妹「変な言い掛かり付けないでよお兄ちゃん！」

妹「もういい自分の部屋に戻るから！お兄ちゃんのばかー」

兄「ちょ、お、おい、戻る前にせめてなんのシューティングゲーム買ってきたかタイトルぐらい教えてくれても…」

妹「そんな餌なんかに釣られないんじゃなかったのお兄ちゃん？」

兄「タイトル教えてもらうだけなんだから関係ないだろ！」

妹「えーどうしようかなー」ﾆﾔﾆﾔ

兄「タイトルぐらい勿体ぶらずに教えてくれるってのが兄妹ってものじゃないのか？」

妹「そうだけど…　私、お兄ちゃんのために一生懸命シューティングゲーム選んだんだよ」

妹「だからお兄ちゃんが部屋のドア開けてくれたら教えてあげてもいいかな、なんて」

兄「お断りします」

妹「」ドンッ！！！！！

兄「ちょ、おい妹よ！なにドアドンしてるんだ！」

妹「べ、別に…」

兄「もし壊れでもしたらドアの修理代ばかにならないんだぞ」

妹「な、なによ！もしドア壊れてもお金出すのはお母さん達じゃない！」

兄「ごもっともです。はい」

妹「じゃあ、これ以上ここにいるとドア壊しそうだからもう戻るねお兄ちゃん」

兄「だから戻る前にシューティングゲームのタイトルを…」

妹「なにお兄ちゃん？また私引きとめて…　同じこと繰り返すつもりなの？」

兄「いや、そういうわけじゃないがどうしても気になるんだ」

妹「こっちだってそう易々と教えるわけないじゃん」

兄「なんだと」

兄「じゃあ、こうしよう」

兄「妹はその買ってきたシューティングゲームに関するヒントを五つ出題してくれ」

兄「そのヒントを元に俺がそのシューティングゲームを当てる」

妹「え、ひょっとしてクイズ形式で私と勝負するわけお兄ちゃん？」

兄「その通りだ！」

兄「もし、妹が順にヒント五つ出題しても俺が答えられないもしくは間違えた場合は」

妹「場合は？」

兄「ドアを開けてやろう！」

妹「ほ、ほんとお兄ちゃん？」

兄「ああ！引きこもりシューターの仁義に誓って嘘偽りはない！」

兄「だが、もし俺が見事タイトルを言い当てたら妹はこの家から出てってもらう！」

妹「な、なんでよお兄ちゃん！！！」ドガンッッッ！！！

兄「ばか、おい廊下床ドンは止めろ！ママーヌが夕飯の支度してこっちに持ってくるだろ！」

妹「お母さんなら夕飯の買い出しに行ってるわよ」

兄「ふう、そうか。夕飯にはまだ時間が早いからなママーヌが勘違いしてしまうから床ドンは控えめにな妹よ」

妹「床ドン控えるけど床ドンさせたのはお兄ちゃんでしょ？」

妹「あとなんで私が家出ていかなきゃいけないわけ？」

兄「もう大学生なんだからいい加減お兄ちゃん離れしたほうがいいと俺は思ってな」

妹「まだ大学生だよ！私にはお兄ちゃんが必要なの！出てけなんて寂しいこと言わないでよ！」

兄「そうは言うがな妹よ。大学生なんだから一人暮らししてリア充ライフを満喫したらどうだ？」

妹「リア充なんて興味ないもん。私はおに充したいからお兄ちゃんが居れば充分なの」

兄「そうは言うがな妹よ！外の世界もいいらしいぞ！」

妹「ゴルア！クズ兄貴ィィィ！！！こっちは外の世界なんてどうでもいいんだよクイズ始めんぞ！オオン！！！？？」

兄「は、はいいい」

妹「物分り良いお兄ちゃん好きだよわたし」

兄「」

妹「ヒント1は『業務用』だよお兄ちゃん」

兄「業務用？ってことは基板かあ」

妹「一分経過したので第二ヒントに移行します」

兄「早くね？」

妹「早くありませーん！ヒント2は『横スクロールシューティングゲーム』でーすお兄ちゃん」

兄「俺が欲しがってたゲームか？」

妹「あた、な内緒でーす！一分経過したので第三ヒントに移行します」

兄「これって、今答えてもヒント全部聞いて答えても同じなのか？」

妹「どういう意味？」

兄「ヒント残した状態で答えた時とヒント全部聞いた状態で答えた時と同じかってことだ？」

妹「どうせ当たるわけないから関係ないよお兄ちゃん。時間稼ぎは無駄だよ♪」

兄「そうか、もし俺がヒント全部聞く前に当てたら一人暮らしプラス」

妹「ぷらす？」

兄「姉の働いている喫茶店でバイトしてもらおう」

妹「それはちょっとお兄ちゃんのお願いでも嫌だよ」

兄「嫌か、、、でももし俺が答え間違えたら妹とソンソン二人プレイをすることを追加しよう」

妹「ソンソンキタオラッ」

妹「了承も了承だよお兄ちゃん。それじゃヒント3は『このゲームのメーカーの業務用処O作はパズルゲーム』かなお兄ちゃん」

兄「チェックメイトだ妹よ！」

妹「ふぇ？ノータイム？？？」

兄「ずばり、グレフのボーダーダウン！！！」

ｶﾞﾝッﾊﾞｷ!!!ｶﾞﾝッ!!ｶﾞﾝッ!!ｶﾞｰﾝッッッ!!!!!ｼｭﾙﾙﾙﾙﾙﾙ……

妹「お兄ちゃんのバカー」

兄「…」

兄「……」

兄「」ガチャ

兄「あーらあらGD-ROMのケースバッキバキだな……」

兄「ROMの方はと……　擦り傷あるけど大丈夫そうだな」

兄「うはーインスト関係滲んでないし純正じゃないか……　まあ奮発しちゃって……」

兄「悪いことしたな……」

コンコン

兄「妹いるか？」

コンコン

兄「おーい」

コンコン

兄「妹ー返事してくれー」

兄「さっきはごめん…」

兄「あのな…　妹が買ってきてくれたボーダーダウン、ケースぼろぼろだけどちゃんと起動したから…」

兄「ありがとう…」

妹「バカ、バカ、お兄ちゃんのバカ」

妹「折角、お兄ちゃんがドリームキャストのボーダーダウンよりやっぱ本物がやりたいよなーとか言ってるの盗み聞きして買ってきたのに」

妹「妹がお兄ちゃんのために買ってきたんだから普通はわざと負けてくれるのが当たり前でしょバカバカ」

妹「一人暮らし嫌だな……」

妹「もうお兄ちゃんと一緒に住めないのか……（遠い目」

妹「でも、実家のすぐ近くにお部屋借りて毎日実家に通う作戦にすればお兄ちゃんに逢えるし」

妹「ばっちり」

妹「でも、もう一つの問題のお姉ちゃんの仕事先でバイトするってのやっぱり嫌だなわたし」

基板屋

ﾋﾟﾎﾟﾊﾟﾎﾟﾋﾟﾎﾟｰﾝﾋﾟﾎﾟﾊﾟﾋﾟﾎﾟﾝ

店員「いらっしゃいませ」

妹「ども」

店員「ああ、ボーダーダウンどうでした？お兄さん喜びましたか？」

妹「えっあっその、喜びました喜びましたおしOこ漏らすくらい……」

店員「あはは、インスト純正なんて滅多に出回らないですからねあれ」

妹「あの、なにかそそる基板入荷しましたか？」

店員「うーん、シューティングで新しく入ったのはっと」

店員「おすすめはインスト純正ポスター付きのマーズマトリックスかな」

妹「あー持ってます。ポスター持ってないのでポスターだけなら欲しいんですが（笑」

店員「アーケードよりドリキャス版とかポスターのが価値あるからねマズマは（笑」

妹「ですよねー（笑」

店長「あ、いらっしゃい妹ちゃん」

妹「ども」

店長「昨日はありがとね」

妹「こちらこそ、良い買い物でした」

店長「そうだそうだ、あれ今日入荷したよ」

妹「マジですか？購入します！」

妹「」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

妹「頼もう！」

兄「妹か？」

兄「今鍵開けるから待ってろ」

妹「鍵開けなくていいよお兄ちゃん」

兄「えっ？」

妹「リベンジに来たよお兄ちゃん♪」

兄「リベンジって、まさか」

妹「お兄ちゃんと遊びたいからまた基板買って来たんだよ♪」

兄「さっきはごめんな」

妹「気にしないで、お兄ちゃんもう済んだことだから」

妹「過去なんて糞くらえよ！私は未来に生きてお兄ちゃんを取り戻すの」

兄「ははは、何を難しいこと言っているんだ妹は」

妹「わたし、約束どおりに近いうちに一人暮らしするよ」

妹「でもね。やっぱりお姉ちゃんの所で働きたくないからお兄ちゃんともう一度勝負してそのこと取り消したいの」

兄「そうか……　妹がそれを望むならもう一度勝負しよう」

妹「わたしにリベンジをする機会を与えたことを後悔しないことだよお兄ちゃん」

兄「望むところだ妹よ」

妹・兄「レッツシューティングファイブ！！！」

妹「わたしのターン！ヒント1『業務用』」

兄「俺のターン！ターンと言っても頭で考えるだけ…　しかもさっきと同じ展開」

兄「ならばスキップ発動！」

妹「テンポいいねお兄ちゃん、わたしのターン！ヒント2『横画面』」

兄「なんだと！？」

兄（最初の勝負のヒント2は確か『横スクロールシューティングゲーム』だった筈だ）

兄（だが今回は『横画面』横スクロールも横画面縦スクロールもましてや固定横画面も含まれることになる）

兄（やってくれたな妹よ！）

妹「お兄ちゃん動き止ったけど今回はスキップしないの？どの道もう一分経過するから意味ないんだけど（ニヤリ」

妹「わたしのターン！ヒント3『カプコン』」

兄（よしメーカー名きた！！！これで随分と楽になる）

兄（カプコンのシューティングで横画面かあ（にんまり）

兄「甘い甘いなあ妹は」

妹「仕方ないよ……　お兄ちゃん依存症だもの」

兄「チェックメイトだ妹よ！」

妹「答えをどうぞお兄ちゃん」

妹「でも、甘い妹から一つ忠告だけど今回買ってきた基板はお兄ちゃんもわたしも持ってない基板だから（ニヤリ」

兄「なんだと！！！！（ソンソンじゃないだとおおお）」

妹「さあ答えをどうぞお兄ちゃん」

兄「俺のターン！スキップだ」

妹「賢い選択だねお兄ちゃん。わたしのターン！ヒント4『モビちゃん』」

兄（カプコンのマスコットのモビちゃんか……　本当にソンソンじゃなかった……　甘い妹に救われた…）

兄（モビちゃんで横シュー、思いつくのはエリア88、ロストワールドぐらいか…）

兄（おおっと肝心のモビちゃん主役のサイドアームを忘れてた。これが妹の狙いだったのかもしれない）

兄（ラストのヒントで答えが出る筈だ）

兄「俺のターン！最後のヒントよろしく頼む」

妹「ふふふ、絶望するがいいよお兄ちゃん。わたしのターン！ヒント5『横スクロールアクションゲーム』」

兄「は？」

妹「横スクロールアクションゲームだよお兄ちゃん♪」

兄「横スクロールシューティングじゃなくて？」

妹「わたしはシューティングゲームなんて一言も言ってないよ♪」

兄「シューティング基板を買ってきたと言っただろう？」

妹「よく思い出してお兄ちゃん？最初はシューティングゲームの基板買ってきたと言ったけど」

妹「二回目は基板買ってきたとしか言ってないよ♪」

兄「バカな……」

妹「あと10秒だねお兄ちゃん♪」

兄（クソっまんまと騙された……　シューティングゲームと思わされていた……　完敗だ…）

妹「よん♪」

兄（まだ諦めるな俺ぇぇぇ！！！）

妹「さん♪」

兄（カプコンで横スクロールアクションでモビちゃんが出るゲームなんて言ったら一つしか思いつかないだろうがあああ！！！）

妹「にい♪」

兄（カプコンの名作中の名作ファイナルファイトだ！間違いないファイナルファイトで決まりだ！）

妹「いち♪」

兄「チェックメイトだ妹よ！！！」

後日談

妹「おにいちゃんたけのこたけのこ」

妹「ぶーたぶーた♪ぶたのあたまー♪」

兄「ぶたじゃないトントンと呼びなさいトントンと」

妹「ぶー」

妹「ソンソン面白いねお兄ちゃん」

兄「お兄ちゃんを盾にするのは止めなさい」

妹「トントンバリアートントンバリアー（キャッキャ」

兄「まさかシューティングゲームじゃなかったとはな」

妹「なんの話しお兄ちゃん」

兄「5ヒントで当てるクイズゲームだよ」

妹「ああ、あれね（ニヤニヤ」

妹「一回戦コテンパンにやられちゃったから頑張って作戦練ったんだよ」

妹「でもシューティングゲーム出来るじゃんあれ」

兄「そもそも本編クリアしないと出来ないゲームなんて」

妹ギ口リ「なんて？」

兄「ちゃんとしたシューティングゲームです（おまけだけどなﾎﾞｿ」

妹「アル」

兄「イブ」

おわり

感動した