501: ◆6RLd267PvQ 24/04/26(金) 04:59:04 ID:3TcU
日録・隠れ星のスピカ【ぷちかれ】
ぷちかれ・ぷちみお・ぷちなかの・P&ヒロミシリーズ
更新。

502: 24/04/26(金) 04:59:21 ID:3TcU
~事務所・夜の屋上~

美里「………見えませんねぇ」

P「まぁ、都内じゃ中々な…排気ガスだのビルの明かりだの、見えなくなる理由には事欠かないよ、星」

美里「私、騒ぎの真ん中にいるのは慣れてますけどぉ……この時代じゃ星で方角を知ることもできないんですよねぇ」

P「アイドル、やってみてどうだ」

美里「正直まだわかりませんねぇ、色々と流されて、って感もありますしぃ」

P「流したのは俺だけどな…まぁ、タイムマシンの件を考えると俺一人だけの話でもないか」
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503: 24/04/26(金) 04:59:48 ID:3TcU
美里「Pさんはそんなに背負い込む必要ないと思いますけどねぇ」

P「そうかな」

美里「言ってしまえば、私って氏ぬところだったわけじゃないですかぁ、戦で」

P「聞く限りだと、だがな…いや、お前なら自力でどうにか乗り切ったかもわかんないぞ、それも」

美里「買い被りですよぉ、巻き込まれはいつもですけど、そんなに強くないですから…」

P「そうだな…誰だって一人じゃ限界があるもんだ」

美里「Pさんがそれ言いますかぁ?」

P「これでも甘えてるつもりだよ、加蓮に響子に晶葉にネネに、ちひろさんに楓に久美子に聖來にDさんに慶にいたっちゃんに……はは、数えたらキリないってな」

504: 24/04/26(金) 05:00:07 ID:3TcU
美里「未央ちゃんや有香ちゃんやヒロミちゃんもでしょぉ?」

P「どうかな……アイツらはほっとくと無茶したり、まだまだこっちが甘えさせてやらないと、って俺は思うけど」

美里「親心って言うんですかねぇ」

P「どうかな……けど、これからがあることが大切なんだと思うよ」

美里「そうですね。…考えてみたら私達って、一度氏にかけた者同士なんですよねぇ」

P「嫌な組み合わせだな……否定はしねえけど……いや、俺の場合自業自得っつか…」

美里「まぁたそうやって自分を追い詰める…ダメですよぉ」ムゥ

P「…悪癖かねえ」

505: 24/04/26(金) 05:00:23 ID:3TcU
キイ ガチャリ

加蓮「お、いたいた」

ぷちかれ「ヤッポーピーシャ」

P「お、レッスン終わったか」

加蓮「美里さんと二人で屋上にいるって言うから、ちょっと気になってねー、大丈夫?すぐ言い寄るからこの人」

P「人をスケコマシみたいに言うんじゃない……いや、ある意味…」

加蓮「……Pさん、まーだ悩んでんの」

P「いや、とっくに答えは出てるよ、お前達が応えてくれるから、俺も一人じゃないって思えてるし」

美里「でも悩んでる顔してますよぉ」

506: 24/04/26(金) 05:00:39 ID:3TcU
ぷちかれ「イテコマシ?」ユビサシ

P「殺される」

加蓮「…前にPさんさ、ぷちかれ達とか、ヒロミとか、多分私達の事も…だよね。見世物小屋と何が違うんだ、ってくよくよ悩んでたの」

P「げっ…何で知って………知ってるかお前は」

加蓮「魂(こころ)が繋がっちゃってるからね、残念なことに」

美里「見世物小屋ですかぁ…でも…」

美里「アイドルにならせて貰ってまだ日が浅い私の台詞で、どこまで納得させられるかはわかりませんけど、見世物小屋の動物はあんなに心の底から楽しそうに笑いませんよ、きっと」

P「…美里」

507: 24/04/26(金) 05:00:56 ID:3TcU
加蓮「その時代に居た人がこう言ってるんだよ、説得力しかないって」

P「…俺は、できてるのかな、ちゃんと」

加蓮「できてなきゃ810プロはとっくに倒産だね」

ぷちかれ「プチホタ?」

P「ぷちほたはどうにか乗り越えそうだがな…まぁ、そっか、そうだな」ハハハ

P「……中に入るか。おっさんちっと疲れてるわ、寒暖差かね」

加蓮「そうねー、最近湿度も気圧もどうかしてるしね。」

508: 24/04/26(金) 05:01:11 ID:3TcU
美里「全部気圧のせいにしちゃえばいいんですよぉ、川島さんが言ってましたよ」フフッ

P「天気予報でか?公共の電波で何言ってんだか…」

ぷちかれ「ピーシャ ピーシャ」クイクイ

P「ん」

ぷちかれ「コンブ」ハイッ

P「…何故昆布」

ぷちかれ「…ラッコ?」ハイッ

P「…ああ、抱っこか。じゃあさっきのはおんぶか」

加蓮「まーた矯正させなくちゃ…」

509: 24/04/26(金) 05:01:26 ID:3TcU
~事務所~

P「お前を膝に乗せてると何か落ち着くんだよな」

ぷちかれ「ポテェ プチカレモ ピーシャノ オヒザ スキ」

P「そうかい」ツンツン

ぷちかれ「プテェ」シカエシツンツン

加蓮「わかるけどね」

P「ん、絵面がやばいか」

加蓮「それはそんな事ないんじゃない?」

美里「Pさんはやましさとかないですもんねぇ」

510: 24/04/26(金) 05:01:42 ID:3TcU
P「そんな邪念いちいち持ち込んでたらこの事務所でも業界でも仕事にならんからな」

加蓮「たま~に出すけどね、邪念」

P「…それもお見通しってかよ」

加蓮「意外とすけべなとこあるからね、衣装の趣味とか」

P「反論しづらい…」

加蓮「まぁでも?ついていこうって人がこれだけの数いるんだからさ、少しくらい自信持とうよ」

P「そうだな…それは、そうだ」

511: 24/04/26(金) 05:01:58 ID:3TcU
加蓮「…どうしてもダメで、終わっちゃう事になってもさ、私はずっといるから」

P「…ズルい女に育ったもんだ」クシャッ

加蓮「…へへ」ナデラレ

512: 24/04/26(金) 05:02:11 ID:3TcU
頂点への道は、孤独なもの。

でも、立ち上がるきっかけさえあれば、何度立ち止まってもやり直せる。

意地っ張りな俺の心を、誰より意地っ張りな相棒が解してくれる。

進むさ、何度止まっても。

これは、そう、思った夜の一幕。

そう、思わせてくれた、愛すべき相棒と、仲間達へ、感謝を。

つづく。

513: 24/04/26(金) 05:02:49 ID:3TcU
ほんの少しくらいは、荷をおろせたのだろうか。

一歩ずつでも前へ。

お目汚し、失礼をば。

引用: ぷちかれ小ネタシリーズ