1: 2012/06/04(月) 14:21:21.57 ID:N3snKb210
澪「い、いやだあ!出してえええ!!」どんどんっ

7: 2012/06/04(月) 14:29:05.90 ID:N3snKb210
かつて
放課後ティータイムが活動していた部室はエイリアン(ゼノモーフ)の手によって
有機的な物質で飾られたエイリアンの巣と化していた

そこに閉じ込められたのは秋山澪

澪のそばには、エッグチェンバーがあり

澪の生体反応を感じてか、上部が花弁状にくぱぁっと開口した

澪「ひいっ!いやだあああ!!」どんどんどんどんっ

ドアを必氏に叩く秋山澪
手の皮は擦り切れ、血が滲んでいる
しかし、秋山澪は知っていた
このままこの場所に閉じ込められれば、もっと大変なことになることを
高3!
8: 2012/06/04(月) 14:35:29.81 ID:N3snKb210
澪「………」ハアッハアッハアッ…

沈黙

澪「あ、あはは……」

澪「なにも、出てこないじゃないか……」


「ピギィィィィーーッ」

その時だった

澪「も゛ッッッ!!」

大きなクモやサソリのような生命体がエッグチェンバーから飛び出し突如澪の顔に飛びついてきたのだ

10: 2012/06/04(月) 14:42:32.13 ID:N3snKb210
「ピギィィィィィィッ」

澪「ぉ゛ぉ゛ぉぉぉぉぉっ……」ジタバタジタバタ

必氏にその生き物を剥がそうとする澪だったが物凄い力で顔に張り付いており
とても引き剥せる様子ではない

その生き物は長い尻尾を澪の首に締め付けると
澪の意識を奪おうとする

澪「ぉ゛ぉ゛ぉ゛゛ぉぉぉぉぉぉ、、ゴッ…・ゴフッ……」ジタバタジタバタ

必氏に抗う澪だったが
徐々に力尽きていく

12: 2012/06/04(月) 14:49:16.36 ID:N3snKb210
澪「ぁ゛……ァ…」ピクッピクッ

澪はとうとう、動けなくなった

顔に奇形の生物に全てを委ね、無力と化す



張り付いた生物はちょうど澪の顔に張り付いた部分から長い寄生管を伸ばし
澪の腔内へと挿入させ、体内へと侵入していく

そうして

澪の体の中に寄生体を産み付けた


13: 2012/06/04(月) 14:58:37.22 ID:N3snKb210
数時間後

澪「ぅ…ぅぅ……」

「……」

澪に寄生体を産みつけた生物、フェイスハガーはその役目を終え氏に絶えていた

澪「ああっ…あああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ……!!」

澪「わ、私の体……」

澪「どう、なったの……」

19: 2012/06/04(月) 15:39:09.46 ID:N3snKb210
澪「ハアッ…ハァッ…」

明らかな違和感

指先で、体をなぞってみる

胸部になにか、突っかかっているような、そんな違和感

澪「う゛っ…おぇっ…えぇぇぇぇぇぇぇっ……」ゴホッゴホッ


自分の体の中に、自分ではない何かが棲んでる

吐き気がする気味の悪さ

澪「やっ、やだっ誰かっ、ママ!パパ!律!誰か、助けて……」

ドクンッ ドクンッ

20: 2012/06/04(月) 15:46:33.96 ID:N3snKb210
澪「寒い…寒いよ…」はぁっはぁっ…

澪「そ、そうだ……ここから脱出して…お医者さんに見てもらえばいいんだ…」

澪「そしたら、また…パパやママといっしょに暮らせる‥律や皆にも会える…」

澪「元、どおりの生活に戻れるんだ……」

澪「大丈夫、大丈夫だ…」

ドクンッ ドクンッ

22: 2012/06/04(月) 15:55:48.39 ID:N3snKb210
教室のドアを見てみるとロックが解除されていた

澪「あ、……」

澪「これなら、脱出できる…」

しかし、校内にはまだバケモノが彷徨いているかもしれない

アイツらは、和を……

澪(怖い…、あんな風になりたくない……)

24: 2012/06/04(月) 16:12:10.61 ID:N3snKb210
しかし、この場所の待機していても、皆と再開することは出来ない

澪(怖いけど、逃げなきゃ……)

ガチャッ

ドアを開ける澪

澪「ひっ…うああ……!」

廊下も部室同様、ぐじゃぐじゃした有機物質で変わり果てていた

この桜が丘高校は奴らの巣であり、餌場となってしまったようである

澪(皆との思い出の校舎なのに…気持ち悪い……)

気を抜くと気絶してしまいそうなほど、恐ろしい光景だったが
それでも、勇気を出して進もうとする澪だった


澪「そうだ、エレベーターを使おう……、あれなら安全だ……」


27: 2012/06/04(月) 16:20:32.33 ID:N3snKb210
階段は足場も不安定で、暗闇が支配している
あんな所を通れば、やつらの餌食にされるだけだ

澪「頼む…頼むぞ…あぁ、カミサマお願い…エレベーターの電源…生きててくれ…」ポチッ


ヴィーーン

澪「よしッよぉしッ…」


チーン


澪「助かった……」

エレベーターのドアが開く

シュルシュルルルルッ……

ポタッ ポタッ


澪「あっ…・ぁぁ……」

29: 2012/06/04(月) 16:28:19.78 ID:N3snKb210
目の前には大きな口があった
大きな口の中に、また顎がありまた口があり

よだれをぽたぽたと垂らし、
唸っていた

「キシャァァァァ…!!」シュルルルル

澪「あ、あ、」ポタッポタッ

圧倒的な絶望
澪は座り込み、全ての筋肉が絶望から緩み、意に反して排泄をしてしまう
だが、それに対する羞恥心も起きない

ただただ捕食される側の無力を味わっていた


34: 2012/06/04(月) 16:44:13.17 ID:N3snKb210

「シャアアアァァァァァァァッ」ポタッポタッ

澪「ひいいっ!」

後ろへ下がり逃げようとする澪

次の瞬間、エイリアンは口から体液を飛ばし、澪の顔へと噴きかける

ジュワアァァァァァッ

澪「あ゛あ゛あ゛あぁぁぁぁぁぁぁ!!」

灼ける、熔ける


澪「熱いよおおおおおおおお!!あああアアアアアアアアア!!!」ジュワアァァァァッ

想像を絶する苦痛、

手で抑えれば、手が灼けた

為す術もなくのたうち回り、澪の顔は焦げていく

鼻の穴と目の穴は熔けた皮膚で潰れ、
澪の顔を醜くく変えていく

39: 2012/06/04(月) 16:56:37.05 ID:N3snKb210
澪「やだぁ、氏にたくないよおぉぉっ!!」

幸い、顔の左半分は体液が吹きかからず元の形を保っていたが
右半分は、もう言われないと女の子である事の判別も難しい

「キシャアァァァァァッ」

澪「ああっ、ああああっ!」


エイリアンの口の中の顎が澪の頭を粉砕しようと射出される


澪「ああぁ……」

終わりだと思った
次の瞬間には和みたいに顔面を粉砕されてしまうのだ

脳は粉々にされ、意識も何ももう残らない

……


グルルルルルッ

しかし、その瞬間エイリアンは攻撃をためらった

42: 2012/06/04(月) 17:03:32.88 ID:N3snKb210
焦らしているのだ、と最初は思った

命を嬲って楽しんでいるのだと

「……」

しかし、エイリアンは顎を引っ込め、若干距離を取る


澪「え……」


次にひょっとして、情が通じる友好的な生物なのか、とも思ったが

シャアアァァァァァァッ

と、威嚇され竦み上がる

澪「ひぃぃっ」

43: 2012/06/04(月) 17:13:25.70 ID:N3snKb210
状況に困惑する秋山澪だったが
次の瞬間、エイリアンは一瞬で激しく跳躍し、目の前から消えた

澪「ぁ……」

わけがわからない

わけがわからないけど、助かった…?


あ、あはは……

私、生きてる…?

顔、半分だめになっちゃったけど……

大丈夫だよね…生きてればなんとでもなるよね……


45: 2012/06/04(月) 17:20:47.91 ID:N3snKb210
大丈夫……

大丈夫だ……

また皆に会えるんだ…

唯の事だって赦そう…

きっと恐怖で私を部屋に閉じ込めただけなんだ…

和の事もあったもんな……

律たちは先に学校を脱出したし、きっと安全な場所にいるはずだ……

48: 2012/06/04(月) 17:30:12.91 ID:N3snKb210
澪は信じていた、誰も今日自分が氏ぬと思って生活をしていないように

帰宅して、お医者さんに行って、みんなと携帯電話で連絡をすれば、また元の日常に戻れると信じていた

平気平気、

またムギのお茶が飲める

また律の走り気味なドラムが聴ける

また梓と練習できる

また唯と仲直りして、これからもいっしょに練習を…


ドクンッドクンッドクンッドクンッ!!!!

澪「え……?」

だが、その時は来た

50: 2012/06/04(月) 17:36:09.91 ID:N3snKb210
澪「あ゛っあ゛っ」

ドクンドクンドクンドクンドクン!!


あまりの苦痛に胸を押さえつける澪

だが、そんな事をしても無意味

痛みは明らかに体の内側から襲ってくる


皮膚の内、肋骨の内、内蔵の内
まるで体の中で芝刈り機が暴れているような感覚

51: 2012/06/04(月) 17:36:15.46 ID:xR6KV1SA0
バキューン

コブラ「危なかったな、嬢ちゃん」

52: 2012/06/04(月) 17:37:13.74 ID:rbx2NN30i
ヒュー

53: 2012/06/04(月) 17:39:54.30 ID:iJxm98VT0
体の中から腹食いやぶって出てくるヤツを澪を傷付けずにサイコガンでぶち抜けるのか

54: 2012/06/04(月) 17:42:02.71 ID:N3snKb210
澪「あ゛っあ゛ああっっ!」ハアッハァッハァッ


澪「はあッ……んっ…あ゛あ゛ああああああああああっっっ!!」

白目を向き、口から止めどなくあふれだす
呻き声、涎、そしてついには血液が

澪「ごっ、ゴフッ…ゴププッ…ヒュッ…ゴッププッ」

澪の頭の中には、もはや苦痛しかない

体の制御が聞かない、
失禁し、下半身はその機能を失い
貯めていたものは全て漏れだしていく

58: 2012/06/04(月) 17:55:57.73 ID:N3snKb210
澪「ゴポッッあ゛あ゛ああああア゛アアアアッッッッッッ!!」ハアッハアッハアッハアッ

そこにはかつてあった、可愛らしい女子高生の姿はない
制服で気味の悪い巣と化した校舎の廊下に寝そべり、体を反らし、白目をむいて呻く澪

澪「やだああああああ!!ゴポッゴポッ!だれか!ぱぱあああああ!ままああああ!!!助け…ゴフッ!!」

口から止めどなく流れる血で悲鳴も挙げられない
呼吸もまともに出来ない


澪「ゴポゴポッッッハッ…ヒュッ…り…つ…」

それでも澪は呼吸をやめなかった


ピチャッ

制服のシャツに暖かい液体が降り注ぐ

澪「きゃああああああああああアアアアアア゛ア゛ア゛ア゛っっっっっっ!!!!!!」


割れる、澪が裂ける

62: 2012/06/04(月) 18:04:01.82 ID:N3snKb210
目は充血し、涙が止まらない
体はまるでブリッジのように反っていて、汗だくで、痛くて、氏にそうで、息はできなくて

ピチャッ

澪「や゛、だ……」ハァッハァッハァッハァッ


それでも必氏に胸を押さえつけた、それでも澪は必氏に生きようとしていた

澪「氏に、たく、ない」ゴポッゴポッ


キューーーッ

胸の奥から鳴き声がする

抑えられない
新しい命の誕生に、澪は抗えない

63: 2012/06/04(月) 18:12:42.18 ID:N3snKb210
澪「ゴポッ…ゴッ…」ハアッハァッ

ドクンッドクンッ


澪「ゴポッッ…ぁ…」ハァッ…ハァッ…

ドクンッ…


澪「ぁ……ぁぁ……」ハ……ァッ…

ドクン・・・


澪「ぁ・・・ぁー・・・・・・」

・・・

キュイイーーーーーーーッッッ!!


澪「ゴポッゴポポッ…」


澪「」

――産まれた
澪は涙を流して、ついに力尽き
そして、動かなくなった

68: 2012/06/04(月) 18:25:53.44 ID:N3snKb210
「キュイーッ」

チェストバスター
宿主の胸を裂いて産まれてくる生物で宿主のDNAを引き継いだエイリアンへと成長する
無論、胸を裂く過程で宿主は氏んでしまう、ムギを頃した生物もこのチェストバスターである

「キュイーッ」

チェストバスターは澪の亡骸を覗きこんだ

澪「」

美しい女性、悲しみと苦痛の涙で目を見開いたまま動かなくなっており
その氏に顔は出産を終え、安堵した妊婦のようでもあった

――コレガボクノオカアサン

このチェストバスターはどのように成長するのだろうか
ビッグチャップ、ウォーリアー、いやもしかしたらエイリアンクイーンかもしれない

澪の優しく、恥ずかしがりな性格がどこまで遺伝するのかわからないが
                     ・ ・ ・ ・ ・
この新しい生命は、そっと母親を脱ぎ捨てると

校舎の闇へと、消えていったのであった



69: 2012/06/04(月) 18:28:50.13 ID:W3bqJt9dO
あちゃー、澪しんじゃったかー

71: 2012/06/04(月) 18:31:16.65 ID:kBjxJ3+LP
つまりムギちゃんの娘が澪ちゃんの娘を産んだってことか
紬澪乙

引用: 唯「澪ちゃんをフェイスハガーと同じ部屋に閉じ込めよう」