1: 2012/01/29(日) 16:51:25 ID:6MhsaqEM
後輩「あの……わ、わたし、先輩の、先輩のこと……ず、ずっとずっと前から、好きでした!
そ、その……わたしと、付き合ってくれませんかっ!」

会長「………いや、気持ちは嬉しいんだけどさ、僕はその気持ちに答えることはでき
ないよ。」

後輩「ど、どうしてもダメですか?」

会長「ダメだね。生憎、僕は女の子を恋愛対象としては見ていないんだ。」

後輩「……ぁ、ぁぅ。」

会長「だから、その………ゴメンね」
ふらいんぐうぃっち(13) (週刊少年マガジンコミックス)
3: 2012/01/29(日) 16:55:19 ID:6MhsaqEM
後輩「………せ」

会長「ん?」

後輩「先輩のバカ~!!」

会長「はぁっ!?」

後輩「わたし、ぜったいゼッタイ絶対、ぜぇっっったい、諦めませんからっ!」

会長「あぁ、ちょっと!!………って、あの娘、足速いな……。眼鏡で三つ編みだったから、
てっきり、運動音痴な文学少女辺りだと思っていたのに………。━━━さて、と。
そこにいる人、ソロソロでてきたらどう?」

4: 2012/01/29(日) 16:58:01 ID:6MhsaqEM
昼休み、屋上給水塔の上で昼寝をしていたところ、ウッカリ告白現場に遭遇してしまい、
出るに出れず、隠れてやり過ごそうとしていたかのように、人影が1つ、出てきた。

会長「………本当にいるとは思わなかった。」

男「ハッタリかよ……素直に出てきたの損じゃん」

会長「まぁまぁ、そう言わないでよ、2年C組の問題児君?」

男「そういうお前は、スピード出世の2年A組の生徒会長様じゃねぇか。」

会長「へぇ……僕のこと知ってたんだ。」

男「お前は有名人だろ。」

会長「どこかの盗み聞きをしている人程ではないよ。」

男「不可抗力じゃねぇか。意外に根に持つタイプなのか?禿げるぞ?」

会長「髪を銀色に染めてる人には言われたくないね?」

5: 2012/01/29(日) 17:02:42 ID:6MhsaqEM
(男改め)銀髪「コレは地毛だ。親がこういう髪質なんだよ。」

会長「へぇ………両親ともそういう色?」

銀髪「父さんがこういう色。」

会長「じゃあ父親似なのか?」

銀髪「顔は母さん似。」

会長「さぞかし美人なのだろうね。」

銀髪「は?」

会長「君はなかなかの美少年だから、母親似、というのであれば、
必然的に母親は美人であるのだろ?」

銀髪「論理が何段階か吹っ飛んでる気がするが、多分正解なんじゃねぇの?」

会長「随分投げやりだね。」

銀髪「氏んでんだから解るわけないってとこだからな。」

6: 2012/01/29(日) 17:16:16 ID:6MhsaqEM
会長「……………」

銀髪「黙るなよ。あと、謝るな。不愉快だから。」

会長「うん、気に入った。」

銀髪「ハァッ?」

会長「君のこと気に入った。顔もなかなか僕の好みだし、性格も面白そうだ。」

銀髪「………どういうことだよ。」

会長「ウホッ、イイオトコ。ってことさ」

銀髪「冗談はやめてくれ……」

――キーンコーンカーンコーン

会長「じゃあ、また今度、ね。バイバイ」タタタ

銀髪「妙なのに知り合ったな……」

7: 2012/01/29(日) 17:25:43 ID:6MhsaqEM
次の日、学食にて
会長「やぁ、久しぶり。元気にしてた?」

銀髪「……一日ぶりなのに、久しぶりもあるかよ。」

会長「ここ、いいかな?」

銀髪「席ならまだたくさん空いてるぞ。」

会長「僕は君と一緒に食べたいんだよ。」

銀髪「………好きにしろ。ってお前、そんなにも食うのか?」

会長「あげないよ?」

銀髪「いらないけどさ。……それだけでかい弁当ホントに食えるのか?」

会長「何分、成長期だからね。これくらいは食べるさ。」

8: 2012/01/29(日) 17:38:16 ID:6MhsaqEM
銀髪「それ以上どこを伸ばすって言うんだよ。」

会長「とりあえず、体重かな。全体的に肉をつけないと、貧弱そうに見えるからね。
でも、僕の場合、どれだけ食べても太んないんだよね、コレが。」

銀髪「ふーん…」

会長「その点、君はなかなかいい体してるよね。何を食べてるとそんな体になれるんだい?」

銀髪「別に、特に意識したことはねぇな。……それと、その発言は大分気持ち悪いな。」

会長「素晴らしい上腕二頭筋だ。」

銀髪「聞いちゃいねぇよ……」

会長「触ってもいいかい?」

銀髪「断る」

会長「つれないねぇ……」

銀髪「べたべた体は触れたくねぇだろ、普通。」

9: 2012/01/29(日) 17:48:33 ID:6MhsaqEM
会長「そうかな?僕は別にかまわないよ?大臀筋には自信があるんだ」

銀髪「触れたくねぇよ、そんなとこ。触ったら最後、俺の平和な学校ライフが終わってしまう。」

会長「君の言う平和は、月一で他校の不良が乗り込んでくることなんだね。」

銀髪「ヤクザに追い回されるよりかは平和だろ?」

会長「比較対象がおかしいよ……」

10: 2012/01/29(日) 17:57:27 ID:6MhsaqEM
銀髪「この話はやめだ。収拾がつきそうにない。」

会長「雑談に収拾つけなくてもいいんじゃないかな?」

銀髪「中途半端になって、尻切れトンボになるのはいやだろ?」

会長「ふむ、尻切れトンボということで、大臀筋の話を――」

銀髪「拒否するぞ。」

会長「…………」ショボン

銀髪「そんな顔しても、そっちの話には乗らないからな。」

会長「仕方ない………」

11: 2012/01/29(日) 18:07:28 ID:6MhsaqEM
銀髪「諦めがいいな。」

会長「お互いを知る上では、意地を通してコミュニケーションが立ち行かないよりは、自分を曲げて、会話を円満に進めることが重要だからね。」

銀髪「……そんなに難しく考えることか?」

会長「君とは仲良くしたいからね。」

銀髪「ふぅん……」

会長「興味がなさげだね。うん、ここはひとつ、交互に質問し合わないかい?」

銀髪「なんでだよ。」

会長「会話を円滑に進めるためさ。じゃあまずは、僕から質問しようかな。」

12: 2012/01/29(日) 18:15:32 ID:6MhsaqEM
会長「うん、まずはそうだね。君、それだけの食事で、具体的に言えば、学食の中でも最も安いかけうどん一杯でエネルギーは足りてるのかい?」

銀髪「足りるわけねぇよ、金欠だから、コレくらいしか食えないんだよ。」

会長「弁当を作ってくればいいのに……」

銀髪「料理は面倒だ。」

会長「夕飯の残り物でもつめればいいじゃん。」

銀髪「案外家庭的な人間なのか?」

会長「ま、そんなとこ。ホラ、今度は君が質問する番だよ。」

13: 2012/01/29(日) 18:30:00 ID:6MhsaqEM
銀髪「そうは言われてもなぁ……」

会長「なんでもいいんだよ?好みの男性のタイプとか、好きな筋肉の部分とか」

銀髪「誰が訊くか、そんなもの。」

会長「むぅ……君が質問してくれないと、僕が質問できないじゃないか。」

銀髪「あ、それだ………どうして一人称が“僕”なんだ?どう考えても、
“僕”って柄じゃないだろ。」

会長「“我輩”とか、“拙者”とかのほうがいいのかな?」

銀髪「どうやっても痛いだろ………」

会長「じゃあ“余”とか、“朕”とか。」

銀髪「どこの王族だよ……」

会長「絶対、威厳がでるよ。会長業務もはかどりそうだ。」

銀髪「痛いだけだ、それに、絶対はかどらねぇだろ。そんな奇をてらった、一人称なんかじゃなくて、もっと普通な━━━━」

会長「“俺”とか?」

銀髪「そうそう。まぁ、そういう意味じゃあ、“僕”も普通だけどな。」

14: 2012/01/29(日) 18:38:52 ID:6MhsaqEM
会長「じゃあ、一人称を変える意味はないね。僕は“僕”だからね。
次の質問はそうだな………明日のお昼はどうするのかな?」

銀髪「明日の昼飯か?」

会長「そうだよ。明日も、ここで食べるのかい?」

銀髪「だろうな」

会長「そうか………」

銀髪「何か関係あるのか?」

会長「例えば、明日。僕が弁当を作りすぎたら、ソレを食べたりする?」

銀髪「くれるっつーなら、もらうけど?」

15: 2012/01/29(日) 18:43:53 ID:6MhsaqEM
会長「……………」

銀髪「なぜ黙る」

会長「いや、ちょっと驚き。普通、遠慮したりするもんだと思ったから。というか、察しよすぎない?」

銀髪「見ての通り、金欠なせいで、ここ三日ずっとウドンだからな。
別のものが食えるなら、大歓迎だ。」

会長「なんか、不憫。」

銀髪「同情はいらねー。」

会長「なんか、哀れ。」

銀髪「蔑むなよ!」

会長「まぁ、いいか。ソロソロ食べ終わりそうだし、今日はこの辺で。バイバイ」

銀髪「あぁ、じゃあな」

とりあえずここまで。
需要あるなら続きかきます。

18: 2012/01/29(日) 20:14:24 ID:6MhsaqEM
次の日

銀髪「下駄箱に手紙が入ってた。」

友「なんだ、ラブレターか?」

「なんだと!?」
「異端者か?」
「誰がもらったんだ!?」
「銀髪がもらったそうだ」
「殺せっ!」
「拷問氏させろっ!!」

銀髪「ま、待て待て、ラブレターって決まったわけじゃねぇよ。ほら見てみろ、この文面。」

『ひるヤスみ 屋上ニてまツ』

「なんだ、脅迫文か。」
「よかったよかった」
「ラブレターなるものだったらクラスメイトを失うとこだった」

銀髪「怖いよ、このクラス……」

友「まぁ、平常運転だな。」

銀髪「お前も、発言には気をつけろよ。」

友「ニャハハ、悪ぃ、悪ぃ」

19: 2012/01/29(日) 20:23:40 ID:6MhsaqEM
友「で、その手紙はなんなんだ?」

銀髪「まぁ、呼び出しだろ。」

友「お前が屋上から落ちるところでCM入るな。」

銀髪「火サスじゃあるまいし、それはねーだろ。」

友「心当たりはあるんだろ」

銀髪「まぁ………な。」

友「女か?巨Oか?」

銀髪「お前の期待にはそえそうにないな。………だからみんなもカッターで狙うのはやめてくれ。」

20: 2012/01/29(日) 20:46:21 ID:6MhsaqEM
銀髪「ったく、心臓に悪いクラスだ。」

友「俺は好きだけどなー。」

銀髪「当事者にならなければ、俺も好きだよ。」

友「ニャハハ、言えてるなー。」

――キーンコーンカーンコーン

友「予鈴か。今日の一限ってなんだっけ?シロちゃんの数学?」

銀髪「カズさんのほうの数学だろ。」

友「ゲ、なら俺今日当てられるじゃん、ちょっと問題集貸して。」

銀髪「ほら」

友「サンクー、じゃあ、俺黙るけど寂しさで孤独氏するなよ?」

銀髪「はいはい。まぁ、考え事でもしとく。」

友「ラブレターの差出人についてとか?」

「「「「「なんだッとっ!?」」」」」

銀髪「お前もうわざとだろっ!」

22: 2012/01/29(日) 21:14:21 ID:6MhsaqEM
――昼休み、屋上。

会長「や、待ってたよ。」

銀髪「やっぱりお前か……ご丁寧にもビニールシートまで用意してさぁ。」

会長「これは生徒会の備品だよ。適当に腰かけて。」

銀髪「職権乱用じゃね?」

会長「会長特権と言ってくれ。」

銀髪「はぁん……そういや、今朝のあれはお前がやったのか?」

会長「何がだい?」

銀髪「手紙だよ。」

会長「あぁ、素敵なラブレターだったろ?」

銀髪「あぁ、素敵な脅迫状だった。」

会長「一日分の新聞だと欲しい文字はなかなか見つからないものだね。」

銀髪「まぁ、普通に手がきじゃなかっただけ、命拾いはしたんだけどな。」

会長「何かあったのかい?」

銀髪「まぁ、いろいろとな。」

24: 2012/01/29(日) 21:33:38 ID:6MhsaqEM
会長「いろいろって、たとえば?」

銀髪「まぁ、カッターナイフで切り刻まれそうになったり?」

会長「アハハ、なんだい、それ?」

銀髪「うちのクラスの平常運航。」

会長「常軌を逸してるね……」

銀髪「俺も思う。」

会長「今度、君のクラスに遊びに行ってみようかな」

銀髪「やめてくれ。たぶん殺される。……っと、そんなことより飯食おうぜ飯。」

会長「あぁ、そうだね。」ヨッコラセ

銀髪「……会長。」

会長「なんだい?」

銀髪「俺はさっきから少し現実逃避してたんだが、ボストンバックから取り出した、そのでかい箱はなんだ?」

会長「何って……お弁当だけど?」

25: 2012/01/29(日) 22:01:30 ID:6MhsaqEM
銀髪「よし、会長、まずは話し合おうか。会話をしよう。どうやら、お互いに認識の齟齬があるみたいだ。」

会長「は、はぁ……」

銀髪「その容器の名前はなんだ?」

会長「だから、お弁当箱……」

銀髪「それは弁当箱とは言わない。重箱だ。しかも五段重ね。」

会長「あぁ、そうともいうね。」

銀髪「いや、そうとしか言わねぇよ。」

会長「不服そうだね、ひょっとして、量が少ないのかい?」

銀髪「量が多いことが不服なんだよ!!なんだよ、五段重ねって……」

会長「家族以外で他人に食べてもらうのは初めてだからね。得意料理を作ってみた。」

銀髪「多すぎるっ!」

26: 2012/01/29(日) 22:01:46 ID:6MhsaqEM
会長「まぁ、問題ないよ。君も僕も育ち盛りだ。なんとかなるさ。」

銀髪「何とかなりそうにねぇから、嘆いてんだけどな。……まぁいいや。とりあえず食うか。」

会長「そうだね――あ、待って。」

銀髪「なんだよ。」

会長「食べる前には手を合わせて……」

銀髪「えー……」

会長「嫌そうな顔しない。大切なことだよ?」

銀髪「まぁ、そうだな。よし」パチン

会・銀「「いただきます」」

27: 2012/01/29(日) 22:13:39 ID:6MhsaqEM
諸事情により次にパソコンいじれるのが一週間程不可能なため、いったんここで終わらせていただきます。
山梨落ちなしどこかで見たような文章だったかもしれませんが、読んでいただきありがとうございました。

銀髪と会長の話はまだまだ続きます。
落ちることがなかったら、続きを書かせてください。

28: 2012/01/30(月) 10:22:22 ID:2yG1rag6
帰還したら立て直せば?
むしろ続き書いて下さいお願いします

女装や男の娘に期待してる

引用: 会長「後輩から告白された」