721: 2012/05/08(火) 15:32:48.68 ID:zibG1G/k0


前回:真美「事務所で寝た振りして兄ちゃんの反応を伺う」

千早「……んぁ」

P「お疲れ様でーす……て、誰もいないのか?」

千早(いけないいけない、つい居眠りをしてしまったわ……って、今の声プロデューサー!?)

P「ん? 千早? 寝てるのかな? 珍しいな、ふふっ」

千早(……どうしよう、起きるに起きられない)
ぷちます!(14) (電撃コミックスEX)
730: 2012/05/08(火) 15:42:05.78 ID:zibG1G/k0
P「……よく寝てるな、疲れてたんだろうか?」

P「って、そりゃそうだよな! あれだけの激務で疲れない方がどうかしてるか、ごめんな千早」

千早(いえ、プロデューサー……感謝してます)

P「っと、寝てるにしてもこのままじゃ風邪ひくな、何かかけてやるものがあればいいんだけど……」

P「音無さんのひざかけ……は勝手に持ち出したら怒られそうだし、うーん……そうだ!」

735: 2012/05/08(火) 15:54:40.07 ID:zibG1G/k0
千早(えっ……これって……)

P「俺が昨日仮眠で使った毛布で申し訳ないけど……ま、ないよりマシだろ」

千早(ぷぷ、ぷぷぷぷプロデューサーの匂いが私を包んで……)

P「しかし、こうやって見てると千早ってやっぱり綺麗だよなぁ……」

千早(えっ……!)ドキッ

P「美希や春香なんかも可愛いけど、千早のルックスの良さはあいつ等とは違う系統だな」

P「まぁ、ちょっとだけスタイルが残念だけど」

千早(べ、別に気にしてないですし……くっ)

P「でも、それを含めて千早のいいところだと思ってるよ」

千早(…………っぅ……)

737: 2012/05/08(火) 15:59:02.87 ID:zibG1G/k0
P「……よし、俺も亜美真美にならってちょっとした悪戯をしてやろうか」

千早(っ!?)

P「こういう時の定番といえば『肉』だろうけど、アイドルの顔に手を加えるのはちょっとなぁ……うーん」

P「よしっ!」プニッ

千早(――!!)

P「ほっぺ、ぷにぷにだな」プニプニ

P「普段なら絶対できないだろうし、ちょっと幸せだ、ははは!」

743: 2012/05/08(火) 16:06:53.11 ID:zibG1G/k0
P「さて、と……そろそろ仕事に戻るとするかな」スッ

千早(あっ……)

P「じゃ、また後でな、千早、ゆっくり休めよ」ナデナデ

千早(プロデューサーの手、大きい……)

P「ガッとやって チュッと吸って はぁぁぁぁぁあん~~♪」スタスタ

千早(プロデューサー……ありがとうございます)

――――

P「おっ、起きたのか千早」

千早「はい、毛布かけてくれたの……プロデューサーですよね、ありがとうございます」

P「いや、いいよそのくらい」

千早「それで、あの、プロデューサー?」

P「ん? なんだ?」

千早「偶になら……その、頬、つついてもいいですよ?」

P「!? 千早? お前、いつから起きて……!?」

千早「さぁ? 秘密です、ふふっ」

750: 2012/05/08(火) 16:17:01.49 ID:hDWzCtE60

ガチャ

P「ただいま戻りましたー」

春香(き、来た!)

春香「……zzz……」

P「おや、誰もいない? 無用心だな……って、あれ」

春香「……すぅ、すぅ……」

P「ソファの上で、春香が寝ている……珍しいな」

春香(プロデューサーさん! 寝たふりですよ、寝たふり!)

P「……」ジー

春香「……う~ん、千早ちゃん……そんなことしても、胸は……むにゃむにゃ」

P「……どんな夢を見てるんだ?」

751: 2012/05/08(火) 16:22:11.32 ID:hDWzCtE60

P「……どれどれ」ススッ

春香(おお! 近づいてきた……のかな? そんな気配がする)

春香(な、何かイタズラされちゃったりして……えへへ)

P「……」

春香「……」ドキドキ

P「……」ティン

P(なるほど、寝たふりか。こないだの仕返しだな?)

春香「……zzz……」

P「……」



P「春香は可愛いなぁ」ボソ

春香「!?」

755: 2012/05/08(火) 16:27:27.15 ID:hDWzCtE60

P「うん、普段からもちろん可愛いが……寝顔も一段と素敵だ。こう、守ってあげたくなるな」

春香「……z、zzz……」

春香(かわ、かわ可愛いって……! うひゃぁ……!)ドキドキ

P(真っ赤だ……本当に可愛い奴め)

P「春香、顔が赤いな……もしかして暑いのか?」

春香(暑いんじゃなくて、熱いんです!)

P「……」

春香「……す、すやすや……」



P「……フゥ~」

春香「!!?」ビビクッ

P「涼しくなったか~? フゥ~」

春香(あわわわわ耳があわわわわ)ビクビク

757: 2012/05/08(火) 16:32:31.63 ID:hDWzCtE60

P「……春香、本当は起きてるんだろ~?」

春香「……」スゥスゥ

P「寝たふりして、俺がどうリアクションするか反応を伺ってるんじゃないか~?」

春香(ば、ばれてる? どうしよう、これじゃ意味ないよぅ……で、でも)

P「……」

春香「……zzz……」

P(ふむ……それじゃあ、切り口を変えてみるか)

P「なーんてな! 僕は知ってるよ、ちゃんと見てるよ♪ 頑張ってる君のこと♪」

春香「!?」

P「春香はいつだって一生懸命で、誰よりも努力できる子だもんな」

春香「……」

P「だから疲れて、こんな風に寝てしまうのも仕方ないってもんだ」

春香(……プロデューサーさん)

760: 2012/05/08(火) 16:37:53.36 ID:hDWzCtE60

P「それに……春香はみんなを思いやれる、とっても優しい子だ」

春香「……」

プルプル……

P(ん? プルプル? ま、まあいい……続きだ)

P「ごほん。……やよいや亜美真美の前では、時にはお姉さんになれることだって、ちゃんと俺は知ってるぞ」

P「……皆あまり表には出さないが、いつだって春香を頼りにしている。もちろん、俺もだ」

P「だからイタズラなんて、そんなことする子じゃ……」

春香「……」プルプル

春香「…………う」

P「……?」

春香「……うぅ……」ジワァ

P「!?」

P(褒め頃し作戦をしていたら、いつの間にか春香が泣いていたでござる……な、何を言って(ry )

春香(やだ、私……なんか、感極まっちゃって……)

764: 2012/05/08(火) 16:42:42.90 ID:hDWzCtE60

春香「……う、うぅ」ウルウル

P(目をぎゅっとつむっているが……涙が浮かんでいるのがわかる)

春香(……私、何してるんだろ……)

春香(ドッキリなんてしちゃって……本当は、ただ……)


P「お、俺なにか悲しませること言っちゃったか?」

春香(ただ、プロデューサーさんに構ってほしいだけなんだよね……)

春香(素直に言えなくて、こんな形にしちゃって……美希みたいに、上手に甘えられなくて)


P「ど、どうしよう……」アタフタ

春香(……それに、その上……)

春香「うぇえ……」ポロポロ


春香(プロデューサーさんの言葉が、嬉しくて、嬉しくて……涙を流しちゃうなんて)

773: 2012/05/08(火) 16:47:28.87 ID:hDWzCtE60

P「お、おい、春香……?」

春香「……」クルッ

P(ソファの向こう側を向いてしまった……顔が見れないぞ)

P「……春香」

春香「……」グスッ

P「……すまない。知らないうちに、お前のことを悲しませてしまったのかもしれない」

P「本当は、起きてるんだろ? もし良かったら……理由を教えてくれないか?」

春香「……」グスグス

P「……」

春香「……わ、わたしは……、」

775: 2012/05/08(火) 16:53:05.28 ID:hDWzCtE60

春香「わたしは……ぉ」

P「お?」

春香「……お、起きてなんか……いないんです……」

P「……いやお前それ……」

春香「泣いてるように見えたら、それは……きっと、嬉しい夢を見ちゃったからです」

P「……」

春香「わた春香さんは……寝てるんですから……ほっといてください」

春香「それが、愛でしょう……うぅ」

P「……」

ポロポロ……

春香「うぅええ……おやすみなさぃい……!」

P(何言ってるんだ、ほっとけるわけないだろう……)

782: 2012/05/08(火) 16:58:29.49 ID:hDWzCtE60

春香(もうなんか色々ダメだよぉ……)

P「……」

春香(どうしよう……これから先、プロデューサーさんをどんな顔で見ればいいんだろう……)

P「……ま、そうだな」

春香「……すぅ、すぅ……」

P「春香は、寝てるんだもんな。それなら……」

春香「……?」


ナデナデ……


春香「!?」

P「勝手に頭撫でたって、いいよな」

春香「……そ、それは……」ボッ

P「ほっとかないけど、春香は怒れないよな。寝てるんだし」ポンポン

春香「……」カアア

789: 2012/05/08(火) 17:04:41.00 ID:hDWzCtE60

春香「ぷ、プロデューサーさん……なんで、急に」

P「おや、本当は起きてるのか?」

春香「……ね、寝てます……」

P「……」

春香「……すぅすぅ……」

P「……さっきも言っただろう、春香はいつも頑張り屋さんだって」

P「だから……、こういうときくらい、ぐっすり寝かせてやろうと思ったんだよ」

春香「……」

P「はは、小さな子どもを寝かしつけるなら、やっぱなでなでだからな」

春香「……」


春香「……」クルッ

P(お、やっとこっちを向いてくれた)

春香「……こ、子ども扱いしないでください……もう17です」

P(……そんなこと言って、もう涙止まってるじゃないか)

795: 2012/05/08(火) 17:11:16.26 ID:hDWzCtE60

P「やっと起きたか?」

春香「!」ギュッ

P「今更目をつむったって遅いって……」

春香「……ね、寝てるもん……でも」

P「でも?」

春香「いまいち、ぐっすり眠れません……」

P「……それは困ったな」

春香「はい、困りました……だから、なでなで、続けていいです」

P「……もちろん」

ナデナデ……

P「ちなみに、いつまで続けてればいい?」

春香「……私が寝て、それで……起きるまでです」

春香「わた春香さんを泣かしたんだから、それくらい……」

P「……かしこまりました、喜んで」

春香「……えへへ……」

802: 2012/05/08(火) 17:17:46.27 ID:hDWzCtE60

ナデナデ……

P「おーい春香? もういい加減、起きたんじゃないか?」

春香「……まだ、まだ寝てますよぉ……ふふ」

P「……そろそろ、他のみんなも来るぞ?」

春香「そんなの知りませーん……私は寝てるだけですもん」

P「仕方ない奴だな……」

ナデナデ……ポンポン

春香「えへへ……そう、これは、プロデューサーさんが勝手にやってるだけの……」

春香「ただの、イタズラなんですから」ニマニマ

P「……はいはい」


春香逆バージョン編、終わり

804: 2012/05/08(火) 17:18:43.74 ID:9M4VthyF0

引用: P「事務所で寝た振りしてアイドル達の反応を伺う」