1: 2014/01/10(金) 03:49:08.11 ID:UbgALbKQ0
◇基本的にふと思いついたほのぼのした感じの話を投下します。

・更新頻度は週に2~3投下できればいいなって

・言葉遣いおかしかったりしたらごめんなさい

・雑談はしてもらって全然構いません。その雑談が、ネタになる

・これと言ったレギュラー艦はいません。ただキャラが立ってる艦娘は出演多めっぽい?



てことで夜露氏苦ニキッ!

海の画集 -「艦これ」公式イラスト集-

2: 2014/01/10(金) 04:05:48.42 ID:UbgALbKQ0


榛名「提督、五十鈴牧場ってやったことありますか?」

提督「おま……!どっからそんな単語拾ってきた!」



※五十鈴牧場

Lv12という脅威の早さで改造可能な五十鈴。

彼女は五十鈴改になったとき電探を初期装備として持っているのだが、それを目当てに改にしては電探をはぎ取って残った五十鈴改はポイーするという提督が後を絶たなかった。

今は五十鈴が改二になれるため少しは収まったらしいのだが、増え続ける新規提督は古参提督の真似をして…………。



榛名「新規提督にやりがちな行動の一つとして、テレビで特集組まれていました」

提督「あぁ……俺もぺーぺーの新米だった頃はあっちこっちで五十鈴牧場という単語を耳にしたよ」

榛名「じゃ、じゃあ提督も!?」

提督「待て落ち着け結論が早すぎる」

提督「俺ん所には五十鈴よりも先にデイリー開発で電探がバカみたいに出ちゃってさ、逆に五十鈴が貴重な存在だったからそんな事はしてないよ」

提督「ていうか、今それを中堅以上の提督がやったらものっそいバッシング受けちゃうんだよね。そういう意味ではこれからもやらん」

榛名「それが当然だと思うのですが、昔は黙認されるどころか広まっていたのは悲しいです……」

提督「ほんとにな。電探出た後で五十鈴ちゃんが出てよかったわ」

榛名「もし電探が出ていなかったら?」

提督「資源と装備って大事じゃん?」

榛名「提督の黒い部分を見た気がします……」

9: 2014/01/10(金) 23:52:40.34 ID:UbgALbKQ0


提督「…………」ペラペラ

提督「ふぅ……」パタン

提督「面白かったけど分からん。雪風いるかー!」ガタッ



……――――

…………――――――――

……………………――――――――――――――――



提督「よく来た雪風。とりあえず座ってくれ」

雪風「あの……雪風に何か、ご用でしょうか」

提督「そんじゃ早速本題だけど、雪風とか一部の駆逐艦って俺の事『司令』とか『司令官』って呼ぶじゃんか。でも他の子の大半は『提督』って呼ぶじゃない?」

提督「でさ、こないだ新しく着任した知り合いに『司令と提督ってどう違うんだよ』って聞かれたのよ」

雪風「もしかしてしれぇ、答えられなかったんですか?」

提督「さ、察しいいのな……」

提督「そこで鬼才俺提督閃く。あれ?これいっそ呼び方を『提督』に統一したら良いんじゃね?」

雪風「それってしれぇの知識不足が原因じゃないですか!」

提督「いやいやいや。俺だって悔しかったからさっき本読んで勉強したんだよ?」

提督「でも予想以上に『司令』と『提督』の境界線が曖昧でさぁ、頭の中で整理する前に混乱しちゃったんだもんげ」

提督「だから提督で統一しちゃった方が楽っぽくない?」

雪風「どうせしれぇの事ですから、ストーリー性のある文章だけ見て他は流し読みしてたに決まっています」

提督「エスパーかよ」

10: 2014/01/10(金) 23:53:58.06 ID:UbgALbKQ0

雪風「でも雪風は『しれぇ』で慣れちゃったのですが……」

提督「まぁ物は試しにね。ちょっと『提督』って呼んでみ?」

雪風「うぅ……。て、てーとくぅ」

提督「……もう一回」

雪風「てーとく」

提督「何か違うなぁ……。雪風っぽいあどけなさがこう……感じられないんだよ」

雪風「そんな事言われたって雪風が困るだけです……」

提督「うーん……。今度はいつも通りに呼んでみ?」

雪風「しれぇ」

提督「…………」

提督「もっかい」


雪風「しれぇ」


提督「…………すまん雪風変なことに付き合わせて。俺やっぱバカだったみたい」

提督「これ、知り合いから貰った菓子折。陽炎型の子達と食べておいで」

雪風「わーい!ありがとうございますしれぇ!」タッタッタ





提督「でも司令と提督の違いは知っておきたいなぁ。鳥海さん辺りに聞いてみるか」

漣「ご主人様ー、ただいま遠征から帰投しました」

提督「あっ」

提督(漣ちゃんは呼び方どうしよう)

19: 2014/01/11(土) 19:40:15.20 ID:XP5MFpfm0

天龍「おい糞提督!」バタンッ

提督「うわビックリした!ノックくらいしろよ!つかお前糞っつったか?お?」

天龍「んな事どうでもいいんだよ!」

提督「よくねぇよ」

天龍「さっき木曾とすれ違ったんだけどよ――――」



木曾『よぅ、お疲れ』

天龍『お疲れさん……って』

木曾『ん?どうかしたか?』←マント&かっこいい肩当て

天龍『なん……だと……』



天龍「――――てなやりとりがあったんだ!あいつマントなんて着けてたか!?」

提督「あぁ。さっきの出撃で改二のLvに達してな?それで改造したらああなったんだわ」

天龍「改二!?改二っつったら敵戦艦100体位狩らないとなれないって聞いたぞ!?」

提督「どこ情報だよ。木曾は今週の秘書艦だったから、3-2周回してる間にサクサクッと経験値溜まっただけ」

天龍「くそっ!どうして木曾が俺より育ってんだよ!」

提督「どうしてって、そりゃさっきも言ったけど今週の秘書艦が木曾だからでしょうよ」

天龍「俺が聞きたいのはそうじゃねぇ!」

天龍「どうして木曾が俺より後に入ったのに!」



天龍「俺は未だに改止まりで遠征ばかりなんだよ!この扱いの差はなんだ!」←Lv27

20: 2014/01/11(土) 19:41:48.80 ID:XP5MFpfm0

提督「あーそっちね……」

天龍「来週から俺を秘書艦にしろ!」

提督「嫌だけど?」

天龍「即答だと……」

提督「そりゃぁ天龍ちゃんより木曾ちゃんと一緒にいる方が疲れないもん」

天龍「おいどういう意味だ?」

提督「言葉のまんまだけど、具体的には――――」

21: 2014/01/11(土) 19:48:20.56 ID:XP5MFpfm0


提督『あぁ……朝っぱらから昨日やり残した書類整理だ……ダルおも』ガチャ

木曾『おはよう提督』

提督『おはよーさん。ってあれ?それって……』

木曾『昨日終わらなかった書類整理、俺の理解できる範疇でやっといてやったぞ。不備があったら直しておいてくれ』

提督『おぉありがとな!これでレア艦&資材集めが加速する!マジで今週の秘書艦木曾でよかったわ!』




~後日~


提督『と、勇み足で周回に行った結果がこれだよね』


摩耶『こんなになるまでこき使いやがって、クソが!』大破


提督『おまっ!キラキラが付いてるからって調子乗って、敵艦の攻撃避けようともしないで仁王立ちして即被弾して大破したのお前だろ!』

摩耶『うるせぇ!あの程度平気だと思ったんだよ!』

提督『その結果がこれだろ……。ったく次から調子乗んなよ?見てて冷や冷やしたわ』

摩耶『ッチ、分かってるっつの一々うぜぇな』 

提督『』グサッ

摩耶『じゃあドック行くわ。覗きに来んなよ変態』

提督『』サクッ

提督『胃が痛い……最近の女の子は怖すぎる……」

提督「ていうか変態はねぇよ……俺が何したんだよ……やべ、泣きそ』

木曾『摩耶の姉貴は大破したの自分だけだから恥ずかしかったんだよ。あれは姉貴なりの照れ隠しだから許してやってくれ』

木曾『それと、提督は全然うざくなんて無いから安心して指揮を執ってくれ』

木曾『その……もし不安なら、俺がいつまでも側に居てやるからさ』

提督『ありがとな……ほんとありがとな。木曾ちゃんの優しさが身に染みるってレベルじゃないくらい五臓六腑に染み渡る』

木曾『お、おいおい褒めすぎだろ……流石に照れるぜ///』

提督『ういやつめ超絶可愛いー!撫でさせろー!』ナデナデ

木曾『そ、そうこなくっちゃな、スキンシップも大事だもんな///』

23: 2014/01/11(土) 19:51:25.88 ID:XP5MFpfm0


提督「――――みたいな。めっちゃ癒されるんだわ」

天龍「最後に至ってはただイチャイチャしてただけじゃねえか」

提督「天龍には出来ない気遣い。プライスレス」

天龍「はぁ!?気遣いくらい俺にだってでき…………」

提督「……どした?急に黙って」

天龍「ちょっと待ってろ提督、緑茶入れてやるからな」

提督「そう来たか」

天龍「別に疚しい考えなんて無いぞ。ただ提督が喋りすぎて喉乾いただろうなと思ってな」

提督「喋らせたのは天龍なんだけど」

天龍「細かい事は気にすんなって。おい、ヤカンどこだ?」キョロキョロ

提督「ヤカンならお前の後ろにあるストーブの上にあんだろ。沸騰しても音が鳴らないタイプだから――――」

天龍「後ろ?」クルッ

提督「――――ってバカ!艤装がヤカンに!」


ガツン

ダバァ


天龍「あっちいいいいいいいいィィィィィー!!」

提督「遅かったか!」

24: 2014/01/11(土) 19:55:54.65 ID:XP5MFpfm0


提督「うわうわうわだいじか!?ほれ手ぬぐい!」

天龍「い、いや、これくらい……熱くもなんとも……」ジワッ

提督「そうな!お前強いもんな!うん!天龍強い!泣いてない!」

提督「脚に掛かったみたいだけど一人で歩けるか?痛みは感じるか?」

天龍「うん……」グスン

提督「よし、だったら大事になる前に火傷の塗り薬貰ってこい!後始末は俺がやっとくから!な?」

天龍「ぜってぇまた来るからな……秘書艦になって改二になってやるからな……」バタン




提督「どうせレベル上がっても改二になるのは当分先だと思うけどね」

龍田「天龍ちゃん泣かしたのダーレダァ?」ヌッ

提督「げぇ龍田ちゃん!どこに隠れてたんだよ!」

提督「つーか見てたんならさ、艤装がヤカンに引っかかる前に助けてあげなよ」

龍田「でもぉ、涙目になった天龍ちゃん可愛いかったでしょぉ?」ニコッ

提督「この艦隊ホントにマシな奴少ねぇのな」

32: 2014/01/12(日) 18:51:41.42 ID:QQkrA38/0

提督「今日は鎮守府から歩いて5分の防波堤で釣りに来たぞー」

赤城「来ましたよー」

加賀「来ました」

雷「司令官、イスはここら辺でいいかしら?」

提督「おっけーおっけー。早速座らせて貰うね」ヨッコイショット

電「お弁当と暖かい紅茶が入った水筒も持って来たのです」

提督「ん、ありがと。寒いしお茶ももーらおっと」コポポポ

提督「あー暖まる」ゴクゴク

雷「他にやること無いかしら?もっと私を頼っていいんだから!」

提督「後はそうだな……予報だと今日一日中ずっと快晴だから、顔とか手の甲に日焼け止め塗っておいてね。冬でも鼻の頭とか焼けると痛いから」

電「了解なのです!」ペタペタ

雷「提督ったら博識ね!」ペタペタ

提督「ありがとうありがとう塗ってくれてありがとう。言葉足らなかったね。日焼け止めは自分で塗れるから自分の分だけ塗ってね」

33: 2014/01/12(日) 18:55:48.34 ID:QQkrA38/0

提督「よし、とりあえずサビキ用のエビ溶かさなくっちゃ……うへぇ冷たい」ガサガサ

提督「汚れたから海水で手洗わなくっちゃ……うへぇ冷たい」

加賀「針よし、重りよし、網籠よし。提督、こちら準備できました。餌もらえますか?」

提督「ほんじゃ俺はここで釣るから、好きなポイント見つけて釣っておいで。ほい餌と水入れたバケツ」

加賀「ありがとうございます。では早速……」ヒュー ポチャン

提督「あ、ここで釣んのね」

加賀「好きな場所でと言われたので」

赤城「私もここで釣りますね。隣失礼します」ポチャン

提督「どーぞ」

提督「んじゃ俺はアオイソメ付けた竿を離れた所に投げてくるね。カレイとかスズキ釣れればいいなー」ガチャガチャ

電「司令官は本当に釣りが好きなのですね」

雷「お陰で食費が浮いて大助かりだわ!」

赤城「でも、まだ[ピー]歳なのに趣味がオジさんなのがちょっとね」

加賀「ま、私達も釣りは好きですから他人のことは言えませんけど」

34: 2014/01/12(日) 18:58:54.43 ID:QQkrA38/0


???「ヲッ」

赤城「……?加賀、何か言いましたか?」

加賀「いえ、私は何も…………え?」

雷「あ、アナタは!どうしてココに!?」

電「き、緊急事態なのです!なのです!!すでのな」

提督「うーい仕掛けて来たぞー」

???「ヲッ」

提督「あ、ヲッさんじゃん。一緒に釣りする?」

赤城「提督はこの子をご存じで!?」

提督「んむ。前釣った空母ヲ級ちゃん命名『ヲッさん』」

ヲッさん「ヲッ」

提督「敵意無いみたいだからそこんとこヨロシク」



「「「「!!!!????」」」」





加賀「提督、これは一体……」

提督「他言無用&口外禁止。漏らしたら即解体。イイネ?」


「「「「!!!!????」」」」

35: 2014/01/12(日) 19:02:24.41 ID:QQkrA38/0


赤城「もしてかして……これは流行のこすぷれとやらでは?」

提督「モノホンの深海棲艦空母ヲ級だよん。ね」

ヲッさん「ヲッ」

電「司令官は……司令官は電達に飽きちゃったのですか……?」

雷「分かったわ司令官!雷も撃沈すればいいのね!」

提督「違う違う違うの!前に釣りに来たら釣れちゃったの!偶然なの!俺に変な趣味は無いの!」

ヲッさん「ヲッ」

赤城「それにしては随分と大人しいみたいですけど、どうやって手なずけたんですか?」

赤城「敵艦を鹵獲するなんて、イオナちゃんやタカオさんみたいには行かないでしょうし」

提督「それが彼女さ、話を聞く限りじゃ轟沈しないでああなっちゃったみたいなんだよね」

電「轟沈してない……どういう意味なのですか?」

提督「なんかさ、鎮守府周辺でキラキラ付け担当の随伴艦だったらしいんだけど、中破しても入渠してもらえないブラチンだったみたいなのよ」

提督「で、中破したまま鎮守府周辺でキラキラ付けをずっと繰り返してたらしくて、遂に大破しちゃったのね」

提督「その提督も流石に帰ろうとはしたらしいんだけど、何を思ったのか進軍の伝令出しちゃったらしくってね」

赤城「最悪のブラチンですね……」

雷「雷達の提督を見習って欲しいわね!誰も轟沈させてない素晴らしい提督なんだから!」

提督「照れるけど今の発言ポイント高いわ」

雷「やった!」

36: 2014/01/12(日) 19:03:49.41 ID:QQkrA38/0

提督「で話を戻すけど、どうして進軍を選んだのかって提督に問いつめようとしたらしいのよ」

提督「したらさ、その提督のいたところにエラー娘と猫が土下座してて肝心の提督はドロンしてたんだって」

ヲッさん「つまり私は戦闘海域と戦闘海域の間に挟まれて、大破のままずっと鎮守府周辺海域に放置されたんです」

電「喋られるのですか!?」

提督「おいおいあんま失礼なこと言うなよ?つか喋られなかったらさ、俺が語った話は誰から聞いたんだよってなるじゃん?」

電「それもそうですね……。ごめんなさいなのです」

ヲッさん「ヲッ」

電(今のは許してもらえたのでしょうか……)

提督「で、気づいたらその姿になってたんだってさ。でも厳密には轟沈したワケでもないから意識は保ててるんだとよ」

ヲッさん「半分くらいは記憶が侵食されて、元が誰だったのか、どこに務めていたのかまでは覚えてないんですけどね」

提督「言語も危ういらしいから、時々『ヲッ』しか言えなくなるみたいよ」

ヲッさん「ヲッ」

37: 2014/01/12(日) 19:06:21.32 ID:QQkrA38/0

赤城「それにしても、半分深海棲艦半分艦娘なんて今年一番の驚きですね……」

提督「な。俺もビックリしてさ――――」

加賀「提督」トントン

提督「――――ん?」

加賀「あの竿、風じゃない揺れ方してます」

提督「早くね!?カレイ狙いの天秤だぞ!来たか!もう来たか!カレイ来ちゃったのか!ちょっと行ってくる!」ダッ

電「行っちゃったのです……」

雷「ねぇアナタ、敵意は無いって言ってたけど本当?」

ヲッさん「マジマジ大マジ」

加賀「軽いというか、随分と飾らない喋り方をするのね」

ヲッさん「軽空母じゃないんですけどね」

赤城「冗談も行けるのね」

ヲッさん「ヲッ」

38: 2014/01/12(日) 19:10:31.69 ID:QQkrA38/0


加賀「でも敵意が無いってイマイチ信じられないわ」

ヲッさん「ヲッ?」

加賀「辛いことを聞くようだけど、ブラチン提督にこき使われて大破にされた上に置き去りにされて、オマケに私達の提督に釣られたのよね」

ヲッさん「ヲッ」

加賀「復讐しようとは思わなかったのかしら」

ヲッさん「初めのうちは思いましたよ?あなた方の提督の身なりを見て『あ、提督だ』って理解した瞬間、怒りと悲しみが燃えたぎりました」

<オッシャ!マジデヒイトルヤンケ!

ヲッさん「でも……」

加賀「でも?」

ヲッさん「艦載機飛ばそうとしたら……絶叫しながら肩をグーで殴られました……」

加賀「ビビリな提督ならやりそうな事ね」

赤城「ヲッさん……仮にも女性なのに……」

ヲッさん「それから飛ばそうとする素振りを見せる度に肩殴られて泣きました」

ヲッさん「それでいて身の上話をすると『なんだよなんだよ。俺お前の深海棲艦化に一切関係ないじゃん、八つ当たりすんな』の一点張りでしたから、燃えてた復讐心が一気に冷めました……ヲッ……」



39: 2014/01/12(日) 19:12:25.86 ID:QQkrA38/0


ヲッさん「でも泣きながら謝ったら空き家と資源を提供してくれましたので、提督さんに艦載機飛ばそうとしたのは反省しています」

雷「空き家?じゃあ近くに住んでいるのね?」

ヲッさん「ここからちょっと遠いのですが、皆様からは目に付きづらい空き家を借りてます」

ヲッさん「それ意外にもボーキとお金を無償でくれたり、話し相手になりに顔を出してくれたり、暇だろうからって釣り竿と夜釣り用の懐中電灯くれたり、今では新しい人生をくれた彼に感謝しています。ヲッ」

電「司令官から電達に打ち明けてくれれば、ヲッさんの話し相手くらいはしたのです」

赤城「多分、提督は私達が口を滑らしてしまうのが怖かったんでしょうね」

<コエェ...バラシタクネェ...

電「どういう意味なのですか?」

赤城「敵艦隊を鹵獲したなんて耳にしたことは無いわ。オマケに轟沈しないで深海棲艦になったケースなんて、これも過去に例がないもの」

ヲッさん「よく『上の連中に見つかったら問答無用でバラされっかんな』と忠告してくれました」

赤城「提督も提督なりにヲッさんを心配しての配慮なのよ」

電「なるほどなのです」

雷「さっすが司令官!アナタも他の司令官に釣られなくって良かったわね!」

ヲッさん「ヲッ」

40: 2014/01/12(日) 19:15:33.32 ID:QQkrA38/0

加賀「でも見つかったらマズイのに釣りはするんですね」

ヲッさん「暇ですから」

雷「アナタ物事を軽く見すぎよ!」

ヲッさん「軽空母じゃないんですけどね」

電「あの……」

ヲッさん「ヲッ?」

電「電は……沈んだ敵も、出来れば助けたいのです」

<ッシャオラァ!カレイ&アイナメノ2マイヌキジャァ!コウシンシヨ!コウシン!

電「もしかしたら、ヲッさんみたいに敵を轟沈させなくても話し合えば通じ合えたりはしないのでしょうか……?」

ヲッさん「あなた方の提督さんなら喜んで実験するんじゃないでしょうか。拡声器でも使って叫んでる姿が目に浮かびます」

電「実験じゃなくて電は本気で助けてあげたいのです!」

ヲッさん「ヲッ」

電「……ヲッさん?」

ヲッさん「ヲッ」

加賀「ヲッしか言えなくなる時があると提督が仰っていましたが、もしかしてこれでしょうか」

ヲッさん「ヲッ」

電「私にとっては真面目な話なのです……。どうしても喋られないのですか……?」ジワッ

ヲッさん「ヲッ」

電「……また後で話し合うのです」グスン

ヲッさん「ヲッ」

41: 2014/01/12(日) 19:17:31.81 ID:QQkrA38/0

提督「おーい!」

加賀「お帰りなさい。戦果はどうでした?」

提督「うっはうはやで!うっはうは!」

提督「二匹釣れたぞ!しかも片方カレイで片方アイナメ!煮物にして食おうぜ!つか今年早々運を使い果たしたわ!」

電「司令官さん、電からお願いがあるのです!」

提督「お、おう、唐突だな……」

提督「まぁ言ってみ?今の俺テンション高いから大体OKしちゃうよ?」

電「その……ヲッさんを鎮守府に迎えてあげたいのです」

電「聞きたいことがいっぱいあるし、大破で放置された後も独りぼっちなんて可哀想なのです……」

雷「電……。司令官、私からも頼むわ!ヲ級になっても悲惨な目に遭うなんて放っておけないんだから!」

提督「ヲッさんはどうなん?ウチ来たい?」

ヲッさん「コタツある?」

提督「アルペジオの時に手に入れたよ」

ヲッさん「アルペジオが何なのか知らんけどコタツあるなら行く」

提督「はい」

ヲッさん「ヲッ」

赤城「軽すぎよ!」

ヲッさん「軽空母じゃなヲッ」

ヲッさん「…………」

ヲッさん「ヲッ」

提督「そのタイミングで喋られなくなるのかよ。しゃっくりかよ」


42: 2014/01/12(日) 19:19:01.45 ID:QQkrA38/0

電「あ、あの、いいのですか……?ダメなのですか……?」

提督「そりゃ勿論承諾よ」

提督「ヲッさんを他の艦娘から庇ってくれる艦娘が居てくれるってんなら、別に鎮守府に来ても構わんわん」

提督「攻撃的な艦娘でも雷電ちゃんがヲッさんの側にいるなら話し合いに応じてくれそうだし」

電「やったのです!」

雷「さっすが司令官!話が分かるんだから!」

提督「んじゃ俺から説明するより雷電ちゃんが説明した方が説得力あるだろうから、ヲッさんと先に鎮守府帰ってな」

雷「了解したわ!行くわよヲッさん、電!」

ヲッさん「ヲッ」

電「なのです!」

提督「んじゃ面倒事は解消したし、俺達は釣り続けよっか」

赤城「よろしかったのですか?」

提督「あいつ迎えたこと?」

赤城「はい。これで上層部に彼女の存在がバレる確率が上がってしまうのでは無いでしょうか……」

赤城「提督もそれが怖くて鎮守府にお迎えしなかったのでしょう?」

提督「ううん違うよ?」

赤城「えっ」

43: 2014/01/12(日) 19:24:22.12 ID:QQkrA38/0

提督「お前いきなりさ、俺が鎮守府にヲッさん連れてきてみ?どんな反応する?」

赤城「どう……って、変な子連れてきたなって感想しか……」

提督「……え?」

提督「いやほら『敵が来た!?撃沈させないと!』とか『提督が敵に寝返った!目を覚まさせなくっちゃ!』とかあるじゃん?」

提督「そういうゴタゴタが嫌だからヲッさんを鎮守府に連れてこなかっただけなんだけど、違うの?」

赤城「提督なら連れてきそうなので、別におかしくもなんとも思いませんよ」

提督「マジ?でもさっき俺が竿仕掛けて戻ってきたらヲッさんにビビってたじゃん、あれは?」

赤城「説明が難しいのですが、空母ヲ級が一人でいたら驚きますけど提督と一緒に来たらどこか納得してしまう。そんな感じです」

提督「」

提督「おいおい冗談きついよ。ちなみに加賀さんはどうなん?」

加賀「私も概ね赤城と同意です」

提督「」

加賀「主に金剛さんや19さんに過剰なスキンシップを受けているのに全く手を出さない、同性愛者と思われてもおかしくないくらい鋼の精神してる癖に、非常にビビリで精神が脆い一面もあるしで、かなりつかみ所の無い人物像が出来てしまっているので」

加賀「ヲ級と一緒に現れたとしても、『あ、また不可思議な行動に出たんだな』くらいにしか思いません」

提督「………………何が悲しくて若干[ピー]歳で新年早々悲しみ背負わなくちゃいけねぇんだよ」

44: 2014/01/12(日) 19:25:36.90 ID:QQkrA38/0

提督「そうか。俺の思い違いだったか。というかお前達が俺を見る目がそこまで濁っているとは考えもしなかった」

加賀「日頃の行いと言動を正すべきだと提案しますが」

提督「却下。俺が俺でなくなっちゃう」

提督「ま、お上の件は大丈夫でしょ。まさか鎮守府に深海棲艦がいるとは夢にも思うまい。まさに灯台もと暗し」

提督「それにうっかり誰かが漏らしたって言質や噂だけの証拠なんて無いに等しいんだし、ヲッさんをどっかに隠して知らんぷりを貫き通しゃいいのよ」

提督「あ、でも念には念を入れて口外禁止だかんな」

赤城「承知していますよ。私だって彼女には同情していますから。主に提督にされたと嘆いていた肩パン的な意味で」

提督「赤城それどういう意味だ」

赤城「彼女は悲しい過去を背負っていたんですよ?それなのに先ず事情も聞かずに肩パンなんて、それでも男ですか」

提督「艦載機飛ばそうとしてたんだぞ。怪我するところだったんだぞ。なんで俺の株価が下落してんだよ」

提督「やべぇ泣きたい。加賀さん胸貸して」

加賀「どうぞ」

提督「貸すのかよ!反応軽いよ!」

加賀「軽空母じゃないんですけどね」

提督「それ気に入った?」

加賀「少し」

48: 2014/01/16(木) 05:39:55.52 ID:ROnBdxGZ0

天龍「ふっふっふ……俺様が怖いかと聞いても膳々としか言わない提督をそろそろ怖がらせてやる!」

深雪「面白そうだから深雪様も手伝ってやるぜ!」

球磨「提督にドッキリと聞いて!」

多摩「闘争本能なら負けないニャ!」

天龍「よし。とりあえず怖がらす方法を発表するが、作戦は至ってシンプルだ」

天龍「まず提督をホラー映画に誘い、一通り鑑賞した後コイツを使う」

球磨「手……クマか?」

天龍「そうだ。昨日紙粘土で作った手に適当に黒い糸をくっつけて……」ペタペタ

多摩「一気に不気味になったニャ」

天龍「コイツをホラー映画を見終わった提督の肩に乗っけて、誰かが鏡を見せて怖がらすって寸法だ」

深雪「はいはい!手を乗っける役は深雪様がやるぜ!」

球磨「鏡を見せる役は球磨にお任せクマ!」

天龍「したら俺と多摩は二人に合図出す係で決まりだな」

多摩「了解ニャ!」

49: 2014/01/16(木) 05:42:02.30 ID:ROnBdxGZ0

提督「で、どうしたお前達揃いも揃って。間宮さんの菓子ならあげねーぞ?」

天龍「そんなんじゃねぇよ。ただ息抜きにホラー映画でもどうかと思ってな」

提督「は?ホラー映画?」

天龍「どうした?都合でも悪かったか?」

提督「いや、仕事も一区切り付いたし別に良いけどよ。でも季節はずれもいいとこだよな」

深雪「そんな細けぇこと気にすんなって!」

球磨「早速天龍の部屋に行くクマ!」グイグイ

多摩「ささ!早くするニャ!」グイグイ

提督「おう押さなくても歩けるからな」

50: 2014/01/16(木) 05:43:51.67 ID:ROnBdxGZ0

ー視聴中ー


<ソラハアンナニアオイノニ......


提督「…………」

多摩(提督結構見入ってるニャ……深雪、チャンスニャ)ボソボソ

深雪(了解した)スッ

提督「……ぉっ……こえぇ……」

深雪(そーっと……そーっと……)ソッ

多摩(提督は気づいてない。良くやったニャ)

深雪(よっしゃ!深雪様にかかればこんなもんよ!)





<オレガナニヲシタッテイウンダ!

<カレニニテイルノヨ...ワタシヲフッタカレニ!



提督「やっぱこういう展開か……最近のホラー映画は幽霊が可哀想なパターン多いな……」

天龍(球磨、そろそろ終わるぞ。準備しとけ)ボソボソ

球磨(了解クマ。鏡取ってくるクマ)コソコソ

51: 2014/01/16(木) 05:44:56.97 ID:ROnBdxGZ0

ー視聴終了ー



提督「いやー怖かったな」

多摩「の割には余裕そうニャ」

提督「そりゃオチがなー。結局昔どこかの誰かさんに振られて海に身投げした少女が浮遊霊になって、昔の彼に似てるって理由だけで主人公に襲いかかる展開だったじゃん」

提督「なんか理不尽な展開多いよな。主人公何も悪いことしてないのにさ」

多摩「それもそうニャ」

提督「とまぁ愚痴愚痴語ったけど面白かったっちゃ面白かったんだよな。怖がるツボ押さえてるっつーかさ。やっぱ日本のホラー映画って良いわ」

天龍「そいつは良かった。誘った甲斐があったってもんだ」

提督「あぁ、今日は誘ってくれてありがとな。良い息抜きになったわ」

提督「んじゃそろそろ自分の部屋に戻るね」

球磨「提督!」

提督「ん?」

球磨「こっちを見るクマ!」

提督「ん」


提督は球磨の声に釣られ、彼女の持っていた手鏡をのぞき込んでしまう。

そこには多摩と天龍と深雪、そして提督の肩に乗っかっている真っ白な手と長い髪の毛が映っていた…………



提督「ああああああああああああああァァァァァ!!!!見ちゃったあああああああああァァァァァァ!!」



天龍(よっしゃ!)

深雪(やったぜ!)

多摩(大成功ニャ!)

52: 2014/01/16(木) 05:45:59.88 ID:ROnBdxGZ0

天龍「ククッ……いいざまだぜ……」

多摩「提督のビビリっぷりは半端無いニャ」

球磨「ほらほらーもっと鏡を見るクマー」


提督「氏ねああああああああああああああァァァァァァ!!!」ヒュンッ


球磨「クマッ!?」パリーン


深雪「て、提督の右ストレートが鏡を貫いたー!」

提督「ああああァァ!!痛ええええええェェェ!!俺の手があああああ!お化けの手もおおおおおお!!」

深雪「しかも痛みと恐怖がブレンドされて地団駄踏みながらわたわたしてる!」

天龍「ちょっとマズイんじゃねぇか!?右手から血がダラダラ出てるぞ!」

多摩「まさかこんなにテンパるとは予想外ニャ!バレる前に早く手を回収するニャ!」

球磨「分かってるクマ!」

提督「ああああァァ………………あ?」ポトッ

多摩「遅かっタマ」

提督「これ……作り物?髪の毛に至っては張り付いてるだけだし」ヒョイ

多摩「多摩は用事を思い出したニャ!」ダッ

球磨「球磨もクマ!」ダッ

深雪「深雪様は遠征行ってくる!」ダッ

天龍「俺も駆逐艦連れて遠征行ってくるわ!提督は医務室行ってこいよな!」ダッ

提督「あ、うん。いてら」

提督「………………」

提督「あれ?」

提督「普通に送り出しちゃった。もしかしなくても俺怪我させられたんだよな。あいつら逃げたんだよな」

提督「………………」

提督「手が痛ぇや……痛すぎて涙出そう……」トボトボ

53: 2014/01/16(木) 05:51:09.60 ID:ROnBdxGZ0


ーその夜ー


提督「ちょいと消毒して包帯巻くだけで済んで良かった良かった……ってアレは」

多摩「やりすぎたニャ……顔あわせづらいニャ……」ブツブツ

提督「おい多摩」

多摩「て、提督……!」ビクッ

多摩「さっきは悪かったニャ!ごめんなさいニャ!」

提督(コイツ俺に叱られんの超ビビってんな。とは言えあれから1時間も経ってるし怒りも冷めた)

提督(しかし叱らなければ提督としての立場と威厳が無い。どうすれば……いや待てよ)

提督「あー痛てててて痛い痛い痛い」

多摩「ど、どうしたニャ!?」

提督「利き腕怪我しちまったから晩飯も録に食えねぇや……」

提督「俺何も悪いことしてないのに……何で俺がこんな目に……」

多摩「ニャ!そういう事なら多摩が食べさせるニャ!」

提督「おーマジか!ありがとなー」

提督(これは自然と羞恥プレイしつつ反省させる作戦だ。他意は無い)

提督(これで上下関係がよりハッキリとし、俺の威厳も保たれる事だろう。他意は無い)



この後滅茶苦茶アーンされた


一部の艦娘はこの光景に歯をギリギリさせながら食事を終えた

73: 2014/01/21(火) 00:44:37.99 ID:pEcNp4Rp0

正月明けアルペジオイベ1月8日最終日



提督「時刻は明朝5時半、資源的にもこれが最後の戦いだ……」

コンゴウ「大戦艦コンゴウだ。貴様らに兵器としての誇りを思い出させてやる」

タカオ「逆よコンゴウ」

コンゴウ「なに?」

タカオ「提督は私達に愛を教えてくれたわ。私達を戦争の道具としてじゃない、一人の女の子として見てくれたのよ!」

ハルナ「もう風呂は堪忍してつかぁさい……」シクシク

イオナ「どうしてお腹ばっかり触ってくるのか最後まで教えてくれなかった」

雪風「しれぇそんな事してたんですか……?」

提督「ノーコメで」

加賀「他に疚しいことはしてないですよね?」

提督「ノーコメで」

タカオ「貴女に教えてあげるわ!兵器以外の生き方を!」

コンゴウ「どうしてだ……私達の存在意義は戦うことしか無いのに……」

提督「ま、考えは人それぞれだと思うよ」

提督「思うけど、けどさ、だからこそ兵器以外の生き様だって見出せるんじゃないの?」

コンゴウ「甘い……そんなに甘くてこの戦争を生き残れるものか!」

提督「お前はその甘ちゃんにこれから負けんだバーカ!砲撃開始しろォ!」

74: 2014/01/21(火) 00:46:09.09 ID:pEcNp4Rp0


なんやかんやあって



提督「あんだけ息巻いてたのにこのざまよ」

タカオ「やれるだけの事はやったわ」大破

ハルナ「あとは無傷健在のコンゴウだけ」大破

雪風「でもこっちもボロボロにやられてしまいました……」大破

イオナ「避けられなかった私が悪いんじゃない。当ててきた相手が悪い」大破

提督「ま、お前達はよくやってくれたさ」

加賀「提督、先ほどの話、帰ったら詳しく聞かせていただきます」小破

提督「アッハイ」

提督(イオナ、タカオ、ハルナ、雪風は大破。加賀は小破だが夜戦には行けず)

提督「頼みの綱は中破の比叡だけだ」

比叡「クッ、お姉さま譲りの装備をこんなに……」

提督「痛いか比叡……すまねぇ……」

提督「でもな、俺がお前をレベリングしたのは改二のグラを図鑑に載せる為じゃねぇ……」

提督「勝つためだ……!」

提督「俺の艦隊が、お前達艦娘が、霧の連中よりも正しいんだと……世界に向かって叫ぶためだ……」

提督「だから……もう少し付き合ってもらうぜ……比叡!」

比叡「当然です!お姉さま擬きにこれ以上、罪は背負わせないんだから!」



《《 我、夜戦ニ突入ス 》》

75: 2014/01/21(火) 00:51:48.45 ID:pEcNp4Rp0

提督「行けええええー比叡!!!」

比叡「主砲、斉射、始め!」カットイン

チュドーン

コンゴウ「また還るのだな、あのたった一人の深淵に……」撃沈!

提督「……きっと、今度は分かり合える」

提督「イオナとも、タカオとも、ハルナとも分かり合えたんだ!」

提督「コンゴウとマヤだって……今度こそだ!今度こそお前を救ってみせる!」

コンゴウ「フフッ、そうか……。それまで深淵で待っているぞ……」ブクブクブク......



一年後



提督「あれから一年……案外、早く太陽が昇るもんだ」

提督「なぁ?イオナ、タカオ、ハルナ」


窓から差し込む朝日を受けつつ、提督は「霧」の桐箪笥の上に飾られた写真を見て憂う。

その時、コンコンと控えめにドアがノックされ、提督が返事をする間もなくあちら側からドアが勢いよく開いた。


???「愛は沈まないわよ!提督!」


そして新たなアルペジオイベントが始まる…………続きはウェブで!

79: 2014/01/21(火) 10:54:38.47 ID:pEcNp4Rp0



提督「なぁ19さんよ」ナデナデ

伊19「なぁに?提督」

提督「やっぱ30分って長くねぇか」ナデナデ

伊19「むっ。ご褒美くれるって言ったのは提督なのね」

提督「それなー。偶には艦娘労うのも必要だと思ってOKしちゃったんだよなぁ……もうちょい考えるべきだった」

伊19「ほらほら、手が休んでるのね!」

提督「あーい」ナデナデ



説明しよう!

伊19は夜戦に突入する度に提督からのご褒美を強請るのだ!

そして某所で夜戦に突入した際、「そりゃ褒美なくっちゃやる気も起きないよなぁ……じゃあフラッグ倒したら褒美をくれてやるよ」と提督が口走ったのが運の尽き!

いつもは残った空母ばかりを狙う19が、ここぞとばかりにフラッグ戦艦を一撃で葬ったのだ!

やべぇマジかよ……と頭を抱える提督を余所に、19からの要望は帰ったら30分で良いから膝に乗っけてナデナデして欲しいという内容だった!



提督「にしてもよ、間宮さんのお菓子強請ってくると思ってたんだがホントにこんなんでご褒美になんのか?」ナデナデ

伊19「んふぅ……幸せなのね……。19は今、天国にいるのね……」トローン

提督「……そうかい」ナデナデ

80: 2014/01/21(火) 10:57:26.59 ID:pEcNp4Rp0


伊19「ねぇ提督」

提督「ん?」

伊19「提督は19の事、好き?」

提督「ま、嫌いじゃないから好きだな。うん。好感は持っているつもりだよ」ナデナデ

伊19「本当?」

提督「特別これと言って、19が嫌悪感抱く真似しないからな」ナデナデ

伊19「じゃぁじゃぁ……愛してる?」

提督「んー……愛してるってのとは違うのかな?恋らしい恋しなかったから恋愛という物を知らんだけ、かもだけどよ」ナデナデ

伊19「19は提督が好きなのね」

提督「……ありがとな」ナデナデ



それからなんやかんやあって



提督「さ、そろそろ30分経つぞ」

伊19「え?もう時間?」

提督「ん。時計見て見ろ」

伊19「本当なのね……」

提督「もう夜も更けたし風呂入ってこねぇとな」

伊19「それじゃ提督、今日はいっぱい愛してくれてありがとう、なのね!」

提督「愛する……?まぁ撫でんのは愛情表現の一つだし間違ってるワケじゃねぇけど、誤解招きそうだよそれ」

伊19「19は招いても構わない誤解なのね。それじゃまた明日なのねー」

ガチャ 

バタン


81: 2014/01/21(火) 10:58:43.42 ID:pEcNp4Rp0


伊19「…………」スンスン

伊19「提督の匂い、まだ残ってるのね」


カチッ

『――――19が』

カチッ

『――――好きだ』

カチッ

『――――19が』

カチッ

『――――愛してる』

カチッ

『――――好きだ』

カチッ


伊19「えへへ……19も提督の事好きなのね……。提督は19から目を逸らしちゃダメなのね……イッヒヒヒヒ」







金剛「提督……あの痴女と30分も何してたデース?」ハイライト消えた目

榛名「どうしてボイスレコーダー耳に当てながら幸せそうに潜水艦寮に戻ったんですか?榛名、気になります」ハイライト消えた目

瑞鳳「も、もっと美味しいお弁当作らなくっちゃ……提督を振り向かせなくっちゃ……」ハイライト消えた目

三隈「三隈の事……忘れられてしまったのでしょうか……?」ハイライト消えた目

木曾「いつかアイツと一緒になるには、もうオレらしくもないと言っている余裕は無いか……」ハイライト消えた目

伊168「どうして19なんかと……提督は168の事嫌いになったのかしら……」ハイライト消えた目

ヲ級「ヲッ」元からハイライト消えた目



その他etcが19と同じくご褒美を強請り始めたのはまた別の話


85: 2014/01/24(金) 10:51:01.58 ID:CptTg96V0

曙補給時


曙『こんだけぇ?大したこと無いわね』

提督『え?いやいやいや。資源が各二桁まで落ち込んでる中で補給したのにそれは無いわ』

曙『感謝しろっていうの?クソ提督の癖にナマイキよ』

提督『俺じゃなくて遠征行ってきた子達に――――』

曙『今日の晩ご飯は何かしら……』ブツブツ

提督『――――っておい、聞いてんのか?』

曙『何よ、こっち見てんじゃないわよクソ提督!』

提督『あ………………あぁ?』ブチッ


提督『だったらてめぇが俺の視界に入んじゃねぇよクソが!!!』


曙『ひっ』ビクッ

提督『何が好きで目上の人間を対等どころかゴミのように扱う奴如きに!こんなに神経すり減らされなくちゃいけねぇんだよ!!』

提督『もういい寝る。今日は寝る。お前自分の部屋に帰れ』

曙『な、何よ!クソ提督の癖に!私に命令してんじゃ――――』

提督『寝るっつってんのに喋りかけて来んじゃねぇよファ○ク!!てめぇも俺と会話したくねぇんだろ!だからボロクソ暴言吐いてんだろ!』

曙『違うわよ!私だって――――』

提督『っせぇんだよ!どんな理由があろうとてめぇは散々っぱら俺のこと見下して来たんだ!』

提督『いつも注意してんのに直さねぇしよぉ!今回ばかりは完っ全に頭に来たわ!』

提督『てめぇが自分の都合でボロクソ言ってきた分をそのまんまお返ししてるだけ!何か文句あっか!』

曙『何よ……クソ提督の癖に……』ジワッ

提督『帰れっつってんのが聞こえねぇのか!?さっさとしねぇと解体すっぞ!』



86: 2014/01/24(金) 10:52:59.81 ID:CptTg96V0

綾波&曙《寮部屋》


曙「……許し……いや……」

綾波「――――曙!曙!!」

曙「う……ん……ハッ!?」

綾波「どうしましたの?凄い魘されてましたよ?」

曙「な、何でもないわ……。ちょっと……嫌な夢を見たのよ……」

綾波「嫌な夢?」

曙「クソ提督が……怒鳴り散らす夢……」

曙「起こしちゃってゴメン。私、トイレ行ってくるね……」

綾波「曙……」




そして朝になり



提督「うー、冬の廊下は冷えるから嫌いだ。早くコタツに……お?」

曙「……」トボトボ

提督「おっす曙」

曙「お、おはよ……クソ……提督……」ビクッ

提督「……ん?」

曙「朝ご飯食べてくるから、それじゃ……」ソソクサ

提督「あぁまた後でな」

提督(あいつ……いつもは開口一番罵ってくるのに挨拶だけとは……)

87: 2014/01/24(金) 10:54:29.80 ID:CptTg96V0


綾波「御機嫌よう司令官」

提督「……おはよ綾波。綾波もこれから朝飯?」

綾波「はい」

提督「ちょっとだけ時間良いか?聞きたい事あるんだけどさ」

綾波「何でしょうか?」

提督「曙が滅茶苦茶しょげてたんだけど……心当たりある?」

綾波「あぁ……明け方に魘されていたので恐らくそれかと……」

提督「魘されたって、何か悪い夢でも見てたの?」

綾波「はい。提督が――――」



――――少女説明中――――



綾波「――――という夢です」

提督「俺が?曙に?怒鳴り散らす?ハハッ、ないないないないあり得ない」

綾波「所詮は夢の話と笑い飛ばせれば良いのですが、曙は司令官に対して風当たりが強いのが現状です」

綾波「曙は、司令官にいつか我慢の限界が訪れて、夢の様に叱られるのが怖いんじゃないでしょうか?」

提督「だってあれ、お子様が強がって悪っぽい口調使ってるようなもんだろ?逆に可愛いもんだわ」

提督「そりゃさ、分別つけられる年齢の人間が目上に対して『うざい』だの『氏ね』だのほざいてたら、そりゃキレてそいつを空気として扱うけどさ」

綾波「い、陰湿なのですね……」

提督「本気でキレた時だけだって。今まで俺がそんな態度見せたことある?」

綾波「ありませんわ」

提督「でしょ?だから俺が曙に怒鳴り散らすなんて事もねぇからさ、それとなく俺が曙を心配してたよって言っといてくんね?」

綾波「了解しました。……司令官はお優しいのですね」

提督「はーまた意図せずして好感度上がっちゃうのかwwwwwwwww性格イケメンなのも考え物だねwwwwwww」



88: 2014/01/24(金) 10:55:04.16 ID:CptTg96V0


綾波&曙《寮部屋》


綾波「というワケで、司令官は逆に曙を心配していました。これで安心しましたか?」

曙「そ、そう。あいつが私を心配してたんだ。へえ……」

曙「……よくよく考えれば当たり前よね。クソ提督は私達艦娘がいないと何も出来ない無能だもの」

綾波「曙、そうやって司令官を貶す発言は控えた方がよろしいですよ」

綾波「司令官だって人間です。口では怒らないとは仰っていましたが、いつ感情が爆発してもおかしくないんですからね?」

曙「うっ……そんなこと分かってるけど……」

提督『曙いるー?』コンコン

曙「い、いるに決まってるでしょ!」ビクッ

提督『今日のボーキ遠征の旗艦だけど、サイコロ振ったら曙に決まったんでそこんとこヨロシク』

曙「りょ、了解したわ。…………提督」

提督『ん。それじゃ他の遠征する子に声かけてくるわ』

綾波「……一歩前進ですね。曙」

曙「か、解体は嫌だし、仕方なくよ!そこんところ勘違いしないでよね!」



後日、クソと言われなくなって浮かれる提督を目にした曙はうざく感じ、再びクソ提督に戻すのだった。


104: 2014/02/03(月) 23:57:43.74 ID:r38y4hrx0

《提督の部屋》


提督「あー鬼役疲れた……来年はぜってぇ豆投げる側になる!」バタン

提督「さてと、俺も恵方巻き食べるかな。東北東は……こっちか」

北上「提督ー!」バタン

提督「お、どした北上。豆の掃除は終わった?」

北上「そんなのとっくのとうに終わったよ。それよりさ、私もそれ食べたい!」

提督「それって……恵方巻き?」

北上「うん。豆投げまくったら小腹空いちゃってさー」

提督「艦娘は豆投げ前に皆食ったろ?おまけに100個入りの豆袋大井と食ってたし」

北上「いいじゃん頂戴よー」

提督「我慢しろっての」パクッ

北上「あぁ……」

提督「……」モグモグ

105: 2014/02/03(月) 23:58:40.45 ID:r38y4hrx0


北上「むむむ……!」

提督(何がムムムだ)

北上「ねー提督」

提督「……」モグモグ

北上「今更だけどさ、今年の方角って東北東じゃん?」

提督「……」モグモグ

北上「提督が向いてるのと反対側だよ」

提督「マジ!?」

北上「あーあー喋っちゃったー」ニヤニヤ

提督「あ………………あー!やられた!一本取られた!クッソ!」

北上「へっへーん、私に寄越さないからだよー」

提督「ったく……。冷蔵庫に夜食用にとっといたのがあるから取ってこい、食べていいよ」モグモグ

北上「サンキュー提督」タッタッタ

提督「さらば酒のつまみよ」

112: 2014/02/10(月) 04:35:39.76 ID:ULWX0Bzv0


《お昼時 第一艦隊と過ごす昼食》

ワイワイガヤガヤ

         ワイワイガヤガヤ

提督「……」モグモグ

鳥海「司令官殿」

提督「ん?」

鳥海「難しいお顔をしていますがどうかなさいました?」

提督「……そんな顔して見えた?」


ピッ

[>特に隠すような理由も無い。俺は包み隠さず話した。


提督「それが明日なんだけどさ、上から方方の著名人達が集まる立食ぱーちーに誘われたんだけど、何着てこーかなーって悩んでたんよ」モグモグ

ピタッ

シーン

提督「流石に軍服で行くワケにゃいかねーっしょ?かと言ってスーツもなぁ……あれ首苦しいし」モグモグ

比叡「司令、それに比叡を連れていってください!」

提督「それってパーティに?えっ来たいの?」

比叡「是非!」

白露「はいはーい私も行く!パーティって楽しそう!」

隼鷹「立食ってことは美味い酒が出てきそうだな!あたしも行くぜ!」

提督「ちょいちょい、立食パーティつったって時事問題やら話し合ったり、偉ーい人とパイプ作ったりするんだよ?三人ともできないでしょ」

「「「むー……」」」

113: 2014/02/10(月) 04:36:43.05 ID:ULWX0Bzv0


不知火「でしたら不知火が行きます。その手に関して私に落ち度はありませんから、期待に応えて見せます」

提督「言いにくいけどあるんだよなぁそれが……」

不知火「皆目見当付きませんが」

提督「ヌイちゃんはその……。あー、言い辛いんだけど……初見の人からしたら愛想無い艦娘に見られちゃいそうなんだよね」

提督「気が短い人がいるからさ、ヌイちゃんの性格を誤認しちゃいそうで難しいんだよな……」

提督「てことでごめんね。留守番よろしく」

不知火「…………ご命令とあらば」ジワッ

提督「だ、大丈夫だよ!俺はヌイちゃんの優しさも健気さも知ってるから!」

ヲッさん「あらら全滅じゃないですか。あれ?ここは私が行けば万事解決ですよね?」

提督「論外。鏡見てこい」

ヲッさん「ヲッ」

提督「つーかさ、悩んでたのって俺が何を着ていくかって事だったんだけど。悩み事増えちゃってんだけど……」

鳥海「すみません、私が聞いてしまったばっかりに……」

提督「あ、いや、いいのいいの。悩んでたのに気づいてくれただけで嬉しいんだからさ」


114: 2014/02/10(月) 04:37:34.94 ID:ULWX0Bzv0


提督「しかし……確かに一人くらい連れてった方が、提督の仕事内容を広く知ってもらえるきっかけになるかもな」

提督「……よし」

提督「鳥海さん、君に決めた」

鳥海「私……ですか?」

提督「ん。嫌?」

鳥海「と、とんでもないのです!しかし、私でよろしいのでしょうか……」

提督「消去法」

鳥海「アッハイ」

115: 2014/02/10(月) 04:38:21.20 ID:ULWX0Bzv0


こうして俺は選んだ彼女をパーティに連れていった。

ちなみにあれだけ悩んだ服装だが、このパーティは仕事の一環として考えているので、いつもの提督の服装で行くことにした。彼女は制服に近い蒼色のドレスだったが。


ところが、彼女がこの服装で俺からついて離れなかったために、彼女は俺の嫁として周囲に認識されてしまった。彼女もまたそれを肯定してしまうものだから、違うと言い出せない雰囲気を作られてしまった。


パーティにきていた著名人や上層部は暗いニュースばかりの現状があってか、こういったゴシップに目がなく、こと独り身からは盛大に囃し立てられた。


呆然とした俺を置いて時間は過ぎ去り、知らず知らずのうちに嫁が出来た帰り道、俺と結婚したことになっているのが嬉しくなって舞い上がった彼女には、到底じゃないが否定的な言葉を繰り出せなかった。


どうしてかと聞かれれば、彼女を拒否することはとても悲しい事だし、俺自身が満更でも無いからだった。

ふと、何を思ったのか自分でも分からなかったが、結婚を前提に付き合ってみるか的なニュアンスを含んだ台詞を口走ってしまった。


本当に、自然と口が動いたのだ。


彼女は嬉し泣きをしてくれた。

俺は数秒の間を空けて、遅れてやってきた恥ずかしさに一瞬だけ顔を火照らせたが、彼女のうれし泣きを見てすぐに我を取り戻した。

鎮守府へ戻った俺は、善は急げと皆に報告をした。

祝福してくれる子が数名いた反面、泣く子、縋る子、喚く子、自害しようとする子と様々だったが、艦娘を全員を養子or侍女or側室にすると言ったら掌を返して祝福してくれた。


そして――――


鳥海「私、夢をみてるみたいです……」

提督「ん?」

鳥海「こんなご時世に想い人と結婚できて、子供もできて、二人っきりの時間を作れて……幸せすぎて怖いです」

提督「おいおい夢であったら困るよ?俺だってさ、とっても幸せなんだから」

鳥海「私も嬉しいです……アナタ」



  《 GOOD-END 》

     File.93  

●逃げ場を塞がれた提督●


116: 2014/02/10(月) 04:41:48.50 ID:ULWX0Bzv0

提督「……あれ」カチカチカチッ

提督「え……ちょちょちょちょえ!?これもエンディングになるの!?」カチカチッ

工廠妖精「おめでとうございます!またGOOD-ENDに辿り着けましたね」

提督「そう、またなんだよね。選択肢少なすぎて羅針盤娘がいらないルートしてんな……」

工廠妖精「良いじゃありませんか。どのエンディングも大円団で」

提督「トラウマになるバッドエンドがあるよかマシかねぇ……。ちなみにエンディングはいくつあんの?」

工廠妖精「BADが1つ、GOODが200、Trueが200です」

提督「よくそんなにパターン作ったな!つか完全にバッドエンド探すゲームじゃん!」

工廠妖精「提督と艦娘との恋愛シミュレーションは絶対売れますって!」

提督「うーん、俺としては是非ともその意気で建造・開発を頑張ってほしいんだけどなぁ」

工廠妖精「主人公モデルとなった提督には必ず売り上げ4割渡しますから。ね?」

提督「タレントゲームでお金もらえるって魅力的だよね」カチカチ




このゲームは擬似恋愛を体験できるということで、仕事で男性と縁の少ない艦娘を中心に飛ぶように売れ、グッズ展開やアニメ化も成功する事をこの時の監修作業している提督は知らない……。

123: 2014/02/15(土) 00:18:57.86 ID:bqjqCE2x0

《提督自室》


提督「はー食った食った……ご馳走様」

鳳翔「食器、片付けちゃいますね」ガチャガチャ

提督「ありがとね」

鳳翔「いえいえ。この後、一杯どうですか?」

提督「獺○まだあったっけ?」

鳳翔「一瓶だけ」

提督「んじゃ飲もっか。ぐい飲みも持ってきてくれる?」

鳳翔「はい」

雷「司令官!失礼するわよ!」ガチャ

響「邪魔するよ」

電「お邪魔するのです」

暁「来てやったわよ!」

提督「おーおー第六駆逐隊諸君が揃いも揃って、どったの?」


124: 2014/02/15(土) 00:19:40.16 ID:bqjqCE2x0


電「その……今日はバレンタインなのです///」スッ

雷「私達からのチョコを渡しに来たわ!」スッ

暁「一人前のレディからもらえるのよ。感謝しなさい」スッ

響「そう言うわけで司令官、受け取ってもらえるかな?」スッ

提督「勿論もらうよ。ありがとね」

響「じゃあ私達はこれで」

暁「ちゃんと味わって食べなさいよね!」バタン


オイシクデキテルカ フアンナノデス……


       ダイジョウブヨイナヅマ!アイガツマッテルンダカラ!


提督「……行ったか」

提督(艦娘達からチョコ貰うのは嬉しいんだけど)


山盛りのチョコ


提督(…………ホワイトデーのお返しどうしようかな…………)

125: 2014/02/15(土) 00:24:54.72 ID:bqjqCE2x0

提督「とりあえず、鳳翔さんが酒持ってきてくれるまでチョコ食べようっと」ガサゴソ

提督(……この一番目立つショッキングピンクのハート型チョコは、確か榛名から貰ったチョコだったな)パキッ

提督「いただきます」ヒョイパク

提督(……鉄の味がするような……口ん中でも切ったかな……)モグモグ

金剛「提督はモテモテですネー……妬ましいデース……」

提督「うぉ金剛かよ!いつの間に!」ビクッ

金剛「そんなことよりも」コホン

金剛「HEY 提督ゥー!これ、私のラブが詰まったチョコレートデース!受け取ってくださーい!」

提督「お、おう。サンキューな」ズシッ

提督(チョコでかっ!というか最近金剛が情緒不安定な気がする……)

提督「まぁ後で食べさせてもらうよ。今は榛名のチョコ食ってるし」モグモグ

金剛「ノー!今すぐ食べてくだサーイ!食べるまでここを動きませーん!」降伏のポーズ

提督「いつ食ったって同じだと思うけどよ……。分かった分かった、榛名のチョコの残りは後でにするよ」

金剛「hurry! hurry up!」

提督「そう急かすなっつの……。お、生チョコじゃん。でかいけど」

提督「じゃ、いただきます」モグモグ

金剛「…………どうデスかー?」ソワソワ

提督「うん、うめぇ。これほんのりと紅茶の風味がするけど、生チョコに紅茶混ぜてある?」

金剛「イエース!チョコにピッタリなアルションブルーをチョイスしてみました」

提督「紅茶にも色々種類あるもんなー。うん美味い。うん……うん?」ビクッ

提督(なんだこれ……頭がボーッとして……体の奥が熱くなって来た……)

金剛「あれれー?どうかしましたカー?」ツー

提督「うひぃっ!首筋なぞんなバカ!」


126: 2014/02/15(土) 00:25:59.82 ID:bqjqCE2x0

提督「つーかお前、あれだけ急かすの怪しいなと思ったけどよ……チョコん中に何か入れたな!」

金剛「はてさて、身に覚えがありまセーン。さっぱりデース」

金剛「それにしてもこの部屋、暖房の効きすぎでベリーホットネ。クールにならないと」ヌギヌギ

提督「脱ぐなバカ!おい!止めろ!」

金剛(フッフッフ。チョコの中に入れた即効性の媚薬で、貞操観念の強い提督もイチコロネ!)

金剛「いざ!肉体の同航戦で夜戦に――――」





鳳翔「レギュレーション違反」ガシッ

陸奥「あら、あらあらあら?鳳翔に誘われてお酒のみ来ただけなのに……何してるのかしら」ガシッ

榛名「お姉さま、提督が榛名入りのチョコ食べてたのにどうして邪魔するんですか?どうして?どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして」ガシッ

金剛「」

金剛「へ……ヘルプミー提督ウウゥゥゥ!!!」

提督「悪い……頭がボーッとして……体が動かん……」

提督「俺寝るわ。このままだと間違い犯しそうだし……お休み」

金剛「ノオオオオオオォォォォォ!!!」

137: 2014/03/06(木) 11:29:45.20 ID:z02a1j870


陸奥「…………」カリカリカリ

陸奥「ふぅ……。これでよし」トントン

陸奥「提督、こっちの書類は片付いたわよ」

提督「ほいご苦労様。んー……こっちもそろそろ終わりそうだし休憩すっかなー」ノビー

陸奥「そういえば、雷ちゃんが作ったマフィンがまだ残ってたわね」

提督「んじゃ取ってくるわ。ついでにコーヒーも入れてくるけど、むっちゃんも飲む?」

陸奥「それくらい私がやるわよ?」

提督「いーのいーの。本来、俺がやるべき業務を手伝ってくれたんだからさ。寛いで待ってなって」

陸奥「あら……ありがとう」

提督「オッフ……」ゾクッ

陸奥「どうかした?」

提督「いや、今の言い方すげぇゾクッてなった……。骨抜きにされそうってこういう感じか……」

陸奥「…………あらあらあら?」ピコーン



138: 2014/03/06(木) 11:33:38.84 ID:z02a1j870

陸奥「ねーえ提督」アスナロダキ

提督「おっ!?」

陸奥「提督ってぇ、こういうのに弱かったりする?」ボソボソ

提督「いいいぃぃ……な、なにすんのさ!」

陸奥「フフッ、やっぱり。毎日毎日アクの強い子達に振り回されて、提督も大変よねぇ」

陸奥「だからぁ、今はお姉さんが精一杯癒してあげる」ギューッ

提督「い、癒すって……」

陸奥「この部屋には私と提督の二人しかいないのよ?なぁんだって言うこと聞いてあげるわ」

陸奥「だから、本能に身を任せて……火遊びしましょ?」

提督「ほあああぁぁ……」ゾクッ

139: 2014/03/06(木) 11:34:51.44 ID:z02a1j870

提督「ま、た、った、タイム!タイムタイム!!」グイッ

陸奥「あら」

提督「そ、ま、まだやってないデイリー任務あったの思い出した!むっちゃんは第一艦隊の子達連れて行ってきて!」

陸奥「もう……!資材なんて有り余ってるんだからそんなの放っておけばいいのよ」

陸奥「それより、もっと私と遊びましょ。ね?」

提督「俺が一方的に遊ばれてんだけどな!!」

陸奥「でも嫌じゃないでしょう?」

提督「嫌じゃないけど……嫌じゃないけど……!」

提督「マジで理性が千切れそうなの!間違い犯しそうでやばいの!お前そんなに俺を提督の座から引き摺り降ろしたいか!」

陸奥「それはそれで困るわね……」

提督「でしょ!?」

陸奥「少しもったいない気がするけど……まぁいいわ。後でたーっぷり囁いて、あ・げ・る」バタン



提督「行ったか……。今回はマジでやばかった……ビッグ7恐るべし……」

151: 2014/03/18(火) 03:52:52.45 ID:lMC+fAvm0
旬を過ぎたネタを見つけたけど折角なので投下。マジで旬過ぎてるけど許してください!何でもするとは言っていない




不知火「司令、本部から電報が入っています」

提督「サンキュ。えーっと何々……?」

提督「……フムフム……ふむ?」

提督「え……これマジ?」

不知火「凶報でしたか?」

提督「凶報でもあるし吉報でもある……難しいな」

不知火「三行」

提督「Lv99の艦娘とケッコンカッコカリが出来るそうです。終わり」

提督「って一行で終わっちゃったよ!つーか上の連中なに考えてんだよ!」

不知火「ケッコンって、夫婦の契りを交わし人生の墓場へと赴くあの結婚でしょうか」

提督「多分その結婚であってる……」

不知火「カッコカリというのは?」

提督「正式な結婚じゃないって意味だろうね。文面から察するに重婚できるっぽいし」


152: 2014/03/18(火) 03:53:58.72 ID:lMC+fAvm0

提督「ま、ウチは全ての艦娘を改にするのが当面の目標だし、まだLv99の艦娘いねぇから関係無い話だったわ」

不知火「一部の子が聞いていたら赤疲労でも満面笑顔でレベリングする内容ですけどね」

提督「こわっ」

不知火「ところで、司令はご結婚なさろうとは思わないんですか?」

提督「結婚願望あるっちゃあるさ。あれだけ可愛い子達にアプローチくらってんだ」

提督「でも目先の問題解決しなくちゃダメだよ。アレを後生に残しちゃいけない」

不知火「深海棲艦ですか……。失礼ですが、その、彼女達とは何か因縁でも?」

提督「いや全然?大事な人殺されたワケでも故郷が襲撃されたワケでも無いからね」

不知火「では何故この仕事に……?」

提督「そんなん内緒の内緒のあのねのねだよ。それこそ結婚したら話してやるわ」

153: 2014/03/18(火) 03:55:42.68 ID:lMC+fAvm0

提督「あ、これも誰にも話しちゃダメだかんね。さっさと私のレベル上げろって言われそうだし」

不知火「私が話さずとも一部の子なら盗聴していそうですけどね」

提督「まさかwwwwwwwwww」

提督「………………あっ」

提督「いや……まさかな……」

不知火「司令?」

提督「不知火、ちょっとこっち顔寄せろ」クイクイ

不知火「はぁ……」ズイッ

提督「前に盗聴があったの思い出したんだよ……装備妖精さんが部屋に隠れて盗聴して事がさ……」ボソボソ

不知火「は?何ですかそれ?私達は何も聞いてないんですけど。誰がやったんですか?」ボソボソ

提督「その件は本人と俺とで解決したから内緒だけど、それとは別に盗聴器があるんじゃねぇかと思ってな……」ボソボソ

不知火「司令、この部屋の掃除って秘書艦がしていますよね」ボソボソ

不知火「つまり旗艦になった子なら、いつでも仕掛けるチャンスはいくらでもあるのでは?」ボソボソ

提督「察しいいね。俺もさっきそう思ってこうして内緒話してるわけ……」ボソボソ

提督「とりあえず盗聴器があるかどうか確かめてみよっか。作戦は――――」

154: 2014/03/18(火) 03:58:25.65 ID:lMC+fAvm0


提督「――――おk?」

不知火「司令の頼みとあらば」

提督「サンキュ!後で間宮のお菓子ご馳走してあげる!」

不知火「では早速……」コホン

不知火「司令、つかぬ事をお聞きしますが司令が結婚するとしたらどんな子ですか?」

提督「どんな子って、料理ができて洗濯ができて……」

提督「あぁそれと最低限の条件として旦那の話を盗み聞きしない子かな。夫婦以前の問題として、まず人格疑うわ」

不知火「そう、ですか……」

提督「うん。正直、目と目を合わせて会話したくないレベルだよね」

不知火「………………」

提督「………………」


ドタドタドタ


バタン!


伊19「19は別に盗聴してたワケじゃないのね!!たまたま、たまたま盗聴器を部屋の本棚に置き忘れてただけなのね!」

提督「見たか不知火釣れたぞ!ていうかマジで釣れちゃった!!」

不知火「19……貴女って人は……」

伊19「違うのね!本当に偶然なのね!本棚に本を戻したときに盗聴器が挟まっちゃっただけで、それを思い出しただけなのね!」

156: 2014/03/18(火) 04:03:28.24 ID:lMC+fAvm0

提督「ハァ……。ま、仮に置き忘れてたとして――――」ドタドタドタ

金剛「提督ゥー!私は盗聴なんてしてないデース!!」

提督「――――は?」

金剛「だから来週のフラッグシップは私にしてくだサーイ!Lv99まであと24もありマース!」

提督「盗聴してないってお前、穴掘っちゃってんじゃん!言い逃れ――――」ドタドタドタ

榛名「提督、榛名は悪気は無かったんです!」

提督「次が来ちゃったよ!せめて最後まで言わせて!」

榛名「悪い虫が付いていたらと思うと居ても立ってもいられなくっなって……ごめんなさい許してくださいもうしません見捨てないでください」

提督「は、榛名は優しいな!俺のこと気遣ってくれての行為だもんな!だから許す!許すからハイライト戻して!」ドタドタドタ

雷「まったく、司令官の会話を盗聴なんていい度胸してるじゃない!司令官が許しても私が許さないんだから!」

足柄「本当よね。こんな常識の欠片も無い人が提督の隣を狙っているなんて、提督が可哀想だと思わないのかしら」

瑞鳳「その言葉アナタにそのまんま帰ってくるわよ」




提督「」



提督「おま、お前ら、おまままままま…………お前らァ!!!」

提督「こんな偶然が重なりまくってたまるか!盗聴してた奴ら全員レベリングは当分後回し!これは命令!」



<えー!!!


陸奥「あらあらあら、偶然だって言ってるのよ?提督は信じられないのかしら」ガチャコン

提督「お前もいたのかよ!つーか、俺の中で暴力で解決するやつは嫌いな行動ランキングNo.2に入ってるだからな!」

陸奥「……はい」スッ

提督「この程度の処分で済んで良かったと思っとけ!解体されても言い訳できないレベルまで来ちゃってるから!」



不知火(……後で椅子の裏側につけておいた盗聴器は回収しておきましょう)


167: 2014/03/26(水) 05:43:18.91 ID:oD01Qxsu0


――――提督の部屋――――


トゥルルルル


提督「はいもしもーし」ガチャ

提督「あー誰かと思ったら御上様でいらっしゃいましたか。こりゃ失礼――――は?明日海外艦が来る?」

提督「ちょちょちょ待った待った!うちの母港艦娘でいっぱいいっぱいなんすけど!」

提督「はぁん!?拡張しろ!?嫌っすよ!だって金払いたくないすもん!」

提督「へ、出世払い!?いやなんですけど!もしもーし!?」

カーンコーンカーンコーン

ズドォン!

提督「おいまさか……!」マドガラガラー


<いきなり母港が拡張されたのです!怪奇現象なのです!


<ビックリしたデース!心臓に悪すぎマース!


提督「ファッキンやりやがった!おいマジでする奴が……!ってもう切れてるし……」ツーツー

提督「あぁ仕方ねぇ……とりあえず歓迎ぱーちーの準備はするとして、先に俺だけ顔合わせしておくかな……」

提督「おーい雪風!買い出しに行くぞー!」

168: 2014/03/26(水) 05:46:01.52 ID:oD01Qxsu0


――翌日の執務室――



提督「――――と、君たちが来る前にこんな事がありました。はい回想終わり!」

ビスマルク「とんでもない所に来ちゃったわ……」

ZⅢ「随分と横暴な上官がいたものね……」

提督「着任しちゃったんだしもう後悔しても遅いって。まぁささやかではあるけど歓迎パーティ用意してるから、そっちは楽しみにしててね」

提督「あ、今の流れでなんとなく察し付いてると思うけど俺がここの提督だからね。しくよろー」

ビスマルク「私はビスマルク型戦艦のネームシップ、ビスマルク。よおく覚えておくのよ」

ZⅠ「僕の名前はレーベレヒト・マース。レーベでいいよ」

ZⅢ「私は駆逐艦マックス・シュルツよ。マックス……でもいいけど。よろしく」

提督「ビスマルクちゃん、レーベちゃん、マックスちゃんね。うんよろしく」

ZⅢ「ちゃ、ちゃん付け?」

提督「あぁ嫌だった?呼び捨てでよけりゃそっちに変えるけどどーするよ?」

ZⅠ「フランクな人柄だね」

提督「性格だけは文句言われても変えられないから我慢してほしいなり~」

ZⅠ「…………」

ZⅢ「…………」

ビスマルク「…………」

提督「あ、無しね。今の無し。ごめん、どこまでふざけてOKなラインかっての探ってるだけだから。マジで」

169: 2014/03/26(水) 05:48:50.35 ID:oD01Qxsu0


ZⅢ「ふーん……まぁ悪い人じゃなさそうね」

ZⅠ「そうだね。僕としては親しみやすい人が上官で一安心だよ」

ビスマルク「その点は同意するわ。ただ規律が緩かったりしたら鍛え直してあげるけど」

提督「おぉー。独ってビスマルクちゃんの台詞後半みたいに厳格なイメージがあったからボロカスに扱き下ろされると思ってたけど、意外にも受け入れられるもんだ」

ビスマルク「べ、別に勘違いしないでよね!第一印象が好感なだけでアナタの値踏みは終わってないんだから!」

提督「そしてツンデレか。盛るね」

ZⅢ「ところで……もうこれで顔合わせも済んだかしら?」

提督「そ、う、だ、ね……うん、挨拶らしい挨拶も済んだし顔合わせは終わりでいいかな。詳しい出撃内容は追って説明するわ」

ZⅢ「じゃあ到着早々悪いけどドッグ借りるわね。ここに来るまでに一戦あって小破しちゃったの」

提督「はいよ。とりあえず基地内の地図を渡しておくけど、道に迷ったら適当に艦娘捕まえて道を聞くついでにコミュニケーション図っといて。皆良い子だから必ず仲良くなれるよ」ポーイ

ZⅢ「ふーん、迷ったらね」パシッ

ZⅢ「…………あっ」ポロッ

提督「ンクッ!」

提督「げ、変な笑い声でちまった」

ZⅢ「…………///」カアァッ

ZⅢ「しゅ、修復作業に入ってきますね!」バタン

提督「彼女はクールっぽいけどあれだね。ちょっと抜けてるね」

ビスマルク「何よ、あーゆー子が好みなの?」

提督「一言もんなこと言ってねーのにそこに結びつける辺り、やっぱ海外艦でも艦娘って感じがするわ」

170: 2014/03/26(水) 05:55:00.80 ID:oD01Qxsu0


ZⅠ「提督、僕も荷物の整理が終わってないから失礼するね」

提督「はいよ。男手が欲しかったら俺も手伝うからいつでも呼んでね」

ZⅠ「小物ばかりだから大丈夫だよ。Bis bald」バタン

提督「こっちもクールで決めてるねぇ」

提督(どことなーく時雨っぽいな……)

ビスマルク「そろそろ私も近辺海域の状況を把握しに出かけようかしら。足手まといは嫌だもの」

提督「仕事熱心だねぇ……あそうだ。丁度鎮守府近辺の見回り遠征を回してるところだから行ってみる?」

ビスマルク「気が利くじゃない」

提督「まぁね」

提督「そーいやちょっと気になってたんだけどさ、ZⅠとZⅢはいるのにZⅡはいないの?1と3の間が空いてるじゃん」

ビスマルク「いるわよ?彼女は諸事情で遅れてくるみたいだけど」

提督「そうか、遅れて到着するのか……」

提督(どこかの誰かさんみてーだな)





伊19「はっくしゅん!」

伊58「風邪でちか?」

伊19「違うのね……これはきっと提督が19の噂をしてたに違いないのね!」

伊168「19、あんまり司令官をバカにしないでくれる?痴女を話題に出すほど、司令官は下世話じゃないわ」

伊19「やれやれ……色気のいの字も無い妬みは怖いのねー」イッヒヒ

伊8「いやいや、噂するとしたらはっちゃんじゃない?」

伊168・19「「は?(威圧)」」

伊8「ヒッ!ほ、ほら、ウチに新しく配属された艦娘は独から派遣された海外艦だって聞いたから!なんか歓迎パーティもやるみたいだし……」ビクッ

伊58「そういえば、てーとくは先に挨拶を済ませておくって言ったっきり執務室から出てこないでちね。今日はオリョクルに行かないから暇でち」

伊19「用事を思い出したのね」ガタッ

伊168「ちょっと若い芽摘んで来るわ」ガタッ

175: 2014/04/02(水) 08:12:09.16 ID:5ztjSHJh0

提督「唐突ですが今日はエイプリルフールです。なので嘘を吐きましょう。はい!」

鳥海「司令官さん?一人芝居してどうしたんですか?」

提督「いやほら、今日エイプリルフールじゃん?どんな嘘つこうかなーって考えててよ」

鳥海「はぁ……」

提督「まず後を引く嘘はダメだよね。ほら『俺の寿命は明日で終わり』みたいな寿命あと僅かシリーズ」

鳥海「例え嘘だと分かっていても気になりますからね」

提督「でしょ?」

提督「そこで考えたんだけどさ『俺、明日限りで提督辞めまーす』って嘘ならギリセーフじゃない?」

鳥海「それはそれで心臓に悪い嘘だと思われますが……」

提督「大丈夫大丈夫。プランはズバリ、『提督辞めます』→『嘘!?』→『嘘でしたーwwwwwエイプリルフールでぇーすwwww』って即行でバラすんだよ」

提督「こうすれば俺は楽しめる。騙された方は拍子抜けするだけ。ね?誰も損しないでしょ?」

鳥海「嘘だと宣告する前に暴れる艦娘が出てきたらどうするのですか」

提督「いやぁーその可能性は…………あるのか?」

鳥海「無きにしも非ずです」

提督「そっかぁ……暴れられちゃ敵わんよなぁ……」

176: 2014/04/02(水) 08:12:43.83 ID:5ztjSHJh0

提督「んじゃあこれどうよ!『なんと大鳳当たりました!戦力増強イェイ!』これなら無害じゃない?」

鳥海「つい三日前、『もう二度と大型建造するかバカアホクソボケカスコラァ!』って言ったばかりじゃないですか」

提督「そうだったそうだった、言ったわ俺。バラさなくても即行でバレるわ。それじゃ面白くねーな」提督「そっかぁ……。んじゃあこれどうよ!『なんと大鳳当たりました!戦力増強イェイ!』これなら無害じゃない?」

提督「『実はエイプリルフールは昨日でした!』どうよ!これならカレンダー見るまでバレない嘘だし無害だよ!」

提督「これから嘘をつこうとした艦娘はさぞかし哀しみに打ち拉がれるだろうなぁー」

鳥海「それは事実ですから嘘になりませんよ?」

提督「え?」

鳥海「え?」

提督「……あれ……マジ?」チラッ


カレンダー<今日は4月2日だよ!


鳥海「私は司令官さんがそういうネタ振りで話題作りをしてくれているのだと思っていたのですが……」

鳥海「素だったのですか?」

提督「………………わあああああああ恥ずかしいいいいいいい!!!鳥海さん今までの流れ無しね!!」

177: 2014/04/02(水) 08:13:15.17 ID:5ztjSHJh0
エイプリルフールネタは他の所で散々やっているだろうから天の邪鬼にエイプリルフール過ぎましたネタ

179: 2014/04/07(月) 12:16:02.03 ID:3fpoatau0

――執務室――


提督「おはよー」

シーン

提督「……ってあぁ……今日は月曜か。まずは旗艦になる艦娘決めなくっちゃな」

提督「さーて今週の旗艦はだーれっかなー。運命のダイスロール!」コロコロコロー

提督「0-6-1か。図鑑の061番は…………げっ」

提督「まぁ根は良い子だし暴れたり詰られたりはしないか……」




提督「てことで摩耶ちゃん一週間よろしくね」

摩耶「本当にサイコロで決めてたのかよ。適当すぎねーか?」

提督「いやいや、サイコロにはちゃんとした理由があるのだよワトソン君」

摩耶「どんな?」

提督「一人の艦娘に拘りすぎるのはよろしく無いでしょ?だから平等に、かつランダムに決めれば不平不満でないだろーと思ってさ」

摩耶「確かに不平はねーけど不満はあったぞ。『一週間じゃ短い』だの、『運が低いから全然来ない』だの、『もっと不幸な私はまだ一度も……』だの」

提督「え?それマジ?」

摩耶「マジだよ大マジ」

提督「あちゃぁ……」

摩耶「どうすんだよ、このままサイコロで旗艦決め続けんのか?」

提督「……考え直すの面倒くさいからこのまま続行!」

180: 2014/04/07(月) 12:17:31.50 ID:3fpoatau0

摩耶「おいおい、もっと色々と改善方法あんだろ。1週間で短いなら1ヶ月に伸ばすとかさ」

提督「これからそれをやろうとするとさ、以前旗艦になった艦娘に『どうして私の時に伸ばしてくれなかったんですか!』とか言われそうなんだよね」

摩耶「間宮のお菓子で埋め合わせでもしとけばいいだろ?」

提督「金かかるからヤー」

摩耶「子供かよ」

提督「それともあれか?摩耶ちゃんも俺と一緒に長く居たいから考え直して欲しい系?」

摩耶「ハァ!?そ、そんなわけねーだろバカ!」

提督「取り乱しすぎだよバカ聞いてみただけだよバカ」

摩耶「あぁ!?んだと!?」ガチャコン

提督「只の軽口だって気づいてお願い!!ちょとsYれならんしょこれは……ていうか丸腰の上官相手に砲門構えるって艦娘として恥ずかしくないの?」

摩耶「何でこの状況で煽ってくんだよお前は!」

提督「いやどうせ撃ってこないだろうでしょ?」

摩耶「腰引けてるぞ」

提督「そういう演技だよ」

摩耶「腕で頭押さえてるぞ」

提督「頭痛が痛いんだよ」

摩耶「上体仰け反ってるぞ」

提督「準備運動だよ」

摩耶「何のだよ……」

提督「何のだろうね?」

186: 2014/04/16(水) 03:45:51.10 ID:TNUVhAKf0

――提督の部屋――


ビスマルク「Arbeiten」

提督「アルバイテン」

ビスマルク「意味は『働く』よ」

提督「ふむふむ……」カリカリ

ビスマルク「じゃあさっき教えたのを活用して『働く者・労働者』という意味にしてみて?」

提督「えーっと動詞に er つければいいから……アルバイター?」

ビスマルク「正解。まぁまぁやるみたいね」

提督「ふむふむ……大体は英語と似たようなもんだね」

ビスマルク「あら、発音の仕方が全然違うわよ?例えば『AU』だと――――」

ガチャ

金剛「提督ゥー!」

提督「うわビックリした!お前ノックくらいしろよ!」

金剛「ドイツ語なんて覚えるだけ時間の無駄デース!」

ビスマルク「アナタどっから嗅ぎ付けたのよ!」

提督「ほんとだよ地獄耳ってレベルじゃねぇぞ!」

提督「あ……さてはお前、執務室だけじゃ飽きたらず、今度は俺の部屋に盗聴器仕掛けたんじゃねーだろな」

ビスマルク「盗聴器仕掛たって何よそれ!?」

提督「ビスマルクが来る前に一騒動あったんだよ」

ビスマルク「凄い気になるわ……詳しく教えなさい!」

提督「長くなるからまた後でね。で、どうなんだ金剛」

金剛「そんな事どうでも良いデース!」

提督「うわ言い切った!全然よくねぇよ!」

187: 2014/04/16(水) 03:50:10.86 ID:TNUVhAKf0


金剛「どうせ外国語覚えるなら、公用語にしてる国が多い英語にするべきデース!てことで提督は私と英語の Lesson ネ!」

ビスマルク「……喧嘩売られた気がするのだけど」ピクッ

提督「気がするだけだ無視しろ無視」ドウドウ

提督「あのな金剛、英語は提督になんのに必須科目だったからもういいんだよ」

提督「日常会話ならある程度喋られるし、これ以上覚える気も更々無いんだわ。どうして覚えちゃったんだ的な文句なら無理矢理習わせた海軍に言ってくれ」

金剛「fu○k navy !」

提督「マジで言ったよこの子!!」

金剛「そもそもどうしてドイツ語なんて習い始めたんですカ!」

提督「なんでってそりゃお前、こうしてドイツから艦娘来たじゃん」

提督「てことはだよ?あっちの国のお偉いさんと顔合わせする機会がなきにしもあらずって思ってさ」

金剛「そんな機会一生 No デース!」

提督「その言い切る自信はどっから来るんだ……」

ビスマルク「ちょっと!」

金剛「あーはん?」

ビスマルク「いい加減にどっか行ってもらえる?邪魔なんだけど」

金剛「zip lip!事務仕事ほっぽりだしてドイツ語習熟なんて名目で提督とイチャイチャしやがって……そこ代われヨー!」

ビスマルク「べ、別にイチャついてなんかいないわよ!」

ビスマルク「私だって、提督が何度も教えてほしいって頼んでくるから教えてあげてるだけなんだから!」

金剛「ハッ!一発で嘘だと分かる liar ネ!」

金剛「一回でも頼み事を拒否されたら『あ、じゃあZⅠかZⅢに頼むわ』って簡単に引き下がるに決まってマース!」

ビスマルク「くっ……実際にそう切り返されただけに何も言えない……」


188: 2014/04/16(水) 03:53:30.41 ID:TNUVhAKf0

金剛「英語!」

ビスマルク「ドイツ語!」

金剛・ビスマルク「「グヌヌヌ……」」


ワーワーギャーギャー


提督「あーあー面倒くさい事になったな……。どう収拾付けようかねぇ……」

ヲッさん「提督提督」トントン

提督「あ……?お、誰かと思ったらヲッさんじゃん。どしたの」

ヲッさん「私も独自の言語持ってますよ」

提督「ハハッ。お前の場合は『ヲッ』だろ?」

提督「発音の仕方とか音階の微妙な違いとか、そーゆー人間には分からないように深海棲艦特有の感覚部分でアジャストして――――」

ヲッさん「%#&”$L~=`PI?Hqe$&pt」

提督「お前いまなんつった!?なんつったよ!?」

ヲッさん「『お腹が空いた。飯はよ』」

提督「そ、そうか……」

ヲッさん「ヲッ」

提督「……飯にすっか」

ヲッさん「ヲッ」

199: 2014/05/07(水) 02:49:01.48 ID:EcFdC5tT0


イベント海域【ポートワイン破壊作戦】ボス戦ポイントに到達


提督「いやーボス到着はE-2より楽勝だったね。戦4空2の確定ルートが心に安らぎを与えてくれる……。あー涙出そう」

陸奥「フフッ。E-2の夜戦ポイントでは口癖みたいに『禿げそう。てか禿げる。あ、大破した。やべ禿げたわこれ』って呟いてたわよね」

比叡「私は禿げた司令なんて見たくなかったので、禿げる前に突破できてなによりです!」

扶桑「私も、禿げた提督はちょっと……」

加賀「個人的には視界に入れたくないですね」

提督「おいいいかよく聞け。俺だってな、好きで禿げようとしてるんじゃねぇぞ。夜戦マップでお前達が何度も大破したから――――あっ」

榛名「て、提督、その、榛名が何度も大破したばかりに迷惑をかけてしまってごめんなさい……」ガクガク

榛名「だからその、厚かましいとは存じますが榛名の事は嫌いにならないでください……。もう二度とあんな失態はしません……。ごめんなさい……」ブルブル

提督「あーならないならない。いいか榛名、お前は断じて悪くない。だからといって俺が無能ってワケでも無いんだ。じゃあ何が悪いかっていうとあのマップが悪い。あと禿げなかったから気にすんな」

赤城「でも提督、禿げる禿げるって言う割には禿げませんよね。そんなに禿げは気にしなくても……」

提督「バカお前、余所様の提督殿を御覧になった事あるか?」

赤城「あっ(察し)」

提督「ね?こう、目線が泳いで頭を直視できない提督殿とか思い当たるでしょ?俺はまだ若いから大丈夫なだけ」

提督「でも若禿げってあるじゃん?だから神経すり減らすのは大破撤退だけで充分。艦娘との関係に神経費やすとそれこそ禿げるわ」

榛名「でも提督に迷惑を掛けたのは事実ですから何かお礼を――――」

提督「あと榛名、俺の好みの女の子ってね、相手が嫌だって言った事はしない子なんだよね」

榛名「」ピクッ

提督「俺が気にしないって言ったのに、いつまでも引きずられんのは嫌だなぁ」

榛名「こ、これからは出来るだけ被害を抑える様に頑張りますね!私からはそれだけです!」

提督「よーしよし良い子だ。素直な榛名は可愛いなぁ」ナデナデナデリンコ

榛名「エヘヘ……提督の匂い……んっ……これからも榛名の戦果に期待しててくださいね……」ギュースリスリ

提督(結局、ヤンデレ気味な女の子には神経使ってる気が……)ナデナデ

加賀「提督、敵を補足しました」イライラ

陸奥「早く行かないとお姉さん火が点きそう」イライラ

扶桑「全然構ってもらえない……不幸だわ……」

200: 2014/05/07(水) 02:50:28.29 ID:EcFdC5tT0
提督「へぇへぇっと……お、あれがこのマップのボスである港湾棲姫か」


港湾棲姫「…………」


提督「へああぁっ!?!!!??」カッ

艦娘達「」ビクッ

提督(た、縦セタハミチチ巨Oぺたんこ座りノーパン人外っ娘……)

提督「やべぇよ……属性盛りすぎだろ……それでいて全部が邪魔する事なくマッチングしてる……」

赤城「提督……?」

榛名「どうしちゃったんですか?どうしてさっきみたいに私を見てくれないんですか?ねぇ提督」ユッサユサ

提督「うわ、E-2ボスと対面した時より緊張してきたんだけど……」

港湾棲姫「クルナ……ト……イッテイル……ノニ……」

提督「しゃ、喋った!あの初めましてラバウルの提督してます!えと、その……」

港湾棲姫「…………」

提督「あの、えぇと、うわ何喋っていいのかわかんねぇ!手汗出てきたし!」

加賀「落ち着いてください提督。相手は深海棲艦です」

榛名「敵なんですよ?顔赤らめる要素ありませんよ?」ユッサユサ

提督「いやそうなんだけど言葉が上手く出てこない……」

提督「なんだろうこの気持ち、前にも味わった記憶が……。あ、分かったアレだ!むっちゃんと扶桑が初めてウチに来た時みたいな感じだ!」

赤城「そうなんですか?」

陸奥「えぇ、私と初めて会ったときもこんな感じだったわね……。フフッ、あの時の提督ったら凄く可愛かったわ」

扶桑「懐かしいわねぇ……。しばらくは無言が続いたり、かと思えば何かと気遣う言葉を投げかけてくれたり……可愛かったわ」

提督「おい陸奥に扶桑、可愛いって男が言われて反応に困るホメ言葉ベスト1位だからな。ってあぁやべ!港湾棲姫さんの目の前で口悪い言葉使ってしまった!」

港湾棲姫「…………」

201: 2014/05/07(水) 02:52:25.03 ID:EcFdC5tT0

提督「や、ヤバイ。何の反応も無いのがリアルに一番来るんすけど……。うわ嫌われたかなどうしよう……」

赤城「こんなキョドる提督初めて見ましたよ」

陸奥「私は二度目だけど……端から見ていると変な気分ね。そういう反応は私だけだと思ってたのに。がっかりだわ」

扶桑「私も同じ気持ちよ……やっぱり不幸だわ……」

榛名「提督どうしてあの女なんですか?どうして私じゃダメなんですか?」ユサユサ

提督「何て言うんだろ、こう、包容力のある女の子ってさ、男の子の憧れみたいな所あるじゃん?それを意識すると緊張しちゃってさ……」

港湾棲姫「…………」

提督「わあああごめんなさい初対面の人に変なこと言っちゃって!何か気の利いた会話しなくっちゃ……えぇっと……えと……」




赤城「艦載機のみなさん、用意はいい?」バシューン



加賀「五航戦の子なんかと一緒にしないで」ヒューンドカンドカーン



提督「赤城さん加賀さん!?!??!?」

202: 2014/05/07(水) 02:53:35.60 ID:EcFdC5tT0

提督「えっえっ今の話の流れだと港湾棲姫さんを説得して仲間に引きずり込む流れだったよね!?」

赤城「提督、ここは戦場ですよ」

加賀「敵に情けは無用です。ていうかそんなに仲間にしたいなら何度も足繁く通えばいいじゃないですか。私は早く帰りたいんです」

提督「いやいや先に手を出しちゃったら、相手が話し合いに応じてくれるかどうかすら――――」

比叡「私、頑張るから、見捨てないでえぇ!」チュドーン

提督「比叡ちゃん!!??」

比叡「す、済みません、体が勝手に……」

提督「そうだ失念していた……比叡ちゃんは脳筋だから長い話はアウトだった……」

榛名「主砲、砲撃開始!」チュドーン

提督「榛名ちゃん!!?」

榛名「敵の癖に提督を誑かして……生かしておけません!」

提督「目がマジだ!このままじゃ港湾棲姫さんが沈められてしまう……どうしよう……」

陸奥「選り取り見取りね、撃てー!」チュドーン

提督「むっちゃん!?」

陸奥「お姉さんキャラは私だけで充分なのよねぇ……。彼女、邪魔だわ」

提督「いやまだ港湾棲姫さんがお姉さんキャラって決まったワケじゃ……」

扶桑「主砲、副砲、撃てぇ!」

提督「扶桑さんまで!?」

扶桑「幸薄そうな顔して……不幸な女は私だけで充分なのよ……」

提督「対抗心燃やすのそこ!?」


港湾棲姫「…………」ボロッ


提督「あーもう滅茶苦茶だよ……」




結局普通に6回撃破して海域クリアしましたとさ。めでたしめでたし。

208: 2014/05/16(金) 13:38:54.01 ID:xK9MazHx0


時雨「提督、昨日から一睡もしてないみたいだけど、体調は悪くないかい?」

夕立「心なしか顔色も白いっぽい……」

提督「大丈夫だってば、へーきよへーき。艦娘は兵器なだけに平気ってか~?いや笑えるジョークじゃねぇよ!いやジョークにすんなよ!」

卯月「今日の司令官、凄くお喋りで楽しーぴょ~ん」

提督「そう?いやもう喋ってないと寝ちゃいそうでさ、頭動かしてないと思考停止って感じ。ってそりゃ動かしてないと止まるよなwwwwいや止まったらやべーんだけどさ」

夕立「相当キテるっぽい……?」

球磨「危ない匂いがプンプンするクマ……」

雷「司令官、お昼ご飯の準備できたわよ!」

多摩「ニャ!多摩も手伝ったニャ!」

提督「おーそうか二人ともありがとなー。そんな良い子にはご褒美あげないとなー」ナデナデ

雷「わっ、わっ、みんな見てるのよ!?」

多摩「ふにゃん……個人的には頭より顎の方が好きだにゃ……」ゴロゴロゴロ...

提督「しかし昼飯を作ってくれるのは雷と多摩だけじゃない。今日だけの当番である二人にご褒美を上げるのは如何な物か」ピタッ

雷「ふぇっ……」

多摩「ニャッ……」

提督「でもやっぱり昼飯作ってくれるのは有り難いから感謝の印に撫でるべし。分かったね提督?はい!」ナデナデ

夕立「や、やっぱり相当参ってるわね……」

卯月「たった一日寝ないだけで人間こうも変わるんですねー」


時雨「良いなぁ……あんなに優しく頭撫でられちゃってさぁ……」ギリッ


球磨「こっちもヤバイ気がするクマ……」

209: 2014/05/16(金) 13:40:13.34 ID:xK9MazHx0


提督「んじゃいただきまーす」

「「「「「「いただきまーす」」」」」」



-10分後-



提督「」モグモグ

球磨「」モグモグ

多摩「」モグモグ

時雨「」モグモグ

夕立「」モグモグ

雷「」モグモグ

卯月(この味噌汁美味しいぴょん)ズズッ

提督「……チ……サマ……」カチャン

多摩「ん?何か言ったかニャ?」

雷「あら、司令官のお椀空じゃない。お代わりする?」

提督「……」

雷「……司令官?」

時雨「提督、雷が呼んでるよ?」

提督「……」

雷「ど、どうしたの司令官?もしかして私の料理、口に合わなかったかしら……?」

提督「……」



210: 2014/05/16(金) 13:43:27.24 ID:xK9MazHx0


雷「ね、ねぇってば……」ユサユサ

提督「………………ウ」ガツン

卯月「およぉ!?どうしたぴょん!?」

球磨「て、提督が頭を思い切り机に叩きつけたクマ!人生が嫌になったクマか!?」

多摩「それとも敵襲かニャ!?」

提督「」スピー

時雨「……今の寝息だよね?」

夕立「もしかして……お腹いっぱいになったから寝ちゃったっぽい?」

提督「」スヤァ

卯月「司令官は夢の中へと出撃したでありますか……お休みなさい!敬礼ぴょん!」

雷「よ、良かったぁ……。私、司令官に嫌われちゃったんじゃないかって……」グスン

夕立「いや提督に限ってそれは無いっぽい」ナイナイ

時雨「一生無いね」ナイナイ

球磨「世話の焼ける提督だクマ……。ほら、せめて寝るなら横になって寝るクマよ」ガシッ

多摩「とりあえず、座布団用意したからその上に横たわらせるニャ」

球磨「そうするクマ」ポイ

提督「ウエンッ」ドサッ

卯月「およよ?司令官の鳴き声が聞こえたぴょん」

211: 2014/05/16(金) 13:44:48.75 ID:xK9MazHx0


球磨(にしても……)

提督「」スヤァ

球磨(随分と無防備クマねぇ)

時雨「球磨?どうかしたかい?」

球磨「……こんな機会滅多に無いクマ」

卯月「球磨ちゃん?」


球磨「とりゃ!」ポフン


雷「なっ……そ、それは……!」

夕立「夕立もまだしてもらった事の無い……腕枕!」

球磨「ふっふっふー。右腕はもらったクマ!」

時雨「一瞬の迷いも隙も無かった……。なんて行動力なんだ……」

多摩「ニャ!それじゃ多摩は左腕をもらうニャ!」ポフン

卯月「あー!ずるいぴょん!」

多摩「早い者勝ちだニャ!」

提督「」スピー

球磨「あー提督の腕は最高の寝心地クマァ……」

多摩「こっちまで眠くなってきちゃうニャァ……」

212: 2014/05/16(金) 13:47:01.27 ID:xK9MazHx0

夕立「ぐぬぬ……。先越されたっぽい!」

雷「まったく……少しは司令官の心配をしたらどうなの?突然倒れたのよ?」ゴソゴソ

時雨「そう言いながら、提督の上に俯せで覆い被さってるのはどうしてだい?」

雷「お腹出してたら風邪引いちゃうから隠してあげてるだけよ」ガッシ

時雨「だったら布団で良いだろう?」

雷「私が布団だから良いのよ!」ギュー

卯月「無理矢理すぎるぴょん!?」

雷「しれぇかぁん……。えへへぇ……」スリスリスリ

時雨「むっ……じゃあ僕は……」ゴソゴソ

球磨「し、時雨まで何してるっぽい?」

時雨「膝枕だよ。ふふっ、これで提督の寝顔を堪能できる……。提督の寝顔は僕だけの物だ……僕だけの……ふふっ……可愛い寝顔しちゃって……」ニコォ

夕立「時雨、ちょっと怖いっぽい……」

卯月「うーんとうーんと……う~ちゃんは……!そうだ!う~ちゃんは右腰に抱きつくぴょ~ん!がしっ!」ガバッ

夕立「その手があったっぽい!?じゃあ夕立は左腰に抱きつくっぽい!」ガシッ




こうして、フルアーマー提督は艦娘達に密集された暑さに魘されながら氏んだように眠りましたが、寝心地が余りにも悪かったのですぐ生き返って風呂入って布団潜って寝ましたとさ。



232: 2014/06/19(木) 11:07:11.74 ID:3LFSq1K40

<提督、入ってもいいですかー?  コンコン

提督「はいどーぞ」

那珂「遂に出来ましたよ提督!第三弾の企画書です!」ガチャッ

提督「おいおい前振りも無しに企画書って……まさかアイドルの?」

那珂「はい!」

提督「確か……前は那珂を48人建造した『NKT48』だったっけ?」

那珂「しかしドックの空きが足りずに断念……」

提督「その前はラバウルの『ゆるキャラ』を自作し、その人気に肖りながら売り出そうとしたけど」

那珂「ラバウルには、これと言った特産品が見受けられないからと一蹴……」

提督「今回はどうなるかねぇ……」

233: 2014/06/19(木) 11:07:59.73 ID:3LFSq1K40

漣「ご主人様ー、資材のチェック終わりましたー」ガチャッ

提督「お帰りー」

那珂「おっかえりー」

漣「あれ、那珂さんどうしたんですか?」

那珂「ちょっと提督とお仕事の話をねー」

漣「お仕事って、今日はお休みじゃないですか」

提督「違うよ漣、お仕事ってアイドルの事だよ」

漣「えっと……どういう事でしょうか?那珂さんは自称アイドルでしたよね?」

提督「その自称を取っ払いたんだってさ」

那珂「つまーり、那珂ちゃんが本格的にアイドル業に乗り出すのよ!」

235: 2014/06/19(木) 11:11:13.09 ID:3LFSq1K40

提督「で、こうして那珂に企画書を持ち込んでもらって、俺が了承したら腰を入れて始めるわけよ」

漣「でもご主人様、アイドル活動なら慰安活動になるし、ご主人様の名も売れるしでウッハウハだと思うんですが……どうしてダメなんですか?」

那珂「一応、提督は『やってもいいよー』って言ってくれたんだけど、活動前にちょっとした壁があってねー……」

漣「壁?」

提督「それに関しては、それなりに難しくて時間のかかる話になるけど聞く?」

漣「是非!」

提督「んじゃぁ一から説明するけど、まずは那珂ちゃんに質問。まず大前提として、那珂ちゃんがやりたいのは慰安活動じゃなく、あくまでアイドルなんだよね?」

那珂「はい!戦いに疲れた国民の皆さんの心を癒してあげたいけど、それ以上にキラキラした舞台で歌って踊りたいんです!」

提督「女の子だねぇ……。で、そうしたら慰安活動の範疇外になっちゃうから、軍からお金が下りないワケじゃない?」

漣「fmfm」

提督「ただ、アイドルを続けていく以上は資金が必要不可欠。何が何でも売れる方向性を決めなくちゃいけないんだよね」

提督「どれだけ必至で那珂ちゃんが頑張っても、結果が着いてこなかったら間違いなくどこかで折れるだろうし、折れなかったとしても収入がなかったら続けられないでしょ?」

那珂「私のキラキラした歌や踊りでみんなが笑顔になってくれればそれで良いから、絶対に折れないよ!お金がまったく入って来なくても気にしないんだから!」

那珂「……って前までは意気込んでたんだけどねー」

提督「『アイドル業を一瞬の物にしたいの?』って言ったら反論して来なくなっちゃってね」

提督「シビアだけどさ、良い物を世に送り続けて行くには大前提としてお金が必要なんだよなぁ。ボランティア事業が寄付金募ってるのも同じ理由」

漣「……だから普通のアイドルとしてではなく、別のアイドルと差別化を図って、売れるように土台を作ってから活動しようって話ですか?」

提督「そゆこと。にしても案外簡単に理解できちゃったね……漣ちゃんインテリ系だった?」

那珂「私なんて、ガ○アの夜明けとカンブ○ア宮殿を一週間ぶっ続けで見続けて、やっと現実を受け止められたのに……」

漣「それは艦娘としてどうなんでしょうか」

236: 2014/06/19(木) 11:12:14.94 ID:3LFSq1K40


提督「……ま、それはそれとして話を元に戻すね。那珂ちゃんがアイドルを始めて、長期的に売れる路線を考えてプランを練ってもらってるわけ」

漣「ふむふむ……で、たった今、那珂さんがそのプランを持ち込んだと」

那珂「そーゆーことー。ズバリ!今回のプランはこれです!」ペラッ

提督「どれどれ?」パシッ

漣「私にも見せてくださいよー」ズイッ

提督「あぁ済まん」

漣「何々、タイトルは……」


『ありのままの私作戦!』


提督「手の込んだ自殺だけどお祈り」

漣「申し訳ございませんが、弊社の求める人材とは――――」

那珂「ま、待ってよぉ!タイトルだけで決めないで最後まで見てって!」

提督「……これで碌な内容じゃなかったら、お前の態度がいい加減だったって事で、今後一切アイドル活動認めないからな」ペラッ

漣「まったくですよ。これで時間が無駄になったら那珂さんのファン辞めますからね」

那珂「辛辣だけど挫けないもん!」

提督「挫けようと挫けなかろうと俺のさじ加減で決まる……って何これ……『擬人化路線』?」

那珂「そう、私達は既に一つの武器を持っていたんです!それが過去の軍艦の擬人化ですよ!」

漣「こ、これは……これは盲点でした!!」

提督「お、漣が食い付いた!……で、どう盲点だったの?」

漣「今の世の中、アイドルやゆるキャラが主な流行ですが、もう一つブームが起きているんですよ!」

提督「それが擬人化だっての?」

漣「そうです!このアイディアは完全に灯台もと暗しでした!」

237: 2014/06/19(木) 11:13:27.34 ID:3LFSq1K40


那珂「ふっふーん、私だって色々調べたんだから!」

提督「ちょい待ち、それって本当にブームになってるの?」

漣「主にネットを中心になってます!このiPh○neを見てください!」

提督「漣の食い付きっぷりがやべぇな……。何々、『ロボットガールズZ』、『セガ・ハード・ガールズ』、『ストライク・ウィッチーズ』……これは一体?」

漣「公式が擬人化計画を実行に移したタイトル群です!」

提督「マジンガー・東映シリーズなどのロボットが擬人化、セガのハードが擬人化、第一次・第二次世界大戦の英雄が擬人……あれ、これ最後だけ女体化じゃね?」

漣「似たような物じゃないですか」ケロッ

提督「お前、そんなんだからネットで掲示板に書き込む度にニワカって煽られんだよ……」

漣「ぐぬぬ……。そ、そうだ!他に、公式が動いてなくとも、有志による擬人化計画はネットに浸透しているんですよ!」

漣「ホラ!このポケ○ンが擬人化された画像とか!都道府県とか!国とか!」

提督「分かった!分かったからムキになんなって!」

那珂「つまり!日本には擬人化に対してコアなファンが多数存在しているんです!」

那珂「私達は軍艦が擬人化された存在なので、それだけで路線はある種完成されているんですよ!」


238: 2014/06/19(木) 11:14:27.44 ID:3LFSq1K40


提督「一理ある……のかなぁ?」

那珂「ありますって!」

提督「でもさ、それじゃ流行に乗っかっただけで、長期戦略にはならなそうじゃない?一過性な物で終わりそうじゃない?」

漣「ご主人様は気づかないんですか?」ヤレヤレ

提督「へ?」

漣「可愛い子のタッチで描かれるようになったのはごく最近ですけど、鳥獣戯画や八百万の神……擬人化なんて日本のお家芸ですよ?」

提督「え……それらって擬人化としてカウントしちゃう?」

漣「しますよ!」

提督「有り……なのかぁ?でもこれを受け入れると散々悩んだ俺が馬鹿みたいじゃん……」

那珂「提督!」

漣「ご主人様!」

提督「まぁ……それでやってみるか……」




こうして、変に自分を飾らず、艦娘を前面に売りにだしたアイドル業は成功し、その横で艦娘としての責務も果たした那珂ちゃんは、後の世まで世界を盛り上げたアイドルとして語られた……………………としたらいいなぁ。

248: 2014/07/21(月) 06:00:47.51 ID:Mur3dR1l0

山城「提督、こちらの書類は種別にまとめておきましたから、後で目を通しておいてください」

提督「いーや助かるよほんと、サンクス!こっちの報告書仕上げたらお茶にするから、もーちょい待っててね」

山城「急がなくても大丈夫ですよ。不備が出ないようにしてくださいね」

提督「んー」カリカリ

龍田「提督は帰ってるかしら~?」ガチャッ

青葉「しつれーしまーす!」

提督「おぉ、どうした珍しい組み合わせで。つーか帰ってるも何も俺どこにもでかけ――――」ジャキン

龍田「用件は分かってる筈よ~?」

提督「いや……全然……つか首チョンパされそうだから槍下ろして……」

山城「提督何かやらかしたんですか?」ジトッ

提督「心当たり無いんだけど……おい龍田説明しろって……」

龍田「提督、私の下着盗んでったでしょ~?」グイッ

提督(あ、顎の皮膚ちょっと切れた)

山城「提督……」

提督「いやいやいや俺やってねぇっつの!なんでそんな噂が流れてんだよ!」

249: 2014/07/21(月) 06:02:54.36 ID:Mur3dR1l0

青葉「噂じゃないんですよねー、これが!」

提督「そうだ青葉、何でお前龍田と一緒に来たし……」

青葉「だって青葉見ちゃいました!提督が龍田さんの下着くすねて行く所!」

提督「証人って青葉かよ。はいかいさーん」

青葉「証拠に写真だって撮ったんですからね!」ペラッ

提督「あーはん?」


青葉の提示したカラー写真。そこには確かに、提督がいつも身に付けている真っ白な軍服を着込んだ人物が、軒先に干されている真っ白なパンツを懐に仕舞っている姿がバッチリと写し出されていた…………。


提督「……お前これ……撮ってないで止めろよ青葉ァ!!」

青葉「いやーカメラから顔を上げたらもういなくって。提督脚早いですね!」

山城(あれ……これって?)

提督「そりゃ昔は体力作りに走り込みしたけどさぁ……」

龍田「何か申し開きはあるかしら~?」グリグリ

提督(やべ、ちょっと血が出てきた)

提督「ま、待て!アリバイだ……そうだ!これが起きたの何時だ!」

青葉「ついさっきですよ?15分くらい前ですねぇ」

提督「なら俺にはアリバイがある!その時間から今の今まで山城と一緒に仕事してたんだ!なぁ山城!?」

山城「え……えぇ、1時間くらい前から私と提督で事務仕事をしていましたよ?」

提督「そら見たことか!」

龍田「でも~、口裏合わせるくらい誰にでも出来るわよねぇ?」

提督「いーやー……それ言われたら弱ぇんだよな……」

山城「私の証言が信用されないなんて不幸だわ……」

250: 2014/07/21(月) 06:04:58.57 ID:Mur3dR1l0

山城「コホン、まぁそれはそれとして……。あの、さっきの写真よく見せてくれませんか?」

青葉「別に良いですよ?はい」

提督「どうした山城……まさかお前、俺の潔白を示す証拠を見つけたか!」

山城「いえ、そういうワケでは無いのですが気になる部分があって……。この写真に写ってる提督の腰の辺り、何か茶色い刺繍されていません?」

青葉「刺繍?そんなもの司令官の軍服には……」ジロジロ

龍田「無いわねぇ……」ジロジロ

提督「刺繍……俺も心当たり無いな」

山城「でしょう?でもほら、ここ、ここなんですけど……」

提督「んー……確かに茶色の刺繍っぽい……ってかこれ珈琲の染みじゃん!」

青葉「染み?」

提督「そうそれ、確か着任早々に染み作っちゃったから、押入に予備の軍服として仕舞ったんだ。いやぁクリーニング出すのすっかり忘れてたわ……」

龍田「……じゃあ誰かが提督の軍服を盗んで~、それを着込んで犯行に及んだって事ぉ?」

提督「じゃねぇかな……?ちょっと待ってろ、予備が無くなってるかどうか見てくる。青葉、俺が変な真似しないかの証人として、中立的な立場のお前も来い」

青葉「はーい!」


数分後


提督「戻ったよっと」

青葉「ただいま帰投しましたー」

龍田「どうだったの~?」

提督「やっぱ無くなってたわ」

青葉「確かに、保管されてた領収書には予備二着分の領収書がありましたけど、押入には一着しかありませんでした!」

251: 2014/07/21(月) 06:07:49.35 ID:Mur3dR1l0


提督「て事で、他に有罪を示す証拠が無い以上、俺の無実は証明されました!やったね!」

龍田「じゃあ、提督に成り済まして盗んだ犯人が他に居るって事になるわね~……」

山城「由々しき事態ですね……」

提督「あーそっか。俺の無実が証明されるとその問題が残るのか」

青葉「一体誰が、何のために下着を盗んだのか、正体も動機も不明……。事件の匂いがします!」

提督「最初っから事件だったろ。とりあえず、この件は憲兵さんに報告しておくから彼らに任せよっか」

龍田「あの下着お気に入りだったのに……残念」

提督「えぇっと……あそうだ。無くなった下着の埋め合わせにお菓子でも食ってく?ほら丁度お茶にする所だったしさ」

龍田「埋め合わせなら、もっと別のを要求しても良い~?」

提督「んー、パッと聞いて『あ、無理』ってならないのだったらまぁ……」

龍田「じゃあ……今度の休暇取れたら、提督に私の下着選んでもらっちゃおうかしら~」

提督「おっ!?ハードル高くね!?」

山城「羨ましいわねぇ……下着盗まれたくらいで提督とデートだなんて」

提督「いやまだ行くとは言ってないけど……」

山城「私なんか、提督の無実を証明する証拠を発見したのに構ってもらえないのよ……不幸だわ」

提督「だ、大丈夫だよ!この後のお茶会で褒め倒しする予定だったから!元気出せ!」

山城「私の下着も提督に選んでもらおうかしら……」

提督「俺を辱めるのはやめろって!」

青葉「じゃあついでに青葉もそれで!」

提督「」



こうして提督の無実は証明されたものの、後日、買い物から帰ってきた提督と艦娘三名が発見されて修羅場になった。

そして憲兵による真犯人の捜索が行われたが、調査の足取りが堤防付近で途絶えた為、迷宮入りとなってしまった……。

252: 2014/07/21(月) 06:09:04.29 ID:Mur3dR1l0


――鎮守府周辺海域の海底――



ヲッさん「ヲッ」っ下着

戦艦ル級「コレガ艦娘達ガ着ケテル白イ下着……」

戦艦レ級「良クヤッタヲ級!コレヲ身ニ付ケレバ、私達モ提督カラ気ニ入ッテモラエルワ!」

ヲッさん「ヲッ」

戦艦ル級「……トコロデ、ソノ軍服ハドウシタノ?」

ヲッさん「襖の中に落ちてたから拾った」

戦艦レ級「ネェヲ級……私、ソッチノ方ガ欲シイワ」

ヲッさん「ダメ」


………………迷宮入りになってしまった。(目を逸らしながら)

254: 2014/07/29(火) 12:55:30.40 ID:Kua4bNLQ0


北上「大井っちー」

大井「北上さーん」

キャッキャウフフ

提督「どっちか秘書艦にすると必ずどっちか着いてくるのか……。お前達ほんと仲良しだよね」

北上「一人で二人分の働きなんだよ、お得でしょー」

提督「いやー、感覚的には抱き合わせ商法食らったみたいな?」

大井「何ですって?」ガチャコン

提督「誰も付属品側がお前なんて言ってねぇだろ!」

大井「私か北上さんの時点で氏刑よ」

提督「いやいやいや、だって二人とも延々とお喋りしてるだけだもん!秘書艦らしい仕事してねーべ!」

チッ

提督「今の舌打ち大井だろ」

255: 2014/07/29(火) 12:56:53.55 ID:Kua4bNLQ0

北上「ちぇっ、分かったよ仕事するよー」

大井「北上さんがするなら、まぁ、私も……」

提督「露骨に渋るなっての……」

提督(にしても『大井っち』って響きどっかで耳にした様な……。あ、アレだ。でもちょっと待てよ……?)

提督「……あ、閃いた」

大井「通報しました」

提督「反応早くね?」

北上「どしたの提督?」

大井「提督が北上さんで淫らな妄想しているんです。近づかない方がいいですよ、汚らわしい」

提督「どっちかっつーと大井の方で淫らな妄想してたんだけどな」

北上・大井「「は!?」」

256: 2014/07/29(火) 12:59:42.65 ID:Kua4bNLQ0

提督「いやほら、ド口リッチって飲み物あるじゃん」

北上「振って飲む珈琲ゼリーの?」

提督「そうそれ。あれさ、『大井っち』って語感と似てるじゃん」

大井「……それがどう淫らな発想に?」

提督「こう、大井の口にコーヒーゼリーとホイップクリームを含んでくちゅくちゅ攪拌してもらって、そこにストロー挿して飲む『オオイッチ』。なーんつって――――」

チュドーン

提督「あっぶねぇ!!氏んだかと思った氏んだかと思った!!」

北上「大井っちー、流石に室内での雷撃は拙いって」

大井「コロス」ガッチャン

提督「おいやめろ次弾装填すんな!」

大井「コロス」

提督「やっべギャグ補正でどうにかなる目をしてねぇ……北上、俺、逃げるから!」

北上「あ、ちょっと待って提督」

提督「ん?」


北上「それさ、その、やってほしいなら私がやってあげよっか?」モジモジ


提督・大井「!!??」

257: 2014/07/29(火) 13:02:45.28 ID:Kua4bNLQ0
某氏のでこちゃんを見てふと思いついたネタ。

大井の口経由コーヒーゼリーってすっごい甘そう飲みたい

260: 2014/07/29(火) 15:39:45.08 ID:pv5OAhtDO
もっと提督LOVEレ級ちゃん出番欲しいッス

261: 2014/07/29(火) 23:26:28.82 ID:99mZYwmGo

引用: 提督「艦娘達とほのぼのする」雪風「はいっ!頑張ります!」