1: 2013/08/04(日) 18:03:28.59 ID:ZO+Ad9zDO
【『電』、着任なのです!】


電「電です。どうかよろしくお願いします」

提督「おう、宜しく」

電「え、えっと、司令官さん、早速なんですが、ひとつ聞いても良いですか?」

提督「ん?なんだ?」

電「どうして私を選んだんですか?他にも配属希望の子はいっぱい居たのに……」

提督「どうしてってそりゃお前、“好き”だからに決まってるだろ?」

電「えっ!? す、好き!?ですか!?」ドキッ!

提督「そうだ」

電「そ、そんな、いきなり好きだなんて言われても私……///」カァァ



提督「いや~、俺、駆逐艦の中じゃ特Ⅲ型の艦橋が一番好きなんだよね」

電「そうなんですか、特Ⅲ型の艦橋が一番……って、艦橋?」




3: 2013/08/04(日) 18:14:23.52 ID:ZO+Ad9zDO
【司令官さんは軍ヲタなのです】


提督「うむ、前面が丸みをおびた馬蹄形の艦橋。睦月型以前にも甲型にもないあの独特の構成美が好きなんだ」

電「そ、そう言うことだったのですか、吃驚しちゃいました」

提督「吃驚?そんなにおかしな事言ったか?」

電「い、いえ、そう言うわけじゃ……! あれ?でもやっぱりちょっとおかしいかも……?」ムムム…

提督「あー、無理して肯定しなくても良いぞー」

電「す、すいません。 ところで司令官さん」

提督「なんだ?」

電「今の発言はつまり、顔で私の事を選んだ、って理解で良いんですか?」

提督「………………まあぶっちゃければそうだ」

電「……出来れば今のは否定して欲しかったのです」ゲンナリ





4: 2013/08/04(日) 18:32:07.44 ID:ZO+Ad9zDO
【はじめての建造なのです!】


提督「最初は初期値で良いんだな?」

電「それで大丈夫だと思うのです」

提督「んじゃ、オール30でポチっとな!」


『残り20分』パッ


提督「20分だな」

電「20分なのです」

提督「流石に暇だな。出撃してみるか?」

電「えっ?大丈夫なのですか?」

提督「なんとかなるだろ?バカゲーの○鉄の咆哮でさえ最初は改装無しで行けるし……」

電「えっ、くろがねのほう……なんですか?」

提督「なんでもない、こっちの話だ。兎に角行くぞ!」

電「は、はいっ!」



【20分後】

初雪「初雪です。宜しく……ってどうしたの?」ボロボロ?

電「う~、やられちゃったのです……(ボロボロ」きゅー

提督「いや、ちょっと甘く見てただけだ。気にしないでくれ」

初雪「?」




5: 2013/08/04(日) 18:50:08.74 ID:ZO+Ad9zDO
【はじめての仲間なのです!】


初雪「改めて、初雪です。宜しく……」

電「宜しくお願いしますなのです」

提督「…………」ジーッ

電「? 司令官さん?」

初雪「……なに? 私の顔に何か付いてる?」

提督「初雪ってさ、特Ⅰ型駆逐艦だよな?」

初雪「そうだけど?」

提督「特Ⅰ型は確か露天艦橋だった筈。 まさかとは思うが髪がヅラだったり、十円ハゲが何処かにあったりとかは……」

初雪「……12.7センチ砲と63センチ魚雷、どっちくらいたい?」(-_-#)ビキビキ




7: 2013/08/04(日) 19:10:35.70 ID:ZO+Ad9zDO
【更なる仲間なのです】

【編成終了後】

白雪「白雪です。 って、あの、ボロボロですけどなにかあったんですか?」

提督「い、いや、気にしないくれ……」ボロボロ

初雪「…………」(-_-#)つーん

電「あ、あはは……」

白雪「?」


提督「兎に角、これで我が第一艦隊も三隻だ。これでさっきのようなことにはなるまい!」

白雪「さっき?」

電「電と司令官さんだけで一度様子を見てきたのです」

初雪「……で、見事に返り討ち」

白雪「なるほど……」

電「配属早々氏ぬかと思ったのです」



【で、戦闘終了】

提督「うむ、今度は綺麗な完勝だな」アットウテキデハナイカワガグンハ

電「あれ?司令官さん、新しい仲間が居るみたいですよ?」

提督「なに?仲間とな?」


深雪「深雪だよ! ってゲェッ!?電!?」

電「はい?」ワタシ、デスカ?

深雪「うわーっ!来るな寄るな近寄るなーッ!」ガタガタ

電「あ、あれ?」

白雪「……深雪ちゃん、電ちゃんとなにかあったの?」

初雪「さぁ?」

提督「魂に刻まれし因縁か……」ナントイウヒニク…





8: 2013/08/04(日) 19:16:04.88 ID:ZO+Ad9zDO

今回はここまで
猫空襲で暇になったらまた来るのです

携帯からなので投下ペースは遅くなるのです
なお、内容はウチの鎮守府(プレイ)を参考に作り出したフィクションなのです
キャラがたまに崩れるかもなので気を付けてください。




11: 2013/08/05(月) 07:58:20.19 ID:HhKIMgUDO

【火力不足なのです】


「霞よ!」
「霰です」
「菊月だ」
「三日月です」

ワーワー!キャッキャ!


提督「大分増えたな」

電「仲間がいっぱいなのです」

提督「全部駆逐艦だけどな」

電「えっと、司令官さんは駆逐艦だけじゃ不満ですか?」

提督「いや、不満とかはない。不満ではないんだが……」チラッ


【ほしゅードック】
初雪「……もうヤだ。引き篭る」←【大破・修繕中】
白雪「後がつかえてますから、早めに出てきて下さいね?」←【大破・修繕待ち】
長月「私に休息など必要ないのだが、これも命令なのだ……」←【中破・修繕待ち】
叢雲「ドック入りだけでも屈辱なのに、まさか待たされるなんて……!」←【中破・修繕待ち】



提督「火力不足で敵に撃ち負けて怪我人続出なのは流石に……な?」

電「ごめんなさいなのです……」←【大破・修繕中】

提督「……ドック増設するか」つ【¥2000】






12: 2013/08/05(月) 08:01:42.70 ID:HhKIMgUDO

【軽巡洋艦なのです】


提督「軽巡洋艦が来たと言うのは本当か!?」

電「『神通』さんが来たらしいのです」

提督「ほう、二水戦旗艦の『神通』か、こりゃ期待出来るな」

電「そんなにすごい人なのですか?」

提督「うむ、探照灯照射で自らを犠牲にしてコロンバンガラ沖夜戦を勝利に導いた武勲艦だ」

電「それは強そうなのです」



神通「軽巡洋艦、『神通』です。どうかよろしくお願いします……」オドオド

提督「」

電「」





13: 2013/08/05(月) 08:03:42.87 ID:HhKIMgUDO

【水雷戦隊、出撃なのです!】


神通「? ……あの?どうかしましたか?」

提督「神通、早速で悪いがちょっとタイム」

神通「はぁ……?」


コソコソッ!!

電「司令官さん、なんだか大人しそうな人ですよ?」ヒソヒソ

提督「いや、まだ分からん。戦場に出ると性格が変わるのかもしれん」ヒソヒソ

電「電にはそうは見えないのです……」ヒソヒソ

提督「とりあえずまずは実戦を見てから判断しよう」ヒソヒソ



【で、戦闘――】

神通「うぅ……、狙い撃ちされました。これじゃあ戦い難いです……」ボロボロ←【集中砲火で撃ち負けた】

提督「あばばばば……(白目」チーン

電「司令官さん!しっかりして下さい!」





14: 2013/08/05(月) 08:09:34.23 ID:HhKIMgUDO

【戦艦レシピなのです】


提督「こうなったら仕方ない。戦艦レシピだ」

電「戦艦レシピ、ですか?」

提督「うむ、資源は食うが、戦艦若しくは巡洋艦がほぼ確実に手に入る建造方法だ」

電「うわっ、数値の一部がこれまでの10倍はあるのです!?」

提督「と言う訳で、『電』あとは任せた」ガシッ!

電「ええっ!? 電がやるのですか!?」

提督「なるべくレベルが高い方が良いのが出るらしいからな!」

電「そんなぁ……」

提督「何が出ても『電』を恨んだりはしないからさ。頼む!」

電「……分かりました。やってみるのです」



【で、結果は……】


足柄「足柄よ。砲雷撃戦が得意なの。よろしくね」

電「ごめんなさいなのです」

提督「……分かってた。分かってたよこのオチは……」

足柄「って、来た早々あからさまにガッカリしないで!?」ガビーン!





16: 2013/08/05(月) 08:23:34.69 ID:HhKIMgUDO

【飢えた狼さんなのです】


提督「いやいや、流石に冗談だって」

足柄「本当ですか?」(;¬_¬)アヤシイ…

提督「本当も本当、妙高型は重巡洋艦の中じゃ一番好きだしな」

足柄「“一番”……?」ピクッ

提督「ああ、新旧WLからフジミ、ニチモ1/500にアオシマ1/350まで各種プラモを揃えるぐらいには好きだ」

足柄「各種プラモを揃える……」

提督「ピラミッド型に纏まった主砲から程好く大きい艦橋、流れるような誘導煙突……、写真やプラモを見るたびに平賀設計(※)の美が凝縮された良い艦だと思うね」

足柄「そ、そんな、褒めてもなにも出せませんよ~」テレテレ

電「あれ?司令官、その模型は射撃指揮所と測距儀が離れてるから『妙高』だってこの間言って……」

提督「シーッ!それ以上はお口にチャック!!」

足柄「へー、ほ~、ふ~ん……」(-_-#)ビキビキ




(※)平賀氏
妙高型を設計した平賀譲造船技官の事
船としての性能と多大な攻撃力の両立に成功する軍艦設計の鬼才。
どれだけ凄いかと言えば話を聞いた軍の方がそんな重武装艦造れるか!と反対した程。

設計が奇抜な反面、作りは保守的で、新技術を嫌う面があり、
また自信の設計で軍部が無茶を言う口実を作ってしまい、妙高型以降、設計界から追い出される。

妙高型の他に、軽巡洋艦『夕張』や『古鷹』型重巡洋艦などを設計

17: 2013/08/05(月) 08:25:46.12 ID:HhKIMgUDO

【みんなでチャレンジなのです】


電「と言う訳で戦艦さんは造れなかったのです」

叢雲「電は甘いわねぇ。私なら一発で戦艦を引き当てる自信があるわ!ちょっと貸しなさい」


「吾輩が利根である!」


初雪「ん……頑張る」


「五十鈴です。水雷戦隊の指揮ならお任せ!」


白雪「それでは私も……」

「艦隊のアイドル、那珂ちゃんダヨー」


「なら今度は私だー!」「いやいや、ボクだよー!」

提督「資源が溶けるから止めてええぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」





19: 2013/08/05(月) 08:32:59.08 ID:HhKIMgUDO

【水上機母艦なのです】


電「水上機母艦、ですか?」

提督「そうだ。上からのお達しでな。造らないとならんらしい」

電「資源はあるのですか?」

提督「このレシピの要になるボーキサイトはたっぷりある。戦艦レシピだと使わないからな」

電「なら大丈夫そうですね」

提督「ただし鉄鋼がレシピ一回分しかない」

電「」

提督「なぁに大丈夫さ、この水上機母艦は空母系ではもっとも出易い。出易いハズレを引くんだから簡単さ」

電「そうなのですか?」

提督「そうなんだよ。 それに空母自体はクエストで手に入るらしい、まぁ気楽にやってくれ」

電「分かりました。頑張るのです!」ポチットナ、ナノデス!


【残り6時間】パッ


提督「6時間か……」

電「6時間なのです。 ……って、6時間!!?」

提督「流石、空母系ともなると長いな」

電「あ、あれ?司令官さん?司令官さんは驚かないのですか?」

提督「ん? ああ、空母系が造るのに時間食うのは何処のゲームも一緒だからな(※提督の決断とか)」

電「そう言うものなんですか?」

提督「ああ、そう言うものなんだ。さて、足柄たち起こして、資源地帯に突撃してくるか……」

電「えぇっ!?また行くのですか!? 電、もう渦潮で目を回すのは嫌なのです……」

提督「かと言って足柄たちを連れて行かない訳にはいかんだろ?火力足りてないんだし」

電「うぅ~……」

提督「レベルも燃料もあるに越したことはないんだ。ほら、行くぞ」



【残り5時間55分】ピッ…ピッ…ピッ…





20: 2013/08/05(月) 08:37:05.95 ID:HhKIMgUDO

【はじめての母艦なのです】


電「うぅ~、気持ち悪いのです……」だう~ん

足柄「流石の私もコレはキツいわ……ウッ!?」

利根「わ、我輩はまだ行けるぞい……」(=_=;)フラフラ

叢雲「とかなんとか言って、足元がフラフラじゃない」

神通「」チーン

五十鈴「」チーン

提督「おっかしぃなぁ~、6時間連続渦潮とかぶっちゃけあり得んだろ」

電「ら、羅針盤さんに聞いて欲しいのです」イナヅマニキカレテモコマルノデス

提督「まあ良いか、それよりそろそろ母艦が出来る頃だな。ちょっと見に行くぞ」



【けんぞードック】

チーン!

電「司令官さん、母艦さんが出来たようなのです!」

提督「ふむ、そうらしいな。さ~て、『千代田』かな?『千歳』かな?」


??「翔鶴型航空母艦一番艦、『翔鶴』です」キラキラキラ…

提督&電「えっ?」





21: 2013/08/05(月) 08:47:35.61 ID:HhKIMgUDO

【世紀の正規空母さんなのです】


翔鶴「翔鶴型航空母艦一番艦、『翔鶴』です」

提督「」(゚Д゚)ポカーン

電「」(゚Д゚)ポカーン

翔鶴「……先輩方に少しでも近づけるように瑞鶴と一緒に頑張りま……って、あのぅ、どうかされました? お二方とも顔色が……」

提督「おかしいな、渦潮のやりすぎで幻覚が見えるぞ」

電「電にも見えるのです」

提督「こりゃいよいよ不味いな。家具屋で布団買ってきて今日はもう寝よう」

電「電はもう一度ドックに入りますね」

翔鶴「あ、あの! 私は夢でも幻でもありませんから!」ゲンカクジャナイデスヨ!?

提督「マジで?」

翔鶴「本当に本当です」

提督「実は一字違いで水上機母艦『瑞穂』(※)だった、とかでなく?」

翔鶴「そんなオチはありません。 それに一字違いなのは私じゃなくて、妹の『瑞鶴』です」

提督「」

電「」

提督「」チラッ

電「」チラッ

翔鶴「?」

提督「い、電……」ガタガタ

電「し、司令官さん……」ガタガタ



提督「やったぞ正規空母だ!よくやった! 超グッジョブ!マジグッジョブ!!」(T▽T)b
電「やったのです!これが電の本気なのです!!」\(T▽T)/


翔鶴「やっと信じていただけましたか……」ホッ…

利根「ふむ、提督、ちょっと言い難い事なのたが……」

足柄「ウチに正規空母を養える程の資源って、ありましたっけ?」

提督&電「あっ……」(゚Д゚)




※水上機母艦『瑞穂』
千歳型水上機母艦の準同型艦。
千歳型と違い新型戦艦(後の『大和』)に搭載を検討していた大出力ディーゼル機関を積んだのだが、これが見事に失敗。
タービンを積んだ千歳型と違いドック入りを繰り返す病弱娘に。

太平洋戦争開戦時には落ち着いていたものの1942年5月、日本近海を航行中、米潜水艦の攻撃で沈没。
駆逐艦など小型艦艇を除くともっとも早く沈められた日本軍艦になってしまった。

27: 2013/08/06(火) 07:15:46.82 ID:1rVVUhkDO

【訓練なのです】


提督「今日は訓練を兼ねて遠征航海を行う」

「エーッ!?」
「ヤダー!」
「……引き篭りたい」

龍田「はーい、第二艦隊旗艦の龍田よ~。今日はよろしくね~」ニコニコ

提督「こちらは教導官の軽巡洋艦『龍田』だ。教官の言う事をしっかり聞くんだぞー」



白雪「教官ってどんな方かと思いましたが、優しそうな方ですね」

電「ちょっと安心したのです」

叢雲「あら?姿が見えないけど、深雪は何処に行ったの?」

電「そう言えば今日は見てないのです」

白雪「あっ、見て下さい!あそこ!」



深雪「いやー、寝坊しちゃったよ。深雪さまとしたことが……シッパイシッパイ」

深雪「あっ、教官! 今日はよろし……」ザクザクザクッ!

龍田「…………」(^_^#)ニコッ

深雪「……へ?えっ……?」

電「や、槍なのです!?」

白雪「いったい何処から?」

叢雲「もしかしなくても龍田教官でしょ?」マッタクミエナカッタケド…



龍田「私の訓練に遅刻して来た上に後ろに立つなんて、いい度胸ねぇ~。 決めたわぁ、貴女、今日の標的艦にしてあげる」

深雪「」ガクガク((((TдT;))))ブルブル


駆逐艦娘's(((この人は逆らっちゃいけない人だ(なのです)!!)))





28: 2013/08/06(火) 07:18:44.07 ID:1rVVUhkDO

【続・訓練なのです】


深雪「」チーン

<ミユキチャンシンデルー?
<シッ、ミチャダメダヨ!

龍田「じゃあ次は単縦陣から単横陣への切り替え行動をやるわよ~。 3人か4人くらいでペアを作りなさ~い」



【で……】

電「第一チーム、特型チームなのです」

初雪&白雪&叢雲「オーッ!」


三日月「第二チーム、睦月型組です」

長月&菊月「征くぞ」
文月「おーっ!」


霞「第三チーム、混ぜこぜチームよ! ……って、なんでこの組み合わせなのよ!?」

霰&初春&皐月「いや、聞かれても困る」

提督「仕方ないだろ、揃わないモノは揃わないんだから」





29: 2013/08/06(火) 07:29:26.72 ID:1rVVUhkDO

【続々・訓練なのです】


龍田「単横陣は対潜の基本よ~。一番艦が横へ避けたら後ろの子は加速しながらその横に並びなさ~い」



白雪「まずは横に避けますね」

叢雲「加速するわ!最大戦速!」

初雪「……ん、続けて加速する」

電「更に続くのです! って、はわわっ!?」ツルッ!ガシッ!

初雪「ちょっ、服掴まないで……」フラッ…

叢雲「って、前見なさいよ!前!!」

初雪「皆さん落ち着いて……って、きゃあああぁぁぁっ!!?」


どんがらがっしゃーん!!


提督「あちゃー……」

龍田「あらあら、大惨事ねぇ……」




(※)単横陣
後ろの艦が横に出るやり方と、一斉回頭(同じタイミングで同じ方向に向きを変えるやり方)がある。
同じ速度で出来るのでタイミングさえあわせれば回頭の方が楽。

戦前の訓練時に撮影された駆逐隊や、インド洋での第三戦隊(金剛型四姉妹)の写真が有名。
前者が【単縦陣→単横陣】で横に出るやり方、後者が【単横陣→単縦陣】で順次回頭である。

30: 2013/08/06(火) 07:31:50.36 ID:1rVVUhkDO

【補給が終わるまでが訓練なのです】


龍田「それじゃあ今日の訓練はおしまいよ~」


初雪「……やっと終わった」ボロッ…

電「からだのあちこちが悲鳴をあげてるのです」ボロボロ…

叢雲「だいたい電たちのせいよね?」ズタボロ…

初雪&深雪「」チーン


叢雲「はぁ、疲れたわ。こんな日は早く補給を受けて休むに限るわ……」

文月「ふー、まにあってよかったぁ~」

長月「物資の在庫があそこまで無いとはな……」

皐月「あと三人分しかないんだってー」

叢雲「」チラッ

電「」チラッ

初雪「」チラッ

白雪&深雪「?」←【やっと気が付いた】


電&叢雲&初雪「急ぐのです(急げーっ)!!」ズドドド!

白雪&深雪「えっ!?いきなり置いてきぼり!?」ガビーン!





31: 2013/08/06(火) 07:37:21.17 ID:1rVVUhkDO

【MVPなのです】


【資源地帯攻略中――】

足柄「10門の主砲は伊達じゃないわ!大勝利ーッ!!」キラキラキラ\MVP!/キラキラキラ


【前略)攻略中――】

足柄「前略)伊達じゃないわ!大勝利ーッ!!」キラキラキラ\MVP!/キラキラキラ


【略)――】

足柄「前略)大勝利ーッ!!」キラキラキラ\MVP!/キラキラキラ



利根「なに、また足柄が一番なのか? 悔しいのぅ……」←【基礎経験値】

叢雲「でも、ウチで一番火力があるのはアイツなのよねー」←【基礎経験値】

電「…………」←【基礎経験値+旗艦ボーナス】




(※)
MVP経験値>旗艦経験値
育成&軽快艦旗艦時あるある

32: 2013/08/06(火) 07:41:25.66 ID:1rVVUhkDO

【電が旗艦なのです?】


電「はぁ……」

翔鶴「あら電さんじゃない。 どうしたの?溜め息なんかついちゃって」

電「あっ、翔鶴さん……」

翔鶴「何か悩み事でもあるの? 私で良かったら聞きましょうか?」

電「で、でも……」

翔鶴「大丈夫、誰かに話したりは絶対にしないから……」

電「えっと、それじゃあ、ちょっとだけ聞いて欲しいのです」



翔鶴「ふぅん、なるほど、MVPを毎回足柄さんが……」

電「はい、艦隊の主力は電じゃなくて足柄さんだと思うのです」

翔鶴「で、旗艦をやっていく自信が無くなっちゃったのね?」

電「…………(コクリ」

翔鶴「それはまた難しい問題ですね。私からは何も言えそうもないわ。ごめんなさい」

電「そう……ですか……」シュン

翔鶴「……でも、提督ならどうかしら?」

電「えっ?司令官さん、ですか?」

翔鶴「ええ、提督ならきちんと答えてくれると思いますよ。 電さんの疑問に」ニコッ

電「…………」





33: 2013/08/06(火) 07:50:34.79 ID:1rVVUhkDO

【電が旗艦なのです!】


電「……司令官さん」

提督「ん?どうした電?こんな夜更けに……」

電「……司令官さん、司令官さんはどうして旗艦を変えないんですか?」

提督「え?旗艦……? あっ、もしかして結構負担だったのか?旗艦任務」

電「い、いえ、そうじゃなくて! ……そう言う話ではない……のですが……」

電「……艦隊で一番活躍してるのは足柄さんなのに、どうして電が旗艦のままなのかな?と……」

提督「そりゃお前、お前がウチの主力だからに決まってるだろ?」

電「え?で、でも最近のMVPは毎回足柄さんが……」

提督「MVP? ああ、あれは昼戦で足柄が駆逐艦食いまくってるだけだろ? 夜戦で敵さんの旗艦に毎度毎度トドメ刺してるのは何処のどいつだ?」

電「あっ……」

提督「敵さんにキチッとトドメを刺すのも重要な任務だ。こう見えて、結構頼りにしてるんだぞ、お前らの夜戦」

電「…………」

提督「それにな、アイツは少々喧しすぎる。敵地で目立って被弾しまくるヤツに旗艦は任せられん」

電「言われてみればそんな気がするのです」


~~~~~~~足柄さんの軌跡~~~~~~~

足柄「全砲門撃て、撃……って、ふにゃぁ!?」チュドム! ←【中破】

足柄「弾幕を張りなさ……ふにゃぁーっ!!?」チュドーン! ←【大破】



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


提督「分かったら今日はもう寝ろ。明日も早いぞ」

電「司令官さん……。分かりましたなのです。おやすみなさいなのです!」

バタン


提督「……負けん気が出てきたか、電もだいぶ旗艦らしくなってきたじゃん」





34: 2013/08/06(火) 07:58:22.64 ID:1rVVUhkDO

【演習なのです】


提督「今回の演習相手なんだが、空母が旗艦だ」

電「空母、ですか?」

ざわ……
 ざわざわ……


提督「しかも正規空母だ」

足柄&利根「なっ!?」

<イッコウセンアカギ、デマス!
 <イッコウセンアカギ、デマス!


五十鈴「ちょっと、私の対空強化改装も出来てないのに勝てるの?」

提督「確かに我が艦隊の対空兵装は貧弱だ。 そこで、今回は助っ人を用意した」

足柄「助っ人、ですか?」

利根「いったい何処の誰なのだ?」


翔鶴「翔鶴型航空母艦、『翔鶴』です。 今日は皆さんのエアカバーを担当させて頂きます。どうか宜しくお願い致します」

電「翔鶴さん!?」

足柄「なるほど、目には目を、正規空母には正規空母を、ですか」

提督「そう言うことだ。 翔鶴、今日は任せたぞ」

翔鶴「はい、お任せ下さい!」



【で、演習終了後……】

提督「ふむ、演習はすべてB判定以上か……、翔鶴の経験値稼ぎにもなったし、結果は上々だな」

電「司令官さん、お手紙が届いたのです」

提督「ん?補給科から? 今日の演習分の請求か?」ドレドレ



燃料…まあフツー
弾薬…それなり

ボーキサイト…超いっぱい



提督「」ポーン!( Д ) ゚ ゚





40: 2013/08/07(水) 19:14:49.53 ID:h0YsZgyDO

【ドック入りなのです】


【資源地帯・敵主力艦隊と交戦中】

ズドム!

電「ひゃあっ!?」チュドーン!

提督「不味い、貰ったか!?」

電「うぅ、ボロボロなのです……」ハズカシイノデス…

提督「他の艦は無事か!?」

足柄「私は大丈夫よ。 でも五十鈴と神通が……」


五十鈴「くっ、上部兵装が……」←【中破】

神通「」チーン ←【大破】


提督「これ以上の進撃は無理だな。 仕方ない、一時撤退する! 全艦、魚雷を投棄して反転、戦場を離脱せよ」(>>>1

電「りょ、了解なのです!」



【帰投後・ほしゅードック】

提督「電は損傷率八割か……、撤退中にもう一発くらったのが痛いな……」

電「うぅ、司令官さん、ごめんなさいなのです……」

提督「いや、相手は戦艦の主砲だったんだ、仕方ない」

電「でも、せめて魚雷だけでもマトモに撃てていれば……」

提督「あの距離からじゃ例え酸素魚雷でも命中率はたかが知れてるよ。とにかく今はゆっくり休め。分かったな?」(>>>2

電「はいなのです……」




>>>1)魚雷を投棄
艦船を轟沈させる威力を持つ魚雷だが、扱いを間違えると自艦に致命傷を負わせる両刃の剣でもある。
特に日本の酸素魚雷は動力の酸素自体が爆発的に燃えるので大変危険で
発射前の魚雷に弾が当たって誘爆したことにより沈んだ艦も多数存在する。
精密機械の魚雷は高価で貴重なものなのだが、被害を抑えるために棄てていく事は結構あった。

余談だが、架空戦記小説界隈には毎度毎度魚雷誘爆で日本軍艦を撃沈させる書き手が居る。


>>>2)酸素魚雷でも当たらない
酸素魚雷は燃焼性の良さから射程距離と隠密性にかけては世界トップレベルの魚雷だったが、それでも命中率は芳しくなかった。
今のホーミング魚雷と違い、撃ったら最後、修正の効かない魚雷は敵の予想針路を狙って撃つ。
その為、相手が向きを変えたせいで無駄弾になったり、波で変な方向に逸れたりと、トラブルも多かった。
また、調整の難しさから信管の調整ミスは各国が犯しており、不発だったり、早期自爆したり、色々と大変な代物だった。

そんな訳で提督の皆さん、艦むすが雷撃に失敗しても怒らないでやって下さい。
俺鎮守府からのお願いです。m(__)m

41: 2013/08/07(水) 19:17:04.13 ID:h0YsZgyDO

【入渠中なのです】


電「…………することがなくて暇なのです」

電「よく考えてみたら、一人きりになるのは久しぶりなのです……」

電「最近は艦隊に居たし、その前も姉妹いっしょだったのです……」

電「……雷たちは今ごろ何をしてるのかな? 気になるのです」


コンコン


電「はーい、なのです」

提督「電、入るぞ」

電「司令官さん? えっと、修理はまだ終わってませんよ?」

提督「いや、そうじゃなくてだな。ちょっと会わせたいヤツが居るんだ」

電「会わせたい人、ですか?」

提督「おい、入っていいぞ」

響「……久しぶり」

電「!」





42: 2013/08/07(水) 19:20:53.88 ID:h0YsZgyDO

【久々の再会なのです】


電「……響、なのです?」

響「他の誰に見えるんだい? 暁や雷になった覚えはないんだけどね」

電「間違いなく響なのです……」

提督「鎮守府近海に居たのを初雪たちが見付けたんでな、ウチまで連れてきた。 お前のお姉さんなんだろ?」

電「はい、4人姉妹の次女で響なのです。でも、会うのは久しぶりなのです」

提督「ふむ、そうか。 響、暫く電のそばに居てやってくれないか?」

響「いいのかい?司令官。鎮守府見学の予定は……?」

提督「なに、こんな中小司令部、何時でも見れるさ。それより、姉妹で積もる話もあるんだろう?」

電「司令官さん……。 ありがとう……」

響「司令官、Спасибо(スパスィーバ)」

電「えっ?すぱ……?なんです?」(・・;)???

響「あっ……、えっと、スパスィーバと言うのはロシア語で……」



提督「…………」

提督「さて、邪魔者は退散しますかねぇ……」ヤレヤレ





43: 2013/08/07(水) 19:33:07.14 ID:h0YsZgyDO

【旗艦代行よ!】


提督「と言う訳で足柄、電が入渠している間、旗艦はお前に任せる」

足柄「はい!わっかりましたぁ!」

提督「で、早速で悪いんだが……」

足柄「出撃ですか!?」

提督「いや、演習だ」

足柄「演習ですか?」

提督「ああ、上級将官(※)の部隊とな。御披露目みたいなものだからな、粗相のないように頼むぞ?」

足柄「なるほど、そう言う事ですか……。分かりました、了解です!」



【で……】

陸奥伊勢日向扶桑山城「よろしくお願いします」

提督「あっ、言い忘れていたが、上級将官の艦隊はオール戦艦の重火力部隊だから頑張れよー」


足柄「聞いてませんよそんな事!?」イヤァァァァッ!!?

ドーン!ドーン!チュドーン!




(※)将官
軍隊の階級を表す言葉で『~将』をまとめて指すもの。
大将、中将、少将、准将(日本ではあまり例が無い)がこれにあたる。

大将は連合艦隊司令長官クラス、中将は艦隊司令クラス、少将は戦隊司令クラスだが、例外も多い。
提督、と聞いてパッと名前が挙がる人たちはだいたいこの階級である。

44: 2013/08/07(水) 19:45:17.29 ID:h0YsZgyDO

【はじめての改装なのです】


五十鈴「五十鈴、損傷修復完了しました!」ビシッ!

提督「うむ。 ん?そう言えば五十鈴、前回の戦いで改装出来るレベルになったんだよな?」

五十鈴「えっ、あっ、はい、なりました!」【現在のレベル/レベル12】

提督「どうせドックに居るならついでだ、一緒に改装もやっちまうか?」

五十鈴「っ! はい!お願いします!」

電「良いなぁ……なのです」【現在のレベル/レベル15】



【改装終了】

五十鈴「改装工事終了よ!」バーン!

提督「ふむ、高角砲に酸素魚雷、それに対空電探(※)か……」

五十鈴「新兵器がこんなに沢山……」ウットリ

提督「とは言え今の敵は戦艦だし、対空より火力が欲しいんだよな。 ……よし、高角砲と電探外して20センチ砲積むぞ」

五十鈴「そんなーッ!!?」Σ( ̄□ ̄;)ガーン!



(※)電探
所謂、レーダーの事である。
今となっては当たり前の装備だが、太平洋戦争でその真価を発揮するまで効果を疑問視する声もあった。

なお、レーダーを使い日本海軍を圧倒した米軍だが、そのアンテナには日本の八木博士が開発した『八木アンテナ』が積まれており、
戦後、米軍のレーダーを見せて貰った海軍関係者が、驚くと言う笑うに笑えない珍エピソードもある。


日「このアンテナの“YAGI”って、どー言う意味?」(・・;)?

米「ハァ?お前んとこの八木博士の“YAGI”だぜ?なに言ってんの?」(゚Д゚)

日「えっ?」

米「えっ?」



これは負けるわ(確信)

45: 2013/08/07(水) 19:50:47.50 ID:h0YsZgyDO

短いけどここまでー

茶化してますが足柄さんは今でも我が鎮守府最強の巡洋艦なのです。
(巡洋艦最強であって艦隊最強とは言ってない)

そしてついに五十鈴さんが十二鈴に……。
(なお、この五十鈴さん、今はソナー積んで対潜活動をしている模様)


ではまた後日~


48: 2013/08/07(水) 21:29:34.92 ID:h0YsZgyDO
しまった、電探のエピソードは戦後の米軍じゃなくて戦時中のイギリス軍捕虜だった……
お詫びして訂正します。m(__)m


>>47
(・∀・)ノナカーマ

ゲット順のソートと苦労した面の記憶程度しか参考にして無いけどね。
作劇的に前後してる所もあるし

だから1-2とか超空気だし、1-3は渦潮と戦艦がヤバかったな~とか、1-4は敵の空襲がががが……とか、そんな程度
ぶっちゃけウチのプレイってテンプレ通りのプレイなんで、躓く所では躓くし、地雷は全部踏み抜いてる。我ながらワロスww

久々に弩ハマりしたゲームだからってのが大きいかもしれん

次回:或る鎮守府の短篇集【その2なのです!】


引用: 【艦これSS】或る鎮守府の短篇集【なのです!】