100: 2017/12/05(火) 22:02:16.52 ID:549ggxd90


前回:幸子「3つのお願い」

――――

幸子「……」ムスッ

ちひろ「幸子ちゃん、機嫌が悪いみたいですけど、どうしたんですか?」

P「大人になれる機械が壊れてしまったらしんですよ」

P「さらに改造しようとしたら負荷をかけすぎてどうのこうの」

ちひろ(私が若返り機能を求めたせいですね)

P「で、また同じものを作るには部品集めからやらないとダメで」

ちひろ「なるほど」

幸子「……」

P「幸子、何か食べたいものあるか? 奢るぞ」

幸子「何でもいいんですか?」

P「うん」

幸子「じゃあパフェを」

P「よっしゃ、行こう」
ウェーブ Dream Tech アイドルマスター シンデレラガールズ [自称・スウィートヒロイン] 輿水 幸子 1/7スケール PVC製 塗装済み 完成品 フィギュア DT153

101: 2017/12/05(火) 22:05:57.53 ID:549ggxd90
P「ということなので、ちょっと外出してきます」

ちひろ「はい」

スタスタ

ちひろ「そっか……時間かかるのか」

ちひろ「ま、私はまだまだそんな年じゃないし、いっか」

――――

幸子「2つ目のお願いが決まりました」パクッ

P「唐突だな」

幸子「もう切り替えたので。言っていいですか?」モグモグ

P「うん」


↓2 幸子のお願い

105: 2017/12/05(火) 22:18:41.44 ID:549ggxd90
幸子「明日、ボクもプロデューサーさんもお休みですよね? デートしましょう」

P「デートって……大丈夫かな」

幸子「何がです?」

P「幸子と俺で並んで歩いてたら警察に呼び止められるような」

幸子「仕事の下見とか言い訳すれば大丈夫ですよ」

P「そうかな」

幸子「そうです! ってことで決まりですね、どこに行きますか?」

P「強引だな……幸子は行きたいところあるのか?」

幸子「そうですねぇ」


↓2 幸子の希望

107: 2017/12/05(火) 22:21:05.30 ID:GbCLt6IJ0
映画館

108: 2017/12/05(火) 22:35:56.07 ID:549ggxd90
幸子「最近話題の映画を観に行きましょう!」

P「いいな! アクション映画でスカっとしたい」

幸子「アクションもいいですけど、デートなんですから」

幸子「やっぱりラブストーリーですよ! 感動で涙が出るような」

P(ラブストーリー……あまり見たことない)

幸子「あまり見たことないから嫌だって顔ですね」

P「嫌だとは思ってないけど、ってか何で分かったんだ」

幸子「何となくです。まあ何の映画を観るかはプロデューサーさんが決めるとして」

P「俺が!?」

幸子「楽しみにしてますよ♪」フフ

幸子「で、その後どうしますか? どこかで遊びましょう!」

P「映画を観た後……ショッピングは?」

幸子「おお! いいですね、決まりです!」

幸子「その後は夕食で高級レストランに……!」

P「高級は除いて欲しい……」

ワイワイ

109: 2017/12/05(火) 22:45:47.00 ID:549ggxd90


――翌日――


P(ふぅ、何とか時間通りに来れたな)

P(幸子は……まだ来てない?)キョロキョロ


幸子「プロデューサーさん」

P「!?」


P「い、いたのか幸子。ビックリした」

幸子「まるでお化けを見たような反応ですね、失礼な!」

P「そんなつもりはないって……ん?」

P「なんかオシャレだな。服も見たことないやつだ」

幸子「ふふーん、この日のために買ってあげたんですよ!」

幸子「いつもよりカワイイボクを、今日一日ずっと間近で見られるなんて、幸せ者ですね!」

P(この日のためって、昨日仕事が終わってから買いに行ったのか?)

110: 2017/12/05(火) 22:55:04.01 ID:549ggxd90
幸子「あ、映画が始まるのってもうそろそろですよね? 行きましょう!」ギュッ

P「そうだな……って何故腕を組むんだ……」

幸子「デートだから当然ですよ。早く早く!」グイグイ

P「まだ余裕あるから急がなくてもいいよ」

P(はしゃいでるな)フフ


↓2 Pが選んだ映画のジャンル

112: 2017/12/05(火) 22:56:03.49 ID:kc3EVOZVo
サメ

114: 2017/12/05(火) 23:08:03.34 ID:549ggxd90
幸子「あの」

P「はい」

幸子「これってジャンル的にはどういうものなんです?」

P「モンスターパニック。ホラーだよ」

幸子「ホラーですか……ふふ、考えましたねプロデューサーさん」

幸子「ボクを怖がらせて夜眠れなくする作戦ですね? でも残念!」

幸子「こういうの意外と平気なんですよね! ふふふ!」ブルブル

P(震えてる)

幸子「……手を握ってもいいですか」ギュッ

P「いいよ」

――――

幸子「え、ちょっと……そっちに行っちゃダメですよ……!」

幸子「サメがいますからぁ……!」

ザバァァァ

男『うわあああああ!!』

幸子「ひぃっ……!?」

女『頑張って! 手を伸ばして! さあ!』

幸子「まだ助かります、頑張って……!」ドキドキ

P(かなり入り込んでるな)

118: 2017/12/05(火) 23:24:42.71 ID:549ggxd90

――――

幸子「はぁ……」

P「どうだった?」

幸子「ドキドキハラハラしました。サメが夢に出てきそうです」

幸子「でも楽しかったですよ! 最後はとんでもない展開で、ちょっと笑っちゃいましたけど」

P「ふふ、そうだな。まあサメ映画らしいと言えばらしいけど」

幸子「そうなんですか?」

P「色んなサメ作品が出てるんだよ。あまり説明するとややこしいけど」

P「買い物行こうか」

幸子「はい」

幸子(ちょっと気になりますね。調べてみようかな)

――――

P「人が多いなぁ、当然だけど。離れないようにな」

幸子「手を繋いでるから平気ですよ」フフ

P「俺も放さないようにするから」

幸子「はい! ……あっ」

P「?」


↓2 幸子の目にとまった店

120: 2017/12/05(火) 23:26:29.66 ID:GbCLt6IJ0
ラーメン屋

121: 2017/12/05(火) 23:39:14.52 ID:549ggxd90
幸子「プロデューサーさん、あのラーメン屋って有名なとこですよね」

幸子「アイドルの間でもちょっとした話題になってます」

P「ああ、ニュースでも取り上げられてたな」

P「俺も食べたことあるけど、麺もスープも、チャーシューからメンマまで全部美味いんだよな」

P「卵も半熟とろとろでさ」

幸子「……ゴクリ」

P「昼食、あそこで食べていくか」

幸子「はいっ!」

――――

店員「お待たせしました、チャーシュー麺です」コトッ

P「うわ、チャーシューが多くて麺が見えない。しかも一枚一枚が分厚い」

幸子「すごいですね。食べられるんですか?」

P「もちろん」ドヤ

店員「こちら豚骨ラーメンです」コトッ

幸子「ありがとうございます! 美味しそうですねぇ」ワクワク

P「食べようか! いただきます」

123: 2017/12/05(火) 23:51:18.64 ID:549ggxd90
幸子「いただきます! あむっ」ズルズル

幸子「んー! おいひい!」モグモグ

P「幸子は豚骨が好きなのか?」

幸子「好きですけど、特別これに限る! とかではないですよ」

幸子「はー、スープも美味しいです……」

P「幸せそうだな」フフ

幸子「……プロデューサーさん、チャーシュー一口もらえませんか」

P「え?」

幸子「ボクのより肉厚ですし、食べてみたいなぁって」

幸子「お願いします!」

P「まあいいけど。一口と言わず全部あげるよ」

幸子「さすがにそんなに食べれないですよ! 一口だけでいいんです」

P「そうか……じゃあ、はい」スッ

幸子「……」

P「どうした?」

幸子(あーんして欲しかったんですけど、ラーメンじゃ厳しいですよね)

124: 2017/12/06(水) 00:01:56.52 ID:GEwmC4eO0
幸子「ありがとうございます! はむっ」

幸子「はふはふっ……んぅー! ジューシーですねぇ!」

P「だよなぁ、スープと合わせて飲むとまた美味いんだよ」

幸子「もらっただけでは悪いので、メンマあげます」ヒョイッ

P「あ、ありがとう」パクッ

P(そんなに『おお!』とはならないけど……でも美味い)モグモグ

――――

P「あー美味かった!」

幸子「また行きたいですねぇ。これでみんなに良いお土産話ができました!」

P「土産話になるくらい話題なんだな」

幸子「ええ。みんなアイドルですから、体型を気にしたり、女の子だけで入ったりするのが恥ずかしくて」

幸子「なかなか入れないんですよね」

幸子「特にこういうラーメン感を全面に押し出してる看板のところは、厳しいです」

P「なるほどな……ラーメン店っぽくないオシャレな店とかだと、女性人気あるもんな」

126: 2017/12/06(水) 00:09:39.62 ID:GEwmC4eO0
幸子「まあプロデューサーさんがいれば、みんなも入りやすく…」

幸子(はっ! 危ない危ない、こんなことを言ってしまってはダメです!)

P「俺がどうしたって?」

幸子「何でもないです、あははは……それより買い物を続けましょう!」

P「?」


――2時間後――


P「ふー、結構歩いたな」

幸子「ふふーん、だらしないですねプロデューサーさん!」

幸子「ボクは日頃レッスンをしているので、まだまだ元気ですよ!」

P「見れば分かるよ……凄いな幸子は」

幸子(まあ、せっかくのプロデューサーさんとのデートだからっていうのもありますけど)

幸子「あ! プロデューサーさん、次はあそこに入りましょう!」スタスタ

P(本当に元気だ……)

127: 2017/12/06(水) 00:22:29.36 ID:GEwmC4eO0

P「アクセサリーショップか」

幸子「お気に入りの店です! カワイイボクにピッタリのものが売ってるんですよ」

P「確かに、幸子に似合いそうなものが沢山あるな」

P「例えばこのネックレスとか」キラッ

幸子「それいいですよね……でもちょっと高くて買えないんですよね……」

P「プレゼントしようか?」

幸子「えっ」

P「これをつけた幸子を見てみたいし」

幸子「い……いいんですか?」

P「遠慮してるなら別に…」

幸子「ちょっ!? そんなことないです! すごく嬉しいです!」

幸子「ありがとうございます!」ニコッ

P「はは……喜びすぎだろ。すみません」

店員「はい」

128: 2017/12/06(水) 00:31:28.60 ID:GEwmC4eO0

――――

P「もう夕方か」

幸子「あっという間でしたね。きっと楽しかったせいです」

幸子「楽しい時間は短く感じるのって、何ででしょうね」

P「不思議だよな」

幸子「全くです。どうせなら……痛っ」ピタッ

P「どうした?」

幸子「な、何でもないです……ちょっと躓いてしまって」

P「……!」

P「靴を脱いで足を見せてくれ」

幸子「大丈夫ですってば」

P「幸子」

幸子「……」スッ

P「……靴擦れか。この靴新品だよな?」

幸子「はい……」

129: 2017/12/06(水) 00:40:22.77 ID:GEwmC4eO0
P「ごめん。一緒にいたのに気づいてやれなかった」

幸子「あ、謝らないでください! ボクの演技力の賜物ですから!」

P「痛いなら痛いと言ってくれればよかったのに……」

幸子「そんなこと……言えないですよ」

幸子「プロデューサーさんとのデート、楽しみにしてたんですから」

幸子「言っちゃったら、デートが台無しじゃないですか」

P「……」

スッ

幸子「背中を向けて何してるんです?」

P「おんぶする」

幸子「!」

P「させてくれ。これ以上歩かせられない」

P「タクシーも通りそうにないし、幸子の家までもうすぐだから」

幸子「……分かりました」スッ

ギュッ

P「よっと」

幸子「な、なんか恥ずかしいですね」

130: 2017/12/06(水) 00:48:59.03 ID:GEwmC4eO0
P「じゃあお姫様抱っこするか?」

幸子「!!」

幸子「は、はい……してください」

P「……言っておいてなんだけど、俺も恥ずかしい。ごめん」スタスタ

幸子「そ、そうですか……」

幸子「……」

幸子(プロデューサーさんの背中、広くて大きいですね)ドキドキ

P「幸子」

幸子「は、はい」

P「今日のデート、俺も本当に楽しかったよ」

P「また遊ぼうな」

幸子「……はい」ニコッ

幸子(やっぱり子供にしか見られてないんですかね)

幸子(でも、いつかきっと……)ギュッ

P「幸子、首が締まってる……」

幸子「……」ウットリ

P「幸子? ちょっと!!」


第四話 おわり

次回:幸子「プロデューサーさんの実家に遊びに行きたいです」


引用: 【モバマス安価】ちひろ「大変ですプロデューサーさん!」