184: 2017/12/09(土) 23:39:50.87 ID:X8No4OEc0


前回:ちひろ「幸子ちゃんが留美さん達と結婚情報誌を読んでます!」

――――

幸子「ここのケーキ美味しいですねぇ!」ニコニコ

留美「本当にね」ニコニコ

P「……」

P(おかしい。さっきから2人共笑顔なのに笑ってない気がする)

P(気が張り詰めてるというか……)

幸子「プロデューサーさん、そのチョコレートケーキ美味しそうですね」

幸子「ボクのモンブランと一口交換しませんか?」

P「ああ、いいよ」

幸子「ありがとうございます! じゃ、どうぞ」スッ

P「?」

幸子「食べさせあいっこしましょうよ!」

P「ええ……恥ずかしいな」

幸子「ちょっとくらいいいじゃないですk、さあ」

P「仕方ないな……」パクッ
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185: 2017/12/09(土) 23:45:53.47 ID:X8No4OEc0
幸子「美味しいですか?」

P「うん」モグモグ

幸子「次はプロデューサーさんの番ですよ! あーん」

P「……」スッ

パクッ

幸子「美味しいです!」モグモグ

幸子(ふふーん、どうですか留美さん?)

幸子(これはボクとプロデューサーさんの関係だからできることですよ!)

留美「……」

留美「あら、プロデューサー君。口にケーキがついてるわ」

P「え?」

留美「待って、拭いてあげる」フキフキ

幸子・P「!!」

P「す、すみません……」

留美「いいのよ」

幸子(な、なるほど。なかなかやりますね)

186: 2017/12/10(日) 00:00:42.55 ID:vpLwzf/Q0
幸子(でもボクの方が…)

留美「幸子ちゃん、あなたも」フキフキ

幸子「へ?」

留美「とれたわ。ケーキがついてた」

幸子「あ、ありがとうございます」

幸子(あれ? なんか優しいですね)

P「やっぱり幸子は子供だな」フフ

幸子「!!」

幸子(違う! これは自分を上げつつ相手を下げる巧妙なテクニック!)

幸子(まずプロデューサーさんの口を拭くことで気遣いのできる女性を演出し)

幸子(次にボクの口を拭くことでその効果は膨らみ、さらにボクを子供っぽく見せることもできる!)

幸子(うぅ……やりますね留美さん、さすが大人の女性です……)

留美「プロデューサー君、あなたも人のこと言えないわよ」

P「そうですよね、すみません……」

留美「……でも」

187: 2017/12/10(日) 00:14:48.39 ID:vpLwzf/Q0
留美「そういう隙があるのは可愛くていいと思うわ」クスッ

P「褒め言葉ですかそれ……」

留美「ええ」

幸子(ちょっと! 良い雰囲気じゃないですか!)

幸子(強烈なカウンターを喰らった後に畳み掛けられた気分です……)

幸子(ボクに勝目はあるんでしょうか)

留美「!」

留美「……ごめんなさい。ちょっとお手洗いに」スッ

P「はい」

幸子(来た! これはチャンスですよ!)

留美(生理現象は避けられないものね……)

スタスタ

P「……」

幸子「……」


↓2 幸子のとった行動

189: 2017/12/10(日) 00:21:55.90 ID:ETfgH3gv0
ネクタイが緩んでいたので直す

190: 2017/12/10(日) 00:36:06.37 ID:vpLwzf/Q0
幸子「あ、プロデューサーさん」

P「ん?」

幸子「ネクタイが緩んでますよ。直してあげますね」グイッ

P「唐突すぎる」

幸子「ごめんなさい、すぐですから」クスッ

P「!」ドキッ

P(あ、あれ? 何で今俺……)

幸子「はいっ、できました」

P「……ありがとう」

幸子(ちょっと強引すぎたでしょうか)

幸子(でもプロデューサーさん、今のでボクとの結婚生活を意識してしまったかもしれませんねぇ)

――――

留美「美味しかった。また行きたいわね」

P「そうですね」

留美「今度は2人きりで」ヒソヒソ

P「えっ」

留美「ふふ」

幸子(何ですか!? 今どんな言葉を耳打ちしたんですか!?)

191: 2017/12/10(日) 00:53:20.53 ID:vpLwzf/Q0
留美「あ……私、もうそろそろ仕事だわ」

幸子「!」

P「送っていきましょうか?」

留美「ううん、大丈夫よ。ありがとう」

留美「じゃあまたね幸子ちゃん」

幸子「はい」

幸子(これはどういうことでしょう。勝負はお預け?)

留美「あ、そうだわ」

留美「プロデューサー君、今日の夜空いてる?」

P「夜ですか? ええ、一応」

留美「美味しいお酒のあるお店があるんだけど、一緒にどうかしら」

幸子「!!」

P「いいですね。他に誰に声をかけますか?」

留美「誰にも声をかけないで。私と君の2人で飲みましょう」

P「2人で……? いいですけど」

192: 2017/12/10(日) 01:00:43.12 ID:vpLwzf/Q0
幸子「!?」

幸子(そ、そんな……)

留美「決まりね。じゃあ7時にプロダクションの前に集まりましょう」

P「はい」

幸子「……」

留美「ごめんね幸子ちゃん、子供は入れない所だから」

幸子「だ、大丈夫ですよ! 仕方ないですから!」

留美「大人になったら一緒に行きましょう」

スタスタ

留美(これも勝負の一環よ。卑怯だなんて思わないでね)

幸子(卑怯なんて思いません。大人と子供の差は承知の上ですから)

幸子(けど……干渉できない以上、ボクは家で祈ってるしかないです)

P「……」

幸子(プロデューサーさんは、そんなに簡単にコロっといったりしませんよね?)

193: 2017/12/10(日) 01:09:01.57 ID:vpLwzf/Q0
P「どうした幸子? 不安そうに俺を見て」

幸子「い、いえ……」

P「幸子の仕事はもう少し先だな。ちょっと遊んで行くか?」

幸子「……はい」

幸子(クヨクヨしてられません。今のうちに少しでもアピールしておくんです)

幸子(どこに行きましょうか)


1、ゲームセンター

2、ペットショップ

3、自由安価

196: 2017/12/10(日) 01:12:50.81 ID:0qUG6fsho
温水プール

197: 2017/12/10(日) 01:26:25.61 ID:vpLwzf/Q0

――――

幸子「プロデューサーさん行きますよー! カワイイサーブ!」ポーン

P「何だその名前……よっと!」ポーン

幸子「カワイイアタック!」バシンッ

P「うわっ!?」

ザパーン

幸子「ふふーん! ボクの可愛さを受けきれませんでしたか」

P「こんな近距離でアタックするか普通!?」

幸子「確かにちょっとやり過ぎましたね……ごめんなさい」

幸子「ところで、ボクの水着姿どうです?」

P「またか。もう4回目だぞ」

幸子「できるなら無限に聞きたいですね。お願いします、もう一度だけ!」

P「すごく可愛いよ」

幸子「ありがとうございます!」ニコッ

198: 2017/12/10(日) 01:35:41.76 ID:vpLwzf/Q0
P「全く……」ハハ

幸子「プロデューサーさん、最後にあれに乗りましょう」

P「ウォータースライダーか? いいけど、結構怖いって有名だぞ」

幸子「それは困りましたねぇ。うーん、どうしましょうか」

幸子「あ! そうです、一緒に乗ればいいんですよ!」

P(ほぼ棒読み)

幸子「早速二人乗り用のボート借りて来ますね!」ザバザバ

P「決定か!」

――――

幸子「いよいよボクたちの出番ですね」

P「俺が後ろに乗ればいいのか?」

幸子「はい。後ろでボクを抱きしめててください」

P「それは必要ないんじゃないか……周りの目も厳しいし」

幸子「そうしてもらわないと怖くて乗れないんですよ」

幸子「さあ、後ろがつっかえてますよ! 早く!」

P(じゃあ無理して乗らなくてもいいだろ)

P「分かったよ。いくぞ」

ギュッ

幸子「!」

幸子(こ、これは……いいです! いいですよ!)ドキドキ

199: 2017/12/10(日) 01:42:35.51 ID:vpLwzf/Q0
P(なんか、こうして肌が触れると……ダメだダメだ。何考えてるんだ俺)

幸子「スタートです!」

P「!?」

幸子「きゃあぁぁぁぁぁぁ!!」

P「……!!」

P(確かにこれは、結構……!)

幸子「ちょっ、なんか速くないですか!?」

幸子「想像よりも……! ぎゃあぁぁぁぁぁぁ!!」

幸子「落ちる落ちる落ちますって!! いやあぁぁぁぁぁぁ!!」

――――

P「なかなか怖かったな」

幸子「はぁ……はぁ……」

P「大丈夫か?」

幸子「は、はい……」

幸子(くっ、可愛い悲鳴を維持できませんでした!)

幸子(こんなんじゃプロデューサーさんに良く思われません……)

200: 2017/12/10(日) 01:54:19.04 ID:vpLwzf/Q0
P「ふふ……それにしても、さすがだな幸子」

幸子「え?」

P「あの声といい動きといい、いいリアクションだったよ」

P「聞いてるうちに恐怖心がどこか飛んでいった」

幸子「なっ!? 失礼じゃないですか!?」

P「ごめんごめん。でもあんなの反則だよ」アハハ

幸子「うう……」

P「落ち込まなくてもいいだろ。あれも幸子らしさなんだから」

P「そういうところ、俺は好きだぞ」

幸子「え?」

P「さて、そろそろ着替えるか」

幸子「……」

幸子(い、今の……どういう意味?)

幸子(確かに好きって……)

201: 2017/12/10(日) 02:02:03.08 ID:vpLwzf/Q0


――その夜・幸子の部屋――


P『そういうところ、俺は好きだぞ』

幸子「……」

P『俺は好きだぞ』

幸子「……」ニヤニヤ

P『好きだぞ』

幸子「くぅーー! うふふっ!」ジタバタ

幸子(好きって言ってもらえた。恋愛的な意味での好きじゃないにしても)

幸子(ボクに好意を持ってくれてるってことですよね!)

P『好きだぞ幸子』

幸子「えへへへ! やめてくださいよー、みんなの居る前で……」ジタバタ

ピタッ

幸子「……でも今」

幸子「プロデューサーさんと留美さんは、一緒のお店で一緒にいるんですよね」

幸子「……不安です、すごく」

202: 2017/12/10(日) 02:08:59.53 ID:vpLwzf/Q0
幸子「……」

幸子「もし2人が楽しくお酒を飲んで、酔っ払って」

幸子「良い雰囲気になって、ホテルへ……なんてことも……」

幸子「やめです! やめ! こんなこと考えるなんて余計です!」

幸子「今日は早めに寝ましょう。起きてると不安しかないですからね」

幸子「お風呂入ってこよう」スタスタ


――翌朝――


ガチャ

幸子「おはようございます」

P「おはよう幸子」

幸子「……」

P「俺の顔に何かついてるか?」

幸子「い、いえ……」

幸子(聞くのが怖い。でも聞かないと)

幸子「プロデューサーさん」

P「ん?」

203: 2017/12/10(日) 02:14:30.06 ID:vpLwzf/Q0
幸子「き、昨日のことなんですけど……留美さんと…」

P「ごめん幸子……その話はちょっと」

幸子「え?」

P「あまり思い出したくないというか……はは……」

幸子「な……何でですか? 留美さんと何が…」

ガチャ

留美「おはようございます」

P「あ」

P「留美さん……昨日はすみませんでした!」ペコリ

幸子(え? 何かしたんですかプロデューサーさん)

留美「いいのよ。気にしないで…」

幸子「……」ソワソワ

留美「……ふふ」

留美「そうね。ちょっと傷ついちゃったかも」

幸子「!!」

204: 2017/12/10(日) 02:24:17.63 ID:vpLwzf/Q0
留美「あんなことやこんなことしたんだから、当然よね」

P「はい……」

留美「責任とってくれる?」

P「必ず」

幸子(あんなことや……こんなこと……)プルプル

幸子(責任とる……? それってもしかして……!)プルプル

留美「じゃあ私はもう仕事だから」ガチャ

幸子「あ」

幸子(怖いだとか言ってられないです! 直接聞かないと! 昨日何があったのか!)スタタタッ

――――

幸子「留美さん!」

留美「幸子ちゃん、どうしたの?」

幸子「……」

留美「まあ、大体分かるんだけど」

留美「昨日あったことを聞きたいんでしょ?」

幸子「はい」

幸子「もしかして、プロデューサーさん……留美さんと……」

205: 2017/12/10(日) 02:32:25.92 ID:vpLwzf/Q0
留美「何も無かったわ」

幸子「……え」

留美「幸子ちゃんが考えてるようなことは、何もね」

留美「プロデューサー君、お酒を飲み過ぎてへとへとになったのよ」

留美「で、私が介抱してあげたの。タクシーを拾って送り届けて」

幸子「あんなことやこんなことって言ったのは?」

留美「フラフラで私にもたれかかってきたり、肩を貸したりしたから」

幸子「責任とってって言ったのは?」

留美「迷惑をかけた分、お返しをしてねって意味」

幸子「……そうだったんですね」

幸子「ビックリしました……てっきり……」

留美「ごめんなさい、あなたをちょっぴりからかったの」

留美「本当は仲を進展させる気で誘ったんだけど……美味しいお酒を勧めたのがいけなかったわね」

幸子「……」

幸子「でも、そんな姿を見て幻滅しましたよね?」

留美「幻滅とまではいかないけど、ガッカリしたわね。自分の限界を分かってる人だと思ってたから」

206: 2017/12/10(日) 02:49:06.79 ID:vpLwzf/Q0
幸子「じ、じゃあもうアピールはしないんですか?」

留美「いいえ」

留美「確かにガッカリはしたけど、それ以上に……プロデューサー君の弱点というか」

留美「だらしない部分を知ることができたんだって、喜んでるのよ」フフ

留美「関係は進展しなかったけど、もっと彼を知ることができて嬉しいの」

幸子「……」

留美「責任をとってくれるらしいし、今度は食事に誘ってもらおうかしら」

留美「もっともっと彼を知りたいわ。もちろん私のことも知ってもらいたい」

幸子「留美さん」

留美「?」

幸子「あなたはとても素敵な大人の女性です」

幸子「勝ち目はないのかもしれません……でも」

幸子「ボクだってプロデューサーさんのことが好きなんです! 絶対に負けませんから!」

留美「子供のあなたが大人になるまで、引き止めておけるかしら?」

幸子「ボクは世界一カワイイですからね! セクシーな魅力にも負けませんよ!」

留美「そう、楽しみね」クスクス


早苗「結局出ていけなかったわ……」

瑞樹「まだまだチャンスはあるから待ちましょう。虎視眈々とね」


第七話 おわり

次回:幸子「早苗さんと瑞樹さんがプロデューサーさんを狙ってる」


引用: 【モバマス安価】ちひろ「大変ですプロデューサーさん!」