れいか「あかねさんどうかしました？　顔が真っ赤ですけど」

あかね「えっ！？」

なお「ははぁん。さてはあかね照れてるな？」

あかね「てっ……照れてない！　照れてない！」

やよい「でもムキになってるってことは」

なお「ねえ」

あかね「うっさーい！」

みゆき「あはは。あかねちゃんってば可愛い」

あかね「へ？」ﾄﾞｷｯ

あかね「もう変なこと言わんといてや！」

みゆき「あははっ。ごめんごめん」

やよい「でもみゆきちゃんの言うことも分かるなあ」

みゆき「でしょでしょ。あかねちゃんかっこいいんだもん」

れいか「確かにあかねさんはかっこいいところがありますね。私もそういうところ好きですよ」

なお「あかねモテモテだなあ」

あかね「モテるなら男にモテた方がええわ！」

なお「やっぱり照れてるなあ」

みゆき「あ、それじゃあ私の家こっちだから。みんなバイバーイ」

キャンディ「バイバイクルー」

その夜

あかね「ふぅ。いいお湯やった」

あかね「お、げんき何見てるん？」

げんき「今流行ってる恋愛ドラマだよ。姉ちゃん知らないの？」

あかね「お笑い番組は好きやけどドラマは見いひんからなあ。面白いん？」

げんき「うーん。お笑い見とる方がええかもしれんわ」

あかね「お前に恋愛物はまだ早かったんかもなー」

げんき「姉ちゃんに言われたくないわ」

あかね「なんやと！」

げんき「うーん……」

あかね「なんや人のことジロジロ見て……」

げんき「プッ」

あかね「今なんで笑ったん！？」

げんき「色気のない姉やなあ、と思ってな」

あかね「い、色気ぇ？」

げんき「小学校の頃の体操着をパジャマ代わりにするっていうのはちょっと……」

あかね「ええやんまだ着れるんやし！」

げんき「年頃の女子ってもっと可愛いパジャマとかネグリジェ着るもんじゃないん？」

あかね「そ、それは……」

げんき「それに姉ちゃんが恋愛にうつつ抜かしてるところなんて想像できひんわ」

あかね「ぐぬぬ……。げ、げんきやって恋人なんかできそうにないやんか！」

げんき「少なくともねえちゃんよりは早くできる自信あるわ。なんなら勝負するか？」

あかね「勝負？」

げんき「どっちが先に恋人を作るかどうかの勝負や」

あかね「馬鹿馬鹿しい。そんなん勝負するようなことちゃうで」

げんき「まあ無理にとは言わんで。最初から勝ちが決まってる勝負なんておもんないしな～」

あかね「馬鹿にしおってこいつ……！」

げんき「負けて恥かくよりは勝負しない方が賢い選択やもんな。さすが姉ちゃんは賢いわ～」

あかね「上等や！　その勝負受けたる！」

翌日

あかね「アカン……なんて安い挑発にのってもうたんや……」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

みゆき「あかねちゃんおっはよー」

あかね「恋人の作り方なんて全然分からんで……どないしよう……」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

みゆき「あかねちゃん……？」

あかね「しかも負けた方が勝った方の言うことをなんでもきくって……」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

キャンディ「あかねおはようクル！」

みゆき「しーっ。キャンディ声おっきいって」

あかね「ああ、二人ともおはようさん……はあ……」

キャンディ「みゆき！　あかねの様子がおかしいクルー！」

みゆき「だから声おっきいって！」

ｻﾞﾜｻﾞﾜ

みゆき「えっと……みんなおはようクル～……あはは」

やよい「あかねちゃんどうしちゃったの？」

みゆき「さっきからずっと頭抱えてブツブツ言ってるんだよ」

なお「何か悩みでもあるのかな」

れいか「私たちに相談できないことなんでしょうか……」

みゆき「試しに聞いてみようか。あかねちゃん何か悩みでもあるの？」

あかね「みんな……ウチに男紹介してくれへんか……・？」

四人「！！？？」

なお「ど、どうしたのいきなり」

やよい「あかねちゃんってそんな軽い感じのキャラだったっけ……？」

れいか「男と言われましても……うちの兄なんかはどうでしょう」

なお「れいか、意味分かってる？」

やよい「あかねちゃんは恋人探しをしてるんだよ」

れいか「そ、そうだったのですか。てっきり男手が必要なお仕事でもあるのかと……」

みゆき（そういう意味だったんだ……。お父さん紹介するって言わなくてよかった……）

なお「あかねらしくないよ。何か理由があるんでしょ？」

あかね「それがな……ｶｸｶｸｼﾞｶｼﾞｶで……」

やよい「それで男を紹介してだなんて言ったのね」

あかね「ほんまどうしよう……あいつの言うことなんて聞きたくない……」

れいか「あかねさん、恋人というのはそんな軽い理由で作るものではないのではないでしょうか」

あかね「うちかてそれくらい分かってる。付き合うならちゃんと自分が心から好きになった人と付き合いたい」

あかね「でも、うち今好きな男がおらんねん……ああ～うちのバカ～……」

みゆき「とりあえずこの学校の男子をいろいろと見てまわろうよ。一目ぼれとかするかもしれないよ」

やよい「新たな恋の予感だね」ﾜｸﾜｸ

あかね「せやな。行動しないことには何もかわらへん」

なお「あかねが誰かに一目ぼれするところなんて想像できないけどねえ」

あかね「うちも自分が誰かに一目ぼれするところなんて想像できひん……」

れいか「と、とりあえずクラスの男子を見回してみましょうか」

れいか「あの方はどうでしょうか」

あかね「うーん、特に何とも思わんわ」

なお「じゃああの人は？」

あかね「顔は悪くないと思うけど、それだけやなあ」

やよい「あの席の彼は？」

あかね「オタクっぽい人はちょっとなあ……」

あかね「ていうかクラスの人は毎日顔合わせてるんだから一目ぼれも糞もないやん」

れいか「あ……確かにそうでした」

みゆき「あかねちゃん！　じゃあこの人！」

あかね「おかっぱ頭は好きじゃないなあ……ってこれ金太郎の絵本やんか！」

みゆき「私はかっこいいと思うのになあ。えへへ」

あかね「絵本のキャラと付き合えるわけないやろ！」
みゆき「えへへ。」

なお「みゆきちゃんったら相変わらずだね」

やよい「あかねちゃんのツッコミも冴えてるよ」

れいか「お二人のコンビネーションはさすがですね。今のもネタってやつですか？」

あかね「お笑い回はもう終わったから！」

れいか「あら、そうでしたか」

なお「しかし、二人の相性ばつぐんだよ。ネタじゃなくても見てて面白いもの」

みゆき「なんだか照れちゃうなあ」

やよい「もうみゆきちゃんがあかねちゃんの恋人でいいじゃないかな」

あかね「！？」ﾄﾞｷｯ

やよい「なーんちゃって……って、あかねちゃん顔赤いよ？」

あかね「気のせいっ！　気のせいや！　あー今日はあっついなあー」

なお「ふーん」ﾆﾔﾆﾔ

あかね「な、なんやウチの顔じろじろ見て……」

なお「みゆきちゃんはあかねのこと好き？」

みゆき「大好きに決まってるよー。もちろんなおちゃんもやよいちゃんもれいかちゃんも」

なお「じゃあやよいちゃんの言うとおりにしてみたらどう？」

みゆき「それって、私があかねちゃんの恋人ってこと？」

なお「そっ」

あかね「な、何アホなこと言うとんのや！　うちら女の子同士やで？」

やよい「百合カップルかあ……なんかいいかも」

れいか「なんでそこでお花の話になるんですか？」

なお「みゆきちゃんは嫌？？　あかねの恋人になるの」

みゆき「えっ、私？　えっと……その……」

みゆき「あかねちゃんなら……いいよ？　なーんて、えへへ」

飽きたから寝るでー
グッナイ

んな殺生な