5: 2010/07/09(金) 23:42:05.39 ID:q4WnC1yu0
唯「え……憂何を言ってるの……?」

憂「だって、お姉ちゃん最近軽音部ばっかりで、私にかまってくれないよね」

唯「あ、ご、ごめんね……」

憂「ううん、お姉ちゃんが謝る事はないよ。お姉ちゃんは何も悪くないもん」

憂「お姉ちゃんが、おかしくなったのは軽音部の皆さんのせいだもんね」

唯「う、憂……どうしちゃったの……?」

憂「私のお姉ちゃんが、毒されるくらいなら学校なんて行かなくていいよ」

憂「今までもこれからも、お姉ちゃんの面倒は私が見るもん」

唯「何言ってるの憂……そんなの無理だよ……」

憂「ふふふ…無理なんかじゃないもん……」

憂「それじゃあ、お姉ちゃん勝手に部屋から出ちゃ駄目だからね」

ガチャ、バタン。ガチャン!

唯「憂……?」

8: 2010/07/09(金) 23:56:26.30 ID:q4WnC1yu0
唯「憂…憂…嘘でしょ?ねえ、憂……」

ガチャガチャ!

唯「外から鍵がかかってる!?ねえ、憂開けてよ!ねえってば!」

唯「そ、そうだ。ちょっと危ないけど窓からなら……」

唯「何……これ……?」

唯「内と外両方から、ガムテープで目張りしてる…?」

唯「でも、これくらいなら出れないことも……」

ブブブブ!ブブブブ!

唯「ひっ!?……私の携帯かぁ」

唯「えっと……憂からだ……」

唯「もしもし……」

憂「あ、お姉ちゃん~」

9: 2010/07/10(土) 00:03:17.61 ID:yfnqQ0eC0
唯「どうしたの憂…電話なんかしないで直接話せば……」

憂「そうなんだけど、急いでお話しないといけなかったから」

唯「どうして?」

憂「だってお姉ちゃん、今窓から出ようとしてたでしょ」

唯「!?そ、そんなことないもん……」

憂「嘘ついてもだーめ。お姉ちゃんのことは何でも分かってるんだから」

唯「な、何で……」

憂「そんなことより勝手に外に出ちゃだめって言ったよね」

憂「ちょっと時間なくて窓は簡単に目張りしただけだけど……」

憂「お姉ちゃんがどこに行ったって、全部お見通しだからね?」

唯「あ……あ……」

憂「とりあえず念を押しときたかっただけだから。それじゃあねお姉ちゃん」

プツ。ツーツー……

16: 2010/07/10(土) 00:11:23.16 ID:yfnqQ0eC0
唯「どうしよう……」

唯「携帯も憂以外のアドレスが消されちゃってるや」

唯「あ……もうこんな時間……」

唯「お腹すいたなぁ……」

唯「憂に電話してみよう……」

ぷるるぷるる……

憂「あ、お姉ちゃん。お腹すいたんだね」

唯「あ、うん……」

憂「すぐに持っていくから待っててね」

プツ。ツーツー……

21: 2010/07/10(土) 00:16:57.49 ID:yfnqQ0eC0
憂「お姉ちゃんお待たせー」

唯「あ、憂……」

唯「ねえ、今なら怒らないから……こんなことやめようよ?」

憂「何で?」

唯「何でって……私学校もあるし、友達が心配しちゃうし……」

憂「もう、お姉ちゃんったら私の話を聞いてなかったの?」

憂「お姉ちゃんにはそんなの必要ないの。私が居るんだから」

唯「でも、こんなのおかしいよ……」

憂「おかしいのはお姉ちゃんだよ……私はお姉ちゃんのためを思ってしてるんだよ?」

憂「これがお姉ちゃんにとって一番なの。これがお姉ちゃんにとって一番の幸せになるんだよ」

唯「そ、そんなこと……!」

憂「外で毒されちゃったお姉ちゃんはまだ分からないかも知れないけど、すぐ理解できるよ……」

26: 2010/07/10(土) 00:20:59.53 ID:yfnqQ0eC0
憂「さ、ご飯食べよう」

唯「うん……」

唯(今の憂には何を言っても駄目なのかな……)

憂「はい、あーんして」

唯「い、いいよ、自分で食べれるから」

憂「だーめ。お姉ちゃんは私に世話されなきゃいけないの」

憂「はい、あーん」

唯「うう……あーん」

憂「美味しい、お姉ちゃん?」

唯「うん、美味しいよ……」

憂「よかったー。まだまだあるから一杯食べてね」

29: 2010/07/10(土) 00:27:36.58 ID:yfnqQ0eC0
唯「ごちそうさま……」

憂「うん、全部食べたね。お姉ちゃん偉い偉い」

憂「それじゃあ、私は食器片付けたりしてくるからね」

唯「あ、憂……」

ガチャ、バタン

唯「行っちゃった……」

唯「はぁ……どうしようかなぁ……」

唯「誰かに相談しようにもアドレスとか分からないし……」

唯「警察とかに言ったほうがいいのかな……」

唯「でも、そしたら憂は捕まっちゃうのかな……」

唯「でもこれって明らかに犯罪だよね……憂がこんなこと続けるくらいなら警察に……」

30: 2010/07/10(土) 00:33:12.53 ID:yfnqQ0eC0
唯「えっと、携帯……警察って何番だっけな」

ブルルル!

唯「うわっ!また憂からだ」

唯「もしもし?」

憂「お姉ちゃん」

唯「ひっ……(憂怒ってる……?)どうしたの憂……?」

憂「お姉ちゃん、ひどいなぁ。私を警察に突き出しちゃうの?」

唯「えっ……何を……」

憂「言ったよね。お姉ちゃんのことは何でもお見通しだって……」

憂「酷いなぁー私傷ついちゃったよ」

憂「私はお姉ちゃんの為を思ってやっているのに、お姉ちゃんは警察に電話しようとするなんて……」

唯「ひっ……ご、ごめんね憂……私そんなつもりじゃ……」

33: 2010/07/10(土) 00:41:00.33 ID:yfnqQ0eC0
憂「お姉ちゃんのほうから私に連絡するために、携帯だけは残したけど……」

憂「こんなんじゃ、携帯も取り上げちゃおっか?」

唯「あ…あ…ごめん…ごめんなさい……」

憂「大丈夫だよー。もう二度とこんなことしないって誓うのなら」

唯「はい…ぐすっ、もうしません……だから許して……ひっく……」

憂「うんうん。私だってお姉ちゃんを泣かしたくはないから」

憂「じゃあ、約束はちゃんと守るんだよ?」

唯「ぐす……はい……」

憂「それじゃあね」

プツ。ツーツー……

唯「うう・・・…うぅ……」

唯「私って本当にずっとこのままなのかな……?」

38: 2010/07/10(土) 00:59:29.25 ID:yfnqQ0eC0
~翌日~

唯「あ……」

唯「いつの間にか眠っちゃったんだ……」

唯「時間は……うわぁ、学校完全に間に合わないよ」

唯「って言っても、もう私は学校に行けないのか……」

ガチャ、バタン

憂「お姉ちゃんったらお寝坊さんだね。やっと起きた」

唯「う、憂、学校は?」

憂「何言ってるの?お姉ちゃんを置いて学校に行って何の意味があるの?」

憂「学校なんてとっくに退学届け出しちゃったよ。もちろんお姉ちゃんもね」

唯「え、そんな……」

憂「お姉ちゃんの居場所はここなの……ここ以外の居場所を作っちゃだめなの!」

唯「うぅ……そんな……ぐす……」

43: 2010/07/10(土) 01:05:53.62 ID:yfnqQ0eC0
憂「さ、朝ご飯持ってきてるから、お姉ちゃん食べて」

唯「ひっく……あぐ……」

憂「お姉ちゃん分かって。お姉ちゃんの居場所はここなの」

憂「お姉ちゃんは私のそばに居るのが正しいの」

唯「もう…それしかないの……?」

憂「それしかないんじゃないの。それが一番良いの」

唯「うん……分かった……」

唯「それが一番いいんだね……それで私も憂も幸せなんだね……」

憂「うん、そうだよお姉ちゃん……」

憂「さ、ご飯一緒に食べよう」

唯「うん…いただきます」

45: 2010/07/10(土) 01:13:22.30 ID:yfnqQ0eC0
唯「ごちそうさま……」

憂「はい、お粗末さまでした」

唯「美味しかったよ、憂……」

憂「そっか、お姉ちゃんに喜んでもらえて私嬉しいよ」

唯「うん……私も憂が喜んでると……嬉しいな……」

唯「あ……」

憂「どうしたのお姉ちゃん?」

唯「おしOこ……したい……」

憂「そういえばずっと行ってないね」

唯「漏れちゃいそう……」

憂「うん、じゃあおトイレ行こうか」

47: 2010/07/10(土) 01:20:54.41 ID:yfnqQ0eC0
唯「ねぇ…憂……」

憂「なーにー?」

唯「見られてると……恥ずかしいよ……」

憂「でも、私はお姉ちゃんがおしOこするところ見たいな」

唯「そうすると…憂は嬉しいの……?」

憂「うん、とっても嬉しい」

唯「そっか…じゃあ、するね……」

しょろろろ……

憂「いっぱい出てるねー」

唯「は…ぁ、ん……ふぅ……」

しょろろ…ちょろ…ちょ……

憂「全部出し終わったかな?」

唯「うん……」

49: 2010/07/10(土) 01:26:15.35 ID:yfnqQ0eC0
憂「じゃあ、綺麗にしなくちゃね」

ぺろ……ぴちゃ……

唯「ひゃぁ…ん」

唯「憂…どうしてそんなところ舐めるの……?」

憂「だって、おしOこし終わったんだから綺麗にしないと」

唯「でも、そんなところ……汚いよぅ……」

憂「そんなことないよ?私はお姉ちゃんのだから綺麗にしたいの」

ぴちゃぴちゃ……

唯「はぁ…ぁっ……んん……憂はそうすると……嬉しいの……?」

憂「うん。お姉ちゃんのことを綺麗にできると嬉しいな」

唯「そっかぁ……じゃあ…もっと…していいよ……」

憂「うん!」

65: 2010/07/10(土) 02:21:46.07 ID:yfnqQ0eC0
唯「それじゃあ、お風呂はいろっか……」

憂「あ、お姉ちゃん駄目だよ。服は私が脱がすから」

憂「お姉ちゃんのことは、私がするからね」

唯「うん…お願いね……」

憂「はーい、ばんざいー」

唯「ん……」

憂「はい、今度は下だよ。足上げてー」

唯「うん……」

憂「うん、それじゃ入ろっか」

68: 2010/07/10(土) 02:35:42.65 ID:yfnqQ0eC0
憂「それじゃ、お姉ちゃん体洗ってあげるね」

唯「うん…お願い……」

ごしごし

憂「気持ちいい、お姉ちゃん」

唯「うん……きもちい……」

憂「そっか。お姉ちゃんのお世話が出来ると私すっごい嬉しいよ」

唯「うん…私も憂が喜んでくれると…嬉しいよ……」

憂「ねっ…私の言った通りでしょ。これが一番の幸せだって……」

唯「うん…憂が喜んでくれて…私幸せ……」

憂「私も幸せだよ……」

憂「ずっとずっとこのまま一緒にいようねお姉ちゃん……」

唯「うん…私も憂とずっと一緒に…いたい……」

70: 2010/07/10(土) 02:47:02.11 ID:yfnqQ0eC0
憂「お姉ちゃん……」

唯「あ、うい……」

ちゅ…ちゅく……

唯「ん…んん…んむぅ……」

憂「ちゅ…ちゅく…はぁ……んん……」

憂「ぷはぁ…どうお姉ちゃん……」

唯「うん…キス嬉しい…憂が喜んでくれるから……」

憂「ふふ、それじゃ、気持ちいいこともしよっか……?」

唯「うん…してぇ……憂のしたいようにしていいよぉ……」

79: 2010/07/10(土) 04:24:06.84 ID:yfnqQ0eC0
憂「お姉ちゃん、体拭くから動かないでね」

唯「ん……」

憂「よしっと……次は服着せるね」

唯「うん、お願い……」

憂「うん、できた」

憂「それじゃあお姉ちゃん。部屋に戻ろっか」

唯「うん……」

80: 2010/07/10(土) 04:31:22.50 ID:yfnqQ0eC0
憂「ねえお姉ちゃん、今幸せ?」

唯「……うん。だって……」

唯(憂が喜んでくれているもん……)

唯(憂が私のことをすべてやってくれている……)

唯(その憂はとても幸せな表情だもん……)

唯(そんな憂を見てると私も幸せになってくる……)

憂「だって……?」

唯「大好きな憂が……ずっと傍にいてくれるから……」

憂「私も幸せだよ……お姉ちゃんの傍にずっといれるんだもん……」

81: 2010/07/10(土) 04:33:20.71 ID:yfnqQ0eC0
寝ます。続きはおきて残ってたらで

92: 2010/07/10(土) 12:52:48.45 ID:rdn429tO0
ID変わってますがID:yfnqQ0eC0です

憂(お姉ちゃん、私すっごく幸せだよ)

憂(お姉ちゃんが私だけを見てる)

憂(お姉ちゃんが私だけに話しかけてくれる)

憂(お姉ちゃんが私だけに笑いかけてくれる)

憂(お姉ちゃんが私だけを頼ってくれる)

憂(でも……)

憂(これじゃあまだ駄目……)

憂(私とお姉ちゃんの幸せを取り上げようとする人がいるから……)

憂(それをどうにかしないと……)

94: 2010/07/10(土) 13:06:16.53 ID:rdn429tO0
~数週間後~

憂(今お姉ちゃんは、部屋に閉じ込めていない)

憂(そんなことする必要も無いし、ずっと一緒にいることも出来ない)

憂(ご飯を作るときも、食べるときも、おトイレも、お風呂も、寝る時も)

憂(常に、私とお姉ちゃんは一緒にいる)

憂(だけど……)

憂「お姉ちゃん、ちょっと私買い物に行って来るね」

唯「そうなんだ…私も一緒に……」

憂「駄目!」

憂「お姉ちゃん、いつも言ってるでしょ?」

憂「外はお姉ちゃんの敵しかいないの。私はお姉ちゃんが毒されるのなんて耐えられない」

憂(そう…外に行くことだけは許してない)

憂(どうしても行く必要があっても、私だけで行く)

憂(お姉ちゃんを守るために仕方ないこと……)

96: 2010/07/10(土) 13:23:53.90 ID:rdn429tO0
唯「でも…でも、そんなの嫌だよぉ……」

唯「私、憂がいないと嫌だよ……」

唯「ご飯も、お風呂も、トイレも、寝る時も……いつもいつも一緒なのに……」

唯「どうして、外には一緒に行っちゃいけないの……?」

憂「お姉ちゃん分かって……だからそれは……」

唯「わかん…ないよ……うい……うぃ、行かないでぇ……」

憂「お姉ちゃん、ごめん……」

ガチャ、バタン

唯「憂……?憂……?」

唯「やだ…一人にしないでよ……うい……」

唯「ぐす…うわぁぁぁぁぁん……!」

97: 2010/07/10(土) 13:58:22.36 ID:rdn429tO0
憂「ごめんねお姉ちゃん……」

憂「私だってずっと一緒にいたいけど……」

憂(それでも、やっぱり限界があるの……)

憂(お姉ちゃんを外に出して、穢されるくらいなら……)

憂「とにかくお姉ちゃんのために、早く終わらして早く帰らないと」

……
…………
………………

憂「うん、これでいいかな……」

憂(早く帰ってお姉ちゃんを安心させてあげないと……)

106: 2010/07/10(土) 14:32:37.82 ID:rdn429tO0
梓「あ……憂っ!」

憂「っ!?……梓ちゃん」

梓「憂……最近どうしたの……?学校にも来ないし」

憂「梓ちゃんにはどうでもいいでしょ……」

梓「どうでもよくなんてないよ!私達友達でしょ?何かあるなら相談してよ!」

憂「そうだね…友達だったね……でももう友達なんてどうでもいいの」

梓「憂どうしちゃったの?それに唯先輩も……」

憂「うるさいなぁ!」

梓「ひっ!?」

憂「梓ちゃんには関係ないの……もうほっといて!あと……」

憂「お姉ちゃんのことを、二度と口にしないで!」

梓「あ……う……」

107: 2010/07/10(土) 14:59:33.76 ID:rdn429tO0
梓「憂……どうしたの?」

憂「お姉ちゃんの事を喋っていいのも、お姉ちゃんの事を考えていいのも」

憂「私だけだし、私以外がしちゃ駄目なの……」

梓「な、何言ってるの……?ねぇ憂、どうしちゃったの?」

憂(ああ…イライラする……)

憂(やっぱり、外は最悪だ……お姉ちゃんと離れるだけじゃなく)

憂(私とお姉ちゃんの邪魔をする人がいるんだもん……)

憂「もういいでしょ……」

憂「今後、私とお姉ちゃんに関わらないで」

憂「私とお姉ちゃんに、一切近づかないで!」

梓「あ、憂……!」

125: 2010/07/10(土) 19:56:08.17 ID:rdn429tO0
憂「お姉ちゃん、ただいま」

唯「ういっ…うい……うぅ…ぐす……遅いよぉ……」

憂「ごめんねお姉ちゃん……」

憂「あ、お姉ちゃん……それ……」

ぽた……ぽた……

唯「あ…憂、ごめんねぇ……」

憂「お漏らししちゃったんだ……」

唯「だって、憂がいないから……憂がいつも一緒になのに……一緒にしてくれるのに……」

唯「憂が帰ってくるまで…我慢してたけど……無理だったの……ごめんね……」

憂「ううん……お姉ちゃんは悪くないよ」

憂「私ももっと早く帰ってくるつもりだったんだけど、途中で邪魔されちゃって……」

唯「憂…一人じゃ嫌……一人は怖いの……一人にしないでぇ……」

憂「うん……ごめんねお姉ちゃん」

127: 2010/07/10(土) 20:05:53.38 ID:rdn429tO0
~後日~

ぴんぽーん

憂「あ、お客さんだ」

唯「憂、出なくていいの……?」

憂「そんなのいいよ」

ぴんぽーん、ぴんぽーん

唯「憂……ずっといるね……」

憂「お姉ちゃんが気にする事ないよ」

ぴんぽーん、ぴんぽーん、ぴんぽーん

唯「うい……なんかこわいよぉ……」

憂「じゃあ、ちょっと出てくるね。お姉ちゃん心配しないで」

唯「あ、私も……行くよ……」

憂「うん」

129: 2010/07/10(土) 20:15:48.38 ID:rdn429tO0
憂(何なのだろう……私とお姉ちゃんの邪魔をするなんて)

憂(お姉ちゃんを怖がらせるなんて……どうせろくなことじゃないくせに……)

ガチャ

憂「はい、どちら様……」

梓「あ、良かったぁ。家にいたんだ」

律「なかなか出ないから心配したぜー」

憂「梓ちゃんに……軽音部の皆さん……」

憂「何の……用ですか?」

梓「あの…昨日憂の様子変だったし、2人とも学校全然来ないから、みんなでお見舞いに来たんだけど……」

律「梓がみんなでお見舞いに行こうってさ。私たちも心配してたしなぁ」

澪「突然唯が学校に来なくなって、やっぱり寂しいよ」

紬「やっぱり病気なの?治るまでまだかかるのかしら?」

憂「……帰って……ください……」

一同「えっ?」

130: 2010/07/10(土) 20:22:48.89 ID:rdn429tO0
憂「私とお姉ちゃんのことは、何も心配する必要はありません」

憂「だから、帰ってください」

律「あ……そ、そっかぁ。心配する事ないのか」

澪「じゃ、じゃあいつ学校に戻ってくるんだ?」

憂「もう…学校になんて戻りません。そんなところに行く必要も無いですから」

梓「な、何を言ってるの憂?やっぱり昨日からおかしいよ?」

憂「おかしいのは皆さんですよ!何なの!?私とお姉ちゃんの邪魔しないでよ!」

澪「憂ちゃん何言って……おい、唯!」

唯「ひっ!?」

澪「お前は学校に戻りたくないのか?軽音部に戻りたくないのか!?」

唯「いやぁ……憂と離れるのはいや……」

唯「みんな…もうどっか行ってよぉ……」

澪「唯……お前までどうしちゃったんだよ……?」

134: 2010/07/10(土) 21:13:01.49 ID:rdn429tO0
憂「もういいですよね」

憂「もう金輪際私とお姉ちゃんに関わらないでください」

憂「そして、お姉ちゃんの事を一切口にしないでください、一切考えないでください」

憂「それじゃあさようなら」

ガチャ、バタン

梓「あ、憂……」

律「憂ちゃんどうしちゃったんだ……?」

澪「唯も様子がおかしかったし……」

紬「先生に相談したほうがいいのかしら?」

律「うーん、そうだな。今度さわちゃんに言ってみるか」

137: 2010/07/10(土) 21:21:45.86 ID:rdn429tO0
憂(どうして私とお姉ちゃんの生活を邪魔するのだろう)

憂(私は、お姉ちゃんと一緒に暮らせればそれでいいのに)

憂(なんで…なんで…なんで…なんで…なんで……)

唯「うい……私達離れ離れになっちゃうの……?」

憂「そんなことないよ……そんなこと私が絶対にさせないもん……」

憂(やっぱり、私とお姉ちゃん以外の世界なんて一刻も早く無くさないと)

憂(まずは……)

138: 2010/07/10(土) 21:31:07.65 ID:rdn429tO0
~後日~

律「ええっ!?」

澪「退学届け……ですか?」

さわ子「ええ、唯ちゃんと憂ちゃんはついこないだ退学届けを出してきたわ」

梓「じゃあ、もう二度と学校には……」

さわ子「そういうことになるわね」

律「さわちゃん、何か聞いてないのかよ!」

さわ子「分からないわ。退学の手続きとかは管轄外だし……」

紬「やっぱり何かあったのかしら……」

さわ子「何があったのか私も気にはなるけど、生徒じゃなくなった以上あまり不用意に会う事も出来ないし」

さわ子「気になることがあるなら、あなた達が会って聞いてみることね」

一同「はい……」

139: 2010/07/10(土) 21:46:30.84 ID:rdn429tO0
律「うーん……まさか退学届けとは」

紬「2人ともどうしちゃったのかしら」

澪「唯の携帯に電話かけてみてるけど、全然繋がらないよ」

梓「憂の携帯もです……」

律「とりあえず、時々は家に行って様子を見てみるかぁ」

澪「そうだな」

142: 2010/07/10(土) 22:00:26.63 ID:rdn429tO0
憂「お姉ちゃん、私とずっと一緒にいたい?」

唯「うん……憂と、憂だけとずっと一緒にいたい……」

憂「私も一緒にいたいよ……でもね、ちょっと問題があるんだぁ」

唯「え……憂と一緒にいれなくなるの……?そんなの…嫌だよぉ……」

憂「うん、私も嫌……だからねお姉ちゃんに手伝って欲しい事があるんだけど」

唯「いいよ……私、憂と一緒にいれるのなら、何だってするよ……」

憂「ありがと、お姉ちゃん……じゃあ……」

憂(もうすぐお父さんとお母さんが帰ってくる)

憂(2人とも間違いなく今の状況を許さないだろう)

憂(お父さんとお母さんには感謝しているよ……お姉ちゃんを生んでくれた事、私をお姉ちゃんの妹として生んでくれた事)

憂(でもそれだけ……今の私にはお姉ちゃんが全て、今のお姉ちゃんには私が全て)

憂(だから……だから……)

憂「お父さんとお母さんを……頃しちゃおっか……」

唯「うん……わかった……」

147: 2010/07/10(土) 22:21:15.20 ID:rdn429tO0
……
…………
………………

憂(……)

憂(あはは…あははは……はははははははは)

憂(今私の目の前にはお父さんとお母さんだった"モノ"がある)

憂(まさか実の娘に殺されるなんて思わなかったのだろう)

憂(後悔はしてない。するはずがない。だって、私とお姉ちゃんの世界にはいらない"モノ"だから)

憂(お姉ちゃんもきっとそう思っている)

憂(だから、お姉ちゃんも私も無表情。いや、私は笑みがこぼれそうなくらいだ)

唯「ねえ憂……」

憂「どうしたのお姉ちゃん?」

唯「これで私と憂は……ずっと一緒にいられるんだよね……」

憂「うん、そうだよ……」

唯「そっかぁ……嬉しいよ憂……」

憂「私も嬉しいよお姉ちゃん……」

158: 2010/07/10(土) 23:33:44.07 ID:rdn429tO0
ぴーんぽーん

律「出ないなぁ」

澪「やっぱり会いたくないのかなぁ」

紬「唯ちゃんと憂ちゃん、どうしちゃったのかしら」

梓「なんか普通じゃなかったですよね……」

ぴーんぽーん

澪「しかたない……出直そ…」

ガチャ

律「お、開いてるじゃん」

澪「お、おい勝手に……」

律「いーじゃん、いーじゃん。お邪魔しまーす」

159: 2010/07/10(土) 23:42:40.55 ID:rdn429tO0
ぴーんぽーん

憂(今度は何……?)

『…ないなぁ』

『…っぱり…たく……かなぁ』

憂(また…軽音部の人たち……)

憂(どうして?どうしてお姉ちゃんと私の邪魔を……)

憂(どうしてどうしてどうして……)

ガチャ

律「いーじゃん、いーじゃん。お邪魔しまーす」

律「お、唯と憂ちゃ……えっ……」

律「…それ……え……氏んで……」

律「う、うわぁぁぁぁぁっっっ!」

166: 2010/07/10(土) 23:55:07.42 ID:rdn429tO0
『う、うわぁぁぁぁぁっっっ!』

澪「り、律、どうした!?」

律「ひ、人が……人が、し、氏んで……」

澪「えっ……きゃ、きゃあぁぁぁぁぁ!?」

梓「憂!?それに唯先輩まで…何やっているんですか!?」

紬「け、警察に!」

憂(……)

憂(どうしてどうしてどうして……)

憂「どうして私とお姉ちゃんの邪魔ばかりするのよぉぉぉっっ!!」

澪「ひっ……!?」

律「お、落ち着こう、な、憂ちゃん」

憂「うるさいっ!」

憂「言ったよね!もう二度と関わらないでって!なのになのに……」

憂「やっぱり、あなた達も私とお姉ちゃんの世界には必要ないんだ!」

170: 2010/07/11(日) 00:11:19.66 ID:chTdWpb90
律「お、おい唯っ!憂ちゃんを止めてくれっ!」

唯「りっちゃんも……私と憂を離れ離れにしようとしてるの……?」

律「え…?何言って……私たちはただ、唯が学校や軽音部に全然来ないから心配……」

唯「学校……軽音部……」

唯「そっか…そうなんだ……やっぱりりっちゃんも…私と憂の邪魔をするんだ……」

律「唯……?さっきから何を言って……」

唯「りっちゃんなんか……いなくなっちゃえ……」

唯「私と憂の邪魔をするのは…みんな……消えちゃえばいいんだ……」

律「ひっ…うわぁぁぁぁ!」

ダッ!!

唯「消えちゃえ…消えちゃえ…消えちゃえ…消えちゃえ……」

憂「私とお姉ちゃんの邪魔をする人は……」

唯憂「みんな消えちゃえばいいんだ!」

172: 2010/07/11(日) 00:39:05.20 ID:chTdWpb90
警察「通報したのはあなた達ですか?」

紬「は、はいっ」

警察「で、君の言ってた友人は?」

紬「あ、あの……向こうに……」



律「はっ……はっ……」

律「ごめん!悪かった!もう二人の邪魔をしないから!」

唯「信じられるもんか……」

憂「今まで私たちの邪魔をしたんだから……」

律「いや…たす…たすけてぇぇぇぇ!!」

180: 2010/07/11(日) 01:04:22.11 ID:chTdWpb90
律(いや、氏にたくない……!)

律「っ!!」

律「……」

律「……あれ?」


警察「平沢唯と平沢憂だね。殺人及び殺人未遂の容疑で逮捕する」

憂「なんで……なんで……」

憂「私はお姉ちゃんと2人だけの幸せが欲しかっただけなのに……」

唯「憂……いやぁ、いやだよぉ……私達離れ離れになっちゃうの……?」

警察「連れて行け」

憂「いや!お姉ちゃん!お姉ちゃぁぁぁぁぁんっっ!!」

唯「憂っ!うい、ういっっっ!!」

187: 2010/07/11(日) 01:15:00.28 ID:chTdWpb90
唯「うい……どこ……どこなのうい……?ひとりにしないで……うい……うい……」

憂「おねえちゃん……おねえちゃん……ずっといっしょ……おねえちゃん……おねえちゃん……」

……
…………
………………

刑事A「どうですか?」

刑事B「だめだ……こっちから話しかけてもなんも反応ねえよ。そっちは?」

刑事A「こっちも似たようなもんですね」

刑事B「こりゃあ、精神に問題あり。だな」

刑事A「そうですね。こりゃ裁判はなしで強制入院ですかね」

刑事B「ま、その辺は偉いさん方が決めるだろ」

189: 2010/07/11(日) 01:28:48.01 ID:chTdWpb90
憂(……)

私は今、病室にいる。いつからいたかは分からない。
気付いたときにはこの真っ白い病室にいた。
お姉ちゃんはいない……私だけの世界。

私が何をしたというのだろう。
ただ好きな人と2人だけでずっと一緒にいたかっただけなのに。

憂(お姉ちゃん……)

そう呟いてみる。ここに来て何度呟いたか分からない言葉。
でも返事は無い。帰ってきたことはない。
ここは私だけの世界になってしまったから。

好きな人と一緒にい続けようとすることの何が悪いのか。
周りが私たちの邪魔をしなければ何も問題はなかったのに。

憂(お姉ちゃん……会いたい……会いたいよ……)

190: 2010/07/11(日) 01:36:20.90 ID:chTdWpb90
唯(……)

私は今、病室にいる。もう長い長い時間を過ごしている。
憂はいない……私だけの世界。

私たちが悪いのだろうか?
ただ妹を幸せにしたくて、一緒に幸せになりたかっただけなのに。

唯(憂……)

そう呟いてみる。ここに来て何度呟いたか分からない言葉。
でも返事は無い。帰ってきたことはない。
ここは私だけの世界になってしまったから。

好きな人と一緒にい続けようとすることの何が悪いのか。
私は憂がいないと駄目なのに。憂がいないと何も出来ないのに。

唯(憂……会いたい……会いたいよ……)

193: 2010/07/11(日) 01:55:10.33 ID:chTdWpb90
唯(……憂)

なぜかは分からない。でもその日はなぜか体が動いた。
憂に会える。外に出れば憂に会える。
そう確信を持っていたから、私は……病院を抜け出した。

唯(憂……うい……)

見知らぬ土地なのに、はっきりと進むべき道が分かる。
確信があった。
この先に憂がいる。憂もこっちに向かってきていると。

唯(憂…今会いに行くからね……憂…うい……)


憂(この先に……お姉ちゃんがいる)

導かれるように、病院を抜け出してどれくらい経っただろう。
病院の格好のままなので、注目され、声をかけられたのも何度あったか。
裸足の足は、長い事歩いたせいで血だらけになり、もう歩くのがきつかった。

憂(お姉ちゃん…絶対会いに行くから……絶対に2人一緒に……)

分かる。もうすぐ会える。
お姉ちゃんも、こっちに向かってきている。
また大好きなお姉ちゃんと、一緒になれる……。

憂(もうちょっとだから…お姉ちゃん……)

194: 2010/07/11(日) 01:59:18.10 ID:chTdWpb90
唯「憂……うい……」

憂「お姉ちゃん……おねえちゃん……」

そして……

唯「あ……」

私たちは……

憂「お…ねえ…ちゃん……?」

また一緒になれたんだ……

唯「うい…うい…会いたかった…会いたかったよぉ……」

憂「私も…ずっと…お姉ちゃんと会いたかった……」

唯「ぐす…うぃ……うわぁぁぁぁぁん!」

憂「お姉ちゃん…お姉ちゃぁぁぁぁぁん!」

198: 2010/07/11(日) 02:10:20.39 ID:chTdWpb90
唯「もう…離れないよね?憂は……ずっと一緒にいてくれるよね……」

憂「うん……もう二度と……お姉ちゃんを一人にしないよ……」

唯「嬉しい……憂……うぃ……」

憂「お姉ちゃん……また2人で暮らそうね……ずっとずっと……」

唯「もう…私たちの邪魔をする人……いないよね……」

憂「大丈夫だよ……これからは、ずっとずっと2人だけの世界なんだから……」


~fin.~

199: 2010/07/11(日) 02:11:31.65 ID:nUeCID5P0

206: 2010/07/11(日) 02:19:48.09 ID:chTdWpb90
ラストへぼくてすいません。正味ネタぎれ&疲れたんです。
イチャラブもよかったんだけど、今日起きたら思考が変わってたんだ

引用: 憂「お姉ちゃんは学校行かなくてもいいよ、私が一生世話してあげる」