1: 2013/03/31(日) 18:57:52 ID:vkB82GaU
その日はみんな営業に出ていた。
春香は午後かららしく、音無さんと春香に留守番を頼んで俺達は営業に出た。
竜宮小町はどうやら地方営業に出ているようでまだ帰ってこない。
午前俺が面倒を見るのは真と響。
営業と言うよりはダンスレッスンの付き添いみたいなもの。

俺は真と響のダンス対決を観ていてふと、思い出した。
事務所に財布を忘れたのだった。
財布は常に使うし、カードとか入っているので忘れた困る。
だから、俺は謝っていったん事務所に帰ることにした。
謝った理由は時間的に午前中は付き添うことが出来ないからだ。
午後はやよいと真美の営業に付き添うからである。
ぷちます!(14) (電撃コミックスEX)

2: 2013/03/31(日) 18:58:34 ID:vkB82GaU
事務所まで戻ってきて中に入ろうとしてドアを開けようとしたときドンガラガッシャーンという音がした。
俺はまた春香が転んだのか。そう思って入ろうとしたとき

ガシャーンガシャーンガシャシャーン

この連続な音。明らかなに普通とは違う。これは春香が危険にさらされてるかもしれない。
そう思って俺はドアノブを素早く回そうとした。
ガチャリと音がしそうだった時……

春香「こんなんじゃまだまだだめだぁ……」

何がダメなのか気になる。これは少しこっそり覗いてみようと……
そう思って俺はドアノブを再び回して少しだけ開けた

3: 2013/03/31(日) 18:59:23 ID:vkB82GaU
ドンガラガッシャーン

丁度春香が何かやっているときの音に被って春香には聞こえなかったようだ。
こっそり覗くと事務所には春香だけがいた。
それはたまに音無さんが文具を切らしたときに留守番をアイドルや俺に押しつけたりするのでわかる。
ただ問題は

ドンガラガッシャーン

春香「いった~い!」

何もないところで転んでいた。
別に春香が何もないところで転ぶのはいつものことだ。
問題は明らかに転びすぎている。
言うならば15秒で8回もドンガラやズテーンと転んでいる。
ただ、春香だと思えばそれも気にすることはないだろう。

4: 2013/03/31(日) 19:00:32 ID:vkB82GaU
春香「こんな転び方じゃ……自然じゃない!」

そうつぶやき春香はまた転んだ。いや、これは転んだと言うよりむしろ自分から転びに行ったと言ってだろう。
確かに転びに行った。それは立ち上がった後によくわかった。
パパッと埃や汚れを落としている用だが、そんなのは全く見れない。
確かに距離があるから見れないかもしれない。
それでも春香が気にするほど汚れは付いていなかったのだ。
そして再び故意に転んだ。何度も転ぶ光景を見ているうちに気づいた事がある。
男が誰もが憧れるスカートの中身が見れないのだ。
どう頑張っても鉄壁スカートが邪魔をするのだ。
確かにここから覗いているからかでもあるが、それでも何度も絶対行ける位置で転んだ時があった。
それでも拝めなかった。

5: 2013/03/31(日) 19:01:16 ID:vkB82GaU
春香「…………あ、もうすぐ小鳥さんが帰ってくるかな」

俺はふと時間を確認した
財布を取りに出始めてからすでに1時間が経過していた。
コレはまずいと思い、一旦ドアから離れてわざわざ周りに音をまき散らしながら戻った

P「はぁはぁ……って春香だけか」

春香「あれ? プロデューサーさんどうしたんですか?」

P「いやな……お! あったあった! 財布を忘れてな。戻ってきたんだよハハハ」

春香「もうプロデューサーさんもおっちょこちょいですね」

P「春香ほどじゃないさ」

春香「それどういうことですかー!」

普段の転ぶ練習はここにあったのか
そう思いながら俺は春香のスカートをめくった。

春香「ひゃあっ! もっもう貴音さんに言いつけますからね」


終わり

6: 2013/03/31(日) 19:02:01 ID:vkB82GaU






P「事務所に戻ったらやよいがポッキーダンスをしていた話」

7: 2013/03/31(日) 19:02:39 ID:vkB82GaU
俺は午前の仕事が終わるとわくわくが止まらない。
それはランチタイムであり、俺にとってはアイドルが活躍する。アイドルと交流する。寝る。食べるの俺の四大何かに至る。
しかも今日のランチタイムはなんと手作り弁当である。
だから俺はそれを誰にも食べさせるわけにはいかないのでなけなしの2,000円出して俺は千早と雪歩を営業先近くの定食屋に降ろして俺は昼飯を食べに帰った。
この時間の事務所は誰もいない。
律子は音無さんと昼飯を食べに行ってるし、伊織はわざわざ家に帰っているし、亜美はファーストフードであずささんは散歩している。
竜宮はいないのだが、響とか春香はどこにいるかというとまだ、事務所に来ていないのだ。
つまり、その時間だけ俺が事務所の支配者になる。

8: 2013/03/31(日) 19:03:11 ID:vkB82GaU
そんな昼飯を楽しみに戻ってきた俺だが、テレビの音が聞こえた。
俺は最初律子か音無さんがテレビの消し忘れをしたのではないかと思った。
しかし、2人いてそんな消し忘れとかするはずがない。
じゃあ仮説としては第三者が事務所にいるわけである。
それか、今日は事務所で食べているのかもしれない。
俺はあることをきっかけで堂々と開けることが出来なくなってしまったからこっそり開けることにした。
ドアを開けるときの音は意外と大きい。が、それもテレビの音でうまくかき消された気がする。
開けた瞬間誰かが通り過ぎた。
それはやよいだった。

やよい「もうどうでもいいじゃん」

9: 2013/03/31(日) 19:03:55 ID:vkB82GaU
俺は今とてつもないことを聞いた
どうでもいい? それはアイドル生活がもうどうでも良いのか
そして更にやよいは何かを振り回しながら事務所内を動き回っているらしい
らしいというのは俺の見える範囲には限界があるからだ。
まあそれはそうともやよいは相変わらず踊っていた。
そして、俺は少し思い出した。
これは昔ガッキーが踊っていたダンスだったことを思い出した。

やよい「ぱっぱっぱーら」

10: 2013/03/31(日) 19:04:59 ID:vkB82GaU
右足だけのけんけんにうでぐるぐるまわしながら移動している。
こんな光景は事務所の誰も観たことがない。
千早と伊織は即氏するかもしれないこの姿は
もうちょっとドアを開けてみる。やっぱり、テレビにはガッキーが映っていた。
ということは振り回している何かがポッキーであることがわかった。
テレビを観ながらガッキーのまねをするやよいは何故か微笑ましかった。

やよい「えっと……こうかな」

11: 2013/03/31(日) 19:05:47 ID:vkB82GaU
とはいっても所詮はCMなのですぐに終わるそれをわざわざ巻き戻して練習している。
教えてやれば良い。つべとかで何度もすぐに見せてやれる
しかし、やよいが1人でポッキーダンスをしているとなるとこれはみんなには秘密なのだと思う。

やよい「どっでもいいじゃんきりすてこぎゃ~る」

そう言いながら途中でくるりと回転しながらスキップしていく
しかし、ガッキーみたいにあんなに勢いよく動ける場所ではない。
その結果案の定

12: 2013/03/31(日) 19:07:03 ID:vkB82GaU
ガンッ

やよい「あうっ」

デスクの角に腰をぶつけた
しかも、結構勢いあったので痛いだろう。
その間にガッキーは出番を終えていた。
俺が大丈夫かと駆け寄ろうとしたが、それはやよいのさっきのを観ることになる。
何を秘密でポッキーダンスをしているかわからないがなんかショックになってやよいがやめたら困るので耐えた。
しかし、やよいはやっぱり昼時の1人の時間を大事にしたいのかビデオを巻き戻し始めた
そして腰をさすりながらビデオをひたすら繰り返してみている。
要するに観察だった。

やよい「ぎりぎりぎりばるたんたん」

13: 2013/03/31(日) 19:07:39 ID:vkB82GaU
俺は少しショックを受けた。いや、受けてしまった。
それはやよいが必氏になって振り付けを覚えたキラメキラリよりも真剣だったからだ。
だが、真剣に取り組むことは大事なのでしょうがないと流した。

やよい「……あ、そろそろ時間かな」

やよいはそうつぶやきながら最後にもう一度ガッキーを観てビデオを止めた。
時間か。そうわかると俺はドアを離れてまたわざわざ帰ってきましたアピールをしながら事務所内に入った。

P「ただいまーおっやよいだけか?」

やよい「うっうー! おかえりなさーい!」

P「ただいま。昼飯はもう食べたのか?」

やよい「いえ、でも今日は午後お休みなのでこれから食べて来ます」

P「そのまま直帰?」

やよい「すみません。今日は長介達と遊ぶ約束をしているので」

P「そうかそうか。良いよお疲れ様」

おそらくポッキーダンスは弟たちに見せるのだろう。
そう思いながらやよいにハイタッチするそぶりを見せてπタッチを交わした。

やよい「ひゃうっ! ……貴音さんに言いつけちゃいますよ?」


終わり

14: 2013/03/31(日) 19:08:26 ID:vkB82GaU








P「事務所に朝早く来たら伊織がシャルルをサンドバッグにしていた話」

15: 2013/03/31(日) 19:09:01 ID:vkB82GaU
寒いと布団から出るのが億劫になる。そう思うのが普通の社会人だろう。
俺もその1人であるが、今日は珍しく早く起きてしまったので早くから事務所で光熱費を節約しようと思っていた。
そんなわけでまだ誰もいないであろう事務所も相変わらず寒いので俺が早く言って暖房器具を付けないといけない。
暖まるまでが辛いが暖まると快適で事務所から帰るのが辛い。
それも良いかなと思いながら事務所前のドアまで来た。
鍵を探しているとドスッドスッという鈍い音が一定なリズムで聞こえる。
朝早くから何が起きている。もしかして空き巣か?
そう思ってドアを一定なリズムを読みそっと開けた。

ドスッ
ガチャリ

16: 2013/03/31(日) 19:10:44 ID:vkB82GaU
音はうまく被り気づかれずにそっと開ける。もちろん少しだけ
中で鈍い音を作っていたのは伊織だった。
どこからそんな音がするのかと思っていたら原理はネネちゃんと同じだった。
普段から大事にしている伊織のシャルルが腹パンされていた。

伊織「……ったくざっけんじゃないわよ!!」

ドスッ

17: 2013/03/31(日) 19:11:52 ID:vkB82GaU
重いであろう伊織の正拳が綺麗にシャルルの鳩尾辺りに決まる。
しかもアイドルであるまじき発言もしている。
シャルルが可哀相なのだが、伊織の正拳は止まることがない。

伊織「大体、インタビューがなんで私じゃなくてあずさなのよ!! 絶対容姿で判断してたわあの変態め!!」

ドスッ

腹パンが止まらない
伊織の愚痴も止まらない
俺はどうすれば良いかわからない
それでも伊織の正拳はシャルルの鳩尾辺りに刺さる。
俺はもしや聖夜の正拳突きに参加してるのでは? そう思ったけど伊織だからそれはないと判断した。

18: 2013/03/31(日) 19:12:26 ID:vkB82GaU
伊織「そしてあの生徒会長!! 私ばっかにコキ使いやがってあーもう!」

ドスッ

恨みが学校にまで広まっていた。流石にアイドルのお仕事の恨みならまだしも学校の恨みまでも持ち込まないで欲しい。

ドスンッ

今の恨みが俺まで来た気がした。そんなようなさっきとは違った大きな音だった。
しかし、伊織は暖房器具を付けていない。よく寒いのにこんな正拳突きなんて出来るものだ。

19: 2013/03/31(日) 19:13:11 ID:vkB82GaU
伊織「……あ、もうこんな時間。そろそろ小鳥が来るかもね」

伊織は最後に一発シャルルに腹パンして正拳突きを終えた。
俺はまたばれないように一旦ドアから離れて一番乗りかと勘違いしている振りをしながら入った。

P「おー一番じゃなかった……おはよう。早いんだな」

伊織「おはよう。珍しいわね」

P「俺だって早く来るときだってあるさ。それよりも暖房くらい付けとけよ」

伊織「あら? なんであんたは驚かないの?」

P「律子が合鍵を渡したかもしれないだろ」

伊織「流石ね。竜宮結成したときに渡されたの。にひひっ♪」

P「そうなのか。俺もみんなに渡した方が良いのかなぁ」

そう言いながら頭では竜宮結成時からシャルルサンドバッグは誕生していたのか
そんなことを思いながら俺は伊織のおでこをデコピンした。

伊織「ったぁ! アンタ貴音に言いつけるからね!」


終わり

20: 2013/03/31(日) 19:16:31 ID:vkB82GaU




次回
千早・雪歩・真・亜美・あずさ・律子・響・真美・美希・小鳥・貴音の中から誰か1~3人書く予定

21: 2013/03/31(日) 20:30:55 ID:9kp1K6m2
なんか最終的にPはやりたい放題してるな

引用: P「事務所に忘れ物を取りに戻ったら春香が転ぶ練習をしていた話」