1: 2013/06/13(木) 22:25:04 ID:lZOrQC3E
――訓練所 男子寮ロッカー ―――
ガタッ
エレン「…………は?」
エレン「なんだこれ…手紙か?」ピラッ
アルミン「どうしたんだい、エレン?」
エレン「いや、何かわかんねーけど俺のロッカーに『手紙』が入ってた」
エレン「何なんだろうな、コレ」
ガタッ
エレン「…………は?」
エレン「なんだこれ…手紙か?」ピラッ
アルミン「どうしたんだい、エレン?」
エレン「いや、何かわかんねーけど俺のロッカーに『手紙』が入ってた」
エレン「何なんだろうな、コレ」
2: 2013/06/13(木) 22:25:41 ID:lZOrQC3E
アルミン「ちょっと見せて……ふーん、差出人の名前は無し、か」
エレン「とりあえず、読んでみる」
アルミン「はい、じゃあ返すよ(嫌な予感がするよ)」
ピリピリピリ……
エレン「とりあえず、読んでみる」
アルミン「はい、じゃあ返すよ(嫌な予感がするよ)」
ピリピリピリ……
3: 2013/06/13(木) 22:26:32 ID:lZOrQC3E
『親愛なるエレン殿
お伝えしたいことがありますので
本日、夕食時間終了後に東の立起演習場まで来てください』
エレン「こ」
アルミン「これは……まさか……(やっぱり)」
コニー「ちょ、お前これ!『ラブレター』じゃねえの?!」ヒョコッ
4: 2013/06/13(木) 22:27:05 ID:lZOrQC3E
トーマス「うわー、本当にラブレターっぽいね」
オイオイラブレターダッテヨ
エレンガ?
マジカヨスゲー
オイオイラブレターダッテヨ
エレンガ?
マジカヨスゲー
5: 2013/06/13(木) 22:27:53 ID:lZOrQC3E
エレン「はああぁぁ?!」
ジャン「『親愛なるエレン殿』だってよ?!おーおー色男は辛えーなー」
コニー「え?!エレンお前、妖怪“いろ男”だったのか?!」
フランツ「懐かしいなぁ……僕もまだハンナと付き合う前に書いたことあったっけなぁ」
エレン「うるせえええええ!!お前ら散れ!散れ!!」
ジャン「『親愛なるエレン殿』だってよ?!おーおー色男は辛えーなー」
コニー「え?!エレンお前、妖怪“いろ男”だったのか?!」
フランツ「懐かしいなぁ……僕もまだハンナと付き合う前に書いたことあったっけなぁ」
エレン「うるせえええええ!!お前ら散れ!散れ!!」
6: 2013/06/13(木) 22:28:28 ID:lZOrQC3E
ガラッ
教官「貴様ら!いつまでモタモタしてる!!早く演習場まで来い!!!」
―
――
教官「貴様ら!いつまでモタモタしてる!!早く演習場まで来い!!!」
―
――
7: 2013/06/13(木) 22:38:11 ID:lZOrQC3E
―――演習所―――
キース「午前は対人格闘の訓練だ!各自ペアを組み演習を行え!以上!」
エレン「アニ、組もうぜ(ラブレターか…)」
アニ「ああ、いいよ」
エレン「先に俺が襲う番だな(しかし、一体誰なんだ?)」
アニ「じゃあ、まずこないだの技のおさらいから行こうか」サッ
エレン「ああ(……アニだったらどうしよう)」ボーッ
キース「午前は対人格闘の訓練だ!各自ペアを組み演習を行え!以上!」
エレン「アニ、組もうぜ(ラブレターか…)」
アニ「ああ、いいよ」
エレン「先に俺が襲う番だな(しかし、一体誰なんだ?)」
アニ「じゃあ、まずこないだの技のおさらいから行こうか」サッ
エレン「ああ(……アニだったらどうしよう)」ボーッ
8: 2013/06/13(木) 22:38:52 ID:lZOrQC3E
バシンッ
エレン「!!」
グルッ ズダーン!!
エレン「…ッ痛え!!」
アニ「……何やってんだい」
エレン「!!」
グルッ ズダーン!!
エレン「…ッ痛え!!」
アニ「……何やってんだい」
10: 2013/06/13(木) 22:39:24 ID:lZOrQC3E
エレン「だ…大丈夫だ…!いや、だいじょうばないかもしれん…イテテ」
アニ「とりあえず立てるかい?流石に手を貸さなきゃね」
エレン「あ、ああ……助かる」
エレン「(あ、アニの手柔らかいな)」
エレン「(や…やばい!ラブレターのこと意識しだしたら緊張してきた)」ドキドキ
ミカサ「エレン…」<●><●>ジッ
アニ「とりあえず立てるかい?流石に手を貸さなきゃね」
エレン「あ、ああ……助かる」
エレン「(あ、アニの手柔らかいな)」
エレン「(や…やばい!ラブレターのこと意識しだしたら緊張してきた)」ドキドキ
ミカサ「エレン…」<●><●>ジッ
11: 2013/06/13(木) 22:39:57 ID:lZOrQC3E
―
――
――― 昼休み ―――
アルミン「受け身を取り損ねるなんて、エレンも災難だったね」
エレン「ああ…まだ身体が少し痛むよ」
ミカサ「エレン、訓練中に気を散らせた貴方が悪い」
エレン「わかってるよ!油断した俺が悪いってことくらい!」キッ
――
――― 昼休み ―――
アルミン「受け身を取り損ねるなんて、エレンも災難だったね」
エレン「ああ…まだ身体が少し痛むよ」
ミカサ「エレン、訓練中に気を散らせた貴方が悪い」
エレン「わかってるよ!油断した俺が悪いってことくらい!」キッ
12: 2013/06/13(木) 22:40:45 ID:lZOrQC3E
エレン「……(しかし、誰なんだろう)」
ミカサ「……」
エレン「ミカサなわけねえよな…いつも一緒にいるし、第一、家族だし」じ~~~~~
ミカサ「(ハッ!…エレンが訴えるような眼差しで私を見ている)」
ミカサ「…エレン、あなたが反省したというなら私はこの件を水に流そう」
ミカサ「あの女狐が不用意に接触をしてくるから、つい意識してしまったんでしょう?」
ミカサ「あなたも男なのだから、それも仕方が…」
ミカサ「……」
エレン「ミカサなわけねえよな…いつも一緒にいるし、第一、家族だし」じ~~~~~
ミカサ「(ハッ!…エレンが訴えるような眼差しで私を見ている)」
ミカサ「…エレン、あなたが反省したというなら私はこの件を水に流そう」
ミカサ「あの女狐が不用意に接触をしてくるから、つい意識してしまったんでしょう?」
ミカサ「あなたも男なのだから、それも仕方が…」
13: 2013/06/13(木) 22:41:26 ID:lZOrQC3E
ジャン「よう、色男」ニヤニヤ
エレン「あ?!なんだよ…」イラッ
ジャン「手紙の主は誰だかわかったのかよ?」
ミカサ「手紙…?」
アルミン「ジャ、ジャン!!ちょっと……(この場でその話題はマズい!)」
15: 2013/06/13(木) 22:42:24 ID:lZOrQC3E
ミカサ「ジャン、何のことか説明して」
ジャン「(まあこんな回りくどいやり方、ミカサじゃねーってことはわかってたけどな…これはいい機会だ)」
ジャン「ああ!…エレンのやつ、今朝『ラブレター』もらったってやがったんだよ!」
ミカサ「!!」
アルミン「ああああ…………胃が…………」キリキリキリキリ
エレン「ちょ!おい、ジャン!デケー声でいちいち言うなよ!」
ジャン「(まあこんな回りくどいやり方、ミカサじゃねーってことはわかってたけどな…これはいい機会だ)」
ジャン「ああ!…エレンのやつ、今朝『ラブレター』もらったってやがったんだよ!」
ミカサ「!!」
アルミン「ああああ…………胃が…………」キリキリキリキリ
エレン「ちょ!おい、ジャン!デケー声でいちいち言うなよ!」
16: 2013/06/13(木) 22:42:59 ID:lZOrQC3E
ザワザワザワザワ
ユミル「ギャッハッハッハ!聞いたかよオイ!ラブレターだってよォ!!」
クリスタ「も、もうユミル!あまり笑っちゃあ失礼でしょ?!」
サシャ「それにしても、エレンの席はあまり食事が進んでいませんね」(・)(・)じ~~~
17: 2013/06/13(木) 22:43:39 ID:lZOrQC3E
ハンナ「懐かしいわー……私もまだフランツと付き合う前、彼も私に書いてくれてたのよ」
ミーナ「え!何々その話、初耳なんだけど?!聞かせて!!」
ザワザワザワザワ
ミーナ「え!何々その話、初耳なんだけど?!聞かせて!!」
ザワザワザワザワ
18: 2013/06/13(木) 22:44:13 ID:lZOrQC3E
ライナー「…なあ、アニ。どう思う?」
アニ「………興味ないよ。まあ、強いて言うなら」
アニ「あのお調子者を、あのまま更に絞めあげてやってもよかったかもしれないね」
ベルトルト「………」
アニ「差出人が不明なんでしょ?そんな手紙よこされて『はい行きます』てヒョイヒョイ出ていく方が、どうかしてるよ…」
ライナー「そうか…その通りだよな…」
ベルトルト「そ…そうだよ、ライナー」
アニ「………興味ないよ。まあ、強いて言うなら」
アニ「あのお調子者を、あのまま更に絞めあげてやってもよかったかもしれないね」
ベルトルト「………」
アニ「差出人が不明なんでしょ?そんな手紙よこされて『はい行きます』てヒョイヒョイ出ていく方が、どうかしてるよ…」
ライナー「そうか…その通りだよな…」
ベルトルト「そ…そうだよ、ライナー」
19: 2013/06/13(木) 22:45:19 ID:lZOrQC3E
ジャン「で、どーすんだよお前?今日の訓練が終わったら会いに行くんだろ?」ニヤニヤ
エレン「行くわけねーだろ!」
ジャン「おーおー氏に急ぎさんは巨人には向かっていけるのに、いざ女の誘いがってときには向かってく度胸も無えのかよ?」
ジャン「とんだチェリーボーイだぜ」
エレン「…チッ!」ガタッ
ジャン「お?やるのかよ!?」
エレン「行くわけねーだろ!」
ジャン「おーおー氏に急ぎさんは巨人には向かっていけるのに、いざ女の誘いがってときには向かってく度胸も無えのかよ?」
ジャン「とんだチェリーボーイだぜ」
エレン「…チッ!」ガタッ
ジャン「お?やるのかよ!?」
20: 2013/06/13(木) 22:46:44 ID:lZOrQC3E
マルコ「ジャン、よしなよ…ホラ、チェリーっていうんなら例に漏れず僕たちも…」
フランツ「え?そうかな」
ジャン「(師ね)」チッ
エレン「(師ね)」チッ
マルコ「(師ね)」チッ
フランツ「え?そうかな」
ジャン「(師ね)」チッ
エレン「(師ね)」チッ
マルコ「(師ね)」チッ
21: 2013/06/13(木) 22:47:14 ID:lZOrQC3E
アルミン「(ああ、フランツ……君はこの後どんなフォローをしてくれるんだ…)」
コニー「なあ、マルコ…チェリーボーイってなんだ?俺もサクランボみたいな頭してるって言われっけど、それって関係あるのか?」
アルミン「そしてコニーはちょっと黙っててくれないかな」ハー
コニー「なあ、マルコ…チェリーボーイってなんだ?俺もサクランボみたいな頭してるって言われっけど、それって関係あるのか?」
アルミン「そしてコニーはちょっと黙っててくれないかな」ハー
26: 2013/06/13(木) 22:54:56 ID:lZOrQC3E
―――
エレン「あれからいろいろと気になって仕方ない」
エレン「昼休みにサシャから観察されてるような視線を感じたし」
エレン「なんかミーナ達がこっち見てヒソヒソしてるのも気になった」
エレン「アニは……我関せずって感じだな」
27: 2013/06/13(木) 22:55:31 ID:lZOrQC3E
エレン「(あいつは面と向かって何でも喋るってタイプじゃねえしな…あれ?でもそれって……)」
アルミン「(……ってことを考えてそうな感じがするから、一応釘を刺しておこう)」
アルミン「今回の件だけど、イタズラって可能性もあるかもしれない」
アルミン「とりあえず警戒はしたほうがいいかもね」
エレン「そ、そうか…」
エレン「ところでアルミン…今日ちょっと相談があるんだが…実は…………」ヒソヒソ
アルミン「え?…うん…………そうか、わかったよ」ヒソヒソ
アルミン「(……ってことを考えてそうな感じがするから、一応釘を刺しておこう)」
アルミン「今回の件だけど、イタズラって可能性もあるかもしれない」
アルミン「とりあえず警戒はしたほうがいいかもね」
エレン「そ、そうか…」
エレン「ところでアルミン…今日ちょっと相談があるんだが…実は…………」ヒソヒソ
アルミン「え?…うん…………そうか、わかったよ」ヒソヒソ
28: 2013/06/13(木) 22:56:20 ID:lZOrQC3E
ミカサ「ねえ、エレン」ススス
ミカサ「今日…何の日か知ってる?」
エレン「今日の夕食の献立か?いつもの野菜くずスープと、硬いパンじゃねえの?」
ミカサ「(違う)…………そう…エレン、その『手紙』の差出人、気になっているんでしょう」
エレン「え?何だよ急に」
ミカサ「今日の夕食後、時間空いてる?すこし付き合ってほしい場所があるの」
エレン「あー、えっと…どうしようかな」ソワソワ
ミカサ「今日…何の日か知ってる?」
エレン「今日の夕食の献立か?いつもの野菜くずスープと、硬いパンじゃねえの?」
ミカサ「(違う)…………そう…エレン、その『手紙』の差出人、気になっているんでしょう」
エレン「え?何だよ急に」
ミカサ「今日の夕食後、時間空いてる?すこし付き合ってほしい場所があるの」
エレン「あー、えっと…どうしようかな」ソワソワ
29: 2013/06/13(木) 22:57:22 ID:lZOrQC3E
ミカサ「…エレン、あなたはちっとも反省してない」
ミカサ「夕食後…いえ、今すぐその手紙を教官に提出しに行く」
エレン「は?!何言ってんだお前、そんなことしたら騒ぎが大きくなっちゃうだろ?!下手すりゃ懲罰もんだぞ?」
ミカサ「あなたが、また女の色香に騙されて痛い目を見ないように言ってるの」
エレン「人聞き悪いぞ!俺がいつ騙されたってんだよ!!」
ミカサ「私に隠れて、その女に会いに行こうとしたって無駄よ」グイッ
ミカサ「夕食後…いえ、今すぐその手紙を教官に提出しに行く」
エレン「は?!何言ってんだお前、そんなことしたら騒ぎが大きくなっちゃうだろ?!下手すりゃ懲罰もんだぞ?」
ミカサ「あなたが、また女の色香に騙されて痛い目を見ないように言ってるの」
エレン「人聞き悪いぞ!俺がいつ騙されたってんだよ!!」
ミカサ「私に隠れて、その女に会いに行こうとしたって無駄よ」グイッ
30: 2013/06/13(木) 22:58:13 ID:lZOrQC3E
エレン「おい!離せよ!」
ミカサ「離さない」
ミカサ「エレン、さっきからアルミンとコソコソと何を相談してたの?」
エレン「それは……」
ミカサ「言って」
エレン「知らねえよ!」
ミカサ「言いなさい」
ミカサ「エレンのやろうとしてることなんて、私にはお見通し」
エレン「」カチン
ミカサ「離さない」
ミカサ「エレン、さっきからアルミンとコソコソと何を相談してたの?」
エレン「それは……」
ミカサ「言って」
エレン「知らねえよ!」
ミカサ「言いなさい」
ミカサ「エレンのやろうとしてることなんて、私にはお見通し」
エレン「」カチン
31: 2013/06/13(木) 22:59:00 ID:lZOrQC3E
エレン「いい加減にしろ!」
ミカサ「!?」
エレン「お前には言いたくねえんだよ!!」
32: 2013/06/13(木) 22:59:41 ID:lZOrQC3E
ザワザワ
ナンカオオキナコエガ
ミカサトエレンガケンカカ?
ケイカクドオリ…
ミカサ「……わかった」クルッ
ミカサ「エレンなんて知らない…ッ!!」ダッ
エレン「え?お、おいミカサ!」
エレン「…行っちまった」
ナンカオオキナコエガ
ミカサトエレンガケンカカ?
ケイカクドオリ…
ミカサ「……わかった」クルッ
ミカサ「エレンなんて知らない…ッ!!」ダッ
エレン「え?お、おいミカサ!」
エレン「…行っちまった」
33: 2013/06/13(木) 23:00:52 ID:lZOrQC3E
ユミル「エレンナンテシラナインダカラ~」ニヤニヤ
サシャ「あちゃー、犬も喰わない痴話ゲンカってやつですか?」
クリスタ「こらユミル!サシャも…どうしたの二人とも?何があったの?」
エレン「おまえら…」
サシャ「あちゃー、犬も喰わない痴話ゲンカってやつですか?」
クリスタ「こらユミル!サシャも…どうしたの二人とも?何があったの?」
エレン「おまえら…」
34: 2013/06/13(木) 23:01:31 ID:lZOrQC3E
アルミン「エレン、それよりどうするつもりなんだい?」
エレン「アルミン、どうするって…」
アルミン「いや、言い方を変えるよ。エレン」
アルミン「君はどうするべきだ?」
エレン「!!……ああ、どうするべきかって?そりゃあ……」
エレン「アルミン、どうするって…」
アルミン「いや、言い方を変えるよ。エレン」
アルミン「君はどうするべきだ?」
エレン「!!……ああ、どうするべきかって?そりゃあ……」
35: 2013/06/13(木) 23:03:01 ID:lZOrQC3E
――訓練所 兵舎外のどこか――
ヒュオオォォォォォォ
ミカサ「(ああ…どうしてこうなった)」チョコン
ミカサ「(何でエレンとケンカしちゃったんだろう)」
ミカサ「(もう今となってはあの手紙の主が誰だっていい…)」ジワ…
ミカサ「わたしはただ…そばにいるだけでいいのに」
ミカサ「…それだけなのに…」クスン
ヒュオオォォォォォォ
ミカサ「(ああ…どうしてこうなった)」チョコン
ミカサ「(何でエレンとケンカしちゃったんだろう)」
ミカサ「(もう今となってはあの手紙の主が誰だっていい…)」ジワ…
ミカサ「わたしはただ…そばにいるだけでいいのに」
ミカサ「…それだけなのに…」クスン
36: 2013/06/13(木) 23:03:35 ID:lZOrQC3E
ガタッ
「ミカサー?」
ミカサ「!!」ゴシゴシ
エレン「おお、いたいた」
37: 2013/06/13(木) 23:04:47 ID:lZOrQC3E
ミカサ「エレン……」
エレン「お前がやろうとしてることなんて、お見通しなんだよ」
エレン「嫌なことがあると、高いところに逃げて座りこんじまう癖、相変わらずだな」
ミカサ「もうすぐ待ち合わせの時間じゃないの?」
エレン「…いや、もうちょっと先だ」
ミカサ「……(やっぱり、行ってしまうのね)」
エレン「お前がやろうとしてることなんて、お見通しなんだよ」
エレン「嫌なことがあると、高いところに逃げて座りこんじまう癖、相変わらずだな」
ミカサ「もうすぐ待ち合わせの時間じゃないの?」
エレン「…いや、もうちょっと先だ」
ミカサ「……(やっぱり、行ってしまうのね)」
38: 2013/06/13(木) 23:06:00 ID:lZOrQC3E
ミカサ「私から離れて行ってしまうのね」
エレン「いや、その逆だ…俺はこの場に残る」スタッ
エレン「いわば『足止め』役だ」
ミカサ「『足止め』…?」
エレン「いや、その逆だ…俺はこの場に残る」スタッ
エレン「いわば『足止め』役だ」
ミカサ「『足止め』…?」
39: 2013/06/13(木) 23:06:55 ID:lZOrQC3E
エレン「あ!さっきの話だけどな」
ミカサ「!!エレン、ごめんなさい…私は冷静じゃあなかった」
エレン「い、いや…俺の方こそすまん」
エレン「あ、その話ならさ…俺は今晩あの『手紙』の主には会うつもりはねえよ」
ミカサ「うん、会わないのね」
ミカサ「……えっ?今」キョトン
ミカサ「!!エレン、ごめんなさい…私は冷静じゃあなかった」
エレン「い、いや…俺の方こそすまん」
エレン「あ、その話ならさ…俺は今晩あの『手紙』の主には会うつもりはねえよ」
ミカサ「うん、会わないのね」
ミカサ「……えっ?今」キョトン
40: 2013/06/13(木) 23:07:34 ID:lZOrQC3E
エレン「大体な~差出人が不明なんだぜ?そんな手紙よこされて『はい行きます』てヒョイヒョイ出ていくわけがねぇよ」
エレン「それより、あとちょっとだけ…夜休み終了の鐘が鳴るまでの間、ここにいてくれないか?…俺と二人で」
ミカサ「……いいの?」
エレン「いい」
ミカサ「……うん……一緒にいる……」
エレン「それより、あとちょっとだけ…夜休み終了の鐘が鳴るまでの間、ここにいてくれないか?…俺と二人で」
ミカサ「……いいの?」
エレン「いい」
ミカサ「……うん……一緒にいる……」
41: 2013/06/13(木) 23:08:07 ID:lZOrQC3E
―
――
―――
カーン…カーン…カーン…
「あ、鐘が鳴ってる」
「もう少しこうしていたかったな…」
――
―――
カーン…カーン…カーン…
「あ、鐘が鳴ってる」
「もう少しこうしていたかったな…」
42: 2013/06/13(木) 23:09:47 ID:lZOrQC3E
エレン「まだもう一つ頼みがあるんだった。ミカサ、俺も少し付き合ってほしい場所がある」
ミカサ「でも、消灯時間は既に…」
エレン「すまん、でも今日じゃなきゃダメなんだよ」
ミカサ「今日じゃなきゃ?……まさか、エレン!」
エレン「ええと、この物置だ…さあミカサ、開けてくれ」
ミカサ「でも、消灯時間は既に…」
エレン「すまん、でも今日じゃなきゃダメなんだよ」
ミカサ「今日じゃなきゃ?……まさか、エレン!」
エレン「ええと、この物置だ…さあミカサ、開けてくれ」
43: 2013/06/13(木) 23:10:20 ID:lZOrQC3E
ミカサ「いや、まさかそんな」
ガチャ
今日のことがあったから、そんなことすっかり頭に無かったけれど
扉を開けた先にあったもの…
ガチャ
今日のことがあったから、そんなことすっかり頭に無かったけれど
扉を開けた先にあったもの…
44: 2013/06/13(木) 23:11:40 ID:lZOrQC3E
その光景に、少し高揚した…
いくつものキャンドルが炎を揺らめかせており
手作りと思われる飾りと
テーブルの上には、今となっては貴重な『焼き菓子』が並べられていて
これは、お祝いだ
いくつものキャンドルが炎を揺らめかせており
手作りと思われる飾りと
テーブルの上には、今となっては貴重な『焼き菓子』が並べられていて
これは、お祝いだ
45: 2013/06/13(木) 23:12:29 ID:lZOrQC3E
エレン「ミカサ」
エレン「今日は俺たちが家族になって、4年目の記念日だ」
エレン「今日は俺たちが家族になって、4年目の記念日だ」
46: 2013/06/13(木) 23:13:18 ID:lZOrQC3E
ミカサ「エレン……」ウルウル
アルミン「二人ともおめでとう。これからも仲良くね」
ミカサ「アルミンまで…」
エレン「ミカサを驚かせたくて、アルミンに急きょ、この場所をセッティングしてもらってたんだ」
アルミン「いきなり依頼するから間に合うかどうかだったけど、なんとか時間ギリギリだったよ」
アルミン「必要なものは予めエレンが全部用意してくれてたしね」
アルミン「二人ともおめでとう。これからも仲良くね」
ミカサ「アルミンまで…」
エレン「ミカサを驚かせたくて、アルミンに急きょ、この場所をセッティングしてもらってたんだ」
アルミン「いきなり依頼するから間に合うかどうかだったけど、なんとか時間ギリギリだったよ」
アルミン「必要なものは予めエレンが全部用意してくれてたしね」
47: 2013/06/13(木) 23:14:18 ID:lZOrQC3E
エレン「訓練兵になってからは、こうしてお祝いもできなかったけどな」
ミカサ「エレン……嬉しい……」
エレン「ミカサ、お互い『兵士』になっても、家族としての『絆』は変わることは無いんだ」
エレン「これからもよろしくな」ニカッ
ミカサ「……うん」ニコッ
ミカサ「エレン……嬉しい……」
エレン「ミカサ、お互い『兵士』になっても、家族としての『絆』は変わることは無いんだ」
エレン「これからもよろしくな」ニカッ
ミカサ「……うん」ニコッ
48: 2013/06/13(木) 23:15:28 ID:lZOrQC3E
ミカサ「(手紙のことじゃなかったんだ……ずっと一日、私のことを考えてくれてたんだ…)」
ミカサ「う…うう~~」ポロポロ
エレン「お、おいミカサ!どうしたんだよ」
ミカサ「ごめん、ごめんね……エレン」
ミカサ「ありがとう……エレン…これからも」
ずっと私は あなたのそばにいる
ミカサ「う…うう~~」ポロポロ
エレン「お、おいミカサ!どうしたんだよ」
ミカサ「ごめん、ごめんね……エレン」
ミカサ「ありがとう……エレン…これからも」
ずっと私は あなたのそばにいる
49: 2013/06/13(木) 23:17:14 ID:lZOrQC3E
1です
ご愛読ありがとうございました。
エレアニです。かわいいミカサ大正義です。
これより先は読んではいけない
ご愛読ありがとうございました。
エレアニです。かわいいミカサ大正義です。
これより先は読んではいけない
50: 2013/06/13(木) 23:24:21 ID:lZOrQC3E
―――深夜・東の立起演習所―――
タッタッタッタ……
「…!!」サッ
ミカサ「ハァ…ハァ…流石にもう誰もいないか…」
ミカサ「エレンはここにはこないと伝言するつもりだったけど…」
ミカサ「アルミンの言っていた通り、ただのイタズラだったのかな…」ホッ
スタスタスタスタ
タッタッタッタ……
「…!!」サッ
ミカサ「ハァ…ハァ…流石にもう誰もいないか…」
ミカサ「エレンはここにはこないと伝言するつもりだったけど…」
ミカサ「アルミンの言っていた通り、ただのイタズラだったのかな…」ホッ
スタスタスタスタ
52: 2013/06/13(木) 23:29:00 ID:lZOrQC3E
………
……
…
「…そこにいるんだろう?」
「……」
ベルトルト「出てきてよ、ライナー」
……
…
「…そこにいるんだろう?」
「……」
ベルトルト「出てきてよ、ライナー」
53: 2013/06/13(木) 23:29:40 ID:lZOrQC3E
ライナー「…ベルトルトか」スッ
ベルトルト「ハ~やはり…君の仕業だったのか」
ライナー「ああ、実はエレンのやつに話をするべきだと思ってな」
ベルトルト「…君の『正体』のことかい?」
ベルトルト「ハ~やはり…君の仕業だったのか」
ライナー「ああ、実はエレンのやつに話をするべきだと思ってな」
ベルトルト「…君の『正体』のことかい?」
54: 2013/06/13(木) 23:30:31 ID:lZOrQC3E
ライナー「……俺はもう耐えきれねえんだよ!!自分の罪を隠して生きていくのが!」
ベルトルト「落ち着いてライナー…それでも君は『戦士』かい?」
ライナー「『戦士』が…何だって?」
ベルトルト「大事なことだから何度も言うよ…君は『戦士』かい?『兵士』かい?」
ベルトルト「落ち着いてライナー…それでも君は『戦士』かい?」
ライナー「『戦士』が…何だって?」
ベルトルト「大事なことだから何度も言うよ…君は『戦士』かい?『兵士』かい?」
55: 2013/06/13(木) 23:31:13 ID:lZOrQC3E
ベルトルト「故郷に帰るんだろう?」
ライナー「故郷……!!そうだ、故郷だったな!」
ベルトルト「エレンの故郷の件については、とりあえず『かわいそう』と思ってればいいんだよ」
ベルトルト「もう宿舎へ戻ろう…」
ライナー「ああ……そうだな……すまん……」
ライナー「故郷……!!そうだ、故郷だったな!」
ベルトルト「エレンの故郷の件については、とりあえず『かわいそう』と思ってればいいんだよ」
ベルトルト「もう宿舎へ戻ろう…」
ライナー「ああ……そうだな……すまん……」
56: 2013/06/13(木) 23:31:57 ID:lZOrQC3E
翌日…
教官から騒ぎの件を追及された訓練生たちは、エレンの手紙について報告した
元凶となった手紙の筆跡鑑定により、差出人がライナーであることが判明
アリバイも証明できず、ベルトルトの必氏のフォローが返って裏目に出て
ライナーはめでたくホ〇認定された
そして…それをきっかけに、彼は既に限界であった精神を分裂させていくのであった…
おわり。
教官から騒ぎの件を追及された訓練生たちは、エレンの手紙について報告した
元凶となった手紙の筆跡鑑定により、差出人がライナーであることが判明
アリバイも証明できず、ベルトルトの必氏のフォローが返って裏目に出て
ライナーはめでたくホ〇認定された
そして…それをきっかけに、彼は既に限界であった精神を分裂させていくのであった…
おわり。
65: 2013/06/13(木) 23:58:03 ID:lZOrQC3E
>>64
駄目でしょ?あの女とエレンがくっつくなんてss書いちゃ…
駄目でしょ?あの女とエレンがくっつくなんてss書いちゃ…
引用: エレン「ラブレター?」
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