273: 2009/01/10(土) 20:19:22.37 ID:MknrgpGW0
275: 2009/01/10(土) 20:25:28.73 ID:MknrgpGW0
朝倉「おはようぅ!?」
キョン「おはよう……いくらなんでもびっくりしすぎだろ」
ハルヒ「お、おはよう」
朝倉「だってポニーテールだよ? いいの?」
キョン「別にハルヒがやりたいならそうさせておけばいいだろ。
それにほら、なかなか似合ってるじゃないか」
ハルヒ「そ、そうかな」
朝倉「! そう……そういうことね」
キョン「ん?」
朝倉「キョンくん」
キョン「なんだ、肩に手を置いて」
朝倉「さくばんは おたのしみ でしたね!」
キョン「!?」
ハルヒ「え!?」
朝倉「若いっていいわねぇ」
ハルヒ「な! ゆ、夢! 幻! なんで知ってるの!?」
朝倉「あらー、なんのことか涼子わかんないなー」
ハルヒ「うー、くー」
キョン「落ち着け。顔が真っ赤だぞ」
キョン「おはよう……いくらなんでもびっくりしすぎだろ」
ハルヒ「お、おはよう」
朝倉「だってポニーテールだよ? いいの?」
キョン「別にハルヒがやりたいならそうさせておけばいいだろ。
それにほら、なかなか似合ってるじゃないか」
ハルヒ「そ、そうかな」
朝倉「! そう……そういうことね」
キョン「ん?」
朝倉「キョンくん」
キョン「なんだ、肩に手を置いて」
朝倉「さくばんは おたのしみ でしたね!」
キョン「!?」
ハルヒ「え!?」
朝倉「若いっていいわねぇ」
ハルヒ「な! ゆ、夢! 幻! なんで知ってるの!?」
朝倉「あらー、なんのことか涼子わかんないなー」
ハルヒ「うー、くー」
キョン「落ち着け。顔が真っ赤だぞ」
277: 2009/01/10(土) 20:32:26.37 ID:MknrgpGW0
放課後
ガチャリ
キョン「おや、珍しく一番だ」
ハルヒ「みんなどうしたんだろ」
キョン「茶でも飲むか?」
ハルヒ「あ、私が入れますよ」
キョン「そうか、すまないな」
ハルヒ「……昨日変わった夢を見たんですよ」
キョン「奇遇だな。俺もだ」
ハルヒ「希望に満ち溢れた悲しい夢だったような気がする」
キョン「そうか」
ハルヒ「でも、あの夢のおかげでまた頑張ろうって思えるようになったの」
キョン「そうか」
ハルヒ「私はもう落ち込まない。前に向かって進むことにするわ」
キョン「頑張れ。俺も出来る限りついていくさ」
ハルヒ「……うん」
朝比奈「すごく入りにくいです」コソコソ
朝倉「どうしたものかね」ヒソヒソ
長門「……帰る」ボソ
朝倉「そうしますか」ヒソヒソ
朝比奈「そうしましょう」コソコソ
ガチャリ
キョン「おや、珍しく一番だ」
ハルヒ「みんなどうしたんだろ」
キョン「茶でも飲むか?」
ハルヒ「あ、私が入れますよ」
キョン「そうか、すまないな」
ハルヒ「……昨日変わった夢を見たんですよ」
キョン「奇遇だな。俺もだ」
ハルヒ「希望に満ち溢れた悲しい夢だったような気がする」
キョン「そうか」
ハルヒ「でも、あの夢のおかげでまた頑張ろうって思えるようになったの」
キョン「そうか」
ハルヒ「私はもう落ち込まない。前に向かって進むことにするわ」
キョン「頑張れ。俺も出来る限りついていくさ」
ハルヒ「……うん」
朝比奈「すごく入りにくいです」コソコソ
朝倉「どうしたものかね」ヒソヒソ
長門「……帰る」ボソ
朝倉「そうしますか」ヒソヒソ
朝比奈「そうしましょう」コソコソ
278: 2009/01/10(土) 20:38:12.36 ID:MknrgpGW0
そんなこんなで時は流れて……
部室
キョン「うぃーっす」
ハルヒ「丁度いいところに来た」
朝倉「遅かったわね」
朝比奈「お茶入れますね」
長門「……」
キョン「何かやってたのか?」
朝倉「文化祭の出し物についての話し合いよ」
ハルヒ「えっと……文芸部だからね、文化祭で出し物しないといけないんじゃないかなって」
キョン「あー、そういえばここ文芸部だったな……」
朝比奈「なんだかのんびりしててあまり部活って感じもしませんよねぇ」
長門「ちなみに出し物がなくても可」
キョン「根底を覆すようなことを言っちまったな」
ハルヒ「でもほら、やったら面白いと思うよ……」
朝倉「そうねぇ、クラスのほうがアレだしこっちくらい真面目にやってもいいわよね」
部室
キョン「うぃーっす」
ハルヒ「丁度いいところに来た」
朝倉「遅かったわね」
朝比奈「お茶入れますね」
長門「……」
キョン「何かやってたのか?」
朝倉「文化祭の出し物についての話し合いよ」
ハルヒ「えっと……文芸部だからね、文化祭で出し物しないといけないんじゃないかなって」
キョン「あー、そういえばここ文芸部だったな……」
朝比奈「なんだかのんびりしててあまり部活って感じもしませんよねぇ」
長門「ちなみに出し物がなくても可」
キョン「根底を覆すようなことを言っちまったな」
ハルヒ「でもほら、やったら面白いと思うよ……」
朝倉「そうねぇ、クラスのほうがアレだしこっちくらい真面目にやってもいいわよね」
280: 2009/01/10(土) 20:52:09.75 ID:MknrgpGW0
キョン「そういえばうちのクラスの出し物はなんとかアンケートだっけか」
朝倉「だってみんなやる気ないんだもの」
ハルヒ「うん……」
キョン「朝比奈さんは?」
朝比奈「一応喫茶店となってますぅ」
朝倉「間違いなくウェイトレスね」
ハルヒ「似合うからね……」
朝比奈「やっぱりそういう判断なんでしょうね……」
キョン「長門は?」
長門「占い」
キョン「占い」
長門「そう」
ハルヒ「私も占いできますよ」
朝倉「へぇ、どんな占い?」
ハルヒ「えっとね、まずは占ってほしい人の髪の毛を用意してね、それでね、藁人形に」
キョン「オーケー、それは占いじゃないからな。それはまた違うものだからな」
朝倉「だってみんなやる気ないんだもの」
ハルヒ「うん……」
キョン「朝比奈さんは?」
朝比奈「一応喫茶店となってますぅ」
朝倉「間違いなくウェイトレスね」
ハルヒ「似合うからね……」
朝比奈「やっぱりそういう判断なんでしょうね……」
キョン「長門は?」
長門「占い」
キョン「占い」
長門「そう」
ハルヒ「私も占いできますよ」
朝倉「へぇ、どんな占い?」
ハルヒ「えっとね、まずは占ってほしい人の髪の毛を用意してね、それでね、藁人形に」
キョン「オーケー、それは占いじゃないからな。それはまた違うものだからな」
282: 2009/01/10(土) 20:59:38.77 ID:MknrgpGW0
朝比奈「でも文芸部の出し物って普通同人誌みたいなヤツですよね?」
朝倉「まぁそうなるわね」
ハルヒ「私、小説書けない……」
キョン「小説に限らなくてもいいんだろうけどな。とりあえず俺は文が書けない」
長門「……なら違う出し物にする」
朝倉「違う出し物?」
長門「そう」
ハルヒ「本の紹介文という手もあるけど……」
長門「実は興味ある本……というより文章がある」
朝比奈「文章?」
長門「そう。どちらかというとオカルト……」
ハルヒ「! なになに? どんなお話? 面白い?」
キョン「目が輝いてる……」
長門「ロア、という話」
キョン「ロア? 聞いたことないな」
ハルヒ「あー、ロアかー」
朝倉「知ってるの! 涼宮さん!」
誤爆したヒャッホイ
朝倉「まぁそうなるわね」
ハルヒ「私、小説書けない……」
キョン「小説に限らなくてもいいんだろうけどな。とりあえず俺は文が書けない」
長門「……なら違う出し物にする」
朝倉「違う出し物?」
長門「そう」
ハルヒ「本の紹介文という手もあるけど……」
長門「実は興味ある本……というより文章がある」
朝比奈「文章?」
長門「そう。どちらかというとオカルト……」
ハルヒ「! なになに? どんなお話? 面白い?」
キョン「目が輝いてる……」
長門「ロア、という話」
キョン「ロア? 聞いたことないな」
ハルヒ「あー、ロアかー」
朝倉「知ってるの! 涼宮さん!」
誤爆したヒャッホイ
285: 2009/01/10(土) 21:05:50.95 ID:MknrgpGW0
ハルヒ「えっとね。都市伝説」
キョン「いきなり終わっちまったぞ」
長門「真実はその程度」
朝倉「いや、どうするのよ。決まらないじゃない」
朝比奈「で、そのロアってどんなお話なんですか?」
ハルヒ「えーっと、根拠がなかったり、嘘のように思えるけど本当の話みたいな噂話のことかな」
キョン「つまり説得力のある嘘ってことか」
ハルヒ「そうそう」
朝倉「あ、そうだ。そんな話を作って発表するってのはどう?」
朝比奈「なるほど。面白そうですね」
長門「既に一つ浮かんだ」
朝倉「早いわね」
長門「キョンはポニーテール好きである」
キョン「なっ!?」
ハルヒ「えっ!」
朝倉「それは事実ね」
朝比奈「みたいですねぇ……」
キョン「いきなり終わっちまったぞ」
長門「真実はその程度」
朝倉「いや、どうするのよ。決まらないじゃない」
朝比奈「で、そのロアってどんなお話なんですか?」
ハルヒ「えーっと、根拠がなかったり、嘘のように思えるけど本当の話みたいな噂話のことかな」
キョン「つまり説得力のある嘘ってことか」
ハルヒ「そうそう」
朝倉「あ、そうだ。そんな話を作って発表するってのはどう?」
朝比奈「なるほど。面白そうですね」
長門「既に一つ浮かんだ」
朝倉「早いわね」
長門「キョンはポニーテール好きである」
キョン「なっ!?」
ハルヒ「えっ!」
朝倉「それは事実ね」
朝比奈「みたいですねぇ……」
287: 2009/01/10(土) 21:11:30.19 ID:MknrgpGW0
長門「そういうわけで話を作ろう」
キョン「どんなわけだよ」
ハルヒ「なんでみんな知ってるんだろう……」
朝比奈「本当のような嘘の話ねぇ。例えばどんなのがいいんでしょうか」
朝倉「基本的にはデタラメだからね。非現実な話だけどどこか現実味を帯びているみたいな」
キョン「全く情報が増えてない気がするんだが」
長門「そこでアイデアを考えるためにいきたい場所がある」
ハルヒ「どこですか?」
長門「図書館」
キョン「わかった。要するに長門は図書館に行きたかっただけなんだな」
朝倉「着いてから気づいてどうするのよ」
ハルヒ「図書館なんて久しぶり……」
朝比奈「普段来ませんからねぇ」
長門「……」テクテク
キョン「……張本人がもういないな。じゃあ時間まで自由行動かね」
朝倉「そうね。みんな解散ー」
キョン「どんなわけだよ」
ハルヒ「なんでみんな知ってるんだろう……」
朝比奈「本当のような嘘の話ねぇ。例えばどんなのがいいんでしょうか」
朝倉「基本的にはデタラメだからね。非現実な話だけどどこか現実味を帯びているみたいな」
キョン「全く情報が増えてない気がするんだが」
長門「そこでアイデアを考えるためにいきたい場所がある」
ハルヒ「どこですか?」
長門「図書館」
キョン「わかった。要するに長門は図書館に行きたかっただけなんだな」
朝倉「着いてから気づいてどうするのよ」
ハルヒ「図書館なんて久しぶり……」
朝比奈「普段来ませんからねぇ」
長門「……」テクテク
キョン「……張本人がもういないな。じゃあ時間まで自由行動かね」
朝倉「そうね。みんな解散ー」
288: 2009/01/10(土) 21:18:18.91 ID:MknrgpGW0
ハルヒ「本がいっぱい」
キョン「そりゃ図書館だからな」
ハルヒ「うわー……」
キョン「しかしよく考えれば結構な難題をもらったな」
ハルヒ「え、そうかな? 結構簡単そうじゃない?」
キョン「そうか? 俺にはさっぱり浮かばないが」
ハルヒ「まぁ私にもまだ浮かばないけどさ……」
キョン「浮かばないのかよ」
ハルヒ「……なんだかずいぶん古い本もあるね」
キョン「あまり古いと図書館側で回収されるんじゃないかね」
ハルヒ「だってほら、これとか真っ白だよ」
キョン「本当だ。図書館でもこんな本あるんだな。どれどれ……」
ハルヒ「……表紙も真っ白」
ペラペラ
キョン「中も真っ白だな。なんだこりゃ」
ハルヒ「なんか気味悪いよ。戻しておこうよ」
キョン「そ、そうだな」
キョン「そりゃ図書館だからな」
ハルヒ「うわー……」
キョン「しかしよく考えれば結構な難題をもらったな」
ハルヒ「え、そうかな? 結構簡単そうじゃない?」
キョン「そうか? 俺にはさっぱり浮かばないが」
ハルヒ「まぁ私にもまだ浮かばないけどさ……」
キョン「浮かばないのかよ」
ハルヒ「……なんだかずいぶん古い本もあるね」
キョン「あまり古いと図書館側で回収されるんじゃないかね」
ハルヒ「だってほら、これとか真っ白だよ」
キョン「本当だ。図書館でもこんな本あるんだな。どれどれ……」
ハルヒ「……表紙も真っ白」
ペラペラ
キョン「中も真っ白だな。なんだこりゃ」
ハルヒ「なんか気味悪いよ。戻しておこうよ」
キョン「そ、そうだな」
291: 2009/01/10(土) 21:24:13.03 ID:MknrgpGW0
ブブブブブブブ
キョン「お、携帯が鳴ってる。誰だ……」
ピッ
朝倉『やっとつながった! どこいるのよ!』
キョン『え、図書館だけど』
朝倉『どこにいるのよ。全く姿を見せないから心配してたのよ』
キョン『全くってまだ別れて五分じゃないか』
朝倉『五分? よく時計見なさい。一時間五分よ!』
キョン『へ?』
ハルヒ「あれ、本当に一時間経ってる……」
キョン「だって俺たちここで……」
朝倉『まぁ無事ならいいわ。入り口あたりにいるから早く来なさいよー』
キョン『あ、うん。わかった』
ピッ
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン「いこうか。きっと時間がすごく進んでたんだよ」
ハルヒ「……そ、そうだね」
キョン「お、携帯が鳴ってる。誰だ……」
ピッ
朝倉『やっとつながった! どこいるのよ!』
キョン『え、図書館だけど』
朝倉『どこにいるのよ。全く姿を見せないから心配してたのよ』
キョン『全くってまだ別れて五分じゃないか』
朝倉『五分? よく時計見なさい。一時間五分よ!』
キョン『へ?』
ハルヒ「あれ、本当に一時間経ってる……」
キョン「だって俺たちここで……」
朝倉『まぁ無事ならいいわ。入り口あたりにいるから早く来なさいよー』
キョン『あ、うん。わかった』
ピッ
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン「いこうか。きっと時間がすごく進んでたんだよ」
ハルヒ「……そ、そうだね」
292: 2009/01/10(土) 21:31:32.52 ID:MknrgpGW0
朝倉「あ、来た来た」
朝比奈「心配しましたよ」
長門「……」
キョン「悪いな。気づいたら時間が経ってたんだ」
ハルヒ「ごめんなさい」
朝倉「まぁいいけどね。で、話の一つぐらい浮かんだ?」
キョン「そっちはどうなんだよ」
朝比奈「収穫なしですぅ」
長門「ない」
朝倉「なしね」
キョン「だめじゃん!」
朝倉「そっちこそどうなのよ」
キョン「あ、えっとだな……」
ハルヒ「『この図書館には見たものの時間を送ってしまう真っ白な本が一冊紛れ込んでいる』。なんてどうかな」
朝倉「……うっそだー」
朝比奈「元から嘘話を作るんですからいいんですよ。嘘で」
長門「非現実的すぎる」
キョン「……そ、そうだよな。うん」
ハルヒ「ははは……だめだよね。うん」
朝比奈「心配しましたよ」
長門「……」
キョン「悪いな。気づいたら時間が経ってたんだ」
ハルヒ「ごめんなさい」
朝倉「まぁいいけどね。で、話の一つぐらい浮かんだ?」
キョン「そっちはどうなんだよ」
朝比奈「収穫なしですぅ」
長門「ない」
朝倉「なしね」
キョン「だめじゃん!」
朝倉「そっちこそどうなのよ」
キョン「あ、えっとだな……」
ハルヒ「『この図書館には見たものの時間を送ってしまう真っ白な本が一冊紛れ込んでいる』。なんてどうかな」
朝倉「……うっそだー」
朝比奈「元から嘘話を作るんですからいいんですよ。嘘で」
長門「非現実的すぎる」
キョン「……そ、そうだよな。うん」
ハルヒ「ははは……だめだよね。うん」
294: 2009/01/10(土) 21:37:56.59 ID:MknrgpGW0
帰路
朝倉「案外難しいものね」
朝比奈「そうですね」
長門「同意」
キョン「説得力ある嘘ってのもなかなか難しいものだ」
朝倉「あ、ほら、私嘘つかない人だから」
ハルヒ「それって自分でいうものじゃないと思いますけど」
ナー
朝比奈「あれ、今」
朝倉「猫の鳴き声かしら」
ナー
長門「あそこの茂みから聞こえる」
ハルヒ「ほらー、おいでーにゃーにゃー」
ナー ガサガサ
キョン「お、出てきた。ミケ猫かな」
朝倉「案外難しいものね」
朝比奈「そうですね」
長門「同意」
キョン「説得力ある嘘ってのもなかなか難しいものだ」
朝倉「あ、ほら、私嘘つかない人だから」
ハルヒ「それって自分でいうものじゃないと思いますけど」
ナー
朝比奈「あれ、今」
朝倉「猫の鳴き声かしら」
ナー
長門「あそこの茂みから聞こえる」
ハルヒ「ほらー、おいでーにゃーにゃー」
ナー ガサガサ
キョン「お、出てきた。ミケ猫かな」
297: 2009/01/10(土) 21:43:25.40 ID:MknrgpGW0
ハルヒ「おーかわいい」
ミケ「にゃーにゃー」
朝倉「ずいぶんと人懐っこいわね」
長門「……」ウズウズ
キョン「なでたければなでればいいよ」
朝比奈「もふもふですねぇ」
ハルヒ「そういえば猫のオカルトもあったなぁ」
朝倉「へぇ、どんなの?」
ミケ「にゃー」
長門「もふもふ」
ハルヒ「確か……猫は一生に一回だけ喋る、だったかな」
キョン「猫又って妖怪もいるぐらいだし喋るかもな」
ミケ「おなかがへったにゃ」
朝比奈「はいはい、あとで猫缶買いましょうね」
朝倉「帰り道に売ってるかしら」
長門「ペットショップがある」
キョン「ならちょっと行ってみるか」
ミケ「にゃーにゃー」
朝倉「ずいぶんと人懐っこいわね」
長門「……」ウズウズ
キョン「なでたければなでればいいよ」
朝比奈「もふもふですねぇ」
ハルヒ「そういえば猫のオカルトもあったなぁ」
朝倉「へぇ、どんなの?」
ミケ「にゃー」
長門「もふもふ」
ハルヒ「確か……猫は一生に一回だけ喋る、だったかな」
キョン「猫又って妖怪もいるぐらいだし喋るかもな」
ミケ「おなかがへったにゃ」
朝比奈「はいはい、あとで猫缶買いましょうね」
朝倉「帰り道に売ってるかしら」
長門「ペットショップがある」
キョン「ならちょっと行ってみるか」
299: 2009/01/10(土) 21:49:58.97 ID:MknrgpGW0
帰り道 ペットショップ
ハルヒ「猫缶って高いのから安いのまで色々あるのね」
キョン「一番安いやつでいいか」
ミケ「これがいいにゃ」
朝倉「ちょっと高いんじゃない?」
朝比奈「まぁでもこれくらいならいいじゃないですか」
長門「お買い上げ……」
店員「アリガトウゴザイマシター」
近くの空き地
パッカン
ミケ「はやくよこせにゃー」
ハルヒ「はいはい、落ち着いて……どうぞ」
ミケ「にゃー」モグモグ
朝倉「首輪してないわね。野良猫かしら」
朝比奈「珍しいですねぇ」
長門「もふもふ……」
ミケ「ごちそうさまにゃ。この恩忘れないにゃ」ペコリ
ガサガサ
長門「もふもふが……」
朝倉「行っちゃったわね」
朝比奈「また会えますよ」
キョン「んじゃあ帰るか」
ハルヒ「そうだね……ところでさ」
朝倉「時には考えなくてもいいこともあると思うわ」
ハルヒ「……そうだよね!」
ハルヒ「猫缶って高いのから安いのまで色々あるのね」
キョン「一番安いやつでいいか」
ミケ「これがいいにゃ」
朝倉「ちょっと高いんじゃない?」
朝比奈「まぁでもこれくらいならいいじゃないですか」
長門「お買い上げ……」
店員「アリガトウゴザイマシター」
近くの空き地
パッカン
ミケ「はやくよこせにゃー」
ハルヒ「はいはい、落ち着いて……どうぞ」
ミケ「にゃー」モグモグ
朝倉「首輪してないわね。野良猫かしら」
朝比奈「珍しいですねぇ」
長門「もふもふ……」
ミケ「ごちそうさまにゃ。この恩忘れないにゃ」ペコリ
ガサガサ
長門「もふもふが……」
朝倉「行っちゃったわね」
朝比奈「また会えますよ」
キョン「んじゃあ帰るか」
ハルヒ「そうだね……ところでさ」
朝倉「時には考えなくてもいいこともあると思うわ」
ハルヒ「……そうだよね!」
300: 2009/01/10(土) 21:54:32.86 ID:MknrgpGW0
翌日 放課後 部室
キョン「うぃーっす」
長門「……」
キョン「おや、珍しい。長門だけか」
ミケ「にゃーもいるにゃ」
キョン「おう、昨日のミケ猫だな。よくここがわかったな」
ミケ「にゃーのはなはすごいにゃ」
キョン「そっかー……ところでさ」
長門「キョン」
キョン「うぐ……」
ミケ「にゃ?」
キョン「いや……なんでもないんだ……」
ミケ「にゃー」
キョン「……お前のトイレでも用意するか」
キョン「うぃーっす」
長門「……」
キョン「おや、珍しい。長門だけか」
ミケ「にゃーもいるにゃ」
キョン「おう、昨日のミケ猫だな。よくここがわかったな」
ミケ「にゃーのはなはすごいにゃ」
キョン「そっかー……ところでさ」
長門「キョン」
キョン「うぐ……」
ミケ「にゃ?」
キョン「いや……なんでもないんだ……」
ミケ「にゃー」
キョン「……お前のトイレでも用意するか」
303: 2009/01/10(土) 22:01:51.53 ID:MknrgpGW0
ハルヒ「こんにちわー……あれ、昨日の猫だ」
ミケ「にゃー」
朝倉「なんだか好かれちゃったみたいね」
朝比奈「まぁいいじゃないですかぁ。かわいいですし」
キョン「……こんなもんかな。おい、猫。これで満足か」
ミケ「これはなかなかいいねどこにゃ」
キョン「おい、そっちは入れ物のダンボールだ。お前のはこっち」
ミケ「なかなか……にゃー……にゃー」
朝比奈「寝ちゃいましたね」
朝倉「せっかくいろいろ持ってきたのに残念だったわね」
キョン「ダンボールに入れてわざわざ拾ってきたのに……」
ハルヒ「かわいい……」
キョン「……なぁもういいよな。ゴールしてもいいよな?」
長門「だめ」
キョン「なんでだよ……なんでだよぉ……!」
ミケ「にゃー」
朝倉「なんだか好かれちゃったみたいね」
朝比奈「まぁいいじゃないですかぁ。かわいいですし」
キョン「……こんなもんかな。おい、猫。これで満足か」
ミケ「これはなかなかいいねどこにゃ」
キョン「おい、そっちは入れ物のダンボールだ。お前のはこっち」
ミケ「なかなか……にゃー……にゃー」
朝比奈「寝ちゃいましたね」
朝倉「せっかくいろいろ持ってきたのに残念だったわね」
キョン「ダンボールに入れてわざわざ拾ってきたのに……」
ハルヒ「かわいい……」
キョン「……なぁもういいよな。ゴールしてもいいよな?」
長門「だめ」
キョン「なんでだよ……なんでだよぉ……!」
305: 2009/01/10(土) 22:07:03.76 ID:MknrgpGW0
ハルヒ「あ、今日もオカルト仕入れてきたよ」
キョン「なんだか生き生きしてるな」
朝倉「へぇ、それでどんな話?」
朝比奈「怖い話はやめてくださいね」
長門「……」
ハルヒ「色々あったからなー……。じゃあ一つ。
雨の日の真夜中に何も写ってないテレビを観ていると何かが映る」
朝倉「……うっそだー」
朝比奈「いや、朝倉さん。昨日も言ったと思いますけどね、これはあくまでも嘘話を作るわけですから、嘘でいいんですよ」
キョン「それにしても今日のはすごく嘘っぽいな」
長門「同意」
ハルヒ「まぁ噂話だしねぇ」
朝倉「雨も降ってないし、試すことも出来なさそうね」
朝比奈「そうですねぇ……」
ポツポツ ザァー
キョン「ははは……降って来ましたね」
長門「試してみよう……」
突然長時間の離籍の可能性ありです
キョン「なんだか生き生きしてるな」
朝倉「へぇ、それでどんな話?」
朝比奈「怖い話はやめてくださいね」
長門「……」
ハルヒ「色々あったからなー……。じゃあ一つ。
雨の日の真夜中に何も写ってないテレビを観ていると何かが映る」
朝倉「……うっそだー」
朝比奈「いや、朝倉さん。昨日も言ったと思いますけどね、これはあくまでも嘘話を作るわけですから、嘘でいいんですよ」
キョン「それにしても今日のはすごく嘘っぽいな」
長門「同意」
ハルヒ「まぁ噂話だしねぇ」
朝倉「雨も降ってないし、試すことも出来なさそうね」
朝比奈「そうですねぇ……」
ポツポツ ザァー
キョン「ははは……降って来ましたね」
長門「試してみよう……」
突然長時間の離籍の可能性ありです
306: 2009/01/10(土) 22:14:13.60 ID:MknrgpGW0
チクタクチクタクチクタク
キョン「……もうすぐ夜中だな」
シャー
キョン「外は雨が降っているな」
シャッ
キョン「何も映ってないテレビを観ているとか……そういえばこの前行った長門の家にはテレビなかったな。
どうする気だろ」
チクタクチクタク……カチリ
ザァー……
キョン「!?」
TV「ザァー」
キョン「なんでだ? 砂嵐が」
TV「ザァー シロ ザァー ウ ザァー」
キョン「ん? なんか声が……」
TV「ザァー オ ザァー ウシロ ザァー」
キョン「お? 後ろ?」
TV「ザァーー……」
キョン「終わったか?」
TV「
お前の後ろだよ」
キョン「え、あうわああああああぁぁぁ」
ドテッ
妹「うわああああ、びびびっくりしたー」
キョン「あれ……朝?」
妹「そうだよー、早く下にこないとおかーさんがおこるよー」
キョン「……もうすぐ夜中だな」
シャー
キョン「外は雨が降っているな」
シャッ
キョン「何も映ってないテレビを観ているとか……そういえばこの前行った長門の家にはテレビなかったな。
どうする気だろ」
チクタクチクタク……カチリ
ザァー……
キョン「!?」
TV「ザァー」
キョン「なんでだ? 砂嵐が」
TV「ザァー シロ ザァー ウ ザァー」
キョン「ん? なんか声が……」
TV「ザァー オ ザァー ウシロ ザァー」
キョン「お? 後ろ?」
TV「ザァーー……」
キョン「終わったか?」
TV「
お前の後ろだよ」
キョン「え、あうわああああああぁぁぁ」
ドテッ
妹「うわああああ、びびびっくりしたー」
キョン「あれ……朝?」
妹「そうだよー、早く下にこないとおかーさんがおこるよー」
310: 2009/01/10(土) 22:21:20.15 ID:MknrgpGW0
放課後 部室
キョン「うーっす……」
朝倉「うーっす……」
朝比奈「こんにちわ……」
長門「……」ズーン
ミケ「みんな暗いにゃ」
キョン「多分みんな同じ目にあったんじゃないかね」
朝倉「顔面口だけみたいな怪物が……」
朝比奈「頭がいくつもくっついた様な……」
キョン「長門は?」
長門「レトルトパックが……襲ってきた……」
ハルヒ「こんにちわー。あれ、みんな元気ないね」
キョン「お前は元気だな……」
ハルヒ「いやー、それがですね。昨日のTV見てたら中に引き込まれてよくわからないうちに
知らない少年少女と正体不明の物体とともによくわからない怪物とよくわからない
力で戦ってたんですよ。いやー、いい夢でしたね」
キョン「結局夢オチか……まぁそうだよな」
キョン「うーっす……」
朝倉「うーっす……」
朝比奈「こんにちわ……」
長門「……」ズーン
ミケ「みんな暗いにゃ」
キョン「多分みんな同じ目にあったんじゃないかね」
朝倉「顔面口だけみたいな怪物が……」
朝比奈「頭がいくつもくっついた様な……」
キョン「長門は?」
長門「レトルトパックが……襲ってきた……」
ハルヒ「こんにちわー。あれ、みんな元気ないね」
キョン「お前は元気だな……」
ハルヒ「いやー、それがですね。昨日のTV見てたら中に引き込まれてよくわからないうちに
知らない少年少女と正体不明の物体とともによくわからない怪物とよくわからない
力で戦ってたんですよ。いやー、いい夢でしたね」
キョン「結局夢オチか……まぁそうだよな」
312: 2009/01/10(土) 22:29:23.97 ID:MknrgpGW0
ハルヒ「今日もオカルト話もtt」
キョン「いや、今日はいいよ……」
朝倉「昨日が散々だったわ……」
朝比奈「今思い出すだけでも……」
長門「主食が……主食が……」
ミケ「暗いにゃ」
ハルヒ「大丈夫ですよ。今日のは怖くないですから。えっとですね。この学校に関することです。
『図書室の階段を下った先の地下に本を食べる少女がいる』。とのことです」
キョン「それはあれか。そのまま人間も食べちゃうぞーてか」
朝倉「うふふふ。全部解除してやる。全部解除……」
長門「落ち着いて。あなたがおかしくなったら私の夕食が……」
朝比奈「うぅ……あれ、でも図書室に階段なんてありませんよね」
ハルヒ「そうなんですよ。なのでこれこそ本当の嘘っぱちですね」
キョン「嘘だと思っても怖いな。本を食べる少女なんて……妖怪じゃないか」
ハルヒ「ということで確認しに行きましょう。キョンさん」
キョン「え、そんな遠慮しとくよおいやめろうわああああぁぁぁ……」
キョン「いや、今日はいいよ……」
朝倉「昨日が散々だったわ……」
朝比奈「今思い出すだけでも……」
長門「主食が……主食が……」
ミケ「暗いにゃ」
ハルヒ「大丈夫ですよ。今日のは怖くないですから。えっとですね。この学校に関することです。
『図書室の階段を下った先の地下に本を食べる少女がいる』。とのことです」
キョン「それはあれか。そのまま人間も食べちゃうぞーてか」
朝倉「うふふふ。全部解除してやる。全部解除……」
長門「落ち着いて。あなたがおかしくなったら私の夕食が……」
朝比奈「うぅ……あれ、でも図書室に階段なんてありませんよね」
ハルヒ「そうなんですよ。なのでこれこそ本当の嘘っぱちですね」
キョン「嘘だと思っても怖いな。本を食べる少女なんて……妖怪じゃないか」
ハルヒ「ということで確認しに行きましょう。キョンさん」
キョン「え、そんな遠慮しとくよおいやめろうわああああぁぁぁ……」
314: 2009/01/10(土) 22:34:26.53 ID:MknrgpGW0
ハルヒ「この図書室にも何か不思議な本がありそうですね」
キョン「もういいよ。帰ろうよ。なんでこんなに人がいないんだよ」
ハルヒ「しかし階段って一体なんでしょうね」
キョン「そんなものないだろ? ほら、帰ろう」
ハルヒ「階段というよりむしろ扉かもしれませんね」
キョン「なんだよ、扉って」
ハルヒ「つまり隠し扉があってそこに階段が……」
キョン「ねーよ、そもそも構造を考えろよ。ここに階段あったら明らかにおかしいだろ」
ハルヒ「いやいや、そこは魔法のトリックなんですよ」
キョン「なんだよ、魔法って」
ハルヒ「例えばこの戸棚が動いたり」
キョン「ハハッワロス。動くはずn」
ゴゴゴゴゴ……
ハルヒ「じゃーん、扉が出来ましたー」
キョン「もうやだ」
キョン「もういいよ。帰ろうよ。なんでこんなに人がいないんだよ」
ハルヒ「しかし階段って一体なんでしょうね」
キョン「そんなものないだろ? ほら、帰ろう」
ハルヒ「階段というよりむしろ扉かもしれませんね」
キョン「なんだよ、扉って」
ハルヒ「つまり隠し扉があってそこに階段が……」
キョン「ねーよ、そもそも構造を考えろよ。ここに階段あったら明らかにおかしいだろ」
ハルヒ「いやいや、そこは魔法のトリックなんですよ」
キョン「なんだよ、魔法って」
ハルヒ「例えばこの戸棚が動いたり」
キョン「ハハッワロス。動くはずn」
ゴゴゴゴゴ……
ハルヒ「じゃーん、扉が出来ましたー」
キョン「もうやだ」
316: 2009/01/10(土) 22:40:27.08 ID:MknrgpGW0
数十分後
ガチャリ
ハルヒ「ただいまー」
キョン「……」
朝倉「おかえり……会ったのね」
キョン「……」コクリ
ハルヒ「そんなにおびえるような人じゃなかったでしょ」
キョン「……ああ、確かに腰まで届きそうな三つ編みをした可愛らしい方でしたね。
でもよく考えろ。まずあれはうちの高校の制服じゃない。それがまず重大だ。
そして本当に本を食べた。というかおいしそうに。しかもおしゃべり」
朝比奈「それだけ聞くと怖い話に思えませんねぇ」
ミケ「もしかしたらいい人かもしれないにゃ」
キョン「いや、戸棚どかしたら階段に続く扉があったんだけどさ……。
図書室に戻ってさ、振り返ったら戸棚が元通りになっててビクともしないんだよね……」
長門「帰ろう」バタン
ガチャリ
ハルヒ「ただいまー」
キョン「……」
朝倉「おかえり……会ったのね」
キョン「……」コクリ
ハルヒ「そんなにおびえるような人じゃなかったでしょ」
キョン「……ああ、確かに腰まで届きそうな三つ編みをした可愛らしい方でしたね。
でもよく考えろ。まずあれはうちの高校の制服じゃない。それがまず重大だ。
そして本当に本を食べた。というかおいしそうに。しかもおしゃべり」
朝比奈「それだけ聞くと怖い話に思えませんねぇ」
ミケ「もしかしたらいい人かもしれないにゃ」
キョン「いや、戸棚どかしたら階段に続く扉があったんだけどさ……。
図書室に戻ってさ、振り返ったら戸棚が元通りになっててビクともしないんだよね……」
長門「帰ろう」バタン
318: 2009/01/10(土) 22:46:31.46 ID:MknrgpGW0
翌日 放課後
ガチャリ
キョン「うぃーっす」
朝倉「お、来たわね」
ハルヒ「それじゃあ、今日のオカルトを発表しますy」
バタン
キョン「今日は歩いて帰ろう。今日はーあーるーいーてー帰ろう」
ガチャリ
長門「逃がさない」
キョン「あああぁぁぁあぁ……」
バタン
朝比奈「逃げるだなんてひどいじゃないですか」
ハルヒ「大丈夫。今回のは検証が難しいですから」
キョン「検証が難しくても一応試しには行くんだろ?」
ハルヒ「イグザクトリー」
キョン「もういや」
ガチャリ
キョン「うぃーっす」
朝倉「お、来たわね」
ハルヒ「それじゃあ、今日のオカルトを発表しますy」
バタン
キョン「今日は歩いて帰ろう。今日はーあーるーいーてー帰ろう」
ガチャリ
長門「逃がさない」
キョン「あああぁぁぁあぁ……」
バタン
朝比奈「逃げるだなんてひどいじゃないですか」
ハルヒ「大丈夫。今回のは検証が難しいですから」
キョン「検証が難しくても一応試しには行くんだろ?」
ハルヒ「イグザクトリー」
キョン「もういや」
324: 2009/01/10(土) 23:07:32.50 ID:MknrgpGW0
外 とある邸宅前
キョン「……ここが噂の場所か」
ハルヒ「そうです、『満月の夜にその井戸を覗くと、井戸の水面に映った月から手が伸びてきて井戸へと引きずり込む』の
井戸がある……と思われる邸宅」
朝比奈「あれ、鶴屋さんの家ですね」
朝倉「ああ、あの鶴屋さんの」
ハルヒ「前にお世話になったあの鶴屋さんですか」
長門「とりあえず押す」
ピンポーン ガチャガチャ
鶴屋「おやおや、みなさん揃っちゃって。どうかしたのー?」
朝比奈「あの、鶴屋さんの家に井戸ってある?」
鶴屋「ん? あー、あるよ。枯れ井戸だけどね。なんで?」
ハルヒ「ちょっと拝見させていただけないかなーと……」
鶴屋「いいよー、枯れ井戸みたいなんて物好きだねー」
キョン「さすが鶴屋さんだ。まぁまだ昼間だし何事も起きないだろう」
鶴屋「こっちだよー」
キョン「……ここが噂の場所か」
ハルヒ「そうです、『満月の夜にその井戸を覗くと、井戸の水面に映った月から手が伸びてきて井戸へと引きずり込む』の
井戸がある……と思われる邸宅」
朝比奈「あれ、鶴屋さんの家ですね」
朝倉「ああ、あの鶴屋さんの」
ハルヒ「前にお世話になったあの鶴屋さんですか」
長門「とりあえず押す」
ピンポーン ガチャガチャ
鶴屋「おやおや、みなさん揃っちゃって。どうかしたのー?」
朝比奈「あの、鶴屋さんの家に井戸ってある?」
鶴屋「ん? あー、あるよ。枯れ井戸だけどね。なんで?」
ハルヒ「ちょっと拝見させていただけないかなーと……」
鶴屋「いいよー、枯れ井戸みたいなんて物好きだねー」
キョン「さすが鶴屋さんだ。まぁまだ昼間だし何事も起きないだろう」
鶴屋「こっちだよー」
328: 2009/01/10(土) 23:14:01.05 ID:MknrgpGW0
鶴屋「ほら、あれ」
朝倉「なんかずいぶんと豪華な屋根がついてるわね」
朝比奈「電灯もちゃんとついてますね」
鶴屋「あー、井戸そこそこ深いからね。気をつけてねー。電灯のスイッチはこれ。
それじゃあ私はあっちにいるからねー」テクテク
ハルヒ「屋根がついてたら月、見れないわよね」
キョン「そうだな。帰るか」
ハルヒ「一応見るだけ見ておきましょう」
井戸前
ハルヒ「おお、真っ暗」
朝倉「おーい」
朝比奈「すごく反響してますね」
長門「深さは計り知れない」
キョン「どれだけ深く掘ったんだろうな」
ハルヒ「ちょっと電気を誰かつけてきてくれない?」
朝倉「なんかずいぶんと豪華な屋根がついてるわね」
朝比奈「電灯もちゃんとついてますね」
鶴屋「あー、井戸そこそこ深いからね。気をつけてねー。電灯のスイッチはこれ。
それじゃあ私はあっちにいるからねー」テクテク
ハルヒ「屋根がついてたら月、見れないわよね」
キョン「そうだな。帰るか」
ハルヒ「一応見るだけ見ておきましょう」
井戸前
ハルヒ「おお、真っ暗」
朝倉「おーい」
朝比奈「すごく反響してますね」
長門「深さは計り知れない」
キョン「どれだけ深く掘ったんだろうな」
ハルヒ「ちょっと電気を誰かつけてきてくれない?」
329: 2009/01/10(土) 23:17:31.90 ID:MknrgpGW0
キョン「すぐそこだけどな」
朝比奈「なんだか行くのが少し躊躇われる距離」
長門「面倒」
朝倉「手が伸びればいいのに」
ハルヒ「私も伸ばせないわね」
キョン「これぞ、まさに井戸端会議」
ハルヒ「いってらっしゃい、キョンさん」
朝倉「すぐそこだから」
朝比奈「お願いしますね」
キョン「なんでだよ!」
長門「行け」
キョン「あいあいさー」
テクテク
キョン「んじゃーつけるぞ。とはいってもそんな何かが映るわけじゃないだろうに……」
パチッ
朝比奈「なんだか行くのが少し躊躇われる距離」
長門「面倒」
朝倉「手が伸びればいいのに」
ハルヒ「私も伸ばせないわね」
キョン「これぞ、まさに井戸端会議」
ハルヒ「いってらっしゃい、キョンさん」
朝倉「すぐそこだから」
朝比奈「お願いしますね」
キョン「なんでだよ!」
長門「行け」
キョン「あいあいさー」
テクテク
キョン「んじゃーつけるぞ。とはいってもそんな何かが映るわけじゃないだろうに……」
パチッ
331: 2009/01/10(土) 23:22:39.86 ID:MknrgpGW0
ハルヒ「……あれ、水張ってるね」
朝倉「普通に水面があるわね」
長門「満月も映ってる」
朝比奈「いえ、あれは電灯……まさか」
キョン「ったく楽しそうだなっておい! 上だ! 手が!」
ニュイーン
ハルヒ「うわあああぁぁぁ!」
朝比奈「危ない!」ガシッ
長門「朝倉」
朝倉「いくわよ!」
長門・朝倉「情報連結解除!」
パシューン……
ハルヒ「たすけてえええええぇぇぇ」
朝比奈「手伝ってくださいー」
キョン「おう!」
ハルヒ「はぁはぁはぁはぁ……」
キョン「……」
長門「帰ろう」
朝倉「……そうね、お礼を言って帰りましょう」
朝比奈「一応忠告もしておきますね……」
朝倉「普通に水面があるわね」
長門「満月も映ってる」
朝比奈「いえ、あれは電灯……まさか」
キョン「ったく楽しそうだなっておい! 上だ! 手が!」
ニュイーン
ハルヒ「うわあああぁぁぁ!」
朝比奈「危ない!」ガシッ
長門「朝倉」
朝倉「いくわよ!」
長門・朝倉「情報連結解除!」
パシューン……
ハルヒ「たすけてえええええぇぇぇ」
朝比奈「手伝ってくださいー」
キョン「おう!」
ハルヒ「はぁはぁはぁはぁ……」
キョン「……」
長門「帰ろう」
朝倉「……そうね、お礼を言って帰りましょう」
朝比奈「一応忠告もしておきますね……」
335: 2009/01/10(土) 23:31:17.38 ID:MknrgpGW0
キョン「なんだか図書館が久しぶりだな」
ミケ「ここでであったにゃ」
長門「もふもふ」
朝倉「今思えばいままでの一連のオカルトはここに着てからの一週間以内よね」
朝比奈「なんだか感慨深いものがありますねぇ」
ハルヒ「『図書館に本になってしまった少年がいる』ね。喋るらしいから案外早く見つかるかもしれませんね」
朝倉「ということで前と同じく解散ね。えーっと……四時だから五時集合。この前と同じね」
朝比奈「今度は遅刻しないでくださいね」
キョン「わかってますよ」
長門「動かないで」
ミケ「せまいにゃ……」
ハルヒ「それじゃあ探しましょうか」
ミケ「ここでであったにゃ」
長門「もふもふ」
朝倉「今思えばいままでの一連のオカルトはここに着てからの一週間以内よね」
朝比奈「なんだか感慨深いものがありますねぇ」
ハルヒ「『図書館に本になってしまった少年がいる』ね。喋るらしいから案外早く見つかるかもしれませんね」
朝倉「ということで前と同じく解散ね。えーっと……四時だから五時集合。この前と同じね」
朝比奈「今度は遅刻しないでくださいね」
キョン「わかってますよ」
長門「動かないで」
ミケ「せまいにゃ……」
ハルヒ「それじゃあ探しましょうか」
337: 2009/01/10(土) 23:35:40.02 ID:MknrgpGW0
ハルヒ「相変わらず本の山ですね」
キョン「当たり前だ。ったくここから喋る本を見つけるなんて無理な話だろ」
…レ
キョン「ホイキター! 今声がしたぞ!」
ハルヒ「しぃー!」
キョン「あい、すみません」
ダシ……クレ
ハルヒ「これかな? 『エニ……』擦り切れてて読めないませんね」
パカ
本「たた助かった!」
パタン
本「オイ、ムシシナイデ」
キョン「さてと、あいつらどこにいるかな」
ハルヒ「……こうほいほいと見つかるものなのね」
キョン「それはもしかしてお前が……あれ?」
ハルヒ「どうしたの?」
キョン「当たり前だ。ったくここから喋る本を見つけるなんて無理な話だろ」
…レ
キョン「ホイキター! 今声がしたぞ!」
ハルヒ「しぃー!」
キョン「あい、すみません」
ダシ……クレ
ハルヒ「これかな? 『エニ……』擦り切れてて読めないませんね」
パカ
本「たた助かった!」
パタン
本「オイ、ムシシナイデ」
キョン「さてと、あいつらどこにいるかな」
ハルヒ「……こうほいほいと見つかるものなのね」
キョン「それはもしかしてお前が……あれ?」
ハルヒ「どうしたの?」
340: 2009/01/10(土) 23:39:29.23 ID:MknrgpGW0
キョン「これは……」
ハルヒ「白い本……」
キョン「……」ゴクリ
ハルヒ「……」スゥ
キョン「おい」
ハルヒ「……だめ、かな」
キョン「……そっちの本を渡せ」
ハルヒ「あ、これですね。はい」
本「アンマリユラスナー」
キョン「本が文句言うな」
ハルヒ「表紙も背表紙も相変わらず真っ白」
キョン「おい、捲ってみろ」
ハルヒ「うん……」
ペラペラ
ハルヒ「白い本……」
キョン「……」ゴクリ
ハルヒ「……」スゥ
キョン「おい」
ハルヒ「……だめ、かな」
キョン「……そっちの本を渡せ」
ハルヒ「あ、これですね。はい」
本「アンマリユラスナー」
キョン「本が文句言うな」
ハルヒ「表紙も背表紙も相変わらず真っ白」
キョン「おい、捲ってみろ」
ハルヒ「うん……」
ペラペラ
347: 2009/01/10(土) 23:59:52.40 ID:MknrgpGW0
キョン「ん……」
朝倉「ちょっと、こんなところでなんで寝てるのよ」
ハルヒ「あれ……?」
朝比奈「大丈夫ですかぁ?」
長門「外傷は見当たらない」
キョン「あれ……確かここで俺は本を見てたんだよな」
ハルヒ「うん、喋る本を探してたんだよね」
朝倉「喋る本? ああ、もしかしてあれのこと」
子ども「タッチタッチ!」
本「ペペペペペペペキン! ペペペペトーキオーサkペキン!」
キョン「いや、あんなタッチ式で喋る本……というかあれは地球儀だな」
ハルヒ「おかしいなぁ」
朝倉「びっくりしたじゃない」
長門「同意」
キョン「あれ? 長門。ミケはどうした?」
長門「?」
朝比奈「ミケってなんですか? 今日は資料を探しに来たんですよ」
ハルヒ「資料?」
朝倉「そうよ。今日はえーっと……そう、ロアとか言う嘘話の資料を探しに来たんですよ」
キョン「え? だってそれは」
長門「寝ぼけている」
朝倉「はぁ……まぁいいわ。頭しゃっきりさせたら探しなさいよ」
キョン「おい、ちょっとまt」ガシッ
ハルヒ「キョンさん……」
キョン「なんだよ、泣きそうな顔して」
ハルヒ「私たちが間違ってるの」
キョン「そんなはずないだろ」
ハルヒ「だって今日の日付が……四日前だもの」
キョン「……え?」
朝倉「ちょっと、こんなところでなんで寝てるのよ」
ハルヒ「あれ……?」
朝比奈「大丈夫ですかぁ?」
長門「外傷は見当たらない」
キョン「あれ……確かここで俺は本を見てたんだよな」
ハルヒ「うん、喋る本を探してたんだよね」
朝倉「喋る本? ああ、もしかしてあれのこと」
子ども「タッチタッチ!」
本「ペペペペペペペキン! ペペペペトーキオーサkペキン!」
キョン「いや、あんなタッチ式で喋る本……というかあれは地球儀だな」
ハルヒ「おかしいなぁ」
朝倉「びっくりしたじゃない」
長門「同意」
キョン「あれ? 長門。ミケはどうした?」
長門「?」
朝比奈「ミケってなんですか? 今日は資料を探しに来たんですよ」
ハルヒ「資料?」
朝倉「そうよ。今日はえーっと……そう、ロアとか言う嘘話の資料を探しに来たんですよ」
キョン「え? だってそれは」
長門「寝ぼけている」
朝倉「はぁ……まぁいいわ。頭しゃっきりさせたら探しなさいよ」
キョン「おい、ちょっとまt」ガシッ
ハルヒ「キョンさん……」
キョン「なんだよ、泣きそうな顔して」
ハルヒ「私たちが間違ってるの」
キョン「そんなはずないだろ」
ハルヒ「だって今日の日付が……四日前だもの」
キョン「……え?」
435: 2009/01/11(日) 16:25:12.99 ID:OI8Tk9nt0
六月
ガチャリ
ハルヒ「……」ジィー
キョン「おう、来たか……って何読んでんだ?」
ハルヒ「え、あ、これです」
唐突に始めるよ!
『第九回市内アマチュア野球大会参加募集のお知らせ』
朝倉「へぇ。野球ね……。出たいの?」
ハルヒ「ううん、別に出たくないですよ。ただ配ってたのを受け取っちゃっただけです」
朝倉「じゃあ捨てましょうか」
ポイッ
朝比奈「うーん、うーん」
キョン「どうかしましたか?」
朝比奈「あ、こんにちわ。なんだかガスコンロの調子が悪いみたいでぇ」
朝倉「ガス切れかしら」
ハルヒ「で、でもこの前取り替えたはずですよ」
長門「ならば故障」
朝比奈「困りましたねぇ」
キョン「まぁこれから暑い日が続くし、冷たいお茶でもいいじゃないですか」
朝倉「冷蔵庫も調子悪いけどね」
キョン「オーノー!」
ハルヒ「全部拾いものですからねぇ」
ガチャリ
ハルヒ「……」ジィー
キョン「おう、来たか……って何読んでんだ?」
ハルヒ「え、あ、これです」
唐突に始めるよ!
『第九回市内アマチュア野球大会参加募集のお知らせ』
朝倉「へぇ。野球ね……。出たいの?」
ハルヒ「ううん、別に出たくないですよ。ただ配ってたのを受け取っちゃっただけです」
朝倉「じゃあ捨てましょうか」
ポイッ
朝比奈「うーん、うーん」
キョン「どうかしましたか?」
朝比奈「あ、こんにちわ。なんだかガスコンロの調子が悪いみたいでぇ」
朝倉「ガス切れかしら」
ハルヒ「で、でもこの前取り替えたはずですよ」
長門「ならば故障」
朝比奈「困りましたねぇ」
キョン「まぁこれから暑い日が続くし、冷たいお茶でもいいじゃないですか」
朝倉「冷蔵庫も調子悪いけどね」
キョン「オーノー!」
ハルヒ「全部拾いものですからねぇ」
436: 2009/01/11(日) 16:26:16.03 ID:OI8Tk9nt0
あ、あれ? 俺の言葉がなんか微妙な場所に入ってるぞ……
朝倉「えーっと、緊急会議を行なうわ」
パチパチパチパチ
朝倉「議題は『部活備品について』ね。ほら、書いて書いて」
ハルヒ「あ、うん」かきかき
朝倉「まず必需品としてあげられるのは……冷蔵庫とガスコンロ」
キョン「扇風機もほしいな」
朝比奈「風鈴があると風情が出ますね」
長門「本及び本棚」
朝倉「ほら、どんどん書いてー」
ハルヒ「う、うん」かきかき
朝倉「えーっと、緊急会議を行なうわ」
パチパチパチパチ
朝倉「議題は『部活備品について』ね。ほら、書いて書いて」
ハルヒ「あ、うん」かきかき
朝倉「まず必需品としてあげられるのは……冷蔵庫とガスコンロ」
キョン「扇風機もほしいな」
朝比奈「風鈴があると風情が出ますね」
長門「本及び本棚」
朝倉「ほら、どんどん書いてー」
ハルヒ「う、うん」かきかき
439: 2009/01/11(日) 16:27:03.03 ID:OI8Tk9nt0
朝倉「扇風機はいいわね。これから暑くなるから必要ね。あと置き傘もあるといいわ」
キョン「冬になったらストーブもだな」
朝比奈「あと夏用のメイド服もほしいですね」
ハルヒ「よいしょ」かきかき
長門「本棚及び本」
朝倉「そうなると結構いろいろ必要になるわね……。部屋に運ぶのが大変そうだわ」
キョン「というか入手手段は?」
朝倉「買う、にはお金がかかるしやっぱり拾うのが一番いいかしらね」
朝比奈「拾うんですか……。そういえばこのメイド服とかは?」
朝倉「ここにおいてあるものはほとんど拾いものよ」
キョン「どこで拾ってくるんだよ……」
長門「いいゴミ捨て場がある」
朝倉「そそ。あそこに行けば大抵の粗大は手に入るんじゃないかしら」
キョン「ずいぶんと品揃えのいいゴミ捨て場があるみたいだな」
書きだめここまで。ここからいつも通り行き当たりばったりです!
キョン「冬になったらストーブもだな」
朝比奈「あと夏用のメイド服もほしいですね」
ハルヒ「よいしょ」かきかき
長門「本棚及び本」
朝倉「そうなると結構いろいろ必要になるわね……。部屋に運ぶのが大変そうだわ」
キョン「というか入手手段は?」
朝倉「買う、にはお金がかかるしやっぱり拾うのが一番いいかしらね」
朝比奈「拾うんですか……。そういえばこのメイド服とかは?」
朝倉「ここにおいてあるものはほとんど拾いものよ」
キョン「どこで拾ってくるんだよ……」
長門「いいゴミ捨て場がある」
朝倉「そそ。あそこに行けば大抵の粗大は手に入るんじゃないかしら」
キョン「ずいぶんと品揃えのいいゴミ捨て場があるみたいだな」
書きだめここまで。ここからいつも通り行き当たりばったりです!
441: 2009/01/11(日) 16:32:07.58 ID:OI8Tk9nt0
外 とあるゴミ捨て場
キョン「というわけできたわけだが」
ハルヒ「……なんだろう、これ」
朝倉「ああ、なんかいかがわしいホテルの風呂場にありそうな椅子ね」
朝比奈「うわぁ、衣装もいっぱいありますぅ」
長門「本……」
キョン「しかし誰がこんなに捨てるんだろうな。しかもまだ使えそうなやつもあるぞ」
朝倉「さぁね。高級住宅街とかいうやつの近くだし、そういう人が捨てるのかしらね」
朝比奈「さすがにお茶の葉はありませんねぇ」
ハルヒ「わ、わ、このこけし動くよ!」
長門「捨てなさい」
朝倉「じゃあちょっといろいろ探してみますかー」
一同「おー」
キョン「というわけできたわけだが」
ハルヒ「……なんだろう、これ」
朝倉「ああ、なんかいかがわしいホテルの風呂場にありそうな椅子ね」
朝比奈「うわぁ、衣装もいっぱいありますぅ」
長門「本……」
キョン「しかし誰がこんなに捨てるんだろうな。しかもまだ使えそうなやつもあるぞ」
朝倉「さぁね。高級住宅街とかいうやつの近くだし、そういう人が捨てるのかしらね」
朝比奈「さすがにお茶の葉はありませんねぇ」
ハルヒ「わ、わ、このこけし動くよ!」
長門「捨てなさい」
朝倉「じゃあちょっといろいろ探してみますかー」
一同「おー」
443: 2009/01/11(日) 16:36:03.34 ID:OI8Tk9nt0
キョン「よっと……しかしこのゴミの山。どちらかというと不法投棄じゃねぇか?」
長門「東京ゴミ砂漠」
キョン「お、長門。なにか見つけたか?」
長門「……」スッ
キョン「へぇ、結構いろいろな本があるもんだな……」
長門「本を捨てるなんて言語道断」
キョン「まぁ溢れてきたから捨てたのかもしれないな」
長門「氏すべき」
キョン「そこまで言うか……お、これは?」
長門「……」
キョン「ペンダント……みたいだな。いや、ロケットって言うのか?」
長門「エンジンはついていない」
キョン「そのロケットじゃねぇよ。このへんを……」
パカッ
長門「女性と男性が一人ずつ」
キョン「夫婦の写真かね」
長門「東京ゴミ砂漠」
キョン「お、長門。なにか見つけたか?」
長門「……」スッ
キョン「へぇ、結構いろいろな本があるもんだな……」
長門「本を捨てるなんて言語道断」
キョン「まぁ溢れてきたから捨てたのかもしれないな」
長門「氏すべき」
キョン「そこまで言うか……お、これは?」
長門「……」
キョン「ペンダント……みたいだな。いや、ロケットって言うのか?」
長門「エンジンはついていない」
キョン「そのロケットじゃねぇよ。このへんを……」
パカッ
長門「女性と男性が一人ずつ」
キョン「夫婦の写真かね」
444: 2009/01/11(日) 16:40:32.71 ID:OI8Tk9nt0
長門「まさか本を捨てたのは」
キョン「いや、それはいくらなんでもねぇよ。まぁ交番に届けておくか」
長門「私はあっちを探す」
キョン「おう、頑張れよ。俺はあっちでも行ってみるかな」
ガサゴソガサゴソ
キョン「おや、あれは……」
ハルヒ「……」ジィー
キョン「おい、ハルヒ。何見てんだ?」
ハルヒ「おおおおおううぅぅ!?」バザッ
キョン「? なんか読んでたのか」
ハルヒ「よよよよよ読んでないよ! 読んでない!」
キョン「だって今、バサッって音が」
ハルヒ「してないよ! ほら、あそこにカラスいるから! 羽、そう羽の音だよ!」
キョン「怪しいなぁ」
ハルヒ「え、あ、あああ怪しくなんかないもん……」
キョン「いや、それはいくらなんでもねぇよ。まぁ交番に届けておくか」
長門「私はあっちを探す」
キョン「おう、頑張れよ。俺はあっちでも行ってみるかな」
ガサゴソガサゴソ
キョン「おや、あれは……」
ハルヒ「……」ジィー
キョン「おい、ハルヒ。何見てんだ?」
ハルヒ「おおおおおううぅぅ!?」バザッ
キョン「? なんか読んでたのか」
ハルヒ「よよよよよ読んでないよ! 読んでない!」
キョン「だって今、バサッって音が」
ハルヒ「してないよ! ほら、あそこにカラスいるから! 羽、そう羽の音だよ!」
キョン「怪しいなぁ」
ハルヒ「え、あ、あああ怪しくなんかないもん……」
447: 2009/01/11(日) 16:48:04.04 ID:OI8Tk9nt0
キョン「本当か? 怪しいなぁ……」ジリジリ
ハルヒ「う、う、う……あ! あそこにすてきな宇宙船地球号!」
キョン「なんですと!」バッ
ハルヒ(今だ! これをゴミの奥に! それでこの雑誌を!)
キョン「ってよく考えたら地球じゃねぇかよ! 騙された!」
ハルヒ「き、気のせいだったかな」
キョン「それで、何を読んでたんだ?」
ハルヒ「え、これを……」
『俳句の友』
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン「……渋いな」
ハルヒ「……ちょっとだけ、興味があったの」
448: 2009/01/11(日) 16:55:13.78 ID:OI8Tk9nt0
ガサゴソガサゴソ
キョン「おや……今度は朝比奈さんがいるぞ」
朝比奈「うーん、サイズ合うかなぁ」
キョン「服でも見つけたんですか?」
朝比奈「あ、キョンくん。ちょうどいいところに」
キョン「……なんですか、そのコスプレ物ばっか入ったダンボールは」
朝比奈「ちゃんとコスプレ衣装って書いてありましたよ。誰かが専門に集めてたんでしょうね」
キョン「用途によってずいぶん印象が変わるが」
朝比奈「でもなぜだか制服も結構混ざってるんですよね。ほら、この赤っぽい制服とか」
キョン「ピンクの制服とか採用している場所があるのかすら疑問だ。自作ならすごいが……」
朝比奈「サイズが合いそうなヤツもあるんですけど、合わないやつのほうが多いですね」
キョン「まぁ他人の服ですからね」
朝比奈「あ、でもこのナース服とかはなかなかよく出来てますね」
キョン「まとめて売ったほうが金になりますよ」
朝比奈「どこで買い取ってくれるんでしょう」
キョン「コスプレ専門の服屋とかかな……」
キョン「おや……今度は朝比奈さんがいるぞ」
朝比奈「うーん、サイズ合うかなぁ」
キョン「服でも見つけたんですか?」
朝比奈「あ、キョンくん。ちょうどいいところに」
キョン「……なんですか、そのコスプレ物ばっか入ったダンボールは」
朝比奈「ちゃんとコスプレ衣装って書いてありましたよ。誰かが専門に集めてたんでしょうね」
キョン「用途によってずいぶん印象が変わるが」
朝比奈「でもなぜだか制服も結構混ざってるんですよね。ほら、この赤っぽい制服とか」
キョン「ピンクの制服とか採用している場所があるのかすら疑問だ。自作ならすごいが……」
朝比奈「サイズが合いそうなヤツもあるんですけど、合わないやつのほうが多いですね」
キョン「まぁ他人の服ですからね」
朝比奈「あ、でもこのナース服とかはなかなかよく出来てますね」
キョン「まとめて売ったほうが金になりますよ」
朝比奈「どこで買い取ってくれるんでしょう」
キョン「コスプレ専門の服屋とかかな……」
450: 2009/01/11(日) 17:07:50.98 ID:OI8Tk9nt0
ガサゴソガサゴソ
キョン「おや、朝倉」
朝倉「いいとこに来たわね。ちょっと手伝ってよ」
キョン「それは……冷蔵庫か?」
朝倉「ええ。でも横倒しになってるからちょっと起こすの手伝って」
キョン「あいよ」
ギギギガタン!
朝倉「ふぅ」
キョン「……これは少し大きすぎないか?」
朝倉「やっぱそうかな? でも冷凍室と冷蔵室がある冷蔵庫というのがなかなか見つからないのよ」
キョン「部室にあるやつは?」
朝倉「ああ、あれはどっちとも備えてるわよ。しかもコンパクト。あれがまたあればいいんだけどね」
キョン「でもあれはちと小さすぎないか? 冷凍室なんて氷とアイス入れたらいっぱいだぞ」
朝倉「あれぐらいで十分よ。冷蔵も2リットルペットボトル入るし」
キョン「同じ型のが落ちてればいいんだけどな。丁度あれくらいだよな」
朝倉「そうそう。ちょうどあのテレビくらい……テレビって必要かな」
キョン「いや、いらんだろ、多分」
キョン「おや、朝倉」
朝倉「いいとこに来たわね。ちょっと手伝ってよ」
キョン「それは……冷蔵庫か?」
朝倉「ええ。でも横倒しになってるからちょっと起こすの手伝って」
キョン「あいよ」
ギギギガタン!
朝倉「ふぅ」
キョン「……これは少し大きすぎないか?」
朝倉「やっぱそうかな? でも冷凍室と冷蔵室がある冷蔵庫というのがなかなか見つからないのよ」
キョン「部室にあるやつは?」
朝倉「ああ、あれはどっちとも備えてるわよ。しかもコンパクト。あれがまたあればいいんだけどね」
キョン「でもあれはちと小さすぎないか? 冷凍室なんて氷とアイス入れたらいっぱいだぞ」
朝倉「あれぐらいで十分よ。冷蔵も2リットルペットボトル入るし」
キョン「同じ型のが落ちてればいいんだけどな。丁度あれくらいだよな」
朝倉「そうそう。ちょうどあのテレビくらい……テレビって必要かな」
キョン「いや、いらんだろ、多分」
452: 2009/01/11(日) 17:14:40.82 ID:OI8Tk9nt0
朝倉「ビデオに必要かと思ったけど……お」
キョン「ん?」
朝倉「これいいじゃなーい。軽い小さいし」
キョン「電子レンジか? それ」
朝倉「うーん……あ、やっぱり。冷凍庫よ。冷凍専門」
キョン「おいおい、冷蔵はどうするんだよ。別のを探すのか?」
朝倉「だめかな?」
キョン「コンセント足りなくなるんじゃないか?」
朝倉「あー、そっか。じゃあポイ」
キョン「あれを修理するのがいいかもしれないな」
朝倉「だったら小さいやつ新しいの買うわよ」
キョン「ですよねー」
ガサゴソガサゴソ
キョン「お、これなんていいんじゃないか。少し大きいけど」
朝倉「冷蔵も冷凍もあるわね。いいじゃない、これにしましょう」
キョン「あとはガスコンロか」
朝倉「それはもうあるから……扇風機とかも一応見つけたし終わりかな」
キョン「じゃあ全員集めるか」
キョン「ん?」
朝倉「これいいじゃなーい。軽い小さいし」
キョン「電子レンジか? それ」
朝倉「うーん……あ、やっぱり。冷凍庫よ。冷凍専門」
キョン「おいおい、冷蔵はどうするんだよ。別のを探すのか?」
朝倉「だめかな?」
キョン「コンセント足りなくなるんじゃないか?」
朝倉「あー、そっか。じゃあポイ」
キョン「あれを修理するのがいいかもしれないな」
朝倉「だったら小さいやつ新しいの買うわよ」
キョン「ですよねー」
ガサゴソガサゴソ
キョン「お、これなんていいんじゃないか。少し大きいけど」
朝倉「冷蔵も冷凍もあるわね。いいじゃない、これにしましょう」
キョン「あとはガスコンロか」
朝倉「それはもうあるから……扇風機とかも一応見つけたし終わりかな」
キョン「じゃあ全員集めるか」
453: 2009/01/11(日) 17:20:50.14 ID:OI8Tk9nt0
朝倉「ええっと、じゃあ各自戦利品を」
長門「本十冊」
朝比奈「コスプレ衣装一式です」
キョン「……ハルヒは?」
ハルヒ「え? えっとね……ないかな」
朝倉「なんでないのよ」
ハルヒ「ヒィ、本を読んでたら気づいたらぁ……」
朝倉「はぁ……まぁいいわ。忘れ物がないように帰るわよ」
キョン「なぁ、ところでさ」
朝倉「何よ」
キョン「この冷蔵庫とかどうやって運ぶんだ?」
ハルヒ「……」ジー
長門「……」ジー
朝比奈「……」ジー
朝倉「……」ジー
キョン「なぜ俺を見る……」
長門「本十冊」
朝比奈「コスプレ衣装一式です」
キョン「……ハルヒは?」
ハルヒ「え? えっとね……ないかな」
朝倉「なんでないのよ」
ハルヒ「ヒィ、本を読んでたら気づいたらぁ……」
朝倉「はぁ……まぁいいわ。忘れ物がないように帰るわよ」
キョン「なぁ、ところでさ」
朝倉「何よ」
キョン「この冷蔵庫とかどうやって運ぶんだ?」
ハルヒ「……」ジー
長門「……」ジー
朝比奈「……」ジー
朝倉「……」ジー
キョン「なぜ俺を見る……」
454: 2009/01/11(日) 17:27:24.71 ID:OI8Tk9nt0
キョン「はぁ……はぁ……」
朝倉「ほら、頑張ってー」
朝比奈「頑張ってくださいー」
長門「……」
ハルヒ「ま、まけないでー」
キョン「もう……負けても……」
朝倉「まぁ台車か何かがあればよかったんだけどねぇ」
朝比奈「結局探してもありませんでしたから」
長門「仕方ない」
ハルヒ「頑張ってー」
キョン「さすがに……もう……だめだ……」バタン
朝倉「あぁ、立って! 立つんだ、キョン!」
長門「氏亡確認」
ハルヒ「え、氏んじゃったの? 氏んでないよね?」
朝比奈「冗談ですから安心してください」
???「あれー、どうしったのっかなー?」
朝倉「ほら、頑張ってー」
朝比奈「頑張ってくださいー」
長門「……」
ハルヒ「ま、まけないでー」
キョン「もう……負けても……」
朝倉「まぁ台車か何かがあればよかったんだけどねぇ」
朝比奈「結局探してもありませんでしたから」
長門「仕方ない」
ハルヒ「頑張ってー」
キョン「さすがに……もう……だめだ……」バタン
朝倉「あぁ、立って! 立つんだ、キョン!」
長門「氏亡確認」
ハルヒ「え、氏んじゃったの? 氏んでないよね?」
朝比奈「冗談ですから安心してください」
???「あれー、どうしったのっかなー?」
456: 2009/01/11(日) 17:34:38.07 ID:OI8Tk9nt0
朝比奈「あれ、鶴屋さんじゃないですかぁ」
鶴屋「やぁやぁ、なんか面白いことやってるね」
朝倉「えーっと……」
朝比奈「あ、私の友だちの鶴屋さんです」
鶴屋「どもどもー。みくるがいつもお世話になってる部活だね!」
ハルヒ「こ、こんにちわ」
鶴屋「おおー、君が涼宮ハルヒちゃんだね! 話通りの可愛さだねぇ」
ハルヒ「そ、そんなことないです……」
朝倉「顔真っ赤」
鶴屋「ところであそこに倒れてる人も部員かな?」
長門「そう」
キョン「た、たすけ……」
鶴屋「あらあら、なんだか大変だね! うちが近くだし何か必要なものあるならあげれるよ?」
キョン「台車を一つお願いします」
朝比奈「いきなり元気になりましたね」
鶴屋「ほいやっさ。ついてきてー」
鶴屋「やぁやぁ、なんか面白いことやってるね」
朝倉「えーっと……」
朝比奈「あ、私の友だちの鶴屋さんです」
鶴屋「どもどもー。みくるがいつもお世話になってる部活だね!」
ハルヒ「こ、こんにちわ」
鶴屋「おおー、君が涼宮ハルヒちゃんだね! 話通りの可愛さだねぇ」
ハルヒ「そ、そんなことないです……」
朝倉「顔真っ赤」
鶴屋「ところであそこに倒れてる人も部員かな?」
長門「そう」
キョン「た、たすけ……」
鶴屋「あらあら、なんだか大変だね! うちが近くだし何か必要なものあるならあげれるよ?」
キョン「台車を一つお願いします」
朝比奈「いきなり元気になりましたね」
鶴屋「ほいやっさ。ついてきてー」
462: 2009/01/11(日) 18:25:00.66 ID:OI8Tk9nt0
ゾロゾロ
キョン「ちょ、ちょっと待ってくれ……」
朝倉「うん? ああ、そっか。動けないのね」
朝比奈「じゃあ私だけ行ってきますね」
ハルヒ「お願いします」
鶴屋「そっれじゃーみくる! いくよー!」
数分後……
ハルヒ「あ、帰ってきました……て、あれ?」
朝比奈「ただいま」
鶴屋「待ったせたね! ほら、これぐらいで丁度いいかな?」
朝倉「はい、ありがとうございます」
キョン「よっこいしょと……でもなんで鶴屋さんまで?」
鶴屋「みくるの話を聞いてたらちょっと興味がわいてねー。ま、部活見学さ!」
朝倉「よーし、それじゃあいくわよー
464: 2009/01/11(日) 18:34:17.69 ID:OI8Tk9nt0
夕方 部室
キョン「よっこらせと……」
朝倉「あとは古いやつを捨てるだけね」
鶴屋「あー、それ私がついでにやっといてあげるよ!」
ハルヒ「あ、ありがとうございます」
長門「……」
鶴屋「しっかし変わった部室だねぇ。文芸部だっけ?」
朝比奈「そうですよぉ」
鶴屋「冷蔵庫にガスコンロ、パソコン、コスプレ衣装、扇風機……。これだけ見ると誰かの部屋みたいだね!」
キョン「確かに部室には見えませんね」
ハルヒ「普通の部室って違うの……?」
朝倉「違うでしょうね。多分」
鶴屋「うんうん、よし。じゃあ面白いものも見れたし私は帰るよ! ぐっばい!」
キョン「いい人だな」
朝比奈「いい人ですね」
ハルヒ「そうですね……」
長門「……」クイッ
キョン「ん? どうした?」
長門「ロケット」
キョン「ロケット? ああ、さっきのか。……そういえば写真の人に似てるな」
長門「届けたほうがいい」
キョン「じゃあちょっと行ってくるかな」
キョン「よっこらせと……」
朝倉「あとは古いやつを捨てるだけね」
鶴屋「あー、それ私がついでにやっといてあげるよ!」
ハルヒ「あ、ありがとうございます」
長門「……」
鶴屋「しっかし変わった部室だねぇ。文芸部だっけ?」
朝比奈「そうですよぉ」
鶴屋「冷蔵庫にガスコンロ、パソコン、コスプレ衣装、扇風機……。これだけ見ると誰かの部屋みたいだね!」
キョン「確かに部室には見えませんね」
ハルヒ「普通の部室って違うの……?」
朝倉「違うでしょうね。多分」
鶴屋「うんうん、よし。じゃあ面白いものも見れたし私は帰るよ! ぐっばい!」
キョン「いい人だな」
朝比奈「いい人ですね」
ハルヒ「そうですね……」
長門「……」クイッ
キョン「ん? どうした?」
長門「ロケット」
キョン「ロケット? ああ、さっきのか。……そういえば写真の人に似てるな」
長門「届けたほうがいい」
キョン「じゃあちょっと行ってくるかな」
466: 2009/01/11(日) 18:42:01.49 ID:OI8Tk9nt0
タッタッタッ
キョン「おーい!」
鶴屋「ん? キョン君じゃないか。どうかした?」
キョン「あの、このロケットってあなたのですか?」
鶴屋「どれどれー……ほおほお」
キョン「中の写真があなたに似ていたので……」
鶴屋「これ多分うちの母親のじゃないかな。前になくしたって言ってたような」
キョン「ああ、よかった。ちょうど今日拾ったんですよ」
鶴屋「どこでだい?」
キョン「あっちのほうにあるゴミ捨て場です」
鶴屋「あー、あそこか。あのゴミ捨て場かぁ……」
キョン「もしかしてまずかったですか?」
鶴屋「いんや、別に気にすることはないよ! ちょっと不思議なだけさ」
キョン「不思議?」
鶴屋「いやねぇ、このロケットって確かなくしたの十数年前って言ってた気がしたからね」
キョン「……不思議ですね」
鶴屋「不思議だねぇ」
キョン「おーい!」
鶴屋「ん? キョン君じゃないか。どうかした?」
キョン「あの、このロケットってあなたのですか?」
鶴屋「どれどれー……ほおほお」
キョン「中の写真があなたに似ていたので……」
鶴屋「これ多分うちの母親のじゃないかな。前になくしたって言ってたような」
キョン「ああ、よかった。ちょうど今日拾ったんですよ」
鶴屋「どこでだい?」
キョン「あっちのほうにあるゴミ捨て場です」
鶴屋「あー、あそこか。あのゴミ捨て場かぁ……」
キョン「もしかしてまずかったですか?」
鶴屋「いんや、別に気にすることはないよ! ちょっと不思議なだけさ」
キョン「不思議?」
鶴屋「いやねぇ、このロケットって確かなくしたの十数年前って言ってた気がしたからね」
キョン「……不思議ですね」
鶴屋「不思議だねぇ」
485: 2009/01/11(日) 20:24:29.39 ID:OI8Tk9nt0
七月
ガチャリ
キョン「おいすー」
朝比奈「こんにちわ」
キョン「お、サマーヴァージョンですね」
朝比奈「はい、あれだと少し暑くなってきましたからね」
朝倉「そういうところには早く気づくのね」
長門「いやらしい」
キョン「いや、別にいいじゃねぇか……そういえばハルヒがいないな」
朝倉「さっき教室からそそくさと出てったけどね。どこかでヒマでも潰しているのかしら」
ガチャリ
ハルヒ「こんにちわ」
キョン「おう……なんだ、その笹の葉は」
長門「七夕」
朝比奈「あー、そういえば今日はそうでしたね」
ハルヒ「ということでちょっと持ってきたんだけど……だめ、かな?」
朝倉「いいんじゃない? 七夕ってなんとなく文芸部っぽいし」
キョン「そういえば文芸部だったな。ここ」
488: 2009/01/11(日) 20:30:57.97 ID:OI8Tk9nt0
ハルヒ「やっぱり窓際かな……」
朝倉「短冊はあるの?」
ハルヒ「あ、うん。あるよ」
朝比奈「準備がいいですねぇ」
キョン「何を願えばいいんだか」
長門「金」
朝倉「それは率直すぎるんじゃないかしら」
ハルヒ「いっぱいあるから一つじゃなくても……怒られるかもしれないけど」
キョン「こんなもんかな」
朝倉「ほー、書けたの。どれどれ」
『金』
『家』
『地位』
朝倉「……」
ビリビリ
キョン「ノー!」
朝倉「やり直しね」
朝倉「短冊はあるの?」
ハルヒ「あ、うん。あるよ」
朝比奈「準備がいいですねぇ」
キョン「何を願えばいいんだか」
長門「金」
朝倉「それは率直すぎるんじゃないかしら」
ハルヒ「いっぱいあるから一つじゃなくても……怒られるかもしれないけど」
キョン「こんなもんかな」
朝倉「ほー、書けたの。どれどれ」
『金』
『家』
『地位』
朝倉「……」
ビリビリ
キョン「ノー!」
朝倉「やり直しね」
491: 2009/01/11(日) 20:43:50.52 ID:OI8Tk9nt0
朝比奈「私も書けましたぁ」
キョン「なになに」
『お裁縫がうまくなりますように』
『お料理が上手になりましように』
朝倉「いい、キョンくん。これが普通の願い事なの。わかる?」
キョン「むぐぐ。そういうお前はどうなんだ」
朝倉「私? はい」
『一生健康』
キョン「……普通だな」
朝倉「普通よ」
朝比奈「長門さんも書けました?」
長門「……」コクリ
『本』
キョン「そのまんまだな」
朝倉「味気ないわね……」
キョン「なになに」
『お裁縫がうまくなりますように』
『お料理が上手になりましように』
朝倉「いい、キョンくん。これが普通の願い事なの。わかる?」
キョン「むぐぐ。そういうお前はどうなんだ」
朝倉「私? はい」
『一生健康』
キョン「……普通だな」
朝倉「普通よ」
朝比奈「長門さんも書けました?」
長門「……」コクリ
『本』
キョン「そのまんまだな」
朝倉「味気ないわね……」
494: 2009/01/11(日) 20:50:19.20 ID:OI8Tk9nt0
ハルヒ「よいしょっと」
キョン「あれ、ハルヒのは?」
ハルヒ「もう結んだよ?」
キョン「早いな! えっと、これか」
『平和』
キョン「……普通だな」
ハルヒ「普通だと思えることが幸せです」
朝倉「じゃあ私たちもぶら下げますか」
キョン「ああ、俺のも頼んだ」
朝倉「結局、お金なわけね……」
長門「手伝う」
キョン「引きちぎるなよー うん?」
朝比奈「部活が終わっても少し残っててください」ヒソヒソ
キョン「? わかりました」ヒソヒソ
ハルヒ「出来たね」
朝倉「なかなか立派じゃない」
キョン「あれ、ハルヒのは?」
ハルヒ「もう結んだよ?」
キョン「早いな! えっと、これか」
『平和』
キョン「……普通だな」
ハルヒ「普通だと思えることが幸せです」
朝倉「じゃあ私たちもぶら下げますか」
キョン「ああ、俺のも頼んだ」
朝倉「結局、お金なわけね……」
長門「手伝う」
キョン「引きちぎるなよー うん?」
朝比奈「部活が終わっても少し残っててください」ヒソヒソ
キョン「? わかりました」ヒソヒソ
ハルヒ「出来たね」
朝倉「なかなか立派じゃない」
496: 2009/01/11(日) 20:55:39.74 ID:OI8Tk9nt0
朝倉「それじゃあ先帰るわね」
ハルヒ「私も……」
バタン
長門「……」
キョン「ん? どうした、長門」
長門「これを」
キョン「ずいぶん厚い本だな……読めってことか?」
長門「必要になる」
テッテッテ バタン
キョン「なんだったんだろう。まぁいい。しまっておくか。
それで朝比奈さん、どのような用事で?」
朝比奈「えっとですね、ついてきてほしいところがあるんです
キョン「どこですか?」
朝比奈「三年前、です」
ハルヒ「私も……」
バタン
長門「……」
キョン「ん? どうした、長門」
長門「これを」
キョン「ずいぶん厚い本だな……読めってことか?」
長門「必要になる」
テッテッテ バタン
キョン「なんだったんだろう。まぁいい。しまっておくか。
それで朝比奈さん、どのような用事で?」
朝比奈「えっとですね、ついてきてほしいところがあるんです
キョン「どこですか?」
朝比奈「三年前、です」
497: 2009/01/11(日) 21:02:44.17 ID:OI8Tk9nt0
キョン「……」
朝比奈「……」
キョン「……」
朝比奈「……あの、キョンくん?」
キョン「えっと、すみません。ちょっと情報の処理に脳みそが追いつかなくて……。三年前、ですか」
朝比奈「はい、三年前です……」
キョン「……あ、そういえば朝比奈さんは未来人でしたね」
朝比奈「今、思い出してくれたんですね……」
キョン「ええ、すっかり忘れてました。まぁタイムトラベルなんて経験できるものではありませんし行きますよ」
朝比奈「ほんとっ? ありがとう!」
キョン「いや、そんなに喜ばなくても……で、どこから行くんですか?」
朝比奈「えっとですね。椅子に座ってください」
キョン「はい」ストン
朝比奈「目を瞑ってください」
キョン「はい」
朝比奈「行きます!」
キョン「え!?」
朝比奈「……」
キョン「……」
朝比奈「……あの、キョンくん?」
キョン「えっと、すみません。ちょっと情報の処理に脳みそが追いつかなくて……。三年前、ですか」
朝比奈「はい、三年前です……」
キョン「……あ、そういえば朝比奈さんは未来人でしたね」
朝比奈「今、思い出してくれたんですね……」
キョン「ええ、すっかり忘れてました。まぁタイムトラベルなんて経験できるものではありませんし行きますよ」
朝比奈「ほんとっ? ありがとう!」
キョン「いや、そんなに喜ばなくても……で、どこから行くんですか?」
朝比奈「えっとですね。椅子に座ってください」
キョン「はい」ストン
朝比奈「目を瞑ってください」
キョン「はい」
朝比奈「行きます!」
キョン「え!?」
498: 2009/01/11(日) 21:08:57.03 ID:OI8Tk9nt0
キョン「……あれ、ここは?」
朝比奈「三年前です」
キョン「ずいぶんと早いんですね。時間移動」
朝比奈「はい。方法は非公開ですけどね」
キョン「しかし本当に三年前ですか?」
朝比奈「はい、もちろんです。なんならいまkうっ!」
キョン「おっと、どうしたんですか? 朝比奈さん?」
朝比奈「すぅ……すぅ……」
キョン「寝てる……しかし今の反応はもしかして……」
ガサガサ
キョン「コn」
朝比奈(大)「違います」
キョン「なーんだ」
朝比奈(大)「私の存在にはびっくりしないんですね……」
朝比奈「三年前です」
キョン「ずいぶんと早いんですね。時間移動」
朝比奈「はい。方法は非公開ですけどね」
キョン「しかし本当に三年前ですか?」
朝比奈「はい、もちろんです。なんならいまkうっ!」
キョン「おっと、どうしたんですか? 朝比奈さん?」
朝比奈「すぅ……すぅ……」
キョン「寝てる……しかし今の反応はもしかして……」
ガサガサ
キョン「コn」
朝比奈(大)「違います」
キョン「なーんだ」
朝比奈(大)「私の存在にはびっくりしないんですね……」
501: 2009/01/11(日) 21:15:26.46 ID:OI8Tk9nt0
キョン「それでここからの案内はあなたがやってくれるんですね?」
朝比奈(大)「はい、そうです」
キョン「朝比奈さんを眠らせたのは矛盾を作らないためですね?」
朝比奈(大)「はい……」
キョン「で、これから指示をするからその通りにしてほしいと」
朝比奈(大)「……」
キョン「ちなみにこの朝比奈さんはどうすればいいんですか?」
朝比奈(大)「……背負ってってください。そこにある線路沿いに下ると中学校があるので
その門前にいる子に協力してあげてください」
キョン「なんで泣きそうなんですか?」
朝比奈(大)「いえ、気にしないで……それじゃあさよなら」
ガサガサ
キョン「行ってしまった……。ま、俺も行くか」
朝比奈(大)「はい、そうです」
キョン「朝比奈さんを眠らせたのは矛盾を作らないためですね?」
朝比奈(大)「はい……」
キョン「で、これから指示をするからその通りにしてほしいと」
朝比奈(大)「……」
キョン「ちなみにこの朝比奈さんはどうすればいいんですか?」
朝比奈(大)「……背負ってってください。そこにある線路沿いに下ると中学校があるので
その門前にいる子に協力してあげてください」
キョン「なんで泣きそうなんですか?」
朝比奈(大)「いえ、気にしないで……それじゃあさよなら」
ガサガサ
キョン「行ってしまった……。ま、俺も行くか」
504: 2009/01/11(日) 21:21:01.69 ID:OI8Tk9nt0
テクテク
キョン「あれが中学校だな……あの影は」
???「うーんしょうーんしょ」
キョン「おい」
???「ひいいいいいぃぃ!」
キョン「いや、そんなに怯えるな」
???「ごごごごゴメンナサイもうこんなことしません神様許してください」
キョン「落ち着け、ハルヒ」
ハルヒ「……だだ誰ですか? なんで私の名前を?」
キョン「あーえーっと……まぁ通りすがりのお兄さんだ。心配することはない」
ハルヒ「怪しいです……」
キョン「なら俺も名乗っておこう。俺の名は……ジョンスミスだ」
ハルヒ「え、外人?」
キョン「まぁな」
ハルヒ「……」
キョン「あれが中学校だな……あの影は」
???「うーんしょうーんしょ」
キョン「おい」
???「ひいいいいいぃぃ!」
キョン「いや、そんなに怯えるな」
???「ごごごごゴメンナサイもうこんなことしません神様許してください」
キョン「落ち着け、ハルヒ」
ハルヒ「……だだ誰ですか? なんで私の名前を?」
キョン「あーえーっと……まぁ通りすがりのお兄さんだ。心配することはない」
ハルヒ「怪しいです……」
キョン「なら俺も名乗っておこう。俺の名は……ジョンスミスだ」
ハルヒ「え、外人?」
キョン「まぁな」
ハルヒ「……」
507: 2009/01/11(日) 21:25:55.52 ID:OI8Tk9nt0
キョン「……どうした? 入るんだろ?」
ハルヒ「え」
キョン「とめねぇよ。手伝いに来てやったんだから」
ハルヒ「……」
キョン「ま、怪しいことには変わりないかもな」
ハルヒ「……て、手伝ってくれませんか?」
キョン「ああ、もちろんだ」
キョン「さてとこの門が問題だな」
ハルヒ「それは大丈夫です」
キラッ ガチャン
ハルヒ「よいしょっと」
ギギギギギ
キョン「鍵が壊れてる……」
ハルヒ「早く入ってください」
キョン「ん? ああ」
ハルヒ「え」
キョン「とめねぇよ。手伝いに来てやったんだから」
ハルヒ「……」
キョン「ま、怪しいことには変わりないかもな」
ハルヒ「……て、手伝ってくれませんか?」
キョン「ああ、もちろんだ」
キョン「さてとこの門が問題だな」
ハルヒ「それは大丈夫です」
キラッ ガチャン
ハルヒ「よいしょっと」
ギギギギギ
キョン「鍵が壊れてる……」
ハルヒ「早く入ってください」
キョン「ん? ああ」
508: 2009/01/11(日) 21:30:51.07 ID:OI8Tk9nt0
キョン(あの監視カメラが谷口が言ってたやつか……ばっちり俺の姿も映ってるのになんで……?)
ハルヒ「こ、こっちです」
キョン「……これは体育用具室ってやつか」
ハルヒ「あ、はい。あの、できれば取っ手部分を明るくしてくれませんか?」
キョン「あいよ。ライトはこれな」
パチッ
ハルヒ「それでは……」
キラッ
キョン(でかい釘とトンカチ……!?)
ハルヒ「やっ」
ガチャン キー
ハルヒ「これで開きました」
キョン(鍵を壊してたのか……)
ハルヒ「す、少し外で待っててください」
キョン「ああ」
ハルヒ「こ、こっちです」
キョン「……これは体育用具室ってやつか」
ハルヒ「あ、はい。あの、できれば取っ手部分を明るくしてくれませんか?」
キョン「あいよ。ライトはこれな」
パチッ
ハルヒ「それでは……」
キラッ
キョン(でかい釘とトンカチ……!?)
ハルヒ「やっ」
ガチャン キー
ハルヒ「これで開きました」
キョン(鍵を壊してたのか……)
ハルヒ「す、少し外で待っててください」
キョン「ああ」
514: 2009/01/11(日) 21:38:03.79 ID:OI8Tk9nt0
ハルヒ「ふぅ」
キョン「石灰袋を出して……なにするんだ?」
ハルヒ「えっとですね……これの通りに図を書きます」
キョン「……この図は?」
ハルヒ「秘密、です」
ハルヒ「そこはこう……そうですそうです。それで終わりかな……」
キョン「結構時間かかったな……」
ハルヒ「……神様はこれを観てくれるでしょうか」
キョン「……大丈夫だ。きっと見てるさ」
ハルヒ「……あの、変なことを聞いてもいいですか?」
キョン「なんだ」
ハルヒ「宇宙人っているでしょうか?」
キョン「あー……」
ハルヒ「未来人、超能力者、異世界人。そういった類の人はいるでしょうか……」
キョン「……いないだろうな」
ハルヒ「いませんか……」
キョン「でも幽霊だとか妖怪はいると思うぞ」
ハルヒ「! そうですよね。いますよね。きっと……」
キョン「石灰袋を出して……なにするんだ?」
ハルヒ「えっとですね……これの通りに図を書きます」
キョン「……この図は?」
ハルヒ「秘密、です」
ハルヒ「そこはこう……そうですそうです。それで終わりかな……」
キョン「結構時間かかったな……」
ハルヒ「……神様はこれを観てくれるでしょうか」
キョン「……大丈夫だ。きっと見てるさ」
ハルヒ「……あの、変なことを聞いてもいいですか?」
キョン「なんだ」
ハルヒ「宇宙人っているでしょうか?」
キョン「あー……」
ハルヒ「未来人、超能力者、異世界人。そういった類の人はいるでしょうか……」
キョン「……いないだろうな」
ハルヒ「いませんか……」
キョン「でも幽霊だとか妖怪はいると思うぞ」
ハルヒ「! そうですよね。いますよね。きっと……」
516: 2009/01/11(日) 21:44:04.19 ID:OI8Tk9nt0
ハルヒ「あの……その制服って確か北高校のですよね?」
キョン「ああ、そうだ」
ハルヒ「そちらのかたも……?」
キョン「ああ、この人は突発性白雪姫症候群にかかっててな。ちょっと寝てるだけだ」
ハルヒ「そ、そうなんですか……」
キョン「お前と話が合いそうなやつが北高校にいるぞ」
ハルヒ「……頑張って入学します」
キョン「おう、頑張れ」
ハルヒ「あ、片付けしないと……」
キョン「俺も手伝うぜ」
ハルヒ「それではまた、どこかでお会いしましょう……」
テッテッテ
キョン「行っちまったか……案外暗くもなかったな」
朝比奈「ふにゃぁ……」
キョン「おはようございます」
キョン「ああ、そうだ」
ハルヒ「そちらのかたも……?」
キョン「ああ、この人は突発性白雪姫症候群にかかっててな。ちょっと寝てるだけだ」
ハルヒ「そ、そうなんですか……」
キョン「お前と話が合いそうなやつが北高校にいるぞ」
ハルヒ「……頑張って入学します」
キョン「おう、頑張れ」
ハルヒ「あ、片付けしないと……」
キョン「俺も手伝うぜ」
ハルヒ「それではまた、どこかでお会いしましょう……」
テッテッテ
キョン「行っちまったか……案外暗くもなかったな」
朝比奈「ふにゃぁ……」
キョン「おはようございます」
518: 2009/01/11(日) 21:48:35.01 ID:OI8Tk9nt0
朝比奈「おはようございます……あれ、ここは?」
キョン「中学校の門前です。あなたはちょっと眠ってたみたいですね」
朝比奈「なんでここに……あれ?」
キョン「どうしました?」
朝比奈「ちょ、ちょっと下ろしてください!」
キョン「はい、どうぞ」
朝比奈「あれ? あれ? ない!」
キョン「サイフですか?」
朝比奈「違います! TPDDという……タイムマシンみたいなやつです……」
キョン「それないともしかしてもしかすると?」
朝比奈「元の時代に……帰れません……ひっく」
キョン「うわ、泣かないでください! 落ち着いて! 落ち着いて!」
朝比奈「でもーでもー……」
キョン「……! そうか。帰れるかもしれませんよ」
朝比奈「ふぇぇ?」
キョン「行きましょう!」
キョン「中学校の門前です。あなたはちょっと眠ってたみたいですね」
朝比奈「なんでここに……あれ?」
キョン「どうしました?」
朝比奈「ちょ、ちょっと下ろしてください!」
キョン「はい、どうぞ」
朝比奈「あれ? あれ? ない!」
キョン「サイフですか?」
朝比奈「違います! TPDDという……タイムマシンみたいなやつです……」
キョン「それないともしかしてもしかすると?」
朝比奈「元の時代に……帰れません……ひっく」
キョン「うわ、泣かないでください! 落ち着いて! 落ち着いて!」
朝比奈「でもーでもー……」
キョン「……! そうか。帰れるかもしれませんよ」
朝比奈「ふぇぇ?」
キョン「行きましょう!」
521: 2009/01/11(日) 21:53:52.21 ID:OI8Tk9nt0
長門マンション
朝比奈「ここは……?」
キョン「最後の希望ですよ」
ピンポーン プツン
インターホン『……』
キョン『涼宮ハルヒ関連の者だが』
インターホン『入って』
ウィーン
キョン「これでとりあえずは安心できたかもな」
朝比奈「長門さん……いたんですね」
キョン「いつからいたのかはわかりませんけどね」
テッテッテ
キョン「えーっと、ここかな」
ピンポーン ガチャ
長門「入って」
朝比奈「ここは……?」
キョン「最後の希望ですよ」
ピンポーン プツン
インターホン『……』
キョン『涼宮ハルヒ関連の者だが』
インターホン『入って』
ウィーン
キョン「これでとりあえずは安心できたかもな」
朝比奈「長門さん……いたんですね」
キョン「いつからいたのかはわかりませんけどね」
テッテッテ
キョン「えーっと、ここかな」
ピンポーン ガチャ
長門「入って」
524: 2009/01/11(日) 22:00:14.87 ID:OI8Tk9nt0
キョン「かくかくじかじか」
長門「……」
キョン「で、だ。多分これがお前に宛てた本じゃないかな?」
長門「……!」
キョン「どうだ?」
長門「……この本は私が長い間待ち続けた本の続き。もう出ないかと思われていた。
しかし三年後にはちゃんと出ている……それがわかった」
キョン「そ、そうなのか」
長門「全ては了解した。こっちへ」
スゥー
キョン「布団が二組」
朝比奈「これって……」
長門「寝て」
キョン「へ?」
長門「寝るだけ」
朝比奈「私たちが苦労して行なうことを寝るだけでこなせるなんて……」
長門「……」
キョン「で、だ。多分これがお前に宛てた本じゃないかな?」
長門「……!」
キョン「どうだ?」
長門「……この本は私が長い間待ち続けた本の続き。もう出ないかと思われていた。
しかし三年後にはちゃんと出ている……それがわかった」
キョン「そ、そうなのか」
長門「全ては了解した。こっちへ」
スゥー
キョン「布団が二組」
朝比奈「これって……」
長門「寝て」
キョン「へ?」
長門「寝るだけ」
朝比奈「私たちが苦労して行なうことを寝るだけでこなせるなんて……」
526: 2009/01/11(日) 22:06:02.95 ID:OI8Tk9nt0
キョン「よし、準備できたぞ」
朝比奈「万端です」
長門「……ところで」
キョン「ん?」
長門「なぜメイド服?」
パチン パチン
長門「おはよう」
キョン「え、今寝たばっかじゃないか」
朝比奈「……いえ、ちゃんと戻ってきてます! 時間が少しずれてますが……戻れました。
でもどうやって……?」
長門「禁則事項」
朝比奈「あれ、その台詞は私のでは……」
キョン(ああ、そうだ。そういえば三年前のハルヒが書いてた図案がポケットにあったな)
長門「……?」
キョン「ああ、これってなんて書いてあるか読める?」
長門「……!」パッ
キョン「どうした?」
長門「呪い」
キョン「え?」
長門「あらゆるものを捻じ曲げるほどの力を持つ……呪いの文」
キョン「……」
朝比奈「万端です」
長門「……ところで」
キョン「ん?」
長門「なぜメイド服?」
パチン パチン
長門「おはよう」
キョン「え、今寝たばっかじゃないか」
朝比奈「……いえ、ちゃんと戻ってきてます! 時間が少しずれてますが……戻れました。
でもどうやって……?」
長門「禁則事項」
朝比奈「あれ、その台詞は私のでは……」
キョン(ああ、そうだ。そういえば三年前のハルヒが書いてた図案がポケットにあったな)
長門「……?」
キョン「ああ、これってなんて書いてあるか読める?」
長門「……!」パッ
キョン「どうした?」
長門「呪い」
キョン「え?」
長門「あらゆるものを捻じ曲げるほどの力を持つ……呪いの文」
キョン「……」
528: 2009/01/11(日) 22:11:50.75 ID:OI8Tk9nt0
長門「読むだけで目が焼け落ちるほど……私が処理しておく」
朝比奈「なんだか大変なことに巻き込んじゃいましたね」
キョン「え、ああ、別に気にしてませんよ」
朝比奈「実は……私も知らないんです」
キョン「え?」
朝比奈「なぜあの場所に飛んだのか、なぜあれをしなければならなかったのか。結果どうなるのか。
上司に言われてやっているだけなので……あんな事態は予測してませんでした」
キョン「なるほどね。でもきっとそれは……」
朝比奈「それは?」
キョン「今の文芸部。今の世界を作るのに必要だっただけですよ」
朝比奈「……そうですね」
キョン「ところで朝比奈さん」
朝比奈「はい?」
キョン「……メイド服のままですよね。明日どうするんですか?」
朝比奈「あ……制服は二着あるから平気ですけど……。すみませんがキョンくん」
キョン「はい」
朝比奈「家の近くまで……送ってってくれませんか?」
キョン「わかりました」
朝比奈「なんだか大変なことに巻き込んじゃいましたね」
キョン「え、ああ、別に気にしてませんよ」
朝比奈「実は……私も知らないんです」
キョン「え?」
朝比奈「なぜあの場所に飛んだのか、なぜあれをしなければならなかったのか。結果どうなるのか。
上司に言われてやっているだけなので……あんな事態は予測してませんでした」
キョン「なるほどね。でもきっとそれは……」
朝比奈「それは?」
キョン「今の文芸部。今の世界を作るのに必要だっただけですよ」
朝比奈「……そうですね」
キョン「ところで朝比奈さん」
朝比奈「はい?」
キョン「……メイド服のままですよね。明日どうするんですか?」
朝比奈「あ……制服は二着あるから平気ですけど……。すみませんがキョンくん」
キョン「はい」
朝比奈「家の近くまで……送ってってくれませんか?」
キョン「わかりました」
529: 2009/01/11(日) 22:15:21.72 ID:OI8Tk9nt0
以上で改変笹の葉ラプソディ終了です。中途半端といわれてもおわりはおわりです。
ここまで保守、支援、読んでくださった方々。本当にありがとうございました。
まさか三日ルールが復活しているとは思わなかった……。二日ルールなら今回はここまで。
三日ルールならミステリックサインを飛ばして消失かな……
ここまで保守、支援、読んでくださった方々。本当にありがとうございました。
まさか三日ルールが復活しているとは思わなかった……。二日ルールなら今回はここまで。
三日ルールならミステリックサインを飛ばして消失かな……
530: 2009/01/11(日) 22:16:16.47 ID:8WUDoyqb0
いちおつ
よし次スレは消失だな
よし次スレは消失だな
538: 2009/01/11(日) 22:41:40.74 ID:nDTarLNdO
乙!!
543: 2009/01/11(日) 22:48:28.16 ID:OI8Tk9nt0
言い忘れをしてました。
前回のSSをまとめてくださった管理人様。
心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
前回のSSをまとめてくださった管理人様。
心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
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