呟く真美。虚しい。
何かしていた答えは落書きで真美は何かを書いていたようだった。
それにしても普段はゲームとかする真美にはアナログな落書きとは少し珍しく思えた。
しかし、真美にはその出来でまだ物足りないようで更に改良を加えようとしていた。
理由は本人にしかわからない。

37: 2013/04/04(木) 02:32:17 ID:OTsy5vyU
真美「これでこうすればめちゃめちゃ(E)気がするYO!」

こっからじゃ何が何んだかわからないが真美なりには良くなったようだ。
その落書きが律子の逆鱗に触れないことを祈るとして、ふと、俺は真美は今日予定があるのかがきになりスケジュールのホワイトボードを見た。
何もない。代わりに真美の落書きであろうキャラクターが複数描かれていた。
そのキャラはアイドル達に似ているが少し違う。
デフォルメみたいなキャラクターで「あらー」とか「かっか」とかいうどういう口調だとつっこみたくなるキャラである。
それも律儀な事に俺までなんか描かれていて俺に至っては頭が「P」という字で人じゃなくなっていて寂しかった。

38: 2013/04/04(木) 02:33:02 ID:OTsy5vyU
真美「……うあうわ~。そろそろ兄ちゃん達が帰ってくるころだ」

時間を確認してみると確かに普通ならそろそろ俺が帰ってくる時間だ。
流石にこれを見て入るのはあれなので相変わらず俺は一旦離れてまたわざわざ戻ってきた。

P「ふぃ~ただいまー」

真美「兄ちゃんおかえりー」

P「あれ? 真美だけなのか?」

真美「そだよ→ピヨちゃんはお通じが悪いからってトイレに籠ってるよー」

39: 2013/04/04(木) 02:33:32 ID:OTsy5vyU
P「なんだ便秘か。大変だな」

真美「そうだよー兄ちゃんも気を付けないとピヨちゃんみたいになっちゃうよ→」

P「ハハハ。オフィスレディの辛いところだなこれは」

ちらっと見るとホワイトボードには真美自信作の落書きが描かれてあった。
その説明でもしてもらおうかなと思いながら俺は真美のちょっと成長しているπをダブルでもした。

真美「ひゃうっ! もっもう兄ちゃん! この事はお姫ちんにいいつけんかんね!」


終わり

43: 2013/04/05(金) 01:51:11 ID:26/bLFFc









P「2人だったとき雪歩がコーヒーについての勉強と練習をしていた話」

44: 2013/04/05(金) 01:51:42 ID:26/bLFFc
俺も音無さんほどではないが事務所で仕事する時がある。
そんな時にもし雪歩がいたらお茶を注いで来てくれただろう。
いや、淹れてきたくれたのかもしれない。
もちろん俺だけではなく音無さんや律子にも淹れてくれるだろう。
もちろんそのお茶の美味しさは2番目に美味しく俺の貴重な養分になてくれている。
そんな雪歩のお茶だけど今日は一味違っていた。

45: 2013/04/05(金) 01:52:14 ID:26/bLFFc
雪歩「どうぞぉ……」

雪歩が持ってきたのは湯のみではなくマグカップだった。
俺は湯呑が洗ってなかったのかと思って、謝って後で洗っておくかと思っていた。
でもその思考を読み取り雪歩が首を振った。
ということはどうやら今回のお茶はこのマグカップのようである。
ただ、中身は見なくてもわかった。
あの独特の香りはコーヒーしかないからである。

46: 2013/04/05(金) 01:53:15 ID:26/bLFFc
雪歩「その……コーヒーもたまには良いかなって」

そう控えめに言う雪歩。俺は雪歩が淹れてくれたのならほぼ飲んでみせる。
俺はありがたく貰ってマグカップに口を付ける。
ブラックコーヒーで苦い。だが、それがいい。
そう俺がしみじみ味わっていると雪歩は給湯室に戻っていた。
何か忘れ物かと俺は思ったけど、音無さんや律子にシュガースティックやミルクを渡すのはわかるが、俺にそれを渡すかと考えた。
まあ、甘いのでも行けるけど
しかし、その忘れ物という予想は外れた。
帰ってこないからだ。では何をしているのか。
給湯室は俺のデスクからじゃ見えないが雪歩はドアを開けてないので音だけ聴くことにした。
音だけなのは仮に給湯室に行ったら雪歩に追い返されたり雪歩の作業を中止にさせてしまう恐れがあるからだ。

47: 2013/04/05(金) 01:54:02 ID:26/bLFFc
雪歩「こう……だよね」

と、謎の雪歩の言葉だけにコーヒーの香りが匂ってくるだけであり、本当に何をしているかがわからない。
その匂いの元はこのマグカップからのでもあるが、それよりも給湯室の方が強い。
これはもしやと俺は思った。

雪歩「……これくらい焼けばいいのかな?」

48: 2013/04/05(金) 01:55:03 ID:26/bLFFc
ちなみに雪歩がコーヒーくらい出来るとかの話ではない。更に上達しようとしていることを頭に入れておくべきだと思った。
このマグカップのコーヒーがインスタントなら話は別だが。
それでも匂いからして練習もしてると思った。

49: 2013/04/05(金) 01:55:38 ID:26/bLFFc
雪歩「出来た! プロデューサー、おかわりいりますかぁー!?」

P「じゃあ、貰おうかな」

雪歩「わかりました。もうちょっと待っててくださいね」

P「あ、あとそろそろ律子達も帰ってくるから律子たちにも頼むよ」

雪歩「多分ベストな出来だと思いますよ」

P「そうか」

今度から昼を外食で済ましたらコーヒー飲みに事務所に来るか。
そう思いながら残りのコーヒーを俺は飲み干した。

雪歩「あ、コーヒーのことは四条さんには秘密ですぅ!」


終わる

50: 2013/04/05(金) 01:56:09 ID:26/bLFFc
次回
亜美の話

引用: P「事務所に忘れ物を取りに戻ったら春香が転ぶ練習をしていた話」