1: 2012/01/22(日) 19:12:32.66 ID:oewIBNt90
マミ「はいどうぞ。お水よ」コトッ

マミ「コップは1個しかないから、美樹さんはお茶碗で我慢してね」

まどさや「は、はあ……」
もう誰にも頼らない

5: 2012/01/22(日) 19:21:02.34 ID:QdGZ5Lsi0
さやか「マ、マミさん、前はティーカップ何セットも持ってたのに…急にどうしちゃったんですか?」

マミ「美樹さん… 形ある物はすべていずれ失われてゆくものなのよ…」

まどか「もしかしてマミさん…」

マミ「割ってしまって、買い替えるお金がないの」

さやか(格好付けた割に理由が微妙だ!)

マミ「最近じゃ紅茶の葉っぱを買う余裕もなくて」

10: 2012/01/22(日) 19:29:17.80 ID:QdGZ5Lsi0
まどか「マミさん…何かあったんですか? なんかマミさんらしくないです」

マミ「な、何もないわよ。色々と最近出費がかさんで、ちょっと節約しなきゃって思っただけ」アセアセ

さやか(どうしてかなー…何となく分かっちゃうんだよね、マミさんが嘘ついてるってこと。言わないけど)

マミ「さて、そろそろいい時間だし、せっかくだから二人ともうちでご飯食べてく?」

まどか「マミさん…いいんですか?」

マミ「それくらい大丈夫よ! 醤油ご飯とマヨネーズご飯どっちがいい?」

さやか「!?」

15: 2012/01/22(日) 19:34:57.63 ID:QdGZ5Lsi0
さやか「マミさん! 本当にどうしたんですか!?」

さやか「紅茶はまだしも、ご飯までそんなに節約するなんて普通じゃないです!」

マミ「えっと…ダ、ダイエットよ!」

さやか「……」ジー

16: 2012/01/22(日) 19:35:58.78 ID:QdGZ5Lsi0
ていうかこれ何をどうしたいの

47: 2012/01/22(日) 21:04:09.66 ID:QdGZ5Lsi0
さやか「マミさん、いい加減にして下さい!」バンッ

マミ「み、美樹さん!?」

さやか「何か辛いことがあったんですよね? …あたしたちじゃ何も出来ないのかもしれないけど…」

さやか「それでもあたしたちはマミさんの力になりたいんです!」

さやか「そんな風に隠さないで、話して下さい!」

まどか「マミさんにはいつもお世話になってる分、たまにはお返ししたいんです」

マミ「美樹さん、鹿目さん…」

51: 2012/01/22(日) 21:07:48.47 ID:QdGZ5Lsi0
マミ「…ありがとうね、二人とも」

マミ「でも、本当に何もないの」

まどか「マミさん…?」

マミ「そもそも、仕事をしている訳でもない私が、何で普通の暮らしを送れているのだと思う?」

さやか「そりゃー、その… 両親の遺産、とか?」

52: 2012/01/22(日) 21:10:45.39 ID:QdGZ5Lsi0
マミ「ふふっ、そう思うのが普通よね。実際この前まではそうだったの」

マミ「嫌な話だけど、生命保険だとか事故の損害賠償だとかで不自由しないくらいはあった…」

マミ「そう思ってたんだけどね」

さやか「やっぱり何かあったんじゃ…」

マミ「実は…」



「通帳の桁を一ケタ見間違えてたの///」

まどさや「「えっ?」」

54: 2012/01/22(日) 21:12:40.57 ID:QdGZ5Lsi0
マミ「だ、だからね、その…思ってたより残ってるお金が少なくて」

マミ「今までちょっと贅沢しすぎてたかな、って反省してるの///」

さやか「ちょっ… えっ、マミさんって、そんなドジっ娘キャラでしたっけ!?」

まどか「でもそんなの酷過ぎるよ… 私だっておこづかいが十分の一になったら嫌だもん!」

さやか「はいまどかー? ちょっとズレてるから静かにしててねー?」

マミ「そう、だから私は一日一食の醤油ご飯で生きていくことにしたの」

56: 2012/01/22(日) 21:15:09.43 ID:QdGZ5Lsi0
さやか「でも…もうそんなに余裕がないんですか?」

さやか「普通に質素な生活をしてれば、割と何とかなったりとか…」

マミ「恥ずかしい話だけど、あんまり余裕がないのよ…」

マミ「これからケーキ代だけでも500万円以上掛かることを考えると、あんまり無駄遣いできないわ」

さやか「…ん?」

59: 2012/01/22(日) 21:18:31.34 ID:QdGZ5Lsi0
さやか「ちょっと待ったマミさん。ケーキ代、ってどういうことですか?」

マミ「え? ケーキ代はケーキ代よ。ケーキを買うのに使うお金」

マミ「あなた達も私の家に遊びに来たらケーキ食べたいでしょう?」

さやか「いやいや、お茶碗でお水すすってまでケーキ食べたくないですって」

マミ「ホールケーキを2000円として、365日、これから大学まで8年間買うとなると584万円も掛かるの」

マミ「もう私びっくりしちゃって」

さやか「そのお金の配分にさやかちゃんはびっくりですよ!」

60: 2012/01/22(日) 21:20:52.26 ID:QdGZ5Lsi0
さやか「もー、まどかもマミさんに何か言ってあげてよ!」

まどか「ふえっ!? …あ、私はマミさんの家でおいしいケーキを食べられたら、それだけでとっても嬉しいなって」

マミ「ふふっ、そんな褒めても水しか出せないわよ?」ニコニコ

さやか「まどかー!?」

61: 2012/01/22(日) 21:23:06.72 ID:QdGZ5Lsi0
さやか「大体、あたし達も毎日来る訳じゃないじゃないですか!」

さやか「それなのに毎日買う必要なんてないですよ! しかもホールで!」

マミ「だって…食べたいじゃない」

さやか「ホールで!?」

マミ「乙女の嗜みよ」キリッ

マミ「パンがなければケーキを食べればいいじゃない!」

さやか「無理にケーキを食べなくてもいいんですよ!」

65: 2012/01/22(日) 21:28:35.24 ID:QdGZ5Lsi0
まどか「もしかして今日もケーキを買ってきてるんですか?」ワクワク

マミ「ごめんなさいね、鹿目さん… 今日はあなた達が来る前に全部食べてしまったの」

まどか「そんなぁ…」シュン

マミ「ふふっ、また今度いらっしゃい。飛びきり美味しいケーキを用意して待ってるわ」ニコ

さやか「話を聞いて! さやかちゃん濁っちゃうよ!?」

67: 2012/01/22(日) 21:32:15.45 ID:QdGZ5Lsi0
さやか「というか、そこの部屋の隅に山積みになってる箱って…」

マミ「ええ、全部ケーキの空箱よ。箱に付いてるクリームを舐めたい、ってことかしら?」

マミ「もう、美樹さんたら食いしん坊ね」

さやか「そんな訳ないじゃないですか! 何か所々変色してて目も当てられませんよ!」

さやか「ちゃんとゴミは捨てましょうよーマミさん!」

マミ「だって… 市の指定のゴミ袋、高いんだもの」

70: 2012/01/22(日) 21:39:03.44 ID:QdGZ5Lsi0
さやか「ねえマミさん、目を醒ましてくださいよ! あんなに頼りになる先輩だったのに…」

マミ「そんな、ほら怒らないで?」

さやか「…ちょっと涙出てきちゃった。洗面所借りますね」

マミ「あ…ごめんなさい美樹さん。今水道止められちゃってるの」

マミ「お水ならベランダのペットボトルの雨水を使ってね」ニコ

72: 2012/01/22(日) 21:40:50.51 ID:QdGZ5Lsi0
さやか「…すみません、今日はもう帰りますね」スッ

さやか「何か、これ以上ここにいるとマミさんのこと嫌いになっちゃいそう」

まどか「さやかちゃん…」

さやか「ほら、まどかも行くよ」

マミ「美樹さん…」

さやか「…失礼します」

マミ「あの、いつでも遊びに来てね? ケーキなら用意しておくから」

さやか「…っ!」バタン

76: 2012/01/22(日) 21:46:04.36 ID:QdGZ5Lsi0
――帰り道――

さやか「はぁ…マミさんどうしちゃったんだろ。あんな退廃的な人じゃなかったはずなのに」

まどか「でもケーキをたくさん食べたい! って言うのはマミさんらしいんじゃないかなあ」

さやか「度を過ぎてるって言ってるの! 今の状態って全身全霊でケーキだけを食べ続けてるようなもんじゃん!」

さやか「あたしは心配だよ。…マミさんを何とかして元に戻してあげないと!」

まどか「私も手伝うよ! ケーキは紅茶と一緒じゃないと魅力半減だもんね!」

さやか「何かまどかまでおかしくなってる気がしてきた…」

77: 2012/01/22(日) 21:49:19.07 ID:QdGZ5Lsi0
さやか「マミさんと一番付き合いが長いって言ったら、やっぱり杏子かなあ」

まどか「色んな時間軸を合わせたら、何だかんだでほむらちゃんもマミさんのこと分かってそうだよね」

さやか「…マミさんとは仲良くなったつもりだったけど、まだまだ分かってないことだらけだったんだね、あたし達」

まどか「仕方ないよー。明日二人にも相談してみよ?」

さやか「うん! …あ、あとまどかにお願いなんだけど…」

80: 2012/01/22(日) 21:56:03.58 ID:QdGZ5Lsi0
――翌日、マミの家――

杏子「おじゃましまー…ってうわっ! 何だこのゴミの山は!」

さやか「だからさっき来る途中説明したじゃない」

杏子「だってあの綺麗好きのマミがだぜ? 本当だとは思えねーじゃん…」

まどか「でも昨日来た時より増えてないかな?」

マミ「ああ、昨日押入れに入れてた分が溢れちゃって…」

さやか「あの一山以外にまだあったの?!」

82: 2012/01/22(日) 21:59:12.41 ID:QdGZ5Lsi0
ほむら「これは…作戦会議の前に片付けが必要ね」

さやか「オッケー、このさやかちゃんに任せなさい!」バッ

さやか「じゃじゃん! 市指定のゴミ袋!」

まどか「てぃひひ、昨日まずは大掃除しようって話になったんだよねー」

マミ「あら…みんな、そんな無理して気を使わなくてもいいのよ?」

さやか「マミさん、こんな状態じゃ私たちの方が気になるんですよっ!」ニッ

84: 2012/01/22(日) 22:07:39.71 ID:QdGZ5Lsi0
――――――

まどか「きゃあっ! ゴ、ゴキブリ!」

ほむら「まどかっ、私の後ろに!」

杏子「くっだんねー、ただの虫じゃねーか」プチ

さやか「うわあ… 杏子、それえんがちょよえんがちょ」

マミ「美樹さん、それ氏語じゃないかしら…」

85: 2012/01/22(日) 22:09:56.86 ID:QdGZ5Lsi0
――――――

杏子「なーマミー、何かトイレ流れねーぞー?」

さやか「だあっ!? 水道止まってるって、それもさっき言ったでしょ!?」

杏子「あれ、そうだっけか。わりーわりー」ニシシ

まどか「でもトイレ行きたくなっちゃったらどうしよう…」

ほむら(私に任せて…なんて言ったらさすがに引かれるかしら)

88: 2012/01/22(日) 22:15:37.28 ID:QdGZ5Lsi0
――――――

マミ「…やっぱりこの箱も捨てちゃうの?」

さやか「当ったり前ですよ! 今日何しに来たと思ってるんですかー」

マミ「だって… 前まで1日3つ食べてたから、ちょっと足りないのよ…」

さやか(…カットケーキを3切れってことよね。うん、ホール3つなわけがない、あたしはそんなの信じない)

マミ「ほ、ほら美樹さん、昨日の箱とかまだ全然行けるわよ?」

さやか「没収ー!!」

90: 2012/01/22(日) 22:23:35.34 ID:QdGZ5Lsi0
――――――

――――

――

杏子「おーし、だいぶ綺麗になったなー!」

ほむら「そうね、だいぶすっきりしたわねまどか///」

まどか「う、うん、ほむらちゃん///」テレテレ

杏子「…?」

マミ「みんな、ありがとうね」

さやか「いーんですよマミさん、ここまではあたし達がやりたくてやったことなんですから」

91: 2012/01/22(日) 22:25:03.34 ID:QdGZ5Lsi0
マミ「『ここまでは』?」

さやか「はい! こっから先はマミさんのためのことなんです!」

杏子「あたしは別に放っとけって言ってるのに、さやかの奴聞かねーんだ」

マミ「な、何かしら?」

さやか「マミさん…今日からケーキ断ちしましょう!」

マミ「え、ええっ!?」

ほむら(そんなに驚くことかしら)

94: 2012/01/22(日) 22:30:40.27 ID:QdGZ5Lsi0
こっから皆がマミさんちに交代で泊まりに来て色々する展開にしたかったんだけど、
酒回ってきてアレなので終わるよ!

98: 2012/01/22(日) 22:42:00.57 ID:7Wzdq8ze0
終わりかよ
誰かはよ

100: 2012/01/22(日) 22:48:40.86 ID:FmpYWuAy0
おいおい頼むよ、ダメマミさんは好物なんだ

引用: まどか「マミさんの家には紅茶の葉っぱがない」