1: 2008/09/13(土) 15:35:44.60 ID:1NFyWDhCO
銀「…………ふぅ」

銀「…………ふふっ」

銀「あっはははは!!あははは!!」

銀「真紅のあの表情!!悔しそうな顔!!」

銀「気持ち良かったぁ……」

銀「こんどはいついじめてあげようかしらぁ……」

銀「……ふふっ」
ローゼンメイデン 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
3: 2008/09/13(土) 15:37:21.01 ID:1NFyWDhCO
銀「メイメイ」

メ「………………」

銀「部屋の明かりを付けてらっしゃい」


ヒュン


銀「さて……と」

銀「掃除の続き……ね」

4: 2008/09/13(土) 15:40:54.51 ID:1NFyWDhCO
銀「この教会も綺麗にしたら、少しは私の家として相応しくなると思わない?」

メ「………………!!」

銀「そうよね?なんと言ってもあのステンドグラス。昼、とても綺麗なのよ」

メ「……!!…………!!」

銀「そうね、時間は掛かりそうね……」

銀「じゃ、順番に地下にある生活スペースからにしましょう」

5: 2008/09/13(土) 15:45:01.04 ID:1NFyWDhCO
銀「やっぱり、黴臭いわね……」

メ「…………!!」

銀「大丈夫よ、これくらい」

銀「一先ず換気ね。すべての扉を開けるわぁ」

銀「箒と、塵取りと、マスク……」

銀「いけない、髪が汚れちゃう……」

メ「………………!!」

銀「三角頭巾?あなた、私にこれが似合うと思う?」

メ「………………、……」

銀「………………」

銀「そうね、髪が汚れることに比べれば……」

銀「いくぶんマシねぇ」

8: 2008/09/13(土) 15:50:57.42 ID:amSVfiBa0
銀「けほっ、けほっ!!埃が!!」

メ「……!!……!!」

銀「大丈夫よ……これくらい」

銀「さっさと片付けるわよ!!」


居間スペース

銀「メイメイ、明かりを強くして」

銀「……テーブル、ソファ、テレビ。淋しい部屋ね」

銀「テレビ壊れているし」

10: 2008/09/13(土) 15:53:24.89 ID:1NFyWDhCO
サァッ サアッ サアッ


銀「本当に、埃だらけね……」

銀「壁も汚い色」

銀「雑巾掛けもしないと……」

メ「…………!!」

銀「なに、手伝いたいの?」

メ「…………!!」

銀「じゃあ叩き気変りになってちょうだい。戸棚のうえの埃を落として」

メ「…………………………」

銀「………………」

メ「………………(´;ω;`)」

銀「…………冗談よぉ……」

11: 2008/09/13(土) 15:56:44.82 ID:1NFyWDhCO
メ「……!!……!!……!!」

銀「無いわよぉ……あなたにできることなんて」

メ「……………………………………」

銀「…………そうね」

銀「じゃあ、真紅のミーディアムの家から、雑巾を盗んできて」

銀「できるわね」

メ「………………!!!!」

銀「わかったら、早く行きなさい」

メ「……!!!!」

15: 2008/09/13(土) 16:02:09.21 ID:1NFyWDhCO
ジュン「ほら、できたぞ」

紅「……すごいわね、ジュン。水銀燈に破られた服、綺麗に元に戻ったわ……」

翠「チビ人間の数少ない活躍の場ですね。ほ、ほら!!次は翠星石ですよ!!早くしやがれです!!」

ジュン「わかってるよ……」

雛「その次ヒナー!!」

ジュン「ほら、翠星石……」


~~~~~~ 〇

雛「…………うゅ?」

17: 2008/09/13(土) 16:06:03.05 ID:1NFyWDhCO
メ「……!!………………!!」

メ「………………?」

メ「……!!……!!……!!」

メ「……………………!!」

メ「…………………………」

メ「………………(´;ω;`)」

雛「なにしてるの?」

メ「~~~~~~!!!!!!!!!!」

19: 2008/09/13(土) 16:09:49.84 ID:1NFyWDhCO
メ「~~!!~~~~!!」

雛「また、ヒナ達をいじめにきたの?」

メ「…………!!…………!!」

雛「違うの……?ホントに?」

メ「………………!!」

雛「うぅ~~、教えてくれない……やっぱり、ヒナ達を……」

メ「……!!……!!……!!」

雛「うぅ、ぐすっ、うゅ~~……、ひっく」

メ「~~~~~~!!(´;ω;`)」

21: 2008/09/13(土) 16:14:39.47 ID:1NFyWDhCO
メ「………………!!……!!」

雛「……捜し物、なの?」

メ「………………」

雛「見つけないと、怒られちゃうの?」

メ「(´;ω;`)」

雛「うぅ……かわいそう……」

メ「………………」

雛「じゃあ、ヒナも一緒に探してあげるね!!」

メ「……!!…………!?」

雛「ヒナ、このお家のこと、沢山知ってるのよ」

23: 2008/09/13(土) 16:19:58.40 ID:1NFyWDhCO
水銀燈サイド

銀「ふぅ、居間はこのくらいで良いわね……」

銀「……まぁ、大分ましになったんじゃないかしら?」

銀「次は、廊下ね」

銀「………………」

銀「明かりは……えっと」

ズルッ

銀「きゃっ!!」ドタン

銀「~~っ!!いったいわねぇ!!何よこれ!!ムカつくわね!!」

銀「あぁ~~もう!!服が埃だらけじゃない!!」

銀「あ、髪まで……あぁ……」ペタン

銀「………………」

銀「………………はぁ」

銀「………………こうなったら、とことん綺麗にしてやるわぁ!!」

29: 2008/09/13(土) 16:34:22.14 ID:1NFyWDhCO
雛「ふぅん。水銀燈、お掃除してるの?」

メ「………………!!」

メ「………………!!」

雛「それで、『ゾーキン』を探すの?」

メ「………………」

雛「じゃぁ、いっぱいキレイキレイなの!!」

雛「ゾーキン、ゾーキン♪」

のり「あら、雛ちゃん?」

雛「あっ、のり~~♪」

メ「~~~~~~!!!!!!」

30: 2008/09/13(土) 16:38:44.46 ID:1NFyWDhCO
のり「あら、妖精さんも一緒なの?」

メ「……………………」

雛「のり、ゾーキンって何?」

のり「え?雛ちゃんお掃除するの?」

雛「えっとね、ヒナじゃなくてね、水銀燈なね」

のり「ふぅん。雑巾かぁ。確かこの間新しく作ったのが……」

のり「ジュン君に頼んで作ってもらったやつがここに……あ、あった♪」

のり「えっと、妖精さんに渡せば良いの?」

雛「うん!!」

のり「はい、妖精さん。雑巾二つ。お掃除頑張ってね」

メ「………………!!」

雛「ありがとうって言ってるの!!」

34: 2008/09/13(土) 16:43:02.91 ID:1NFyWDhCO
水銀燈サイド

銀「……ふふっ」

銀「ま、私に掛かれば、こんな廊下、ものの数分よ」

銀「さて、次はこの部屋ね……何かしら、この部屋」


ガチャン

銀「あら、懺悔室……かしら?」
銀「こっちは神父が座る部屋ね」
銀「………………」

銀「…………何か、ここにいると気分良いわね」

36: 2008/09/13(土) 16:45:17.17 ID:1NFyWDhCO
銀「何人もの罪人が、私だけにその罪を証し許しを請う」

銀「…………ま、私の知ったことではないわぁ」

ゾクゾクッ

銀「…………ふふっ、あははははは!!」


ガチャ

銀「は………は?」

?「………………神父さま、聞いていただけますか?」

銀「…………え?」

?「…………神父さま?」

銀「え、あっ!!…………こほん」

銀「話なさい、あなたの罪を」

38: 2008/09/13(土) 16:49:04.99 ID:1NFyWDhCO
銀(何よ何よ何よ何よ何よ何よ何よ何よ!!!!????)

銀(この教会はもう使われていないのよ!!)

銀(それなのになんでこんな場所に懺悔しにくるのよ!!)

銀(少し驚いちゃったじゃない!!)

銀(バカじゃないのこの人間!!)

?「私には……娘がいます……」

銀「はっ、はい!!」

43: 2008/09/13(土) 16:56:55.14 ID:1NFyWDhCO
?「この近くに、病院があるのですが……」

?「…………娘が、そこに入院しているのです」

銀「…………!」

?「娘はもう長くありません」

?「幼い頃より余命が僅かだと宣告され、今までなんとか永らえていますが」

?「……いつ、本当に氏んでしまうか……怖くて……」

?「娘とは……疎遠になってしまいました……」

49: 2008/09/13(土) 17:00:58.81 ID:1NFyWDhCO
?「娘に会うのが怖いのです。これが、最期の会話になるのかと思うと……」

?「……娘も最近は私を嫌い……」

銀「ばかじゃなぁい?」

?「…………なっ!!」

銀「……もし、そうね。あなたが何を懺悔しようがかまわない」

銀「神がいたとして、あなたを許したとしても……」

銀「あなたの娘も、私も……」



銀「あなたを絶対に許さない!!!!」

53: 2008/09/13(土) 17:06:24.06 ID:1NFyWDhCO
?「……………………」

銀「……………………」

?「………………失礼……します」



ガチャン


銀「………………ふんっ」


銀「気分が悪いわぁ」

57: 2008/09/13(土) 17:17:44.95 ID:1NFyWDhCO
メ「…………!!」

銀「………………戻ったの」

メ「……!!……!!」

銀「そ。雑巾が手に入ったの……」

銀「じゃぁ雑巾を使って…………って!!」

銀「何よこれ!!」

銀「……素敵…………マエストロ級の腕前よ、この雑巾……」

銀「…………これ、使っても良いのかしら?」

58: 2008/09/13(土) 17:19:21.94 ID:1NFyWDhCO
蒼星石「ちょっと布団買いに行ってくるよ。待っててね!!」

70: 2008/09/13(土) 17:52:53.39 ID:1NFyWDhCO
蒼「布団って高いんですね、マスター……」

74: 2008/09/13(土) 18:01:19.90 ID:1NFyWDhCO
蒼「まだ買っていません……選んでます……」

76: 2008/09/13(土) 18:13:00.72 ID:1NFyWDhCO
蒼「………………高い」

78: 2008/09/13(土) 18:29:14.88 ID:1NFyWDhCO
蒼「シーツだけで、六千円…………か……」

90: 2008/09/13(土) 18:45:03.46 ID:1NFyWDhCO
蒼「布団……重いよ……よいしょ、よいしょ……、家まであと少し……」

100: 2008/09/13(土) 19:10:58.85 ID:1NFyWDhCO
ぎゅぅ~~~っ びしゃびしゃ

銀「さ、雑巾掛けはじめるわよ」

メ「…………!!」

銀「あなた、雑巾掛けできないじゃない」

メ「………………!!!!!!」

銀「さ、早くおわらせるわよ」

たったったったった…… きゅきゅっ

銀「廊下の床は楽ね。壁や天井もさっさと終わらせましょう」

銀「…………今日は居間と廊下で終わりそうね」

銀「早く寝室を綺麗にしたいわぁ……」

102: 2008/09/13(土) 19:12:59.12 ID:1NFyWDhCO
銀「うん……見違えたじゃなぁい」

メ「…………!!!!」

銀「そうね。気持ちが良いわぁ。今日は居間で寝ましょう」

銀「その内、そうね。花なんか飾ってみたりしましょうか」

銀「………………」

銀「薔薇はダメね」

108: 2008/09/13(土) 19:25:18.89 ID:1NFyWDhCO
次の日

銀「あっははは!!真紅、あなたみっともないわぁ。うふふっ」


紅「くっ……、水銀燈……」

銀「つまぁんない。今日はもうやめてあげるわ」

紅「まちなさいっ!!水銀燈!!」

雛「お掃除頑張ってね~~っ!!」
銀・紅「は?」


教会

銀「………………」

メ「…………(´;ω;`)」

110: 2008/09/13(土) 19:28:16.48 ID:1NFyWDhCO
銀「ま、いいわ。今日はこのキッチンね」

銀「あとお風呂場」

銀「私はお風呂なんて入らなくて良いけど、ね」

銀「掃除していると汚れが気になって仕方ないのよ」

メ「………………」

銀「あなたもそう思うでしょ?」

112: 2008/09/13(土) 19:34:14.27 ID:1NFyWDhCO
蒼「十分待って!!!!」

115: 2008/09/13(土) 19:59:51.52 ID:1NFyWDhCO
銀「キッチンを綺麗にすれば、食べたい時にすぐ料理が出来るわね」

メ「………………?」

銀「……何よぉ、出来るわよ、料理くらい」

銀「アリスは完璧な少女。料理くらい出来て当然よ」

銀「さ、そうと決まれば、すぐにシンクを綺麗に……」

銀「………………」

銀「…………なぜかしら、今、ちょっとムカついたわぁ」

メ「………………?」

118: 2008/09/13(土) 20:04:00.56 ID:1NFyWDhCO
銀「さて、シンクは綺麗になったけど……」

銀「排水溝……少し詰まってるわね」

銀「どうすれば良いのかしら?」

メ「………………?」

銀「そうねぇ………………あら、あなた……」

メ「…………?」

銀「…………ちょうど良いサイズね」

メ「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

銀「なによぉ…………冗談よ……」

120: 2008/09/13(土) 20:08:07.15 ID:1NFyWDhCO
銀「この棒で汚れを掻き出せないかしら」

銀「んっ……と、この辺かしら?」ガシガシ

銀「あ、何かあたってるわね……これ、ね?」ガッガッ

がっ、ゴボン!! ジュゴゴォォ!!

銀「うまくいったわぁ!!あはっ!!これでいいわね」

メ「…………!!」

銀「次はお風呂場ね……」

123: 2008/09/13(土) 20:11:56.85 ID:9x78UpBsO
ゴシゴシ ワシャワシャ

銀「ふぅ……泡だらけね」

メ「…………!!」

銀「これ以上泡塗れになるのはいやよぉ……」

銀「あぁ!!おしりのところが濡れてる!!あぁ、もう!!」

メ「…………!!」

銀「わかってるわよぉ。脱いでやるわ」

銀「………………」

銀「お風呂、あとで入ってみようかしら」

125: 2008/09/13(土) 20:14:28.51 ID:1NFyWDhCO
銀「よし、綺麗になったわね」

メ「…………!!」

銀「確か、お風呂はお湯を入れるのよね。えっと、栓をして、お湯は、これかしら?」

キュッ シャァァァァア

銀「きゃっ!!いやっ!!つめたっ、ダメ!!」

つるん ずべん!!

銀「いやっ、ダメ!!メイメイ!!!!」

メ「~~~~!!!!」

キュッ

銀「はぁっ……はぁ……はぁ……」

銀「…………どういうことよ……」

127: 2008/09/13(土) 20:17:06.39 ID:1NFyWDhCO
銀「えっと、これは、左に回すの?」

キュッ ドボボボ………

銀「あら、本当。お湯が出てきたわぁ」

銀「…………時間が掛かるわね」

銀「それまで、この教会のなかをもっと知っておきましょう」

銀「行くわよ、メイメイ」

メ「………………!!!!」

129: 2008/09/13(土) 20:18:47.80 ID:1NFyWDhCO
蒼「オール電化さ!!!!」

蒼「え、電気代……?」

蒼「………………………………」

蒼「………………ごめんなさい、マスター……力不足で」

133: 2008/09/13(土) 20:22:34.20 ID:1NFyWDhCO
銀「ここは懺悔室。ここは寝室」
銀「…………ここは?」

カチャ

銀「ずいぶん狭い部屋ね」

銀「テーブルが一つと、横に小さな……棚?」

銀「なにかしら。でも、狭い部屋って落ち着くわぁ」

銀「今度、ここで紅茶でも……」

メ「…………!!」

銀「…………え?」

銀「…………し、知ってたわよ!!!!」




真紅「へくちっ」

137: 2008/09/13(土) 20:31:24.20 ID:x1wraa/60 BE:573274692-PLT(31189) 株主優待
銀「ここ、本が沢山あるわねぇ」

銀「壁が本棚で見えないわ」

銀「そして小さな机が一つ。トイレじゃないし……」

銀「小さくても書斎みたいね」

銀「ふぅん。素敵じゃない?」

メ「………………」

銀「私?私はそうね、推理小説は好きよ」

140: 2008/09/13(土) 20:38:00.52 ID:1NFyWDhCO
銀「あら、もう一部屋あるのね」

ガチャッ

銀「物置ね。何かおもしろいものでも……」

がさがさ 

銀「子供用の修道院女の服……」
がさがさ

銀「蝋燭が沢山あるわね」

銀「あとは……がらくたばかりね」

銀「いらないものを捨てようかしら」

銀「でも、私には大きくて持てないものばかり」

銀「あきらめましょう」

銀「明日はトイレと書斎ね」

銀「………………」

銀「…………あ、お風呂!!」

145: 2008/09/13(土) 20:42:48.92 ID:1NFyWDhCO
銀「あら、ちょうどいい量じゃない」

銀「さ、入りましょう。タオルを出して……」

銀「はいりましょう」

ちゃぷ……

銀「~~~~~~っ!!」

ざばっ!!

銀「………………」

銀「無理よ!!」

149: 2008/09/13(土) 20:47:28.07 ID:1NFyWDhCO
銀「水を入れれば冷めるけど、これ以上水位があがると、私入れなく……」

銀「……なんとかなるかしら」

キュッ ドボボボ

銀「あと、羽で仰げば冷めるかしらね」

バッサバッサ

銀「早く冷めないかしら」

151: 2008/09/13(土) 20:51:02.55 ID:1NFyWDhCO
銀「水位はここが限界ね」

キュッ

銀「さて、と」

ちゃぷん

銀「…………ふぅん」

銀「なんか…………別にって感じね」

銀「…………ふぅ」

銀「………………」

銀「ふん……ふん~……んん~~♪」

銀「ふんふん~……んん~ん~~♪」

銀「らら……らん……♪」

153: 2008/09/13(土) 20:54:39.78 ID:1NFyWDhCO
銀「なんか、眠くなってきたわぁ……」

メ「………………!!」

銀「わかってるわょぉ……もうすぐ上がるわぁ……」

銀「でも……少しだけ…………」

メ「~~~~~~!!」

ぺしっ!!

銀「痛っ!!痛いじゃなぁい!!」

銀「わかったわよぉ!!上がるから、上がるわよ!!」

156: 2008/09/13(土) 21:01:22.88 ID:1NFyWDhCO
銀「ふぅ、結構気持ちよかったわねぇ……」

銀「あ、服、誇りだらけだったわぁ」

銀「明日洗わないと……でも、裸で寝るなんて……」

銀「どうすれば………………」

銀「あ!!」



着替え中

銀「あら、結構似合うんじゃない、修道女の格好も」

銀「ま、神様なんて信じないけど」

162: 2008/09/13(土) 21:07:01.93 ID:1NFyWDhCO
翌日

銀「…………誰もいないわね」

のり「さ、お洗濯お洗濯♪」

銀「いたわ、あいつね」

ぴっ ぴっ ぴっ
ガコン ゴウンゴウン

のり「今のうちにご飯作らなくちゃ」

銀「今よ!!」

ささっ
ガチャッ ぽいっ ぱたん

銀「ふふっ、これで洗濯は、この機械がやってくれるわね」

167: 2008/09/13(土) 21:11:32.34 ID:1NFyWDhCO
銀「問題は取り出すときね……ばれずに取り出すには……」

ジュン「おまえ、何してるんだ?」

銀「!!!!」

ジュン「翠星石か?蒼星石?修道女のかっこして、どうした?」

銀(見られたのは後ろ姿。コイツ、気付いていないみたいね……)

銀「な、なんでもないですぅ……ほっといてですぅ!!」タッタッタ…

ジュン「なんだ、翠星石か……」

翠「翠星石がどうかしたですか?」

ジュン「あれ?じゃぁ、今のは?」

172: 2008/09/13(土) 21:16:05.93 ID:1NFyWDhCO
銀「ふぅ……なんとかばれずにすんだわぁ」

銀「早く、nのフィールドへ……」

紅「あなた……水銀燈?」

銀「し、真紅!!??」

紅「その格好…………」

銀「こ、これは、別に……」

紅「似合うわね。案外」

銀「な、……何よぉ?」

紅「格好だけでなく、心も修道女のように、おとなしくなってもらいたいわね」

銀「う、うるさいわね!!」

176: 2008/09/13(土) 21:21:49.68 ID:1NFyWDhCO
ご飯食べます。久しぶりに弟と、母さんて食べます。
少ししたら続けます。

247: 2008/09/13(土) 22:58:36.97 ID:1NFyWDhCO
銀「nのフィールドに来なさい……やるわよ」

紅「いいわよ、水銀燈……」

ジュン「真紅……!!」

翠「水銀燈が……コスプレしてるです……」

銀「コスプレじゃないわよ!!」



254: 2008/09/13(土) 23:02:42.85 ID:1NFyWDhCO
戦闘後

銀「ふん。なぁに、これだけ?」

真紅「くっ……」

ジュン「真紅!!翠星石!!」

翠星石「くぅ~、勝てねーですぅ」

銀「あなたたち、運が良いのね。最近の私は機嫌が良いの。ローザミスティカは見逃してあげる」

ジュン「くそぉ……」

銀「その代わり、しばらくここから動かないでいてもらうわ……」

銀「あはははっ!!あっはははは!!!!」

258: 2008/09/13(土) 23:10:21.49 ID:1NFyWDhCO
ジュンの家

銀「洗濯は終わったはず……早く取りに行かないと……」

銀「洗濯機!!この中に……」

ガチャッ

銀「無い!!……なぜ?」

雛「お外ぽかぽかなの~……」

のり「これなら、すぐ乾くわね」
銀「っ!!まさか……すでに取り込まれている!!」

262: 2008/09/13(土) 23:17:56.76 ID:1NFyWDhCO
雛「水銀燈ね、おそーじしてるんだって!!」

のり「へぇ、綺麗好きなのね水銀燈ちゃん」

雛「ヒナもお手伝いしたいけど、きっと怒られるの……」

のり「そんなことないわよ。雛ちゃんが頑張れば、
  きっと水銀燈ちゃんに思いわ伝わるわ」

雛「うゅ……」

銀「………………」

267: 2008/09/13(土) 23:30:52.35 ID:1NFyWDhCO
雛「あれ、ジュンは?」

のり「そういえば、真紅ちゃんも翠星石ちゃんも……」

雛「探しに行くの~!!」

のり「上かしら……」

銀「今よ!!」

さっ、ばさばさ

銀「まさか、干されているなんて……」

銀「あぁ……いい香りねぇ……」

272: 2008/09/13(土) 23:35:18.98 ID:1NFyWDhCO
フィールド

真紅「ジュン、はやく何とかしなさい!!」

ジュン「そんなこといっても……僕だって動けないんだよ」

翠「重いですぅ~~こんなに沢山の羽を乗せられたら動けねーです……」

ジュン「きっと今の僕ら、相当間抜けだぞ」

真紅「山盛りの羽に埋まっているのですもの、醜いでしょうね」

翠「あー!!ムカつくですぅ!!」



蒼「黒い山から、声が聞こえる……」

277: 2008/09/13(土) 23:43:24.69 ID:1NFyWDhCO
日付代わりに鳥つけます。


銀「さ、掃除するわよ」

メ「…………!!」

銀「今日はトイレと書斎。暇があれば、寝室にも手を出しましょぅ」

メ「…………!!」

銀「わかってるわよ、ドレスで掃除はしないわ」

銀「修道女の姿で掃除しましょう」

銀「さ、トイレに行くわよ」

279: 2008/09/13(土) 23:49:08.96 ID:1NFyWDhCO
銀「といっても、私はトイレ使わないし……」

銀「綺麗にする意味あるかしら……」

銀「………………」


―――――――――――――――


めぐ「水銀燈……」


―――――――――――――――

銀「…………」

銀「そうね、掃除に妥協はダメねぇ」

銀「アリスは完璧でなくてはいけないわ」

284: 2008/09/13(土) 23:58:50.76 ID:1NFyWDhCO
銀「まず壁や床、天井は問題なく終わったわ」

メ「…………!!」

銀「そうね、あとは、これだけ……」

かぱっ

銀「………………うーん」

銀「ここで、あれをするのよね……」

銀「部屋で使っていた雑巾とは違うやつを使いたいわね……」

銀「それに触りたくないし……」
銀「そうだ、物置に何か無いかしら?」

290: 2008/09/14(日) 00:12:49.82 ID:0o6qQLh2O
がさがさ

銀「うーん、ないわねぇ」

メ「………………」

銀「え、棒?あぁ、排水溝に使った……」

銀「そうだ!!あれにいらない布をまいて使えば、手を使わずに掃除出来るわね!!」

メ「…………!!」

銀「よし、さっそくトイレ用掃除具を作るわぁ!!」

303: 2008/09/14(日) 00:24:55.25 ID:0o6qQLh2O
ゴシゴシ

銀「ふぅ、こんな感じかしら……」

銀「見違えたわね……」

メ「………………」

銀「わかってるわ、次は書斎ね」

銀「さっき物置でハタキを見つけたから、これを使いましょう」

銀「さ、書斎へ行くわよ」

310: 2008/09/14(日) 00:29:44.20 ID:0o6qQLh2O
銀「埃が落ちるからマスクをしないと……」

銀「メイメイ、あなたは…………」

メ「………………(´;ω;`)」

銀「…………廊下で待っていなさい」

メ「………………!!!!(´;ω;`)」

315: 2008/09/14(日) 00:38:41.79 ID:0o6qQLh2O
銀「すごい埃……」

銀「それにしても、色々な本があるのね」

銀「聖書、図鑑、学術本、地図まであるわね……」

銀「小説もあるみたいね…………」

銀「…………」






銀「読み耽っちゃったわぁ……」

321: 2008/09/14(日) 00:45:12.28 ID:0o6qQLh2O
銀「埃はたたきだしたから、あとは雑巾ね」

銀「あら、この机、引き出しがあるわね」

カタカタ

銀「開かないわぁ……」

銀「ま、掃除していたら見つかるでしょう」

銀「床を拭いて、机も綺麗にして……」

銀「そうだ、本は虫干ししないと……」

326: 2008/09/14(日) 00:56:26.59 ID:0o6qQLh2O
ガチャッ

銀「さ、今日はもう寝るわよぉ」

メ「………………!!」

銀「あら、そんなとこで何してるの?」

メ「……!!……!!」

銀「何よ、うるさいわね。寝るわよ、もう」

メ「……!!……!!」

メ「………………(´;ω;`)」

341: 2008/09/14(日) 01:25:23.50 ID:0o6qQLh2O
銀「はぁ、よく寝たわぁ……」

銀「さて、ここまでくればあと少しね……」

銀「懺悔室と寝室を綺麗にするわよ」


懺悔室


銀「この間はムカつくやつが来たけど……今日は鍵もしめたし」

銀「掃除するわよ!!」

346: 2008/09/14(日) 01:55:57.91 ID:0o6qQLh2O
>>344
パソコンがネットにつながっていれば……

347: 2008/09/14(日) 01:59:05.63 ID:0o6qQLh2O
銀「何とか、外までは持ってきたけど……」

銀「どうやって物干し竿にかければ……」

銀「………………」

銀「こ、こうしておけば、表面は大丈夫ね!!」

銀「あとで引っ繰り返せばいいじゃない!!」

銀「そうよ!!それで良いじゃない!!」

350: 2008/09/14(日) 02:01:06.41 ID:0o6qQLh2O
ファイルシークのこと忘れてた……ありがとうございます。

351: 2008/09/14(日) 02:05:13.19 ID:0o6qQLh2O
銀「布団はたたくのよね?」

銀「何で叩けば良いのかしら?」

銀「……あ、また良いこと思いついたわ!!」

銀「メイメイ!!」

銀「あなた、この布団にずっとぶつかっていなさい!!力強くよぉ!!」

銀「あなたなら、埃もカビも関係ないわよねぇ?」

メ「…………!!!!」

銀「じゃ、よろしく!!」

メ「……!!……!!……!!!!」

メ「……………………(´;ω;`)」

353: 2008/09/14(日) 02:08:32.96 ID:0o6qQLh2O
ぽすん、ぽすん

メ「…………!!……!!」

ぽすん、ぽすん

メ「…………!!」

ぽすん、ぽすん

メ「……!!」

ぽすん、ぽすん

メ「…………(´;ω;`)」

355: 2008/09/14(日) 02:12:04.78 ID:0o6qQLh2O
銀「さ、メイメイが布団にぶつかっている間に、床掃除は終わり」
銀「あとは、この小さい窓や壁、天井ね」

銀「棚や、クローゼットも綺麗にしなきゃ」

銀「…………あら、写真立て?」
銀「ガラスが汚れていて、写真が見えないわね」

銀「取り出してみましょう」

カタッ カタン

銀「なにこれ、冴えない男。神父かしらね?」

銀「でも、クローゼットのなかは、女物……」

銀「…………?」

357: 2008/09/14(日) 02:19:01.78 ID:0o6qQLh2O
銀「ま、いいわぁ。それより掃除よ」

銀「クローゼットの中身はどうしましょう」

銀「もう真紅の家では出来ないわぁ」

銀「物置に洗剤、無かったかしら?」

銀「近くの川で洗いましょう」

がさがさ

銀「色々あるわね……これなんか、素敵ねぇ」

銀「私のサイズではないわねぇ」

359: 2008/09/14(日) 02:21:30.68 ID:0o6qQLh2O
銀「メイメイ」

メ「…………!!(;ω;)」

銀「ついでにシーツも洗濯するわ。えぃっ」

ばさぁ!!

銀「あと、そこに敷き布団も置いておいたから」

メ「!!!!!!!!」

銀「あれも、おねがいねぇ」

メ「!!!!????」

361: 2008/09/14(日) 02:25:51.99 ID:0o6qQLh2O
ぽすんぽすんぽすんぽすん

メ「(;ω;)」


ゴシゴシ

銀「教会の裏に井戸なんてあったのねぇ」

銀「あの川、よく見たら汚いし、助かったわぁ」

銀「水、冷たくて気持ちが良いわね」

銀「日差しも強くて、今日は機嫌がいいわ」

ぽすんぽすんぽすんぽすん

銀「メイメイ、少し静かにしていて」

メ「!!!!!!!!」

363: 2008/09/14(日) 02:28:36.02 ID:0o6qQLh2O
ぱんっ!!

銀「結構綺麗に洗えたわね」

ぱた……ぱた……

銀「これなら、すぐに乾くわね」
ぽすんぽすんぽすんぽすん

銀「そっちも、いいかんじね。じゃぁ……」

メ「…………!!」

銀「次は裏、よろしくね」

メ「………………」

メ「……?」

365: 2008/09/14(日) 02:32:05.13 ID:0o6qQLh2O
銀「さ、クローゼットも棚も綺麗になったし」

銀「理想に近づいているわね」

銀「あとは、装飾が淋しいから花とか植物が……あればいいわね」

銀「花……集めなきゃいけないわね……」

銀「どこかにあったかしら?」

銀「たびたび見ている気がするのよね」

銀「………………?」

366: 2008/09/14(日) 02:39:29.62 ID:0o6qQLh2O
銀「そうだ!!確か、めぐの部屋で白い人間が手入れしていたわね……」

銀「めぐにもらえないかしら」

銀「メイメイ、少しめぐのところに行ってくるわ
 そのあいだ、布団叩き、お願いね」

メ「………………」

銀「そう」

銀「ありがとう」

銀「じゃぁ、頑張ってね」

バサァ

メ「………………」

メ「……!!……!!……!!!!」

370: 2008/09/14(日) 03:01:24.73 ID:0o6qQLh2O
さるさん……

銀「めぐ」

めぐ「あら、水銀燈。どうしたの?」

銀「少し、頼みを聞いてもらえるかしら?」

めぐ「水銀燈が、私に?何かしら、何でも言って!!」

銀「その花をもらえるかしら?」

めぐ「花?水銀燈花がほしいの?」

銀「どうだって良いじゃない、そんなの」

めぐ「……そうだ、水銀燈、ついてきて!!」

銀「めぐ、ちょっとあなた、ここを出ていいの!?ねぇ、めぐ、待ちなさい!!」

371: 2008/09/14(日) 03:12:33.20 ID:0o6qQLh2O
めぐ「ほら、水銀燈、みて!!」

銀「なぁに?……ここは?」

めぐ「病院の中庭。ほら、あそこに花壇があるの!!」

銀「あら、本当。色々咲いているわぁ」

めぐ「あそこから、水銀燈の好きなものを、ちょっとだけ、ね?」

銀「………………いい香りね」

めぐ「花は、短い命だからこそ、美しい。そう思わない、水銀燈?」

銀「…………めぐ?」

めぐ「私も、花みたいに短い命でありたい。今すぐにでも消えてなくなりたい」

めぐ「そうしたら、ぐだぐだ汚れるよりも、少しは美しい人生でいられる」

めぐ「そう思わない?」

372: 2008/09/14(日) 03:16:52.86 ID:0o6qQLh2O
銀「ばかじゃない、あなた」

めぐ「え?」

銀「めぐ、あの木、何か解るわよね、あなたなら」

めぐ「あれは…………」

めぐ「さくら……桜よ」

銀「大木であれば大木であるほど、
 枝が多ければ多いほど、花が多ければ多いほど、
 桜が長く、生きている証拠」

銀「ずっと長い時間をかけて、やっと、綺麗に花咲くのよ」

銀「めぐ、あなたの花は、いつ咲くの?」

めぐ「………………っ!!」

めぐ「わ、私は……」

374: 2008/09/14(日) 03:18:43.28 ID:0o6qQLh2O
銀「もう、今日はいいわ。気が削がれた」

バサァッ

めぐ「ま、待って水銀燈!!」

銀「じゃぁね、めぐ」

バサァッ

めぐ「………………」

めぐ「私は……私は……」

378: 2008/09/14(日) 03:27:11.34 ID:0o6qQLh2O
銀「はぁ……あぁ言って飛んで来たけれど……」

銀「花は欲しかったわねぇ……」
銀「他に花は……」

銀「真紅の、ミーディアムの家、ね」

銀「見つからないように、花壇から……」



翠「すこやかに~のびやかに~」

銀「今出ていくのはまずいわねぇ」

379: 2008/09/14(日) 03:29:15.21 ID:UzhyFQpd0
翠「元気に育つですよ~」

銀(早く退いてくれないかしらぁ……)

翠「雑草も取りのぞいてやるですから、もっと綺麗な花を咲かせるです」

銀(さすが庭師ねぇ……綺麗な花……)

翠「さ、これで良いです!!さすが翠星石、今日も完璧な仕事ぶりです!!」

銀(あの花は寝室ね。あっちは、居間。キッチンにも飾りたいわぁ)

381: 2008/09/14(日) 03:39:57.12 ID:0o6qQLh2O
翠「さ、部屋に戻りますか」

銀(あっちは、そうねトイレや懺悔室にも欲しいわね)

翠「ん?あ、あぁっ水銀燈!!ここで何していやがるです!!」

銀(そういえば聖堂の掃除がまだね……あんなに広い場所、終わるかしら?)

翠「水銀燈?」

銀(あれ、そういえばメイメイ……あ、布団叩きをお願いしていたわね)

翠「水銀燈!!」

銀「キャァッ!!」

383: 2008/09/14(日) 03:45:40.25 ID:0o6qQLh2O
翠「水銀燈!!この間はよくもやってくれたですね!!」

銀「何よぉ……ジャンクにされなかっただけ、感謝しなさい!!」

翠「きぃぃ~~~っっ!!言ったですねぇ!!」

銀「うるさいわね!!今は気分じゃないのよ!!ミーディアムのとこにでも行ってなさい!!」

翠「じゃぁ水銀燈はなぜここに来たですか!!白状するです!!」

銀「どうだっていいじゃない!!早くどこかに行きなさい!!」

385: 2008/09/14(日) 03:48:58.22 ID:0o6qQLh2O
雛「あ~っ、水銀燈なの!!」

銀「しまった!!雛苺まで!!」

雛「また、ゾーキンほしいの?」

翠「はぁぁあ?雑巾って、なんで水銀燈が雑巾なんて欲しがるですか?」

銀「ぐっ、そんなの、あなたに……!!」

雛「水銀燈ねぇ、お掃除してるんだってぇ」

翠「はぁぁぁああ!?」

銀「あぁぁぁあああもう!!!!メイメイィ!!!!!!」

390: 2008/09/14(日) 03:56:58.17 ID:0o6qQLh2O
雛「ねぇ、水銀燈、お掃除終わったの?」

銀「…………まだよ」

雛「ゾーキンほしいなら、沢山あげるよ!!雛ね、ジュンに頼んで沢山作ってもらったの!!」

翠「あぁ、チビ人間が最近大量生産しているのは、雑巾だったですか」

銀「そ、そんなに沢山いらないわよ」

雛「じゃぁ、今日は何が欲しいの?」

銀「………………」

銀「………………花よ」

391: 2008/09/14(日) 04:00:49.10 ID:0o6qQLh2O
翠「花、飾るですか?」

銀「そうよ!!悪いの!?」

翠「それならさっさと言いやがれです。そこにあるのはどうですか、
 花びらが大きく色艶が一番良いです」

銀「…………なっ……」

翠「あ、でも、この花はすべてボス猿のです。チビ苺、ボス猿を呼んでくるです」

雛「わかったの!!のり~~♪」

銀「翠星石、あなた……」

393: 2008/09/14(日) 04:08:17.98 ID:0o6qQLh2O
銀「…………いいの?」

翠「花はたくさんの人に見てもらうべきです」

翠「こんなに綺麗で鮮やかなのに、誰にも見られないなんて、花が可哀相です」

銀「………………そうね」

雛「のりつれてきた~~♪」

のり「あら、あなたが水銀燈ちゃん?」

銀「…………そうよ」

のり「お花、大事にしてくれる」

銀「……………………」

銀「……………大事にするわ」

のり「じゃ、どれでも好きなのをあげる♪」

394: 2008/09/14(日) 04:10:54.22 ID:0o6qQLh2O
銀「結構もらったわねぇ……」

銀「……………………」

銀「ま、悪くないわね」

銀「あら、あれは?」


ぽすんぽすんぽすんぽすん

メ「…………(´;ω;`)」

銀「…………忘れてたわぁ」

395: 2008/09/14(日) 04:13:56.84 ID:0o6qQLh2O
銀「だから、謝ってるじゃない」

メ「………………」

銀「そんなに怒らないでよぉ」

メ「………………」

銀「…………わかったわよぉ」

銀「じゃぁ、今日はカバンを独り占めして良いわぁ」

メ「…………!!」

銀「うそじゃないわよ」

メ「……!!……!!……!!」

銀「はぁ……今日は干した布団で寝ましょう」

396: 2008/09/14(日) 04:19:40.04 ID:0o6qQLh2O
銀「テレビ……テレビねぇ」

メ「…………」

銀「どこが悪いかわかる?」

メ「…………」

銀「わからない、か」

銀「この尻尾は何かしら。変な形」

銀「けど、人間の作る機械って、ふしぎねぇ」

銀「みんな尻尾がついてるわぁ」

398: 2008/09/14(日) 04:21:47.01 ID:0o6qQLh2O
銀「叩けば治るかしら?」

ガン、ガン、ガン

銀「だめねぇ」

メ「……!!」

銀「え、尻尾を刺すの?」

銀「この穴に?」

メ「…………!!」

銀「う~ん。…………えい」

400: 2008/09/14(日) 04:24:07.88 ID:0o6qQLh2O
銀「得に変わらないみたい」

メ「…………!!」

メ「~~~~!!」カチッ

?「犯人は君だ!!」

銀「きゃぁあ!!何よ、私は無実よ、何もしていないわぁ!!」

?「ちっ、ばれちゃぁしょうがねぇ!!」

銀「………………あら?」

銀「く…………くんくん!?」

402: 2008/09/14(日) 04:28:59.52 ID:0o6qQLh2O
銀「テレビが……ついたわぁ……」

銀「くんくんよ!!テレビがついたのよ!!」

メ「………………!!」

銀「これでもう、暇なときにずっと空を見て時間をつぶさなくていいのよ!!」

メ「……!!」

銀「ひたすら鳥の数を数える暇つぶしも終わりよ!!」

メ「……!!」

銀「川を見て魚探しをする必要も、雲の形を見続けなくても良いの!!」

メ「………………(´;ω;`)」

銀「テレビって……いいわねぇ」

405: 2008/09/14(日) 04:34:11.16 ID:0o6qQLh2O
翌日

メ「…………!!……!!」

銀「何よ……うるさいわねぇ」

銀「昨日テレビを見すぎて寝不足なのよ。黙っていなさい……」

銀「…………すぅ」

?「だらしないわね、水銀燈」

銀「………………っ!!」ガバァッ

銀「あなた、なぜここにいるのよ!!」

真紅「いいじゃないの、別に」

銀「よくない!!」

407: 2008/09/14(日) 04:38:06.33 ID:0o6qQLh2O
雛「あ、水銀燈!!」

翠「やっと起きたですか。さっさと起きて顔をあらってくるです!!」

蒼「へぇ、本当に掃除していたんだね。綺麗な部屋」

金「隙間まで目が届いているかしら……」

銀「あ、あなたたち、なぜここに……!!」

紅「一度だけ、ホーリエにあなたの後ろを追わせたことがあったの」

紅「その時、ここがあなたの住みかだと知った」

411: 2008/09/14(日) 05:00:38.91 ID:0o6qQLh2O
銀「くっ!!……まぁ良いわ、皆そろって、何の用かしら?」

雛「お手伝い!!」

銀「はぁ!?」

蒼「雛苺と翠星石、のりさんに聞いたよ。水銀燈、掃除すごく頑張ってるって」

翠「あ、特別に、翠星石達が、水銀燈の掃除を手伝ってやろうてことです!!」

金「いいだしたのは真紅かしら!!」

紅「カ、金糸雀!!」

銀「…………真紅?」

432: 2008/09/14(日) 10:25:07.64 ID:0o6qQLh2O
銀「…………」

銀「気持ちだけ、いただくわ」

蒼「水銀燈……」

銀「これは私がやること。私が最後まで、自分でやると決めたことよ」

翠「きぃ~っ!!こういうときは、遠慮しねーで姉妹の優しさに甘えとくです!!」

紅「翠星石!!」

翠「ふぇっ!!は、はい!?」

銀「勘違いしないで、翠星石」

銀「あなたの気持ちは、受け取ったわ」

434: 2008/09/14(日) 10:35:54.26 ID:0o6qQLh2O
銀「真紅」

紅「なに?水銀燈」

銀「あなたがどういう気を起こしたかは知らないけれど、お礼だけは言っておくわ」

銀「…………ありがと」

紅「………………」

紅「…………私は、自分が情けないわ」

紅「最近のあなたの格好、埃だらけの服に、乱れ、汚れた髪。
  最初は、誇り高いローゼンメイデンとして、情けないことだと感じ、あなたを勝手に乏しめていた……」

紅「雛苺や翠星石から、事を聞いて、自分が恥ずかしかったわ」

紅「水銀燈、謝らせてちょうだい。あなたを乏しめた謝罪として……」

紅「ごめんなさい、水銀燈……」


436: 2008/09/14(日) 10:40:12.73 ID:0o6qQLh2O
銀「真紅……あなた……」

紅「素敵な部屋じゃない、水銀燈」

紅「あなたの、心が見えるわ……」

雛「水銀燈……」

銀「雛苺……」

雛「ヒナ、ヒナ、あの……」

銀「ありがとう、雛苺。あなたの気持ちも、頂いておくわ」

雛「…………うん!!」



金(部屋が綺麗になって、水銀燈の心が綺麗になったかしら!!)

金(…………逆かしら?)

437: 2008/09/14(日) 10:47:02.00 ID:0o6qQLh2O
銀「さ、今から聖堂の掃除を始めるわ。埃だらけになるから、あなたたちは帰りなさい」

蒼「それじゃ、頑張ってね、水銀燈」

金「いつか呼んでほしいかしらー」

翠「呼べばスコーンくらい焼いてきてやるですよ」

雛「ばいば~い♪」

紅「じゃぁね、水銀燈」

441: 2008/09/14(日) 11:14:05.18 ID:0o6qQLh2O
銀「さ、始めるわよ、メイメイ」

メ「………………!!」

銀「良いのよ、メイメイ」

銀「それに、掃除くらい一人で出来なくちゃ、アリス失格よ」

メ「…………!!……!!」

銀「そう、だから早く終わらせて、最後にあのステンドグラスを磨きましょう」

443: 2008/09/14(日) 11:18:56.40 ID:0o6qQLh2O
銀「天井の埃落としだけでも時間がかかるわね……」

銀「一時間もかかってやっとすべて終えたわ……」

銀「早く床を掃かないと……」

銀「メイメイ、箒をとってちょうだい!!」

メ「…………!!」

銀「夕方までに終わらすわよ!!」

444: 2008/09/14(日) 11:21:27.51 ID:0o6qQLh2O
銀「夕方には終わらないわねぇ……」

メ「……!!」

銀「何よ!!しょうがないじゃない!!見てみなさいよこの床!!」

銀「ちょっと拭いただけでこんなに雑巾が……」

銀「かなり汚れていたのね……ここ」

銀「床から椅子、マリア像、壁、天井、すべて綺麗にするわよ!!」

455: 2008/09/14(日) 11:48:01.56 ID:7m8Kidnb0
銀「夕方……夕方になっちゃったわぁ……」

メ「…………!!」

銀「そうね、次は壁と天井ね」

銀「朝までには、ステンドグラスを……」

メ「………………?」

銀「大丈夫よ、メイメイ」

銀「あんなに気持ちをもらったんだから……ね」

457: 2008/09/14(日) 11:54:36.73 ID:0o6qQLh2O
銀「壁も、拭いたら綺麗な白い壁が……」

銀「長くなりそうね……」

銀「……あるいは両手なら……」

銀「あ、どう!?これ、いいかも、メイメイ!!」

メ「…………!!」

銀「…………でも、なんか、目移りして……」

銀「やっぱり、一枚で良いわぁ……」

459: 2008/09/14(日) 12:00:27.35 ID:0o6qQLh2O
銀「あとは天井……」

銀「もう十二時ね……メイメイ、あなたは寝ても良いわよ」

メ「…………!!」

銀「一緒にいてくれるの?いいわよぉ、あなたも疲れてるでしょ?」

メ「…………!!」

銀「……そう。好きにしなさい


メ「…………!!」

銀「…………マリアも、綺麗ね……」

461: 2008/09/14(日) 12:09:05.51 ID:0o6qQLh2O
銀「朝日が出る前に……」

銀「ステンドグラスを磨かなきゃ……」

銀「時間が無いわぁ……時間が……」

メ「………………!!」

銀「朝日よ、磨いたステンドグラスが朝日を浴びれば……」

銀「きっと、すごく素敵よ……」

銀「だから……早く……」

463: 2008/09/14(日) 12:14:34.50 ID:0o6qQLh2O
銀「……やっと、天井が……おわったわぁ」

メ「…………!!!!」


銀「うそっ!!」

銀「…………空が……」

銀「日が昇る前に、早く、早く……」

銀「………………っ!!」

銀「そんな……ネジが……」

銀「足の先が……もう……」

銀「………………」

銀「…………大丈夫」

銀「まだ、まだ動けるわぁ!!」

465: 2008/09/14(日) 12:17:50.88 ID:0o6qQLh2O
きゅっ    きゅっ

銀「綺麗なガラス…………」

きゅっ    きゅっ


銀「これが終われば…………」

きゅっ      きゅっ

銀「もうすぐよ…………すぐ……」

きゅっ      きゅっ

銀「……今までの掃除に比べれば……楽なものね……」

きゅっ        きゅっ


銀「………………どうしましょ……一番上に……届かないわ……」

銀「………………」



470: 2008/09/14(日) 12:25:02.07 ID:0o6qQLh2O
銀「あと、…………すこし」

銀「手を…………のばせば……」

メ「……!!……!!……!!」

銀「………………」

銀「………………」




銀「………………っ!!」




きゅっ



473: 2008/09/14(日) 12:26:53.95 ID:0o6qQLh2O

ふらっ

メ「………………!!」

どさぁっ!!!!

メ「………………!!!!!!!!」

銀「………………大丈夫よ……メイメイ」

銀「………………見て、メイメイ」

銀「ステンドグラス…………朝日が…………」

銀「…………綺麗……」

銀「………………ね」

銀「………………」

銀「      」

メ「……………………!!!!!!」

479: 2008/09/14(日) 12:37:40.34 ID:0o6qQLh2O
?「水銀燈!!水銀燈!!」


…………誰よぉ?
今とても眠いのよ。邪魔しないでぇ……。

手足も動かない人形に話し掛けるなんて……

馬鹿じゃなぁい?


真紅「あら、未だ動けないの?」

真紅「めぐ、もう一度、多めにネジをまいてちょうだい」


…………めぐ?

めぐ「水銀燈!!」

480: 2008/09/14(日) 12:41:07.51 ID:0o6qQLh2O
めぐ「水銀燈……よかったぁ……」

銀「あなた、どうしてここに……!!」

真紅「私達が呼んだの」

銀「真紅……あなたまで……」

翠「朝になって来てみればネジが切れた水銀燈が倒れてたです」

蒼「ぼくらは水銀燈のマスターを知らなかったけど」

雛「メイメイが教えてくれたの!!」


481: 2008/09/14(日) 12:44:37.96 ID:0o6qQLh2O
金「それにしても、本当に一人でおわらせたかしら……」

雛「ヒナはこんなにおっきなお部屋、キレイにできない……」

翠「おまえはいつも散らかしてばかりです!!片付ける翠星石のことも考えろです!!」

蒼「掃除しているのはジュン君じゃないかな?」

めぐ「水銀燈……私ね、不謹慎だけど……」

銀「…………何よ?」

めぐ「ステンドグラスの光を浴びて眠るあなたを見て思ったわ」

めぐ「やっぱり、あなたは天使よ」

488: 2008/09/14(日) 12:54:51.96 ID:0o6qQLh2O
紅「ところで水銀燈、この鍵はどこのものなの?」

銀「…………それ、どこに?」

紅「あなたが手に持っていたのよ?」

銀「そんな筈無いわぁ。私は何も……」

めぐ「ずいぶん小さな鍵……扉じゃないわね」

蒼「マスターも、そんな小さな鍵もってた。たしか、机の鍵だったよ」

銀「………………あ」

489: 2008/09/14(日) 12:57:18.87 ID:0o6qQLh2O
銀「確か、この机の鍵よぉ……」

カチッ

カタン

金「なかに、また小さな箱……かしら」

めぐ「これって……」

翠「早くあけるです!!」

カパッ

真紅「指輪ね」

雛「キレイなの…………」

491: 2008/09/14(日) 13:01:14.16 ID:0o6qQLh2O
銀「なんなの?これ」

蒼「あれ、まだ何か入ってるよ」

真紅「英文ね……最後の謝礼って、何?」

雛「さいごのありがとー!!」

めぐ「きっと、神様から水銀燈へのプレゼントよ」

銀「はぁ!?めぐ、あなた神様なんて信じてるのぉ!?」

493: 2008/09/14(日) 13:03:22.92 ID:0o6qQLh2O
めぐ「信じてないけど、蒼考えると素敵じゃない?」

金「私だったら、部屋をこんなに綺麗にしてくれたら、さすがにお礼だってするかしら」

真紅「そうね。もらっておきなさいな、水銀燈」

銀「………………」

銀「いらないわぁ」

翠「えぇ!?い、いらないですかぁ!?」

495: 2008/09/14(日) 13:06:34.29 ID:0o6qQLh2O
銀「あのね、私は別にそんなものが欲しくてここを綺麗にしたわけじゃないのよ」

銀「勘違いしないで欲しいわ」

紅「いいじゃない。それに、好意はもらっておくべきよ」

紅「気持ちと一緒にね……」

銀「…………そう」

翠「い、いらねーなら翠星石によこすです!!」

蒼「や、やめなよ翠星石」

雛「雛も欲しいのー」

499: 2008/09/14(日) 13:11:24.21 ID:0o6qQLh2O
めぐ「じゃぁ、私は病院に戻るわね。検温の時間だし」

銀「そう。見つからないようにね」

金「金糸雀達が、nのフィールドを通ってつれていくかしら!!」

めぐ「ま、またあの変な場所を通るのね」

蒼「すぐ、慣れますよ」

紅「じゃあね、水銀燈……」

雛「またねー!!」

翠「今度はアリスゲームじゃなくて、普通に遊びにくるですよ!!」

500: 2008/09/14(日) 13:15:25.91 ID:0o6qQLh2O
銀「やっと、静かになったわね……」

メ「………………!!」

銀「そうね、やっと落ち着けるわぁ。久しぶりに、紅茶をいれましょうか」

メ「………………!!」

銀「わかってるわぁ」

銀「ここが取り壊されるのも遠くないでしょうし」

銀「それまで、十分に羽を伸ばしましょう……」


銀「今日はいい天気ね……」

銀「ただいまぁって、いえるのね……」

銀「………………」

銀「ただいまぁ」


終了

501: 2008/09/14(日) 13:16:27.45 ID:wV2M6bk7O
乙!

502: 2008/09/14(日) 13:16:31.49 ID:H/WaK7xP0
乙 いい話だった

532: 2008/09/14(日) 14:14:54.58 ID:0o6qQLh2O
>>529
泣きます。(´;ω;`)

引用: 水銀燈「ただいまぁ……」