320: 2012/08/25(土) 08:28:15.84 ID:pe5Sfs540


前回:モバP「事務所で寝たふりをしてみく、夕美、響子の反応を見る」

P「そろそろ来るかな」

P「寝たふり……寝たふり……」

がちゃっ

あい「おはよう」

あい「……誰もいないのか」

P「(来たな……東郷あい!)」

あい「ん? いや、誰かさんが眠っているな」

P「(気付いたか?)」

あい「気持ちよさそうな顔して、朝っぱらから事務所でお昼寝かい?」

P「(そのとおり)」

あい「こんなところで眠るなんて相当疲れていたのか――少し振り回しすぎたかな」

あい「それともまさか、寝たふりして騙くらかしてやろうなんて、考えてないだろうね?」ニッ

P「(どきっ)」

あい「……。まあ仕事まで時間の余裕はある。問題はないさ」

P「(よしよし)」
アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場(9) (電撃コミックスEX)
321: 2012/08/25(土) 08:30:01.22 ID:pe5Sfs540
あい「しかし風邪を引かれても困るな。だからといって何か掛けるものを、と思っても私は何も持っていない」
あい「ジャケットぐらいしかないが仕方ない。すまないがPくん、これで我慢してくれるかい?」パサッ

P「(我慢だなんて十分すぎます)」

あい「しかし、困ったな」

P「(どうしたんだ?)」

あい「準備はすべて終わっているしPくんも昼寝中、かといってレッスンするほどの時間もない」

P「(つまりすることがないと?)」

あい「となるとすることは一つ」

P「(なんだ?)」

あい「おぉーっと、こんなところに無防備に寝ているPくんがー」

P「(なんだ、何が始まるんだ)」

あい「そして私の手には油性マジックがー」

P「(おいまさか)」

あい「いいかいPくん。あと10数える間に起きなければ――」

あい「容赦なく落書きを始めるからね。たぬき寝入りならそこまでにした方が身のためだよ」

P「(それは脅しか。脅しなのか)」

322: 2012/08/25(土) 08:31:25.35 ID:pe5Sfs540
あい「沈黙は同意とみていいね?」

P「(どうする俺、どうすんのよ)」

あい「10……9……8……7……6……5……」キュッポン

P「(キャップを開ける音……これは偶然を装って起きる以外選択肢はない!)」

あい「4……3……2……1……」

P「んー……ん?」

あい「0……やあおはようPくん」

P「おはよう……あれこのジャケット……俺寝てたのか」

あい「ああ。もう少しで真っ黒になるところだったのに、残念だよ」

P「真っ黒? なんの話だ?」

あい「いや、こっちの話さ」

P「変な奴だな」

あい「それを君が言うかい? 実を言うと、私は油性マジックなんて初めから持っていない」

P「は?」

323: 2012/08/25(土) 08:33:04.45 ID:pe5Sfs540
あい「つまりそういうことだよ、Pくん。騙されたのは君の方」

P「いやいや俺はさっきまで寝てて……」

あい「本当は膝枕ぐらいしてあげてもいいかなとも思っていたんだがそれじゃあおもしろくないだろう?」

P「……」

あい「フフッ、Pくんには私を騙すなんて百年早かったという事さ」

P「……どこから気付いてたんだ? どこから俺が寝たふりしてるって」

あい「んー、今Pくんが言ってくれたからかな」

P「え?」

あい「ここまであっさり鎌掛けに引っかかってくれるとは思っていなかったよ」

P「え……?」



あい「さて、そろそろ時間だろう? 今日も一日よろしく頼むよ? プロデューサーさん」

P「お、おう」

348: 2012/08/25(土) 10:55:10.48 ID:HhM3Gs1R0
双葉杏(17)


ガチャッ……

杏「……よーし、事務所に来た事実はできたし帰ろーっと」

P(……杏か。これは完全に失敗だな)

杏「……」

杏「……あれ? プロデューサーもちひろもいないの?」

P(いや、俺は寝てるぞー)

杏「杏のことを呼びだしておいて留守だなんて常識がないなぁ、もう」

P(……おや? 事務所の中に入ってきた?)

349: 2012/08/25(土) 11:00:56.29 ID:HhM3Gs1R0
杏「誰も見てないのに来た、ってことじゃプロデューサーが家まで来るかもしれないし」

杏「そこらへんのソファーで寝て、プロデューサーがきたらものすごく待ったことにして怒ったフリして帰ろーっと」

P(大したやつだ……)

杏「流石は杏だよねー、完璧なけいか……く……」

P(気付いたか?)

杏「……プロデューサー?」

P(はいそーです)

杏「人のことを呼びだして……ソファーで寝てるとか……はぁ。常識がないなぁ、もう」

P(ごめんなさい)

杏「うーん、起こして帰ろうかなー。でも……」

P(でも?)

356: 2012/08/25(土) 11:06:22.65 ID:HhM3Gs1R0
杏「……歩いて帰るのはめんどくさいなぁ」

P(なるほど、起こして車に乗せて帰れってねだる気か)

杏「よっこいしょ」ギシッ

P(ソファーに乗って……き……うん?)

杏「……」ギュッ

P(ほわっ!?)

杏「……抱き心地はよくないなぁ、まぁいっか」

杏「プロデューサーのことをおこしてあげようとしたけど、あんまりにも気持ち良さそうだからそばにいたら」

杏「プロデューサーが寝ぼけて抱きついてきて、仕方が無いからそのまま寝てました」

杏「……完璧な作戦だね」キリッ

P(いや そのりくつはおかしい)

358: 2012/08/25(土) 11:09:59.04 ID:HhM3Gs1R0
杏「……んー」モゾモゾ

P(完全に添い寝からのガチ寝へ態勢移行しようとしてるな。起きて起こすか……)

杏「プロデューサー、寝てる?」

P(今起きますよー)

杏「……本当にだらしないなぁ。やれやれ」

P(杏にだけは言われたくないな)

杏「おやすみ……」ギュッ

P「……うーん」

杏「げっ」

P「あれ、杏……?」

杏「……お、おはよう。プロデューサー」

359: 2012/08/25(土) 11:16:07.52 ID:HhM3Gs1R0
P「なんで……添い寝してるんだ……?」

杏「え? あー。杏が近くにいたらプロデューサーが急に抱きついてきて……」

P「いや、どっちかっていうと杏が俺に抱きついてるみたいな体勢に見えるんだけど」

杏「……」

P「杏?」

杏「……プロデューサーが呼びだしておいて寝てるなんて非常識にもほどがあると思わない?」

P「それについては謝るが……というか、杏が自分できてくれるとはなぁ」

杏「だって勝手に休むといろいろしつこいし……」

P「まぁ、お仕事は甘くないんだよ」

杏「はぁ、めんどくさい……プロデューサーをおこしてあげたんだし、帰ってもいいよね?」

P「ダメだ。 というかさっきのは露骨に話題をそらしたみたいだけどこの体勢って」

杏「うるさいなぁ、もうっ! 杏は疲れてたの! ちょっといい感じの抱き枕かもって思っただけ!」

P「男を抱き枕にする、っていうのはどうかと思うんだが」

362: 2012/08/25(土) 11:19:46.10 ID:HhM3Gs1R0
杏「誰でもいいってわけじゃないよ。そこは誇ってもいいんじゃないかな」

P「ほう?」

杏「まぁ、杏に抱きつかれるなんて役得もあったんだしプロデューサーも嬉しかったでしょ? 帰らせてくれるかな?」

P「だめだとも」

杏「えー……」

P「まぁ、杏が少しだけでも仕事に前向きになってくれてるみたいで嬉しいよ。ありがとう」

杏「……じゃあ、飴ちょうだい?」

P「はいどうぞ」

杏「……あむっ」コロコロ

P「それで今日の仕事なんだけどな。てっぺんまわるぐらいかかるかもって」

杏「……帰っていい?」

P「ダメ」

杏「うーやだー! かーえーるー!」

P「はいはい、お仕事がんばるぞー」

杏「こんなの労働基準法違反だー! 帰りたいー! 帰らせろー!」

366: 2012/08/25(土) 11:32:07.59 ID:HhM3Gs1R0
安部菜々(永遠の17歳)

ガチャッ

菜々「おはようございまーすっ♪」

P(菜々か……結構秘密の多い子だが……)

菜々「あら……? 誰もいないんですかー? ちひろさーん、ご主人さまー?」

P(その呼び方はやめてほしい)

菜々「もう、いないってどういう……あら?」

P(気付いたか?)

菜々「……プロデューサー? 寝てるんですかー?」

P(寝てますよー)

367: 2012/08/25(土) 11:39:46.41 ID:HhM3Gs1R0
菜々「うーん、どうしよう……」

P(どうしようって、なにがでしょう?)

菜々「このままじゃ風邪ひいちゃいそうだし、かけるもの……ううん、ここで寝てると身体も痛くなるだろうし」

P(……?)

菜々「まずはお目覚めのコーヒーの準備をしようかな」

菜々「とりあえずタオルだけでもかけておいて……」ファサッ

P(あ、いいにおい)

菜々「ふんふんふーん♪」

P(菜々は家事スキルも高いよなぁ。17歳にしてはすごく気が効くし、家庭的だし……)

菜々「給湯室いってきまーす、ゆっくり休んでてくださいね♪」フリフリ

372: 2012/08/25(土) 11:45:36.84 ID:HhM3Gs1R0
菜々「……」

菜々「こんな風に普通に事務所で仕事ができる日が来るなんて……」

菜々「アイドルにもなれて、プロデューサーもすごくいい人で……」

菜々「しかも今度、アニメのキャラの……サブとはいえ、中の人……」

菜々「アイドル楽しい……ヤバい……へへ……」



P(給湯室いっちゃったらなにを言ってるか確認できないじゃないか)

P(あとで録画を要チェックだな)

ガチャッ…

P(あ、帰ってきた?)

菜々「ただいま戻りました、ご主人様♪」

374: 2012/08/25(土) 11:52:26.55 ID:HhM3Gs1R0
菜々「うーん、まだおやすみかな……よっぽどお疲れだったみたい……」

P(……いや、そろそろ起き……!?)

菜々「お手を拝借……ご奉仕マッサージですよっ♪ ……なんちゃって」ギュッ

P(手を握られてる……っ、ぃたぁっ!?)

菜々「ここのツボが疲れに……あれ? 今ビクって反応したような……」

P「ぅ……」

菜々「あ……お目覚めですか? ご主人様♪」

P「い、痛い……んだけど……菜々、なにやって……」

菜々「あっ、ごめんなさい! お疲れみたいだからご奉仕をさせてもらってます!」グリッ

P「い、いや、なんかごへっ!? いたいいたい! 何これ!?」

菜々「おててのツボを刺激してるんですよ♪」

376: 2012/08/25(土) 11:58:00.13 ID:HhM3Gs1R0
P「ツボって、どうっいたたたたっ!」

菜々「腎臓もよくないですねー。ご主人様、動かないでくださいね」ズイッ

P「え、ちょっ……なんで馬乗りに……」

菜々「ここ。痛いですか?」グリグリッ

P「みゃぁぁああああ!?」

菜々「疲れがたまってくるとここらへんも……」ギュッ

P「い、いたたたたぁっ!?」

菜々「……ちょっと楽しい……」ニヤァ

P「ちょ、ちょっと待て菜々! なんかもういろいろと待って!」

菜々「だめですよー、ご主人様! 疲れはちゃんととらないと♪」

P「そ、それに菜々! この体勢はいろいろまずい! な!」

菜々「ご主人様となら誤解されても……きゃっ♪」

P「うおぉぉい!?」

菜々「はい、それじゃあ次はどこのツボを押させていただきましょうか……♪」

P「ひぃぃ……」

386: 2012/08/25(土) 12:35:46.81 ID:hKyQiYujO
アナベベ終わったの?

387: 2012/08/25(土) 12:41:30.69 ID:rTPuEZ680
終わってるっぽいね

姉ヶ崎ちゃんはよ

次回:モバP「事務所で寝たふりをして亜里沙さん、未央、由愛の反応を見る」


引用: モバP「事務所で寝たふりをしてアイドル達の反応を見る」