1: 2024/06/02(日) 14:58:57 ID:???Sa
P「ここが虹ヶ咲学園か」

P(広いな。スクールアイドル同好会の部室はどこだろう?)

2: 2024/06/02(日) 15:00:38 ID:???Sa
P「あの、すみません」

璃奈「え......?」

P「スクールアイドル同好会の部室に行きたいのですが、ご存知でしたら場所を教えていただけませんか?」

3: 2024/06/02(日) 15:01:07 ID:???Sa
璃奈「......」

P「あの......?」

璃奈(男の人、怖い......)

愛「コラー!」ダダダダ

P「え?」

4: 2024/06/02(日) 15:02:08 ID:???Sa
愛「女子校でナンパなんていい度胸してるじゃん」

P「い、いや、違います」

果林「あら、しらばっくれるつもりかしら?」

5: 2024/06/02(日) 15:02:42 ID:???Sa
璃奈「愛さん、果林さん」

愛「大丈夫だった? りなりー?」

璃奈「うん」

P「私はただ道を聞いただけで......」

6: 2024/06/02(日) 15:03:28 ID:???Sa
愛「この変態野郎どうする? 果林?」

果林「野放しにしておけないし、とりあえず部室に拘束しましょう」

P「えっ?!」

果林「エマ」

エマ「うん♪」

P「ちょっ、ちょっと待って!」

7: 2024/06/02(日) 16:08:19 ID:???Sa
部室

P「......」

ランジュ「それでこの変態野郎を連れてきたってわけね!」

かすみ「このかわいいかすみんを狙って虹ヶ咲学園に侵入するなんて怖いですぅ~」

せつ菜「声をかけられたのは璃奈さんなんですよね?」

ミア「Pedophilia!」

8: 2024/06/02(日) 16:09:24 ID:???Sa
P「とりあえずこの縄を解いてくれませんか? 手が痛くて」

エマ「私が縛ったんだ~」

かすみ「エマ先輩はちから強いから」

しずく「ダメですよ。ケダモノの拘束を解いたらあんなコトやこんなコトをされるかもしれません!//」

9: 2024/06/02(日) 16:10:52 ID:???Sa
歩夢「でもどうするの? このままにしておけないし」

せつ菜「警察に突き出しましょう!」

P「待ってください! 私はちゃんと学園長の許可をもらって校内に入ったんです!」

果林「まだそんなこと言ってるのね。そろそろ白状しなさい。JKをナンパしにきましたって」

P「違います!」

10: 2024/06/02(日) 16:12:13 ID:???Sa
彼方「これは彼方ちゃんの出番かな~?」

P「え?」

しずく「彼方さんの尋問に耐えられた人はいませんからね」

11: 2024/06/02(日) 16:12:43 ID:???Sa
彼方「このクスリで夢の世界に連れて行ってあげるよ~」

果林「この前みたいにやりすぎたらダメよ」

P「や、やめて~!」

12: 2024/06/02(日) 16:28:28 ID:???Sa
侑「みんなストップ、ストップ!」ガラガラ

歩夢「侑ちゃん」

P「あっ」

13: 2024/06/02(日) 16:28:58 ID:???Sa
栞子「学園長に確認してきたのですが、確かにその方の入校は許可されていました」

果林「あらら」

14: 2024/06/02(日) 16:29:37 ID:???Sa
P「最初から言ってるじゃないですか! 縄を解いてください!」

エマ「ごめんね~」シュルシュル

15: 2024/06/02(日) 16:30:04 ID:???Sa
P「ふう......手が痛い」

せつ菜「じゃあ、あなたは誰なんですか?」

ミア「何の目的で虹ヶ咲に?」

16: 2024/06/02(日) 16:30:30 ID:???Sa
P「コホン、申し遅れましたが私はこういうものです」スッ

果林「名刺?」

歩夢「初星学園 プロデューサー科?」

17: 2024/06/02(日) 16:31:04 ID:???Sa
果林「聞いたことあるわ。アイドルとプロデューサーを育成する学校があるって」

P「はい。私は虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のアイドルをプロデュースする為に来ました」

一同「ええー!」

18: 2024/06/02(日) 17:20:00 ID:TXXTg8NE00
期待

19: 2024/06/02(日) 17:25:42 ID:???Sa
かすみ「かすみんの可愛さが他校にも知れ渡っていましたか! かすみん~、プロデュースされてあげてもいいですけど~」

P「違います、あなたではありません」

かすみ「ズコッ」

せつ菜「即答ですね」

20: 2024/06/02(日) 17:27:02 ID:???Sa
ランジュ「じゃあランジュね!」

果林「モデルをしてる私じゃない?」

エマ「じゃあ間をとって私が」

わいわいがやがや

P「みなさん違います」

21: 2024/06/02(日) 17:28:56 ID:???Sa
しーん

侑「じゃあ誰をプロデュースするつもりで来たんですか?」

P「高咲侑さん、あなたをプロデュースさせてください」

侑「え? 私?」

22: 2024/06/02(日) 23:45:35 ID:???Sa
一同「ええ~!!」

侑「ちょ、ちょっと待って、私はアイドルじゃないよ。どちらかというとプロデューサーみたいな事もしてるし」

P「高咲さんにはアイドルの才能が有ります」

歩夢「!」

23: 2024/06/02(日) 23:53:43 ID:???Sa

かすみ「確かに侑先輩は可愛いですけど~」

ミア「仮歌も悪くない」

ランジュ「体力は無いけどリズム感はあるわね」

侑「ちょっとみんな~!」

24: 2024/06/02(日) 23:54:22 ID:???Sa
P「考えてもらえませんか?」

侑「いや、私はみんなを応援してる方が性に合ってると言うか......」

P「高咲さんがアイドルをやらないのはもったいないです」

26: 2024/06/02(日) 23:55:45 ID:???Sa
愛「アタシもゆうゆが歌ってるところ観たい!」

璃奈「確かに」

栞子「そこまで言われるのでしたら侑さんも考えてみませんか?」

侑「でも......」

27: 2024/06/02(日) 23:58:38 ID:???Sa
歩夢「やってみたら? 侑ちゃん」

侑「え? 歩夢?」

歩夢「私、応援するよ」

侑「歩夢......」

28: 2024/06/03(月) 00:04:13 ID:???Sa
初星学園 レッスン室

P「プロデュースを受けていただきありがとうございます」

侑「う、うん...... すごい設備ですね」

P「初星学園アイドル科の施設ですが、高咲さんは自由に使っていただいて結構です。トレーナーもいます」

侑「はあ」

29: 2024/06/03(月) 00:04:47 ID:???Sa
P「とりあえず高咲さんの今の実力を見せてもらえますか?」

侑「は、はい!」

30: 2024/06/03(月) 00:05:47 ID:???Sa
侑「♪ひーとーつーのー夢ー 叶うまで負けない」

31: 2024/06/03(月) 00:08:28 ID:???Sa
侑「はあ、はあ、はあ......」

P「お疲れ様でした。休んでください」

侑「は、はい......」

32: 2024/06/03(月) 00:10:01 ID:???Sa
P「トレーナーはどう思いますか?」

トレーナー「体力が課題だけどステップの基本はできてるな」

P「やはり」

33: 2024/06/03(月) 00:12:35 ID:???Sa
P「高咲さん、まずは体力アップから始めましょう」

侑「はい」

34: 2024/06/03(月) 00:18:17 ID:k.wPm8tA00
⎛(cV„?・ ᴗ ?・V⎞

35: 2024/06/03(月) 00:33:21 ID:Q0luqkGc00
???「プロデューサー、現実を見よう。」

36: 2024/06/03(月) 08:49:17 ID:???Sa
虹ヶ咲学園 部室

ランジュ「最近侑のレッスン、どうなのよ?」

侑「体力が無くて苦戦してるよ~。みんなみたいにうまくできなくてさ」

ランジュ「体力トレーニングならランジュに任せなさい! 教えてあげるわ!」

侑「い、いや。まだランジュちゃんのトレーニングにはついていけそうに無いよ」

37: 2024/06/03(月) 08:49:57 ID:???Sa
果林「ビジュアルなら私が教えてあげるわ」

ミア「ボーカルはボクが見てあげるよ」

しずく「演技は私が」

かすみ「かすみんが可愛い衣装のコーディネートしちゃいますよ」

38: 2024/06/03(月) 08:50:55 ID:???Sa
せつ菜「私と璃奈さんで作ったスペシャルドリンクを差し上げます!」

璃奈「これで体力はバッチリ」ムンッ

愛「えーと、じゃあ愛さんはダジャレを!」

侑「はは......みんなありがとう......」

39: 2024/06/03(月) 08:51:27 ID:???Sa
彼方「みんな侑ちゃんを応援したいんだよ~」

エマ「いつも応援してもらってたもんね」

歩夢「......」


侑「歩夢......」

40: 2024/06/03(月) 18:26:28 ID:???Sa
初星学園 レッスン室


侑「ワンツー、ワンツー」

P「だいぶ体力がついてきましたね」

侑「あ、プロデューサーさん。見にきてくれたんですね」

41: 2024/06/03(月) 18:27:33 ID:???Sa
P「今日は大事な話があります」

侑「え、なんですか?///」ドキッ

P「高咲さんのファーストライブが決まりました」

侑「ええっ! まだ早すぎるよ!」

42: 2024/06/03(月) 18:28:10 ID:???Sa
P「そうかもしれません。ですが高咲さんがブレイクスルーするには必要と思いまして」

侑「ブレイクスルー?」

P「はい。高咲さんはアイドルとして理想的な肉体を持っています」

侑「なんかえOちな言い方ですね......」

P「そして真面目にレッスンを続けてくれていて実力も付いてきています。ただ......」

侑「ただ?」

43: 2024/06/03(月) 18:29:16 ID:???Sa
P「高咲さんはアイドルになるのにためらいがありますね?」

侑「!」

P「メンタルの部分で自分にブレーキをかけていませんか?」

侑「それは......やっぱり私なんかアイドルに向いてないし......」

44: 2024/06/03(月) 18:30:09 ID:???Sa
P「高咲さんにはアイドルの才能があります。それは私が保証します」

侑「プロデューサーさん......///」

P「それに、たとえ才能がなくてもアイドルへの想いがあればアイドルになれるというのが虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の信条ではないのですか?」

侑「それはそうだけど......」

45: 2024/06/03(月) 18:30:51 ID:???Sa
P「上原歩夢さん」

侑「えっ?」

P「高咲さんは上原さんに遠慮しているのではないですか?」

侑「それは......」

46: 2024/06/03(月) 18:31:29 ID:???Sa
P「高咲さんは優木せつ菜さんのステージを観てアイドルにトキめいたんですよね?」

侑「そんなことまで調べているんですね......」

P「他の子がそうであるように、アイドルに憧れた子は自分もアイドルになりたいと願うはず。でもあなたは違った」

侑「......」

47: 2024/06/03(月) 18:38:37 ID:???Sa
P「上原さんが先にアイドルやりたいと言い出してしまったから、あなたは応援する側にならざるを得なかった」

侑「それは......」

P「違いますか?」

48: 2024/06/03(月) 18:39:56 ID:???Sa
侑「......歩夢は子供の頃から一緒で、同い年で早生まれなのに体が大きくていつも負けてばかりだったんです」

P「それで上原さんとは争いたくないというトラウマがあるのですね」

侑「トラウマっていうか......逆らえないっていうか......」

P「それをトラウマというんです」

侑「え?」

49: 2024/06/03(月) 18:41:48 ID:???Sa
P「高咲さんは、本当にアイドルになりたくなかったのですか?」

侑「......なりたかった、です」

P「やっと素直になりましたね。高咲さんも高咲さん自身の夢を追いかけていいんですよ」

50: 2024/06/03(月) 18:42:33 ID:???Sa
侑「プロデューサーさん....... どうして私をプロデュースしようと思ったんですか?」

P「アイドルへの想いがくすぶっているのに表に出さず、虹ヶ咲のライブがある度に応援出演と称して駆けつけて脇役に徹する健気なあなたをほっとけなかったんですよ」

侑「プロデューサーさん......///」

P「あなたは私がアイドルにしてみせます」

51: 2024/06/03(月) 18:43:18 ID:???Sa
侑の家

ピンポーンピンポーンピンポーン


侑「あ、歩夢?」

歩夢「入っていい? 侑ちゃん」

52: 2024/06/04(火) 13:52:49 ID:???Sa
侑の部屋

侑「歩夢が私の部屋来るの久しぶりだね」

歩夢「そうだね......あっ......」

53: 2024/06/04(火) 13:53:47 ID:???Sa
侑「ああこれ? ライブ用の衣装なんだ。プロデューサーが用意してくれて」

歩夢「ライブ? 私、知らない......」

54: 2024/06/04(火) 13:54:53 ID:???Sa
侑「歩夢に話そうと思ってたんだけど自分でも自信が持てなくて、もっと踊れるようになってからって思ってたら時間経っちゃってさ」

歩夢「プロデューサーの方が大事なの!?」

侑「違うよ」

歩夢「あっ...」

55: 2024/06/04(火) 13:55:49 ID:???Sa
侑「歩夢に伝えたかったのはもっと先のこと」

侑「私ね、夢ができ......」
歩夢「いやぁ!」

ドサッ

56: 2024/06/04(火) 13:56:50 ID:???Sa
侑「歩夢!?」

歩夢「聞きたくない......」

侑「歩夢?」

57: 2024/06/04(火) 13:57:31 ID:???Sa
歩夢「私の夢を一緒に見てくれるって、ずっと隣にいてくれるって言ったじゃない!」

侑「あ......」

歩夢「私......侑ちゃんだけのスクールアイドルでいたい。だから......」

歩夢「私だけの侑ちゃんでいて.......」

58: 2024/06/04(火) 13:58:11 ID:???Sa
侑「ごめん、歩夢」グイッ

歩夢「あ」

侑「私もアイドル、やってみたいんだ。見てるだけじゃなくて」

59: 2024/06/04(火) 14:00:11 ID:???Sa
歩夢「侑ちゃん、ちから、強くなったね......」

歩夢「帰るね......」フラフラ

60: 2024/06/04(火) 14:01:13 ID:???Sa
ライブ当日 控え室

P「今日は虹ヶ咲の皆さんも観にきてくれているようですね」

侑「はい」

61: 2024/06/04(火) 14:01:47 ID:???Sa
P「緊張していますか?」

侑「はい......」

P「ですがとても晴れやかな顔をしています。もうためらいはなさそうですね」

侑「プロデューサーさんのおかげ、です。プロデューサーさんの為にも、私頑張ってきます!」

P「はい、いってらっしゃい」

62: 2024/06/04(火) 14:03:07 ID:???Sa
ライブ中

侑「♪負けられない相手がいるの、いーまー」

ワーワー

63: 2024/06/04(火) 14:16:44 ID:???Sa
ライブ後 控え室


P「ライブ大成功でしたね」

侑「はいっ! もう完全にときめいちゃいました!」

P「やはり私の目に狂いはなかった。あなたは素晴らしいアイドルです」

侑「プロデューサーさんがいてくれたから......//」

64: 2024/06/04(火) 14:17:43 ID:???Sa
P「頑張ったのは高咲さん自身ですよ。お祝いしないといけませんね」

侑「あっ、だったら今度2人でデートとか......いきたいな~とか//」

65: 2024/06/04(火) 14:18:07 ID:???Sa
かすみ「侑せんぱ~い!」バァン!

侑「うわあ!」

66: 2024/06/04(火) 14:18:34 ID:???Sa
せつ菜「侑さんのライブ!最高でしたよ!!」

ランジュ「やるじゃない、侑」

侑「かすみちゃん、みんなも」

67: 2024/06/04(火) 14:19:02 ID:???Sa
しずく「すごくドキドキしました」

璃奈「璃奈ちゃんボード『ぶちあがり』」

栞子「やはり侑さんにはアイドルの適性がありました」

彼方「彼方ちゃん寝ないで最後まで起きてたよ~」

愛「ゆうゆが優勝! 侑だけに!」

果林「私たちも負けてられないわ」

ミア「It was fabulous concert!」


侑「みんな、ありがとう」

68: 2024/06/04(火) 14:19:32 ID:???Sa
歩夢「......」

侑「歩夢......」

歩夢「侑ちゃんのライブ、良かったよ」

侑「ありがと、歩夢」

69: 2024/06/04(火) 14:19:57 ID:???Sa
歩夢「とても力強くて、もうへなちょこな侑ちゃんじゃないね」

侑「はは......」

歩夢「これからは仲間でライバルとして頑張っていこ」

侑「うん!」

70: 2024/06/04(火) 14:20:31 ID:???Sa
ランジュ「プロデューサー!」

P「な、なんですか?」

ランジュ「今度はこのランジュをプロデュースさせてあげるわ!」

P「ええっ?!」

71: 2024/06/04(火) 14:21:15 ID:???Sa
かすみ「あー!ずるいですよランジュ先輩! プロデューサーさ~ん。この世界一可愛いかすみんの方がプロデュースしがいありますよ~?」

愛「はいはーい! あたしもPっちにプロデュースしてもらいたいでーす」

P「そのPっちってなんですか?」

愛「プロデューサーだからPっち! ウケる~」

72: 2024/06/04(火) 14:21:38 ID:???Sa
璃奈「私もプロデュースしてもらいたい」

彼方「彼方ちゃんも~」

エマ「間を取って私も~」

わいわいがやがや

73: 2024/06/04(火) 14:22:15 ID:???Sa
P「そ、そんな全員は無理ですよ! 高咲さんは今までこの全員をプロデュースしてたんですか?」

侑「まあ......」

P「高咲さんはやっぱりプロデューサーの方が才能あるかもしれません......」

一同「あはははははは」


終わり

引用: 【SS】P「あなたをプロデュースさせてください」 侑「え? 私?」