1:◆InvoDUx.DI 2009/01/12(月) 05:01:36.68 ID:/AaDJg2f0
~はじめに~
この読みものは拙作「水銀燈の今宵もアンニュ~イ」と同じ設定を使い回しています。
#vol6終了後の話ですが知らなくても普通に読めますがめぐの黒さにびびるかもしれません。
文章はビジュアルノベルのような書き方をしてあります。ちょっと読みにくいかもしれません。
それではしばしの間お付き合いいただければ幸いでございます。
水銀燈のアンニュ~イな一日
水銀燈の今宵もアンニュ~イvol4
水銀燈の今宵もアンニュ~イvol5
水銀鐙の今宵もアンニュ~イvol6
6: 2009/01/12(月) 05:05:41.52 ID:/AaDJg2f0
「はぁ・・・いいお湯・・・」
吐息が零れる。疲れが湯に溶けていくようだ。
貸切の露天風呂。
番組が一段落したので休養がてら宿を取った。
あいにく予約が遅かったので貸切に出来たのは昼食前のこの時間帯だけだが。
「ま、めぐと一緒だし、あんまり休養にはならないでしょうけど」
―――だが、退屈はしないだろう。
「また、猫っ可愛がりされるのかしらぁ・・・」
めぐの愛情はハードだ。自分のもらえなかった分まで。こちらに・・・そう、叩き付けてくる。
できればもう少しソフトなほうがいいのだが―――
「無理でしょうけど・・・」
8: 2009/01/12(月) 05:09:34.42 ID:/AaDJg2f0
「何が無理なの?水銀燈?」
不意に声をかけられた。
―――といっても予想の範囲内だが
「遅かったわね、めぐ、それともタイミングをうかが―――ぶっ!?」
振り向いて声に答える。そして・・・吹いた。
振り向いた先に年頃の少女の身体、日焼けとは無縁の白い、病的なほどに白い肌。
胸には控えめな膨らみ、痛いほどの白に桜色が映える。美しいと素直に思う。
ガラス細工のようなはかない美しさだが―――
ここまではいい。ここは温泉だ。裸で現れても問題はない。
かかり湯しなかったのは後で叱るとして、ほぼすべてに優先して言いたいことがある。
不意に声をかけられた。
―――といっても予想の範囲内だが
「遅かったわね、めぐ、それともタイミングをうかが―――ぶっ!?」
振り向いて声に答える。そして・・・吹いた。
振り向いた先に年頃の少女の身体、日焼けとは無縁の白い、病的なほどに白い肌。
胸には控えめな膨らみ、痛いほどの白に桜色が映える。美しいと素直に思う。
ガラス細工のようなはかない美しさだが―――
ここまではいい。ここは温泉だ。裸で現れても問題はない。
かかり湯しなかったのは後で叱るとして、ほぼすべてに優先して言いたいことがある。
9: 2009/01/12(月) 05:13:30.43 ID:/AaDJg2f0
「なんでハゲヅラに鼻眼鏡なのよ!?」
そう、なぜかめぐはハゲヅラに鼻眼鏡を装着して現れた。
美しい裸身にハゲヅラ鼻眼鏡、・・・シュールだ。
「温泉といえばドリフじゃないかしら?水銀燈」
・・・めぐは古いお笑いが好きだ。だからといって、自分でネタを仕込むほどになっているとは・・・
「わからないでもないけど、完全に出オチね」
「最初からそのつもりだから問題ない」
ハゲヅラ鼻眼鏡を洗面器に入れながらめぐは言う。
11: 2009/01/12(月) 05:17:16.94 ID:/AaDJg2f0
柿崎めぐ。私のミーディアム。
最初は最初は互いに相手を利用しようとしていた。
次に互いに相手を助けようと思った。
今はともに肩を並べて歩いている。
―――時には肩を貸しあいながら。
ミーディアムとドールはどこか似ているという。
片や黙って佇んでいれば美少女。口を開けば軽快に毒を吐く小悪魔。
片やネジを巻かれねば美しいドール。一度動きだせば最凶のドール。
今となってはめぐが私のミーディアムになるのは必然と思う。
無数の分岐を統合した今、それは知っている知識でもある。覚えている記憶でもある。
最初は最初は互いに相手を利用しようとしていた。
次に互いに相手を助けようと思った。
今はともに肩を並べて歩いている。
―――時には肩を貸しあいながら。
ミーディアムとドールはどこか似ているという。
片や黙って佇んでいれば美少女。口を開けば軽快に毒を吐く小悪魔。
片やネジを巻かれねば美しいドール。一度動きだせば最凶のドール。
今となってはめぐが私のミーディアムになるのは必然と思う。
無数の分岐を統合した今、それは知っている知識でもある。覚えている記憶でもある。
12: 2009/01/12(月) 05:19:58.05 ID:/AaDJg2f0
「まったく、ネタのために身体の具合悪くしたら馬鹿みたいじゃないの!ちゃんとかかり湯して身体温めてから、浸かりなさいよね」
めぐの心臓は良くない。はっきりいえば悪い。急に湯に浸かるなどということは発作を誘発しかねない。
「ごめんなさい、水銀燈。取り合えずこのまま十分に温まってから、肩まで浸かるわ」
立って腰から下を湯につけた状態。変形の半身浴といったところか。
「それなら、こっちが段になってるから、座りなさいよぉ」
手を振り自分の元へと招く。
子供とかのために作られたのだろう。そこは何段かに緩やかな段差がつけられていて、私でも座って入浴が出来る。
「そうね、そうするわ。ありがとう水銀燈」
めぐの心臓は良くない。はっきりいえば悪い。急に湯に浸かるなどということは発作を誘発しかねない。
「ごめんなさい、水銀燈。取り合えずこのまま十分に温まってから、肩まで浸かるわ」
立って腰から下を湯につけた状態。変形の半身浴といったところか。
「それなら、こっちが段になってるから、座りなさいよぉ」
手を振り自分の元へと招く。
子供とかのために作られたのだろう。そこは何段かに緩やかな段差がつけられていて、私でも座って入浴が出来る。
「そうね、そうするわ。ありがとう水銀燈」
13: 2009/01/12(月) 05:24:10.72 ID:/AaDJg2f0
めぐがざぶざぶと歩いてきて隣に腰を下ろす。その様を見て頭を抱えた・・・これは一言言わねばなるまい。
「大股で歩いてこないのっ!はしたないわよっ!!」
無頓着に段差を上がって来るものだから淡い茂みやその奥まで丸見えになっている。
「別にいいじゃない、水銀燈しかいないのだもの」
これだ、小さい頃から入院して人に身体を見られ慣れているせいか、どうもめぐは羞恥心が薄い。
「心構えの問題の事を言ってるの!レディにあるまじき行為よ!」
「水銀燈って、作法とか割と細かいのよね・・・小姑みたい」
「こっ・・・小姑ですってぇ!?」
「婦長みたい」
婦長、正確には師長なのだが。有栖川のは40代半ばの厳めしい顔の口喧しい中年女性。
―――めぐと私はあだ名をつけていた
「大股で歩いてこないのっ!はしたないわよっ!!」
無頓着に段差を上がって来るものだから淡い茂みやその奥まで丸見えになっている。
「別にいいじゃない、水銀燈しかいないのだもの」
これだ、小さい頃から入院して人に身体を見られ慣れているせいか、どうもめぐは羞恥心が薄い。
「心構えの問題の事を言ってるの!レディにあるまじき行為よ!」
「水銀燈って、作法とか割と細かいのよね・・・小姑みたい」
「こっ・・・小姑ですってぇ!?」
「婦長みたい」
婦長、正確には師長なのだが。有栖川のは40代半ばの厳めしい顔の口喧しい中年女性。
―――めぐと私はあだ名をつけていた
15: 2009/01/12(月) 05:27:15.45 ID:/AaDJg2f0
「だれがモアイよっ!私のは正論!あっちのは愚痴と言い掛かり!一緒にしないでちょうだい!」
このモアイはイースター島のモアイではなく、ゲームのモアイ。
口を開きっぱなしにして言葉を垂れ流す。
「言うに事欠いてまったく・・・。それにめぐだっていずれ恋をして、雄と付き合う事が来るのよ、その時に今のままじゃドン引きされるわよぉ?」
もっともおたよりの変態枠を見るに、それでも構わなそうな気もするが・・・できればめぐには普通に幸せになってほしい。
「恋ならしてるわよ?」
「私以外でよ、まあ、そういってくれるのは嬉しいといえば嬉しいのだけれど」
前ははぁ!?などと馬鹿にしためぐの言葉。今はちゃんと受け止められる。
このモアイはイースター島のモアイではなく、ゲームのモアイ。
口を開きっぱなしにして言葉を垂れ流す。
「言うに事欠いてまったく・・・。それにめぐだっていずれ恋をして、雄と付き合う事が来るのよ、その時に今のままじゃドン引きされるわよぉ?」
もっともおたよりの変態枠を見るに、それでも構わなそうな気もするが・・・できればめぐには普通に幸せになってほしい。
「恋ならしてるわよ?」
「私以外でよ、まあ、そういってくれるのは嬉しいといえば嬉しいのだけれど」
前ははぁ!?などと馬鹿にしためぐの言葉。今はちゃんと受け止められる。
16: 2009/01/12(月) 05:30:10.43 ID:/AaDJg2f0
「桜田君」「ぶっ!?め、めぐ!そそそそそそ、それって本当!?」
桜田、桜田ジュン。真紅達のマスター。そして未来のマエストロ。
真紅の、私達の未来を変えてしまった少年。
「嘘に決まってるじゃない、あんな工口眼鏡ザル。うつむくフリして私の胸のあたり見てた気もするし」
「だーっ・・・ほんとに・・・もう。びっくりしたじゃない」
ほっとして脱力する。めぐがあの少年を好きになったら―――寂しい・・・?・・・・・・・・・それとも
「嫉妬した?水銀燈?」
ギクリとして硬直する。
「・・・そうね・・・少しね」
なぜだろうか、はっきり言い切れない。
「どっちに嫉妬したのかしらね」「えっ?」
「ううん、なんでもないわ」
桜田、桜田ジュン。真紅達のマスター。そして未来のマエストロ。
真紅の、私達の未来を変えてしまった少年。
「嘘に決まってるじゃない、あんな工口眼鏡ザル。うつむくフリして私の胸のあたり見てた気もするし」
「だーっ・・・ほんとに・・・もう。びっくりしたじゃない」
ほっとして脱力する。めぐがあの少年を好きになったら―――寂しい・・・?・・・・・・・・・それとも
「嫉妬した?水銀燈?」
ギクリとして硬直する。
「・・・そうね・・・少しね」
なぜだろうか、はっきり言い切れない。
「どっちに嫉妬したのかしらね」「えっ?」
「ううん、なんでもないわ」
18: 2009/01/12(月) 05:33:25.31 ID:/AaDJg2f0
「ひゃっ!?」
いきなり抱き寄せられて抱えられた。
「ちょっとめぐ!いきなり何するのよ!」
「全身浸かるの。水銀燈も一緒に」
「わかったから一声かけてからにしなさ―――ひゃうん!めぐ!なに揉んでるのよ!?」
「スキンシップだけど」
「淡々とさも当然のようにいえば通ると思ってんじゃないわよ!」
逃げようと思ってもがっちりホールドされていて身動きが取れない。
むにむにむにむにと執拗にもみしだいて来る・・・
「っく・・・ひゃ・・・やぁん・・・」
暴れるわけにもいかず、貸し切りの時間ずっとめぐに愛でられつづけた。
身体の疲れはとれても心はジャンクだわぁ・・・
いきなり抱き寄せられて抱えられた。
「ちょっとめぐ!いきなり何するのよ!」
「全身浸かるの。水銀燈も一緒に」
「わかったから一声かけてからにしなさ―――ひゃうん!めぐ!なに揉んでるのよ!?」
「スキンシップだけど」
「淡々とさも当然のようにいえば通ると思ってんじゃないわよ!」
逃げようと思ってもがっちりホールドされていて身動きが取れない。
むにむにむにむにと執拗にもみしだいて来る・・・
「っく・・・ひゃ・・・やぁん・・・」
暴れるわけにもいかず、貸し切りの時間ずっとめぐに愛でられつづけた。
身体の疲れはとれても心はジャンクだわぁ・・・
20: 2009/01/12(月) 05:36:32.77 ID:/AaDJg2f0
昼食。
といっても昼は外で食べる客が多いので宿では出ない。
宿の中にレストランもあるが、認知度が上がって来たといってもまだまだローゼンメイデンが外食するには厳しい世間だ。
だからといって・・・
「薔薇水晶に持ってこさせなくてもいいでしょうに、悪いわね、昼時は忙しいでしょう?」
「いえ、しばらくは休業です。水銀燈お姉様、お父様が錬金術材を探しに行かれました」
「錬金術材?」
「はい、私のローザミスティカは不完全ですので・・・」
「そう・・・見つかるといいわね・・・って!あんのダメ人間!売り上げとか根こそぎ持って行ったんじゃないの!?」
「ええ、まあ、その・・・何とかなると思います」
「まあ、何かあったら私か・・・真紅に言いなさい。金糸雀のマスターは余裕ないみたいだから・・・いいわね?」
「ありがとうございます、水銀燈お姉様」
「ばらしー、お腹すいた。」
「もうちょっと待っていてきらきー。今日はみんな一緒にご飯出来るるから」
といっても昼は外で食べる客が多いので宿では出ない。
宿の中にレストランもあるが、認知度が上がって来たといってもまだまだローゼンメイデンが外食するには厳しい世間だ。
だからといって・・・
「薔薇水晶に持ってこさせなくてもいいでしょうに、悪いわね、昼時は忙しいでしょう?」
「いえ、しばらくは休業です。水銀燈お姉様、お父様が錬金術材を探しに行かれました」
「錬金術材?」
「はい、私のローザミスティカは不完全ですので・・・」
「そう・・・見つかるといいわね・・・って!あんのダメ人間!売り上げとか根こそぎ持って行ったんじゃないの!?」
「ええ、まあ、その・・・何とかなると思います」
「まあ、何かあったら私か・・・真紅に言いなさい。金糸雀のマスターは余裕ないみたいだから・・・いいわね?」
「ありがとうございます、水銀燈お姉様」
「ばらしー、お腹すいた。」
「もうちょっと待っていてきらきー。今日はみんな一緒にご飯出来るるから」
22: 2009/01/12(月) 05:39:43.15 ID:/AaDJg2f0
用意周到な事にこの末妹はnのフィールドを駆け巡って食材を集めてきたらしい。
フィールド内で手に入れた食材ならば、雪華綺晶も一緒に食事できるからと。
「調理器具までは手が回らなかったので鍋とご飯と漬物しかありませんが」
「十分よぉ、正直コンビニかなんかですませるのを覚悟してたしね」
「無理に呼んでごめんね、薔薇水晶ちゃん。雪華綺晶ちゃん」
「いいえ、まったく問題ありませんわ、水銀燈お姉様のご主人様」
「大丈夫、おいしいものがあればどこにでもいく」
いつの間に仲良くなったのか、いつの間に連絡を取ったのか。
「あんたら、いつ連絡とったのよ?」
「この前の放送終了後お店の番号を・・・」
「あと、たまにメイメイもくる。そうしたら私が鏡に映る」
「メ、メイメイすっかりめぐの言うこと聞くようになっちゃったわぁ・・・」
フィールド内で手に入れた食材ならば、雪華綺晶も一緒に食事できるからと。
「調理器具までは手が回らなかったので鍋とご飯と漬物しかありませんが」
「十分よぉ、正直コンビニかなんかですませるのを覚悟してたしね」
「無理に呼んでごめんね、薔薇水晶ちゃん。雪華綺晶ちゃん」
「いいえ、まったく問題ありませんわ、水銀燈お姉様のご主人様」
「大丈夫、おいしいものがあればどこにでもいく」
いつの間に仲良くなったのか、いつの間に連絡を取ったのか。
「あんたら、いつ連絡とったのよ?」
「この前の放送終了後お店の番号を・・・」
「あと、たまにメイメイもくる。そうしたら私が鏡に映る」
「メ、メイメイすっかりめぐの言うこと聞くようになっちゃったわぁ・・・」
23: 2009/01/12(月) 05:43:22.66 ID:/AaDJg2f0
めぐには妙な魅力があるらしい。
何と言うか、普通の人間ではダメなのだが・・・めぐもあのジュンという少年と同じようにドールを引き付けるなにかを持っているのかもしれない。
―――こちらはあちらと違って心に闇を抱えているドールばかりだが。
めぐはその闇を見通し、受け入れることができるのかもしれない。
それに、闇は捨てたものではない。
闇が無ければ人は疲れ果ててしまう。闇があるからこそ、人は眠りに落ち。そしてまた目覚めて歩き出せるのだろう。
それは、私達ドールでも同じ事―――
何と言うか、普通の人間ではダメなのだが・・・めぐもあのジュンという少年と同じようにドールを引き付けるなにかを持っているのかもしれない。
―――こちらはあちらと違って心に闇を抱えているドールばかりだが。
めぐはその闇を見通し、受け入れることができるのかもしれない。
それに、闇は捨てたものではない。
闇が無ければ人は疲れ果ててしまう。闇があるからこそ、人は眠りに落ち。そしてまた目覚めて歩き出せるのだろう。
それは、私達ドールでも同じ事―――
24: 2009/01/12(月) 05:46:39.97 ID:/AaDJg2f0
「まあいいわ、せっかく来たのだからゆっくりしていきなさい。」
「いえ、せっかくですが留守番もありますので・・・」
「雪華綺晶がいるから大丈夫じゃない?」
雪華綺晶はある程度の大きさの鏡があれば距離や時間は関係ない。
それこそ防犯カメラのようにも使える。
「それでもきらきー一人だけ集中させるのは・・・」
「ばらしー・・・」
「そ、べつに無理強いはしないわ」
彼女たちにも彼女たちだけの時間と言うものが必要なのだろう。
槐もいない事だしくつろげるに違いない。
「いえ、せっかくですが留守番もありますので・・・」
「雪華綺晶がいるから大丈夫じゃない?」
雪華綺晶はある程度の大きさの鏡があれば距離や時間は関係ない。
それこそ防犯カメラのようにも使える。
「それでもきらきー一人だけ集中させるのは・・・」
「ばらしー・・・」
「そ、べつに無理強いはしないわ」
彼女たちにも彼女たちだけの時間と言うものが必要なのだろう。
槐もいない事だしくつろげるに違いない。
25: 2009/01/12(月) 05:49:44.02 ID:/AaDJg2f0
「ばらしー、もう食べていい?」
「鳥はまだ、あとは大丈夫」
「大丈夫、ばらしーの作ったものならなんでも食べる」
「それでアンタこの前倒れたでしょうに・・・」
「お姉さまがたもどうぞ」
蓋を開けると白菜、椎茸、白まいたけ、鳥ブツ。味噌仕立ての鳥鍋。
薔薇水晶のテリトリーであろうnのフィールド。
水晶の柱が乱立している無機質な空間での鍋。
シュール過ぎる光景。昔の私が見たら何と言うのだろう。
―――昔の私でも呆れてなにも言えなくなる光景かもしれないが。
「鳥はまだ、あとは大丈夫」
「大丈夫、ばらしーの作ったものならなんでも食べる」
「それでアンタこの前倒れたでしょうに・・・」
「お姉さまがたもどうぞ」
蓋を開けると白菜、椎茸、白まいたけ、鳥ブツ。味噌仕立ての鳥鍋。
薔薇水晶のテリトリーであろうnのフィールド。
水晶の柱が乱立している無機質な空間での鍋。
シュール過ぎる光景。昔の私が見たら何と言うのだろう。
―――昔の私でも呆れてなにも言えなくなる光景かもしれないが。
26: 2009/01/12(月) 05:54:32.06 ID:/AaDJg2f0
「そうね、有り難くいただくとするわ」
そういって、めぐの膝の上に乗ろうとする。
「ごめんなさい水銀燈。今日はそっちで食べて」
―――拒否された。
「・・・えっ?」
いつもはどれほど嫌がっても強制的に膝に載せるめぐに拒否された・・・何故?
「あ、あら。珍しいわね?」
動揺を押し頃して問う。
「今日はね。雪華綺晶ちゃん、おいで」
!・・・雪華綺晶ですって!?
「私・・・ですか?黒薔薇のお姉様のご主人様?」
「そうよ。水銀燈も薔薇水晶ちゃんもあるのに、雪華綺晶ちゃんは抱っこされたことがないんじゃないかな?」
それは間違いないだろう。そもそも雪華綺晶には実体がない。
そういって、めぐの膝の上に乗ろうとする。
「ごめんなさい水銀燈。今日はそっちで食べて」
―――拒否された。
「・・・えっ?」
いつもはどれほど嫌がっても強制的に膝に載せるめぐに拒否された・・・何故?
「あ、あら。珍しいわね?」
動揺を押し頃して問う。
「今日はね。雪華綺晶ちゃん、おいで」
!・・・雪華綺晶ですって!?
「私・・・ですか?黒薔薇のお姉様のご主人様?」
「そうよ。水銀燈も薔薇水晶ちゃんもあるのに、雪華綺晶ちゃんは抱っこされたことがないんじゃないかな?」
それは間違いないだろう。そもそも雪華綺晶には実体がない。
29: 2009/01/12(月) 05:57:50.89 ID:/AaDJg2f0
「!・・・ですがその・・・」
ちらちらとこちらを見てくる。理由がわかれば我慢できる。
・・・我慢?
「なにを遠慮しているのよぉ?雪華綺晶?私はいつも嫌だって言ってるのにされるぐらいだもの、遠慮なんかしなくていいわよ?」
いつもしていてもらっているからこそ、今も当然だと思っていた。
末妹の前でそれは言えないが。
「あ、ありがとうござ・・・あり・・・ぐすっ・・・」
「きらきー、泣くのはまだ早いわ」
「ぐすっ・・・だって・・・初めて・・・」
雪華綺晶は、まだ、抱かれてもいないのに既にとめどなく涙が溢れている。
「ほら、雪華綺晶ちゃん。よい・・・しょっと」
めぐが雪華綺晶の腋の下に手をいれて一気に引っ張りあげる。
・・・その抱き方はドレスが痛むからやめなさいって言ってるのに、もう。
ちらちらとこちらを見てくる。理由がわかれば我慢できる。
・・・我慢?
「なにを遠慮しているのよぉ?雪華綺晶?私はいつも嫌だって言ってるのにされるぐらいだもの、遠慮なんかしなくていいわよ?」
いつもしていてもらっているからこそ、今も当然だと思っていた。
末妹の前でそれは言えないが。
「あ、ありがとうござ・・・あり・・・ぐすっ・・・」
「きらきー、泣くのはまだ早いわ」
「ぐすっ・・・だって・・・初めて・・・」
雪華綺晶は、まだ、抱かれてもいないのに既にとめどなく涙が溢れている。
「ほら、雪華綺晶ちゃん。よい・・・しょっと」
めぐが雪華綺晶の腋の下に手をいれて一気に引っ張りあげる。
・・・その抱き方はドレスが痛むからやめなさいって言ってるのに、もう。
30: 2009/01/12(月) 06:01:59.04 ID:/AaDJg2f0
自身を背もたれにするような感じで膝の上に乗せるのがめぐの抱き方。
基本的なドールの抱き方である手を膝下に回しての抱き方は、ベッドの上にずっといるめぐには辛い。
だからあれはめぐの抱き方。
―――私だけがされている抱かれ方・・・
「どうかな?水銀燈は嫌がるんだけど・・・」
「うれっ・・・うれしい・・・あ・すご・・ひっく・・・暖かいの・・・ぐすっ・・・」
抱かれるのが嫌なのではなく、ドレスに皺が寄るのが嫌なの!
出そうになった言葉を慌てて飲み込む。これでは羨ましくて駄々をこねる子供ではないか。
「よかったわね、ぐすっ、よかっ、よかったわね、きらきー」
薔薇水晶まで涙ながらに頷く。
・・・つまんなぁい。
基本的なドールの抱き方である手を膝下に回しての抱き方は、ベッドの上にずっといるめぐには辛い。
だからあれはめぐの抱き方。
―――私だけがされている抱かれ方・・・
「どうかな?水銀燈は嫌がるんだけど・・・」
「うれっ・・・うれしい・・・あ・すご・・ひっく・・・暖かいの・・・ぐすっ・・・」
抱かれるのが嫌なのではなく、ドレスに皺が寄るのが嫌なの!
出そうになった言葉を慌てて飲み込む。これでは羨ましくて駄々をこねる子供ではないか。
「よかったわね、ぐすっ、よかっ、よかったわね、きらきー」
薔薇水晶まで涙ながらに頷く。
・・・つまんなぁい。
32: 2009/01/12(月) 06:05:08.27 ID:/AaDJg2f0
「で、いつになったら食事できるのかしらね?」
水を注すのはわかっていても言う、言わざるをえない。
こんな茶番は見たくもない。
「ぐすっ、あ、ごめんなさい、水銀燈お姉様・・・・・・はい、どうぞめしあがってください」
薔薇水晶が小鉢に取り分けてくれる。
「ありがと」
つつきながら、めぐの方を見やると、雪華綺晶をかまい倒している。
「はい雪華綺晶ちゃん、あーん」
「ぐすっ、おいしい、暖かい・・・ひっく黒薔薇のお姉様のご主人様・・・あの・・・」
「なに?」
水を注すのはわかっていても言う、言わざるをえない。
こんな茶番は見たくもない。
「ぐすっ、あ、ごめんなさい、水銀燈お姉様・・・・・・はい、どうぞめしあがってください」
薔薇水晶が小鉢に取り分けてくれる。
「ありがと」
つつきながら、めぐの方を見やると、雪華綺晶をかまい倒している。
「はい雪華綺晶ちゃん、あーん」
「ぐすっ、おいしい、暖かい・・・ひっく黒薔薇のお姉様のご主人様・・・あの・・・」
「なに?」
33: 2009/01/12(月) 06:07:08.23 ID:/AaDJg2f0
「その・・・・・・めぐ姉様とお呼びしてよろしいでしょうか・・・?」
「なっ!?・・・んっ」
思わず声が出た。その私をチラ見してめぐは言う。
「いいわ、私はあなたの事を雪華ちゃんて呼ぶわね」
ぐっ・・・今度は飲み込んだ。
「私もよろしいでしょうか?水銀燈お姉様のご主人様」
「えっ?」
薔薇水晶まで!?さすがに今度は完全に不意を打たれて声が出た。
「もちろん。えっと・・・薔薇ちゃんだったらおかしいかな?」
「いえ、光栄に思います。めぐお姉様」
・・・・・・・・・めぐがじっと見つめてくる
「何よ?」
いらつきを言葉に載せて吐く。
「なっ!?・・・んっ」
思わず声が出た。その私をチラ見してめぐは言う。
「いいわ、私はあなたの事を雪華ちゃんて呼ぶわね」
ぐっ・・・今度は飲み込んだ。
「私もよろしいでしょうか?水銀燈お姉様のご主人様」
「えっ?」
薔薇水晶まで!?さすがに今度は完全に不意を打たれて声が出た。
「もちろん。えっと・・・薔薇ちゃんだったらおかしいかな?」
「いえ、光栄に思います。めぐお姉様」
・・・・・・・・・めぐがじっと見つめてくる
「何よ?」
いらつきを言葉に載せて吐く。
34: 2009/01/12(月) 06:10:27.49 ID:/AaDJg2f0
「銀ちゃんって呼ぼ・・・」
「嫌よ!」
取り付く島もなく拒否
「ギンギン」
「はぁ!?番組離れてまでなんでギンギン!?ばっかじゃない!」
「じゃあ、水銀燈だけ仲間外れね・・・」
「べ、別に構わないわよ!いいから早く食べてしまいましょう、nのフィールドにはあまり長くいられないのだから!」
宣言して、率先して食べはじめる。
「そうね、はい雪華ちゃん、あーん」
「あぐぎゅ・・・おいしい・・・幸せです、めぐ姉様」
「めぐお姉様、おかわりどうぞ」
・・・美味しいはずの鍋が砂でも噛んでいるような感じがしたのは精神的なものだろうか・・・
―――プライドにかけておくびにも出さないが。
「嫌よ!」
取り付く島もなく拒否
「ギンギン」
「はぁ!?番組離れてまでなんでギンギン!?ばっかじゃない!」
「じゃあ、水銀燈だけ仲間外れね・・・」
「べ、別に構わないわよ!いいから早く食べてしまいましょう、nのフィールドにはあまり長くいられないのだから!」
宣言して、率先して食べはじめる。
「そうね、はい雪華ちゃん、あーん」
「あぐぎゅ・・・おいしい・・・幸せです、めぐ姉様」
「めぐお姉様、おかわりどうぞ」
・・・美味しいはずの鍋が砂でも噛んでいるような感じがしたのは精神的なものだろうか・・・
―――プライドにかけておくびにも出さないが。
35: 2009/01/12(月) 06:16:02.60 ID:/AaDJg2f0
昼食後
薔薇水晶と雪華綺晶は槐堂・・・いまではドールズカフェ槐の方が有名だが―――に帰って行った。
いま、部屋にいるのはめぐと私だけ。
・・・空気が異質に感じられる。
場所が、時間が・・・そしてめぐが・・・異質な空気を作り出している。
「ちょっと出てくるわ」
いらえはない。いらつきを振り切るように羽ばたく。
上空を二、三度旋回して周囲を確認する。とくに面白そうなものはない
・・・何よめぐってば・・・あの子達ばかり可愛がって・・・
普段うっとおしいと思っていても、いざ相手にされないと非常に腹だたしい。
―――いや、寂しい。雪華綺晶を抱っこするのは構わない。
―――だけども。もう少しこちらに気を使ってもよいのではないか。
・・・絆は強さにも弱さにもなることはよくわかっている。認めたくはないが認めるしかあるまい。
「弱くなったものだわぁ・・・この水銀燈とあろうものが」
薔薇水晶と雪華綺晶は槐堂・・・いまではドールズカフェ槐の方が有名だが―――に帰って行った。
いま、部屋にいるのはめぐと私だけ。
・・・空気が異質に感じられる。
場所が、時間が・・・そしてめぐが・・・異質な空気を作り出している。
「ちょっと出てくるわ」
いらえはない。いらつきを振り切るように羽ばたく。
上空を二、三度旋回して周囲を確認する。とくに面白そうなものはない
・・・何よめぐってば・・・あの子達ばかり可愛がって・・・
普段うっとおしいと思っていても、いざ相手にされないと非常に腹だたしい。
―――いや、寂しい。雪華綺晶を抱っこするのは構わない。
―――だけども。もう少しこちらに気を使ってもよいのではないか。
・・・絆は強さにも弱さにもなることはよくわかっている。認めたくはないが認めるしかあるまい。
「弱くなったものだわぁ・・・この水銀燈とあろうものが」
36: 2009/01/12(月) 06:18:34.69 ID:/AaDJg2f0
プライドが無ければ・・・いや、素直な心があれば・・・ぐるぐると思考が回る。
先に進まぬ思考を友に空を飛ぶ。
露天風呂にさしかかったとき、見覚えのある姿を見つけた。
黒髪の少年。
―――桜田ジュン。
露天風呂を独り占めしている・・・真紅達の姿は・・・・・・無い。
それが確認できると私は一目散にそちらへ飛んで行った。
表層思考はいらいらをたたき付けるためと語るそれでは説明の出来ない沸き上がってくる何か。
それにつき動かされるように私は露天風呂を目指す。
先に進まぬ思考を友に空を飛ぶ。
露天風呂にさしかかったとき、見覚えのある姿を見つけた。
黒髪の少年。
―――桜田ジュン。
露天風呂を独り占めしている・・・真紅達の姿は・・・・・・無い。
それが確認できると私は一目散にそちらへ飛んで行った。
表層思考はいらいらをたたき付けるためと語るそれでは説明の出来ない沸き上がってくる何か。
それにつき動かされるように私は露天風呂を目指す。
37: 2009/01/12(月) 06:20:35.20 ID:/AaDJg2f0
めぐPART
「ちょっと出てくるわ」
水銀燈がそう告げた。
私は黙ったままで水銀燈が出ていくのを放置する。
完全に姿が見えなくなってからひとりごちる。
「ばっかみたい。」
水銀燈のお得意のフレーズ。私も好きでよく使うこの台詞。
―――いまはただ虚しい。
どうしてこうなったんだろう。水銀燈と私と薔薇雪華ちゃんと。楽しい旅行になるはずだったのに・・・
考えてみる・・・
「アイツのせいよね・・・」
―――アイツ。
「ちょっと出てくるわ」
水銀燈がそう告げた。
私は黙ったままで水銀燈が出ていくのを放置する。
完全に姿が見えなくなってからひとりごちる。
「ばっかみたい。」
水銀燈のお得意のフレーズ。私も好きでよく使うこの台詞。
―――いまはただ虚しい。
どうしてこうなったんだろう。水銀燈と私と薔薇雪華ちゃんと。楽しい旅行になるはずだったのに・・・
考えてみる・・・
「アイツのせいよね・・・」
―――アイツ。
39: 2009/01/12(月) 06:23:06.38 ID:/AaDJg2f0
桜田ジュンとかいう少年。真紅ちゃん達のミーディアム。そして水銀燈をたぶらかすいけ好かない男。
どうやってたぶらかしているのか、アイツの周りにはドールが集まる。
べつにそれは構わない。好きにしてくれていい。ハーレムだろうが何だろうが自由にすればいい。
―――水銀燈さえかかわらなければ。
何があったか知らないが、水銀燈はあの少年に惹かれ始めている。
水銀燈が誰かに恋をする。それはべつに構わない。
いや、見て見ぬふりが出来るというだけだけども・・・
時間がたてば、いずれは離れていくだろう。
ドールと結婚できるはずもなく、時とともに情は薄れる。
だけど、あの少年は駄目だ。
不器用だが愛されれば愛し返す。
ドールと結婚だって真剣に考えかねない。
―――私にはわかる。
―――私も同じだから。
どうやってたぶらかしているのか、アイツの周りにはドールが集まる。
べつにそれは構わない。好きにしてくれていい。ハーレムだろうが何だろうが自由にすればいい。
―――水銀燈さえかかわらなければ。
何があったか知らないが、水銀燈はあの少年に惹かれ始めている。
水銀燈が誰かに恋をする。それはべつに構わない。
いや、見て見ぬふりが出来るというだけだけども・・・
時間がたてば、いずれは離れていくだろう。
ドールと結婚できるはずもなく、時とともに情は薄れる。
だけど、あの少年は駄目だ。
不器用だが愛されれば愛し返す。
ドールと結婚だって真剣に考えかねない。
―――私にはわかる。
―――私も同じだから。
41: 2009/01/12(月) 06:26:04.47 ID:/AaDJg2f0
他の相手なら、いざとなれば消してしまえばいい。薔薇水晶や雪華綺晶なら造作も無いことだろう。
この二人は純粋なので言い含めるのもたやすい。水銀燈のためだと強調すれば必ず動く。
だが、あの少年の場合そうもいかない。
あちらにもローゼンメイデンがいる。
露見した場合、それは少年を排しても、失敗なのだから。
再びアリスゲームになるか、それともこの時代は流れて再び眠りにつくか。
最悪なのは水銀燈に完全に見限られること。水銀燈の恋愛相手を消すことに躊躇いはあるが迷いはない。
物心ついて以来、生と氏の通り過ぎる場所で生と氏の狭間にいたのだから、命の価値もはかなさも、よくわかっている。
それを理解したうえで、私の戦いとして命を奪えると断言できる。
水銀燈とともに生きていくのが私の戦い。
この二人は純粋なので言い含めるのもたやすい。水銀燈のためだと強調すれば必ず動く。
だが、あの少年の場合そうもいかない。
あちらにもローゼンメイデンがいる。
露見した場合、それは少年を排しても、失敗なのだから。
再びアリスゲームになるか、それともこの時代は流れて再び眠りにつくか。
最悪なのは水銀燈に完全に見限られること。水銀燈の恋愛相手を消すことに躊躇いはあるが迷いはない。
物心ついて以来、生と氏の通り過ぎる場所で生と氏の狭間にいたのだから、命の価値もはかなさも、よくわかっている。
それを理解したうえで、私の戦いとして命を奪えると断言できる。
水銀燈とともに生きていくのが私の戦い。
43: 2009/01/12(月) 06:29:15.61 ID:/AaDJg2f0
エゴでもいい。共にずっといたい。
水銀燈は始めて手に入れた強さ、優しさ・・・家族。
失いたくない。そのためにはどれだけでも強くなれる・・・
思考を打ち切り立ち上がる。基本的に一人でいるのは危険だ。
―――私の心臓はいつ壊れてもおかしくないのだから。
人混みは苦手だが、発作が起きた時の事を考えると、人のいるところのほうがいい。
―――まだ、氏ねない。
そう最確認して立ち上がりロビーに向かうことにした
水銀燈は始めて手に入れた強さ、優しさ・・・家族。
失いたくない。そのためにはどれだけでも強くなれる・・・
思考を打ち切り立ち上がる。基本的に一人でいるのは危険だ。
―――私の心臓はいつ壊れてもおかしくないのだから。
人混みは苦手だが、発作が起きた時の事を考えると、人のいるところのほうがいい。
―――まだ、氏ねない。
そう最確認して立ち上がりロビーに向かうことにした
44: 2009/01/12(月) 06:33:43.20 ID:/AaDJg2f0
水銀燈PART
間違いない、ジュンだ。
洗い場で髪を洗っている。乱暴にざぶざぶと。
ま、男の子ならこんなものでしょうけど・・・。
あれほど繊細な作業をするとは思えないぐらいぞんざいだ。
「はぁい、ちょっといいかしら?」
我ながら間抜けだとは思う。もっと他に声のかけようがあるだろうに。
「え・・・えっ!?う・・・うわああああああっ!?」
「なによぅ、そんなに驚かなくてもいいじゃない」
ジュンは慌てふためいきながらもタオルをしっかり腰に巻きなおす。
そして両手で、体をかばうようにして・・・
―――男女逆じゃなくて?
こちらを警戒している。
間違いない、ジュンだ。
洗い場で髪を洗っている。乱暴にざぶざぶと。
ま、男の子ならこんなものでしょうけど・・・。
あれほど繊細な作業をするとは思えないぐらいぞんざいだ。
「はぁい、ちょっといいかしら?」
我ながら間抜けだとは思う。もっと他に声のかけようがあるだろうに。
「え・・・えっ!?う・・・うわああああああっ!?」
「なによぅ、そんなに驚かなくてもいいじゃない」
ジュンは慌てふためいきながらもタオルをしっかり腰に巻きなおす。
そして両手で、体をかばうようにして・・・
―――男女逆じゃなくて?
こちらを警戒している。
45: 2009/01/12(月) 06:36:03.90 ID:/AaDJg2f0
「その声・・・黒い色・・・水銀燈か?」
「はぁ!?私が私以外の何に見えるって言うのよ!?」
「ああ、その物言い。間違いなく水銀燈だ」
正体がわかって多少警戒が解けたのであろう、ジュンは体の力を抜くと(腰のタオルはしっかり結び直したが)こちらに話しかけてきた。
「どういう事かしら?・・・・・・ああ、眼鏡ね」
眼鏡がなく見辛いのか半眼でこちらを見ている・・・
「不細工な顔がもっと不細工になってるわよぉ?ちゃんとした顔しなさいな」
「うるさいなあ、全然見えないんだからしょうがないだろ」
「どのくらい見えてるの?」
「輪郭と・・・色。お前の髪はわかりづらいな」
「本当に目が悪いのね・・・でもね」
翼の竜で手桶を持ち上げ顔にお湯をかけてやる。
「はぁ!?私が私以外の何に見えるって言うのよ!?」
「ああ、その物言い。間違いなく水銀燈だ」
正体がわかって多少警戒が解けたのであろう、ジュンは体の力を抜くと(腰のタオルはしっかり結び直したが)こちらに話しかけてきた。
「どういう事かしら?・・・・・・ああ、眼鏡ね」
眼鏡がなく見辛いのか半眼でこちらを見ている・・・
「不細工な顔がもっと不細工になってるわよぉ?ちゃんとした顔しなさいな」
「うるさいなあ、全然見えないんだからしょうがないだろ」
「どのくらい見えてるの?」
「輪郭と・・・色。お前の髪はわかりづらいな」
「本当に目が悪いのね・・・でもね」
翼の竜で手桶を持ち上げ顔にお湯をかけてやる。
47: 2009/01/12(月) 06:39:08.82 ID:/AaDJg2f0
「うぶっ!?いきなり何するんだよ!!」
「お父様にいただいた髪をけなしたのは減点。あと私はお前じゃなくて水銀燈。前も言ったわよね?」
「う・・・そうだよな・・・悪かったな」
「わかればいいわ、素直な子は嫌いでなくってよ」
叱られた意味を理解した上で反省できる者は多くない。
私の長い記憶の中でも十数人ぐらいしかいないのではなかろうか。
「ところで目を細めなかったらどれぐらい?」
「全くわからない。いろとぼやけた輪郭ぐらいだな」
「そう、なら別にかまわないわね、ちょっと待ってなさい」
「え・・おい、水銀燈!」
「お父様にいただいた髪をけなしたのは減点。あと私はお前じゃなくて水銀燈。前も言ったわよね?」
「う・・・そうだよな・・・悪かったな」
「わかればいいわ、素直な子は嫌いでなくってよ」
叱られた意味を理解した上で反省できる者は多くない。
私の長い記憶の中でも十数人ぐらいしかいないのではなかろうか。
「ところで目を細めなかったらどれぐらい?」
「全くわからない。いろとぼやけた輪郭ぐらいだな」
「そう、なら別にかまわないわね、ちょっと待ってなさい」
「え・・おい、水銀燈!」
48: 2009/01/12(月) 06:41:55.06 ID:/AaDJg2f0
静止の声を無視して脱衣所へ。
手早く脱いで・・・・・・ジュンの服と一緒にしてしまう。
・・・ちょっとはしたないかしら・・・
ちらと頭をよぎるがそれ以上に、ジュンの反応が楽しみで無視する。
「待たせたわね、ジュン」
「なにやってたん・・・うわああああっ!?」
こちらを向いたジュンは見るなり絶叫して顔を背ける・・・失礼な男。
「ちょ・・お・・・はだ・・・な・・・お前」
「お前?」
「あ、いや、水銀燈・・・じゃなくて!なんで脱いでるんだよ!?」
「あら、わかっちゃう?いやぁん」
わざとおどけてはぐらかす。
実は私だって一杯一杯なのだ。脱いだ理由とか細かく聞かれても・・・実に困る
手早く脱いで・・・・・・ジュンの服と一緒にしてしまう。
・・・ちょっとはしたないかしら・・・
ちらと頭をよぎるがそれ以上に、ジュンの反応が楽しみで無視する。
「待たせたわね、ジュン」
「なにやってたん・・・うわああああっ!?」
こちらを向いたジュンは見るなり絶叫して顔を背ける・・・失礼な男。
「ちょ・・お・・・はだ・・・な・・・お前」
「お前?」
「あ、いや、水銀燈・・・じゃなくて!なんで脱いでるんだよ!?」
「あら、わかっちゃう?いやぁん」
わざとおどけてはぐらかす。
実は私だって一杯一杯なのだ。脱いだ理由とか細かく聞かれても・・・実に困る
51: 2009/01/12(月) 06:44:59.01 ID:/AaDJg2f0
「そ、そう思うなら服着ればいいだろ!」
「あら?入浴するのに服は必要ないのではなくて?」
「にゅ・・・ええっ!?」
「ほら、あちらを向きなさい。そうそう、こっちを見るだけならいいけど・・・目を細めてしっかり見ようとかするなら」
なるべく凄みをきかせて言い放つ・・・顔は笑っているのだが
「ジャンクにしてあげるわ!」
「ほら、向いたぞ・・・何するつもりだよ」
「ジュン、シャンプーとリンス・・・コンディショナーはあるかしら?」
「え?ここにあるけど・・・」
「リンスインシャンプー・・・ジュンの髪の毛がツンツンの硬い髪質なわけがわかったわぁ・・・」
「だ・・・駄目なのか?」
「この際仕方ないわぁ・・・ほらちょっと頭下げなさい」
「髪の毛ならさっきあら・・うわっ!?」
「あら?入浴するのに服は必要ないのではなくて?」
「にゅ・・・ええっ!?」
「ほら、あちらを向きなさい。そうそう、こっちを見るだけならいいけど・・・目を細めてしっかり見ようとかするなら」
なるべく凄みをきかせて言い放つ・・・顔は笑っているのだが
「ジャンクにしてあげるわ!」
「ほら、向いたぞ・・・何するつもりだよ」
「ジュン、シャンプーとリンス・・・コンディショナーはあるかしら?」
「え?ここにあるけど・・・」
「リンスインシャンプー・・・ジュンの髪の毛がツンツンの硬い髪質なわけがわかったわぁ・・・」
「だ・・・駄目なのか?」
「この際仕方ないわぁ・・・ほらちょっと頭下げなさい」
「髪の毛ならさっきあら・・うわっ!?」
52: 2009/01/12(月) 06:48:33.23 ID:/AaDJg2f0
有無を言わさず髪を洗い始める。
手桶で湯をかけながらゆっくりとシャンプーを伸ばしていき、揉む様にして満遍なく洗っていく
「どうかしら?いい子へのごほうびは」
「うん・・・悪くない・・・気持ちいいや」
リラックスした感じでジュンは言う・・・結構大物なのかもしれない
「本当はコンディショナーとかあったほうがいいのよぉ?」
「このボトル使い切ったらそうする」
しばらく互いに無言のまま髪の洗う音だけが響く。
「流すわよぉ」
「っぷう・・・はーっ・・・凄く気持ちよかった、ありがとう水銀燈」
「礼を言うときはこっちを見て言うものよぉ?」
くすくす笑いながら挑発する。
案の定凄い勢いで混乱した言葉を吐く
「どどど・・・うえっ!?ちょ・・近いから!近いからっ!!」
手桶で湯をかけながらゆっくりとシャンプーを伸ばしていき、揉む様にして満遍なく洗っていく
「どうかしら?いい子へのごほうびは」
「うん・・・悪くない・・・気持ちいいや」
リラックスした感じでジュンは言う・・・結構大物なのかもしれない
「本当はコンディショナーとかあったほうがいいのよぉ?」
「このボトル使い切ったらそうする」
しばらく互いに無言のまま髪の洗う音だけが響く。
「流すわよぉ」
「っぷう・・・はーっ・・・凄く気持ちよかった、ありがとう水銀燈」
「礼を言うときはこっちを見て言うものよぉ?」
くすくす笑いながら挑発する。
案の定凄い勢いで混乱した言葉を吐く
「どどど・・・うえっ!?ちょ・・近いから!近いからっ!!」
54: 2009/01/12(月) 06:52:42.22 ID:/AaDJg2f0
「あら、ざんねぇん」
また、互いに無言
「なあ、水銀燈」
「なぁに?見たくなったの?」
「ばっ・・・茶化すなよ!・・・・・んんっ・・・何かあったのか?」
!?
「なんていうかその・・・いまの水銀燈は距離図ってるみたいな感じがする」
「どういう事かしら?」
「うん・・・うまく言えないんだけど・・・水銀燈はこっちの事なんかお構い無しで踏み込んで来るんだよな」
「・・・・・・今もそうだとは思わないの?」
「今のは・・・なんか遠慮がある感じがする・・・多分、本当の水銀燈ならこんな事しない、いや、するにしてももっと堂々としてるような気がする」
本当にこの少年は物の本質を捉えるのがうまい。
そう、距離感がわからなくなっている。めぐとの・・・そして・・・
また、互いに無言
「なあ、水銀燈」
「なぁに?見たくなったの?」
「ばっ・・・茶化すなよ!・・・・・んんっ・・・何かあったのか?」
!?
「なんていうかその・・・いまの水銀燈は距離図ってるみたいな感じがする」
「どういう事かしら?」
「うん・・・うまく言えないんだけど・・・水銀燈はこっちの事なんかお構い無しで踏み込んで来るんだよな」
「・・・・・・今もそうだとは思わないの?」
「今のは・・・なんか遠慮がある感じがする・・・多分、本当の水銀燈ならこんな事しない、いや、するにしてももっと堂々としてるような気がする」
本当にこの少年は物の本質を捉えるのがうまい。
そう、距離感がわからなくなっている。めぐとの・・・そして・・・
55: 2009/01/12(月) 06:55:53.33 ID:/AaDJg2f0
「ジュンは迷惑だったかしら?」
「あ、いや・・・正直言うと・・・真紅には内緒だぞ?ちょっと嬉しかったかな」
「真紅の事言わなかったら、感激のあまりキスしてあげてもよかったのに・・・ざぁんねぇん」
「言ってろよ・・・その、柿崎さんと喧嘩でもしたのか?」
どこかで見ていたんじゃないかしら・・・
そういう感想が出るほど的確に突いてくる。
「そうね・・・たとえばだけど・・・あなたが雛苺ばかりかまったら、真紅はどうするのかしら?」
「ぷっ・・・」
「何よ!」
「水銀燈可愛いな、ちょっとイメージ変わったよ」
「なっ・・・何が可愛いよお馬鹿さぁん!いったいどこから可愛いが出てくるのよ!!」
「だって、つまりは薔薇水晶か雪華綺晶を柿崎さんがずっとかまってたから、水銀燈はスネてるわけだろ?・・・可愛いよ。とくに普段ツンとしてるからよけいにさ」
完全に見透かされた挙句、可愛いまで言われた私は、たぶん顔が真っ赤だろう。
「あ、いや・・・正直言うと・・・真紅には内緒だぞ?ちょっと嬉しかったかな」
「真紅の事言わなかったら、感激のあまりキスしてあげてもよかったのに・・・ざぁんねぇん」
「言ってろよ・・・その、柿崎さんと喧嘩でもしたのか?」
どこかで見ていたんじゃないかしら・・・
そういう感想が出るほど的確に突いてくる。
「そうね・・・たとえばだけど・・・あなたが雛苺ばかりかまったら、真紅はどうするのかしら?」
「ぷっ・・・」
「何よ!」
「水銀燈可愛いな、ちょっとイメージ変わったよ」
「なっ・・・何が可愛いよお馬鹿さぁん!いったいどこから可愛いが出てくるのよ!!」
「だって、つまりは薔薇水晶か雪華綺晶を柿崎さんがずっとかまってたから、水銀燈はスネてるわけだろ?・・・可愛いよ。とくに普段ツンとしてるからよけいにさ」
完全に見透かされた挙句、可愛いまで言われた私は、たぶん顔が真っ赤だろう。
57: 2009/01/12(月) 06:59:45.54 ID:/AaDJg2f0
ジュンが向こうを向いていて助かった。
「可愛いのはわかったから結局そのとき真紅はどうするのよ!」
照れ隠しに怒鳴りつける。まったく、余計な事を言ってしまった。
けれども真紅のやる事は癪だが利にかなっている事が多い。
参考になるだろうと聞きだす事にする。
「真紅?真紅は特に何も言わないよ・・・でもな」
「でも?」
何も言わない?あの真紅が?
「こっちをちらちら窺って来るんだよ、で、呼ぶとしょうがなさそうに、でもすばやくこっちに来るんだ」
・・・・・・想像するとそれはちょっと可愛らしい気がした。
!!銀ちゃん・・・あれがその呼んだ代わりだったとしたら・・・
「突っぱねたのは私かもしれないわぁ・・・」
「可愛いのはわかったから結局そのとき真紅はどうするのよ!」
照れ隠しに怒鳴りつける。まったく、余計な事を言ってしまった。
けれども真紅のやる事は癪だが利にかなっている事が多い。
参考になるだろうと聞きだす事にする。
「真紅?真紅は特に何も言わないよ・・・でもな」
「でも?」
何も言わない?あの真紅が?
「こっちをちらちら窺って来るんだよ、で、呼ぶとしょうがなさそうに、でもすばやくこっちに来るんだ」
・・・・・・想像するとそれはちょっと可愛らしい気がした。
!!銀ちゃん・・・あれがその呼んだ代わりだったとしたら・・・
「突っぱねたのは私かもしれないわぁ・・・」
59: 2009/01/12(月) 07:02:40.04 ID:/AaDJg2f0
「いや、別にいいんじゃないか?喧嘩の一つもしないのって逆におかしいぞ?」
「あなたは真紅と・・・」
「細かい言い争いならほぼ毎日、僕が大声出して「出てけ!」と言うか、真紅がブンむくれて鞄に閉じこもる事がたまにだな」
「そんなに・・・?」
「姉ちゃんや翠星石、雛苺とかの分も入れたら、まあ常にかな」
そういってジュンは苦笑する。
「後引いたりしないの?」
「まあ、たまに。でも気が付くとどっちかが折れるよ」
大抵ほぼ同時なんだけどね、というジュンはとても優しい顔をしていた。
めぐ・・・。めぐは今どんな気持ちなのかしらぁ・・・
そうね、折れるのもありかしらね。
そう思うと大分楽になった気がした。
「あなたは真紅と・・・」
「細かい言い争いならほぼ毎日、僕が大声出して「出てけ!」と言うか、真紅がブンむくれて鞄に閉じこもる事がたまにだな」
「そんなに・・・?」
「姉ちゃんや翠星石、雛苺とかの分も入れたら、まあ常にかな」
そういってジュンは苦笑する。
「後引いたりしないの?」
「まあ、たまに。でも気が付くとどっちかが折れるよ」
大抵ほぼ同時なんだけどね、というジュンはとても優しい顔をしていた。
めぐ・・・。めぐは今どんな気持ちなのかしらぁ・・・
そうね、折れるのもありかしらね。
そう思うと大分楽になった気がした。
60: 2009/01/12(月) 07:05:32.99 ID:/AaDJg2f0
「ねえ、ジュン。抱いて頂戴」
わざと誤解される言い回しを使う。
「えええええええええええっ!?」
案の定の反応。じつにいじりがいがある。
「普通に入ると沈んでしまうもの。いいでしょう?」
「え・・・?あ、ああ風呂か・・・あはは・・・なあんだ・・・」
「あら?何を想像したの?」
わかった上で追い詰める、実に心地いい。
「い、いや、なんでも、まあ風呂ぐらいなら・・・・・・・駄目だあああああっ!!」
「うるさいわねえ、何が駄目だと言うの?」
やはりこれもわかった上での問い。
「だって・・・ほら今水銀燈・・・」
「服を着て風呂に入る方がおかしくてよ?だいたい人形相手に何意識しまくってるのよ、へんたぁい」
わざと誤解される言い回しを使う。
「えええええええええええっ!?」
案の定の反応。じつにいじりがいがある。
「普通に入ると沈んでしまうもの。いいでしょう?」
「え・・・?あ、ああ風呂か・・・あはは・・・なあんだ・・・」
「あら?何を想像したの?」
わかった上で追い詰める、実に心地いい。
「い、いや、なんでも、まあ風呂ぐらいなら・・・・・・・駄目だあああああっ!!」
「うるさいわねえ、何が駄目だと言うの?」
やはりこれもわかった上での問い。
「だって・・・ほら今水銀燈・・・」
「服を着て風呂に入る方がおかしくてよ?だいたい人形相手に何意識しまくってるのよ、へんたぁい」
61: 2009/01/12(月) 07:08:17.47 ID:/AaDJg2f0
「だっ・・・なっ・・・お前なあ!」
「お前?何度言ったら覚えるのジュン?」
「あ、悪い。・・・じゃなくて、さすがにその・・・」
「ああ寒い、寒いわぁ、このままじゃあ風邪引いちゃうかも」
「ドールが風邪引くわけないだろ・・・全く・・・よっと」
「あんっ、優しく持ち上げなさいよぉ?」
こちらを見ないようにして勢いよく持ち上げるものだからバランスを取りづらい・・・原因はわかっているのだが。
いや、わかっているからこそあえて使うべきよねぇ・・・
「す・・・水銀燈!あたっ・・・当たってる!あったってるってば!」
「だってぇ、変な持ち方するからバランスが悪いのですものぉ、しがみ付かないと危ないわぁ」
意地悪くほくそえんで腕にしがみ付いて密着してやる。
姉妹一豊満な胸をジュンの体に押し付けるようにするとたちまちジュンの動きが怪しくなった
「あら、真紅とかだってしがみ付けば・・・ああ、私「大きい」ものねぇ」
言葉でいじるのも忘れない。ほら、いまこっちを見た。
気づかないフリをしてやるのが情けと言うものだろう。
「お前?何度言ったら覚えるのジュン?」
「あ、悪い。・・・じゃなくて、さすがにその・・・」
「ああ寒い、寒いわぁ、このままじゃあ風邪引いちゃうかも」
「ドールが風邪引くわけないだろ・・・全く・・・よっと」
「あんっ、優しく持ち上げなさいよぉ?」
こちらを見ないようにして勢いよく持ち上げるものだからバランスを取りづらい・・・原因はわかっているのだが。
いや、わかっているからこそあえて使うべきよねぇ・・・
「す・・・水銀燈!あたっ・・・当たってる!あったってるってば!」
「だってぇ、変な持ち方するからバランスが悪いのですものぉ、しがみ付かないと危ないわぁ」
意地悪くほくそえんで腕にしがみ付いて密着してやる。
姉妹一豊満な胸をジュンの体に押し付けるようにするとたちまちジュンの動きが怪しくなった
「あら、真紅とかだってしがみ付けば・・・ああ、私「大きい」ものねぇ」
言葉でいじるのも忘れない。ほら、いまこっちを見た。
気づかないフリをしてやるのが情けと言うものだろう。
63: 2009/01/12(月) 07:10:42.01 ID:/AaDJg2f0
まあ、今度何かあったときは持ち出すので貯金と言った方がいいかもしれないが・・・
その後、湯船に使って時々いじりながら、いろんな話をした。
特に真紅は意外なほどドジであることがわかった。トイレの話を聞いたときは爆笑してしまった。
貸切終了時間が来たので風呂から上がって(前かがみで歩きにくそうだった)ジュンと別れた
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そして今、上空で恥ずかしさと大胆にやりすぎたことに自己嫌悪しているわけだ・・・
ああ、もう、ちょっとやりすぎだわっ!!
心が落ち着いたら戻ってめぐに謝ろう。
そう思える用になったという事で無理矢理さっきの行為を正当化しながら・・・
未だ上空で悶えている・・・
その後、湯船に使って時々いじりながら、いろんな話をした。
特に真紅は意外なほどドジであることがわかった。トイレの話を聞いたときは爆笑してしまった。
貸切終了時間が来たので風呂から上がって(前かがみで歩きにくそうだった)ジュンと別れた
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そして今、上空で恥ずかしさと大胆にやりすぎたことに自己嫌悪しているわけだ・・・
ああ、もう、ちょっとやりすぎだわっ!!
心が落ち着いたら戻ってめぐに謝ろう。
そう思える用になったという事で無理矢理さっきの行為を正当化しながら・・・
未だ上空で悶えている・・・
64: 2009/01/12(月) 07:13:28.31 ID:/AaDJg2f0
めぐPART
ロビーまでやってきた
自販機でおしるこを買い、なるべく目立つ場所に陣取る。
缶を空け一口すする・・・甘みがささくれ立った心を少し和ませる。
ほう、と一息ついてソファーにゆったり座り込む。
「ありゃ?めぐめぐ?」
かけられた声に振り向く。
・・・眼鏡の女性。
たしか・・・金糸雀のミーディアム。
名前は・・・
「草薙さん?」
「おしい!草笛、草笛みつよ。まあ、みっちゃんと呼んでね」
人懐っこい笑み。
こういうタイプはあまり好きではない。笑顔という仮面でその下の何かを隠すタイプだ。
ロビーまでやってきた
自販機でおしるこを買い、なるべく目立つ場所に陣取る。
缶を空け一口すする・・・甘みがささくれ立った心を少し和ませる。
ほう、と一息ついてソファーにゆったり座り込む。
「ありゃ?めぐめぐ?」
かけられた声に振り向く。
・・・眼鏡の女性。
たしか・・・金糸雀のミーディアム。
名前は・・・
「草薙さん?」
「おしい!草笛、草笛みつよ。まあ、みっちゃんと呼んでね」
人懐っこい笑み。
こういうタイプはあまり好きではない。笑顔という仮面でその下の何かを隠すタイプだ。
65: 2009/01/12(月) 07:15:54.22 ID:/AaDJg2f0
「わかりました・・・えっと・・・みっちゃんさん」
仮にも年上にみっちゃんはないだろうとおもって、さん付けをする。
「んもう、みっちゃんでいいって言っているのに、ジュンジュンといい、めぐめぐといい妙によそよそしいんだから」
そうですか。と愛想笑いで返す。
アイツと同列にされたのは面白くない。
「んで、めぐめぐは旅行?水銀燈ちゃんは?」
的確に嫌なポイントをついて来る。狙ってやっているのだったらたいした女狐だ。
「ちょっと・・・別行動してるわ」
「ありゃ、喧嘩でもした?」
・・・本当にわかってやってるのかもしれない、それならば私も一方的に攻められるほどおとなしくなんかしていられない。
「そういうみっちゃんさんは・・・?カナちゃんがいないようですけど?」
そういうとみっちゃんさんはとたんにがっくりして。一歩、二歩ふらふらと詰め寄ってきた
仮にも年上にみっちゃんはないだろうとおもって、さん付けをする。
「んもう、みっちゃんでいいって言っているのに、ジュンジュンといい、めぐめぐといい妙によそよそしいんだから」
そうですか。と愛想笑いで返す。
アイツと同列にされたのは面白くない。
「んで、めぐめぐは旅行?水銀燈ちゃんは?」
的確に嫌なポイントをついて来る。狙ってやっているのだったらたいした女狐だ。
「ちょっと・・・別行動してるわ」
「ありゃ、喧嘩でもした?」
・・・本当にわかってやってるのかもしれない、それならば私も一方的に攻められるほどおとなしくなんかしていられない。
「そういうみっちゃんさんは・・・?カナちゃんがいないようですけど?」
そういうとみっちゃんさんはとたんにがっくりして。一歩、二歩ふらふらと詰め寄ってきた
66: 2009/01/12(月) 07:18:19.80 ID:/AaDJg2f0
「そうなのよ・・・実は私の方こそちょっとカナと喧嘩しちゃって・・・」
やはりだ。人は相手を自分と同じような感覚で探りを入れてくる事が多い。
「そう・・・ですか・・・それは大変ですね。私も水銀燈とちょっと意見があわなくて・・・」
とりあえず、話を合わせる。
何らかの解決法が見つかるかもしれないし、なによりも相手の性格を見切れればいざと言うときに有利だ。
「いつもはすっごくいい子なんだけど、時々頑固になっちゃうのよねえ・・・。めぐめぐのところはどう?」
「私のところは・・・」
いつもは文句を言ったりしても最後には聞いてくれる・・・今日は・・・
「そうですね、たまに頑固になっちゃうかな」
「でしょう?ローゼンメイデンはそれぞれに譲れないプライドとか誇りがあるから・・・そういうところを刺激すると喧嘩になっちゃうのよねえ・・・」
そうか、そういう見方はしなかった。
「そう・・・かもしれませんね。今はないけど、昔は真紅ちゃんの事が絡むと大変でした。」
「でしょう?・・・あ、めぐめぐ時間ある?」
やはりだ。人は相手を自分と同じような感覚で探りを入れてくる事が多い。
「そう・・・ですか・・・それは大変ですね。私も水銀燈とちょっと意見があわなくて・・・」
とりあえず、話を合わせる。
何らかの解決法が見つかるかもしれないし、なによりも相手の性格を見切れればいざと言うときに有利だ。
「いつもはすっごくいい子なんだけど、時々頑固になっちゃうのよねえ・・・。めぐめぐのところはどう?」
「私のところは・・・」
いつもは文句を言ったりしても最後には聞いてくれる・・・今日は・・・
「そうですね、たまに頑固になっちゃうかな」
「でしょう?ローゼンメイデンはそれぞれに譲れないプライドとか誇りがあるから・・・そういうところを刺激すると喧嘩になっちゃうのよねえ・・・」
そうか、そういう見方はしなかった。
「そう・・・かもしれませんね。今はないけど、昔は真紅ちゃんの事が絡むと大変でした。」
「でしょう?・・・あ、めぐめぐ時間ある?」
68: 2009/01/12(月) 07:21:00.56 ID:/AaDJg2f0
「え・・・はい。大丈夫ですけれど」
「一緒に露天風呂行かない?貸切の時間あるんだけど・・・一人で入っても馬鹿みたいだしさ」
「お風呂・・・ですか?」
「あ、もう入っちゃった?」
・・・ここはもう少し話を聞くために、誘いに乗る事にしよう。
そう決めると私はみっちゃんさんにいくつかの注意事項を念入りに話して、それでよければと提案した。
「いきなりお湯かけたり湯船に引っ張り込んだり・・・つまり、温度変化激しいとダメなのね。あとは発作が起きたらすぐ連絡・・・と、おっけー」
・・・すこし不安が残る。
それに一枚上手で私を無き物にしようとかそういう可能性も0ではないのだから。
「じゃあ、お風呂行きましょう、道具一回取ってこなきゃね。場所わかる?」
「はい、大丈夫です」
「それじゃ、お風呂で会いましょうね」
「そうですね」
「一緒に露天風呂行かない?貸切の時間あるんだけど・・・一人で入っても馬鹿みたいだしさ」
「お風呂・・・ですか?」
「あ、もう入っちゃった?」
・・・ここはもう少し話を聞くために、誘いに乗る事にしよう。
そう決めると私はみっちゃんさんにいくつかの注意事項を念入りに話して、それでよければと提案した。
「いきなりお湯かけたり湯船に引っ張り込んだり・・・つまり、温度変化激しいとダメなのね。あとは発作が起きたらすぐ連絡・・・と、おっけー」
・・・すこし不安が残る。
それに一枚上手で私を無き物にしようとかそういう可能性も0ではないのだから。
「じゃあ、お風呂行きましょう、道具一回取ってこなきゃね。場所わかる?」
「はい、大丈夫です」
「それじゃ、お風呂で会いましょうね」
「そうですね」
69: 2009/01/12(月) 07:23:51.43 ID:/AaDJg2f0
部屋に戻り、道具を取ってくる。
しばし考え、書置きを残す。
「これが遺書になっちゃったりしてね・・・」
一人ごちて風呂へと向かう
書き置きは
「水銀燈のおばかさぁん」
しばし考え、書置きを残す。
「これが遺書になっちゃったりしてね・・・」
一人ごちて風呂へと向かう
書き置きは
「水銀燈のおばかさぁん」
70: 2009/01/12(月) 07:26:45.88 ID:/AaDJg2f0
めぐPART
・・・まだ・・・来てない?
脱衣場にもお風呂にも人の気配は無い。
・・・罠・・・?
考えすぎかと思ったが警戒するのに越した事は無い・・・
一応服を脱いでバスタオルを体に巻く。
扉を空けて温泉に・・・やっぱりだれもいな―――
背後に気配!?
「めぐめぐをちぇーっく!」
「きゃあああああああっ!?」
背後から抱きすくめられていきなり胸を揉みしだかれた。
女性同士でもセクハラは成立したっけ?
混乱した頭でそう考えながらなんとか振りほどく。
・・・まだ・・・来てない?
脱衣場にもお風呂にも人の気配は無い。
・・・罠・・・?
考えすぎかと思ったが警戒するのに越した事は無い・・・
一応服を脱いでバスタオルを体に巻く。
扉を空けて温泉に・・・やっぱりだれもいな―――
背後に気配!?
「めぐめぐをちぇーっく!」
「きゃあああああああっ!?」
背後から抱きすくめられていきなり胸を揉みしだかれた。
女性同士でもセクハラは成立したっけ?
混乱した頭でそう考えながらなんとか振りほどく。
72: 2009/01/12(月) 07:30:11.16 ID:/AaDJg2f0
「し、心臓止まるかと思ったわ!」
「またまたあ、大げさよぉ・・・・・・ゴメン」
無言でにらみつけると、謝罪して来た。
冗談ではないとわかったのだろう。
「将来性はあまり無いわね、だけど美乳ってところね」
「み・・・みっちゃんさん?」
さすがにしみじみと評されても困る。
それに何より・・・
腰に手を当ててこちらをしげしげとながめてくる。
必然的にこちらからもみっちゃんさんが視界に入る。
すこしふくよかな体形、ちょっと離れ気味だけど形のいい胸。
少し濃い目のアンダーヘア。
堂々と晒している。
「またまたあ、大げさよぉ・・・・・・ゴメン」
無言でにらみつけると、謝罪して来た。
冗談ではないとわかったのだろう。
「将来性はあまり無いわね、だけど美乳ってところね」
「み・・・みっちゃんさん?」
さすがにしみじみと評されても困る。
それに何より・・・
腰に手を当ててこちらをしげしげとながめてくる。
必然的にこちらからもみっちゃんさんが視界に入る。
すこしふくよかな体形、ちょっと離れ気味だけど形のいい胸。
少し濃い目のアンダーヘア。
堂々と晒している。
73: 2009/01/12(月) 07:33:13.91 ID:/AaDJg2f0
「全裸で仁王立ちとか・・・」
「いいじゃない、女同士なんだし」
確かにそうかもしれないけれども・・・
私もさっき水銀燈にそういったかもしれないけれども・・・
後で水銀燈に謝ろう。それからもう少し恥じらいをもとう。
心の底からそう思った。
「それにしても綺麗な肌ねえ・・・雪よりも白いってこの事じゃない?」
そういって私をしみじみと眺める。さすがに気恥ずかしくなってタオルを巻きなおす。
「ぶっぶー、マナー違反でーす」
「ちょ・・・かえし・・・返してくださいっ!!」
一瞬でバスタオルを剥ぎ取られる。なんて事だ、今の動きは全く反応できなかった。
「はーい、そこ座って。おねーさんが洗ってあげるわ」
「いいじゃない、女同士なんだし」
確かにそうかもしれないけれども・・・
私もさっき水銀燈にそういったかもしれないけれども・・・
後で水銀燈に謝ろう。それからもう少し恥じらいをもとう。
心の底からそう思った。
「それにしても綺麗な肌ねえ・・・雪よりも白いってこの事じゃない?」
そういって私をしみじみと眺める。さすがに気恥ずかしくなってタオルを巻きなおす。
「ぶっぶー、マナー違反でーす」
「ちょ・・・かえし・・・返してくださいっ!!」
一瞬でバスタオルを剥ぎ取られる。なんて事だ、今の動きは全く反応できなかった。
「はーい、そこ座って。おねーさんが洗ってあげるわ」
74: 2009/01/12(月) 07:35:37.76 ID:/AaDJg2f0
「いえ、いいです」
「いいとはOKね」
「違います遠慮しますって・・・」
「遠慮はいらないかしら。ほら、座って座って、それに話したい事もあるんでしょ?」
―――!
一体どこからが演技でどこからが偶然なのか、もしかしてすでに生殺与奪を奪われているのか・・・
「どうしたのめぐめぐ?」
「い・・・いえ、なんでもないです・・・それじゃあ・・・お願いしちゃおうかな、なんて」
ミーディアムとドールの本質は似るという・・・ならばローゼンメイデン一の頭脳派の金糸雀のミーディアムは・・・
警戒するに越した事は無い。
「ふっふーん、お湯かけるわよ・・・あつくない?」
「大丈夫です」
みっちゃんさんは意外なほどまともに体を洗っていく。
病院で洗ってもらう事もあるが、馬鹿丁寧に表面をなぞるようにしか洗わない
ややもすると少し痛いぐらいのこの洗い方は非常に気持ちいい。
「いいとはOKね」
「違います遠慮しますって・・・」
「遠慮はいらないかしら。ほら、座って座って、それに話したい事もあるんでしょ?」
―――!
一体どこからが演技でどこからが偶然なのか、もしかしてすでに生殺与奪を奪われているのか・・・
「どうしたのめぐめぐ?」
「い・・・いえ、なんでもないです・・・それじゃあ・・・お願いしちゃおうかな、なんて」
ミーディアムとドールの本質は似るという・・・ならばローゼンメイデン一の頭脳派の金糸雀のミーディアムは・・・
警戒するに越した事は無い。
「ふっふーん、お湯かけるわよ・・・あつくない?」
「大丈夫です」
みっちゃんさんは意外なほどまともに体を洗っていく。
病院で洗ってもらう事もあるが、馬鹿丁寧に表面をなぞるようにしか洗わない
ややもすると少し痛いぐらいのこの洗い方は非常に気持ちいい。
75: 2009/01/12(月) 07:39:04.68 ID:/AaDJg2f0
「お客さん、こういうところ始めて?なーんちゃって・・・ねえめぐめぐ?」
「なんですか?」
「何をそんなに警戒してるのかしら?」
!・・・やっぱり・・・
この女、私の考えを読んでる!?
「心配しなくてももうおっOい揉んだりしないわよぉ」
「はぁ!?」
思わず水銀燈みたいにドスの効いた声が出てしまった。
だめだ、やはりペースを乱されてしまう。
「さ、ちょっとお湯かけるわね、でさあ」
「なんですか?」
「結局めぐめぐはなんで銀ちゃんと喧嘩したわけ?」
「っく・・・みっちゃんさんこそどうしたんですか?」
「なんですか?」
「何をそんなに警戒してるのかしら?」
!・・・やっぱり・・・
この女、私の考えを読んでる!?
「心配しなくてももうおっOい揉んだりしないわよぉ」
「はぁ!?」
思わず水銀燈みたいにドスの効いた声が出てしまった。
だめだ、やはりペースを乱されてしまう。
「さ、ちょっとお湯かけるわね、でさあ」
「なんですか?」
「結局めぐめぐはなんで銀ちゃんと喧嘩したわけ?」
「っく・・・みっちゃんさんこそどうしたんですか?」
76: 2009/01/12(月) 07:40:53.66 ID:/AaDJg2f0
質問を質問で返してペースを取り戻そうとする。
それに喧嘩の原因に興味があった。
何かの役に立つかも知れない。
「私はちょっとねぇ・・・やきもちかなあ・・・カナったらジュンジュンのところに入りびたりなんですもの」
わ・・・わかった上でわざとやってんのかこの女!?
・・・・・・思考とは言え激しく動揺してしまった。
「そ、そうですか・・・水銀燈もちょっと桜田君を気に入っているみたいで・・・」
動揺のあまりいらない情報を与えてしまった。
案の定そこにくいついてくる。
「え、なになに?銀ちゃんがジュンジュンを!?うわ、もうドールズ独り占めって感じよねえ・・・ま、わからないでもないけど」
「・・・・・・金糸雀が取られて平気なの?」
疑問をぶつける、みっちゃんさんもそういう事には嫉妬深いような気がする。
「取られるって・・・うーん・・・どういえばいいのかな・・・」
それに喧嘩の原因に興味があった。
何かの役に立つかも知れない。
「私はちょっとねぇ・・・やきもちかなあ・・・カナったらジュンジュンのところに入りびたりなんですもの」
わ・・・わかった上でわざとやってんのかこの女!?
・・・・・・思考とは言え激しく動揺してしまった。
「そ、そうですか・・・水銀燈もちょっと桜田君を気に入っているみたいで・・・」
動揺のあまりいらない情報を与えてしまった。
案の定そこにくいついてくる。
「え、なになに?銀ちゃんがジュンジュンを!?うわ、もうドールズ独り占めって感じよねえ・・・ま、わからないでもないけど」
「・・・・・・金糸雀が取られて平気なの?」
疑問をぶつける、みっちゃんさんもそういう事には嫉妬深いような気がする。
「取られるって・・・うーん・・・どういえばいいのかな・・・」
77: 2009/01/12(月) 07:42:51.49 ID:/AaDJg2f0
座り込んで胡坐をかいて・・・丸見え・・・みっちゃんさんは考え込む。
「あの・・・寒くないですか・・・?」
「あ、そうね、湯船につかりながら話しましょう」
よっこいせ、と言って立ち上がり手桶でざばざばと適当に体を流して湯船に入る
私も急激に温度変化しないようにゆっくりと腰を―――
「あら、綺麗ね」
!?
―――視線の先を見て湯船に一気に沈み込む。
「急に入ると体に悪いんじゃなかったっけ?」
「だれのせいよ!」
お嬢様の仮面を付けてる暇が無いぐらい、ペースを乱される。
心臓に負担をかけて合法的に亡き物にしようとしているのかと勘繰れる位には鬱陶しい。
「あの・・・寒くないですか・・・?」
「あ、そうね、湯船につかりながら話しましょう」
よっこいせ、と言って立ち上がり手桶でざばざばと適当に体を流して湯船に入る
私も急激に温度変化しないようにゆっくりと腰を―――
「あら、綺麗ね」
!?
―――視線の先を見て湯船に一気に沈み込む。
「急に入ると体に悪いんじゃなかったっけ?」
「だれのせいよ!」
お嬢様の仮面を付けてる暇が無いぐらい、ペースを乱される。
心臓に負担をかけて合法的に亡き物にしようとしているのかと勘繰れる位には鬱陶しい。
79: 2009/01/12(月) 07:44:48.27 ID:/AaDJg2f0
「あ、でもね」
「なんですか」
不機嫌に返す。
「いまの反応で言いたい事まとまったのよ。めぐめぐ、あなた恋とかした事ないでしょう?」
恋・・・そんな物とは縁遠い。仕事をするようになってからたまに外見で判断して声をかけてくる男もいるにはいる。
少々の毒も耐えられない軟弱な男ばかりだが。あんな男どもは一生歯牙にもかけないと思う。
「そしてめぐめぐ、実はジュンジュン嫌いでしょう?」
見透かされた。さすが金糸雀のミーディアムと言ったところか。
「何故そうおもうの?」
「あなたが恋を知らないから・・・かなあ」
訳がわからない。なぜ恋を知らないとアイツが嫌いになるのだろう・・・
「なんですか」
不機嫌に返す。
「いまの反応で言いたい事まとまったのよ。めぐめぐ、あなた恋とかした事ないでしょう?」
恋・・・そんな物とは縁遠い。仕事をするようになってからたまに外見で判断して声をかけてくる男もいるにはいる。
少々の毒も耐えられない軟弱な男ばかりだが。あんな男どもは一生歯牙にもかけないと思う。
「そしてめぐめぐ、実はジュンジュン嫌いでしょう?」
見透かされた。さすが金糸雀のミーディアムと言ったところか。
「何故そうおもうの?」
「あなたが恋を知らないから・・・かなあ」
訳がわからない。なぜ恋を知らないとアイツが嫌いになるのだろう・・・
80: 2009/01/12(月) 07:47:56.69 ID:/AaDJg2f0
「女ってずるい生き物なのよね・・・選ぶ男のタイプがかっこいい男ってのは顕示欲、優しいってのは自己防衛でもあるし、お金持ちってのは安定した生活・・・そうかんがえていくとまあ、嫌になっちゃうんだけど」
「・・・それだとダメ男に引っかかる女の人は?」
「あれはヒロイズム、自分が世話してやらないとダメとかそんな感じね」
そういう物なのだろうか・・・?
私の疑問に気づいたかフォローガ入る
「全部がそういう訳じゃないんだけど、そういう一面もあるって事で納得しとくといいかな。まだ達観するには若いだろうし」
「そうですか」
「で、私たちと違って顔とかそういう物があんまり関係のないローゼンメイデンにとって重要なのはどこかわかる?」
重要・・・顔じゃないなら・・・
「性格・・・ですか?」
「それも一つの要素かもしれないけど・・・彼女たちは人形よね?」
「そうですけど・・・人形だったら愛される事・・・?」
「うん、それも大事ね、でもね、凄く彼女達を惹きつけるものがあるの」
「・・・それだとダメ男に引っかかる女の人は?」
「あれはヒロイズム、自分が世話してやらないとダメとかそんな感じね」
そういう物なのだろうか・・・?
私の疑問に気づいたかフォローガ入る
「全部がそういう訳じゃないんだけど、そういう一面もあるって事で納得しとくといいかな。まだ達観するには若いだろうし」
「そうですか」
「で、私たちと違って顔とかそういう物があんまり関係のないローゼンメイデンにとって重要なのはどこかわかる?」
重要・・・顔じゃないなら・・・
「性格・・・ですか?」
「それも一つの要素かもしれないけど・・・彼女たちは人形よね?」
「そうですけど・・・人形だったら愛される事・・・?」
「うん、それも大事ね、でもね、凄く彼女達を惹きつけるものがあるの」
81: 2009/01/12(月) 07:50:46.58 ID:/AaDJg2f0
「惹きつけるもの・・・?」
「ジュンジュンは人形師だと言う事。まだ、ドールを作るにはいたらないけど・・・かなりの凄腕よ」
「人形師・・・ドールを作る人ですね・・・でもそれが・・・?」
「身内にお医者さんがいたら心強いでしょう?それも凄腕ならなお。それにローゼンメイデンは一様にお父様・・・ローゼンへの愛を持っているでしょ。その関係もあると思うわ」
「憧れとか・・・そういった感じですか?」
さすが大人の女性・・・言われて見れば納得できない事も無い
「それにジュンジュンは私から見てもいい男よ?そりゃ引きこもりの少年だけど・・・家もちで、ローゼンメイデンに理解があって、その気になればドレス製作だけで食べていける。」
そういうみかたもあるのか・・・さすがに先達なだけある。
「捨て置くのは勿体無い位のスペックでしょ?それに磨けば光ると思うのよねぇ・・・」
そう言ってウインクを飛ばす。
―――成る程、いい男かどうかは置いておいても、いろいろと都合のいい男だと言う事か。
「みっちゃんさんは?」
狙っているのかと言う意味を込めて問いかける。
「ジュンジュンは人形師だと言う事。まだ、ドールを作るにはいたらないけど・・・かなりの凄腕よ」
「人形師・・・ドールを作る人ですね・・・でもそれが・・・?」
「身内にお医者さんがいたら心強いでしょう?それも凄腕ならなお。それにローゼンメイデンは一様にお父様・・・ローゼンへの愛を持っているでしょ。その関係もあると思うわ」
「憧れとか・・・そういった感じですか?」
さすが大人の女性・・・言われて見れば納得できない事も無い
「それにジュンジュンは私から見てもいい男よ?そりゃ引きこもりの少年だけど・・・家もちで、ローゼンメイデンに理解があって、その気になればドレス製作だけで食べていける。」
そういうみかたもあるのか・・・さすがに先達なだけある。
「捨て置くのは勿体無い位のスペックでしょ?それに磨けば光ると思うのよねぇ・・・」
そう言ってウインクを飛ばす。
―――成る程、いい男かどうかは置いておいても、いろいろと都合のいい男だと言う事か。
「みっちゃんさんは?」
狙っているのかと言う意味を込めて問いかける。
82: 2009/01/12(月) 07:53:31.21 ID:/AaDJg2f0
「もちろん。ま、だけどトモトモとかも好きそうだし・・・」
こちらをチラッと見る
「まだよくは・・・でも押さえに走ってもいいかもしれませんね」
そう思う程度には、嫌いと言う感情を抑える事が出来ると思う。
「めぐめぐもかぁ・・・実弾ぶちかますかなぁ」
「淫行で捕まりますよ?」
同意の上なら問題ないんじゃないかなぁ・・・などとぶつぶつ言っている、みっちゃん(もうさん付けはいらないだろう)をけん制する
「私は初めてっていうアドバンテージあるなあ」
「そ、それはずるいかなっ!?」
気弱なあの少年の事だ、うまく揺さぶれば責任を取るとか言質を引き出せるだろう。
それに―――
「水銀燈と共有ってのも面白いかも」
「ちょっといきなり何かふっきれてない?めぐめぐ!?」
吹っ切れた・・・いや、水銀燈を理解したのかもしれない。
こちらをチラッと見る
「まだよくは・・・でも押さえに走ってもいいかもしれませんね」
そう思う程度には、嫌いと言う感情を抑える事が出来ると思う。
「めぐめぐもかぁ・・・実弾ぶちかますかなぁ」
「淫行で捕まりますよ?」
同意の上なら問題ないんじゃないかなぁ・・・などとぶつぶつ言っている、みっちゃん(もうさん付けはいらないだろう)をけん制する
「私は初めてっていうアドバンテージあるなあ」
「そ、それはずるいかなっ!?」
気弱なあの少年の事だ、うまく揺さぶれば責任を取るとか言質を引き出せるだろう。
それに―――
「水銀燈と共有ってのも面白いかも」
「ちょっといきなり何かふっきれてない?めぐめぐ!?」
吹っ切れた・・・いや、水銀燈を理解したのかもしれない。
83: 2009/01/12(月) 07:56:02.15 ID:/AaDJg2f0
水銀燈は全ドールで一番お父様―――ローゼンに対する愛が深い。
ならばアイツに引かれてもおかしくない。理論的に説明できれば私は納得できる。
あとは自分の思う方向に誘導するだけ・・・
「みっちゃん、今日はありがとう」
「お、みっちゃんになったね、まコレから顔合わせる機会が増えると思うけど、お手やわらかにね」
そう言われてこちらに握手でもしようと言うかんじで手を差し出してくる。
ペチッ!
「嫌です」
てを振り払ってにこやかに宣言。
お手柔らか?そんな言葉は私も水銀燈も持ち合わせていない。
呆然としているみっちゃんを湯船に置き去りにして手早く体を拭いて浴衣を着込む。
水銀燈は戻ってきたかしら・・・?
ならばアイツに引かれてもおかしくない。理論的に説明できれば私は納得できる。
あとは自分の思う方向に誘導するだけ・・・
「みっちゃん、今日はありがとう」
「お、みっちゃんになったね、まコレから顔合わせる機会が増えると思うけど、お手やわらかにね」
そう言われてこちらに握手でもしようと言うかんじで手を差し出してくる。
ペチッ!
「嫌です」
てを振り払ってにこやかに宣言。
お手柔らか?そんな言葉は私も水銀燈も持ち合わせていない。
呆然としているみっちゃんを湯船に置き去りにして手早く体を拭いて浴衣を着込む。
水銀燈は戻ってきたかしら・・・?
84: 2009/01/12(月) 07:58:21.03 ID:/AaDJg2f0
水銀燈PART
やっとほてりが収まったので地上に降りていく。
・・・めぐはまだ部屋にいるかしら・・・?
冷静になるとめぐを一人で部屋に残したのは大変まずい。
発作が起きたとき一人だったら・・・・・・助かるものも助からないではないか!!
テラス側の窓が開きっぱなし・・・この寒いのに!?
「まさか本当に倒れてるんじゃないでしょうね!?」
指輪の感覚はまだある、だがそれは「氏んでいない」だけかもしれないのだ。
全速力で部屋に飛び込む・・・誰もいない・・・
「めぐ!?めぐ!!いないの!?」
声をかけながらトイレや部屋風呂なども見て回る・・・どこにもいない
・・・テーブルに紙・・・書き置き?
テーブルの上に飛びあがって覗きこむ。はしたないが緊急事態だ、あとでテーブルは拭いておこう。
書きおきにはこうかかれていた
「水銀燈のおばかさぁん」
やっとほてりが収まったので地上に降りていく。
・・・めぐはまだ部屋にいるかしら・・・?
冷静になるとめぐを一人で部屋に残したのは大変まずい。
発作が起きたとき一人だったら・・・・・・助かるものも助からないではないか!!
テラス側の窓が開きっぱなし・・・この寒いのに!?
「まさか本当に倒れてるんじゃないでしょうね!?」
指輪の感覚はまだある、だがそれは「氏んでいない」だけかもしれないのだ。
全速力で部屋に飛び込む・・・誰もいない・・・
「めぐ!?めぐ!!いないの!?」
声をかけながらトイレや部屋風呂なども見て回る・・・どこにもいない
・・・テーブルに紙・・・書き置き?
テーブルの上に飛びあがって覗きこむ。はしたないが緊急事態だ、あとでテーブルは拭いておこう。
書きおきにはこうかかれていた
「水銀燈のおばかさぁん」
86: 2009/01/12(月) 08:00:44.09 ID:/AaDJg2f0
「はぁ!?何よこれ!!めぐったら私がこんなにも心配しているのに!!一体何のつもりよ!!」
怒りのあまり吼えるように言い放つ
「心配・・・してくれてたの・・・?」
いらえがあった。
「めぐ!」
「水銀燈・・・心配してくれたの?」
「お馬鹿さぁん!めぐを・・・めぐの事を心配しないわけないじゃない!今度そういう事言ったら怒るわよ!」
「だって、さっき水銀燈に意地悪しちゃったし・・・もう、戻ってこないかなって」
「めぐ。それは私に対する侮辱よ。いいこと、この水銀燈はあなたとともに生きて行くと誓ったわ。そしてあなたはそれを受け入れた」
「そうよね、ごめんなさい、水銀燈」
「それに、アレぐらいで傷ついていたらとっくに出てってるわよぉ?」
怒りのあまり吼えるように言い放つ
「心配・・・してくれてたの・・・?」
いらえがあった。
「めぐ!」
「水銀燈・・・心配してくれたの?」
「お馬鹿さぁん!めぐを・・・めぐの事を心配しないわけないじゃない!今度そういう事言ったら怒るわよ!」
「だって、さっき水銀燈に意地悪しちゃったし・・・もう、戻ってこないかなって」
「めぐ。それは私に対する侮辱よ。いいこと、この水銀燈はあなたとともに生きて行くと誓ったわ。そしてあなたはそれを受け入れた」
「そうよね、ごめんなさい、水銀燈」
「それに、アレぐらいで傷ついていたらとっくに出てってるわよぉ?」
87: 2009/01/12(月) 08:03:40.23 ID:/AaDJg2f0
「だって・・・ほら・・・桜田君のところに行ったかと・・・」
「なななななんでアイツがでてくるのよ!?いいいいいいい行って無いわよ、アイツのところなんか!?」
うわ、もしかしてめぐ見てたのかしら!?
「ううん、いいの、わかってるから」
「わわわわ・・・わかってるぅ!?ちょっとめぐ!どこ・・・えええええっ!?」
やっぱり見られていた!はずかしすぎる。
そして、かっこ悪い。顔から火が出るとはこの事だ。
「大丈夫、水銀燈は桜田君の事が好きなのよね?」
みみみみみられててててる?完全にバレてる!?
「め・・・めぐ・・・そのあれは・・・」
「ううん、多分ね、私も桜田君の事は嫌いじゃないよ。」
「えっ!?」
どう言う事・・・?まるっきり話が読めない。見られていなかった?いや、待てそれよりも重要なことが・・・
めぐもジュンが・・・好き?
「なななななんでアイツがでてくるのよ!?いいいいいいい行って無いわよ、アイツのところなんか!?」
うわ、もしかしてめぐ見てたのかしら!?
「ううん、いいの、わかってるから」
「わわわわ・・・わかってるぅ!?ちょっとめぐ!どこ・・・えええええっ!?」
やっぱり見られていた!はずかしすぎる。
そして、かっこ悪い。顔から火が出るとはこの事だ。
「大丈夫、水銀燈は桜田君の事が好きなのよね?」
みみみみみられててててる?完全にバレてる!?
「め・・・めぐ・・・そのあれは・・・」
「ううん、多分ね、私も桜田君の事は嫌いじゃないよ。」
「えっ!?」
どう言う事・・・?まるっきり話が読めない。見られていなかった?いや、待てそれよりも重要なことが・・・
めぐもジュンが・・・好き?
88: 2009/01/12(月) 08:05:41.96 ID:/AaDJg2f0
「そうじゃない、嫌いじゃないだけ。でもね、水銀燈が本当に欲しいなら・・・私が手に入れる」
顔を見て私の言いたい事を理解したのだろう、めぐが言葉をつなぐ。
だが、それがさらに混乱に拍車をかける、一体どう言う事?
「いまのままじゃあまた真紅ちゃんと喧嘩になっちゃうと思わない?」
真紅・・・確かに真紅はジュンにはっきりと好意を示している。翠星石も同じだし雛苺もおさないながらも精一杯表現している。
蒼星石と金糸雀まではわからないが、嫌いでは無いだろう。
私が好意をしめせば喧嘩にならないまでもギクシャクするのは間違いないだろう。
「だから私が手に入れる。そうしたら水銀燈の物にもなる」
「なにを馬鹿みたいな事いってるの!?」
「それにね・・・」
「めぐ?」
「私みたいな人間に運命の出会いって言うのがあるのならば、こういうのじゃないかなって思わないかしら?」
「・・・めぐ・・・賛成はできないわぁ・・・でも、そういうのがあったら素敵だとは思うわ」
顔を見て私の言いたい事を理解したのだろう、めぐが言葉をつなぐ。
だが、それがさらに混乱に拍車をかける、一体どう言う事?
「いまのままじゃあまた真紅ちゃんと喧嘩になっちゃうと思わない?」
真紅・・・確かに真紅はジュンにはっきりと好意を示している。翠星石も同じだし雛苺もおさないながらも精一杯表現している。
蒼星石と金糸雀まではわからないが、嫌いでは無いだろう。
私が好意をしめせば喧嘩にならないまでもギクシャクするのは間違いないだろう。
「だから私が手に入れる。そうしたら水銀燈の物にもなる」
「なにを馬鹿みたいな事いってるの!?」
「それにね・・・」
「めぐ?」
「私みたいな人間に運命の出会いって言うのがあるのならば、こういうのじゃないかなって思わないかしら?」
「・・・めぐ・・・賛成はできないわぁ・・・でも、そういうのがあったら素敵だとは思うわ」
89: 2009/01/12(月) 08:07:57.30 ID:/AaDJg2f0
めぐは男が嫌い、というか人間が嫌い。
でもそのめぐが嫌いじゃないと言った。
運命の出会いでは無くても、それは何かを変える第一歩なのかもしれない。
「方法に多大に問題がある気がひしひしとするけど・・・」
「些細な問題よ。水銀燈」
しれっというめぐに苦笑して言葉を返す。
「大問題だわよ!お馬鹿さぁん!!」
そういいながらも、気分は爽快だ。一つの悩みがとりあえずは解決したのが大きい。
もっともその解決のせいでまた悩みの種が増えたのは間違いないだろうが・・・
また憂鬱な日々に悩まされることになるのだろう。
ああ、本当にアンニュ~イ。
温泉編 終わり。
でもそのめぐが嫌いじゃないと言った。
運命の出会いでは無くても、それは何かを変える第一歩なのかもしれない。
「方法に多大に問題がある気がひしひしとするけど・・・」
「些細な問題よ。水銀燈」
しれっというめぐに苦笑して言葉を返す。
「大問題だわよ!お馬鹿さぁん!!」
そういいながらも、気分は爽快だ。一つの悩みがとりあえずは解決したのが大きい。
もっともその解決のせいでまた悩みの種が増えたのは間違いないだろうが・・・
また憂鬱な日々に悩まされることになるのだろう。
ああ、本当にアンニュ~イ。
温泉編 終わり。
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