1: ◆5uUDaBya2k 2008/09/11(木) 20:00:12.50 ID:KgPN7cyQ0
ローゼン「え?」
ラプラス「だから究極の少女だって・・・」
ローゼン「お前口リコンも大概にしとけって・・・」
ラプラス「口リコンをバカにしないでください。そもそも私は紳士です。
     小さきものを守るものの勤めとして考えて当然でしょう。」
ローゼン「・・・・・待て、矛盾が生じる。
     毎晩錬金術で怪しげな研究をしてるお前のどこが紳士だ。」
ローゼンメイデン 愛蔵版 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
5: 2008/09/11(木) 20:05:11.63 ID:KgPN7cyQ0
ラプラス「とにかく私は究極の少女を生み出すためにある結論に至った!!」
ローゼン「へー、どんなの?(←鼻くそほじりながら)」
ラプラス「それは・・・あなたの最高傑作である『ローゼンメイデン』に
     私の錬金術を使い、生命ある人形として誕生させる事!!」
ローゼン「 こ と わ る !!!」


8: 2008/09/11(木) 20:07:46.31 ID:KgPN7cyQ0
ラプラス「・・え??」
ローゼン「お前ふざけんなよ?」
ラプラス「ばかな・・・!!こんなに良い話をなぜ!?」
ローゼン「なんでわざわざ人形師である僕がそんなことしなきゃならないんだ!!」
ラプラス「落ち着いてくださいローゼン。私の錬金術は完璧です。」
ローゼン「・・・・・」


12: 2008/09/11(木) 20:10:29.47 ID:KgPN7cyQ0
ローゼン「・・・ちょっと、時間がほしい。」
ラプラス「!それでは・・・」
ローゼン「まだ考える時間が欲しいだけだ、そっちはそっちで錬金術の腕を上げとけ。」
ラプラス「・・・わかりました。(うおおおwww遂に夢が叶う時・・・!!
     うまくいけば命ある人形ではなく『人間』にする事が出来るぞwwww」
ローゼン「・・・・ニヤニヤしてないで早く帰れ。」
ラプラス「おっと・・失礼。」



13: 2008/09/11(木) 20:13:28.40 ID:KgPN7cyQ0
>>10
すまん。ノリ的な意味で・・・深い意味は無いよ。

一週間後

ローゼン「・・・で、準備はできたのか??」
ラプラス「うほほ・・・準備はばっちりですよ。」
ローゼン「・・・失敗したら許さないからな?」
ラプラス「おっと、その点は大丈夫!私の錬金術は元々直す事が基本なのですから。」
ローゼン「・・・しっかり頼むぞ。」
ラプラス「任せてください・・・それで人形は・・・??」


14: 2008/09/11(木) 20:16:09.51 ID:KgPN7cyQ0
ローゼン「よっと・・ここにある7体の人形がそうだ。
     僕の最高傑作『ローゼンメイデン』。」
ラプラス「わお・・・中々ですね・・・ジュルリ」
ローゼン「・・・・・・・・・・・・・・」
ラプラス「じょ、冗談ですよ!!!さ、早速錬金術の儀式を・・・」
ローゼン「(不安だなあ・・・・)」


15: 2008/09/11(木) 20:21:21.34 ID:KgPN7cyQ0
ラプラス「人形達を円陣の中心の中に並べてと・・・」
ローゼン「以外と本格的だな・・・」
ラプラス「そりゃあ・・命を吹き込む大事な儀式ですから・・・・」
ローゼン「(命を吹き込む、か・・・・)」

ラプラス「では始めますよ!!」
ローゼン「・・・・」

ぱああああああああああああああああ!!

16: 2008/09/11(木) 20:24:38.91 ID:KgPN7cyQ0

ーーーーーーーーーー・・・・・

翠「JUM~スコーンが焼けたですよ~」
JUM「おう、今行くよ。」

真「さ、紅茶を入れて頂戴。」
翠「翠星石の分もですう。」
雛「雛も雛もー!!」
JUM「だー!いっぺんにいうなっつーの!!」


17: 2008/09/11(木) 20:29:18.77 ID:KgPN7cyQ0
JUM「ったく・・・・・あいつらのせいでオークションの品定めが・・ブツブツ・・・」

二週間後

「ちわー!宅配便でーす!!」
のり「はーい!!」
雛「JUM~荷物が届いたの~!」
JUM「わかったー!ちょっと待ってて!!箱は開けるなよー!!」
雛「わかったなの!!」
真紅「全く・・・箱が届いたくらいで騒がしいわね・・・」


18: 2008/09/11(木) 20:33:34.93 ID:KgPN7cyQ0
JUM「さてと・・・えーと確かこれは・・・そうそう『呪いのハウンド・ドッグとピー◯ー・ラビット』
   だったな・・。
   ガサコソ・・・ハハ!名前とは裏腹にすごくかわいげなデザインだな。
   ウサギとかなんでスーツ着てるんだ??プクク・・・この犬の間抜け面を笑えるな~」

雛「JUM~入るの~!!」
JUM「げ!!お、おい!!」
真紅「さ、私は読書の時間でも・・・」
翠「入るですよ~JUM」
JUM「・・・・・・・・」


19: 2008/09/11(木) 20:37:35.32 ID:KgPN7cyQ0
雛「い~や~な~の~!!雛これが欲しいの~!!」
真紅「雛苺の言う通りだわ。このぬいぐるみはこの真紅のためにあるものよ!
   ウサギの方はどうでも良いけど。」
雛「雛は両方欲しいの~!」
翠「ま~ったく二人ともお子様です~たかが人形にそこまで執着するなんて・・チラッ」
JUM「あのな!これはオークションで購入したから明日までには返すの!!」
   それまでだったら好きに使っても良いけど汚したりするなよ!?」
雛「ゼッッッッッタイに嫌なの!!雛これを買うって決めたんだから!!」
真紅「私もよ。」


20: 2008/09/11(木) 20:41:36.33 ID:KgPN7cyQ0
のり「その人形いくらするの??」
JUM「げ!盗み聞きかよ・・・・三千円だ。もちろんセットで。」
のり「あら!それならお姉ちゃん平気だわ!!うん!この人形このまま購入ね!!」
JUM「はああああああ!!?おい、それマジで言ってんのかよ!!?」
のり「いいじゃな~い、すっごくかわいいし・・・雛ちゃんと真紅ちゃんも欲しいもんね~」
雛「ね~」
真紅「私は犬の方で結構だわ。」
翠「し、仕方のねー奴ですう。その人形の面倒は翠星石が見てやるですう~」
JUM「まだ何も言ってないんだけど・・・」
翠「う!」



21: 2008/09/11(木) 20:47:04.29 ID:KgPN7cyQ0

そして夜になりました・・・


真紅「おやすみ、JUM」
雛「眠いの~」
翠「明日も早いですう~」
JUM「おう、お休み」

カチコチカチコチ・・・・・・・

JUM「さてと僕も寝るかな・・・・・・」



22: 2008/09/11(木) 20:50:30.32 ID:KgPN7cyQ0


『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
『・・・今、何年だ??』
『・・・・西暦2002年を過ぎた所でしょう。』
『・・・・へー、はるばる1275年の時間旅行だな。・・・人形の体で。』
『・・・・・・・・・・・・・』
『・・・・・・・・・・・・・』
『・・・・・なんでこうなっちまったんだ!!』
『・・・!!』
『このやろう!!失敗なんかしやがって・・・!!』

23: 2008/09/11(木) 20:53:02.41 ID:KgPN7cyQ0
 
雛「・・うゆ~、なんだかうるさいの~」
「「!!」」
『・・・・・・・・・・・』
『怒鳴って悪かった・・ラプラス』
ラプラス『いえ・・私の責任ですから。とにかく場所を移動しましょう、ローゼン』
ローゼン『ああ』


ローゼン『しっかし、今度の家は中々綺麗な所だな・・・』

26: 2008/09/11(木) 20:58:37.29 ID:KgPN7cyQ0
ラプラス『ええ、私達の時代と比べると世界は変わったものですね。」
ローゼン『そうだな・・・・お、なんか物置小屋に付いたぞ。 そこで一旦落ち着こう。』

ローゼン『・・・よっこらしょっと。いてて・・・人形の体じゃ思うように動かんな・・・』
ラプラス『全くです。』
ローゼン「お前はいいよ!!人型だから!!」
ラプラス「・・・・・・・・・ところで」
ローゼン「・・・?」
ラプラス「アレは・・・・夢ではないですよね??」


27: 2008/09/11(木) 21:01:32.05 ID:KgPN7cyQ0
ローゼン「・・・・・・・・・・・ああああ!!」
ラプラス「夢じゃないですよね!!?ね!?ねえ!?」
ローゼン「顔が近い!!・・・いや、夢じゃねえ!!はっきり私は見たぞ!!!」
ラプラス「・・・翠星石!」
ローゼン「・・・雛苺!」
『『真紅!!』』

『『ぎゃあああああああ!やったやったやったやったやったやったやった!!!!!』』


32: 2008/09/11(木) 21:15:24.71 ID:KgPN7cyQ0
ラプラス「つまり!!錬金術は成功したんだ!!!やっほーーーーー!!!」
ローゼン「う、嬉しいぞ!私は・・・夢にまで見た本当の『薔薇乙女』の完成だ!!』

ラプラス「はー・・・なんか一気に体のチカラが抜けますよ。」
ローゼン「ホントだな・・・1000年以上も市場をさまよったかいがあった。」


35: 2008/09/11(木) 21:21:02.83 ID:KgPN7cyQ0
ローゼン「とにかく、ほんの数分だったが真紅達が動いているのを確認できた。
     一瞬何の事でよくわからなかったが、今思い返してみるにあれは確かに私が作った
     ローゼンメイデンだ。」
ラプラス「ふむ、私の錬金術で少なくとも三人には成功したと見られます。
     あとの4人は・・・」
ローゼン「水銀鐙、カナリア、蒼星石、雪華綺晶か・・・」
ラプラス「おそらく4人も彼女らと同じく命を持ったと・・・・」
ローゼン「いや、絶対に4人とも命を持ったはずだ!私の作った人形だからな・・!!
     お前の錬金術もあるし・・・」
ラプラス「ふふ・・・では一旦話の続きは明日にしましょう。
     どうやら私たちはこの家にお邪魔する事になりますからね・・・」

37: 2008/09/11(木) 21:24:29.87 ID:KgPN7cyQ0
ローゼン「ああ、そうしよう。また確認したいし・・・」
ラプラス「では眠るとしましょう。」

ローゼン「(あ、部屋に戻らなくて大丈夫かな?・・・)」

そして朝になりました。

雛「びゃああああああああああああああああ!!」
JUM「な、なんだあー!??」



39: 2008/09/11(木) 21:28:09.56 ID:KgPN7cyQ0
真紅「全く・・・朝から騒々しいわね・・・」
翠「うるさいですう!!チビイチゴ!!何事ですか!!」
雛「ぶcんdj・・jdしゅうい・・・・sんjhづうふい・・・・・!!」
JUM「雛苺、とりあえず落ち着け。な?」

ローゼン「・・・・ん?朝か?上が騒がしいな・・・」
ラプラス「ぐがー」


40: 2008/09/11(木) 21:32:24.89 ID:KgPN7cyQ0
ローゼン「おい、ラプラス!起きろ!朝だぞ!!」
ラプラス「ふえ?お、もう朝ですか??」
ローゼン「ああ、それにさっきから上が騒がしいんだ・・」
ラプラス「まさか私たちがいなくなったことに・・・」
ローゼン「いや、そんなことであそこまでは・・・・」

『びゃああああああああああああああああああああああああああ』

ローゼン「それっぽいな・・・」


43: 2008/09/11(木) 21:35:38.87 ID:KgPN7cyQ0
JUM「ったく!人形が無くなったぐらいでわめくな!!探せば良い事だろう!!?」
翠「チビ人間の割には良い事いうですう~」
JUM「うるさい!!ったくこんな朝っぱらから・・・まだ6時半だぞ。」
真紅「あら、早起きは三文の得というのだわ。」
JUM「お前、いつそんな事を覚えたんだよ・・・・とにかく、早く探さんと雛苺がうるさいから
   手分けして探すぞ!」
翠「仕方ないですう~」
真紅「世話が焼けるわ・・」


44: 2008/09/11(木) 21:37:52.06 ID:KgPN7cyQ0
物置

ローゼン「まずいぞ!」
ラプラス「何がです?」
ローゼン「真紅達が探しに来た!!」
ラプラス「ではここでじっとしていましょう・・・」
ローゼン「・・・・・・・・それしかないか。」

JUM「ないなー」
翠「どこにもねーですう!!」

真紅「・・まさかここにあることはないでしょうね。」 ガチャ・・・



47: 2008/09/11(木) 21:42:23.87 ID:KgPN7cyQ0
『『(来た!・・・うおおお!真紅!!動いている!!やっぱ夢じゃないんだ!!)』』

真紅「ホーリエ、辺りを照らして頂戴。」

ローゼン『(?)』
ラプラス『(な、なんですか?あれは??私の錬金術にあんなものはありませんよ??)』
ローゼン『(そんなこと俺が知りたい!!)』

真紅「・・・・あら?・・・まさか、本当にこんな所にあるとは。何かおかしいわね?」
『『(やば・・・)』』

真紅「じーーー」
ローゼン『(見つめるなよ~真紅。かわいすぎる!!)』
ラプラス『(くやしい・・・!!)』

49: 2008/09/11(木) 21:45:54.63 ID:KgPN7cyQ0
真紅「・・・・・・・」
ローゼン「(ああ、オレは幸せだ・・・)』

JUM「おーい真紅!見つかったのか!?」

ローゼン「!」
真紅「!ええ、なぜだか知らないけどこんな所にあったわ。・・本当に呪われてるんじゃなくって??」
ローゼン『(がーん!!)』
ラプラス『(ププ・・あながち間違ってませんね。)』
JUM「なんだよ真紅びびってんのか?」
真紅「そ、そんなことないのだわ!!さ、早く紅茶を出して頂戴!!」
JUM「へーへー」



51: 2008/09/11(木) 21:53:26.96 ID:KgPN7cyQ0
ローゼン「で、またこの棚に並べられた訳だが・・・」
ラプラス「今はこの部屋には誰もいませんけど、次はもう動けないですね・・・
     彼女達の目の届かないうちに動いてこの位置に戻るしか方法は無いですよ??」
ローゼン「うーん、せっかく真紅達に合えたのにこのままじゃな・・・・」
ラプラス「困りましたね・・・それに元の体に戻る方法も探さないと・・・・」
ローゼン「錬金術の基礎理論か??」
ラプラス「ええ、この時代なら図書館などで錬金術のことが載ってると思いますから
     それを見れば思い出すかもしれません。」
ローゼン「おいおい、お前は錬金術の天才だろ?」
ラプラス「いくら天才でも1000年以上も生きてたら忘れてしまいますよ。」
ローゼン「・・・・はあ」

53: 2008/09/11(木) 21:57:41.66 ID:KgPN7cyQ0
それから一週間
JUMの部屋(JUM、真紅、雛苺、翠星星がそれぞれ中で遊んでる。)

ローゼン「(うーん、ここに来て一週間だが皆幸せそうで何よりだ。)」
ラプラス「(ええ、微笑ましい限りです。ジュルリ)」
ローゼン「(・・・おい)」
ラプラス「(おや?私今何か・・・??)」

ガッシャアアアアアアアアアアアアアアアン!!!

『『(!!?・・・あれは!!?)』』

54: 2008/09/11(木) 22:03:20.39 ID:KgPN7cyQ0
水銀鐙「はあ~い真紅~」
真紅「水銀鐙!!」
ローゼン『(お!水銀鐙も成功したようだぞ!!)
ラプラス『(・・・か、かわいい!!ハアハア・・・)』
ローゼン『(・・・・・)』

水銀鐙「ふふ・・あいかわらず平和ボケで馬鹿らしいわ~。そんなじゃアリスになれなくってよ?」
真紅「・・・何度も言うけど私は私なりのやり方でアリスゲームを制するのだわ!」

『『(・・・・・・・・・は??)』』




55: 2008/09/11(木) 22:04:00.04 ID:KgPN7cyQ0
ちょっと休憩


57: 2008/09/11(木) 22:13:12.96 ID:KgPN7cyQ0
JUM「くそ!!毎度毎度、散々散らかしてすぐに帰りやがって・・・・!!」
真紅「文句を言わないの・・・」
雛「うゆー!片付け大変なのー!」
翠「ほーんと迷惑以外の何者でもねーですよ!!」
JUM「あーあ、パソコンの下まで・・・って、ん?」

蒼「やあ、手伝いに来たよ。」


58: 2008/09/11(木) 22:15:28.79 ID:KgPN7cyQ0
JUM「蒼星石か・・・」
蒼「さっき水銀鐙を見かけたからね。もしやと思ってJUM君の所に来たけど・・・
  ひどいね。」
JUM「まあ、手伝いに来てくれたんならありがたいよ。」
蒼「うん、じゃあ僕も手伝うね。」

ローゼン『・・・・・・・・・・・』
ラプラス『・・・・・・・・・・・』

60: 2008/09/11(木) 22:21:47.23 ID:KgPN7cyQ0
ある夜

ローゼン『おい、ラプラス。』
ラプラス『なんでしょうか?』
ローゼン「なんで俺の作った人形が互いを傷つけ合ってんだ??」
ラプラス「さあ?」
ローゼン「おい、真面目に言ってんだ。何か知らないか??」
ラプラス「知ってる事はあなたと変わりませんよ。錬金術で彼女達に命を与えた変わりに・・
     自分たちもその反動を受けた・・・。このくらいです。」
ローゼン「・・・・・・・先週この部屋で起きた事・・・明らかに水銀鐙だけが皆と対立してたな。」
ラプラス「・・・確かにそう見えましたね。」
ローゼン「しかも、真紅達の方が人数が多いのに水銀鐙は互角かそれ以上の力を持ってると見た。」
ラプラス「よく分析してますね。」
ローゼン「娘同然だからな。」


61: 2008/09/11(木) 22:31:04.11 ID:KgPN7cyQ0
ラプラス「で、どうするんですか?あなたは??」
ローゼン「・・・・アリスゲーム。」
ラプラス「え?」
ローゼン「水銀鐙が言ってた。
     ・・・・くそ、何が互いの心臓を全て集めたものがお父様に会えるだと??」
ラプラス「実際にはどうなんですか??」
ローゼン「俺が知るか!!」
雛「うゆー・・」
ローゼン「・・コホン。
     とりあえずこの何日かで水銀鐙以外は誰もアリスゲームってのに、積極的じゃないってことがわかった。
     あんな風に普通に生活しているんだからな。
     で、水銀鐙に会って説得した方がコトは解決しやすいかもしれないってことだ。」
ラプラス「・・・何か根拠でも??」
ローゼン「言っただろ?皆俺の娘だ。」
ラプラス「・・・・・フ、わかりました。でもこの格好じゃ私たちが危ないかもしれないですよ??
     彼女・・・かなり血気盛んと見ますので・・・」
ローゼン「お前、基本的にMなんだからいいだろ」
ラプラス「んふ。バレましたか。」

     

64: 2008/09/11(木) 22:37:47.56 ID:KgPN7cyQ0
ラプラス「・・・・で、こんな夜中に抜け出してよかったのでしょうか??」
ローゼン「仕方ないだろ。昼間だと目立って怪しまれる。真紅達ならギリギリセーフだけどな。」
ラプラス「はあ・・・なかなか見つからないですね。」
ローゼン「とりあえず探索範囲を広げればいいんだ。見つからなかったらまた別の場所に行けば良い。」
ラプラス「気の遠くなるような作業ですね・・・」
ローゼン「1000年も生きた方がよっぽど辛いっつーの。」
ラプラス「はは、確かに。」


65: 2008/09/11(木) 22:42:23.75 ID:KgPN7cyQ0
3時間後・・・

ローゼン「な、なかなか見つからないもんだな・・・」
ラプラス「そう・・・ですね・・・ぜえ、ぜえ、」
ローゼン「今日はここまでに・・・・ん?」
ラプラス「どうかしましたか??」
ローゼン「もう夜中の2時を回ったって言うのに・・・あの家だけ明かりが付いてる。」
ラプラス「最近の若い人には良くある事ですよ。さ、もう帰りましょう。」
ローゼン「・・・・すまん、ほんの少し見てくる。ダメ元で。」
ラプラス「・・ああ!ったく仕方が無い。」


67: 2008/09/11(木) 22:47:01.37 ID:KgPN7cyQ0
ローゼン「・・・・・・」
ラプラス「よっこらしょっと・・・どうです?水銀鐙ちゃんはいましたか?」
ローゼン「・・・・いや、いねえ。いねえけど。」
ラプラス「・・・?どうかしたんですか??」
ローゼン「・・・あの家の中にいる男の顔見てみろよ。」
ラプラス「え?私は男には・・・・・・!?」
ローゼン「・・なあ、どーなってんだ??」
ラプラス「わ、わたしにも何が何だか・・・!!?」

ローゼン「・・・エンジュ!!何であいつがここにいるんだ!!?」

68: 2008/09/11(木) 22:52:21.94 ID:KgPN7cyQ0
ローゼン「・・しかも、隣に誰かいるぞ??」
ラプラス「ここからじゃちょっと遠くて・・・・見えません」
ローゼン「な!ウソだろ!?ありゃあ雪華綺晶か!!?なんでエンジュのところに・・・・
     ってヤバ!!!」グイ!
ラプラス「え!?え!?」
ローゼン「まずい!見つかった・・・かも!!とにかく逃げるぞ!!」
ラプラス「ええ!?ま、待ってください!!」

再びJUM家 JUMの部屋
『『・・・・・・・・・・・』』

72: 2008/09/11(木) 22:55:40.87 ID:KgPN7cyQ0

ローゼン『・・・・・・・・』
ラプラス『・・・・あの、ローゼン?』
ローゼン『・・・・寝る。』
ラプラス『・・・え?』
ローゼン『疲れた。・・・話は明日だ。』
ラプラス『・・・はい』



74: 2008/09/11(木) 23:05:17.96 ID:KgPN7cyQ0
そして朝になりました。

JUM「じゃあ、僕図書館に言ってくるから。夕飯には戻ってくる。」
翠「翠星石は蒼星石の所に言ってくるですから、帰りはチビ人間と同じですう~」
真紅「さてと・・私は読書でもするのだわ。」
雛「雛はお絵描き~!!いっぱい描くの~!!」
真紅「なるべく静かにね。」
雛「うい~」
ローゼン「(・・・・・・・・・・・)」
ラプラス「(・・・・・・・・・・・)」


75: 2008/09/11(木) 23:09:40.42 ID:KgPN7cyQ0
ローゼン「・・・・・・・・・・」
ラプラス「・・・・あ!」
雛「うゆ?今何か聞こえたの・・・って真紅!!」
真紅「どうしたの?・・・な!?」
ローゼン「・・・・楽しそうだな。真紅、雛苺」
雛「しゃ、喋ったの!!」
真紅「・・?あなた、何者なの!?」
ローゼン「見てわからない?」
『『・・・・・』』
ローゼン「おっと・・・さすがにわかんないか。僕のなまえh」
真紅「・・・・待って。」


79: 2008/09/11(木) 23:14:22.88 ID:KgPN7cyQ0
真紅「・・・あなたとは、どこかで会った気が・・・??」
ローゼン「・・・・会ってるね。」
雛「・・うゆ?雛もなんか知ってる気がするの!」
ローゼン「・・・フフフ。」
真紅「・・・まさか・おと・・う・・さま?」
ローゼン「・・・ただいま。真紅、雛苺。」
『『・・・お父様!!』』

ローゼン「(く、くるしい・・!!とにかく騒ぎにならなかっただけでもよしとしよう!)」
ラプラス「(ああ・・・・私も圧迫されたい・・!!)」


83: 2008/09/11(木) 23:22:28.03 ID:KgPN7cyQ0
真紅「・・では、アリスゲームは??」
ローゼン「ああ、僕も実のところそれを聞いたのはここに来て水銀鐙が一悶着やらかした後だ。」
雛「うゆ~」
ローゼン「すまん、僕たちがもっと真紅達に早く会えてれば・・・」
真紅「そんなことないですわお父様!!ただ・・・アリスゲームが無い事、お父様が私たちを愛してくれてる
   ことだけで幸せです!」
雛「雛もー!お父様だーいすき!!一緒にお絵描きするのー!!」
ローゼン「ハハ、よーし!なにを描こうかなー?」
真紅「あ、待ってくださいお父様。そちらの方は?」
ラプラス「あ、申し遅れました。私ローゼンの昔からの付き合いで『ラプラス』といいます。」
真紅・雛『ラプラス!!?』
『『え??』』


85: 2008/09/11(木) 23:28:08.09 ID:KgPN7cyQ0
真紅「お父様・・・ラプラスと知り合いで・・・??」
雛「??」
ローゼン「?そうだけど・・どうかしたのかい??」
真紅「失礼だけど・・・貴方の本名は・・・?」
ラプラス「あ、はい。私の名前は『ディオルド・J・P・ラプラス』といいます。ラプラスで結構ですよ。」
真紅「別人・・・なの?・・・確かに力の感じ方も違うし・・・・でもウサギなのだわ。」
雛「そうなの!ウサギの顔なの!」
『『???』』

87: 2008/09/11(木) 23:35:32.15 ID:KgPN7cyQ0
ローゼン「なんの話だい??」
ラプラス「私には何がなんだか・・・」
真紅「・・!失礼しましたのだわ。今まで『アリスゲーム』には傍観者がいたのです。」
『『傍観者??』』
雛「うゆ!いっつも雛達を助けるようなことするの!でも不気味でちょっとこわいのー」
ローゼン「・・・・」
真紅「・・その人物の名前が『ラプラスの魔』といいます。
   スーツでネクタイをした人間の体にウサギの頭とシルクハット。」
ラプラス「おや、まあ・・・今の私と瓜二つですか・・・」
ローゼン「・・・・なんか想像しただけで気分が萎える。」
ラプラス「んふ」
ローゼン「・・・・・・・・・・・・・」


90: 2008/09/11(木) 23:45:41.07 ID:KgPN7cyQ0
ローゼン「真紅。さっきも言ったけどこいつは当時有名な錬金術師で
     『こうなってから』1000年以上一緒だったんだ。
     その「ラプラスの魔」っていうのは偶然じゃあないのか??」
真紅「・・・そうね。言葉遣いや雰囲気も違うし、別人のようね。疑ってごめんなさい。」
雛「雛もー」
ラプラス「いえいえ、大丈夫ですよ。
     ・・・それに、私と似た人物ですか
     んふ、実際に会って気が合うか確かめてみたいものです。」
ローゼン「いや、しなくていいしそんなこと考えなくていい。
     真紅、こいつ根っからの口リコンだから気をつけろ。」
真紅「口リ・・??え?あ、はい。」
ラプラス「フフフフフ・・・」
雛「(なんか別の意味でこわいのー)」
真紅「(ええ。やっぱり別人ね・・・別の意味も含めて・・・・)」

96: 2008/09/11(木) 23:56:00.38 ID:KgPN7cyQ0
真紅「これからどうするつもりで・・・?」
ローゼン「とりあえずは他の子達にも本当の事を教えて・・・・
     あとは、図書館で錬金術の事を調べるつもりだよ。」
真紅「錬金術・・・体を元に戻すための・・・」
ラプラス「ええ、あのとき使った基礎理論を逆流させれば元に戻ると思います。
     ただし私たち以外何も無い空き地でやった方が得策ですけどね。」
ローゼン「まあ、それは時間があればいつでもできるからな。
     でもどうやって、調べにいけば・・・」
真紅「JUMがいるのだわ。」
ローゼン「JUM??」
ラプラス「あの眼鏡のかわいい子ですか??」
ローゼン「・・お前ちょっと黙れ。」


97: 2008/09/12(金) 00:00:20.33 ID:2GBDDdFM0
雛「JUMはいつも図書館でべんきょーしに行ってるの!
  だからJUMに頼めば調べてくれるのー」
真紅「JUMは私たちのマスターなんです。」
ローゼン「・・・ああ、確かそういうルールだったな。」
ラプラス「ともかくこれで錬金術の調べは解決できましたね。残念ですけど」
ローゼン「何が残念だ。」
ラプラス「んふ。何でもありませんよ。」
雛「(真紅ーラプラス怖いのー)」
真紅「(なるべく目を合わせない方がいいわね)」

136: 2008/09/12(金) 07:26:52.89 ID:E41i85hz0

ローゼン「で、夕方まで帰ってこないんだよなー。暇だ。」
真紅「それなら一緒にくんくんを見るのだわ。」
ローゼン「くんくん??」
真紅「くんくんは素晴らしいですわお父様。」
雛「雛も一緒に見るの!」
ラプラス「ふむ、私も一緒に見ましょうかね。くんくんとやらを」
真紅「くんくんは天才なのだわ。」

139: 2008/09/12(金) 07:32:06.85 ID:E41i85hz0
くんくん「それじゃあ来週も~よろし
『『『『くんくん!!』』』』

ローゼン「(今じゃアニメなんて言うのもあるのか・・・時代も変わったな。)」
ラプラス「んふ、中々楽しみましていただきました。」
真紅「まだあるのだわ。劇場版にOVA、ドラマCDその他もろもろよ。」
ローゼン「す、すごいな。(うーむ、時代毎に趣味が変わってくのか??)」
雛「・・お腹すいたの。」
ローゼン「そーいえばもうそんな時間か・・・」

140: 2008/09/12(金) 07:37:15.38 ID:E41i85hz0
真紅「そろそろJUMとのりが帰ってくる時間なのですわ。」

『うふふふふふふ!遂に成功したのかしらピチカート!!』
『・・今日の計画はばっちりかしら!あと10分でここの人間が帰ってくる。
 その隙に気づかれないよう後をつけて侵入!!完璧かしら~!!』
JUM「・・・・・なに、やってんだ?人ん家の前で。」
カナ「な!い、いきなり見つかったのかしら~!!」
JUM「・・・ったく、夕飯食べたいなら構わんぞ。」
カナ「え?・・・あ、じゃあそうさせてもらうかしら~」
JUM「(はあ・・疲れて追い出す気にもならん)」

141: 2008/09/12(金) 07:45:13.77 ID:E41i85hz0
JUM「ただいまー。ついでに客人だぞー」
カナ「お邪魔するかしらー!」

雛「あ、JUMにカナリアなの!」
ローゼン「カナリア!?」
ラプラス「良かったですね。」
真紅「あらカナリアが来たなら夕飯は彼女にも手伝ってもらおうかしら。」
ローゼン「カナリア料理できるのか??」
真紅「ええ、彼女の作る卵焼きは絶品ですわ。」
ラプラス「んふ、では楽しみにしてましょう」
ローゼン「くー!カナリアはいい嫁さんになるぞー!!」

144: 2008/09/12(金) 07:50:51.63 ID:E41i85hz0
JUM「・・じゃあアリスゲームは本当に無いんだな!?」
ローゼン「ああ、僕はそんなコトさせるために彼女らに命を吹き込んだわけではない」
JUM「・・・・まだ半信半疑だけど。信じて良いんだな??」
ローゼン「ああ・・・迷惑かけたね。」
JUM「まあ・・・なんていうかその。普段の時は楽しかったからいいですよ」
ローゼン「!そうか・・・そいつは嬉しいな。」
翠「チビ人間!お父様にさっきから失礼ですう!!お父様が言ってるのですから本当も糞もねーですよ!!」
JUM「わ、わかってr
ラプラス「翠星石ちゃんの言う通りですね。私の事も聞いて欲しいです、はい。」
ローゼン「お前ホント黙っててくれないか?」
ラプラス「んふ」


146: 2008/09/12(金) 07:57:49.88 ID:E41i85hz0
JUM「それと、その・・錬金術に付いては僕に任せてもらっていいんですか?」
ラプラス「ええ、といっても図書館で時間があればでいいですよ。これは後回しですので」
JUM「じゃあ、何か会ったらすぐに言うよ。」
ラプラス「んふ、了解しました。」
ローゼン「頼むぜ、ラプラス。今度は失敗しないようにな??」
ラプラス「大丈夫ですよ。錬金術は繊細だから広い心を持つ事が大事なのです。」
蒼「そういえばディオルドさんは有名な錬金術師でしたよね?以前はどんな発明をしてたのですか??」
ラプラス「ふふ、良い質問ですね。蒼星石君・・」
蒼「・・・あの、僕は皆と同じ女の子ですけど。」
ラプラス「な、なんだってー!?」

147: 2008/09/12(金) 08:05:34.17 ID:E41i85hz0
ローゼン「・・・・・・・・・・・・」
ラプラス「あ、いえ。間違いは誰にでもあることですよ・・ハハハ」
蒼「・・・・」
ラプラス「コホン・・失敬。当時私は世間では結構有名な人だったんですよ。」
ローゼン「『口リコン伯爵』ってことでな。」
ラプラス「・・・・・・・・・・・・」
ローゼン「・・オホン。間違いは誰にでもある。」
ラプラス「とにかく、私は日々錬金術で頼まれたモノを直したり発明してましたね。
     もちろん錬金術の研究も。」
蒼「へー!結構すごいんですね。僕のマスターも時計屋の職人で色々な時計を作ってるんですよ。」
ラプラス「おや、それは素晴らしい!私も時計を何度か錬金術で生み出した事もありますから。」
蒼「すごいんですね、ディオルドさんて。」
ラプラス「んふ、ありがとうございます。
     (か、かわいすぎる!!ああ、そんなに見つめないでください・・・・ジュルリ)
ローゼン「(ラプラスの野郎・・・元に戻ったら覚えとけよ・・・)」

151: 2008/09/12(金) 08:20:58.64 ID:E41i85hz0

カナ「ところで、水銀鐙はどうするかしら?」
翠「そおです~!あいつのせいで今までブチ壊しだったんです!!」
蒼「彼女・・・こちらの言う分に聞いてくれれば良いけど・・・・」
真紅「・・・」
雛「うゆー水銀鐙こわいのー。」
ラプラス「(これで水銀鐙がアリスゲームに積極的っていうのが確実にわかりましたね。)」
ローゼン「(・・認めたくないけどな。
     でも娘が間違いでそうなっちまったならちゃんと本当の事を伝えなきゃならん)」
ローゼン「・・・とにかく、何もしないよりはマシだ。
     水銀鐙に本当の事を話そう。」
真紅「・・・そうですわね。」
 

189: 2008/09/12(金) 12:55:53.64 ID:ImfffJVh0
>>151

ローゼン「ところで水銀鐙はどこに・・・?」
真紅「それがわからないのです。以前探したこともあったのだけれど・・・」
ローゼン「そうか・・・」
ラプラス「ふむ・・・では彼女からくるのを待ってみてはどうでしょうか??」
ローゼン「なんでだよ。」
ラプラス「(わすれたのですか?昨夜エンジュと思われる人物たちに見つかったことを・・・)」
ローゼン「(そうか!下手に動くと見つかる可能性もあるな)」
ラプラス「(それにもっと調べてみる必要がありますからね・・・)」
ローゼン「(そうだな・・・)」
真紅「・・お父様??」


190: 2008/09/12(金) 12:59:27.54 ID:ImfffJVh0
ローゼン「あ、何でもないよ。真紅、とりあえずラプラスの言う通り
     ここで待つことにするよ。その方が安全でもあるからね。」
真紅「わかりましたのだわ。」
雛「うゆー!じゃあみんなで遊ぶのー!!」
翠「あとで翠星石がスコーンを焼いてあげるですう!」
蒼「僕も手伝うよ。」
金「カナも手伝うかしら~あ、でも二時間くらいしたらみっちゃんのところへ帰るかSら。」
ローゼン「みっちゃん?」
ラプラス「みっちゃん!!!??」
ローゼン「・・・」


191: 2008/09/12(金) 13:03:45.75 ID:ImfffJVh0
カナ「み、みっちゃんはカナのマスターかしら。」
ラプラス「ほうほう・・・」
カナ「か、顔が近いかしら!!」
ローゼン「おい、ラプラス・・・」
ラプラス「・・・んふ、冗談ですよ。ローゼン」
雛「(やっぱり怖いの~)
真紅「(絶対に目を合わしちゃダメよ)」
翠「(うう・・どっちにしろ不気味なのは変わりないです。)」
蒼「(そう・・・だね。)」
JUM「(まさかこいつ、真紅達と一緒にいたいだけなんじゃ・・・・)」

のり「みんな~お風呂わいたわよ~」


192: 2008/09/12(金) 13:10:49.40 ID:ImfffJVh0

夜になりました。

『『『『おやすみ』』』』
JUM「ああ、おやすみ。」
ローゼン『・・・・・』
ラプラス『・・・・・』
JUM『あんたらは寝ないの??』(←小声)
ローゼン『・・ちょっと、話したいことがある。』
JUM『え?』
ラプラス『あなたに頼みたいことがもう一つあるんです・・・』
JUM『・・・・』

193: 2008/09/12(金) 13:16:23.97 ID:ImfffJVh0
一階のリビング

JUM「で、話って・・・??」
ローゼン「ここら辺に人形を扱った店はあるかい?」
JUM「え?・・あー、ここからそんな遠くないところに小さな人形屋がありますよ。西洋人形だけど」
ラプラス「(ローゼン)」
ローゼン「(ああ、わかってる。)」
JUM「??」
ローゼン「無理を言ってるかもしれないが、その人形屋に一度よってみてくれないか??」
JUM「え!?・・・まあ、それなら別に良いけど。丁度図書館からの帰り道だし。」
ローゼン「わかった。頼むよ。」
JUM「でもどうしてその人形屋に・・・??」
ローゼン「・・・私には以前、弟子がいた。」
ラプラス「・・・・」
JUM「・・・・」

ローゼン「名は・・エンジュ。僕の弟子の中で一番才能を持った人物だ。
     やつが・・その店にいる。」



197: 2008/09/12(金) 13:27:51.91 ID:ImfffJVh0
次の日

JUM「さてと・・・そろそろ帰るかな。」
巴「今日ははやいね?」
JUM「ちょっと寄るところがあるもんだから・・・」

西洋人形店

JUM「・・・・ここか」
巴「?」
JUM「ほんの少し見た後帰るよ。もうすぐ夕方だし・・・」
巴「うん」

ガチャ・・

『あ!いらっしゃいー!』


198: 2008/09/12(金) 13:32:18.66 ID:ImfffJVh0
「さてと・・・最近のお客さんにしては珍しいね~、若い夫婦だ。」
JUM「な!?」
巴「・・・・(ポッ)」
「冗談冗談w僕の名前は白崎!ここで助手と会計を担当してるよ。」
JUM「助手・・?他に誰かいるんですか??」
白崎「ああ、ここにある人形を全部手作りで並べてる人形師だよ。今は奥で製作中だけど。」
JUM「そうなんですか・・・(確か・・エンジュって言ったのかな??)」
白崎「・・・・・・」
巴「すごく・・・綺麗ですね。ここの人形。」
白崎「お!君は見る目があるよ!!」



199: 2008/09/12(金) 13:37:39.18 ID:ImfffJVh0
JUM「・・・・・」
白崎「さっきも言った通り、ここの人形は一人一人彼が手作業で1から作ってるんだ。
   何日もかけてね・・・。
   だからこうやって完成するたびに人形を並べていると彼の理想の女性が目に浮かぶんだ。」
JUM「・・・」
巴「理想・・・」
白崎「人形は第二の人物とか、愛を込めるとか色々な説で固められてるからね。彼の場合は
   理想の娘に近いかな・・??」
JUM「そうなんですか・・確かに『娘』って感じがします・・・。」
白崎「・・・・・」
巴「・・・・・」

201: 2008/09/12(金) 13:44:27.85 ID:ImfffJVh0
白崎「ま!とりあえず、ゆっくり見てってよ!もうすぐ閉店だけど君たちは特別だ。」
巴「あ、いいんですか??」
JUM「・・・・」
白崎「構わないよ!さ、どうぞどうぞ。」
JUM「(ある意味チャンスか・・・??」
白崎「・・・・・・・・」


202: 2008/09/12(金) 13:48:19.16 ID:ImfffJVh0
白崎「・・そういえば、プレゼントか何かかい??」
JUM「(うわ!ビックリした!!)ええ、まあそんなところです。」
白崎「うーん、いいねえ!ここら辺もいいのが揃ってるよ!!」
JUM「はあ・・・・(・・・あれ??)」

店の奥・・大きなガラスケースに入った白いドレスを着た人形が目に映る。
JUM「(・・・これって。)」
白崎「・・・・・・・」


203: 2008/09/12(金) 13:55:44.91 ID:ImfffJVh0
アクシデント
先輩がきたw書きにくいので荷物のこしてさりげなく隣の部屋に移動!!

JUM「・・・・・・」
白崎「その人形はね・・・彼の最高傑作だよ。気に入ったかい??」
JUM「え?・・・すごいですね。思わず見入ってしまいますよ・・それに眼帯をしてるなんて
   少し変わってますね。」
白崎「彼曰く眼帯には暗示があるらしいよ。」
JUM「そうなんですか・・・ところでこれっていくらするんですか??」
白崎「うーん、軽く50億円はいくね。」
JUM「50億!!?」

204: 2008/09/12(金) 14:02:19.96 ID:ImfffJVh0
白崎「人形界の世界ではこのくらい当たり前なのさ!」
JUM「・・・はあ」
人形『・・・・・・』
JUM 『(なんだろう・・・?この感じ・・・でも、違うな。)』
白崎「・・・・・・」

ガチャ
白崎「じゃ、またよろしく~!!」

JUM「(うーん、結局収穫はなしか・・・日が開いたら改めて行こうかな。)」
巴「じゃあ、わたしこっちだから・・・」
JUM「おう、じゃーな。」




215: 2008/09/12(金) 16:01:08.94 ID:VsqVoFNS0
夜になりました。

ローゼン「で、どうだった?」
JUM「人形師がいるっていうのは確かでしたよ。あと店員もいたけど。」
ラプラス「ふむ、これで人形師がエンジュということがわかってきましたね・・・」
ローゼン「まだわからないじゃないか。・・・またいって来てもらっても良いかな??」
JUM「ええ、いいですよ。僕も少し気になる所があったので・・・」
ローゼン「気になところ・・・?」
JUM「ちょっと違和感があるんです・・・あの店にある人形。」
ラプラス「・・では日を改めて、何かわかったら連絡でも」
JUM「わかった。」
ローゼン「(本当にエンジュなのか?だとしたらなぜ奴はこの時代に・・・
     まさかな・・・)」

216: 2008/09/12(金) 16:08:26.63 ID:VsqVoFNS0
5日後・・・

白崎「!!・・やあいらっしゃい!ここの人形気に入ったかな??」
JUM「ええ、まだ見てないものもありますから・・・」

人形「・・・・・・・・・・」
JUM「(やっぱこの人形から違和感があるな・・・まさかとは思うけどな~)」
白崎「・・・・・・あ、そうだ!!」
JUM「!?どうかしたんですか??」
白崎「彼の仕事場を見てみるかい??」
JUM「え?邪魔にならないですか!?」
白崎「ダーイ丈夫だって!彼、仕事になると周りが見えないから!!ね!?」
JUM「(おかしい・・都合が良すぎる。もしやバレたのか??いや、でも真実を知る必要がある!!)
   じゃあ・・ちょっとだけ。」
白崎「そうこなくっちゃ!!」


217: 2008/09/12(金) 16:13:59.75 ID:VsqVoFNS0
『・・・・・・』

白崎『ほら、あそこで作業してるのがそうだよ。』(小声)
JUM『かなりの人形がありますね・・・』
白崎『一日中ああだから処分する時には一苦労だよ』
JUM『・・・・』

『・・・・・良し』
白崎『終わったみたいだね。』
白崎「おーい!今空いてるか?」
「・・!白崎か何の様だ??」
JUM「(・・でかいな!2mくらいあるんじゃあないのか??)」
白崎「僕はこの子が気にいってね!君の仕事場を見学させたいんだがいいかな!?」
「・・・・・・」
JUM「・・・・」
「・・・・・」グイ!
JUM「・・・うわ!」
「・・・・・・合格。」


218: 2008/09/12(金) 16:20:17.85 ID:VsqVoFNS0
JUM「・・え?」
白崎「見学しても良いってことだよ!よかったね!彼は自分の認める人間にしか接しないから
   君には何か特別なチカラでもあるのかな!?」
JUM「そ、そんなもんですか・・??(あー、ビックリした。でもこれで良かったのかな??)」
「・・今日はこれで終わりだ。・・見学なら好きにしろ、だが毎日来られては困る。
 それと無闇に周りのものに触るのはやめて欲しい。・・見るだけならいいけどな。」

JUM「・・・いっちゃった。」
白崎「ま、とにかくコレで君もこの店の常連になったようなもんだよ!」
JUM「はは、ありがとうございます。・・・それで、」
白崎「あ、人形みてく??」


219: 2008/09/12(金) 16:22:36.95 ID:VsqVoFNS0
JUM「はい、もうちょっと見たいんです。」
白崎「どうぞどうぞ!VIPには特別に招待しないとね!」
JUM「はは・・」


人形「・・・・・・・・・・」
JUM「(やっぱりこの人形から違和感があるな・・・でも真紅達とは違う気がする。)」
人形「・・・・・・・・・・」
白崎「・・・・・・・・・・・」


221: 2008/09/12(金) 16:28:08.26 ID:VsqVoFNS0
JUM「やっぱり、おかしいですよ。あの人形店」
ローゼン「・・・・」
ラプラス「何かあったのですか??」
JUM「・・あの店にある人形。1つだけ違和感があるんです。」
ローゼン「・・どんな人形だ??」
JUM「・・・薔薇の眼帯に白いドレス・・薄いピンクの長い髪の人形です。」
ローゼン「・・・・雪華綺晶だ。」
ラプラス「これは・・・もう・・」
ローゼン「ああ、僕も実際に確認したいが確実に人形展の主はエンジュだ。」
JUM「ちょっと待ってください!そんな大昔の人物がどうして今に・・??」
ラプラス「・・錬金術ですよ。」
ローゼン「やつは錬金術にも興味を持っていたんだ。・・・・まさか完成させるとは。」
JUM「・・??」


223: 2008/09/12(金) 16:33:57.60 ID:VsqVoFNS0
JUM「それはどういう・・・??」
ローゼン「僕たちが錬金術の反動を受けた後、しばらくは意識がなかったんだ。
     気がついたら全く知らない所にいたしね。
     ・・・たぶん、僕たちがいなくなった後に無人になった工房にエンジュが来て・・・」
ラプラス「それしか考えられないですね。・・・・これで私の錬金術の手記が無くなった事に
     つじつまがあいますね。」
JUM「まさか!・・盗まれた!?」
ローゼン「それしか考えられんな。・・・・とにかく、水銀鐙を説得した後僕らがやつの店に・・・」
JUM「待ってください。僕が代わりを務めますよ。」
ローゼン「・・・なんだって!?」


224: 2008/09/12(金) 16:40:35.20 ID:VsqVoFNS0
JUM「今は人形ですけど、仮にもアンタ達は真紅達の父親でありエンジュの師匠なんです。
   もしあいつが何かして取り返しのつかない事が会ったらどうするんですか?」
ローゼン「しかし君は・・・」
JUM「・・・僕は引きこもりだったけど、ここまで付き合わされたんだ!アリスゲームを終わらすなら
  最後までやり遂げる義務・・・いえ、やり遂げたいんです!真紅達のためにも・・・」
ローゼン「・・・・・・・」
ラプラス「・・・・・・・」
JUM「・・・・・・・・・」
ローゼン「・・・・・わかった。娘を頼むぞ。」
JUM「・・はい!任せてください!」
ラプラス「(んふ・・随分と心の強い方だ。まるで昔の私とローゼンみたいだ。)」

228: 2008/09/12(金) 16:59:59.68 ID:VsqVoFNS0
JUM「じゃあ、また人形店に行ってみるよ。罠かもしれないけど
   作業中に見学してもいいって言われたんだ。」
ラプラス「おお!それはすごい・・!!」
ローゼン「とにかく『確証』があればそれでいい。何かあったら後は全速力で逃げるんだ。」
JUM「・・・わかりました。」

JUMの部屋
JUM「スースー・・・」
ラプラス「ぐおー」
ローゼン「・・・・・・・・・」
ローゼン「・・・・・・・・・・・待てよ。」
ローゼン「(雪華綺晶は全身白いはずだ・・。あの時見たのは・・・・青い・・雪華綺晶だ。)」





237: 2008/09/12(金) 17:57:48.89 ID:VsqVoFNS0
「こうやって時間をかけてゆっくり作業をする。
 ・・・・少しでも失敗するとそれはただの土塊だ。
 人形というものはどんなときでもソレを忘れずに作る事が大切だ。
 ・・・・今日はここまでだ。このまま一日焼く。
 ・・・・失敗すれば、最初からだ。」
JUM「・・・じゃあ、僕はこれで。・・・・ん?これは??」
「・・・なんだ。錬金術にも興味あるのか??」
JUM「・・・いえ、人形に関係あるのかな。って思っただけです。」
「・・・・・・・・とにかく今日はここまでだ。
 先ほどの続きの作業は3日間集中しなければ次のステップに進めない。
 ・・・来るなら5日後が妥当だ。」
JUM「それじゃあ・・失礼します。・・・・人形、うまく行くといいですね。」
「・・・・・・・・・・」


白崎「・・・いいのかい?このままで??」
「・・・フン、人形に興味を持ってるからな。ソレならそのままでいい」
白崎「おやおや、そんな言葉が出るとは珍しい。」

239: 2008/09/12(金) 18:03:01.15 ID:VsqVoFNS0
「・・・私は人形師だ。人形に興味を持つなら誰だろうが構わん。」
白崎「・・一人を除いて・・でしょ?」
「 ・・・おちょくってるのか?」
白崎「・・確認だよ。この永い時で考えが変わらないか不安でね。」
「・・・バカにしてるのか?お前のような傍観者と違い私はいつでも相手を『対等』に見る。」
白崎「じゃないと自分の『誇り』を傷つけるからね・・・」
「・・出てけ。」
白崎「おっと、そう怖い顔しないでよ。今からゆっくり休みますよ。」
「・・・・・フン」

241: 2008/09/12(金) 18:07:31.31 ID:VsqVoFNS0

「お父様・・・」
「薔薇水晶・・・今さっき終わったよ。こっちにおいで・・・」
薔薇「はい・・・」
  「・・・僕だけの人形。僕だけの薔薇水晶・・・・美しい」
薔薇「私も・・・お父様のそばにいて・・・幸せです。」
  「・・・お前はどんなものよりも美しい。・・だからそれをハッキリと現す必要があるんだ。」
薔薇「お父様の願いは・・・私の・・願いです。」
  「・・・いい子だ。薔薇水晶。」
薔薇「・・幸せです。」

242: 2008/09/12(金) 18:15:05.29 ID:VsqVoFNS0
JUM「・・・一応確信が取れた。」
『『やった!』』
JUM「あいつのデスクに錬金術の本があった。・・かなりボロボロで黄色い表紙だったけど。
   大きさは丁度A4ノートくらいかな・・??」
ラプラス「・・!!それですよ!!私の錬金術の理論が収まった手記は・・・!!」
ローゼン「どうやら・・エンジュがあそこにいるってことで正解だな。」
JUM「見た目は長身で少しパーマのかかった金髪。目はどんよりしてた。
   それに一緒にいる店員も一度として「名前」で呼ばないんだよ。」
ローゼン「こりゃあ、間違いねえ。・・後はどうやって奴と話を付けるかだ。」
JUM「・・・まず、元の体に戻った方がいいね。じゃないと・・・」
ラプラス「なに、基礎理論や円陣の図形があればなんとかなります。
     これで水銀鐙とあなたが図書館で見つけるだけですね。」
JUM「なるべく早く見つけるよ。昨日それらしい本を見たから詳しく見てみる。」
ローゼン「おお!頼んだぞ!!」


244: 2008/09/12(金) 18:21:06.77 ID:VsqVoFNS0
2日後

ローゼン「・・・・暇だ。」
ラプラス「そうですね。」

ガシャアアアアアアアアアアアアアアアアン!!

『『来たか!?』』


245: 2008/09/12(金) 18:29:44.20 ID:VsqVoFNS0
水銀「うふふふ・・・相変わらずくだらいわ~」
JUM「ま、待ってくれ!水銀鐙!!お前に会わせたいやつがいるんだ!!」
水銀「なに?なれなれしいわね・・そんな手には引っかからないわよ。」
翠「うるさいですう!とにかく会わせたい人がいるんですから言う通りにするですう!!」
水銀「生意気・・・」

バン!
『『水銀鐙!!』』
真紅「・・お父様!」
水銀「・・え?」


251: 2008/09/12(金) 19:02:28.75 ID:SlLKegpt0
水銀「そんな・・・・ウソよ!・・・ウソに決まってるわ!!」
真紅「・・・・違うのだわ。本当のお父様よ・・・あなたの会いたがっていた。」
ローゼン「・・・・水銀鐙。」
水銀「違う・・・私は・・・アリスに・・・・・お父様に・・・・・」
ラプラス「・・・・」
JUM「・・・・・」
水銀「私は・・・私は・・・・・うっ・・・うう・・・・・」
真紅「水銀鐙・・・もういいのよ。お父様に会えたんだから・・・」
水銀「うう・・・私・・私・・・・お父様・・・・」
ローゼン「・・僕はお前が今までしたことをしらない。だけどこうやってあえて愛する事には変わらない。」
水銀「お父様・・・お父様・・・・」

253: 2008/09/12(金) 19:09:49.55 ID:SlLKegpt0
水銀「・・・・・・・・・」
ローゼン「・・これが僕とラプラスの今までの人生だ。」
真紅「・・・・・」
ローゼン「・・とにかく、このアリスゲームは僕の知らないうちに行われていた!
     ソレを促した人物・・・・そいつを突き止めるのが僕のケジメだ。」
翠「・・・・・・」
蒼「・・・・・・」
金「・・・・・・」
雛「・・・・・・」
ローゼン「こんな格好じゃ危険な目に遭うのは承知だ。けどそれでも僕は諦めない。
     ここにいる大事な娘達のためにもな。」
水銀「どうしても・・・ですか?」
ローゼン「・・・ああ。それに目安はついている。」
真紅「・・・?」


254: 2008/09/12(金) 19:16:44.90 ID:SlLKegpt0
ローゼン「・・僕の一番弟子であるエンジュという人物。
     そいつが不老不氏とも言える状態で近所の人形店を営んでいる。」
全員「・・・・」
ローゼン「・・・認めたくないけど、やつがアリスゲームを促した人物だと思う。」
ラプラス「それは・・・どうしてです??」
ローゼン「まず奴しか錬金術に長けていなかった事だ。他の弟子も何回か挑戦したが皆人形作りに専念していたしな。
     不老不氏になれば『そういう風にする時間があるってコトだ。』現に真紅達はネジを巻かなければ眠ってしまう。
     そういう所を狙ったと思う。錬金術なんてソレ自体が幻みたいなものだ、ソレを知る範囲が限られれば
     的を得るのも単純だ。」

真紅「・・・・もし、そのエンジュが・・・犯人だとしたら?」
ローゼン「その時は僕が奴に喝を入れる。・・・・それで充分だ。」
JUM「・・・・・」


255: 2008/09/12(金) 19:22:32.75 ID:SlLKegpt0
蒼「・・それで、これからどうするつもりで・・・?
ラプラス「・・・手っ取り早い方法は、
     ・・彼のデスクにある私の錬金術の手記を手に入れる事ですね。」
JUM「それは・・・かなり危険なはずじゃ。」
ローゼン「・・確かにな。
     ・・・だが、考えてみればこのままだまってれば雪華綺晶が危ないかもしれないってことだ。」
真紅「雪華綺晶・・?」
ローゼン「・・!?会ってないのか?」
カナ「初めて聞くかしら・・その名前・・」
ローゼン「・・・・雪華綺晶はお前達の末っ娘にあたる。」
JUM「じゃあ、あの人形はローゼンメイデン!?」
ローゼン「ああ、おそらくは・・・けど」

256: 2008/09/12(金) 19:27:04.85 ID:SlLKegpt0
ローゼン「エンジュも・・おそらく僕と同じ・・いや彼のシリーズである人形がいるかもしれん。」
蒼「え?」
翠「な、なんで翠星石達と同じシリーズいるですか!?」
ローゼン「それはわからん。だが本当にそうならあいつは君たちと同じ
     ・・ソレ以上の人形を持ってるかもしれん。」
全員『・・・』
ラプラス「・・・やはり、真っ向勝負ですか??ローゼン」
ローゼン「ああ、馬鹿げてるかもしれんが『人形師には人形』。その逆にある。
     あいつの性格上、正々堂々と行けばリスクが減るかもしれんからな。」

257: 2008/09/12(金) 19:31:30.12 ID:SlLKegpt0
ローゼン「・・で、まずはラプラスの手記を取り戻す事が先決だ。
     来るべき時、僕はやつに喝を入れるが決して戦いに行くというわけではない。
     それをわかって欲しい。」
ドールズ「・・・」
JUM「・・・襲って来たら??」
ローゼン「その時は逃げれば良い。とにかくこちらからの攻撃は一切なしだ。」
JUM「・・・はい」
ローゼン「と、いうわけでまず僕とJUMそれに皆のうち二人と一緒に奴の家に行く
真紅「・・私が行くのだわ!!」
翠「待つです!真紅!!翠星石をいくですう!!」
ローゼン「・・・ちょっと待った!!」


258: 2008/09/12(金) 19:35:31.09 ID:SlLKegpt0
ローゼン「・・・・まず、錬金術を使えるラプラスの安否が絶対に重要だ。」
水銀鐙「そんな・・!お父様にもしもの事があったら・・・」
ローゼン「大丈夫だ、まだこいつに錬金術の記憶が会った時オレは事故で体が千切れたがすぐに治った。
     それに・・・お前達に命を与えたのはある意味ラプラスの錬金術の御陰だ。」
水銀鐙「・・・・」
ラプラス「・・本当に良いんですか??」
ローゼン「ああ、・・・で、オレと一緒に来るのは・・・・真紅と水銀鐙だ。」
二人「!!」


265: 2008/09/12(金) 19:55:45.18 ID:SlLKegpt0
真紅「水銀鐙・・・」
水銀「・・・わたしは、構わないわ。」
ローゼン「・・・・決まりだな。」
JUM「でも一応侵入ってことで良いのか?姉ちゃんの部活用バックあるから・・・・」
ローゼン「じゃあそれで行くかな・・・・」
ラプラス「んふ、では私のお守りをよろしくお願いしますよ。」
蒼「うん、まかせて」
カナ「任せるかしらー」
雛「がんばるの!」
翠「ニヤニヤ顔でいうなですう!!」
水銀「・・・足引っ張らないでね」
真紅「わ、わかってるのだわ!」
JUM「じゃあ明日姉ちゃんに頼んどくかな・・」
ローゼン「(・・・フフフ、この感じ悪くないな。)」


266: 2008/09/12(金) 20:05:48.75 ID:SlLKegpt0
三日後・・・

JUM「じゃあ行ってくる。」
のり「気をつけてね。」
翠「ウサギは任せるですう!」
蒼「雪華綺晶も助けられるようにね!」
カナ「カナの作戦はバッチリかしら!!
雛「任せるの!!」
ローゼン「・・じゃあ行ってくる。」
真紅「皆・・お願いね。」
水銀「油断しないでね~」
JUM「うし!じゃあ行くか!」
がちゃ!


267: 2008/09/12(金) 20:09:19.61 ID:SlLKegpt0
夕方

JUM「・・・ここがエンジュの人形店だよ。」
三人「・・・・・」
JUM「ノートのある方へバックを寄せる。その隙に盗ってくれ!」
真紅「(わかったのだわ)」
がちゃ!

白崎「あー!いらっしゃい・・・・・デカイ荷物だね。」
JUM「ええ、今日は部活帰りなので・・・えっと、先生は??」
白崎「丁度仕上げの時間で、見てるだけなら大丈夫だよ!」
JUM「どうも」
白崎「・・・・・・・・・・・・」

エンジュ「・・・・・・・・」


268: 2008/09/12(金) 20:12:25.28 ID:SlLKegpt0
JUM「(ノートの位置はそのままか・・・)」
エンジュ「・・・・・」きゅいーんキュイーン!!
JUM「(削り作業か・・・これなら聞こえない・・・)」
ジジジジ・・・
真紅「(・・あれね。)」
JUM「(真紅~早くしろよ)」
真紅「(そ~~っと・・・)」

ガシ!!

「お~~っと人のモノを盗むのは良く無いなーーーーー!!!??」


270: 2008/09/12(金) 20:26:03.32 ID:SlLKegpt0
真紅「きゃ!は、はなしなさい!!」
水銀鐙「真紅!!」
ガシ!!
白崎「お~っと!?意外な組み合わせだなー!!?」
ローゼン「マズいぞ!!逃げろ!!」
JUM「真紅達をはなせ!!」
ボゴオ!!
白崎「ぶ!!」

274: 2008/09/12(金) 20:34:18.03 ID:SlLKegpt0
エンジュ「・・・・薔薇水晶。」
薔薇「はい・・・」
JUM「な、なんだこいつ!!?う、うわあああああああああ!!!」
真紅「JUM!きゃあああ!!・・・!?あ、あなたは・・・・!!?」
水銀「あんたが・・・・」
ラプラスの魔「今宵・・・運命は必然であり未来は数多の架け橋・・・
       これもその1つと言えるでしょう・・・!」
二人「きゃあああああああああ!!」
ローゼン「JUM!!真紅!!水銀鐙!!」
エンジュ「・・・・??なんだ貴様は・・・!!?」
ローゼン「・・・相変わらず背がでかいな・・・エンジュ!!」
エンジュ「・・・まさか、生きていたのか!!?貴様は・・!!ローゼン!!!」
魔プラス「・・・・フフフフ」
ローゼン「ん?な、なんだ!?うわああああああああああああああ!!!」
エンジュ「・・・・・・・・・・」

277: 2008/09/12(金) 20:46:58.65 ID:SlLKegpt0
JUMの家 リビング

蒼「・・・遅いね。」
翠「もう三時間は過ぎたです~」
雛「うゆー皆心配なのー」
カナ「大丈夫かしら・・・・」
ラプラス「ローゼン・・・ん??」

ズモモモモモモ・・・
雛「テ、テレビが膨らんでるの!!」
蒼「・・!!君は・・・!!?」
カナ「だ、誰かしら・・・!!?」
雛「う、うゆ・・!?」
ラプラス「こいつは・・・・」
薔薇「私の名前は・・・・薔薇水晶。・・・・・お父様が待ってる。」



283: 2008/09/12(金) 21:22:09.33 ID:SlLKegpt0

蒼『ば、薔薇水晶!?まさか君が・・・・」
薔薇「・・・・・・」
スブブブブブ・・・
翠「ま、待ちやがれですう!!」
ラプラス「もしやローゼン達は・・・!?」
蒼「・・・!!行こう!!」
カナ「あわわわわ・・・!」
雛「・・ま、負けないもん!!」
ラプラス「行きましょう!!」

286: 2008/09/12(金) 21:28:10.49 ID:SlLKegpt0
少し前・・・

ローゼン「こ、ここは僕達のいた故郷の広場じゃあないか!!」
真紅「このnのフィールド・・おそらくエンジュという人物のものね・・・」
水銀「なかなか立派な町だけど主催者が醜いわ~」
JUM「いててて・・・あの人形思い切り突き飛ばしやがって・・・・」

魔プラス「くふふふふ・・・晴れ晴れとした舞台に舞う8つの薔薇・・・」

ローゼン「お前は・・・ラプラス・・!?いや違う!!誰だお前は・・・!?」
魔プラス「名前は・・・世界を構築するシンプルな形成・・・生命の仮の姿・・・・
     ラプラスの魔といいます。どうぞよろしく・・・」
ローゼン「ふざけやがって・・・・!!」



288: 2008/09/12(金) 21:33:38.41 ID:SlLKegpt0
魔プラス「おっと、まずは役者と観客を区別せねば・・・」
JUM「な、なんだ!?」
ローゼン「体が・・・!!?」
『『うわあああああああ!!』』
真紅「JUM!!」
水銀「お父様・・!!」
魔プラス「フィナーレはいつしか出発点に戻る。生まれた場所があなたの全てなら全ての物語は
     生まれた場所に戻るのです・・。クイ!
『『きゃ!』』
ひゅーーーーーん!!

広場・・町から離れた野原にある家。
ローゼン「ここは・・・僕の家だ!」
エンジュ「なつかしいか?」

289: 2008/09/12(金) 21:37:07.48 ID:SlLKegpt0
JUM「お前・・・なんだってこんなことを・・!!・・・あれ??」
エンジュ「無駄だ。胴体は固定してある・・・窓の外を見るためにな・・・」
ローゼン「あれは・・・・真紅!水銀鐙・・!!それにあれは・・!?」
エンジュ「わたしの最高傑作の薔薇水晶だ。・・貴様をこえるためのな。」
JUM「まさか・・・お前。」
ローゼン「・・・・エンジュ、お前がアリスゲームを教えたのか??」
エンジュ「ふん、見ていればわかる。」
ローゼン「・・・・!!」


291: 2008/09/12(金) 21:39:39.03 ID:SlLKegpt0
そして今・・

ローゼンの家の野原
ひゅーーーーん!
蒼「あ、あれは・・・!!」
翠「真紅達ですー!!」
カナ「ふ、二人とも無事かしら!?」
雛「なんだか疲れてるみたいなの!!」

真紅「はあはあ・・・あいつは・・・!?」
水銀「見失ったようね・・」
『『真紅ー!水銀鐙ー!!』』

292: 2008/09/12(金) 21:41:30.40 ID:SlLKegpt0
真紅「あなたたち・・・・!!」
水銀「来るのが遅いわ・・・」
蒼「真紅・・!!ここは!?」
翠「な、なんだか知ってる気が・・・」
真紅「ここはお父様とラプラスの・・・・私たちが生まれた故郷よ。」
『『!!!』』

ローゼン「皆!!」
JUM「あいつら・・・」
エンジュ「揃ったか・・・・」


293: 2008/09/12(金) 21:44:46.51 ID:SlLKegpt0
魔プラス「・・・あとは開演を待つだけですよ。」
エンジュ「・・そうか。」
ヒュン!
ラプラス「うわ!・・・ここは、ローゼンの・・・!ローゼン!!坊ちゃん!!」
ローゼン「オマエも連れてこられたか・・・」
ラプラス「一体何がどうなって・・・・」
魔プラス「しばしお待ちをお客様の期待は舞台の進行によって満たされるでしょう・・・」
ラプラス「・・な!!」


294: 2008/09/12(金) 21:48:22.80 ID:SlLKegpt0
ラプラス「・・この方がラプラスの魔。
     確かに私にそっくりですね・・・。」
ローゼン「感心してる場合じゃあないぞ・・・オマエも無理矢理これから始まる事を見なきゃ何ねーんだからな。」
ラプラス「・・・!!」
魔プラス「フフフ・・・二つに1つ、1つに二つ・・・・別れし世界はいつかは引かれ合うもの・・・
     似た者同士はどこかで繋がっているんです。」
ラプラス「・・・!!そうですか・・!!もし違う立場なら友人にもなれたかもしれませんね・・!!」
魔プラス「んふ」
ラプラス「んふ」
ローゼン「げええええええ」


296: 2008/09/12(金) 21:52:24.70 ID:SlLKegpt0
魔プラス「では開演と行きましょう。」
ローゼン「・・・・!!」

薔薇『これで・・・そろった・・・』
『『!!』』
薔薇『お父様のため・・・』
空中から水晶を乱れ撃ちする薔薇水晶。
とっさによける真紅達だが雛苺が出遅れた。


298: 2008/09/12(金) 21:54:49.82 ID:SlLKegpt0
ドス!

雛「あ・・・」
翠「チビ苺ーー!!」
雛「あ・・ああ・・」
ドサ・・・・
薔薇「まずは・・・一人。」

ローゼン「・・!!雛苺!!!そんな・・!!エンジュ!!てめえええ!!」
JUM「おい!!なにやってんだ!!?」
ラプラス「雛ちゃん!!貴方達という人は・・・!!」


300: 2008/09/12(金) 22:00:46.44 ID:SlLKegpt0

真紅「雛苺!!・・ゆるさないわ・・・!!!」
薔薇「狙いが甘い・・・」
蒼「そこを僕がカバーするんだ・・・!!!うああああああああ!!」
薔薇「・・・!!」
カナ「よくもやってくれたかしら!!第一楽章破壊のスタンビート!!」
水銀「・・やってくれるじゃなのの・・・あなた。」

翠「う・・・うう・・・チビ苺・・・・。」
雛『・・・・』

301: 2008/09/12(金) 22:06:41.18 ID:SlLKegpt0
薔薇「ローザミスティカが・・出ない??」
エンジュ(すまない、薔薇水晶。ソレはことがうまく行くために仕組んだ事なんだ。
     だけどお前は十分強い・・。ローゼンの人形のチカラを借りなくともな・・・)
薔薇「・・はい。お父様・・・。」

蒼「く!速すぎる!!」
真紅「ローズテイル!!あいつを捉えて・・!!」
水銀「・・・いいえ、わたしのも一緒よ・・・!」
真紅の薔薇と水銀鐙の華が合わさり巨大な龍が薔薇水晶を貫く。
真紅「・・・水銀鐙。」
水銀「・・・私は・・・恩を忘れるほど堕ちちゃいないわ
   ・・・・私は誇り高き薔薇乙女第一ドールだから。」
真紅「!ええ・・!!」
蒼金「やったか(しら!?)」
ドオオオン!!
薔薇「・・・非力」


302: 2008/09/12(金) 22:09:21.72 ID:SlLKegpt0
ドドドドドド・・・!!
真紅「・・・く!翠星石・・!!」
翠「う・・・うう・・」
蒼「翠星石・・!!」
水銀「バカ・・!!そこにいたら・・・・!!」

ドスドスドスドス・・・!!
翠「あ・・・・・」
金「・・・・・・間に合った・・かしら??」

303: 2008/09/12(金) 22:12:28.34 ID:SlLKegpt0
翠「ああ・・・か、カナリア・・・・・」
金「・・・一番地上に近かったから・・・カナがはやかったかしら・・・」
翠「あ・・ああ・・・・」
金「二番目のお姉さんだもん・・・しっかりしてないとね・・・・・・
  みっちゃんに・・よろしくかしら・・・・」
ドサ・・・・・
翠「い、いやああああああああああ!!!」

薔薇「これで二人・・・」
エンジュ「素晴らしいよ薔薇水晶・・・」
ローゼン「カ、カナリア・・・・」


306: 2008/09/12(金) 22:18:37.35 ID:SlLKegpt0
蒼「このお!!許さない!許さない!!」
薔薇「さっきより・・・動きが減った・・・あなたは・・・弱い。美しく無い・・・・」
蒼「それがどうしたっていうんだ・・!!」
薔薇「・・・」
蒼「今まで散々アリスゲームにとらわれて来たけど・・・この何日かで僕は知ったんだ!
  美しくなくたって・・・それでも皆と笑ってすごす日々が好きなんだ・・・!!」
真紅「(蒼星石・・・)」
水銀「便乗するようで悪いけど・・・・わたしにもめぐがいるのよね・・・・」
薔薇「・・・期待に応えなければ、美しく無い。弱いのは哀れ・・」
真紅「うるさいのだわ!!」

ローゼン「・・・・・」
ラプラス「・・・・・」
JUM「真紅・・・・・」

307: 2008/09/12(金) 22:22:10.03 ID:SlLKegpt0
真紅「だれが弱いか強いだなんて関係ないのだわ!!
   本当の愛は『結果』みたくわかるものじゃないわ!!
   見えないから私たちは探し求めて・・・・愛されてるのよ!!」
エンジュ「・・・・・・・・・」
ローゼン「・・う・・うう・・・真紅」
ラプラス「ローゼン・・・」
JUM「・・・・」
真紅「だから私たちはここまでこれたのだわ!誰かを愛し・・愛される事を忘れない限り!!」
ドカ!!
薔薇「う・・!!」
蒼「今だ・・・!!」


308: 2008/09/12(金) 22:27:24.81 ID:SlLKegpt0
薔薇「・・・私がお父様に対する愛は、変わらない。
   お父様が私を愛してくれる事も・・・・」
水銀「本当にそうかしら~?」
薔薇「・・・・なに?」
蒼「君は知らない・・・本当に愛してるなら。
 『他人を傷つける不幸』を背負わせるような真似はしない!!」
薔薇「・・・違う!・・お父様は私を愛してくれてる!!何も知らないのは・・貴方の方!!」
バシ!
蒼「は、鋏が!!」
翠「!!」
薔薇水晶は奪った鋏を蒼星石めがけて振り下ろした・・・。
ズバアアアアア!!
蒼「・・あ、ああ・・・・翠星石・・・・・」

310: 2008/09/12(金) 22:32:51.78 ID:SlLKegpt0
蒼「ごめんね・・・翠・・星・・・・石・・・・・・」
翠「いやああ!蒼星石いいい!!!うわあああああああああ!!」
真紅「な、なんてことを・・・!!」
水銀「・・・気に入らないわね。」
薔薇「私は・・・負けない。お父様の愛が・・・私の全て・・・」
真紅「それなら・・・私達も同じなのだわ!!」
水銀「真紅の言う通りね・・・・」
薔薇「弱ければ・・・・お父様は守れない・・・・」
真紅「・・・・そんな力・・・いらないのだわ。」

311: 2008/09/12(金) 22:37:19.00 ID:SlLKegpt0
真紅「守ろうとする気持ちが・・・一番強いのだから。」
薔薇「屁理屈・・・」
水銀「ぼけっとしないで・・・真紅!!」
真紅「!!」
ザシュ!
水銀「う!!」
真紅「水銀鐙・・!!」
水銀「早く・・翠星石の・・・ところに・・・!!」
真紅「でも・・!!」
水銀「はやくしなさい!!氏にたいの・・!!?」

312: 2008/09/12(金) 22:44:18.38 ID:SlLKegpt0
真紅「・・・わかったのだわ!!」
ヒュン!!
薔薇「にがさない・・・!!」
ガシ!
薔薇「・・・な!?」
水銀「こういうのは好きじゃないけど・・・お父様・・・・真紅達のためよ・・・・!!
   私は薔薇乙女第一ドール・・水銀鐙・・・覚えておきなさい・・・・」

水銀鐙は羽を大きく展開すると自分もろとも薔薇水晶を巻き込んだ。
羽が互いの体を突き刺す中、薔薇水晶は剣を密着した水銀鐙につきさす。
しかし、それは薔薇水晶にも同じことが起こった。ほぼ同じタイミングで水銀鐙も剣を取り出し
薔薇水晶に突き刺したのだが・・・・体力を消耗した水銀鐙はすぐに力つき地面へと落下した。
剣は・・・薔薇水晶の体に突き刺さったままだ。

316: 2008/09/12(金) 23:00:55.61 ID:SlLKegpt0
薔薇「・・・・体に傷が。」

真紅「水銀鐙・・・!!翠星石・・!しっかりして・・・!!ねえ!!」
翠「う・・・うう・・・」
薔薇「もう終しまい・・。」
ダ!
真紅「あ・・・・」
翠「・・・・・・・・・真・・紅。」
ドサ・・・
真紅「翠星石・・・!!」


317: 2008/09/12(金) 23:05:07.29 ID:SlLKegpt0
真紅「・・・もう・・・たくさんよ!!やめて・・・お願いよ・・・うう・・・う・・」
薔薇「あと・・・一人・・これでお父様に・・・」
真紅「う、うわあああああああ!!」
無我夢中になって薔薇を飛ばすのだが既に体力も限界だった・・・
じりじりと真紅をローゼン達のいる家の窓際まで来て・・・

ドス・・!!

真紅は・・・父とマスターの目の前で倒れた・・・・。

319: 2008/09/12(金) 23:12:32.90 ID:SlLKegpt0
ラプラス「な、なんてことだ・・・」
ローゼン「・・・・うそ・・だろ?」
JUM「おい、真紅・・・起きろよ・・・!!!起きろよおおおおおおお!!!」

エンジュ「・・こいつらを自由にしてやれ。」
魔プラス「いいんですか?」
エンジュ「目的が済めば他のものなどどうでも良い。
     後で『転がってる』のと一緒に家に返してやれ。」

ラプラス「・・!体が・・・!!」
ローゼン「・・・!!皆・・!!」
JUM「真紅・・真紅・・・!!」
ダダダ・・!!

320: 2008/09/12(金) 23:18:31.35 ID:SlLKegpt0
エンジュ「薔薇水晶・・・お前は最高だよ・・・・・・・。」

JUM「真紅・・・!!真紅・・!!目を開けてくれよ・・・!!う・・・うう・・・」
ラプラス「雛ちゃん・・・カナちゃん・・・蒼くん・・・皆・・・・・」
二人がそれぞれ野原に駆けだすなかローゼンは家の入り口でたたずんでしまった・・・
体が動かない・・・
そんなローゼンをよそに、真紅の近くにいた薔薇水晶がゆっくり・・・体に大きな穴をあけたまま
入り口に方へ近づいた。
彼は見た・・・全身ボロボロになった彼女がしている眼帯の下に・・輝くしずくがたまっていたのを・・・
ローゼン「・・・・・・・」
ローゼンは皆が倒れている野原へ歩き出した。


322: 2008/09/12(金) 23:20:58.01 ID:SlLKegpt0
自分アニメからみたけど
確かこんな感じだよ。

325: 2008/09/12(金) 23:30:17.36 ID:SlLKegpt0
エンジュ「ここだと汚いからね・・・一旦町の広場で手当をしよう。」
エンジュは薔薇水晶を抱えて家を出る。
薔薇「はい・・。」
ローゼン「・・・・エンジュ。」
エンジュ「なんだ・・。」
ローゼン「なんでこんなことをした・・・?」
エンジュ「・・ふん!わかりきった事を・・いいだろう話してやる。
     ・・・私は弟子の頃から貴様を超える事を密かに夢見た。
     だから、貴様が失踪した後あの男の錬金術の手記を学び・・・
     人口精霊という私の僕を作り・・・・薔薇乙女をお互いに戦わせたのさ!!
     そして先ほどのコトで私の人形がお前の出来損ないよりも優秀というのが証明された!!
     全ては私の薔薇水晶のため!!私の人形こそがこの世で最高の作品であり娘なのだ・・・!!」
ローゼン「じゃあ・・・ラプラスの魔なんだ??」

     

326: 2008/09/12(金) 23:33:53.36 ID:SlLKegpt0
エンジュ「やつは錬金術で偶然生まれた私の分身のようなものさ・・・
     私が作業をしている間。奴にアリスゲームを進めませたのさ。」
ローゼン「・・・・雪華綺晶は?」
エンジュ「彼女は『アリスゲーム』が思い付く前に薔薇水晶がとどめを刺したよ。
     まあ心配する事はない・・・ネジを巻けばまた動くさ。」
ローゼン「・・・・・・・・・」

エンジュ「さあ行こう。薔薇水晶」
薔薇「はい・・お父様。」

ローゼン「・・・・待てよ。」

329: 2008/09/12(金) 23:38:07.12 ID:SlLKegpt0
エンジュ「・・・まだ何か用があるのか??」
ローゼン「オレは・・・・・許さんぞ。」
エンジュ「・・・・許されなくて結構だ。」
ローゼン「馬鹿野郎!!ふざんけんじゃあないぞ!!てめえ!!」
エンジュ「・・・・」
ローゼン「何が最高傑作だ!!何がアリスゲームだ!!
     認められたくてやっただと・・・!!?馬鹿馬鹿しすぎて反吐が出る!!!
     そんなもの・・・オレはあの頃からお前を認めている!!」
エンジュ「・・!なん・・・だと・・・?」
ローゼン「ふん!言われないとソレに気づかなかったのか!!?」

330: 2008/09/12(金) 23:43:00.37 ID:SlLKegpt0
ローゼン「俺だって・・自分の師匠にも・・・言われた事はない・・・!!!
     だからこそどこまでも追求できるんじゃないのか!!?」
エンジュ「・・行ってる意味が分からんな。」
ローゼン「!!とうとう堕ちたもんだな・・・・エンジュ。
     お前のいう最高傑作なんてどこにもありゃしねえ・・・・!!!
     娘を自ら泣かせるようなヤツは特になああああ!!!!」
エンジュ「・・!!」
薔薇「お父様・・・」
     

332: 2008/09/12(金) 23:48:27.26 ID:SlLKegpt0
エンジュ「あ、ああ・・薔薇水晶・・・これは・・・・」
薔薇「ち、違うのです・・・・これは・・これは・・・・」
ローゼン「・・人形師にとって大切なのは、お互いを愛し合い信じる事だ。
     ・・・・・お前が俺の娘達をこんな風にしたのは確かにゆるせねえ。
     だが一番許せないのは・・自分の娘を悲しませたお前の心だ!!!」

パアアアアアアアアアアアアア・・・・!!!

ローゼン「・・!?」
JUM「こ、この光は・・・?」
魔プラス「・・・なんと!」
ラプラス「・・・これは、錬金術!?こんな現象は一度も・・ああ!!」


334: 2008/09/13(土) 00:03:42.74 ID:/hZtKa8r0
ローゼン「こ、これは・・・??」
エンジュ「ローゼン・・体が・・・・」
ローゼン「も、元に戻ってる・・?」

JUM「・・真紅!?」
真紅「・・・JUM?私・・一体・・・・」
JUM「え・・お前・・・・体が・・・・」
真紅「?こ、これは・・・・私の体・・・・」
ラプラス「お、おお・・・錬金術の・・・人体錬成が・・・・起こったのか・・・・??」


336: 2008/09/13(土) 00:07:09.61 ID:/hZtKa8r0
ローゼン「・・・みんな、人間になったのか?」
エンジュ「・・・薔薇水晶。傷が・・」
薔薇「・・・もう、大丈夫です。」
ローゼン「おい、エンジュ。」
エンジュ「?・・・!?」
バキイ!!
薔薇「お、お父様・・・!?」
ローゼン「今ので全部チャラだ・・・」
エンジュ「・・げほ!・・・ローゼン!私の薔薇水晶は・・!!」
ローゼン「・・・お前にはまだ愛する必要があるってことじゃないのか??」
エンジュ「・・・!!」


337: 2008/09/13(土) 00:11:23.17 ID:/hZtKa8r0
ローゼン「そうすりゃ、いつか本当に『お前の娘』になるんだ・・・。」
エンジュ「・・・私は・・・・私は・・・・!!」
薔薇「お父様・・・私はお父様のそばにずっといます・・・。
   だから・・・悲しまないでください・・・・」
ローゼン「・・・いい娘をもったなエンジュ。」
エンジュ「・・う・・うう・・・すまない薔薇水晶・・!!!」
ラプラス「・・・奇跡が・・・置きました。」
魔プラス「・・・そのようですね。」
ラプラス「・・・!!あなた、体が・・・!!」
魔プラス「私は彼の思念のようなモノですよ。彼が迷わなくなった時・・・
     私は、もう役目を果たしたのです・・・。
     そう、あなたが友達であるローゼンを助けるようにね・・・・」

338: 2008/09/13(土) 00:14:17.30 ID:/hZtKa8r0
ラプラス「どおりで、あなたとは気が合う気がしたんですよね・・」
魔プラス「んふ、また会える時が来たらいずれ・・・」
ラプラス「んふ、その時は歓迎しますよ・・・」
魔プラス「では・・・さよならです・・・ラプラス。」
ラプラス「・・・・・・」

ローゼン「で、どうするんだこれから?」
エンジュ「・・・・一度、故郷に戻る。」
ローゼン「・・?・・・なんでだ??」

340: 2008/09/13(土) 00:19:33.93 ID:/hZtKa8r0
エンジュ「・・・・あそこで私はアンタに出会った。
     だから・・・初心に帰るのさ。」
ローゼン「・・そうか。あそこはいいところだぜ~今はどうなってるか知らないがな。
     薔薇水晶にも見せてやれよお前の故郷を」
薔薇「・・・・」
エンジュ「・・・いつか、本当にあんたを超えてみせる。」
ローゼン「・・いつでも待ってるぜ。」
エンジュ「・・・フン」
ローゼン「あーっとあの店はどうするんだ?」
エンジュ「くれてやるさ・・・行こう薔薇水晶。」
薔薇「はい・・・お父様・・・」
ローゼン「(ったくあーんな笑顔をだすなんてよっぽどエンジュは愛されてんだな・・・)」
『お父様~!!』


341: 2008/09/13(土) 00:24:33.50 ID:/hZtKa8r0
ローゼン「お、!!みんな人間に・・・!!か、かわいい!!
     みんなこっちに走ってくるじゃなあいか!!
     おーい!!僕はここだぞー!!
     ハハハ!!JUMも嬉しそうだな・・!!こりゃあ大きくなったらみんなベッピンになるぞ~!!!
     待ってろ~今行く!!
     ・・・・ってラプラスウウウウウ!!!!てめえはにやけてこっちにくるんじゃあねええええ!!
     あ!!!なに雛苺抱っこしてんだてめえええ!!!
     JUM!!ラプラスを取り押さえろおおおお!!!!」
     

Fin

343: 2008/09/13(土) 00:28:48.21 ID:3Hg/m45cO
乙!

345: 2008/09/13(土) 00:29:26.56 ID:/hZtKa8r0
エピローグ

ローゼンの人形店
雪華綺晶「お父様・・この服どうでしょうか・・・??」
ローゼン「ばっちり似合ってるぞ!!きらきー!!明日の修学旅行はそれで決まりだな・・!!
きらきー「ありがとうございますお父様///」
ラプラス「んふふふ・・・たまりませんな~」
ローゼン「てめえ!!」
ラプラス「冗談ですよ・・・ふふふ・・・」

めぐ「ほら、水銀鐙!はやく行きましょ!!」
水銀「落ち着きなさいめぐ、治ったばかりだから無理は禁物よ~」
めぐ「ふふふ、今から両親んところへ行くと思うとわくわくするのよ♪」
水銀「しょうがないわね~」

352: 2008/09/13(土) 00:33:39.21 ID:/hZtKa8r0
おじい「ほっほっほ、ほらほら慌てなくてもまだあるぞい」
おばば「あら、まあ・・・二人ともよく似合うわ~」
蒼「えへへ・・・」
翠「お、重いです~」
おばば「私が若い頃着た着物だからね~サイズはぴったりだわ。」
おじじ「よーし、記念に写真をとるぞい~」
蒼「照れるな~」
翠「し、仕方ないですね~」

雛「巴ー!ただいまーなのー!!」
巴「あ、雛苺!久しぶり・・小学校はどう??」
雛「すっごくたのしいのー!皆でうにゅーのお絵描きなのー!!」
巴「フフフ・・・楽しそうね。」

354: 2008/09/13(土) 00:36:16.12 ID:/hZtKa8r0

カナ「みっちゃん!!どうかしら!?この服は!!」
みっちゃん「きゃああああ!可愛い!!ドールの時も良かったけど
      今はもっとかわいい~!!!また皆と記念撮影したい~!!!」
カナ「み、みっちゃん!!ほっぺが摩擦熱でマサチューセッツ!!」
みっちゃん「あ、ごめんね~」

356: 2008/09/13(土) 00:40:51.75 ID:/hZtKa8r0
真紅「に、似合ってるかしら・・・どう?」
のり「きゃー!真紅ちゃんも今年から中学生ね!!
   JUM君は今年で3年生だから真紅ちゃんは後輩になるのよね~」
真紅「ば、バカ言わないで頂戴・・!
   下僕はいつでも下僕よ!!」
JUM「なんだとー!?こいつ・・・全然変わってないぞ・・・・」
のり「はいはい!早くしないと遅れちゃうわよー!」
JUM「げ!もうこんな時間!!行くぞ!真紅!!」
真紅「あ、待ちなさい!!」
のり「ふふふ、ホント幸せね・・・」
通学路
JUM「ふう・・ここまでくれば間に合うぞ・・・」


357: 2008/09/13(土) 00:43:56.26 ID:/hZtKa8r0
真紅「ねえJUM・・・」
JUM「ん?なんだ??」
真紅「私の制服姿・・・似合ってるかしら??」
JUM「え!?あ、ああ似合ってるぞ///」
真紅「・・・///」
JUM「・・・・」
真紅「・・JUM」
JUM「な、なんだ?」

真紅「・・・ありがとう。        チュッ



359: 2008/09/13(土) 00:46:34.94 ID:/hZtKa8r0
これでおわりです!!
読んでくれた方、保守してくれた方本当にありがとうございます!!
きらきーは確かに能力や決着がついてないのでなやみましたけど
こういうカタチに収まりました。
文章等展開にもしかしたら変な部分があったかもしれませんが
ここまでやってこれました!
ありがとうございました!!

引用: ラプラス「究極の少女って何だ??」