1: 2013/06/29(土) 14:33:29 ID:lOZRz6lk
エレン「っぷ、うぼ……ぷぁ……や、やめろ!なんで顔面を手で拭うんだ!」

ミカサ「口に食べかすがついてるから……」ンフー

エレン「まだ食堂入ったばっかりだろ!せめてハンカチっぷあ、うにゅ……やめ」

ミカサ「……」ンフーンフー

エレン「ん、や……くあ、やめ、ふふ、んあ……んふふ、や、んふふふふ」

ミカサ「……」ンフー……ンフフフフフ

アルミン「……二人共変なツボに入っちゃてるね。楽しそうでなによりだけど、

     早くしないと三人で座れるとこなくなるよ」

ミーナ「エレ~ン、ここ席三つ空いてるからおいでよ!今ならなんとアニも

    ついてるよ!」

アニ「ミーナ、あんたねぇ……」
進撃の巨人(34) (週刊少年マガジンコミックス)
2: 2013/06/29(土) 14:34:04 ID:lOZRz6lk
エレン「ふ~……おぉ!すまんな、助かる!」

ミカサ「ミーナ、こういう時は私かアルミンを呼ぶべき。エレンといえど思春期。

    名指しされるだけで勘違いしかねない」

ミーナ「ん~?案外勘違いじゃない……アニ、その前髪よけて睨むのやめて?

    あとミカサ近い近い。無言で覗き込まれるのも……近い近い近い近い!!」

アルミン「僕も一応思春期なんだけどな……ミカサ、ミーナなりの冗談だから

     真に受けちゃ駄目だよ。ほら離れて」

エレン「アルミンも大変だなぁ。……パン固ってぇな」

アルミン「人事だなぁ、もう。ん?あれ……」


「食事中失礼するぞ。若き兵士達よ」

3: 2013/06/29(土) 14:34:46 ID:lOZRz6lk
コニー「……誰だ?知らないと教官にぶっ飛ばされそうな空気を感じるぜ……」キリッ

ジャン「何カッコつけてんだよ。あの方は」

アルミン「ドット・ピクシス……トロスト区を含む南側領土を束ねる最高責任者

     であり、人類の最重要区防衛の全権を託された人物」

ミカサ「アルミン、急にどうしたの?何処見てるの?誰に言ってるの?ジャンいじめなの?」

アルミン「そして……生来の変人としても知られている……」

エレン「おい、結構失礼なこと言ってるぞ。……アルミン?アルミン!」ユサユサ

ミーナ「何気に呼び捨てにしたよね。あ……」

ピクシス「今期の訓練兵はなかなか個性的な者が多そうじゃの」

アルミン「……?……は!?し、失礼しました!!」ガタッ

ピクシス「よいよい。皆も楽にしてよいぞ。ちょっとした通達じゃ」

ライナー「司令が直接?おいおい……厄介ごとの予感がするんだが」ボソ

ピクシス「そこのでかいの、心配せんでも明後日からの訓練のことじゃよ。

     ちょっと若者の様子を見たくての、キースに頼んだんじゃ」

ライナー「き、聞こえ……いえ、失礼しました!」

4: 2013/06/29(土) 14:35:28 ID:lOZRz6lk
ピクシス「でじゃ、先ほど言ったように明後日からの訓練は夜間に行う。

     急ですまないの。調査兵団の都合が先ほどついての」

マルコ「調査兵団?」

ピクシス「うむ。何名か日替わりでお主らの訓練に付き合って貰う為じゃ」

エレン「……っ!調査兵団の人達と訓練、滾るな」

ピクシス「お主らも知ってるように、巨人の大半は夜間の活動が鈍くなることから

     調査兵団は夜間の移動にも慣れておる。極力戦闘は避けたいからの」
    
ベルトルト「……」

ピクシス「ほとんど光が無いなかでの移動はなかなか骨が折れるぞ。しかし、

     現役の精鋭達じゃ。学べるところも多いじゃろうて。皆の者励むように」

104期訓練兵団「「「「「ハッ!」」」」」

ピクシス「と、そうじゃの。何せ急じゃからの、準備と体調を考慮して明日は

     休暇じゃ。存分に満喫してくれ。それでは夕食の続きを。邪魔したの」

104期訓練兵団「「「「「ハッ!」」」」」

5: 2013/06/29(土) 14:36:09 ID:lOZRz6lk
     

エレン「う~ん、夜間の訓練ならそれに体をあわせないとな。今日は夜更かしが

    できるっていうか、しないといけないな」

アルミン「さっき教官に聞いてきたんだけど、今日はずっと食堂使っていいって。

     部屋に帰ると寝ちゃいそうだから、ここで話でもしようよ」

エレン「相変わらず手際がいいな。なあ、ライナー達もどうだ?」    

ライナー「もちろんいいぞ。部屋にいてもすることないし、絶対寝るからな」

ベルベルト「そうだね、今日の訓練も疲れたからね」

コニー「なんか楽しそうだな。俺たちも混ぜてくれよ」

エレン「おう、語りつくそうぜ」

マルコ「ははっ、なんか眠気覚ましに飲み物持ってくるよ。ジャン、手伝って」ガタッ

ジャン「……ッチ。仕方ねぇな」ガタッ

6: 2013/06/29(土) 14:36:56 ID:lOZRz6lk
アルミン「ジャンが変な意地張る前に先手を打ったね。僕も見習わないと」チラッ

エレン「あ?なんだよ、その目は。このキューティクルヘアめ!うははは」ワシャワシャ

アルミン「うわ!やめてよ、ふふふ」

ライナー「……なんだお前ら、気持ち悪いな。ホ〇なのか?俺も混ざったほうがいいか?」

ベルトルト「なんでもうナチュラルハイになってるんだ、ふふ」

コニー「……なんか、あっちからミカサがすげぇ凝視してるんだがお前ら平気なの?」

エレン「ん?ああ、あいつらもここで語るのか。あれはミカサの癖みたいなもんだ。

    気にすんな」

アルミン「癖って……ちょっと疎外感を感じちゃったかもね。あとでフォローしとくよ。

     エレンもだよ」

エレン「わかってるよ。あいつ俺のこと子供扱いするくせに、あいつの方が子供なんだよな。

    今度久しぶりに、マフラー巻いてやろう。それで機嫌治るだろ」

7: 2013/06/29(土) 14:37:43 ID:lOZRz6lk
コニー「それで治るのか……しかしお前らホント仲良いよな。

    エレンも何だかんだ言ってもミカサのこと気にかけてるし」

アルミン「幼馴染だしこんなもんじゃないの?エレンとミカサはちょっと特別な関係だけど」

ジャン「おい、それはちょっと聞き捨てならんな。家族って意味だよな?答えによっちゃ

    この激辛スープルーレットの選択権は最後になる」

ライナー「激辛スープだと?紅茶とか無かったのか?」

マルコ「うん、女の子達に先越されちゃってティーポットも葉っぱも独占されちゃったよ。

    あ、辛いスープは一つだけだから、ちょっとしたゲームだ」

ベルトルト「なんかオチが見えた気がするよ……」

8: 2013/06/29(土) 14:38:14 ID:lOZRz6lk
ジャン「で、どうなんだよエレン。ミカサは俺が貰っていいんだよな?」

エレン「は?ヤダよ。なんでお前と身内にならないといけないんだよ。俺このカップな」ヒョイ

ジャン「あ、テメッ!順番……」

ライナー「俺はこれだ」ヒョイ

アルミン「僕はこれかな」ヒョイ

コニー「んじゃ、これ」ヒョイ

ベルトルト「それじゃこれで」ヒョイ

マルコ「まぁ、残り物には福があるよ」ヒョイ
     
ジャン「」



―――――

9: 2013/06/29(土) 14:38:59 ID:lOZRz6lk
ミカサ「エレンとアルミンが戯れてる。……楽しそう、やっぱり私もあっちに行こう」

ミーナ「まあまあ、こんなこと滅多にないんだし、女子だけでお喋りしようよ。

    ミカサの恋話とか聞きたいな?」

ミカサ「エレンのことなら、一昼夜話すことだってできる!」

アニ「」ピク

クリスタ「」ピク

ミーナ「あはっ、それは頼もしい。それじゃいろいろ聞かせて貰おうかな?好きな人の

    ことなら喋りたいし知りたいものよね」チラ

アニ「…………ふん」プイ

ユミル「ミーナ、ほどほどにしてくれよ。うちのクリスタちゃんにはまだ早い。

    な~クリスタ~」ギュ

クリスタ「え!?うん、どうだろう……あはは」

10: 2013/06/29(土) 14:39:42 ID:lOZRz6lk
サシャ「ふんふん、なるほど……ミカサってやっぱりエレンと特別な関係なんですね」

ミカサ「当然。私とエレンの絆は」

クリスタ「サシャ、家族って意味よね?」

ミカサ「」

サシャ「どうでしょう、あちらの会話を聞いた限りでは、ジャンがミカサと恋仲に

    なろうとしたのをはっきり拒否しましたが。う~ん」

ミカサ「エレンが守ってくれた……守ってくれた!」ユサユサ

ミーナ「う、うん。そうだね……あのミカサ少し落ち着……うあ~うあうあ」ガクガク

アニ「サシャ、はっきりしな。それは家族って意味でしょ?」

サシャ「なんか圧がすごいですね……まぁ、ジャンと身内になるのが嫌って言ってましたからね。

    断言はできませんけど」

ユミル「しかし、お前よく聞こえるな。とてもじゃないが、この距離じゃ聞き分けることなんて

    できねぇよ。あ、ジャンがなんか噴き出した」

11: 2013/06/29(土) 14:40:23 ID:lOZRz6lk
サシャ「ここに来る前は、狩猟を生業にしてましたからね。音を聞き分けることは得意なんですよ。

    もちろん耳がいいというのもあると思いますが」

ミーナ「……ふぅ。何にしてもすごいね。今はどんな話してるの?」

サシャ「そうですね、ジャンをイジってますね」

ミーナ「ふ~ん、そっかぁ……」

ミカサ「……」

アニ「……」

クリスタ「紅茶おいしいね」

サシャ「……う~ん、お?エレンの好きな女性のタイプの話になりました」

ミカサ「!?」ガタッ

アニ「!?」ピク

クリスタ「!?」ピク

ユミル「おまえら……」



―――――

12: 2013/06/29(土) 14:41:00 ID:lOZRz6lk
エレン「ふはは、きれいな霧だったぞジャン!なんなの芸人なの?うひひ」

ジャン「かっら!おまっエレ……かっら、嘘だろ何これ……かっら……かっら!!」

ベルトルト「わ、わかったから、そんな必氏に伝えて……こない、で……くく」

ジャン「いやだってこれ、あれだぜ?あの……かっら!!も、かっら!!っかぁ!!」

コニー「あの、なんだよ。っかぁ、じゃねぇよ。ベルトルトがツボに入ってプルプル

    してるだろ」

ライナー「……なあなあ、あっちに女達がいるだろ?ていうか、クリスタがいるだろ?

     なんかチラチラ俺を見てくるんだが、結婚していい?」

アルミン「何言ってるんだ、ライナー。あれは僕を見てきてるんだよ。結婚していい?」

エレン「何だよそのノリ。にしてもお前らクリスタ好きだよな。女神、天使って他の奴ら

    もすごいし、あいつモテてんなぁ」

ジャン「んくはぁ~……俺はミカサ一筋だけどな!」

エレン「聞いてねぇよ馬鹿!ミカサはやんねぇよクソ馬鹿!!」

ジャン「んだとこらぁ!てめぇ何の権限があって……」

13: 2013/06/29(土) 14:41:36 ID:lOZRz6lk
ライナー「はいはい、やめとけって。それでエレン、ミカサとの事については嫌ってくらい

     聞かれてるだろうからもういい。でも好きなタイプぐらいないのか?」

エレン「う~ん……わかんねぇ」

アルミン「エレンは巨人一筋だからねぇ……あとミカサが近すぎて女の子と接する機会が

     少なかったからピンとこないんだよ」

ライナー「あ~じゃあなんだ、気になる奴とか。……クリスタは許さんぞ」

エレン「なんだそりゃ。クリスタはかわいいとは思うけど……気になる奴っていったら、

    アニかなぁ。なんとなく」

ベルトルト「へぇ、でもなんとなくわかる気がする。対人格闘訓練よく一緒にやってるもんね」

エレン「あ、クリスタをかわいいって言ったけど、容姿に関しては……」



―――――

14: 2013/06/29(土) 14:42:11 ID:lOZRz6lk
ミーナ「サシャ、エレンは何て言ってるの?何気に私も気になるな」

サシャ「えっと、エレン曰くですねジャンに対し、ミカサはやんねぇよっと力強く言いました。

    これ二回目ですよね」

ミカサ「大事なことだからっ……大事なことだから二回言ったの!」ハウッ

ユミル「乙女ミカサ、感極まる。くふっ」

アニ「……チッ」

クリスタ「……ムゥ」

サシャ「そして好きなタイプはわからないみたいです。でも気になる人はいるみたいですね。

    むふ、聞きたいですか?」

15: 2013/06/29(土) 14:42:44 ID:lOZRz6lk
ミーナ「もう!もったいつけないでよ。ミカサがヘブン状態のうちに!早く!!」

サシャ「は、はい。それは……アニです!あ、クリスタのことはかわいいと……ンン?」

アニ「……ッ!……ッ!!」グッグッ

ミーナ(コブシを二回握ったね、アニ。隠しきれてないよ、顔ひくついてるし。んふふ)

クリスタ「あう……よろこんでいいのかな……」

サシャ「ほうほう……仕方ないですね。聞くだけ聞いてあげましょうか。フーッ」ガタ

ユミル「あ?イラっとする顔だなおい。どこ行くんだよ」

サシャ「エレン達の所ですよ」



―――――

18: 2013/06/29(土) 14:43:40 ID:lOZRz6lk
エレン「容姿に関してはサシャだな。あいつ美人だしスタイルもいいだろ。

    これって好きなタイプになるのか?」

コニー「なるんじゃねぇの?俺もそう思うしな。見た目は、な」

マルコ「そうだね、結構な逸材だと思うよ。見た目は」

ジャン「その結構な逸材さんがこっちに来てるぞ。なんかイラっとする顔で」


サシャ「エレン、来てあげましたよ。さあ、思いの丈をぶつけていいですよ」

エレン「は?……ああ、なんだお前らも混ざりたいのか。俺はいいけどみんなどうだ?」

アルミン「もちろんいいよ。むしろ大歓迎……ていうか、もう女の子達こっちに来てるよ」

ミーナ「サシャ、急にどうしたの?あ、イラっとする顔だ」

19: 2013/06/29(土) 14:45:05 ID:lOZRz6lk
エレン「ん?こっちで一緒に話すんじゃないのか」

ミカサ「エレン…………エレンエレン」クイクイ

エレン「なんだよ……って、そういえばお前拗ねてたな。ほらちょっと前に来い」

アルミン(あれ?拗ねてる感じじゃないな。まあいいか、エレンに任せよう)

ミカサ「エ、エレン?…………あ」

エレン「……大分このマフラーも古くなったな。ん、これでいいだろ」ファサ

ミカサ「……今日はいい日。とてもとてもいい日。この世界はとても美しい……」

ユミル「またトリップしたな。で、どうすんだ?」

ミーナ「そうだね、せっかくだからもう混ざって話そうか。いいでしょ?」

ライナー「おう。ちょっと待ってな、机と椅子持ってくるから」

クリスタ「ごめんね?ありがとう」

ライナー(結婚だ。こりゃ結婚だわ)

20: 2013/06/29(土) 14:45:50 ID:lOZRz6lk
 
ジャン「」

マルコ「ジャン?……駄目か。あのミカサ見たら無理もないけど、ここに

    突っ立てられても邪魔だなぁ。残りのスープ口に入れてみよう」

ベルトルト「っふ、ふふ、かっら……ふふふ」

コニー「……何がそんなにおもしろいんだよ」



――――― 



ミカサ「……アルミン、どうしてエレンの隣にサシャとアニが座ってるの?

    どうして私はエレンの対極にいるの?」

アルミン「ミカサが幸せ空間にいる間に、見えない駆け引きがあった結果だよ」

ミーナ「アニなんかずっと黙って、エレンのそばでタイミングを計ってたからね。

    まあ、ミカサも話せない距離じゃないんだから落ち着いてね?」

ミカサ「むう……今日はいい事があったので、我慢しよう」

21: 2013/06/29(土) 14:46:57 ID:lOZRz6lk
サシャ「エレンは照れ屋ですね。でもこうして隣に座ってあげましたよ。このチャンス

    生かすべきじゃないですか?」

エレン「さっきからイラっとする顔で何言ってんだ?お前の中で何が始まってんだよ」

サシャ「フーッ、エレン……何も行動を起こさずに何かを得ようなんて、そんな甘い考え

    では、始まるどころかスタートラインにすら立てませんよ?」

エレン「……アニ、解説してくれないか?同性のおまえならいくらか理解できるだろ」ミミウチ

アニ「なっ!?」ビクッ

サシャ「ちょっと!何ですかそれは!私がせっかくチャンスをあげてるのに、他の女の子

    にコソコソ内緒話なんて!始まる前に終わっちゃいますよ!」

エレン「だってお前イラっとする顔で訳わからんこと言うからさ、俺もイラっと

    させたいじゃん?……んで、結局何が言いた……アニ?」

アニ「サシャの言うこと気にしてたらキリ無いから、適当に流せば大丈夫だよ」ミミウチ

サシャ「ま、また……もう!告白のチャンスをあげるって言ってるんですよ!」

22: 2013/06/29(土) 14:48:08 ID:lOZRz6lk
エレン「はぁ、そうですか。なあ、マルコもう一回さっきのゲームしようぜ」

サシャ「なに流しようとか!好きな人の話は真剣に聞かんとあかんやろ!」バンバン

ユミル「サシャー、方言出てるぞ。さっきからお前ら何はしゃいでんだよ」

サシャ「あ……んん!エレンの察しが悪すぎるんですよ。ほら、エレン!いくら私にその気

    がないのだとしても、気持ちを伝える事によって何か変わるかもしれませんよ」

エレン「おい……なんか俺がお前のこと好きみたいになってないか?しかも、お前しれっと

    振ってるよな」

サシャ「さっきエレン達が話してるのを向こうで聞いてたんですよ。私の事好きなタイプって

    言いましたよね?それはもう私の事が好きってことでしょうが!」

ミカサ「サシャ……眠気でおかしくなったの?エレンは私を二回も守ってくれたって

    あなたが言ったのよ。それはもう私の事が好きってことでしょう」

アニ「……ふふ」

23: 2013/06/29(土) 14:49:22 ID:lOZRz6lk
ミーナ「あのアニがすごいやさしい目で微笑んでるよ。余裕を感じるねくふふ」

アルミン「楽しそうだねミーナ。僕には嫌な予感しかしないよ……」

クリスタ「う~、ユミル~」クイクイ

ユミル(なにこれ女神)


エレン「なんで聞こえてるんだよ……、まあ確かに言ったけど」

サシャ「認めましたね!やっぱり好きなんじゃないですか!」

ミカサ「エ、エレン何いってるの……エレン!」

アニ「はぁ!?あんた気になる人……はぁ!?」

ミーナ「……人の表情ってあんなにも変わるもんなんだね。修羅だよね、あれ」

アルミン「あれって……あ、ジャン。煽ろうと思ってるだろうけど、今回は本当にやめた方が

     いいよ。たぶんミカサに本気で殴られる」

ジャン「え?マジで?そんな本気の顔されると……うん、黙っとくわ」

24: 2013/06/29(土) 14:50:22 ID:lOZRz6lk
クリスタ「や~、こんなのやだ~ユミル~」ギュ

ベルトルト「え?どうしたのクリスタ……酔ってる?」

ユミル「ああうん。さっき紅茶にブランデーぶち込んどいたから。ふひっうへへへ」

ライナー「おいおい、女がしちゃいけない顔になってるぞ」


エレン「待て待て!あくまで容姿に関してはだろうが!それに、コニーとマルコ

    だって言ってただろうが!」

コニー「おい、巻き込むんじゃねぇよ!」

マルコ「そうだよ!こういうのはエレンの担当だろ!?」

サシャ「二人にはエレンのあとでチャンスをあげますよ!」

エレン「ただのビXチじゃねぇか!」

サシャ「なんてこと言うんですか!暴言にもほどがありますよ、こんな可愛い乙女をつかまえて!」
     
エレン「何が乙女だよ!そんな食い意地が張ってる乙女が居てたまるか!」

サシャ「ここにいるじゃないですか!なんですか、エレンは私の事が嫌いなんですか!?」

25: 2013/06/29(土) 14:51:07 ID:lOZRz6lk
エレン「嫌いじゃねぇよ、むしろ好きだよ!」

サシャ「あ、はい……いざ言われるとやっぱりうれしいですね。ふふ」

エレン「何照れてんだよ、恋愛的な意味じゃねぇよ!流れでわかるだろ!」

サシャ「な!?わかる訳ないじゃないですか!……あ、私もエレンの事好きですよ」

エレン「え?あ、おう……」

サシャ「エレンだって照れてるじゃないですか!もちろん恋愛的な意味じゃないですからね!」

エレン「なんなんだよお前は!何がしたいんだよ!」

サシャ「それはこっちのセリフですよ!いい加減素直になって私のこと愛してるって言えばいいじゃ

    ないですか!」

エレン「だから恋愛的には好きじゃないって言ってるだろ!誰が、隣の部屋から大きな音が聞こえ

    たら、それは彼女の放屁って言われる奴を好きになるんだよ!」

26: 2013/06/29(土) 14:51:42 ID:lOZRz6lk
サシャ「あれは、エレンとミカサとジャンの所為じゃないですか!さっきから乙女に対する言動

    じゃないですよ!」

エレン「乙女に対してないからな!」

サシャ「もう!っもう!!……いいでしょう、ええ、いいでしょう!明日デートしますよ!

    そこで乙女っぷりを見せつけて、私に惚れさせてやります!」

エレン「はぁ!?嫌だよ、面倒くさい」

サシャ「乙女の矜持ってもんがあるんですよ!いいですか、行きますよ!!」ユサユサ

エレン「わ、わかった!わかったから離せ!」ガクガク

27: 2013/06/29(土) 14:53:30 ID:lOZRz6lk
 
ミカサ「」

アニ「」

アルミン「……怒涛のやりとりだったね」

ミーナ「ミカサですら割り込めないって、あの二人仲良すぎでしょ」

アニ「……ミーナ」

ミーナ「はい、冗談です。ごめんなさいごめんなさい」

アニ「明日、買い物に行こう。付き合ってくれるよね?」

ミーナ「え?……あぁ、うん!んふふ、もちろんいいよ!」

ミカサ「アルミン」

アルミン「了解」

クリスタ「ユミル~明日サシャとエレンとあそぼ?」

ユミル「クリスタ~?ミカサですら自重してるから、それは我慢しような~?

    せめて後をつけるくらいにしような~?」

クリスタ「そっかぁ……わかったぁ」

28: 2013/06/29(土) 14:54:02 ID:lOZRz6lk
――――――――

―――――

――




エレン「くぁ……もう昼過ぎか。そろそろ行くかな」

アルミン「ふぁ……エレンもう行くの?ご飯食べていかないの?」

エレン「ん、サシャが食べてくるなって言ってたからな」

アルミン「……なんか、もうどんなデートになるか想像できたよ」

エレン「ふぁ……久しぶりに街に出るから楽しんでくるよ。偶には金も使わないとな。

    じゃあ、行って来る」

アルミン「うん、いってらっしゃい…………やれやれ、僕も行こうか」

29: 2013/06/29(土) 14:54:44 ID:lOZRz6lk
 
 
エレン「なあ、デートって待ち合わせして、『待った?いや、今来たとこ』ってアホみたいな

    やりとりするもんじゃないのか?乙女的に」

サシャ「エレンの場合、私が延々と待たされそうな気がしましたからね。それに迎えに来て

    もらって一緒に目的地まで行くのも、うれし恥ずかしじゃないですか」

エレン「そんなもんか?まあ行こうぜ」

サシャ「……少しは意識してくださいよ。いくら私が若干強引に誘ったとはいえ、つれないですね。

    ほら、スカートですよ?どうですか?」クルクル

エレン「ああ、似合ってると思うぞ。綺麗だ」

サシャ「……やけに素直ですね。てっきり『えぇ?そのくだりはやるの?もういいじゃん』くらい

    は言うと思ったんですけど」

エレン「どうして欲しいんだよ。ていうかお前、照れてるだろ」

サシャ「……照れてなんかないですよ?変なこと言ってないで、早く行きますよ!馬鹿!」

エレン「おお、乙女っぽいぞ。はは」

30: 2013/06/29(土) 14:55:28 ID:lOZRz6lk
 
 
ミカサ「」ギリギリギリギリ

アルミン「うわぁ……最初っからミカサがクライマックスだぁ」

ミーナ「あの二人いい感じだね。あんまり上手くいかれると怒れるレオンハートさんのフォロー

    が大変なんだけど、ほっこりするね」

アニ「……スカートか」

アルミン「あ、やっぱり後をつけてたんだ……クリスタ達もいるよね」

ユミル「おう、ご想像通りな。しかしなんだあのエレン。きもいな」

アルミン「あれたぶん、まだ眠たいんだよ。頭がついていってなくて適当に答えてると思う。

     エレンって基本、早寝早起きだから」

31: 2013/06/29(土) 14:55:58 ID:lOZRz6lk
ミカサ「そう、エレンはまだ半分寝てるだけ。私以外にあんな歯が浮くようなセリフは言わない」

クリスタ「エレン……私もスカートだよ?褒めて欲しいなぁ……」

ミーナ「なんか超絶乙女がいるんですけど。なにこれかわいい」

ユミル「いいだろ。あげねぇよ」ギュ

クリスタ「……もう、ふふ」

アルミン「あれ?これ僕ハーレムだ。傍から見たら羨ましがられるかな、ふふ」

ゲルガー「あー、酒飲みてぇな……お、見ろよ美少女の集団だ。いいな、おい」

ナナバ「ホントだ。美少女の集団だ」

アルミン「くそぅ……くそぅ!!」ダンダン



―――――

32: 2013/06/29(土) 14:56:30 ID:lOZRz6lk
サシャ「さあ、着きましたよ!お肉のいい匂いがしますね!」

エレン「なぁ……今日はおまえの乙女っぷりを見せてくれるんだよな。いきなり

    男前なんだが」

サシャ「何言ってるんですか!よく見てくださいよ、ここはカフェ!カフェテリア!!

    お洒落でしょうが!」

エレン「いや、店がうんぬんじゃなくて……まあいいや、腹も減ったし肉も久しぶりだ。

    よし、食うか!」

サシャ「食いましょう!ここカフェなのに結構ボリュームがあるお肉を出してくれるんです。

    その分値は張りますが……」

エレン「そこは心配すんな。一応デートだからな、ここは俺が持つよ。遠慮すんな」

サシャ「神様……」

33: 2013/06/29(土) 14:57:27 ID:lOZRz6lk
 
ミーナ「このデートって、サシャがエレンを堕とそうとしてるんだよね?逆じゃん」

アルミン「まあ、サシャの魅力でエレンが奢りたい気持ちになったという解釈も……」

ユミル「無理だろ」

アルミン「だよね」

クリスタ「うんうん」

ミカサ「エレンはただやさしいだけ。でも私だったらエレンに払わせる前にすでに

    会計は済ませておく」キリ

アニ「別に聞いてないよ」

ミーナ「まあまあ、しかしミカサもイケメンだねぇ」

アニ「でもそれやったらエレンの立場が無いだろうね。怒るんじゃないの」

ミーナ「やっぱり?」

クリスタ「うんうん」

ミカサ「」

ユミル「…………ふひっ」

35: 2013/06/29(土) 14:58:01 ID:lOZRz6lk
―――――




サシャ「さて、お腹も膨れましたし、腹ごなしに夕日でも眺めながら歩きましょうか」

エレン「俺の1.5倍は食ったよな。乙女ってなんだっけ……」

サシャ「何をブツブツ言ってるんですか。ほらどうですか、夕日のなか、やわらかな風

    に吹かれながら佇む少女。フーッ」

エレン「んっは!イラっとする顔すんなよ、ふはは。ちょっとクリスタを意識して遠く

    を眺めてみ」

サシャ「まったく失礼ですね。難しいこと言いますし……こうですか?」

エレン「おぉ!それだ!それなら乙女な感じがする。すげぇ綺麗!!」

サシャ「え、あの……ありがとうございます」

エレン「いや、急に照れんなよ。俺まで恥ずかしくなるだろうが」

サシャ「さ、作戦ですよ!私の乙女っぷりに揺らぎましたね?あ、あーかわいい雑貨屋

    だぁ。私は乙女だから行かないといけませんねー。ほら、行きますよ!」

エレン「めちゃくちゃ動揺してるじゃねぇか。あぁもう待てよ」

36: 2013/06/29(土) 14:58:36 ID:lOZRz6lk
 
 
クリスタ「う~、喜んでいいのかな?私をいい風に見てくれてるってことだよね。でも、む~」

ミーナ「なんかあれだね、ムズムズするっていうか、大声で叫びたいっていうか」

ユミル「んあぁぁ!かっゆい!なんかイラっとするぅ!!」

ミーナ「ユ、ユミル?」ビク

ユミル「何がイラっとするって、会話が聞き取れるくらい接近してるのにまったく気づかない

    桃色空間!ぬあぁぁ!もぉぉ!!」


ミカサ「」ギリギリギリギリ

アニ「」ニチッ

アルミン(怖い、怖い怖い……これあれだ、恐い)



―――――

37: 2013/06/29(土) 14:59:47 ID:lOZRz6lk
エレン「ちょうどいいや、ここで土産買おうかな」

サシャ「お土産ですか?意外に律儀なんですね」

エレン「まあな。昨日語った奴らと、あと同じ班の奴らに買っていこうかな。う~ん、でもここ

    アクセサリーとか、かわいい物が多いな」

サシャ「そうですねぇ。女の子はアクセサリーとか身につける物を、好きな人以外から貰っても

    扱いに困る人もいますからねぇ。あ、私はエレンなら大丈夫ですよ」

エレン「そうなのか……でもミカサは大丈夫だよな。身内だし……この髪留めとかどうだ?」

サシャ「あ、スルーしましたね。どれどれ……ミカサだったら何あげても喜びそうですけど、

    いいですね、エレンにしてはナイスチョイスです。かわいいですね」

エレン「よっしゃ、じゃあこれはミカサに。え~と、昨日いた女はアニ、クリスタ、ユミル、

    ミーナか。この四人は食い物とかのほうがいいかな」

サシャ「そうですねぇ。考えすぎかもしれませんが、そうしたほうがエレンの男心が傷つく

    可能性はないですね」

38: 2013/06/29(土) 15:00:19 ID:lOZRz6lk
エレン「う~ん、どうしようかな。まあとりあえず他の奴らのを……お、このリボンはライナー

    だな。んふふ、この櫛はコニーだ。この口紅はアルミンに……笑えんな」

サシャ「すごい無駄遣いな気がしますが……」




ミカサ「……ッ……ハウッ!」ピョンピョン

ミーナ「ミカサが女の子ジャンプしてる……はぁ、サシャも悪気はないんだろうけど」

アニ「ゆびわ……ちょーかー……」

クリスタ「いやりんぐ……ぶれすれっと……」

ミーナ「エレンからアクセをプレゼントされるなんて考えられない分、ショックが

    大きかったんだろな。ユミルとアルミンは外にいるし、どうしよ……」

39: 2013/06/29(土) 15:00:59 ID:lOZRz6lk
 
 
ユミル「こういう店はどうも苦手だな。アルミンはなんで入らないんだ?似合うアクセ

    いっぱいあるだろうに、くくっ」

アルミン「……ユミルだってかわいいリボンとか似合うんじゃない?」ニッコリ

ユミル「……やめよう」

アルミン「……うん」



―――――

40: 2013/06/29(土) 15:01:35 ID:lOZRz6lk
サシャ「意外に長居してしまいましたね。すっかり日が暮れました、午後からだと

    することは限られますね。そろそろ帰りますか」

エレン「そうだな、今日はお前が乙女だったかどうかはともかく楽しかったよ。

    ということで、ほらやるよ」

サシャ「ほう!なかなか粋なことしますね!……あちゃ~、被っちゃいましたね。私も

    エレンにプレゼントしようと思って、これ」

エレン「同じチョーカーじゃねぇか。ふはっ俺を惚れさすんじゃないのかよ。これ、友情

    がいつまでも続きますようにって願いのデザインじゃなかったか?」

サシャ「そうですね、正直恋愛うんぬんはよくわからないんですよ。でもエレンの事が友達

    として好きなのは間違いないですから」

エレン「そっか、まぁ俺も似たような感じだ。じゃ、交換しようぜ」

サシャ「はい、……んふふ、でも友情から始まる恋ってのもあるみたいですからね。私のこと

    好きになったらいつでも言ってください。検討はしてあげますよ」

エレン「はは、言ってろ」

41: 2013/06/29(土) 15:02:15 ID:lOZRz6lk
 
 
ユミル「なんだありゃ。結局あいつらはまだ、おこちゃまってことか……どっちにしても

    恥ずかしいやりとりだな、おい」

アルミン「エレンってここに来るまで、僕とミカサしか友達いなかったから、

     うれしい反面ちょっと寂しかったりして……」

ユミル「なんだホ〇か。ライナー混ぜていいか?」

アルミン「ライナーはタイプじゃないなぁ。ダズにしてくれる?」

ユミル「ぶはっ!なんでそこでダズをチョイスしてくるんだよ、ふひひ」

ミーナ「二人共ふざけあってるとこ悪いんだけど、この二人どうにかしてくれない?

    店からずっと離してくれないんだけど。病んだセリフ付きで」

42: 2013/06/29(土) 15:02:46 ID:lOZRz6lk
アニ「なんでなんでなんで?私はうれしいよ?ねぇねぇねぇ?エレン、ゆびわゆびわ」

クリスタ「おそろいがいい、あのねおそろいがいいの。ねぇねぇ肌身離さないよ?エレンエレン」


アルミン「……………………あ、ミカサ~そんな謎ステップを踏んでたら憲兵団が来ちゃうよ~

     あははー」タッタッタッ

ユミル「……………………それスキップのつもりかよ~笑かすなよ~あははー」タッタッタッ

ミーナ「ちょっ!?逃げ……待って!お願い待って!あの……わりと本気で!!」


――――――――

―――――

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43: 2013/06/29(土) 15:03:21 ID:lOZRz6lk
マルコ「あ、帰ってきたんだね。今日も食堂使ってもいいみたいだから、また駄弁ろうよ」

エレン「おう!あれミカサとアルミンは?土産買ってきたんだけどな」

サシャ「ユミル達もいませんね……あ、揃って来ました」

アルミン「エレンおかえり。どうだった?楽しかった?」

ユミル(よくもまあ、しれっと言えるよ)

エレン「楽しかったぞ!ただサシャが乙女だったかどうかはノーコメントで」

サシャ「フーッ、照れなくていいんですよ?コノコノ」

ジャン「いろんな意味でイラっとくるな……あ!ミカサ、こいつらイチャイチャしてるぞ。

    これはもう付き合ってるだろう!」

ミカサ「……エレン」ウキウキ

エレン「付き合ってねぇよ。……なんだミカサ、やけに楽しそうだな。そうだ、土産があるんだ。

    ちょっと後ろ向いてくれ」

ミカサ「うん、うん!」クルッ

44: 2013/06/29(土) 15:04:05 ID:lOZRz6lk
エレン「ん、よっと……これでいいか。サシャみたいなったけど、立体起動もしやすくなっただろ」

アルミン「エレン、それじゃどんな物をくれたのかわからないよ。はい、ミカサ鏡」

ミカサ「……っ!かわいい!ありがとう、ありがとうエレン!!」ダキッ

エレン「ゴボォ!!」


ジャン「」

コニー「おまえ馬鹿みたいだな。ていうか馬鹿だろ」


エレン「絞め殺されるかと思った……みんなにも買ってきてるんだ。えっと、これはアニだな。

    これはミーナ。お前ら仲いいからおそろいのアンクレット」

サシャ「あれ?その模様、私達のチョーカーにもなかったですか?」

エレン「よく気づいたな。同じ意味があるらしいぞ。で、これはクリスタとユミルにおそろいの

    ブレスレット。これも一緒のデザインだ」

ミーナ「エレン……本当に、本当にありがとう!助かった!!」

45: 2013/06/29(土) 15:04:44 ID:lOZRz6lk
エレン「は?助かった?ってお前ら何泣いてんだ。あ、そうか……無理して着けることないからな。

    俺なら大丈夫だから」

クリスタ「ううん、うれしい。すごくすごくうれしい……ユミル、一緒に着けよ?」

ユミル「ああ。エレンも偶にはいい事するじゃないか。おそろいだな~クリスタ~」ギュ

アニ「……泣いてないから。別に泣いてないから。あと、これありがとう……大事にする」

ミーナ「むふふ、改めてありがとね、エレン。私も大事にするよ」

エレン「ふぅ、喜んでくれて良かった。よし、次はアルミンだ。女の子向けの雑貨屋だった

    からネタに走ろうと思ったけど、まあアルミンにはこの羽ペンとインクにした」

アルミン「なんか含むところを感じるけど、でもうれしいよ、ありがとう」

エレン「ライナーにはこのリボンな」

ライナー「ふざけんな、エレン。俺にもまともな土産をくれよ、こんなの絶対着けないからな」イソイソ

ベルトルト「ふふ、ライナーなんでそんな手際がいいんだ、ふ、ふふ」

ライナー「ライナーって誰だ。私はライ菜だ」キリッ

46: 2013/06/29(土) 15:05:22 ID:lOZRz6lk
エレン「うはは、うぜぇ。なんでそんな男らしいんだ。……ジャンにはこのウイッグな」

ジャン「おまえ、これはコニーだろ。わかってねぇな」

エレン「コニーにはこの櫛な」

コニー「おぅ、ありがとな!」

ジャン「…………んふ」

エレン「お前、笑ってんじゃん。本気で喜ばれて俺は焦ったけど。そのウイッグ、いらんなら

    ライナーに被せとけよ」

ジャン「ほら、ライ菜。リボンも付け替えてやるよ……お前、男度が高すぎてただのロン毛野郎

    に見えるな」

ライナー「人は女に生まれない。女になるのだ」キリッ

エレン「ふはっ何か名言っぽいこと言い出したぞ。……マルコにはイヤリングな」

マルコ「これもうライナーに着ける流れだよね。はい、ライ菜」

コニー「うわぁ……ぶっさいくだな。すげぇブス」

ライナー「醜い女はいない。ただ、どうすればかわいく見えるかを知らない女はいる」キリッ

47: 2013/06/29(土) 15:05:53 ID:lOZRz6lk
エレン「ふふふ、うぜぇ……ベルトルトには口紅な」

ベルトルト「う~ん、やり方よく知らないからクリスタ、ライナーにしてあげてくれる?」

クリスタ「ふふ、いいよ。かわいくしてあげるね」ヌリヌリ

ジャン「ライ菜の顔が赤いぞ。あのゴリラいっちょ前に恥らってやがる。案外乙女だぞ」

ユミル「うひひぬはは。芋女、お前メスゴリラに乙女っぷり負けてんじゃねぇか?ふひひ」

サシャ「失礼ですよ!こんな、頬染めてるぐらいで…………負けかもしれないですね!」

ミーナ「認めちゃったよ。ライナー、私のこのチークもう少ししかないからあげる。

    はい、クリスタお願い」

クリスタ「任せて。ふふ、ちょっと楽しいな」

アニ「何してんだか……うわっキツ」

アルミン「なんで、なされるがままでいるのか僕には理解できないよ」

ライナー「女は愛されるようにできているので、理解されるようにはできていない」キリッ

ユミル「んははは、むかつく!ライ菜、愛され女子宣言、ぶはははは」


エレン「夜ってみんなテンション高くなるよな……お前いつまで鏡見てんだよ」

ミカサ「……ふふ…………ふふふ」ウットリ

48: 2013/06/29(土) 15:06:29 ID:lOZRz6lk
――――――――

―――――

――



エレン「ん~、夕方に起きるってのは、なんか調子でないな」

アルミン「そのうち慣れるよ。それより見てよ、団長はいないみたいだけど

     人類最強の兵士だよ」

エレン「訓練に兵長が来るって、どうなってるんだろうな。でも気合入るぜ」

サシャ「結構、先輩方来てるんですね。お、女性の方もいらっしゃいますね……おや?」

ぺトラ「オルオ、何してんの!こっちは訓練兵の場所でしょ。早く来なさいよ」

ダズ「え?」

ジャン「は?おまえ、こんな綺麗な人といつの間に知り合ったんだよ」

49: 2013/06/29(土) 15:07:01 ID:lOZRz6lk
ダズ「え?」

ぺトラ「え?」

オルオ「おいぺトラ。何遊んでんだ。おまえがいないせいで始められないだろ。

    まったく、手のかかる女だぜ……」

ぺトラ「あ、あの、キミ……ご、ごめんね?………………あんた紛らわしいのよ!」ゲシッ

オルオ「んぐ!舌噛んだんだが!?噛んだんだが!?理不尽すぎるだろうが!馬鹿か!?バーカ!」

ぺトラ「うっさい!バーカバーカ!!」

ダズ「……え?」


エレン「調査兵団の……精鋭?」

アルミン「いや、まあ実力はあるんじゃないのかな……たぶん」

51: 2013/06/29(土) 15:07:45 ID:lOZRz6lk
 
 
ハンジ「やあ訓練兵の諸君、こんにちは。私は分隊長を勤めるハンジだ。今日は司令に頼まれて

    夜間訓練の指南役を仰せ仕った訳だけど、正直私達ってこういうの不向きなんだ」

リヴァイ「…………フン」

ハンジ「だからこれはもうおまえらに、身をもって学んでもらおうと思う。見て、聞いて、感じて、

    嗅いで、考えて、逃げて逃げて逃げて……ね」

ぺトラ「うわぁ……悪い顔だ……」

ハンジ「ということで鬼ごっこをするよ。鬼は私達だ。キミ達はスリーマンセルになってお互いを

    助け合って逃げてくれ。組み合わせはこっちで決めてるから」

アルミン(精鋭達から逃げろって……)

ハンジ「時間までその班の一人でも逃げ切ったら、ご褒美に訓練後の食事は肉だ。おまえら今日

    まだ何も食ってないだろ?少しはやる気でたかな?」

エレン(それまでの飯は自分達でなんとかしろってか……サシャ複雑な顔してんなぁ)

52: 2013/06/29(土) 15:08:30 ID:lOZRz6lk
ハンジ「それでアウト判定なんだけど、この特殊ブレードを……はい、リヴァイ。そんで、オルオ

    ちょっと前に出てきて」

オルオ「はい……?」

リヴァイ「……っ!」ダバーン!!

オルオ「ん!?」ビクンッ

ハンジ「こうやって尻を叩かれたらアウト。しかしさすがオルオだ、平然と立ってるなんて」

オルオ「」

ハンジ「気絶してるね。それじゃ、ここに班の振り分けを書いてるから確認して」


エレン「俺は……お、アルミンとサシャか!なかなか楽しくなりそうだな」

アルミン「よかったよ、気心知れた間柄で組めて」

サシャ「頑張りましょうね!エレン、アルミン!肉はいただきですよ。逃げて逃げて追いかける

    のが馬鹿らしくなるくらい逃げてみせます!」

53: 2013/06/29(土) 15:09:16 ID:lOZRz6lk
ミカサ「エレンと……いっしょ……じゃ、ない」フラフラ

アニ「……チッ」

クリスタ「ミカサ、アニ……二人共よろしくね…………残念だなぁ、一緒じゃなかったかぁ」ハァ


ハンジ「確認したみたいだね。それじゃ今日のラッキーな班をこのくじで決めるよ。呼ばれた

    奴は怪我人の手当てと、高台で時間と方角を知らせる係りだ。飯もあるぞ」

ライナー「今日は曇って星が出てないからさすがに配慮してくれたか」

ハンジ「ん~、これだ!ミカサ・アッカーマン、アニ・レオンハート、クリスタ・レンズ だな。

    ラッキーだと言ったけど怪我人もラッキーかもな。かわいい娘ばっかりだ。三人共頼むな」

ミカアニクリ「「「ハッ!」」」

ミカサ(……はっ!?もしエレンが怪我したら、手厚く看護が!?でも怪我はしてほしくない……

    しかし、念の為に救護係は私が引き受けよう)ムフフ

アニ(あいつ、無茶しがちだからね。どうせ運ばれてくるから、私が救護係しよう)フフ

クリスタ(エレン猪突猛進だから……うん、救護係だ)キリ

55: 2013/06/29(土) 15:09:47 ID:lOZRz6lk
ハンジ「範囲はこの森の中ならどこまでも。遭難しないようにね……まあそんなことになる前に

    捕まってると思うけど!じゃあ最後に兵長から一言」

リヴァイ「……これは持論だが、躾に一番効くのは痛みだと思う。今お前等に一番必要なのは

     言葉による教育ではなく……教訓だ。男も女も関係なくな」

エレン(躾って言ったぞ……)

ハンジ「ははは、ドン引きしとる。それじゃ松明もらった班からスタートだ。私達は最後の班から

    三十分たったら行くからね。準備はいいね?夜間訓練開始!」


――――――――

―――――

――

56: 2013/06/29(土) 15:10:30 ID:lOZRz6lk
ミカサ「……寒い。エレンが傍にいないだけでこんなにも寒い。こんなに大きなかがり火があると

    いうのに……」

アニ「…………」

ミカサ「あぁ、寒い……寒いの、エレン……あぁエレン……そこにいたの?私、寒いの……

    そっちに行くから……早くあたため、あっつ!!」

アニ「あんた、何してんの?ほら二時間たったよ。火の色変えな。あと配給のパンだよ」

ミカサ「……アニ、アニ。今見たことは内緒にしておいてほしい。それと火傷したので治療したい。

    ついでに救護係も交代したら合理的」

アニ「見た感じ大丈夫そうだね。あんたジャンケンに負けたんだから諦めな……こんなことしてる

   うちにあいつが運ばれてくるかもしれないし、私は戻るよ」

ミカサ「あいつって誰?アニ、待って!待ちなさい!!…………ぐぬぅ」

57: 2013/06/29(土) 15:11:22 ID:lOZRz6lk
 
 

「いやぁぁ!やめてやめて、やめてくだっはん!?」ダバーン!!


エレン「今のミーナかな……叫び声のあとの静寂ってこう……くるものがあるな……」

サシャ「大分叫び声も減りましたね……アルミン無事だといいですけど」

アルミン「変なフラグ立てようとしないでよサシャ。にしても、暗い所での立体起動は

     命がけだね」バシュ

エレン「おう、偵察おつかれ。先輩方どんな感じだった?」

アルミン「うん、人間とは思えないね。躊躇無く立体起動でターゲットを追い詰めてた。よく見え

     ないからはっきりとは言えないけど空中で人をキャッチしてた。たぶんミケ分隊長」

エレン「マジか……逃げてた奴もすげぇな、立体起動で逃げてたんだろ?」

アルミン「これもたぶんだけど、ジャンだと思う。ミケ分隊長に小脇に抱えられて後ろから

     兵長がフルスイング。ジャン声出ず」

エレン「ふふ……笑えん筈なのに、ジャン……んふふ」

58: 2013/06/29(土) 15:11:53 ID:lOZRz6lk
アルミン「ついさっきミーナがぺトラさんに捕まって、どこからともなく兵長が現れて

     フルスイング。容赦なし」

エレン「うへぇ……」

サシャ「アルミンの索敵能力に驚きを隠せないんですが、それよりも!食料はどうでした!?」

アルミン「そんな余裕ないよ。気配を消すだけで、いっぱいいっぱいなんだから」

サシャ「そんなぁ……うぐぅ、この葉っぱ食べられますかね?」

エレン「やめとけよ……お前狩りで暮らしてたんだったら、俺らよりそういうのくわしいだろうが。

    ていうか乙女なんだろ?もうちょっと慎めよ」

サシャ「むぅ……それじゃお星様に鹿あたりが出てきますようにってお願いします。乙女でしょう!」

アルミン「曇ってる曇ってるよ。お星様隠れちゃってる」

59: 2013/06/29(土) 15:12:25 ID:lOZRz6lk
サシャ「あ、あれですよ!アッカーマン六等星です!」

エレン「それだとレオンハートかレンズでもいい……って、おまえ腹減りすぎて訳わかってないだろ」

アルミン「六等星ってチョイスがまた……」

サシャ「願いを叶えてくれる時、光輝くんですよ!」

エレン「ていうか、鹿を出してくれって願いが乙女うんぬんじゃないよな」

サシャ「お腹減ってるんですよ!もう!もう!!」ジタジタ

エレン「落ちる、見つかるから、ふふ揺らすな、ふはは」

アルミン「二人共、静かにね……」

60: 2013/06/29(土) 15:12:58 ID:lOZRz6lk
ミカサ「……寒い。エレン……あたたかいはずなのに、あなたがいないだけで私は」

クリスタ「ミカサ?」

ミカサ「んっふ!?」

クリスタ「大丈夫?火を見つめて、ものすごい憂いを帯びていたけど」

ミカサ「……問題ない。どうしたの?救護係変わってくれるの?」

クリスタ「いやいや!あのね、ハンジさんが早く火の色を変えるようにって」

ミカサ「そんなことよりエレンは来た?私を呼んでない?」

クリスタ「今のとこ無事みたいだけど、そんなことって言っちゃダメだよ!時間がわからないと

     エレンだって困るんだよ」

ミカサ「うっ……ごめんなさい。すぐやる」

クリスタ「ふふ、いいよ。あ、あとね、この発色剤入れ過ぎないようにだって。爆発まではしない

     けど超反応?するからって。じゃあ私戻るね」

ミカサ「エレン……早く私をあたためて…………あ」ザァァ

61: 2013/06/29(土) 15:13:44 ID:lOZRz6lk
 
 
エレン「うわっ!なんだ!?一瞬すげぇ光ったぞ」

アルミン「なんかあったのかな?ミカサ達大丈夫かな?」

エレン「ああ、火の色変えたのか。今は落ち着いてるし大丈夫だろ」

サシャ「ん?んん!?今の光で一瞬見えたんですけど、あれたぶん鹿です!ひゃっほぅ!!」ダッ

エレン「あ、おい!……立体起動使わずに降りてったぞ。あいつ人間か?」

アルミン「オランウータンとかチンパンジーの類って言われても納得しちゃいそうだね」

サシャ「よいっしょー!さあ行きますよぉぉ!!」ダンッ

リヴァイ「!?」ビクッ

アルミン「あ、ご対面」

サシャ「……」

リヴァイ「……」

サシャ「ひゃぁ!!カリアゲおばけぇぇ!!」

リヴァイ「……上等じゃねぇか」ピクピクッ

62: 2013/06/29(土) 15:14:16 ID:lOZRz6lk
サシャ「助けてくださぁい!エレーン、エッレーンひゃぁ!」ヒョイ

エレン「無理だろあれ……ぶち切れじゃねぇか」

リヴァイ「ちょこまかするんじゃねぇ!!」ビシュビシュ

サシャ「アルミーン、アル、ミンッミン、ミ、ミ、ミーン!!」ヒョイヒョイ

アルミン「セミかな?」

エレン「んふふ、やめろよアルミン」

リヴァイ「さっさとあきらめてケツをこっちに向けろ!」ビシュンビシュン

サシャ「セクハラやんか!うひゃぁ絶対逃げたる!追いかけるのが馬鹿らしくなるまで

    逃げて逃げて逃げたるわ!」ダッ

リヴァイ「……絶対お前のケツしばいてやる」ダッ

63: 2013/06/29(土) 15:14:50 ID:lOZRz6lk
エレン「サシャの奴いくら尻だけとはいえ、人類最強の攻撃全部かわしてるぞ」

アルミン「人間やめて、ひとつ上のステージ昇ったんだよ」

サシャ「エレ、エ、レ、エ、エレーン!」ヒョイヒョイ

エレン「……」

サシャ「アルミーン、アル、ミン……ミン、ミ、ミ、ミーン、ミン」

アルミン「セミかな?」

エレン「………………………………………………………………ンフ」


                              


                                    ハッピーエンド

64: 2013/06/29(土) 15:16:40 ID:dBb.Uw/I
ここで終わるのか


まぁ乙

66: 2013/06/29(土) 15:17:14 ID:3tl3y1cg
ハッピーエンドだな…

引用: エレン「そしてサシャは野生に返り、アッカーマンは星になる」