上司Ｂ「ゆとり君、これやっといて」

ゆとり「…これ私の担務じゃないんで」

上司Ｂ「いや、そうだけどさマニュアルとか前任者の書類見ながらでもさ」

ゆとり「私じゃなくて契約社員Ａさんがいいんでは？」

上司Ｂ「いや、彼は契約社員だからさ…ゆとり君は正社員でしょ？」

ゆとり「関係なくないですか？私は入ったばっかで契約社員Ａさんの方が長いじゃないですか」

上司Ｂ「……でもさ、いずれゆとり君もこの仕事やるんだから勉強がてらさ」

ゆとり「…わかりました、じゃあ教えてください」

上司Ｂ「だからマニュアルとか前任者の書類見てやってみてよ、それで詰まったら俺とか他の人に聞いていいからさ」

ゆとり「それって効率悪くありません？一々調べてやるより聞きながらやった方がすぐに答え出て効率良くないですか？」

上司Ｂ「…でもそれじゃあ勉強にならないし」

ゆとり「それに、私なりに調べても間違っていたら修正しての二度手間になりますよね？だったら初めから上司Ｂさんの正しいやり方を教えて欲しいんですが」

上司Ｂ「……俺も仕事抱えているからさ…付きっ切りってできないんだよ…だから最初は自分で調べてくれないかな？」

ゆとり「……ハァ…とりあえず、やりますがわからない所は契約社員Ａさんに聞くんでいいです」

社会が勝手に決めたゆとり像②

ゆとり「」ｽﾏﾎﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

課長「ゆとり君、業務中だよ」

ゆとり「はぁ…でも課長は先ほどタバコに行きましたよね」

課長「うん、それが？」

ゆとり「課長たちはタバコで休憩できても禁煙者はその休憩がなくて不公平じゃないですか？」

課長「…まぁそうだけどさ…タバコは生理現象みたいなものだからさ」

課長「それに正社員で総合職のゆとり君が堂々とスマホで遊んでいたら他の人に示しがつかないでしょ？」

ゆとり「じゃあタバコで休憩はどうなんですか？私たち禁煙者からしたら生理現象でもなんでもなくタダのサボりなんですが」

課長「……わかったよ…だけどここじゃアレだから一目のつかない所でやってよ」ﾎﾞｿﾎﾞｿ

社会が勝手に決めたゆとり像③

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ
先輩「うーし、飯食いに行こうぜゆとり」

ゆとり「いやいいっす」

先輩「弁当？」

ゆとり「いえ、外食です」

先輩「なら一緒に食いに行こうぜ、旨いラーメン屋があるんだよ」

ゆとり「いいです、近くに働いている友人がいるんでそいつと一緒に食いに行くんで」

先輩「お、おう……」

社会が勝手に決めたゆとり像④

ゆとり友「でさ、俺の会社はさ」

ゆとり「マジで！？俺の会社なんて今度……」

ゆとり友「あ～マジで転職してぇ」

ゆとり「そうだな～」

周リーマン（あいつらこんな店で大声で会社の内部情報話したり転職の事話して常識ないのかよ……）

社会が勝手に決めたゆとり像⑤

ゆとり「戻りました～」

課長「え～休憩中ですが、繁忙期前の飲み会を開きたいと思います。参加する方は印鑑と会費をお願いします」

先輩「じゃあお願いしま～す」

課長「お、また一発芸頼むぞ」

先輩「え！？ちょ！勘弁してくださいよ～」

ゆとり「」

ゆとり「」ｽｯ

課長「ゆとり君は参加は参加しないの？」

ゆとり「えぇ、強制じゃないですよね？」

課長「用事？」

ゆとり「まぁ用事ですね。友達と遊ぶんで」

課長「…友達もいいけど、たまには仕事仲間と飲むのもいいんじゃない？」

ゆとり「でもそれ業務じゃないですよね？残業代出ませんよね？」

課長「…そうだけどさ」

ゆとり「なら行きません、友達遊ぶので」

課長「」


社会が勝手に決めたゆとり像⑥

ゆとり「」ｶﾀｶﾀ

ゆとり（そろそろ定時か…ま、この仕事は締め切りまだだし明日やればいいか）

ゆとり（特に緊急性のあるメールもないし大丈夫そうだな）

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ

ゆとり「お先失礼しまーす」

上司Ａ「ゆとり君、例の仕事教えたいから少し残ってくれない？」

ゆとり「え？もう定時なんで上がります。明日でも大丈夫ですよね？」

上司Ａ「いや、明日だと明日で片づける仕事もあるじゃん、伸ばし伸ばしだといつまで経ってもできないから」

ゆとり「でも、残業になるんで帰ります。だって前もって頼まれてませんし、予定があるんで」

ゆとり「明日教えてください。ではお先失礼しまーす」

上司Ａ「」

上司Ａ「…なぁ先輩、あの案件どうなった？ゆとり君はやってるの？」

先輩「やってんじゃないっすか？」

上司Ａ「…俺の所に文章来ないんだよ…締めはまだだけど稟議は早く上げて貰って余裕を持ってしっかりとチェックをしたいんだけど……」

先輩「…そうっすね」

上司Ａ「それに残ってくれないと新しい仕事教える時間もないんだよ」

先輩「…そっすね」

社会が勝手に決めたゆとり像⑦

上司Ｂ「ん？ゆとりぃ！」

ゆとり「はい」

上司Ｂ「これ間違ってんだろ！」

ゆとり「え？あ～そっすね」

上司Ｂ「そっすね…じゃねぇよ！」

ゆとり「でもこれマニュアルのやり方ですよ」

上司Ｂ「こういう時はこっちのやり方って書いてあるだろ！」ﾍﾟﾗﾍﾟﾗ

ゆとり「はぁ…じゃあどう直せばいいですか？」

上司Ｂ「は？」

ゆとり「だから直し方教えてください、上司Ｂさんの直し方で直すんで」

上司Ｂ「…まずさぁ、どこが悪いかってちゃんと理解してんの？」

ゆとり「はぁ…でも悪い所探すより直して正しいやり方覚えた方が良くないですか？」

上司Ｂ「はぁ！？お前反省してんのか！？」

ゆとり「…はぁ……もういいっす…別の人に聞くんで」

上司Ｂ「おい！」

ゆとり「ｯﾁ」ｽﾀｽﾀ

社会が勝手に決めたゆとり像⑧

課長「なぁ…ゆとり君は？」

先輩「さぁ？」

課長「…あれから３０分は経ってるだろ」

先輩「…そっすね……」

課長「トイレか…」

先輩「それかコンビニか……」

社会が勝手に決めたゆとり像⑨

上司Ｂ「ゆとり…さっきは悪かった言い過ぎたよ…お前もお前なりに調べてやったんだもんな」

ゆとり「あ～もう別にいいっすよ」

上司Ｂ「さっきのだけどさ…あれは」

ゆとり「あ～それもういいっすよ」

上司Ｂ「え？」

ゆとり「あ、部長。私２週間後に辞めるんで退職届書きました。明日から有休で休みます」

部長「え？」

ゆとり「それじゃあ荷物の整理しますね」

社会が勝手に決めたゆとり像⑩

ゆとり「とにかく前の会社はパワハラが凄かったんで辞めました…」

ゆとり「新入社員に教えもしないで仕事押し付けたり散々でした」

ゆとり「次は精神的に楽な仕事がいいですね…工場とかビルメンとか事務って楽って聞くのでそこらへんで」

ゆとり「あぁ、もちろん正社員でお願いします」

ハロワ職員「」

社会が勝手に決めたゆとり像

教育と言う概念が無い会社か

④⑤は実際遭遇したな