1: 2012/02/12(日) 02:19:59.95 ID:i+L52hzPO
唯は空を見上げていた

唯「綺麗でしょ!」

唯は気付かなかった。
虹に夢中になっていたのだ。
信号が青から赤に変わっていたのに
気付かなかった…

和「ちょ!!唯っ危な…」ダダッ

憂「お姉ちゃっ…」ダダッ

唯「えっ…?」トンッ…

トラック「ドーーーーーンwwwwwwww」グシャア

唯は…


生きていた…



二つつの命と引き換えに…
高3!
3: 2012/02/12(日) 02:27:25.13 ID:i+L52hzPO
ーーーーーー
ーーーー
ー…

梓「番号…あ、あった…」

梓は桜高校に合格した。

梓「部活…どうしよう…」

自分はギターを小学四年生の頃から始めていたから
それを活かせる部活へ入りたいと思った。

梓「ん…?新歓ライブ…?」

ふと、その貼り紙を見た。
どうやら軽音部のライブが講堂であるらしい…
興味があった。

5: 2012/02/12(日) 02:36:49.34 ID:i+L52hzPO
ギター「えー新入生の皆様、御入学おめでとう御座います…」

ギター兼ボーカルらしい女の人の挨拶から始まった。
格好良い女性だった。
挨拶はいいから早く聴きたいと思った。

ギター「それでは一曲目、いきます。私の恋はホッチキス」

ドラム「ワン、ツー、スリー、フォー」

変な曲名だなと思った。
きっと糞バンドなんだなと思った。
だが、その思いはギターが入った瞬間、消えた。

7: 2012/02/12(日) 02:42:54.07 ID:i+L52hzPO
完全に時間を忘れていた。
それ程このライブは衝撃的だった。

ジャーーン

ライブが終わった。
梓の耳には余韻が終わらかった。
ライブが終わってもしばらく動けなかった。
それ程までに素晴らしい演奏だった。
特にギターの人が。

梓「よしっ、決めた。」
梓は軽音部に入る事を決意した。

9: 2012/02/12(日) 02:49:58.06 ID:i+L52hzPO
放課後!

梓「…」

梓は軽音部の部室の前に来た。
だが、そこにはドアから鼻息を荒くしたドラムの人とキーボードの人がいた。
ベースの人が言った。

ベース「そんなに覗いたら来るものも来ないだろ…」

ドラム「…いや、来てるんだけど…」

ベース「へ…?」

梓「あの…入部したいんですけど…」

ドラム「っ…確保~!!」
梓「!?」

13: 2012/02/12(日) 03:00:37.23 ID:i+L52hzPO
ベース「こらっ律っ!」パコン

律「いてっ!」

ベース「ははっ、ごめんな、新入部員が来て、律の奴、テンションあがっちゃってな…」

梓「はぁ…」

ベース「私は秋山澪、ベースをやっている。あ、ベースってこれな。そしてコイツが、」

律「部長こと、田井中律だ!ドラム担当な、よろしく!」

澪「そして、あのキーボードの横でニコニコしている人がキーボードの…」

紬「初めまして、琴寿紬です、よろしくね!」ニコッ

14: 2012/02/12(日) 03:06:03.55 ID:i+L52hzPO
澪「あとギターが居るんだが…」

律「ああ、平沢唯っていうギターが居るんだがな…もう少しで来るんじゃないかな…えーと…」

梓「あ、中野梓です!」
律「梓か、うん、唯なら多分もう少しで来るよ。」

紬「それまでお茶して話をしましょ!」

梓「えっ?…あ、ハイ!」

17: 2012/02/12(日) 03:16:07.88 ID:i+L52hzPO
がちゃ

唯「お待たせ、あれ?」
梓「あっ初めまして、新入部員の中野梓です!」
律「唯と同じギターが弾けるらしいぜ!」

唯「そう…よろしく…」
梓「よっ、よろしくお願いしますっ!先輩達のライブ、本当に感動しました!」

律「そりゃ私のドラムが超絶上手い…」

澪「調子に乗るなっ!」ゴンッ

紬「ありがとう、梓ちゃん。」

唯「…」

19: 2012/02/12(日) 03:25:28.59 ID:i+L52hzPO
澪「その…中野さんは…」

律「何恥ずかしがってんだよ、梓で良いよな?梓!」

梓「ハイッ!」

澪「あ…梓はギターどの位弾けるんだ?」

紬「私も興味あるわ~!」

梓「あ…じゃあ楽器…」

律「唯!ギー太貸してやれ!」

唯「ああ…うん…」

梓「すいません、明日からはちゃんと楽器持って来るんで…」

紬「謝らなくていいのよ、私達が弾いてって頼んだのだから。」

梓「では…(良かった、みんな優しい人だ…)」

20: 2012/02/12(日) 03:32:36.05 ID:i+L52hzPO
ジャーン

律「上手いな…」

澪「上手いな…」

紬「上手ね!」

梓「でも、唯先輩には及びませんよ…」

律「まあ…唯にはな…」

澪「唯、折角の期待の後輩だ、何か一言言ってあげたらどうだ?」

唯「ごめん…聴いて無かった…私、ちょっと帰るね…ギー太はそこに立てかけて置くだけでいいから…」

紬「唯ちゃん…」

がちゃ

唯は帰っていった。
そのクールな彼女の後ろ姿は何故か泣いているように見えた。

42: 2012/02/12(日) 09:51:44.50 ID:i+L52hzPO
紬「いっちゃったわね…」

澪「ああ…」

律「ちょっと梓に失礼だったな、ごめんな、あいつに多分悪気は無いんだ…」

梓「大丈夫です…気にしてませんから…」

梓「唯先輩…ずっとあんな感じなんですか?」

律「ああ、唯は…実はな、」

澪「律っ!」

律「!…」

律「なんでも無いんだ。」

紬「今日は、今日は取り敢えず、帰りましょ!明日、唯ちゃんが来た時、改めて歓迎いたしますわ!」

44: 2012/02/12(日) 10:02:53.59 ID:i+L52hzPO
帰り道

梓(はぁ…気にしないって言ったものの、やっぱりショックだったなぁ…」)

梓(学校でも友達出来ないし…)

梓(でも、あの唯先輩の目…)

梓は心に気にかけていた。
唯の目は何処かで見た事があるのだ。
空間のある一点を見つめる、切なくも力強い目。
梓の頭の中は唯のその目は何のかでいっぱいになった。

46: 2012/02/12(日) 10:09:38.50 ID:i+L52hzPO
次の日部室!

新入生だった梓は早めに部室に来る事が出来た。

がちゃ

梓「おはようございます!って…居ない…」

梓「恥ずかしい…」

梓「練習しとこ…」

数時間後

がちゃ

唯「…」

梓「あ…おはようございます!唯先輩!」

唯「!?……ああ、中野さん、おはよう…」

梓「…」パァ

唯先輩とそれ以上の会話は無く、唯先輩はギターの練習をし始めた。
…上手かった。どうしてあんなに上手いのだろう…

50: 2012/02/12(日) 10:16:08.47 ID:i+L52hzPO
がちゃ

律先輩、紬先輩、澪先輩が来た。
気まずい雰囲気から脱出できたと思い
ちょっと安心した。

律「おーす!部長だよん!ってゲッ…みんな練習してる…」

澪「本来の軽音部はこうなんだよ!でも…」

紬「お茶にしましょ?」

律「やっほーい!唯、梓、お茶にしようぜ!」

澪「結局こうなる…」

梓「おはようございます…ってお茶!?」

51: 2012/02/12(日) 10:22:39.37 ID:i+L52hzPO
律「ほーらっ唯!唯も一緒に食べよう?ケーキ、旨いぜ?」

唯「りっちゃん…うん…」

みんなでお茶する事になった。

梓「いいんですか…?こんな事して…」

律「大丈夫だって、心配無いよ。」

紬「今日のケーキは、これよ!」ババーン

澪「うわっ私の好物だ!」

律「太るぞ~」ニシシ

澪「だーっ!うるさいっ」ガツン

梓(大丈夫かな…この部活…)

52: 2012/02/12(日) 10:26:24.65 ID:i+L52hzPO
がちゃ

さわ子「おはよう、あら?新入部員?」

梓「あっえと…あのこれは…」

さわ子「あ、ムギちゃん?私もお茶とケーキお願い!」

紬「あいあいさーっ!」

梓「えー!?」

54: 2012/02/12(日) 10:33:17.82 ID:i+L52hzPO
やいのやいの!

梓(これは私の自主性が試されているのでは…?)

梓「んよしっ」

ジャーン

さわ子「うるさーーーい!」

梓「え…」

律「さわちゃんのアホー!」

さわ子「だって静かにお茶したいんだもん…」


56: 2012/02/12(日) 10:38:40.34 ID:i+L52hzPO
律「言い方ってのがあるだろう!」

紬「梓ちゃん…」

澪「ごめんな、あの先生ちょっと変なんだ。」

さわ子「オイ!」

梓「……ダメです…」ボソッ

澪「へ?」

梓「こんなんじゃ駄目ですー!」ガオー

澪「うわキレた!!」


62: 2012/02/12(日) 10:44:53.80 ID:i+L52hzPO
梓「皆さんやる気が感じられないです!」

唯「…」モグモグ

律「いや、新歓ライブの後だし…」

梓「そんなの関係無いです!」

梓「音楽室を私物化するのも駄目だと思います!ティーセットも撤去すべきです!」

さわ子「それだけはやめて…」

梓「何で先生が!」


65: 2012/02/12(日) 10:52:51.41 ID:i+L52hzPO
唯「ムギちゃん今日のケーキも…おいしいね…」

紬「え、ええ…」

澪「取り敢えず梓、落ち着いて!」

梓「これが落ち着いていられますかー!」

律「うう…どうすれば…」

ピュン

その時、私の横をフォークが掠めた。

カラン

フォークは乾いた金属音をだじ、地面に落ちた。
室内の空気が固まった。

67: 2012/02/12(日) 10:56:15.14 ID:i+L52hzPO
唯「中野さん…ちょっとうるさい…かな…?」

梓「…」ガクブル

紬「唯ちゃん…」

澪「唯…」

律「唯…」

さわ子「唯先輩…」

唯「……」

今日はこれで部活は解散になった。

70: 2012/02/12(日) 11:02:58.84 ID:i+L52hzPO
帰り道…

梓「今日はすいません、さようなら…」

律澪「おう、また明日!」

紬「また明日ね!」

律「…」

律「唯、お前梓に冷たくないか?」

唯「…」

澪「律、直球すぎじゃ…」

唯「いいよ、澪ちゃん…」

紬「どうしたの?唯ちゃん、前みたいに、一人で抑え込まないで、私達も力になるわ…」

71: 2012/02/12(日) 11:04:30.44 ID:i+L52hzPO
>>68
ごめん…
腹筋するから許してくれ!

72: 2012/02/12(日) 11:09:28.00 ID:i+L52hzPO
唯「ここ…だね…」

律澪紬「…」

交差点、今でも花が添えられている。
冷たい春の風が花を揺らす…

唯「私ね…今更こう思ったって、遅いと思ってるんだけどね…」

律「ああ…」

澪紬「…」

唯「私は嫌な子だから…梓ちゃんを見てると…憂も…新入生だったんだなって…」

74: 2012/02/12(日) 11:15:38.92 ID:i+L52hzPO
唯「憂も新入生で…けいおん部に入ってたのかな…だったら、さぞかし楽しいだろうな…」

律「でも、それと梓の関係は…」

唯「私、本当に嫌な子だから…高校にも行けなかった憂と、高校に行けた中野さん…」

唯「二人には何の関係も無いけれど…なんか、中野さんはずるいなぁって…」

唯「憂も和ちゃんも私のせいで氏んでしまったのに…人に八つ当たりなんて…酷い話だよね…」

唯「もう私、氏んでしまった方が…」フラッ

75: 2012/02/12(日) 11:19:31.89 ID:i+L52hzPO
バチーン

唯「っ!?」

澪「律!?」

紬「りっちゃん!?」

律「私の前で、二度と氏ぬなんて言うんじゃない…」ダッ

澪「あ!こら律!待てっ!」ダッ

紬「…」

紬「大丈夫?唯ちゃん…」

唯「…」

76: 2012/02/12(日) 11:28:34.54 ID:i+L52hzPO
唯は放心状態だった。
放心状態のまま…備えてある花束を抱きしめた。必氏に涙をこらえていた。
紬は、彼女を抱きしめた。

紬「大丈夫、一人じゃないから、大丈夫よ、唯ちゃん…」

夕暮れの光は、桜の木を赤く染めた。
赤く染まった花びらの絨毯の上に、唯が抱きしめた
クシャクシャになった百合の花びらが落ちた。
紬は、いつまでも抱いていた。


77: 2012/02/12(日) 11:34:46.04 ID:i+L52hzPO
律の家!

ピンポーン

聡「姉ちゃん?澪姉が来てるよ?」

律の部屋「…」

がちゃ

聡「姉ちゃん?……」

律「グスッ…ヒッグ…」

聡「…」

パタン

がちゃ

聡「姉ちゃんは…その…寝てたよ!だからまた今度に…」

澪「分かってる…分かってるよ、聡…入れてくれ…」

聡「…うん…」

パタン

92: 2012/02/12(日) 12:13:50.96 ID:XlLK8rVe0
澪「律?」

律「…澪…ヒッグ…」

澪「律…分かってるよ…お前がどれだ自ら氏ぬことを嫌ってることくらい…」

律「…みおぉ…グスッ…」

澪「自分を助けてくれた人の気持ちが分かってない唯がちょっと嫌になっちゃっただけだよな?」

律「…ヒッグ…」コク

澪「明日…唯に謝ろうな?私もついてってやるから」

律「…うん…」

93: 2012/02/12(日) 12:19:53.92 ID:XlLK8rVe0
翌日の教室

ガラッ

紬「あ…りっちゃんと澪ちゃん…」

唯「え…」

律「…唯…昨日は叩いたりしてごめんな…ちょっとどうかしてたわあたし…」

澪「唯、律も悪いと思ってるんだ。許してやってくれないか?」

唯「…りっちゃん…私も…どうかしてたよね…氏んだ方がいいなんて…」

律「唯…」






94: 2012/02/12(日) 12:28:08.61 ID:XlLK8rVe0
放課後

梓「昨日はなんか変な雰囲気になっちゃったな…唯先輩も絶対怒ってたな…」

梓「謝んなくちゃ…」

ガチャ

梓「あの…昨日はとりみだしちゃったりしてすいませんでした」

律「おお梓ぁ、気にすんなって!唯も怒ってるわけじゃないからさ」

梓「唯先輩、昨日はすいませんでした!」

唯「…中野さん…私もごめんね…雰囲気悪くしちゃって…」

梓「唯先輩、私のことは梓って呼んでください」

唯「え?」

梓「いいから呼んでください」

唯「…梓…ちゃん…」

梓「はい!」


96: 2012/02/12(日) 12:35:56.65 ID:XlLK8rVe0
唯「…ごめん…私ちょっとトイレ行ってくる…」

ガチャ

梓「唯先輩…」

梓「…よしっ!今のうちにお茶の準備をしましょう!」

律「なあ梓…」

梓「分かってます。昨日唯先輩が怒ったのはティーセットを撤去しようとしたからですよね」

律「違うんだ」

梓「へ?」

澪「律…」

律「大丈夫だ…唯も分かってくれるはずだ…」

紬「そうね…軽音部に入ったからには聞いておいた方がいいかもしれないわね」

梓「どういうことですか?」

97: 2012/02/12(日) 12:42:24.17 ID:XlLK8rVe0
律「実はな、唯は交通事故で妹と幼馴染を亡くしてるんだ…」

梓「え…」

律「それも自分を助けようとして亡くなってしまったんだ」

梓「そんな…」

律「妹の名前が憂ちゃんって言うんだけどな、生きてたらちょうど梓と同じ学年だったんだ…」

梓「…」

律「唯にはどうしても梓と憂ちゃんが重なって見えてしまうんだ…」

律「高校に行けなかった憂ちゃんと高校に行けた梓がな…」

律「だからどうしてもちょっとだけ梓のことがずるいなって思ってしまうんだ…」

98: 2012/02/12(日) 12:49:02.44 ID:XlLK8rVe0
梓「そうですか…」

律「昔の唯はあんなに大人しい性格じゃなかったな…2人が亡くなってからも強がって明るく振舞ってたけど1か月もたてば今とほとんど変わらなくなった…」

律「3人とも仲が良かったからショックが大きすぎたんだろ…」

梓「…」

ガチャ

澪「唯…」

紬「唯ちゃん…」

唯「…」

律「唯、お前には悪いと思ったが2人のこと話したぞ」

唯「」ピクッ

99: 2012/02/12(日) 12:56:03.84 ID:XlLK8rVe0
唯「なんで…」

律「どうせいつかは話さなければならないことだ」

唯「…そうだね」

紬「お、お茶が入ったわ…」

唯「ありがとうムギちゃん…」

唯「」ズズー

唯「りっちゃん、昨日のことは話してくれた?」

律「…それは話す必要がないだろ」

唯「…そうなんだ…じゃあ私から話す」

律澪紬「唯(ちゃん)!」

唯「私は昨日…自頃しようとしたの…」

梓「え…」


108: 2012/02/12(日) 13:30:28.52 ID:XlLK8rVe0
唯「あの時は…ちょっとどうかしてたよね…」

澪「唯…」

紬「唯ちゃん…」

律「…」

梓「…唯先輩、まさかまだそういった考えを持ってないですか?」

律「梓ッ!」

梓「どうなんですか唯先輩」

唯「否定はできない…かな…」

梓「なぜ氏のうと思ったんですか?」

唯「それは…氏んだ2人への償いみたいな…第一私みたいなのが生きてても…」

律「唯!」

梓「2人は…2人はあなたに生きていてもらいたいと思ってあなたを助けたんです!」

唯「梓ちゃん…」

109: 2012/02/12(日) 13:37:13.52 ID:XlLK8rVe0
梓「それに…あなたに憧れてこの軽音部に入った私はどうなるんですか?」

梓「唯先輩が2人にしてあげることは償いじゃありません!感謝です!」

澪「梓…」

梓「といっても感謝はするだけじゃはっきり言って意味がありません。2人にそれは伝わりません」

唯「じゃあ…じゃあどうしろって言うの!」

梓「先輩方、ここは一体何部なんですか?」

律澪紬「え?」



116: 2012/02/12(日) 13:49:40.79 ID:XlLK8rVe0
梓「ここは軽音部ですよ。なら天国まで届くような素晴らしい曲を作ればいいじゃなですか」ニコッ

唯「梓ちゃん…」

梓「学祭ライブまでまだ半年もありますよね?それまでに天国まで届くような曲を作ればいじゃないですか!」

律澪紬「梓(ちゃん)…」

唯「うん…そうだね!私、がんばるよ」

律「そうなったら私たちも練習しないとな。ティータイムはやめられないけどな♪」

唯「…ふふ」

梓「まったくもう…ほどほどにしてくださいよ?」

117: 2012/02/12(日) 13:58:13.16 ID:XlLK8rVe0
紬「これ、梓ちゃんのティーカップよ」

梓「え?私のですか?…か、かわいい…ありがとうございます!」

紬「ふふ、どういたしまして♪」

梓「」ズズー

梓「お、おいしい…(これがティータイムをやめられない理由か…)」

律「え?今なんて言ったの?」ニヤニヤ

紬「」ニコニコ

梓「お、惜しいって言ったんです!」

律「苦しいぞ」

唯「ふふ…」


118: 2012/02/12(日) 14:00:23.51 ID:XlLK8rVe0
それからの唯先輩は、少しずつだったけど明るくなって行きました。でも先輩方によると、もっと明るかったそうです。
本当の唯先輩を見れるのは一体いつになるのか分かりませんががんばりたいです。

119: 2012/02/12(日) 14:08:47.13 ID:XlLK8rVe0
半年後!


唯「ふわふわ~タ~イム」

澪「ふわふわ~タ~イム」

唯「ふわふわ~タ~イム」

ジャジャーーン

唯「…ふう。みなさん、今日は私たちのライブを聞いてくださってありがとうございます」

唯「でも次で最後の曲になります。聞いてください。U&I!」

観客「」ワーキャー

唯「キミがいないと何できないよ キミのごはんが食べたいよ もしキミが帰ってきたら とびっきりの笑顔で抱きつくよ」

唯「キミがいないと謝れないよ キミの声が聞きたいよ キミの笑顔が見れればそれだけでいいんだよ」

唯「キミがそばにいるだけでいつも勇気もらってた いつまでも一緒にいたい この気持ち伝えたいよ」

唯「晴れの日にも雨の日にも キミはそばにいてくれた 目を閉じればキミの笑顔輝いている」

120: 2012/02/12(日) 14:13:19.01 ID:XlLK8rVe0
唯「キミがいないとなにもわからないよ 砂糖としょうゆはどこだっけ? もしキミが帰ってきたら びっくりさせようと思ったのにな」

唯「キミについつい甘えちゃうよ キミが優しすぎるから キミにもらってばかりでなにもあげられてないよ」

唯「キミがそばにいることを当たり前に思っていた こんな日々がずっとずっと 続くんだと思っていたよ」

唯「ゴメン今は気づいたよ 当たり前じゃないことに まずはキミに伝えなきゃ 「ありがとう」を」

唯「キミの胸に届くかな?今は自信ないけど 笑わないでどうか聴いて 思いを歌に込めたから」

唯「ありったけの「ありがとう」 歌に乗せて届けたい この気持ちはずっとずっと忘れないよ」

唯「思いよ 届け」

ジャラララ~ン

唯「ありがとうございました~!」

121: 2012/02/12(日) 14:18:49.70 ID:XlLK8rVe0
部室!

梓「みなさんすごかったです。私が見込んだだけありました!」

唯「えへへ…」

律「おーい何様だよ」

梓「えへへ」

唯「…憂と和ちゃんに…届いたかな?」

紬「大丈夫よ唯ちゃん。絶対届いてるわ」

梓「そうですよ!これ以上の曲はありません!」

126: 2012/02/12(日) 14:48:38.05 ID:XlLK8rVe0
唯「そうなな…えへへ…」

唯「…私…行きたいところがあるんだ…みんな、ついてきてくれる?」

梓「当たり前じゃないですか!」

律「どこに行くんだ?」

唯「…2人の…お墓…」

律澪紬梓「…」

127: 2012/02/12(日) 14:49:32.84 ID:XlLK8rVe0
お墓


唯「…憂、和ちゃん…2人のために作った曲…2人に届いたかな」


       ―当たり前じゃない―

       ―ちゃんと届いたよ、お姉ちゃん―


唯律澪紬梓「!!」

唯「今、声が」

律「あたしも聞こえた…」

紬「私も…」

梓「私もです…」

澪「ミエナイキコエナイ…」ガクブル

129: 2012/02/12(日) 14:58:24.92 ID:XlLK8rVe0
唯「よかった…ちゃんと届いてたんだね…グスッ…」ポロポロ

梓「だから言ったじゃないですか!絶対届いてるって」

紬「そうよ唯ちゃん!」

唯「憂、和ちゃん、半年前は氏のうとしてごめんね。私、2人の分まで精一杯生きるよ!だから、それまで応援しててね!」

131: 2012/02/12(日) 15:06:07.98 ID:XlLK8rVe0
唯(しかし、憂と和ちゃんの声は聞こえてきませんでした。1年たった今ではあれは空耳だって思う時があります。
でもみんなも聞こえたって言ってるからきっと空耳じゃないよね。
あれから色々な曲を作ってきましたがあの曲を超える曲はありません。
憂と和ちゃんの声が聞こえてこないのがなによりの証拠です。)



END(あんまりしっくりこないけど)

133: 2012/02/12(日) 15:08:26.75 ID:Q3imTQ7R0
…乙

134: 2012/02/12(日) 15:11:35.93 ID:XlLK8rVe0
スマソ
俺にはこういうのの落ちを書くのは苦手らしい

引用: 唯「和ちゃん!憂!空見て、虹だよ!」