12: 2012/01/10(火) 23:52:35.55 ID:UQSh62oz0

女商人「ヒヒヒ、勇者様、奴隷はいりませんか」

勇者「分かった、買おう」

女商人「さすが御目が高いですね!ヒヒヒ」

勇者「これでいいか(スッ)」

女商人「ヒヒヒ、お代は確かに頂きました。では馬車より良いのを連れてまいりm」

勇者 「じゃあ、いくぞ(ガシッ」

女商人「あれ?」

15: 2012/01/10(火) 23:53:41.71 ID:9Wr8qjLiO
勇者「いやー。まさか奴隷が手に入れられるとは。ついてるなー」

女商人「首輪外してよ」

勇者「イヤだよ。だって逃げるじゃないか」カチャカチャ

女商人「私の物に何をしているの?」

勇者「捕まった奴隷を逃がすのさ。…よいしょ!」ガチャ

女商人「ああっ!私の商品が!」

18: 2012/01/11(水) 00:00:28.07 ID:YXg15/X3O
奴隷「ありがとうございます!なんとお礼をしたらいいか…」
勇者「いや、いいよ。」

女商人「私の商品が…」

勇者「まあ良かったな。偶然奴隷商人がいなかったから助けたんだよ」

女商人「…私の商品をよくも!」

勇者「うるさい」バシッ

女商人「あうっ!」

20: 2012/01/11(水) 00:05:00.72 ID:YXg15/X3O
女商人「うう…。最悪だ」

勇者「奴隷がなに行ってやがる。さて次の町に行く準備をするか…ついてこい」グイッ

女商人「痛いだろ、引っ張るなよ」

勇者「なら引っ張られないように速く歩け」グイグイッ

女商人「あう」

23: 2012/01/11(水) 00:10:44.63 ID:YXg15/X3O
女商人(くそ、まさか自分が奴隷になるとは思わなかった)

女商人(前の客みたいに虐待でもされるのかしら?それとも性処理?)

女商人(ああ…考える程先が暗くなっていく)

勇者「宿屋についたな」

24: 2012/01/11(水) 00:15:47.40 ID:YXg15/X3O
<宿屋>

勇者「さて、消耗品の調達でも行くか…。奴隷は繋いであるから大丈夫だろ」ガチャ

女商人「チャンス!隠していたヘアピンで…」カチャカチャ

女商人「悪漢雇ってあいつを頃してやる…よし!」カチャリ

女商人「これでおさらば…!」タタタ

勇者「いかん、財布を忘れた」ガチャ

女商人「」

26: 2012/01/11(水) 00:20:21.64 ID:YXg15/X3O
勇者「油断も隙もないな」

女商人「うるさい!絶対お前を頃す…あう!」

勇者「女が頃すとか言うなって」グイッ

女商人「だから引っ張るな!痛いんだよ!」

勇者「うーん。奴隷ってこんな口うるさいものなのか?」グイッグイッ

女商人「無視するな…うあ」

31: 2012/01/11(水) 00:26:28.47 ID:YXg15/X3O
女商人「ゲホッ、散々引っ張りやがって…」

勇者「おっちゃん、薬と毒薬くれ」

道具屋「あいよ」

女商人「……」

勇者「まさか毒殺されると思ってないだろうな?」

女商人(…毒薬奪って毒頃してやる)

勇者「…なんか返事しろよ」グイッ

女商人「うえっ」

37: 2012/01/11(水) 00:34:18.16 ID:YXg15/X3O
勇者「ほら次は武具屋だ」グイッグイッ

女商人「あう。…あっ!」バタン

勇者「おい急に転んでどうした?」

女商人(お前が無理矢理引っ張るからだよ!)

勇者「ほら速く起きろよ」

女商人「くっ…。今に見てろ」

42: 2012/01/11(水) 00:42:10.64 ID:YXg15/X3O
勇者「おっちゃん、剣と鎧くれ」

武具屋「あいよ」

女商人(…武器奪えないかしら?)

勇者「あ、そうだ。ほらよ」

女商人「ん…。ナ、ナイフ?」

勇者「自衛できる装備位はないとな」

女商人「……」

女商人(流石にいま襲ったら返り討ちになるよね)

47: 2012/01/11(水) 00:48:51.57 ID:YXg15/X3O
<宿屋>

勇者「さて、明日の為に速く寝ます…」スヤスヤ

女商人「寝るの早い…まあチャンス何だけど」

女商人「ナイフに毒薬を塗ってと…よし」

女商人「氏ね!勇者!」ヒュン

勇者「……」ゴロン

女商人「寝返りでかわされた…」

勇者「…次はないぞ」

女商人「…!」

52: 2012/01/11(水) 00:59:19.35 ID:YXg15/X3O
勇者「さて次の町を目指して行くか」グイッ

女商人「あう…。くそっ」

勇者「次の場所を地図で確認するか…」パラッ

勇者「…半分破かれてやがる。何でだ?」

53: 2012/01/11(水) 01:04:18.10 ID:YXg15/X3O
女商人「ふふふ、探しているのはこれ?」

勇者「あ、なにやってんだ返せ」

女商人「返してほしいなら私の首輪をはずし…あうっ!」

勇者「まあ力ずくで奪えるんですけどね」

女商人「…うう」

56: 2012/01/11(水) 01:09:31.34 ID:YXg15/X3O
勇者「さて、そろそろ休憩を…あれ?どうしたの?」

女商人「ぜー、ぜー」

勇者「流石に長く歩き過ぎたか…座ってもいいぞ」

女商人「よいしょ。…あっ!」

勇者「どうした?」

女商人「あ、足に激痛が…」

勇者「あ、肉離れだ」

60: 2012/01/11(水) 01:15:44.73 ID:YXg15/X3O
女商人「うう…痛い、痛いよお」

勇者「参ったな。暗くなる前には宿屋に向かいたいのだが…治癒魔法覚えとけばよかったな」

女商人「うう…」

勇者「仕方ない…ほらよ」ヒョイ

女商人「…!何してるの?」

勇者「おんぶだけど」

64: 2012/01/11(水) 01:21:15.31 ID:YXg15/X3O
女商人「お、おんぶなんてしなくても支えてくれれば歩けるから…」

勇者「無理。もうすぐ夜だから走らないと間に合わん」

女商人「……」

勇者「よし、全力疾走でいくぜ」ビュン

女商人「…!は、速過ぎ!」

68: 2012/01/11(水) 01:29:38.01 ID:YXg15/X3O
勇者「よし、ついた」

女商人「うう、気分が…」

勇者「さて肉離れを治さないとな」カチャリ

女商人「…!」バッ、バタン

勇者「急に飛んでどうした」

女商人「に、逃げれるかと…」

勇者「無茶するな」

69: 2012/01/11(水) 01:34:26.45 ID:YXg15/X3O
女商人「う、うるさい!無理矢理捕まえて奴隷にしやがって!」

勇者「お前を捕まえて売り飛ばした記憶なんてないぞ」

女商人「ち、ちが…痛っ!」

勇者「暴れるなよ。まだ完治してないんだから」

女商人「……」

73: 2012/01/11(水) 01:41:08.61 ID:YXg15/X3O
女商人「うあ…。いつの間にかねてたのね」

女商人「首輪は…されていない!よしすぐ逃げるじゅ…」

勇者「よお」ガチャ

女商人「…ちっ」

76: 2012/01/11(水) 01:46:36.50 ID:YXg15/X3O
女商人「首輪がないんだ。もう奴隷じゃないんだろ?」

勇者「手首に変更した」

女商人「…なぜ変えたんだよ?」

勇者「あまり露骨に奴隷だとわかるといろいろ面倒だからさ」

女商人(逃がす気はないのかよ…)

79: 2012/01/11(水) 01:53:01.15 ID:YXg15/X3O
女商人「首輪と違って鎖て繋がっていない…やろうと思えば逃げれる」

女商人「……」

女商人「いや、今逃げても土地勘がないから迷うかも」

女商人「…もう少し一緒にいよう」

勇者「おい、出発するぞ」

82: 2012/01/11(水) 01:58:14.15 ID:YXg15/X3O
勇者「さて、ようやく新しい町についたか」

女商人(…!前の町より人口が多いわ。上手く逃げられるかもしれない)

女商人「……」コソコソ

勇者「……」ガシッ

女商人「何で手をつかんでいるの?」

勇者「逃げないようにするためさ」

83: 2012/01/11(水) 02:02:28.14 ID:YXg15/X3O
勇者「まずは宿屋を探そう。…ついてこい」グイッ

女商人「え?ええ」

女商人「……」

女商人「手、温かいわね」ボソッ

勇者「…?」

86: 2012/01/11(水) 02:08:38.96 ID:YXg15/X3O
女商人(うう…他人の目線が気になる)

勇者「ついたな」ガチャ

宿屋「いらっしゃい。…おや、カップルなのかい?」

勇者「いいえ、違います」

宿屋「あれ?じゃあなんで…まあいいや。泊まりかい?それとも休憩かい?」

女商人「え」

宿屋「…冗談だよ」

90: 2012/01/11(水) 02:16:13.25 ID:YXg15/X3O
勇者「道具買ってくる。…逃げるなよ」

女商人「…ええ」

勇者「…やけに素直だな」ガチャ

女商人「……」

女商人「カップル、ね。奴隷商人だったら一生縁の無い言葉だったわね」

女商人「……」

女商人「くっ、なんか逃げづらいわね」

94: 2012/01/11(水) 02:23:04.44 ID:YXg15/X3O
勇者「ただいま…逃げていないな」

女商人「ええ…。そう言えば私って奴隷だよね」

勇者「そうだが」

女商人「それなのに酷い事を余りしないわね。なぜかしら?」

勇者「…言ってもいいか?」

女商人「どうぞ」

103: 2012/01/11(水) 02:38:31.28 ID:YXg15/X3O
勇者「なんというかなあ。氏んだ仲間と重なるんだよなあ」

勇者「なんかお前と一緒にいるうちに仲間を思い出してな。なんだかやりづらくなったのさ」

女商人「へえ…」

勇者「所でお前は奴隷になる前、仲間とかいたか?」

女商人(まだ勘違いしているのね)

108: 2012/01/11(水) 02:48:47.46 ID:YXg15/X3O
女商人「私は育った場所が原因で仲間とかできなかったわ」

女商人「こんなに長い間他人と一緒になることもなかったわね」

勇者「そうか…」

女商人「なんだか…今の私達って奴隷と言うより仲間と言う感じがするわね」

勇者「奇遇だね。俺もそう思った」

110: 2012/01/11(水) 02:54:57.55 ID:YXg15/X3O
女商人「そう言えばどこまでいく目標はあるの?」

勇者「ああ、実は…」

~~

女商人「へえ…。王に頼まれて魔王を倒す旅にでてたのね」

勇者「ああ、そうだ。まだあてもないがな」

女商人「…ねぇやっぱり道中お金が必要な場合があるよね?」

勇者「確かにあるがそれがどうした?」

112: 2012/01/11(水) 03:00:06.45 ID:YXg15/X3O
女商人「いろいろとお金が足りない時ってあるよね?」

勇者「確かに、あるな」

女商人「そんな時私がいれば役にたつわよ?」

勇者「え?」

女商人「奴隷じゃなくて仲間として私を雇いませんか?」

113: 2012/01/11(水) 03:04:10.54 ID:YXg15/X3O
勇者「……」

女商人「…ダメ?」

勇者「まさか、喜んで雇う」

女商人「…よかった。私、頑張る」

勇者「ああ、俺も二度と仲間を氏なせない」

124: 2012/01/11(水) 03:21:27.31 ID:YXg15/X3O
<その後>
勇者「…よし、後少しで魔王と対決だ」

女商人「ええ、そうね。…ねえ、勇者」

勇者「どうした?」

女商人「仲間になったときの事覚えてる?」

勇者「…ああ、覚えているさ。二度と仲間を氏なせない。…よし、いくぞ女商人!」

女商人「ええ、わかっているわ!」






終わり

125: 2012/01/11(水) 03:23:17.43 ID:3B3Uoxgg0







えっ?

144: 2012/01/11(水) 04:25:03.86 ID:3rYRrU9rO
ふむ

引用: 女商人「ヒヒ勇者様、奴隷はいりませんか」 勇者「お前のことか?」