1: 2024/05/21(火) 22:36:39 ID:OFZfQgyQSr
今回はこすさやです。
地の分多めになります。
ご了承ください

2: 2024/05/21(火) 22:37:21 ID:OFZfQgyQSr
すみません。
すずさやでしたね。
訂正です

3: 2024/05/21(火) 22:38:51 ID:OFZfQgyQSr
徒町がスクールアイドルをしている理由。
それは一つではないんだけど、その中の一つ大きな理由に憧れの存在がある。

村野さやか先輩。
徒町の存在を、価値を初めて認めてくれた人。

どうでもいいと他人には言われるような徒町のチャレンジの話を真剣に聞いてくれて。
今まであんまり人に認められた経験をしてこなかった徒町にとってさやか先輩の言葉はとても胸にしみて…
湖横断のバッチをさやか先輩からもらえた時の嬉しさと言ったら、徒町史上でも類を見ないほどの格別な喜びと言っても嘘ではない、そんな気がした。

そんなさやか先輩にだからこそ、特訓をお願いしたわけで。
徒町はさやか先輩じゃないとだめだったんです!
確かにメニューはハードではあったけど…

さやか先輩、徒町も、さやか先輩みたいにカッコよくて可愛いスクールアイドルになりたいです…

4: 2024/05/21(火) 22:40:31 ID:OFZfQgyQSr
さやか「小鈴さん?」

放課後、部室に誰よりも早く到着し、一人物思いに耽っているとさやか先輩が声をかけてきた。

小鈴「さやか先輩!お疲れ様です!」

さやか「ふふっ。お疲れ様です。小鈴さん、今日は早いですね」ニコッ

小鈴「えっと、これはその…今日は気分的に早く行こうかな~って」アハハ

さやか先輩に早く会いたかったから、なんて今の徒町にはまだ言えません…

5: 2024/05/21(火) 22:42:10 ID:OFZfQgyQSr
さやか「小鈴さん、どうかしました?」

小鈴「あ、いえ。何でもありません。今日も練習よろしくお願いします」

さやか「わたしの方こそ、お願いしますね」ニコッ

そんなそんな。
さやか先輩が徒町なんかにお願いするのは畏れ多いというかなんというか…

そういえば。

小鈴「今日、綴理先輩はどうしているんですか?」

さやか先輩にそう聞いたと同時に。

綴理「すず、ボクがどうかした?」

綴理先輩が声をかけて来る。

6: 2024/05/21(火) 22:44:23 ID:OFZfQgyQSr
小鈴「綴理先輩!来ていたんですね」

綴理「さっき来たよ~」

さやか「綴理先輩。お疲れ様です」ニコッ

綴理「やっほ~、さや。」

綴理「そういえば、さや。」

さやか「何ですか?」

綴理「今日ね、授業中にふと窓の外を見ていたらさやみたいな雲があったよ~」

さやか「もう、何ですかそれ!授業中はちゃんと授業に集中してください。さ、ほら練習始めますよ」

7: 2024/05/21(火) 22:46:48 ID:OFZfQgyQSr
ワイワイキャッキャ

さやか先輩と綴理先輩の会話を聞いていたら急に胸の奥が苦しくなってきた。
この気持ちはなんだろう…

とりあえず、練習の準備を始めなきゃだね。

8: 2024/05/21(火) 22:48:27 ID:OFZfQgyQSr
―――夕方―――

さやか「さて、今日の練習はそろそろこのくらいにしておきましょうか」

綴理「終わった~」

小鈴「さやか先輩、綴理先輩お疲れ様でした」

さやか「片づけをして、部室に戻りましょう。他のユニットの皆さんも待っていることでしょうし」

小鈴「あの、さやか先輩!」

さやか「小鈴さん、何ですか?」

小鈴「後で少しいいでしょうか?」

さやか「いいですけど」チラリ

綴理先輩の方を少し見るさやか先輩。

綴理「さや。すずの話を聞いてあげてほしいな?ボクのことは気にしなくていいから」

綴理先輩も優しい…
徒町、綴理先輩のことも好きですよ。
素敵な2人の先輩に囲まれて活動が出来るなんてこんな徒町には勿体ない環境です。

さやか「はい。では、小鈴さん、わたしも皆さんが帰るまで部室で待機していますね」

小鈴「ありがとうございます。」

9: 2024/05/21(火) 22:53:10 ID:OFZfQgyQSr
―――数十分後―――

さやか「ふぅ。皆さん帰りましたね。それで、どうしたんですか?小鈴さん」

小鈴「さやか先輩…実はずっと気になっていることがあったんです」

徒町、ずっと聞きたくて聞けなかったことを聞いてみようと思う。
聞くのが怖かった…
でももう後戻りはできない…

さやか「?」

小鈴 「さやか先輩は、DOLLCHESTRAに徒町が入ってきて良かったと、思っていますか?」

10: 2024/05/21(火) 22:54:13 ID:OFZfQgyQSr
さやか「小鈴さん?何を言っているのですか?良かったに決まっています」

びっくりした表情のさやか先輩。
当たり前だ。徒町は何てことを口走っているのだろう…

小鈴「でも、さやか先輩と綴理先輩の過ごしてきた時間とか、関係性を考えると、所詮徒町なんかがお二人の間に入っていいものなのかと考えてしまうんです…」

さやか「………」

小鈴「変なことを言ってごめんなさい。忘れてもらって…」

さやか「小鈴さん」

11: 2024/05/21(火) 22:56:11 ID:OFZfQgyQSr
さやか先輩に徒町の言葉を遮られた。

さやか「小鈴さん。あなたに言いたいことがいくつかあります」

小鈴「はい…」

さやか「まず、わたしと綴理先輩のことですが、1年間一緒に過ごして来たんです。その結果の関係ですよ。逆に言えば、小鈴さんともこれからより多くの時間を過ごすことになるのですから、今の段階でどうこうとかは関係ないです」

はい、さやか先輩のおっしゃる通りです…
ぐうの音も出ません…

さやか「それにもう一つ」

そう言ってさやか先輩は一つ大きく息を吐いた。

12: 2024/05/21(火) 22:58:01 ID:OFZfQgyQSr
さやか「小鈴さん、自分のことを所詮~とか、徒町なんか~とかよく言いますけど、全然そんなことありませんよ。」

小鈴「そう言ってもらえるのは嬉しいですけど、やっぱり所詮徒町は徒町ですよ」

さやか「言っているそばからっ。小鈴さんの、何かを欲している、その姿勢はわたしは大好きですよ」

小鈴「っ…」

さやか「だからそんなに自分を否定しなくていいんです。もっと、小鈴さん自身を信じてあげてください。ね?」ニコッ

さやか先輩…

13: 2024/05/21(火) 23:09:17 ID:OFZfQgyQSr
さやか「もう、所詮、とかなんか、とかいうの禁止ですよ?」

小鈴「うぅ…」


綴理先輩はとっくに分かっています。スクールアイドルクラブの皆さんもそうでしょう」

小鈴「そうでしょうか…」

さやか「そうなんです!それはわたしが保証しますからっ」

さやか「あとは外の皆さんに小鈴さんの魅力をどう伝えていくかということですが…」

そう言ってさやか先輩はしばらく考え込む。
こんな徒町のために考えてくれるさやか先輩は、やっぱり徒町にとってのスクールアイドルというか…

さやか「まあ、そのことに関してはゆっくり考えていきましょうね。慌てて失敗するよりもゆっくりいいものを作り上げた方がいいですから。わたしと綴理先輩もお手伝いしますから、心配しないでくださいね?」ニコッ

14: 2024/05/21(火) 23:12:49 ID:OFZfQgyQSr
>>13訂正。
抜けている部分がありましたので訂正いたします。>>13はなしで。
すみません


さやか「もう、所詮、とかなんか、とかいうの禁止ですよ?」

小鈴「うぅ…」

さやか「小鈴さんには小鈴さんの、魅力がありますから。同じDOLLCHESTRAのわたしや綴理先輩はとっくに分かっています。スクールアイドルクラブの皆さんもそうでしょう」

小鈴「そうでしょうか…」

さやか「そうなんです!それはわたしが保証しますからっ」

さやか「あとは外の皆さんに小鈴さんの魅力をどう伝えていくかということですが…」

そう言ってさやか先輩はしばらく考え込む。
こんな徒町のために考えてくれるさやか先輩は、やっぱり徒町にとってのスクールアイドルというか…

さやか「まあ、そのことに関してはゆっくり考えていきましょうね。慌てて失敗するよりもゆっくりいいものを作り上げた方がいいですから。わたしと綴理先輩もお手伝いしますから、心配しないでくださいね?」ニコ

15: 2024/05/21(火) 23:22:32 ID:OFZfQgyQSr
小鈴「ありがとうございます。さやか先輩にそう言ってもらえて徒町、自信が湧いてきたというかなんというか…」

さやか「その意気ですよ、小鈴さん。小鈴さんには笑顔が似合いますから」ニコッ

さやか先輩の笑顔は徒町に元気を貰える…
徒町もそんなスクールアイドルになれるのかな…

小鈴「さやか先輩。」

さやか「なんでしょう?」

17: 2024/05/21(火) 23:33:00 ID:OFZfQgyQSr
小鈴「こんな徒町如きのためにここまで時間を作っていただいて徒町、感謝感激です」

さやか「あ、また自分を下げること言いましたね?もう、それは禁止って言ったでしょう?」

そうでした。
徒町、5分としないうちにさやか先輩の言いつけを破ってしまいました。

さやか「あんまり小鈴さん自身のことを悪く言うと、わたしだって悲しいんですからね?」

小鈴「ごめんなさい…」

さやか「分かればいいのです」ナデナデ

小鈴「//」

さやか先輩に頭をなでられている…
なんという至福のひと時だろうか。
もう少し、この時間が続けばいいのに、なんてね。

18: 2024/05/21(火) 23:38:15 ID:OFZfQgyQSr
さやか「もうこんな時間ですし、そろそろ帰りましょうか」

先輩の一言でこの幸せな時間は終わりを告げる。

小鈴「あの、さやか先輩」

さやか「何ですか?小鈴さん」ニコッ

何回呼んでも嫌な顔せず優しい笑顔で答えてくれるさやか先輩、大好きです…

小鈴「あの、徒町、今日はもっとさやか先輩とお話ししていたい気分なんです。ご迷惑だとはわかっているんですが、徒町のワガママ、聞いてもらえませんか?」

さやか「ふふっ。分かりましたよ小鈴さん。そういうことでしたら。ただし、部室はもう閉めないといけないので、今夜わたしの部屋に来ませんか?」

19: 2024/05/21(火) 23:39:45 ID:OFZfQgyQSr
小鈴「いいんですか?ありがとうございます~。」

徒町、さやか先輩のお部屋にお呼ばれしちゃいます!

さやか「綴理先輩も呼んで、DOLLCHESTRA会でもやりましょうかね」フフッ

小鈴「DOLLCHESTRA会、いいですね!ぜひぜひ」

さやか先輩、綴理先輩、徒町、お二人に絶対に負けないスクールアイドルになりますからね。



翌日は休日であったため、この後DOLLCHESTRAの3人でお泊り会になったのはまた別の話。


おしまい

21: 2024/05/21(火) 23:43:06 ID:OFZfQgyQSr
お読みいただきありがとうございました。
過去作です~
慈 「梢を照れさせたい」

慈「コホッコホッ」 梢「慈?」

慈「梢にかまわれたい」

梢「可愛くありたい」

慈「梢の素顔が知りたい!」

【ラブライブ】さやかほの日常の一コマ

慈「花帆ちゃんさやかちゃんと仲良くなりたい」

SS こずめぐがいちゃいちゃする話

SS 花帆「梢センパイの一番になりたい」

SS 梢「花帆さんと相合傘がしたいのだけれど…」

SS 蓮ノ大三角のとある休日の話

SS 蓮ノ大三角の誕生日会

SS ゆうぽむ、めぐるりの短編2本立て

SS こずめぐの新年会

SS 慈 「大好きだよ、梢」

SS 花帆「さやかちゃんの何ですかって定期的に聞きたくなるよね」

SS こずさや~~!!!

SS 慈「愛してる」 梢「!?!?///」

SS ゆうぽむ短編

SS 瑠璃乃「マイシスター梢!」 梢「瑠璃乃、お姉ちゃん??

SS 蓮ノ空1年’sのお話

かほさちSS

SS 大三角から沙知先輩へのプレゼント

SS 梢「花帆に鬼と呼ばれたいのだけれど…」

ゆうぽむSS

SS 綴理「さやのほっぺ、もちもちだね」さやか「//」

SS さやるりのちょっとしたお話

SS すみれ 「かのんを褒め頃しにしてみせるわ」

SS 慈「綴理を褒め頃しにした結果」

SS 梢「慈の、ASMR?」

SS みらくらぱーく!二人の世界

SS つづるりの休日

SS さやか「梢先輩のようになりたい」

SS かのん「すみれちゃん、ASMRって、知ってる?」

SS 小鈴 「徒町、出来ました!」

SS さやか「梢先輩、鬼ってどういう意味ですか?」

24: 2024/05/22(水) 01:04:10 ID:3/4iSRt6Sp

引用: SS 小鈴「憧れのさやか先輩」