1: 2009/01/09(金) 23:02:11.21 ID:sSOL5ZUw0
ハルヒ「しゅ、しゅみは……」
野次A「おいおい! ぼそぼそきこえねぇぞ!」
ハルヒ「す、すみません、以上です」
野次B「結局わかったの名前だけかよwwwwwwww」
ハルヒ「……」
先生「おらおらー、静かにしろー。はい、つぎー」
キョン(後ろのやつは根暗で苛められっ子だな)
野次A「おいおい! ぼそぼそきこえねぇぞ!」
ハルヒ「す、すみません、以上です」
野次B「結局わかったの名前だけかよwwwwwwww」
ハルヒ「……」
先生「おらおらー、静かにしろー。はい、つぎー」
キョン(後ろのやつは根暗で苛められっ子だな)
7: 2009/01/09(金) 23:06:00.12 ID:sSOL5ZUw0
谷口「あーあ、さっきのやつかわいそうだな」
キョン「えーっと、涼宮……だっけか?」
谷口「そっちじゃねぇよ」
キョン「へ?」
国木田「野次飛ばしたほうじゃないの?」
谷口「そういうことだ」
キョン「どういことなんだ?」
谷口「なんだ、知らないのか」
キョン「えーっと、涼宮……だっけか?」
谷口「そっちじゃねぇよ」
キョン「へ?」
国木田「野次飛ばしたほうじゃないの?」
谷口「そういうことだ」
キョン「どういことなんだ?」
谷口「なんだ、知らないのか」
20: 2009/01/09(金) 23:11:28.49 ID:sSOL5ZUw0
谷口「あいつってよー、見た目どおり根暗なんだよ。すげー根暗。
まぁそこが小動物的で守ってあげたいってやつも多いんだけどそれよりもいじめの対象になりやすいんだ」
国木田「言っちゃなんだけど見たまんまだよね。髪が貞子に似てるし」
谷口「でよー、中学の時もすげーいっぱいいたんだよ。あいつ苛めるやつ。
人気がある分、さらにだな。自分が目をつけられたら困るし助けられずにただいじめを観てるだけだ」
キョン「それで、なんで野次したやつがかわいそうなんだ?」
谷口「せっかちは女に嫌われるぞ。
でよ、中学のいつごろだったかな。涼宮をいじめてたやつ全員の荷物、机、椅子が跡形もなくなくなったことがあんだよ」
キョン「それはすごいな。何人分だ?」
谷口「2,30人じゃないかね」
キョン「へ?」
谷口「しかも同時に校庭には意味のわからん幾何学模様が出来ているわけだ。
それで監視カメラをみたら夜中に学校に忍び込んだヤツがいた」
キョン「まさか」
谷口「そうだ。まさしく涼宮だったんだ」
まぁそこが小動物的で守ってあげたいってやつも多いんだけどそれよりもいじめの対象になりやすいんだ」
国木田「言っちゃなんだけど見たまんまだよね。髪が貞子に似てるし」
谷口「でよー、中学の時もすげーいっぱいいたんだよ。あいつ苛めるやつ。
人気がある分、さらにだな。自分が目をつけられたら困るし助けられずにただいじめを観てるだけだ」
キョン「それで、なんで野次したやつがかわいそうなんだ?」
谷口「せっかちは女に嫌われるぞ。
でよ、中学のいつごろだったかな。涼宮をいじめてたやつ全員の荷物、机、椅子が跡形もなくなくなったことがあんだよ」
キョン「それはすごいな。何人分だ?」
谷口「2,30人じゃないかね」
キョン「へ?」
谷口「しかも同時に校庭には意味のわからん幾何学模様が出来ているわけだ。
それで監視カメラをみたら夜中に学校に忍び込んだヤツがいた」
キョン「まさか」
谷口「そうだ。まさしく涼宮だったんだ」
23: 2009/01/09(金) 23:16:19.97 ID:sSOL5ZUw0
国木田「僕も聞いたな。その噂。本当だったんだ」
谷口「とは言ってもよ。一晩でそんだけの荷物を運び出して、校庭に馬鹿でかい模様を書くなんて
夜逃げ屋本舗でも無理だろ。しらねぇけど」
キョン「一人だったんだろ?」
谷口「俺もカメラを直接みたわけじゃにが呼び出されたのは涼宮だけだ。
先生どもは慌てて涼宮を呼んで、問いただしたわけだ。でもあいつはだんまり。
あの時ぐらいだろうな。あいつが先生に歯向かったのは」
キョン「荷物はどうなったんだ?」
谷口「ああ、見つかったよ。全部屋上に積まれたそうだ。どう考えても人間技じゃねぇ」
キョン「それは確かにすごいな……」
谷口「実はまだ続きがある」
谷口「とは言ってもよ。一晩でそんだけの荷物を運び出して、校庭に馬鹿でかい模様を書くなんて
夜逃げ屋本舗でも無理だろ。しらねぇけど」
キョン「一人だったんだろ?」
谷口「俺もカメラを直接みたわけじゃにが呼び出されたのは涼宮だけだ。
先生どもは慌てて涼宮を呼んで、問いただしたわけだ。でもあいつはだんまり。
あの時ぐらいだろうな。あいつが先生に歯向かったのは」
キョン「荷物はどうなったんだ?」
谷口「ああ、見つかったよ。全部屋上に積まれたそうだ。どう考えても人間技じゃねぇ」
キョン「それは確かにすごいな……」
谷口「実はまだ続きがある」
28: 2009/01/09(金) 23:20:29.15 ID:sSOL5ZUw0
国木田「いじめの主犯が車に轢かれたんだっけ?」
谷口「おいおい、いいとこもってくなよ」
キョン「轢かれたって……」
谷口「もちろん涼宮とはまったくさっぱり関係ない車に、だ。
そのまま主犯は病院送り。帰ってきたときには骸骨になってたぜ」
国木田「じゃあ、そのあと彼女をいじめるたびにいじめた人が不幸に会うってのも本当なんだね」
谷口「おお、本当だとも。しかもそれらが始まったのは校庭に模様を書いてからだ。
だから、学校じゃああいつはひどいあだ名がついた」
国木田「『呪い屋ハルヒ』だね」
キョン「『呪い屋』……」
谷口「悪いことはいわん。あいつには手を出さないほうがいいぜ?」
谷口「おいおい、いいとこもってくなよ」
キョン「轢かれたって……」
谷口「もちろん涼宮とはまったくさっぱり関係ない車に、だ。
そのまま主犯は病院送り。帰ってきたときには骸骨になってたぜ」
国木田「じゃあ、そのあと彼女をいじめるたびにいじめた人が不幸に会うってのも本当なんだね」
谷口「おお、本当だとも。しかもそれらが始まったのは校庭に模様を書いてからだ。
だから、学校じゃああいつはひどいあだ名がついた」
国木田「『呪い屋ハルヒ』だね」
キョン「『呪い屋』……」
谷口「悪いことはいわん。あいつには手を出さないほうがいいぜ?」
34: 2009/01/09(金) 23:24:43.00 ID:sSOL5ZUw0
翌日
キョン(とは言われても俺の好奇心がマックス。ちょっと離してみるか)
キョン「よぉ、涼宮」
ハルヒ「ひっ!?」バッ
キョン「……いや、別に何もしないからそんな本で頭守る必要も悲鳴あげる必要もないぞ」
ハルヒ「え、あ、う、うん」
キョン「おはよう」
ハルヒ「お、お、おはよう……えーっと……キョンさん」
キョン「なんでそっちでさん付けなんだよ」
ハルヒ「え、あ、す、すみません……」
キョン「いや、別にいいさ。まぁ、席が前後だし短い間かもしれないがよろしくな」
41: 2009/01/09(金) 23:29:14.03 ID:sSOL5ZUw0
ハルヒ「え、だ、だめだよ」
キョン「だめなのか」
ハルヒ「だ、だって私と話してたら誰かにいじめられるよ?」
キョン「そんな決定事項じゃあるまいし。昨日の野次を気にしてるのか?」
ハルヒ「え、あ、うん」
キョン「別に俺は誰かをいじめる気も差別する気もさらさらないさ」
ハルヒ「……」
キョン「どうかしたか? 俺の顔になんか付いてる?」
ハルヒ「……あ、あの、どこかで会いました?」
キョン「へ? 会ってないぞ。きっと多分」
ハルヒ「そうですよね。すみません……」
キョン「いちいち謝らなくていいぞ」
ハルヒ「す、すみま……わかりました」
44: 2009/01/09(金) 23:33:45.05 ID:sSOL5ZUw0
昼時間
谷口「おいおい、俺の話聞いてたか?」
キョン「なんだ、急に。別に話すくらいはいいだろ」
国木田「谷口は話すこともできないぐらいチキンハートだからね」
谷口「泣くぞ。すぐ泣くぞ。ほら泣くぞ」
キョン「うるせぇよ。そういえばさ、気づいたらいけないかもしれないけどさ」
国木田「昨日野次飛ばした二人が今日休んでるよね。学校」
谷口「あ? ああ、どうせさぼってるんだろ? 金髪とか茶髪だったしそんなもんだ」
キョン「まぁ新学期早々そんな意味のわからんことにはならんよな」
国木田「ならないでしょ」
キョン「国木田。それは俺の弁当だ」
53: 2009/01/09(金) 23:39:27.15 ID:sSOL5ZUw0
翌日
キョン(今日も話して……おや、チャレンジャーがいるぞ)
朝倉「涼宮さん、昨日のTV見た?」
ハルヒ「え、えっと……見てないです」
朝倉「そう、そのTVがとても面白かったのよ」
ハルヒ「へぇ……」
朝倉「えーっと、涼宮さんって普段家で何してるの?」
ハルヒ「え、えっと……読書?」
キョン「疑問系かよ」
ハルヒ「ひゃぃっ!?」
朝倉「あら、おはよう。……涼宮さん、大丈夫?」
キョン「いちいちびっくりするなよ。朝の挨拶ぐらいで」
ハルヒ「す、すみません……」
キョン「すみませんもなしだ」
ハルヒ「え、ごめんなさい」
朝倉「あまり変わらないわよね。それ」
キョン(今日も話して……おや、チャレンジャーがいるぞ)
朝倉「涼宮さん、昨日のTV見た?」
ハルヒ「え、えっと……見てないです」
朝倉「そう、そのTVがとても面白かったのよ」
ハルヒ「へぇ……」
朝倉「えーっと、涼宮さんって普段家で何してるの?」
ハルヒ「え、えっと……読書?」
キョン「疑問系かよ」
ハルヒ「ひゃぃっ!?」
朝倉「あら、おはよう。……涼宮さん、大丈夫?」
キョン「いちいちびっくりするなよ。朝の挨拶ぐらいで」
ハルヒ「す、すみません……」
キョン「すみませんもなしだ」
ハルヒ「え、ごめんなさい」
朝倉「あまり変わらないわよね。それ」
55: 2009/01/09(金) 23:44:50.25 ID:sSOL5ZUw0
朝のHR
岡なんとか「HR以上だ。あー、昨日から休んでるやつらは風邪だそうだ。みんなも気をつけろよー」
ハルヒ「……ウフフ」
キョン(気のせいか。なんか後ろから笑い声が聞こえたような)
昼時間(というか昼休みだよね)
谷口「確実だな」
キョン「お前の脳みその致命具合?」
国木田「気づくの遅いよね」
谷口「なんで、なんでそんなこと言うの? 氏ぬよ?」
国木田「今日休んだ二人のこと?」
谷口「……そうだよ」
キョン「風邪だろ? 季節の変り目……にはよくあることだ」
谷口「変り目か? 今って。前のときもあのぐらいのちょっかいだと風邪だったんだよ」
国木田「本格的だね。君子危うきに近寄らずだね」
谷口「なのにこのバカは……」
キョン「友だちまで呪うわけじゃないだろ」
国木田「バカがバカ言うなよ」
キョン「国木田、それは俺のからあげだ」
岡なんとか「HR以上だ。あー、昨日から休んでるやつらは風邪だそうだ。みんなも気をつけろよー」
ハルヒ「……ウフフ」
キョン(気のせいか。なんか後ろから笑い声が聞こえたような)
昼時間(というか昼休みだよね)
谷口「確実だな」
キョン「お前の脳みその致命具合?」
国木田「気づくの遅いよね」
谷口「なんで、なんでそんなこと言うの? 氏ぬよ?」
国木田「今日休んだ二人のこと?」
谷口「……そうだよ」
キョン「風邪だろ? 季節の変り目……にはよくあることだ」
谷口「変り目か? 今って。前のときもあのぐらいのちょっかいだと風邪だったんだよ」
国木田「本格的だね。君子危うきに近寄らずだね」
谷口「なのにこのバカは……」
キョン「友だちまで呪うわけじゃないだろ」
国木田「バカがバカ言うなよ」
キョン「国木田、それは俺のからあげだ」
62: 2009/01/09(金) 23:52:54.26 ID:sSOL5ZUw0
朝
キョン「うぃーっす、おはよう」
ハルヒ「おぅ!? お、おはよう」
キョン「お前はいつになったら慣れるんだ……」
ハルヒ「ごめんなさい……」
キョン「謝るなぁあ!」
ハルヒ「ひっ、ご、ごめんなさい……」
朝倉「仲いいわね」
キョン「おはよう」
ハルヒ「お、おはよう」
朝倉「おはよう。そういえば部活どこにするか決めた?」
キョン「帰宅部に入部する気だが?」
朝倉「あなたの青春が煤けて見えるわ……。
涼宮さんは?」
ハルヒ「えっと、まだ考えてる……」
キョン「考えるほど部活ないだろ」
ハルヒ「ちょっとだけ悩んでる……」
朝倉「まぁ体験入部って手もあるしね」
キョン「うぃーっす、おはよう」
ハルヒ「おぅ!? お、おはよう」
キョン「お前はいつになったら慣れるんだ……」
ハルヒ「ごめんなさい……」
キョン「謝るなぁあ!」
ハルヒ「ひっ、ご、ごめんなさい……」
朝倉「仲いいわね」
キョン「おはよう」
ハルヒ「お、おはよう」
朝倉「おはよう。そういえば部活どこにするか決めた?」
キョン「帰宅部に入部する気だが?」
朝倉「あなたの青春が煤けて見えるわ……。
涼宮さんは?」
ハルヒ「えっと、まだ考えてる……」
キョン「考えるほど部活ないだろ」
ハルヒ「ちょっとだけ悩んでる……」
朝倉「まぁ体験入部って手もあるしね」
64: 2009/01/09(金) 23:56:40.05 ID:sSOL5ZUw0
担任「それじゃあ席替えするぞー」
キョン「なんかずいぶん早いな」
ハルヒ「……」
キョン「そんなに急いで席を替える必要なんてない気がするけどな」
ハルヒ「……」
キョン「……あの、涼宮さん?」
ハルヒ「えっ? な、なに?」
キョン「まぁ席が離れても話すことは出来るようね」
ハルヒ「う、うん」
クラス席替え中
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン「よろしくな」
ハルヒ「よ、よろしく」
キョン「なんかずいぶん早いな」
ハルヒ「……」
キョン「そんなに急いで席を替える必要なんてない気がするけどな」
ハルヒ「……」
キョン「……あの、涼宮さん?」
ハルヒ「えっ? な、なに?」
キョン「まぁ席が離れても話すことは出来るようね」
ハルヒ「う、うん」
クラス席替え中
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン「よろしくな」
ハルヒ「よ、よろしく」
66: 2009/01/10(土) 00:02:15.44 ID:MknrgpGW0
キョン「そういえば部活決めたのか?」
ハルヒ「え、う、うん」
キョン「ほう、どこにしたんだ?」
ハルヒ「文芸部……」
キョン「……あったっけ?」
ハルヒ「え、ないの? じゃああれは幻? 幽霊?」
キョン「落ち着け。俺が知らないだけだろ」
ハルヒ「……あ、あのね。お願いしたことがあるんだけど」
キョン「ん?」
ハルヒ「文芸部に……入ってくれない?」
ハルヒ「え、う、うん」
キョン「ほう、どこにしたんだ?」
ハルヒ「文芸部……」
キョン「……あったっけ?」
ハルヒ「え、ないの? じゃああれは幻? 幽霊?」
キョン「落ち着け。俺が知らないだけだろ」
ハルヒ「……あ、あのね。お願いしたことがあるんだけど」
キョン「ん?」
ハルヒ「文芸部に……入ってくれない?」
69: 2009/01/10(土) 00:07:21.36 ID:MknrgpGW0
キョン「なんでだ?」
ハルヒ「あのね。文芸部、私入っても二人でね。潰れちゃうかもしれないの……」
キョン「なるほど。部員確保しないとだめなのか」
ハルヒ「うん……だめ、かな?」
キョン「まぁいいけどさ」
ハルヒ「あ、ありがとう! 早速お昼に部室に行こ!」
キョン「そうだな」
キョン(なんだよ、笑えるじゃないか)
昼 部室
ガチャリ
ハルヒ「失礼しますー……」
キョン「お邪魔しまーす」
???「……」
ハルヒ「あ、あの部員になってくれる人みつけてきました……」
キョン「始めまして」
???「長門」
キョン「戦艦?」
長門「名前。長門有希。文芸部員」
キョン「ああ、俺の名前は……」
長門「キョン」
キョン「なぜだ……」
ハルヒ「あ、あとは二人だね……」
ハルヒ「あのね。文芸部、私入っても二人でね。潰れちゃうかもしれないの……」
キョン「なるほど。部員確保しないとだめなのか」
ハルヒ「うん……だめ、かな?」
キョン「まぁいいけどさ」
ハルヒ「あ、ありがとう! 早速お昼に部室に行こ!」
キョン「そうだな」
キョン(なんだよ、笑えるじゃないか)
昼 部室
ガチャリ
ハルヒ「失礼しますー……」
キョン「お邪魔しまーす」
???「……」
ハルヒ「あ、あの部員になってくれる人みつけてきました……」
キョン「始めまして」
???「長門」
キョン「戦艦?」
長門「名前。長門有希。文芸部員」
キョン「ああ、俺の名前は……」
長門「キョン」
キョン「なぜだ……」
ハルヒ「あ、あとは二人だね……」
72: 2009/01/10(土) 00:12:45.96 ID:MknrgpGW0
翌日 朝
キョン「おはよう。いつも早いな」
ハルヒ「え、あ……おはよう」
キョン「さてと、あと部員二人だろ?」
ハルヒ「え……手伝ってくれるの……?」
キョン「部員だからな」
ハルヒ「ありがとう……てっきり名前だけの幽霊部員になるかと思ってました……」
キョン「流石にそこまで責任放棄しないぞ」
ハルヒ「ご、ごめ……そうだよね」
朝倉「おはよー」
キョン「いいとこに来たな」
朝倉「ん?」
ハルヒ「あ、あのお願いしたことがあるんだけど……」
説明中(キョンが)
朝倉「いいわよ。別に」
キョン「あっさりと。ほかに入りたい部活があるんじゃないのか?」
朝倉「帰宅部に入ろうと思ってたの」
キョン「おまえ……」
ハルヒ「あと一人……」
キョン「おはよう。いつも早いな」
ハルヒ「え、あ……おはよう」
キョン「さてと、あと部員二人だろ?」
ハルヒ「え……手伝ってくれるの……?」
キョン「部員だからな」
ハルヒ「ありがとう……てっきり名前だけの幽霊部員になるかと思ってました……」
キョン「流石にそこまで責任放棄しないぞ」
ハルヒ「ご、ごめ……そうだよね」
朝倉「おはよー」
キョン「いいとこに来たな」
朝倉「ん?」
ハルヒ「あ、あのお願いしたことがあるんだけど……」
説明中(キョンが)
朝倉「いいわよ。別に」
キョン「あっさりと。ほかに入りたい部活があるんじゃないのか?」
朝倉「帰宅部に入ろうと思ってたの」
キョン「おまえ……」
ハルヒ「あと一人……」
74: 2009/01/10(土) 00:16:48.46 ID:MknrgpGW0
昼 部活
長門「……」
朝倉「……」
キョン「そんなわけで今日から部員になった朝倉だ」
ハルヒ「あ、あと一人だよ」
長門「何故」
朝倉「話の流れで」
キョン「知り合いか?」
朝倉「ええ、すごく昔からのね」
長門「偶然」
ハルヒ「そ、そういえば二人とも何か似てるよね」
朝倉・長門「!?」
ハルヒ「ひっ、ごめんなさい、幼馴染が似るはずないですよね。ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」
キョン「落ち着け涼宮。お前らもすごい顔で反応するな」
朝倉「ちょっと驚いただけよ」
長門「……」
長門「……」
朝倉「……」
キョン「そんなわけで今日から部員になった朝倉だ」
ハルヒ「あ、あと一人だよ」
長門「何故」
朝倉「話の流れで」
キョン「知り合いか?」
朝倉「ええ、すごく昔からのね」
長門「偶然」
ハルヒ「そ、そういえば二人とも何か似てるよね」
朝倉・長門「!?」
ハルヒ「ひっ、ごめんなさい、幼馴染が似るはずないですよね。ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」
キョン「落ち着け涼宮。お前らもすごい顔で反応するな」
朝倉「ちょっと驚いただけよ」
長門「……」
77: 2009/01/10(土) 00:21:56.90 ID:MknrgpGW0
キョン「さてと、あと一人なんだが知り合いかなんかでいないか?」
ハルヒ「私はいないです」
朝倉「私も浮かばないなー」
長門「……同意」
キョン「ということは今度こそ知らない人を誘うしかないのか」
コンコン
キョン「ん? どうぞー」
???「失礼しまーす」
長門「誰」
???「ひっ」
朝倉「涼宮さんと同じ反応するわね」
ハルヒ「私と同じ……」
キョン「で、どなたですか」
???「え、あの……文芸部ってここですよね?」
長門「いかにも」
???「入部したいんですけど……あ、私朝比奈みくるって言います」
キョン「これはまた偶然」
朝倉「揃ったわね。呆気なく」
84: 2009/01/10(土) 00:27:07.57 ID:MknrgpGW0
翌日の部室
ガチャリ
キョン「うぃーっす」
ハルヒ「こ、こんにちわ……」
長門「……」クイッ
朝比奈「こんにちわー」
朝倉「最後ね」
キョン「……なぁ」
朝倉「なに?」
キョン「文芸部って何する部活だ?」
長門「読書」
ハルヒ「研究?」
朝倉「観察」
朝比奈「執筆?」
キョン「見事にばらばら。というか研究と観察ってなんだよ」
朝倉「それよか喉が渇くわね。なんでガスコンロがないのよ」
長門「部費がなくて」
朝比奈「やっぱりお金ですよねぇ」
ハルヒ「お金……」
キョン「なんかスルーされてる!」
ガチャリ
キョン「うぃーっす」
ハルヒ「こ、こんにちわ……」
長門「……」クイッ
朝比奈「こんにちわー」
朝倉「最後ね」
キョン「……なぁ」
朝倉「なに?」
キョン「文芸部って何する部活だ?」
長門「読書」
ハルヒ「研究?」
朝倉「観察」
朝比奈「執筆?」
キョン「見事にばらばら。というか研究と観察ってなんだよ」
朝倉「それよか喉が渇くわね。なんでガスコンロがないのよ」
長門「部費がなくて」
朝比奈「やっぱりお金ですよねぇ」
ハルヒ「お金……」
キョン「なんかスルーされてる!」
89: 2009/01/10(土) 00:30:45.57 ID:MknrgpGW0
次の日あたりの昼休み
谷口「つかぬことを聞くがキョン」
キョン「聞くな」
谷口「Oh...」
国木田「噂は本当なんだね」
キョン「俺は何もやってないぞ」
国木田「美女に囲まれて部活動をやっているそうじゃないか」
谷口「なぜだ!」
キョン「流れで」
国木田「それじゃあ仕方ないね」
谷口「物分りいいな。俺は許さないぞ。どんな流れだ! 暖流か? 寒流か?」
キョン「つまんないから」
国木田「バカをいじめちゃだめだよ」
キョン「国木田、それは俺の春巻きだ」
92: 2009/01/10(土) 00:35:31.84 ID:MknrgpGW0
数日後の部室
ガチャ
キョン「うぃー……あれ」
ガチャガチャガチャ
キョン「開かないぞ。鍵なんてなんで閉める必要が……」
ガチャガチャガチャガチャリ
キョン「うお!?」
朝倉「うあ!?」
キョン「っと、あぶね。急にあけるなよ!」
朝倉「ちょっと着替えてたのよ!」
キョン「着替え?」
朝比奈「似合いますかぁ?」
キョン「……似合ってますよ」
朝倉「私の見立ての通りですね」
朝比奈「外は歩けませんけど結構着心地いいですねぇ」
キョン「なぜ、メイド? なんでメイド?」
ガチャ
キョン「うぃー……あれ」
ガチャガチャガチャ
キョン「開かないぞ。鍵なんてなんで閉める必要が……」
ガチャガチャガチャガチャリ
キョン「うお!?」
朝倉「うあ!?」
キョン「っと、あぶね。急にあけるなよ!」
朝倉「ちょっと着替えてたのよ!」
キョン「着替え?」
朝比奈「似合いますかぁ?」
キョン「……似合ってますよ」
朝倉「私の見立ての通りですね」
朝比奈「外は歩けませんけど結構着心地いいですねぇ」
キョン「なぜ、メイド? なんでメイド?」
95: 2009/01/10(土) 00:39:04.10 ID:MknrgpGW0
長門「拾った」
ハルヒ「長門さんすごいですね」
キョン「いや、待てよ。こんなもん拾えるはずがないだろ。お前はどこで拾ったんだよ」
朝倉「ガスコンロとかも拾ってきたわよ」
朝比奈「お茶の葉もですね」
キョン「それはまずいだろ!」
長門「あと一つ、足りないものがある。そのために朝比奈みくるを着替えさせた」
朝倉「さぁ行くわよ。朝比奈さん」
朝比奈「……部活のためですね」
ハルヒ「が、頑張ってください」
キョン「一体何が始まるというんだ」
朝倉「隣の部室からちょっとね」
101: 2009/01/10(土) 00:44:17.14 ID:MknrgpGW0
十分後
キョン「一体何をどうするんだ」
ハルヒ「えっと、ほら、もう帰ってきますよ」
ガチャリ
隣の部員A「えーっと、どこに置きましょうか?」
朝倉「そこがいいかしらね。あとインターネットとかの設定も頼むわよ」
部員B「合点承知」
朝比奈「頑張ってくださ~い」
部員C「よーし、俺頑張っちゃうぞー」
PC設置中……
部員たち「お邪魔しましたー」
朝比奈「ありがとうございますー」
キョン「文芸部にPCとな」
長門「情報社会には必須」
ハルヒ「賑やかになりましたね……」
朝倉「まぁこんなものかしら。ほかに必要なものはないわね」
キョン「冷蔵庫にガスコンロ、コスプレ衣装にPCか……何する部活だ。ここ」
キョン「一体何をどうするんだ」
ハルヒ「えっと、ほら、もう帰ってきますよ」
ガチャリ
隣の部員A「えーっと、どこに置きましょうか?」
朝倉「そこがいいかしらね。あとインターネットとかの設定も頼むわよ」
部員B「合点承知」
朝比奈「頑張ってくださ~い」
部員C「よーし、俺頑張っちゃうぞー」
PC設置中……
部員たち「お邪魔しましたー」
朝比奈「ありがとうございますー」
キョン「文芸部にPCとな」
長門「情報社会には必須」
ハルヒ「賑やかになりましたね……」
朝倉「まぁこんなものかしら。ほかに必要なものはないわね」
キョン「冷蔵庫にガスコンロ、コスプレ衣装にPCか……何する部活だ。ここ」
103: 2009/01/10(土) 00:51:51.39 ID:MknrgpGW0
ハルヒ「お茶おいしいですね」
朝比奈「ありがとうございますぅ」
長門「……」ゴクゴク
朝倉「ずいぶん明るくなったわね」
キョン「ん? ああ、そうだな」
朝倉「最初の頃は本当に暗かったのに……」
キョン「環境が変われば人は変われるんだろ」
朝倉「変われる、か……」
朝比奈「お二人もどうぞぉ」
キョン「これはどうも……確かにおいしいですね」
朝倉「拾ったお茶の葉なのに……」
朝比奈「いいやつだったんでしょうねぇ」
朝倉「それじゃあ帰りますかー」
長門「……」テクテク
キョン「ん? なんだ、長門」
長門「これ」
キョン「これまた分厚い本だな」
長門「宿題。文芸部員として」
キョン「読んでこいってことか。まぁ暇つぶしに丁度いいかね」
朝比奈「いきますよー」
105: 2009/01/10(土) 00:57:48.63 ID:MknrgpGW0
キョン「こ、これはおもしろい! どんどんページが進むぞー!」
妹「おかーさーん、キョンくんが読書してるー、雪降るー」
キョン「ひどい言われようだな。……ん? 栞か?」
『下記場所にて午後七時』
キョン「小さい栞にこんなにぴっちり地図を書かなくても……。
ちょいっとでかけてくるぞー」
妹「おかーさーん、キョンくんが夜遊びしてるー、不良だー」
キョン「根も葉もないこと言わない!」
移動中・・・
キョン「待たせたな」
長門「……」
キョン「参考にまで聞くがもしも俺があれを読まなかったらどうしてたんだ?」
長門「待ってた」
キョン「……大事なことなのか?」
長門「大事」
キョン「ま、まさか」
長門「あなたが期待するようなことではない。来て」
妹「おかーさーん、キョンくんが読書してるー、雪降るー」
キョン「ひどい言われようだな。……ん? 栞か?」
『下記場所にて午後七時』
キョン「小さい栞にこんなにぴっちり地図を書かなくても……。
ちょいっとでかけてくるぞー」
妹「おかーさーん、キョンくんが夜遊びしてるー、不良だー」
キョン「根も葉もないこと言わない!」
移動中・・・
キョン「待たせたな」
長門「……」
キョン「参考にまで聞くがもしも俺があれを読まなかったらどうしてたんだ?」
長門「待ってた」
キョン「……大事なことなのか?」
長門「大事」
キョン「ま、まさか」
長門「あなたが期待するようなことではない。来て」
106: 2009/01/10(土) 01:01:37.88 ID:MknrgpGW0
長門宅
キョン「おじゃましまーす……って誰もいないのか?」
長門「一人暮らし」
キョン「なるほど……」
長門「そこに座ってて」
キョン「ああ」
長門「……」スッ
キョン「ああ、どうも。それで話ってのは?」
長門「とても大事な話」
キョン「ああ、こんな時間に自宅に呼ぶんだからそれ相応の話だろう」
長門「私と涼宮ハルヒのこと」
キョン「おじゃましまーす……って誰もいないのか?」
長門「一人暮らし」
キョン「なるほど……」
長門「そこに座ってて」
キョン「ああ」
長門「……」スッ
キョン「ああ、どうも。それで話ってのは?」
長門「とても大事な話」
キョン「ああ、こんな時間に自宅に呼ぶんだからそれ相応の話だろう」
長門「私と涼宮ハルヒのこと」
109: 2009/01/10(土) 01:09:58.03 ID:MknrgpGW0
長門「かくかくじかじか」
キョン「俄かには信じがたいな……」
長門「信じて」
キョン「確かに涼宮の噂から考えるとその可能性もあるかもしれない。
が、しかしだ。そんな宇宙がどうとかなんていわれてもな」
長門「真実が受け入れやすいものとは限りない。でもそれは正しいこと」
キョン「んー……もしかしてあれか、朝倉もお前と同類か」
長門「……」コクリ
キョン「はぁ……ちょっと考える時間をくれ。いきなりは無理だ」
長門「わかった」
キョン「……俺は涼宮がちょっと変わった普通の女の子だと思ってる」
長門「……」
112: 2009/01/10(土) 01:16:23.37 ID:MknrgpGW0
放課後部室
キョン(朝倉と長門が宇宙人で涼宮がすごい存在か……)
朝倉「はい、フルハウス」
朝比奈「ふぇ~2ペアですぅ」
ハルヒ「3カード……」
朝倉「ふふふ、私の勝ちね」
キョン(まさかなぁ……)
朝比奈「あ、水がないですね……キョンくん、水くみにいきましょう」
キョン「え? 俺?」
朝比奈「そうですよ。重いポットなんてもてませんからね」
朝倉「じゃあ長門さん。入って」
長門「わかった」
ハルヒ「いってらっしゃい」
キョン「やれやれ、いきますか」
朝比奈「はい」
キョン(朝倉と長門が宇宙人で涼宮がすごい存在か……)
朝倉「はい、フルハウス」
朝比奈「ふぇ~2ペアですぅ」
ハルヒ「3カード……」
朝倉「ふふふ、私の勝ちね」
キョン(まさかなぁ……)
朝比奈「あ、水がないですね……キョンくん、水くみにいきましょう」
キョン「え? 俺?」
朝比奈「そうですよ。重いポットなんてもてませんからね」
朝倉「じゃあ長門さん。入って」
長門「わかった」
ハルヒ「いってらっしゃい」
キョン「やれやれ、いきますか」
朝比奈「はい」
115: 2009/01/10(土) 01:22:47.65 ID:MknrgpGW0
テクテク
キョン「……それで、何か話したいことでも?」
朝比奈「やっぱりわかりますよね」
キョン「ばればれですよ」
朝比奈「それじゃあちょっと人気のないところに……」
キョン(!? ま、まさか)
朝比奈「あ、キョンくんが期待しているようなことではないと思いますよ」
キョン「……」
朝比奈「ここならいいかな」
キョン「それで、話ってなんですかー」
朝比奈「ふてくされないでください。とても大事な話なんです」
キョン「はい」(あれ、デジャビュ)
朝比奈「実は私は……」
かくかくじかじか
朝比奈「ということなんです」
キョン「情報発生させたり時間をどうにかしたり大変だな、あいつも」
朝比奈「もしかして長門さんから……?」
キョン「知ってたんですか。あいつが……まぁ置いておきましょう。ほかにあなたみたいな人はいないですよね」
朝比奈「多分、いません」
キョン「多分ね……」
キョン「……それで、何か話したいことでも?」
朝比奈「やっぱりわかりますよね」
キョン「ばればれですよ」
朝比奈「それじゃあちょっと人気のないところに……」
キョン(!? ま、まさか)
朝比奈「あ、キョンくんが期待しているようなことではないと思いますよ」
キョン「……」
朝比奈「ここならいいかな」
キョン「それで、話ってなんですかー」
朝比奈「ふてくされないでください。とても大事な話なんです」
キョン「はい」(あれ、デジャビュ)
朝比奈「実は私は……」
かくかくじかじか
朝比奈「ということなんです」
キョン「情報発生させたり時間をどうにかしたり大変だな、あいつも」
朝比奈「もしかして長門さんから……?」
キョン「知ってたんですか。あいつが……まぁ置いておきましょう。ほかにあなたみたいな人はいないですよね」
朝比奈「多分、いません」
キョン「多分ね……」
116: 2009/01/10(土) 01:30:00.09 ID:MknrgpGW0
翌日
キョン(朝比奈さんは未来人、長門と朝倉は宇宙人、涼宮は超人。一体どこのSFに紛れ込んだんだ、俺は。
この調子だと俺も実は……て展開だったりするのかね)
ペラッ
キョン「ん? 紙? 下駄箱から?」
『放課後、誰もいなくなったら教室で』
キョン「……ええ、行きますとも。行きますとも! こんどはどんなSFかしらね!」
そんなこんなで放課後
朝倉「じゃあ帰ろうかー」
キョン(結局フルで部活に出ちまった。まぁいいか)
テクテク
朝倉「あれ、キョンくん。出口はあっちよ?」
キョン「ちょっと教室に用事があってな」
朝倉「忘れ物? 先帰ってるわね」
ハルヒ「ばいばい」
キョン「おう、じゃーな」
キョン(朝倉じゃないのか? ということは一体)
ガラッ
???「こんにちは」
192: 2009/01/10(土) 15:08:18.94 ID:MknrgpGW0
行き当たりばったりに始めるよー
ピシャ
キョン「……帰るか」
???「ちょっとそれはひどくないですか」
キョン「ドアから顔だけ出すな。お前は誰だ。悪いが俺は普通趣味だ」
???「安心してください。そういった類の話ではありません」
キョン「じゃあなんだ」
???「涼宮ハルヒさんのことです」
キョン「……話だけ聞こう」
???「それではこちらへ。誰かに聞かれていい話ではないので」
古泉「僕の名前は古泉です。明日この学校に転校する予定となってます」
キョン「ほほお。こんな時期に転校生か。どうせ涼宮の監視だとか言うんだろ」
古泉「すでにあのかた達からアプローチを受けているようですね。その通りです」
キョン「で、お前はなんなんだ? 宇宙人、未来人と来たんだからな。超能力者とかか?」
古泉「これまたご名答です」
キョン「それで、涼宮はお前らにとってはなんなんだ?」
古泉「かくかくじかじか」
キョン「ついに神になったのか。あいつは」
古泉「飲み込みが早くて助かります」
キョン「すげぇな。あいつ。こりゃ用心しないとな」
古泉「ええ、そのとおr」
キョン「なんて言うと思ったか! 宇宙人だの未来人だの超能力者だの! そんなもの信用できるはずないだろ!?
あいつはそんなすごいヤツじゃねぇよ! ただの引込み思案の女の子だ!」
古泉「ええ、あなたにとってはそうかもしれませんね」
キョン「全員にとってだ」
古泉「信用する必要はありません。ただ知っといてください。彼女がそういう存在であることを。
そしてあなたが置かれた状況を。それではまた後日学校で」
キョン「……」
ピシャ
キョン「……帰るか」
???「ちょっとそれはひどくないですか」
キョン「ドアから顔だけ出すな。お前は誰だ。悪いが俺は普通趣味だ」
???「安心してください。そういった類の話ではありません」
キョン「じゃあなんだ」
???「涼宮ハルヒさんのことです」
キョン「……話だけ聞こう」
???「それではこちらへ。誰かに聞かれていい話ではないので」
古泉「僕の名前は古泉です。明日この学校に転校する予定となってます」
キョン「ほほお。こんな時期に転校生か。どうせ涼宮の監視だとか言うんだろ」
古泉「すでにあのかた達からアプローチを受けているようですね。その通りです」
キョン「で、お前はなんなんだ? 宇宙人、未来人と来たんだからな。超能力者とかか?」
古泉「これまたご名答です」
キョン「それで、涼宮はお前らにとってはなんなんだ?」
古泉「かくかくじかじか」
キョン「ついに神になったのか。あいつは」
古泉「飲み込みが早くて助かります」
キョン「すげぇな。あいつ。こりゃ用心しないとな」
古泉「ええ、そのとおr」
キョン「なんて言うと思ったか! 宇宙人だの未来人だの超能力者だの! そんなもの信用できるはずないだろ!?
あいつはそんなすごいヤツじゃねぇよ! ただの引込み思案の女の子だ!」
古泉「ええ、あなたにとってはそうかもしれませんね」
キョン「全員にとってだ」
古泉「信用する必要はありません。ただ知っといてください。彼女がそういう存在であることを。
そしてあなたが置かれた状況を。それではまた後日学校で」
キョン「……」
195: 2009/01/10(土) 15:17:09.87 ID:MknrgpGW0
翌日
キョン(宇宙人、未来人、超能力者、ね。もしかしたら俺はすごくやばい電波に巻き込まれてるのかもしれないな。
涼宮と一緒に退部……。ああ、でもあいつをどう説得するかが問題だな)
ペラッ
キョン「うわぁ、俺大人気だー。今度はなんだよ……」
『昼休み 部室で待ってます みくる』
キョン「未来人さんからか。今度はどんな電波をかもしてくれるのかね。壷はお断りしないとな」
国木田「朝から独り言なんて元気だね」
谷口「暗くなったな。お前」
キョン「ああ、人生って大変なんだなと思ってたとこだよ」
昼 部室
ガラッ
キョン「予定通りきましt……」
朝比奈(?)「久しぶりね、キョンくん」
キョン「あー、朝比奈さん、ですよね? 親戚とかじゃなくて」
朝比奈(大)「ええ、未来の朝比奈みくるです」
キョン「未来? いやいや、よく似た親戚でしょ」
朝比奈(大)「本当ですよ。ほら、胸のここ……」
キョン「星のホクロがありますね。というか確認しようがないですよね」
朝比奈(大)「え、だってキョンくんが……。あ、今の忘れてください。なしで」
キョン(間違いなく朝比奈さんだな)
キョン(宇宙人、未来人、超能力者、ね。もしかしたら俺はすごくやばい電波に巻き込まれてるのかもしれないな。
涼宮と一緒に退部……。ああ、でもあいつをどう説得するかが問題だな)
ペラッ
キョン「うわぁ、俺大人気だー。今度はなんだよ……」
『昼休み 部室で待ってます みくる』
キョン「未来人さんからか。今度はどんな電波をかもしてくれるのかね。壷はお断りしないとな」
国木田「朝から独り言なんて元気だね」
谷口「暗くなったな。お前」
キョン「ああ、人生って大変なんだなと思ってたとこだよ」
昼 部室
ガラッ
キョン「予定通りきましt……」
朝比奈(?)「久しぶりね、キョンくん」
キョン「あー、朝比奈さん、ですよね? 親戚とかじゃなくて」
朝比奈(大)「ええ、未来の朝比奈みくるです」
キョン「未来? いやいや、よく似た親戚でしょ」
朝比奈(大)「本当ですよ。ほら、胸のここ……」
キョン「星のホクロがありますね。というか確認しようがないですよね」
朝比奈(大)「え、だってキョンくんが……。あ、今の忘れてください。なしで」
キョン(間違いなく朝比奈さんだな)
199: 2009/01/10(土) 15:23:48.38 ID:MknrgpGW0
キョン「それで未来の朝比奈さんがどうしたんですか?」
朝比奈(大)「信用してくれたみたいですね。なんだか悲しいですけど。
時間がないので手短に話します。よく聞いてください」
キョン「……」ゴクリ
朝比奈(大)「涼宮さんに気をつけて」
キョン「……続きは?」
朝比奈(大)「以上です。あまり詳しくは言えないんです。察してください。
とりあえず何かがあったとき、涼宮さんを決して見捨てないでください」
キョン「そりゃ、当然ですよ」
朝比奈(大)「それが大事なんです。よし、伝えましたよ。それでは私はこれで」
キョン「未来人も忙しいんですか」
朝比奈(大)「時間の移動は決して人をゆたかにするものではないということです。それでは、また」
バタン
キョン「あの人歳いくつなんだろう……」
朝比奈(大)「信用してくれたみたいですね。なんだか悲しいですけど。
時間がないので手短に話します。よく聞いてください」
キョン「……」ゴクリ
朝比奈(大)「涼宮さんに気をつけて」
キョン「……続きは?」
朝比奈(大)「以上です。あまり詳しくは言えないんです。察してください。
とりあえず何かがあったとき、涼宮さんを決して見捨てないでください」
キョン「そりゃ、当然ですよ」
朝比奈(大)「それが大事なんです。よし、伝えましたよ。それでは私はこれで」
キョン「未来人も忙しいんですか」
朝比奈(大)「時間の移動は決して人をゆたかにするものではないということです。それでは、また」
バタン
キョン「あの人歳いくつなんだろう……」
202: 2009/01/10(土) 15:27:31.74 ID:MknrgpGW0
ガチャリ
長門「……」
キョン「お、今ちょうど朝比奈さんの」
長門「知ってる」
キョン「ということはそこであったか?」
長門「会った」
キョン「……お前って本当に宇宙人なのか」
長門「簡潔に言えば、そう」
キョン「あれで朝比奈さんが未来人というのはなんとなく納得できるような気がするが
昨日のこ……なんとかとかお前とかはどうも信用ならないんだが」
長門「そう」
キョン「つまりこー……宇宙人的な力を見せてはくれないか」
長門「……考えておく」
キョン「ああ、考えておいてくれ」
長門「……」
キョン「お、今ちょうど朝比奈さんの」
長門「知ってる」
キョン「ということはそこであったか?」
長門「会った」
キョン「……お前って本当に宇宙人なのか」
長門「簡潔に言えば、そう」
キョン「あれで朝比奈さんが未来人というのはなんとなく納得できるような気がするが
昨日のこ……なんとかとかお前とかはどうも信用ならないんだが」
長門「そう」
キョン「つまりこー……宇宙人的な力を見せてはくれないか」
長門「……考えておく」
キョン「ああ、考えておいてくれ」
203: 2009/01/10(土) 15:37:42.19 ID:MknrgpGW0
放課後
ガチャリ
キョン「うぃーっす」
長門「……」
朝比奈「こんにちわー」
朝倉「あ、きたきた」
キョン「ん? なんだ?」
朝倉「あの子が来る前にちょっと相談があるの。
えーっと、朝比奈さん。私がどんな存在だかは知ってるわよね」
朝比奈「あ、はい。一応知ってますよ」
朝倉「なら話は早い。簡単に説明すると私が所属している急進派の偉いさんが
彼女が行動を起こさないことに痺れを切らして、私に行動が起きるようなことを
するように指令が来たの。一番いいのはキョンくんを頃すことなのよ」
キョン「ハハッワロス。そんな話信用できるはずないd」
ニュイーン
朝比奈「うわぁ、手がとっても寄生獣……」
キョン「オーケー、信じた。だが俺は氏にたくないぞ」
朝倉「そこでね、ちょっと相談が……」
ガチャリ
キョン「うぃーっす」
長門「……」
朝比奈「こんにちわー」
朝倉「あ、きたきた」
キョン「ん? なんだ?」
朝倉「あの子が来る前にちょっと相談があるの。
えーっと、朝比奈さん。私がどんな存在だかは知ってるわよね」
朝比奈「あ、はい。一応知ってますよ」
朝倉「なら話は早い。簡単に説明すると私が所属している急進派の偉いさんが
彼女が行動を起こさないことに痺れを切らして、私に行動が起きるようなことを
するように指令が来たの。一番いいのはキョンくんを頃すことなのよ」
キョン「ハハッワロス。そんな話信用できるはずないd」
ニュイーン
朝比奈「うわぁ、手がとっても寄生獣……」
キョン「オーケー、信じた。だが俺は氏にたくないぞ」
朝倉「そこでね、ちょっと相談が……」
206: 2009/01/10(土) 15:50:25.98 ID:MknrgpGW0
ガチャリ
ハルヒ「こんにちわー……」
朝倉「あら、早かったわね」
キョン「……」グッタリ
長門「予想外」
朝比奈「どうしましょうかぁ」
ハルヒ「……? あれ、なんで胸からナイフが?」
朝倉「見ればわかるでしょ?」
ハルヒ「キョンさん、起きてください。キョンさん」
キョン「……」グッタリ
朝倉「わからないかな。その人はね、もう氏んでるの」
長門「心臓一突き」
朝比奈「氏体を処理する前にくるなんて想定外ですねぇ」
ハルヒ「嘘よね。そんなの。キョンさん、起きて。キョン……さん……」
朝倉(来るか?)
ハルヒ「キョンさんが氏んじゃったよおおおおぉぉ」
朝倉「泣いちゃった」
朝比奈「泣きましたね」
長門(何も発生してない。失敗か?」ボソボソ
朝倉(というか罪悪感でもう嫌になってきたわ)コソコソ
朝比奈(中止しますか?)ボソボソ
ハルヒ「うわあああああああん」
朝倉(そうね……)「涼宮さん、落ちついて! 落ち着いて!」
キョン「そうだ。落ち着け」
ハルヒ「わああぁぁ……あれ?」
キョン「ドッキリだ。ほれ、ナイフも刃がない」
ハルヒ「……」
朝比奈「ほら、ハンカチですよぉ。顔拭いてください」
ハルヒ「……」カアアァァァァァァ
長門「林檎」
ハルヒ「こんにちわー……」
朝倉「あら、早かったわね」
キョン「……」グッタリ
長門「予想外」
朝比奈「どうしましょうかぁ」
ハルヒ「……? あれ、なんで胸からナイフが?」
朝倉「見ればわかるでしょ?」
ハルヒ「キョンさん、起きてください。キョンさん」
キョン「……」グッタリ
朝倉「わからないかな。その人はね、もう氏んでるの」
長門「心臓一突き」
朝比奈「氏体を処理する前にくるなんて想定外ですねぇ」
ハルヒ「嘘よね。そんなの。キョンさん、起きて。キョン……さん……」
朝倉(来るか?)
ハルヒ「キョンさんが氏んじゃったよおおおおぉぉ」
朝倉「泣いちゃった」
朝比奈「泣きましたね」
長門(何も発生してない。失敗か?」ボソボソ
朝倉(というか罪悪感でもう嫌になってきたわ)コソコソ
朝比奈(中止しますか?)ボソボソ
ハルヒ「うわあああああああん」
朝倉(そうね……)「涼宮さん、落ちついて! 落ち着いて!」
キョン「そうだ。落ち着け」
ハルヒ「わああぁぁ……あれ?」
キョン「ドッキリだ。ほれ、ナイフも刃がない」
ハルヒ「……」
朝比奈「ほら、ハンカチですよぉ。顔拭いてください」
ハルヒ「……」カアアァァァァァァ
長門「林檎」
208: 2009/01/10(土) 15:54:32.82 ID:MknrgpGW0
キョン「……行っちまったぞ」
朝倉「おかしいわね。ここであの子があなたを助けるために力を使うはずだったんだけど」
朝比奈「うまくいきませんでしたねぇ」
長門「時間の無駄だった」
キョン「というかどうすんだよ。誰が追いかけるんだ」
朝倉「そりゃあ、ねぇ」
朝比奈「言わないとわかりませんか?」
長門「……」ジー
キョン「計画立案者じゃないのかよ! 俺かよ!」
朝倉「あなたが行くのが一番よ」
キョン「……俺、呪い殺されたりしないよな?」
長門「……」
朝比奈「……」
朝倉「「……頑張って!」
キョン「ああ、わかった……」
朝倉「おかしいわね。ここであの子があなたを助けるために力を使うはずだったんだけど」
朝比奈「うまくいきませんでしたねぇ」
長門「時間の無駄だった」
キョン「というかどうすんだよ。誰が追いかけるんだ」
朝倉「そりゃあ、ねぇ」
朝比奈「言わないとわかりませんか?」
長門「……」ジー
キョン「計画立案者じゃないのかよ! 俺かよ!」
朝倉「あなたが行くのが一番よ」
キョン「……俺、呪い殺されたりしないよな?」
長門「……」
朝比奈「……」
朝倉「「……頑張って!」
キョン「ああ、わかった……」
209: 2009/01/10(土) 16:00:16.15 ID:MknrgpGW0
教室
ガラッ
キョン「どこだー」
ハルヒ「!?」ビクッ
キョン「おー、いたいた。探したぞー」
ハルヒ「こ、来ないで!」
キョン「……怒ったのなら謝るよ。まさかあんな風にはなると思わなかったから」
ハルヒ「……別に怒ってはいないよ。ただ……」
キョン「ただ?」
ハルヒ「は、恥ずかしくて顔が……み、見れない……。それに顔、汚くなってるし……」
キョン「じゃあ、顔は会わせなくていいから近くまで行っていいか?」
ハルヒ「う、うん」
テクテク
キョン「よっこらしょっと……」
ハルヒ「……」
ガラッ
キョン「どこだー」
ハルヒ「!?」ビクッ
キョン「おー、いたいた。探したぞー」
ハルヒ「こ、来ないで!」
キョン「……怒ったのなら謝るよ。まさかあんな風にはなると思わなかったから」
ハルヒ「……別に怒ってはいないよ。ただ……」
キョン「ただ?」
ハルヒ「は、恥ずかしくて顔が……み、見れない……。それに顔、汚くなってるし……」
キョン「じゃあ、顔は会わせなくていいから近くまで行っていいか?」
ハルヒ「う、うん」
テクテク
キョン「よっこらしょっと……」
ハルヒ「……」
212: 2009/01/10(土) 16:07:20.57 ID:MknrgpGW0
キョン「いきなり走り出すもんだから探したぞ」
ハルヒ「ご、ごめんなさい」
キョン「まぁ悪いのはこっちだ。こっちこそすまん」
ハルヒ「……どうしてどっきりなんて?」
キョン「え、えーっとだな……ほら、最近お前変わっただろ」
ハルヒ「……変わった?」
キョン「そうだ。前よりか明るくなった」
ハルヒ「そ、そうかな?」
キョン「ああ、俺が保障してやるよ。それでちょっとどっきりさせたらどうなるか試したんだよ」
ハルヒ「明るくなったのかな……」
キョン「ああ、入学したころよりかは、な」(今の理由で納得してくれたのか……)
ハルヒ「……」ゴシゴシ
キョン「別に急いで帰る必要もないぞ?」
ハルヒ「ううん、違うの。キョンさん」
キョン「ん?」
ハルヒ「そのね、あ、あ、あr」
ガラリ
谷口「うぃーっす、忘れ物ー……ぬおっ!?」
キョン「……」
ハルヒ「……」
谷口(無人の教室。時は夕方。見詰め合う男女。女の顔には涙のあと。つまりこれは……)
キョン「おい、たにg」
谷口「すまん、ごゆっくりいいいぃ!!」
バタン
ハルヒ「……フフフ」
キョン「やれやれ……戻るか」
ハルヒ「うん」
ハルヒ「ご、ごめんなさい」
キョン「まぁ悪いのはこっちだ。こっちこそすまん」
ハルヒ「……どうしてどっきりなんて?」
キョン「え、えーっとだな……ほら、最近お前変わっただろ」
ハルヒ「……変わった?」
キョン「そうだ。前よりか明るくなった」
ハルヒ「そ、そうかな?」
キョン「ああ、俺が保障してやるよ。それでちょっとどっきりさせたらどうなるか試したんだよ」
ハルヒ「明るくなったのかな……」
キョン「ああ、入学したころよりかは、な」(今の理由で納得してくれたのか……)
ハルヒ「……」ゴシゴシ
キョン「別に急いで帰る必要もないぞ?」
ハルヒ「ううん、違うの。キョンさん」
キョン「ん?」
ハルヒ「そのね、あ、あ、あr」
ガラリ
谷口「うぃーっす、忘れ物ー……ぬおっ!?」
キョン「……」
ハルヒ「……」
谷口(無人の教室。時は夕方。見詰め合う男女。女の顔には涙のあと。つまりこれは……)
キョン「おい、たにg」
谷口「すまん、ごゆっくりいいいぃ!!」
バタン
ハルヒ「……フフフ」
キョン「やれやれ……戻るか」
ハルヒ「うん」
215: 2009/01/10(土) 16:20:31.97 ID:MknrgpGW0
ガチャリ
キョン「ただいまー」
朝倉「お、おかえりー」
ハルヒ「た、ただいま……」
朝比奈「おかえりなさい」
長門「……」
キョン「帰ってきたはいいもののもう下校時刻だな」
朝倉「帰って来るのを待ってただけよ」
朝比奈「ちょっとやりすぎましたからねぇ」
ハルヒ「いいの。気にしないでください」
朝倉「あれ、ずいぶんと普通の反応」
朝比奈「も、もしかして」
ハルヒ「え、え、えべべべ別にそんなことなにもしてないよ!」
キョン「落ち着け、涼宮」
朝倉「どうかしらねぇ……さ、帰りましょう」
朝比奈「そうですねぇ」
長門「……」バタン
帰宅中
キョン「……ん? あれは……」
古泉「こんばんわ。お待ちしておりました」
キョン「なんだ、ストーカーか」
古泉「いえ、違います。いつか話した超能力の話覚えてますか?」
キョン「嫌でもね」
古泉「その証明をするときが来ました。ついてきてください」
キョン「ただいまー」
朝倉「お、おかえりー」
ハルヒ「た、ただいま……」
朝比奈「おかえりなさい」
長門「……」
キョン「帰ってきたはいいもののもう下校時刻だな」
朝倉「帰って来るのを待ってただけよ」
朝比奈「ちょっとやりすぎましたからねぇ」
ハルヒ「いいの。気にしないでください」
朝倉「あれ、ずいぶんと普通の反応」
朝比奈「も、もしかして」
ハルヒ「え、え、えべべべ別にそんなことなにもしてないよ!」
キョン「落ち着け、涼宮」
朝倉「どうかしらねぇ……さ、帰りましょう」
朝比奈「そうですねぇ」
長門「……」バタン
帰宅中
キョン「……ん? あれは……」
古泉「こんばんわ。お待ちしておりました」
キョン「なんだ、ストーカーか」
古泉「いえ、違います。いつか話した超能力の話覚えてますか?」
キョン「嫌でもね」
古泉「その証明をするときが来ました。ついてきてください」
217: 2009/01/10(土) 16:29:23.81 ID:MknrgpGW0
車
キョン(なーんで、ほいほい乗っちまったんだろうなぁ)
古泉「ずいぶんと素直ですね。もっと文句言われるものかと思いました」
キョン「まぁな。俺もなんで乗ったかは不思議だ」
古泉「それに、僕と最後に会った際、あんなこと言われましたからね」
キョン「……今はなんでも信じられそうな気がする」
古泉「おや、何かありましたか?」
キョン「いろいろな。それとお前に一つ聞きたいことがある」
古泉「なんでしょうか?」
キョン「宇宙人や未来人、超能力者。全ては涼宮が望んだとおりだ、て言ってたよな?」
古泉「ええ、言いました」
キョン「本当にあいつが望んだことなのか?」
古泉「と、言いますと?」
キョン「そのままだ。俺にはあいつがそんなことを望んでいるようには見えない」
古泉「そうですね。でも、もし心の奥底で望んでいたとしたら……否定は出来ませんよ」
キョン「そもそもなんであいつがそんなことを望まなければいけないんだ」
古泉「それこそわかりかねますよ。ただ単に好奇心だけかもしれません」
キョン「そんなことのためにお前らを呼び出したって言うのか?」
古泉「無自覚なんでしょう。彼女にとってはさほど意識することもない欲求も、重要性などを無視して
具現化しているだけです」
キョン「それじゃあ、もしもあいつが少しでもこの世界を」
古泉「着きましたよ。降りてください」
キョン「……」
キョン(なーんで、ほいほい乗っちまったんだろうなぁ)
古泉「ずいぶんと素直ですね。もっと文句言われるものかと思いました」
キョン「まぁな。俺もなんで乗ったかは不思議だ」
古泉「それに、僕と最後に会った際、あんなこと言われましたからね」
キョン「……今はなんでも信じられそうな気がする」
古泉「おや、何かありましたか?」
キョン「いろいろな。それとお前に一つ聞きたいことがある」
古泉「なんでしょうか?」
キョン「宇宙人や未来人、超能力者。全ては涼宮が望んだとおりだ、て言ってたよな?」
古泉「ええ、言いました」
キョン「本当にあいつが望んだことなのか?」
古泉「と、言いますと?」
キョン「そのままだ。俺にはあいつがそんなことを望んでいるようには見えない」
古泉「そうですね。でも、もし心の奥底で望んでいたとしたら……否定は出来ませんよ」
キョン「そもそもなんであいつがそんなことを望まなければいけないんだ」
古泉「それこそわかりかねますよ。ただ単に好奇心だけかもしれません」
キョン「そんなことのためにお前らを呼び出したって言うのか?」
古泉「無自覚なんでしょう。彼女にとってはさほど意識することもない欲求も、重要性などを無視して
具現化しているだけです」
キョン「それじゃあ、もしもあいつが少しでもこの世界を」
古泉「着きましたよ。降りてください」
キョン「……」
218: 2009/01/10(土) 16:37:34.36 ID:MknrgpGW0
キョン「ずいぶんと雑踏の中でやるんだな」
古泉「場所はランダムですからね。それでは目を瞑ってください。すぐに終わりますから」
古泉「どうぞ」
キョン「……殺風景な世界だな。ここはなんだ」
古泉「我々が閉鎖空間と呼んでいる場所です。その名の通り、僕たちのような人間しか立ち入れない世界です。
ほら、ここに壁があるでしょう?」
プニプニ
キョン「……なんか気持ちいいな。これ」
古泉「そうなんですよ。これ、すごく気持ちいいんですよ」
プニプニ
キョン「えーっと、それでなんだっけ? 閉鎖空間?」
古泉「ええ、そうです。涼宮さんの精神が不安定になると発生する空間です。
なぜ、それが察知できるかは僕たちが所謂超能力者だからでしょう」
プニプニ
キョン「不安定ねぇ。それで、この世界はほかになにもないのか?」
古泉「いえ、もうすぐ始まります。見ててください」
古泉「場所はランダムですからね。それでは目を瞑ってください。すぐに終わりますから」
古泉「どうぞ」
キョン「……殺風景な世界だな。ここはなんだ」
古泉「我々が閉鎖空間と呼んでいる場所です。その名の通り、僕たちのような人間しか立ち入れない世界です。
ほら、ここに壁があるでしょう?」
プニプニ
キョン「……なんか気持ちいいな。これ」
古泉「そうなんですよ。これ、すごく気持ちいいんですよ」
プニプニ
キョン「えーっと、それでなんだっけ? 閉鎖空間?」
古泉「ええ、そうです。涼宮さんの精神が不安定になると発生する空間です。
なぜ、それが察知できるかは僕たちが所謂超能力者だからでしょう」
プニプニ
キョン「不安定ねぇ。それで、この世界はほかになにもないのか?」
古泉「いえ、もうすぐ始まります。見ててください」
222: 2009/01/10(土) 16:46:37.74 ID:MknrgpGW0
ユラリ
巨人「……」
プニプニ
キョン「おい、あれはなんだ」
古泉「我々が神人と呼んでいるものです。涼宮さんの心の分身みたいなものです」
ドスン
神人「……」
プニプニ
キョン「おい、ビルの上に座ってるぞ」
古泉「最近はあんな感じですね。前はビルをなぎ倒したりしてて大変でしたよ。
今は、心が不安定ではあるもののどうすればいいかわからない、と言った感じですかね」
神人「……!?」
ドカンドカン
キョン「うおおお、暴れだしたぞ」
古泉「恥ずかしさに悶えてるようにも見えますね。とりあえず止めてきます」
ヒュー……
キョン「古泉が赤い玉になっちまった……。おお、どんどん身体をばらばらにしていく……」
神人「ヌオー」
ピシューン
キョン「消えたか」
●「こんなところですね」
キョン「流石に今のは驚いたな」
古泉「本来ならもっと驚くべきですよ。ほら、この世界が崩れていきます……」
キョン「世界が割れていく……」
古泉「我々の世界に帰りましょう」
巨人「……」
プニプニ
キョン「おい、あれはなんだ」
古泉「我々が神人と呼んでいるものです。涼宮さんの心の分身みたいなものです」
ドスン
神人「……」
プニプニ
キョン「おい、ビルの上に座ってるぞ」
古泉「最近はあんな感じですね。前はビルをなぎ倒したりしてて大変でしたよ。
今は、心が不安定ではあるもののどうすればいいかわからない、と言った感じですかね」
神人「……!?」
ドカンドカン
キョン「うおおお、暴れだしたぞ」
古泉「恥ずかしさに悶えてるようにも見えますね。とりあえず止めてきます」
ヒュー……
キョン「古泉が赤い玉になっちまった……。おお、どんどん身体をばらばらにしていく……」
神人「ヌオー」
ピシューン
キョン「消えたか」
●「こんなところですね」
キョン「流石に今のは驚いたな」
古泉「本来ならもっと驚くべきですよ。ほら、この世界が崩れていきます……」
キョン「世界が割れていく……」
古泉「我々の世界に帰りましょう」
225: 2009/01/10(土) 16:55:20.33 ID:MknrgpGW0
古泉「なにがあったかは問いません。
ただ涼宮さんの動向については気をつけてください」
ブロロロロ……
キョン「行ったか……寝よう」
翌日 放課後
キョン(あいつらが宇宙人(中略)なら俺は一体なんだろうな。
もしかして自分も知らないうちに変な力を持ってたりしないよな)
ガチャリ
キョン「うぃーっす」
朝比奈「こんにちわぁ。お茶入れますね」
長門「……」
キョン「あの二人はまだ来てないみたいだな」
朝比奈「そうですねぇ。はい、どうぞ」
キョン「こりゃ、どうも」
朝比奈「とりあえずオセロなんてどうですか?」
キョン「そうですね。あいつらが来るまで……」
朝比奈「また私の勝ちですねぇ」
キョン「少しは手加減してください。それにしても二人遅いな」
長門「……!」
キョン「どうした、長門」
長門「朝倉涼子から連絡が来た。涼宮ハルヒは保健室にいる」
ただ涼宮さんの動向については気をつけてください」
ブロロロロ……
キョン「行ったか……寝よう」
翌日 放課後
キョン(あいつらが宇宙人(中略)なら俺は一体なんだろうな。
もしかして自分も知らないうちに変な力を持ってたりしないよな)
ガチャリ
キョン「うぃーっす」
朝比奈「こんにちわぁ。お茶入れますね」
長門「……」
キョン「あの二人はまだ来てないみたいだな」
朝比奈「そうですねぇ。はい、どうぞ」
キョン「こりゃ、どうも」
朝比奈「とりあえずオセロなんてどうですか?」
キョン「そうですね。あいつらが来るまで……」
朝比奈「また私の勝ちですねぇ」
キョン「少しは手加減してください。それにしても二人遅いな」
長門「……!」
キョン「どうした、長門」
長門「朝倉涼子から連絡が来た。涼宮ハルヒは保健室にいる」
227: 2009/01/10(土) 17:02:09.43 ID:MknrgpGW0
保健室前
朝倉「あ、来た来た。遅いわよ」
キョン「涼宮は?」
朝倉「中にいるわ」
キョン「入るぞ」
朝倉「あー、今はだめ」
キョン「なんでだよ」
女子「すみませんがそこをどいてくれませんか? 着替えを持ってきたので」
朝倉「はい、どうぞ」
キョン「着替えって……」
朝倉「ここじゃあアレだから部室で話すわよ」
朝比奈「はい、お茶です」
朝倉「ありがとう」
キョン「それで、ハルヒの怪我は?」
朝倉「そこは安心して。怪我はほとんどないから」
キョン「じゃあなんだ。水たまりにでも転んだか」
朝倉「それのほうが幸せね。……涼宮さんが中学のころ苛められてたのは知ってるわね?」
キョン「ああ、聞いたことあるな」
朝倉「その時の主犯格がさっきこの学校に来てたのよ」
朝倉「あ、来た来た。遅いわよ」
キョン「涼宮は?」
朝倉「中にいるわ」
キョン「入るぞ」
朝倉「あー、今はだめ」
キョン「なんでだよ」
女子「すみませんがそこをどいてくれませんか? 着替えを持ってきたので」
朝倉「はい、どうぞ」
キョン「着替えって……」
朝倉「ここじゃあアレだから部室で話すわよ」
朝比奈「はい、お茶です」
朝倉「ありがとう」
キョン「それで、ハルヒの怪我は?」
朝倉「そこは安心して。怪我はほとんどないから」
キョン「じゃあなんだ。水たまりにでも転んだか」
朝倉「それのほうが幸せね。……涼宮さんが中学のころ苛められてたのは知ってるわね?」
キョン「ああ、聞いたことあるな」
朝倉「その時の主犯格がさっきこの学校に来てたのよ」
230: 2009/01/10(土) 17:08:52.95 ID:MknrgpGW0
キョン「でも確か病院から帰ってきたらひどい有様だったって……」
朝倉「そうね。主犯格がそうだったみたい。でもそれ以外の人がいたら?」
キョン「……まさか」
朝倉「完全な逆恨みね。主犯格の人以外でもサイフをなくしたりなんだりってそこそこの被害を被ってたわけよ」
キョン「なんで今さら……」
朝倉「高校に入って仲間を作って来たのかしらね。何せ相手は『呪い屋』。みんなでやれば怖くないって発想よ」
キョン「……それで?」
朝倉「これ以上聞きたいの?」
キョン「……」
朝倉「まぁそいつらは全員捕まったみたいよ。ただね、涼宮さんは昔のこととか思い出しちゃったみたいでずっとふさぎこんだまま。
あなたを通さなかったのはその姿があまりにも……痛々しいからよ」
キョン「……」
朝倉「そうね。主犯格がそうだったみたい。でもそれ以外の人がいたら?」
キョン「……まさか」
朝倉「完全な逆恨みね。主犯格の人以外でもサイフをなくしたりなんだりってそこそこの被害を被ってたわけよ」
キョン「なんで今さら……」
朝倉「高校に入って仲間を作って来たのかしらね。何せ相手は『呪い屋』。みんなでやれば怖くないって発想よ」
キョン「……それで?」
朝倉「これ以上聞きたいの?」
キョン「……」
朝倉「まぁそいつらは全員捕まったみたいよ。ただね、涼宮さんは昔のこととか思い出しちゃったみたいでずっとふさぎこんだまま。
あなたを通さなかったのはその姿があまりにも……痛々しいからよ」
キョン「……」
231: 2009/01/10(土) 17:14:09.28 ID:MknrgpGW0
ガチャリ
朝倉「それでも行くの?」
キョン「……ああ」
朝倉「そう。でも会えるかはわからないわよ」
キョン「それでも……あいつを見捨てないって約束したからな」
朝倉「わかったわ。いってらっしゃい」
キョン「ああ」
バタン
朝比奈「大丈夫ですかね」
朝倉「もしかしたらの事態かもしれないわね。準備はしといたほうがいいわ」
長門「……」
キョン(涼宮……。待ってろよ。俺が助けてやるから!)
朝倉「それでも行くの?」
キョン「……ああ」
朝倉「そう。でも会えるかはわからないわよ」
キョン「それでも……あいつを見捨てないって約束したからな」
朝倉「わかったわ。いってらっしゃい」
キョン「ああ」
バタン
朝比奈「大丈夫ですかね」
朝倉「もしかしたらの事態かもしれないわね。準備はしといたほうがいいわ」
長門「……」
キョン(涼宮……。待ってろよ。俺が助けてやるから!)
234: 2009/01/10(土) 17:19:11.51 ID:MknrgpGW0
保健室前
先生「だから今は会わせられないの」
キョン「どうしてですか!」
先生「どうしてといわれてもねぇ……とにかくだな」
ガラリ
キョン「涼宮っ!?」
女子「違いますよ」
キョン「……」
先生「まぁそういうわけだからね。うん。後で親御さんたちに向かえにきてもらうようになってるから。ね。うん」
キョン「……」
女子「会いたいのですか?」
キョン「え?」
女子「彼女に会いたいのですか?」
キョン「ああ」
女子「なら会わせてあげます」
先生「おいおい、君まで勝手なっ……」バタリ
女子「どうぞ」
キョン「触っただけで……もしかしてあなたは」
女子「姉妹がお世話になっているようなので。早く」
キョン「……ああ」
先生「だから今は会わせられないの」
キョン「どうしてですか!」
先生「どうしてといわれてもねぇ……とにかくだな」
ガラリ
キョン「涼宮っ!?」
女子「違いますよ」
キョン「……」
先生「まぁそういうわけだからね。うん。後で親御さんたちに向かえにきてもらうようになってるから。ね。うん」
キョン「……」
女子「会いたいのですか?」
キョン「え?」
女子「彼女に会いたいのですか?」
キョン「ああ」
女子「なら会わせてあげます」
先生「おいおい、君まで勝手なっ……」バタリ
女子「どうぞ」
キョン「触っただけで……もしかしてあなたは」
女子「姉妹がお世話になっているようなので。早く」
キョン「……ああ」
235: 2009/01/10(土) 17:25:47.26 ID:MknrgpGW0
保健室
先生「! ちょっと! 勝手に入って……」バタリ
女子「会わせる時間だけはあります。そう長くはありません」
キョン「ありがとうございます」
女子「そこのカーテンの向こうにいます。が、少し待ってください」
キョン「……なんですか?」
女子「直接会うことは多分できませんよ。それにもしかしたら嫌な思いをするかもしれません。
それでもいいですか?」
キョン「……ああ」
女子「それでは……」
テクテク
女子「涼宮さん。起きてますか。聞こえてはいるかもしれませんがキョンさんがお見えですよ」
キョン「涼宮……大丈夫か」
ハルヒ「……て」
キョン「え?」
ハルヒ「帰って! もう誰も私にかまわないで!」
キョン「涼宮!」
ハルヒ「開けるな!開けたら……頃してやる」
キョン「……」
ハルヒ「もう嫌だ……もう……」
女子「……出ましょう」
キョン「……」
先生「! ちょっと! 勝手に入って……」バタリ
女子「会わせる時間だけはあります。そう長くはありません」
キョン「ありがとうございます」
女子「そこのカーテンの向こうにいます。が、少し待ってください」
キョン「……なんですか?」
女子「直接会うことは多分できませんよ。それにもしかしたら嫌な思いをするかもしれません。
それでもいいですか?」
キョン「……ああ」
女子「それでは……」
テクテク
女子「涼宮さん。起きてますか。聞こえてはいるかもしれませんがキョンさんがお見えですよ」
キョン「涼宮……大丈夫か」
ハルヒ「……て」
キョン「え?」
ハルヒ「帰って! もう誰も私にかまわないで!」
キョン「涼宮!」
ハルヒ「開けるな!開けたら……頃してやる」
キョン「……」
ハルヒ「もう嫌だ……もう……」
女子「……出ましょう」
キョン「……」
244: 2009/01/10(土) 17:59:09.10 ID:MknrgpGW0
…ン
キョン(……地鳴りが聞こえる)
ズーン
キョン(うるさいなぁ……)
ズーン
キョン「じ、地震か!? ……あれ? ここは」
ズ ー ン
キョン「うお!? 部室か。ここはそれにこの音は」
神人「ヌオー」
ズーンドカンガラガラ……
キョン「なんでここに神人が!?」
ウィーン……
キョン「今度はなんだ!」
長門『見えてる?』
キョン「! PCに文字が……そうか」
キョン『ああ』
長門『予想通りの展開が発生した』
キョン『一体どうなってんだ』
長門『涼宮ハルヒは新世界を作り出そうとしている』
キョン『新世界? 元の世界は?』
長門『全てが上書きされる。元の世界は永遠に失われ、新たな世界が元の世界に成る』
キョン『どうすればいいんだ』
長門『彼女を止めるしかない』
キョン『その新世界創作とやらを止めればいいのか』
長門『今、あなたのいる世界が多分新世界と成る場所。彼女はそこのどこかにいる』
245: 2009/01/10(土) 18:08:05.43 ID:MknrgpGW0
キョン『しかしその新世界とやらを破壊してるやつがいるぞ』
長門『彼女にとって学校は消し去りたいもの。一度破壊して新たな形で生まれ変わると思われる』
キョン『あいつはどこにいるんだ』
長門『わからない』
キョン『どうやって止めるんだ』
長門『わからない。ただ彼女が恋愛小説などを愛読していたと朝比奈みくるが言っていた』
キョン『それってつまるところそういうことか?』
長門『情報不足。それ以上はわからない。でも全てはあなたに懸かっている』スゥ……
キョン『おい、文字が薄くなってきてるぞ』
長門『お願い。あなたが救うのは世界じゃない……涼宮ハルヒを……たすけて……』
キョン「消えちまったか」
ズ ー ン
キョン「く、ここも危ないな。しかしどこに行けばいいんだ」
●「こっちです!」
キョン「! 古泉!」
●「私のできることはほとんどないようです。どうにかこの姿で潜りこめました」
キョン「あいつはどこにいるんだ」
●「屋上です」
キョン「そうか。ありがとな!」
●「……出番はこんなものでしょう」スゥ……
長門『彼女にとって学校は消し去りたいもの。一度破壊して新たな形で生まれ変わると思われる』
キョン『あいつはどこにいるんだ』
長門『わからない』
キョン『どうやって止めるんだ』
長門『わからない。ただ彼女が恋愛小説などを愛読していたと朝比奈みくるが言っていた』
キョン『それってつまるところそういうことか?』
長門『情報不足。それ以上はわからない。でも全てはあなたに懸かっている』スゥ……
キョン『おい、文字が薄くなってきてるぞ』
長門『お願い。あなたが救うのは世界じゃない……涼宮ハルヒを……たすけて……』
キョン「消えちまったか」
ズ ー ン
キョン「く、ここも危ないな。しかしどこに行けばいいんだ」
●「こっちです!」
キョン「! 古泉!」
●「私のできることはほとんどないようです。どうにかこの姿で潜りこめました」
キョン「あいつはどこにいるんだ」
●「屋上です」
キョン「そうか。ありがとな!」
●「……出番はこんなものでしょう」スゥ……
248: 2009/01/10(土) 18:19:13.11 ID:MknrgpGW0
屋上
キョン「涼宮!」
ハルヒ「あはははははははははは!」
キョン「……ハルヒ!」
ハルヒ「あははは……あれ? キョンさんなんでいるんですか?」
キョン「さぁな。偶然潜りこんじまったようだ」
ハルヒ「うふふふ。ほら、見てください。世界が壊れていきますよ」
キョン「確かにすごい光景だ」
ハルヒ「私にはこれだけの力があったんですよ! 世界を改変するほどの力が!
色のない世界にもやがて朝日が昇る! ここが私の望む世界になるの!」
キョン「それならなんで俺がいるんだ?」
ハルヒ「ふふふふ、さぁね。もしかしたらキョンさんだけは連れてきていいかもと思ってたのかもしれませんね。
よかったじゃないですか 全てが思い通りになる世界ですよ 素晴らしいじゃないですか」
神人「ヌオー」
キョン「なんでお前は元の世界を嫌うんだ」
ハルヒ「なんでって? むしろ私が聞きたいくらいですよ」
キョン「涼宮!」
ハルヒ「あはははははははははは!」
キョン「……ハルヒ!」
ハルヒ「あははは……あれ? キョンさんなんでいるんですか?」
キョン「さぁな。偶然潜りこんじまったようだ」
ハルヒ「うふふふ。ほら、見てください。世界が壊れていきますよ」
キョン「確かにすごい光景だ」
ハルヒ「私にはこれだけの力があったんですよ! 世界を改変するほどの力が!
色のない世界にもやがて朝日が昇る! ここが私の望む世界になるの!」
キョン「それならなんで俺がいるんだ?」
ハルヒ「ふふふふ、さぁね。もしかしたらキョンさんだけは連れてきていいかもと思ってたのかもしれませんね。
よかったじゃないですか 全てが思い通りになる世界ですよ 素晴らしいじゃないですか」
神人「ヌオー」
キョン「なんでお前は元の世界を嫌うんだ」
ハルヒ「なんでって? むしろ私が聞きたいくらいですよ」
249: 2009/01/10(土) 18:29:28.21 ID:MknrgpGW0
ハルヒ「私は何もしてない。ただそこにいるだけでなんであんな目に会わなければいけないんですか?
ただそこにいることすらも許してもらえないのですか? それならあんな世界……いらない」
キョン(考えろ。考えるんだ)
キョン「人生生きてれば理不尽なことぐらいあるさ。人に嫌われることぐらいな。
だけどそいつらが許さないから世界が自分の存在を許してくれないとは違うんだ」
ハルヒ「……」
キョン「俺がお前を認めてやる。お前の存在を許してやる」
ハルヒ「だから帰って来いとでも言うのですか? またあの世界に戻れというのですか?」
キョン「ああ、そうだ」
ハルヒ「……なんであなたはそんなに」
キョン(目を伏せた。今だ!)
ガバッ
ハルヒ「ふぇ!?」
キョン(困った! 台詞が浮かばない! どうすればいいんだ!)
ハルヒ「あ、あ、ああ、ああのキョンさん? すすすすごく恥ずかしいんですけど」
キョン「ハルヒ!」
ハルヒ「はいぃ!?」
キョン「俺……実は……」
ハルヒ「……」ドキドキ
神人「……」
キョン「ポ……」
ハルヒ「ポ?」
キョン「ポニーテール好きなんだ」
ハルヒ「へ?」
キョン「それによく見ろ。あの巨人。ちょっとチャーミングだろ」
神人「♪」
ハルヒ「え? え?」
キョン「実はな、ハルヒ。これはすごく変な夢なんだよ」
ハルヒ「え? ええ? ええええぇぇぇ?」
神人「ヌオー!」
ただそこにいることすらも許してもらえないのですか? それならあんな世界……いらない」
キョン(考えろ。考えるんだ)
キョン「人生生きてれば理不尽なことぐらいあるさ。人に嫌われることぐらいな。
だけどそいつらが許さないから世界が自分の存在を許してくれないとは違うんだ」
ハルヒ「……」
キョン「俺がお前を認めてやる。お前の存在を許してやる」
ハルヒ「だから帰って来いとでも言うのですか? またあの世界に戻れというのですか?」
キョン「ああ、そうだ」
ハルヒ「……なんであなたはそんなに」
キョン(目を伏せた。今だ!)
ガバッ
ハルヒ「ふぇ!?」
キョン(困った! 台詞が浮かばない! どうすればいいんだ!)
ハルヒ「あ、あ、ああ、ああのキョンさん? すすすすごく恥ずかしいんですけど」
キョン「ハルヒ!」
ハルヒ「はいぃ!?」
キョン「俺……実は……」
ハルヒ「……」ドキドキ
神人「……」
キョン「ポ……」
ハルヒ「ポ?」
キョン「ポニーテール好きなんだ」
ハルヒ「へ?」
キョン「それによく見ろ。あの巨人。ちょっとチャーミングだろ」
神人「♪」
ハルヒ「え? え?」
キョン「実はな、ハルヒ。これはすごく変な夢なんだよ」
ハルヒ「え? ええ? ええええぇぇぇ?」
神人「ヌオー!」
251: 2009/01/10(土) 18:30:52.16 ID:MknrgpGW0
ドテッ
キョン「アウチ! ……俺の部屋か。何かすごく選択を間違った気がする……。
本当に夢だったのか……? ひどい夢落ちだ……。
とりあえずもう一度……寝よう……」
キョン「アウチ! ……俺の部屋か。何かすごく選択を間違った気がする……。
本当に夢だったのか……? ひどい夢落ちだ……。
とりあえずもう一度……寝よう……」
254: 2009/01/10(土) 18:34:33.19 ID:MknrgpGW0
翌朝
妹「キョンくーん、起きてー、起きないと朝ごはん抜きだよー……
ってあれ? 起きてるー。めずらしー。どうかしたのー?」
キョン「……朝になっちゃったよ」
妹「うん」
キョン「どうしよう……」
妹「え? えっとー……とりあえず朝ごはんかな」
キョン(ああ、新世界か。ここは。前の世界となんら変わりないじゃないか)
朝倉「おっはよー」
キョン「! 朝倉!」
朝倉「ど、どうしたのよ。急に」
キョン(そうか! 新世界だからみんな記憶が違うのか)
キョン「いや……なんでもないよ。おはよう」
朝倉「変なキョンくんね」
妹「キョンくーん、起きてー、起きないと朝ごはん抜きだよー……
ってあれ? 起きてるー。めずらしー。どうかしたのー?」
キョン「……朝になっちゃったよ」
妹「うん」
キョン「どうしよう……」
妹「え? えっとー……とりあえず朝ごはんかな」
キョン(ああ、新世界か。ここは。前の世界となんら変わりないじゃないか)
朝倉「おっはよー」
キョン「! 朝倉!」
朝倉「ど、どうしたのよ。急に」
キョン(そうか! 新世界だからみんな記憶が違うのか)
キョン「いや……なんでもないよ。おはよう」
朝倉「変なキョンくんね」
255: 2009/01/10(土) 18:41:11.54 ID:MknrgpGW0
キョン(あまり変わってないじゃないか。本当に新世界か?)
朝比奈「おはようございますぅ」
キョン「ああ、朝比奈さん。おはよう」
朝比奈「さっき涼宮さん観ましたよ。珍しい髪型してましたね」
キョン「へぇ。ちょっと楽しみだな」
ガラリ
キョン「おはよ……う……」
ハルヒ「お、おはよう……」
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン・ハルヒ「「あの……!?」」
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン「ハルヒ」
ハルヒ「なんですか?」
キョン「ポニーテール、似合ってるぞ」
ハルヒ「ありがとうございます。
キョンさん」
キョン「ん?」
ハルヒ「これからもよろしくお願いします」
キョン「……ああ」
朝比奈「おはようございますぅ」
キョン「ああ、朝比奈さん。おはよう」
朝比奈「さっき涼宮さん観ましたよ。珍しい髪型してましたね」
キョン「へぇ。ちょっと楽しみだな」
ガラリ
キョン「おはよ……う……」
ハルヒ「お、おはよう……」
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン・ハルヒ「「あの……!?」」
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン「ハルヒ」
ハルヒ「なんですか?」
キョン「ポニーテール、似合ってるぞ」
ハルヒ「ありがとうございます。
キョンさん」
キョン「ん?」
ハルヒ「これからもよろしくお願いします」
キョン「……ああ」
256: 2009/01/10(土) 18:42:03.33 ID:MknrgpGW0
ということで一巻分終了デス!
ここまで支援、保守、読んでくださったかた。
本当にありがとうございました。
ここまで支援、保守、読んでくださったかた。
本当にありがとうございました。
257: 2009/01/10(土) 18:42:33.12 ID:/xlhzX/J0
乙かれ~
262: 2009/01/10(土) 18:46:57.72 ID:LfGQYCqT0
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります